残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース

Past news

残しておきたい福祉ニュース

 2009年 
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 * 10月 11月 12月

 2009. 2. 7 佐川の養護施設懲罰問題:前施設長、体罰容認の姿勢 角材で殴打も判明 /高知
 2009. 2. 7 前理事長 体罰容認の姿勢
 2009. 2. 9 入所者の女性に熱湯
 2009. 2.14 障害者グループホーム元職員を準強姦容疑で再逮捕へ/厚木署 社会福祉法人「紅梅会」
 2009. 2.14 93歳女性やけど 浴室で頭に熱湯かける 丸亀の介護施設元職員を逮捕 /香川 「グループホームなぎさ」
 2009. 2.14 介護保険事業者の指定取り消し処分 高知 「ぐりんぱ」
 2009. 2.14 2介護業者に対し指定取り消しへ/大分県 医療法人明石会 「妙元堂本舗」
 2009. 2.20 知的障害、見過ごされる受刑者 出所後に福祉が支援
 2009. 2.25 車いすの施設通所者、介護車内で転倒し死亡 「ノッツェデイサービス宿川原」


■2009.2.7  佐川の養護施設懲罰問題:前施設長、体罰容認の姿勢 角材で殴打も判明 /高知
◇第三者検証委、県に最終報告

佐川町の児童養護施設「白蓮寮」で入所児童に行き過ぎた懲罰を加えていた問題で、第三者による検証委員会が6日、県に最終報告書を提出した。新たに角材で児童を殴打していた事実も判明し、検証委は前施設長(懲戒解雇)に「体罰を容認する姿勢があった」などと結論。再発防止策として人事体制を刷新し、職員が自由に意見交換できるなど、民主的な施設作りを目指す方針を示した。

施設ではペナルティー名目で、児童に炎天下での草むしりや石運びを強要するなどの懲罰を加えていたことが発覚。昨年11月に県が改善を勧告した。

報告書では、問題の要因として体罰容認のほか、前施設長の職員や児童に対する管理支配▽理事会や第三者委員制度の機能不全−−など12項目を列挙した。

 ◇「同朋会」で使途不明金

さらに前施設長が理事長を兼務する社会福祉法人「同朋会」で使途不明金が見つかったといい、検証委員長の岩城正光弁護士は「前施設長は施設を私物化しており、放漫経営の責任もとるべきだ」と主張した。

同朋会は昨年12月に理事・監事全10人が入れ替わり、新体制がスタート。今後、職員の研修や子どもの権利意識の向上などに努め、今夏をめどに検証委が改善の進捗(しんちょく)度をチェックするという。

新たに理事長のポストに就いた田村輝雄県議は「二度とこのようなことを起こさない施設に変革し、児童の家族にふさわしい施設に生まれ変わりたい」と話した。

■2009.2.7  前理事長 体罰容認の姿勢
高知県内の児童養護施設が昨年4〜9月、喫煙や無断外泊した子どもたちに炎天下で草むしりをさせるなどの体罰を加え、県から児童福祉法に基づく改善勧告を受けた問題で、施設の運営法人から委託された検証委員会は6日、「前理事長に体罰容認の姿勢があり、体罰容認という施設内の文化が形成されていた」とする報告書を県に提出した。また、前理事と監事が全員辞任したことを受け、新理事と監事が1月29日に就任したことを報告した。

報告書では、「前理事長の管理支配で職員が萎縮(いしゅく)し、施設の自浄機能が喪失した」「第三者委員制度も機能しなかった」と背景に踏み込み、「厳しくしつけないと、子どもの非行性を抑えられないという施設内風土を築き上げてきた」と説明。経営面でも、「ワンマン運営で多くの職員が辞めざるを得なかった」「不透明な会計処理が強くうかがえる」と指摘した。

再発防止策として、職員会議の改革や労働環境の整備、積極的な意見交換により「施設の民主的運営」を行うことや、職員研修の充実などを挙げた。

岩城正光・検証委員長は「子どもたちの福祉のためではなく、経営者的に運営するようになっていた。子どもたちの側に立った民主的な運営をする。これを機に、日本一と言われる施設になってもらいたい」と要望。施設運営を点検するため、夏頃に再度、検証を行うことを明らかにした。

■2009.2.9  入所者の女性に熱湯
丸亀署は9日、丸亀市中府町4、認知症対応型共同生活介護施設「グループホームなぎさ」(前田雅哉施設長)の元職員、植野梓容疑者(29)=まんのう町炭所西、先月末に退職=を傷害容疑で逮捕した。容疑は、先月2日昼過ぎ、施設の浴室で入所者の女性(93)の頭から熱湯をかけ、顔や首などに約2週間のやけどを負わせたとしている。

同署によると、植野容疑者は、女性が「自分の思いどおりに動かないことに腹を立てた」と容疑を認めているという。先月6日「施設で虐待が行われている」などと同署に匿名の電話があった。同施設は昨年4月に認知症対応型共同生活介護施設として丸亀市の指定を受けた。定員9人。

取材に対し同施設の男性職員は「何も答えられません」と話した。この事件で、施設は先月5日、同市に事故報告書を提出。同市介護支援課によると、報告書は入所者がシャワー入浴介護中にやけどをしたという内容で、原因として「シャワーから出る湯の温度を確認していなかった」などとしていたという。

■2009.2.14  障害者グループホーム元職員を準強姦容疑で再逮捕へ/厚木署 社会福祉法人「紅梅会」
厚木市内の知的障害者向けグループホームに入所していた二十代の女性に対する脅迫事件で、厚木署は十二日、加茂昭雄容疑者(67)=海老名市国分北四丁目、脅迫容疑で逮捕=がこの女性に性的関係を強いていた疑いが強まったとして、同容疑者を十三日にも準強姦(ごうかん)容疑で再逮捕する方針を固めた。

調べでは、加茂容疑者は厚木市上荻野の社会福祉法人「紅梅会」が運営するグループホームの宿直責任者だった二〇〇七年七月ごろから、当時入所していたこの女性に交際を持ちかけ、同年十二月にホームを辞めて以降、女性に性的関係を強いていた疑いが持たれている。

同署は「二人の交際をばらすと殺す」などとこの女性を脅したとして、同容疑者を先月二十三日に脅迫容疑で逮捕した。

これまでの調べから同署は、同容疑者が女性に知的障害があることにつけ込み、「施設の規則に違反して外出したことなどを周囲にばらす」などと脅して関係を強要したり、女性から五十―六十万円の金を借りたりしていたとみて、追及する方針。

■2009.2.14  93歳女性やけど 浴室で頭に熱湯かける 丸亀の介護施設元職員を逮捕 /香川 「グループホームなぎさ」
丸亀署は9日、丸亀市中府町4、認知症対応型共同生活介護施設「グループホームなぎさ」(前田雅哉施設長)の元職員、植野梓容疑者(29)=まんのう町炭所西、先月末に退職=を傷害容疑で逮捕した。容疑は、先月2日昼過ぎ、施設の浴室で入所者の女性(93)の頭から熱湯をかけ、顔や首などに約2週間のやけどを負わせたとしている。同署によると、植野容疑者は、女性が「自分の思いどおりに動かないことに腹を立てた」と容疑を認めているという。先月6日「施設で虐待が行われている」などと同署に匿名の電話があった。

同施設は昨年4月に認知症対応型共同生活介護施設として丸亀市の指定を受けた。定員9人。

取材に対し同施設の男性職員は「何も答えられません」と話した。

この事件で、施設は先月5日、同市に事故報告書を提出。同市介護支援課によると、報告書は入所者がシャワー入浴介護中にやけどをしたという内容で、原因として「シャワーから出る湯の温度を確認していなかった」などとしていたという。

■2009.2.14  介護保険事業者の指定取り消し処分 高知 「ぐりんぱ」
高知県は12日、不正な事業運営をしていたとして、高知市桟橋通の「ぐりんぱ」(町田みどり社長)が運営し、訪問介護や居宅介護支援、福祉用具貸与などを行う4事業所について介護保険法に基づき3月1日付で介護保険事業者の指定取り消し処分にしたと発表した。県によると、同社は適正な職員配置をせずにサービス提供などを続けていた。不正請求額は約120万円に上る。また、高知市は同日、同社が運営する夜間対応型訪問介護事業所について3月1日付で指定取り消し処分にしたと発表した。加算金を含めた計約1274万円の返還を命じた。

■2009.2.14  2介護業者に対し指定取り消しへ/大分県 医療法人明石会 「妙元堂本舗」
介護報酬を不正に請求するなどしていたとして、県内で介護事業を行っている2業者に対し、県は13日、28日付で介護事業者の指定を取り消すと発表した。
 
指定を取り消されるのは、臼杵市市浜で「デイサービスセンターはれやか・パート2」を運営する「妙元堂本舗」(今村純子社長)と、佐伯市長島町で「訪問介護曽根」を運営する医療法人明石会(曽根勝理事長)。
 
県によると、はれやかは、昨年8月の県の監査の際、通所介護をする際に必要な介護計画の作成を怠っていたほか、昨年6月に介護事業を開始した時に、虚偽の申請をして不正に事業者の指定を受けていたという。
 
訪問介護曽根は、有料老人ホームにヘルパーを派遣する訪問介護事業をしているが、サービスの回数を水増しするなどして、昨年10月の1カ月間で、介護報酬約12万円を不正請求したという。

■2009.2.20  知的障害、見過ごされる受刑者 出所後に福祉が支援
香川県丸亀市中府町の介護施設「グループホームなぎさ」で、入所者の女性(93)に女性職員が熱湯をかけてやけどを負わせた事件で同市は19日、事件のあった施設を経営する医療法人、田村クリニックの田村礼三理事長(45)に施設の改善を勧告した。

改善勧告書では同クリニックに、虐待再発防止策を講じること▽職員が介護技能や資質の向上に努めること▽管理者は職員の負担やストレスへの対策を講じることを勧告。クリニック側に3月2日までに改善報告書を提出するよう指示している。

田村理事長は、「職員のストレスに気付けなかったことが事件を招いた。二度と起こらないよう、しっかり対応したい」と陳謝。事件を受けて設置した虐待防止対策委員会で協議し、職員研修の実施など今後の改善計画を策定することを明らかにした。

事件は、施設の元職員、植野梓容疑者(29)が2月2日、施設の浴室で入所者の女性が言うことを聞かないことに立腹して熱湯をかけて顔などに全治約2週間のやけどを負わせた疑い。丸亀署が今月9日、傷害容疑で逮捕した。

■2009.2.25  車いすの施設通所者、介護車内で転倒し死亡 「ノッツェデイサービス宿川原」
大阪府茨木市のデイサービス施設「ノッツェデイサービス宿川原(しゅくがはら)」の介護用ワゴン車内で19日、通所者の伊勢ヤスヱさん(84)=同市竹橋町=が急ブレーキのはずみで車いすから前に落ち、首の骨を折って翌朝死亡していたことがわかった。車いすは車内後部に固定され、車いすごとシートベルトをつける仕組みだったが、当時はしていなかったという。茨木署は運転していた男性職員(28)から自動車運転過失致死の疑いで事情を聴いている。

同署によると、19日午前9時40分ごろ、茨木市上野町の市道三差路で別の車と接触しそうになり、男性職員が急ブレーキをかけたところ、伊勢さんが車いすから落ちた。近くの病院で治療後に伊勢さんを施設に運んだが、同日午後に容体が急変し、20日朝に死亡したという。同施設の平井陽一施設長(45)は「おなかが痛くなるのでシートベルトはやめてと言われ、運転手の配慮でしていなかった。本当に申し訳なく、深く反省している」と話している。

 

トップへ フッターへ