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 2000.10.21 少女を中等少年院送致 吹田の児童養護施設投げ落とし事件【大阪】
 2000.10.21 養護学校女児殺害 17歳を少年院送致 大阪家裁


■2000.10.21  少女を中等少年院送致 吹田の児童養護施設投げ落とし事件【大阪】
大阪府吹田市の児童養護施設「松柏学園」(運営・社会福祉法人松柏会)で今年八月、入所中の女児(当時三つ)を五階から地上に放り投げて死亡させたとして、殺人の疑いで逮捕された同学園養護学校高等部の少女(一七)に対する少年審判が二十日、大阪家裁であった。山田賢裁判官は殺人の非行事実を認定したうえで、中等少年院送致の保護処分を決定し、「期間は二年以上」と処遇勧告をした。山田裁判官は「事案の重大さなどを考えると少年院送致が相当で、長期間の処遇が必要」と述べた。

少女の付添人を務めた石田文三弁護士らによると、少年審判で少女は女児を放り投げたことを認め、動機について「学園が厳しいので出たかった。悪いことをすれば少年院か刑務所に行けると思った」と話した。

<小松恵介・松柏学園施設長代行の話> 厳し過ぎる指導はなかったと信じている。私たち職員も少女とともに重大な責任を負ったと同時に、被害者にも申し訳のないことをしたと思っている。

■2000.10.21  養護学校女児殺害 17歳を少年院送致 大阪家裁
大阪府吹田市の児童養護施設「松柏学園」で八月、入所している府立養護学校高等部三年の少女(17)が女児(3つ)を施設五階から転落死させたとされる事件の少年審判が二十日、大阪家裁であり、山田賢裁判官は少女を中等少年院送致とする保護処分を決定した。

少女には軽度の知的障害があるが、山田裁判官は「事案の重大さ、知的障害以外は精神病的な問題が認められないことなどを考えると、中等少年院送致が相当」と判断、教育期間を「二年以上の相当長期間」とした。

決定によると、少女は八月十八日、同学園での生活が嫌で悪いことをすれば出られると考え、施設五階の部屋で寝ていた木場璃奏ちゃんをベランダから約十四メートル下の植え込みに投げ落として殺害した。

付添人の弁護士によると、非公開の審判には弁護士三人と少女の父親らが出席。

山田裁判官が「被害者の命を奪ったことをもう一度考えて、日常生活に必要なスキル(すべ)を学んで」などと話すと、少女はしばらく黙り込んだ後「はい」と答え、涙を流したという。

大阪府警は九月、殺人容疑で少女を逮捕。大阪地検は「少年院送致が相当」との意見書を添え、同家裁に送致していた。

 

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