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 2009.10. 3 居酒屋に付き添い駄目? 大阪、障害者が改善要望へ
 2009.10.29 全盲男性に「一人で来て」 神奈川、福祉法人主催の研修会


■2009.10.3  居酒屋に付き添い駄目? 大阪、障害者が改善要望へ
一人で移動が困難な障害者が外出する際の介助者(ガイドヘルパー)派遣費用を公費で助成する「移動支援事業」で、大阪府八尾市が「居酒屋やスナックへの付き添いは不可」と助成の対象外にしていることが3日、分かった。

大阪府内の障害者団体でつくる「障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議」(大阪市)は「外出先を不当に制限した権利侵害だ」として、見直しを求める質問状を近く市に提出する。

事業は障害者自立支援法に基づき市町村が実施。業者がガイドヘルパーを派遣し、原則として利用料の1割を障害者が負担、残りは公費で賄う。

八尾市はことし4月、利用条件に関するQ&Aを業者に配布。競馬場や競艇場、パチンコ店のほか居酒屋、スナックに行く場合は、社会通念上、助成の対象外とした。
車いすで生活する市内の男性(58)は「毎日飲みに行くわけでもないのに、ささやかな楽しみまで奪わないで」と話す。

厚生労働省の実施要綱は「必要不可欠な外出と、余暇活動など社会参加のための外出を支援する」とだけ規定。どのようなケースが認められないかは、自治体の裁量に任されているのが実情だ。

同省自立支援振興室は「全国的傾向を見ると『社会通念上、適切かどうか』を判断材料にギャンブルは認めない自治体が多いが、居酒屋を除外した例は聞いたことがない」としている。

八尾市障害福祉課は「飲酒が一律に駄目ということではない。誤解を与える表現があったなら改めたい」としている。

■2009.10.29  全盲男性に「一人で来て」 神奈川、福祉法人主催の研修会
障害者の移動の課題などをテーマにした「バリアフリーに関する研修会」を主催した社会福祉法人「神奈川県社会福祉協議会」(横浜市)が、全盲の男性パネリストに対し、最寄り駅から会場まで一人で来ることを求め、男性から抗議を受けていたことが29日、分かった。

男性は東京都在住のフリーライター川田隆一さん(48)。同協議会や川田さんによると、研修会は23日に横浜市で開かれ、福祉関係者ら十数人が参加した。

事前打ち合わせでは、JR横浜駅から会場まで職員が川田さんを誘導するはずだったが、直前に担当職員が人手不足を理由に「一人で来ることは可能か」と川田さんにメールで打診したという。

川田さんは「初めて行く場所で道も分からない。会の趣旨からも本末転倒」と抗議。結局、当日は職員が誘導したが、川田さんは研修会でこの事例を「課題」として報告した。

同協議会は全面的に非を認めた上で川田さんに謝罪。川田さんは「今の社会では歩道の段差よりも“心の段差”の方が大きい」と話している。

 

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