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残しておきたい福祉ニュース

 2009年 
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 2009. 1.11 佐川の養護施設懲罰問題:施設長、懲戒解雇 妻ら4人も処分 /高知
 2009. 1.25 障害者も解雇急増 企業側「責任あるが…」
 2009. 1.29 知的障害のある20代女性入所者に性的暴行「関係ばらせば殺す」施設元当直員(67)を逮捕 厚木市


■2009.1.11  佐川の養護施設懲罰問題:施設長、懲戒解雇 妻ら4人も処分 /高知
佐川町の児童養護施設「白蓮寮」で入所児童に行き過ぎた懲罰を加えていた問題で、施設を運営する社会福祉法人「同朋会」の理事会は9日、同日付で寺尾篤施設長を懲戒解雇とした。妻の副施設長も解雇、懲罰にかかわった職員3人を減給1カ月とした。

同問題を受け、理事長を兼務していた寺尾施設長以下理事など10人は辞任。理事会には、昨年12月29日に発足した新理事8人が出席。処分を決定するとともに、これまで理事長と施設長を1人が兼務していた体制を改めることを決めた。

 ◇新理事長に田村氏
 
新理事長には同町の身体障害者通所授産施設長の田村輝雄氏、新施設長には高知市の身体障害者授産施設理事の楠木博氏が就任した。

■2009.1.25  障害者も解雇急増 企業側「責任あるが…」
不況の波は障害者にも−。民間企業に就職した障害者の解雇が急増し、相談が相次ぐほか、新たな働き口を求めて就労訓練に逆戻りするケースも出てきた。2006年の障害者自立支援法の施行や、障害者雇用促進法の改正でようやく根付いた障害者の働く場にも、景気の荒波が及んでいる。

長野県北信地方の家電解体会社に勤めていた精神障害のある男性(30)は昨年の初めから、初めて1日8時間のフルタイムの仕事に就いた。しかし突然、会社の業績悪化で、昨年9月いっぱいで解雇された。9カ月間働き、生活への自信を感じ始めたころだった。

「経営状況が理由なので仕方なかったが、早く職場に戻りたい」と男性。失業保険を受けながら、就業訓練として紹介を受けた地元の老人施設で清掃の業務に就いている。就職のため、パソコン講座にも通い始めた。

長野市で障害者の就労を支援する社会福祉法人「ともいき会・ウィズ」には、この男性を含めて昨年末までに4人が戻った。市内の製造業などで正社員として働いたが、下請けの製造業を取り巻く環境は厳しく、辞めざるを得なかった人たちだ。センター長の越川睦美さん(57)は「企業も泣く泣く切る、という感じだった。企業の存続か雇用かの選択で、それだけ事態は深刻化している」と話す。

同じく、障害者の就職訓練などに取り組む名古屋市障害者雇用支援センター(熱田区)によると、昨年11月末以降、障害者や家族らから「解雇された」といった相談が十数件、寄せられた。

就業のための訓練も、定員(30人)を上回る状態が続いており、数カ月待ちの状態という。宮崎潔所長(57)は「解雇された人は製造業のほか小売業が一部あった。学校を卒業して就職したばかりの人が目立ち、落胆が大きい」と話す。

障害のある女性パートを解雇した中部地方の製造業人事担当者は「企業として(雇用の)責任はあるが、致し方なかった」。この会社では、受注が途絶えて工場の1つを閉鎖に踏み切って、障害者を含む従業員11人を解雇。「ここまで冷え込むと、自助努力ではどうしようもない」と嘆く。

国や自治体は企業への助成制度を設けて障害者の雇用機会の拡大に努め、昨年末には国が緊急的に助成を増額。しかし、助成金を返還してでも雇用を断たなければならない現実を、企業側も抱えているようだ。

■倉知延章・九州産業大国際文化学部教授(障害者雇用)の話…不況で障害者の雇用を支えきれなくなった今こそ、企業に対する国の支援体制が必要だ。障害者への支援はいろいろとあるが、障害者を受け入れる企業に、雇用を継続できる環境を整えられるような仕組みが求められる。

■2009.1.29  知的障害のある20代女性入所者に性的暴行「関係ばらせば殺す」施設元当直員(67)を逮捕 厚木市
知的障害のある20代女性入所者を「2人の関係をばらしたら殺す」と脅したとして、神奈川県警厚木署が厚木市の知的障害者更生施設「紅梅学園」元当直員、加茂昭雄容疑者(67)=海老名市=を脅迫容疑で逮捕していたことが28日分かった。

女性は2年前から性的暴行を受けたと訴え、加茂容疑者は「1年半にわたりやった」と供述しており、同署は障害につけ込み性的関係を強いたとみて、近く準強姦容疑で再逮捕する方針。

逮捕容疑は、約1年前から「交際していることや金を借りたことを他人にばらしたらおれは死ぬ。おまえも殺す」などと数回にわたり脅したとしている。

女性の両親によると女性は「2年前から車の中や学園施設で何回も暴行された」と証言。「人に言うと殺す」と脅されるなどした。女性が今月22日に初めて「怖い」と訴え、同署に被害を届けた。加茂容疑者は翌日、任意聴取で容疑を認めた。
女性は04年、学園運営のグループホームに入所。加茂容疑者は01〜07年、ホームのアルバイト当直員だった。

神奈川県厚木市の知的障害者更生施設「紅梅学園」の元当直員が女性入所者を脅迫し性的関係を強要していた事件で、元当直員の加茂昭雄被告(68)=準強姦罪で基礎=らから、わいせつ行為などを受けた女性入所者が10人に上ることが30日、わかった。

県は同日、施設を運営する社会福祉法人「紅梅会」について、障害者自立支援法に基づく事業所指定の停止などを行う方針を決めた。同会の弁明を聴いた上で処分内容を決定する。

同会によると、加茂被告は05年頃から、20代女性入所者に性的関係を強要したほか、女性4人の体を触るなどのわいせつ行為をしていたとされる。また、別の施設の元男性職員(67)は、施設内のトイレや倉庫で女性5人の下半身などを触るわいせつ行為をしていたという。

加茂被告は今年1月、20代女性入所者を「2人の関係をばらしたら殺す」などと脅したとして逮捕され、2月には女性に性的関係を強要した疑いで再逮捕された。

 

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