残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース

Past news

残しておきたい福祉ニュース

 2008年 
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

 2008. 5. 4 介護福祉士養成大、8割で定員割れ…低賃金などで敬遠
 2008. 5. 4 送迎用ワンボックス車 急斜面下に転落、4人重軽傷 /静岡
 2008. 5. 6 後期高齢者医療:10道県で重度障害者に「強制」
 2008. 5. 6 後期高齢者医療:71歳「生活ギリギリ」
 2008. 5.13 食パンに縫い針、職員けが 茨城の老人介護施設
 2008. 5.13 橋下改革反対!障害者ら3000人が府庁を取り囲み見直し訴える。大阪
 2008. 5.26 父親風呂場で病死 車いすの長女衰弱死か 室内にはって動き回った形跡 宝塚
 2008. 5.27 介護施設の送迎車が電柱に衝突、6人軽傷 /新潟


■2008.5.4  介護福祉士養成大、8割で定員割れ…低賃金などで敬遠
介護福祉士を養成する全国の4年制・短期大学で、養成課程入学者の定員割れが相次いでいることが、読売新聞の全国調査でわかった。

回答のあった大学の8割で今春入学者が定員割れとなり、ほぼ半数で定員充足率が50%を下回っていた。

各大学は、介護職が「低賃金・重労働」といわれることや、コムスン問題の影響を指摘。養成課程から撤退する学校もあり、介護保険を支える人材の不足が深刻化しそうだ。

介護福祉士は、高齢者や障害者の介護を行う国家資格で、全国で約64万人いる。介護保険の導入に伴って各大学が介護福祉士の養成課程を開設し、国の指定養成施設の大学は全国で約150校にのぼる。調査は4年制・短期大学計80校を対象とし、うち51校が回答。51校の同課程入学者は2005年春の3273人をピークに3年連続で減少し、今春は05年より30%少ない2266人。42校で定員割れが生じ、25校で定員充足率が50%以下となった。

九州のある大学では定員40人に対し入学者はわずか4人で、近畿の短大も定員50人に入学者は7人。今春の定員充足率が7割の北海道の大学は、来年度の募集中止を検討している。

各大学は定員割れの理由について、「社会的地位が低い」「コムスン問題で業界イメージが悪化した」とし、奨学金を受けた学生が「介護職の賃金では返還できない」という理由で一般企業に就職した大学もあった。日本福祉大(愛知県)の担当者は「高校の進路指導の選択肢から介護福祉士が除かれつつある」と嘆く。

危機感を抱く4年制大学は年内にも、「介護福祉士養成大学連絡協議会(仮称)」を発足させるが、厚生労働省は「養成施設対策は手つかずで、今後取り組むべき問題」としている。

■2008.5.4  送迎用ワンボックス車 急斜面下に転落、4人重軽傷 /静岡
2日午後1時5分ごろ、伊東市赤沢の別荘地私道で、同市芝町、会社員、西山幸江さん(48)運転の介護センターの送迎用ワンボックス車が道路から急斜面の20メートル下に転落した。乗っていた近くの無職、信定禎子さん(75)や西山さんら計4人が、頭を強打するなどして重軽傷。現場は下り坂の急カーブ。車はデイケア施設を利用する高齢者の送迎途中だった。

■2008.5.6  後期高齢者医療:10道県で重度障害者に「強制」
後期高齢者医療制度への加入が任意となっている65〜74歳の重度障害者に対し、10道県が制度加入を医療費助成継続の条件にしたため、計3418人が拒否していることが分かった。加入した場合に保険料負担が増えるためとみられる。自治体にとっては同制度加入者の方が財政負担が軽くてすむが、一部の障害者は負担増か医療費助成打ち切りかの選択を迫られている。
 
毎日新聞の調べでは、10道県と加入拒否者数は▽福岡1423人▽北海道666人▽愛知318人▽青森280人▽茨城275人▽栃木180人▽山口86人▽富山70人▽山形、徳島各60人。
 
障害者への医療費助成は全都道府県が実施しており、身体障害1〜2級など一定の障害があれば、都道府県と市町村が折半するなどし本人負担をなくしたり軽減したりしている。その際の自治体の負担は、後期高齢者医療制度の加入者は1割だが、国民健康保険や企業の健康保険なら65〜69歳で3割、70〜74歳で2割(08年度は1割)。このため10道県は、市町村も含めた自治体の持ち
出しを減らそうと、同制度への加入を助成の条件とした。
 
同制度への加入を拒否した人の多くは、障害を抱えながら職を持ち、家族を扶養している人とみられる。会社の健康保険に入って家族を養っている人の場合などは、同制度に移れば、自分以外の家族全員が個別の国民健康保険などに加入し、それぞれの保険料を支払わなければならなくなるため、負担が増えることがある。軽減措置のため被扶養者の実際の保険料負担は今年10月から。
 
10道県の多くは「医療費負担と新制度の保険料負担を比べた本人の判断」として、特別な対応をしていない。厚生労働省は「助成制度は自治体独自の判断で行っているもの」として指導などはしていないが、実態の把握を進めている。

▽北野誠一・東洋大教授(障害者福祉論)の話 10道県の制度運用は、自治体の財政力や方針の違いにより障害者の生活基盤が揺らぎかねないことを意味している。保険料を負担するか医療費助成を受けられなくなるリスクを取るか。選択を迫られた障害者の多くは、ぎりぎりで自立し、家族も養う人たちだろう。助成がなくなれば、受診の自粛も心配される。新制度導入に当たり、国は自治体の障害者福祉の担当と十分連携したのか。極めて疑わしい。

■2008.5.6  後期高齢者医療:71歳「生活ギリギリ」
北海道や福岡県など10道県で、障害を抱えたお年寄り3400人余が、後期高齢者医療制度への加入を「強制」され、拒否していた。加入しなければ障害者医療費の助成を受けられないと知りつつ、保険料の負担に耐えられない現実がのしかかる。重い障害を抱えながら長年働き、家族を養う人たちは、制度のはざまに落ち込み、疑問の声を上げる。
 
富山市の新聞販売店勤務、中崎宗夫さん(71)は聴覚障害2級で、肉声での会話は困難だ。耳鼻科や眼科にも通う必要があり、4月3日に受診、窓口で自己負担分430円を支払った。3月までは県と市の医療費助成があり、負担はゼロ。引き続き助成を受けるには、同制度に入る必要があったが、見送っていた。
 
妻チヨミさん(66)と2人で新聞を配り、月収は約17万円。年金も約20万円あるが、配達用の車のガソリン代などで十数万円が消える。知的障害者施設で暮らす長男(37)、重症心身障害者施設に入所の次男(35)のため、月4万円を欠かさず積み立て「生活はぎりぎり」だ。
 
3月に郵送されてきた新制度の通知を手に、市役所に出向いた。妻と息子、有料老人ホームで暮らす母親(91)は、中崎さんの政府管掌健保の被扶養者で月々の保険料は7200円。中崎さんが同制度に入ると、全員が個別の健康保険に入らなければならず、保険料総額は1万1700円に増えてしまう。
 
中崎さんは、付き添いの友人のおかげで職員の説明をやっと理解し「今の収入では負担できない」とその場で加入を拒んだ。
 
だが、今後は障害者対象の医療費助成が受けられず、日常的な通院で負担を強いられる。「通院だけならまだしも。今は事故も入院も考えたくない」
 
「私が新制度に移れば、子供たちの保険も必要になる。それは絶対に無理。制度の変更を国は真剣に考えてほしい」。中崎さんは筆談を交え、そう訴えた。

■2008.5.13  食パンに縫い針、職員けが 茨城の老人介護施設
茨城県阿見町の老人介護施設で3月下旬、男性職員(35)が食パンの中に縫い針が入っていたのを見つけ、牛久署に届け出ていたことが12日、分かった。職員が食パンを袋から取り出す際に右手に針が刺さり、気づいたという。同署は、何者かが故意に針をパンに刺し入れた可能性があるとみて、偽計業務妨害容疑で調べている。

調べでは、3月25日午前6時ごろ、職員が入居者の朝食準備をしていた際、袋を開けた山崎製パンの「サンロイヤルファインアローマ」(8枚切り)の中から、長さ約6センチの針が見つかったという。

職員が山崎製パンに連絡したところ、食パンは同県古河市の同社工場製と確認されたという。山崎製パンの広報IR室は「針などが混入しないように金属検知器でチェックしており、製造過程では入り得ない。こうした事態が続けば、模倣犯が出るのではないかと心配している。事件として取り扱われているため、警察の捜査を待ちたい」としている。

■2008.5.13  橋下改革反対!障害者ら3000人が府庁を取り囲み見直し訴える。大阪
大阪府の財政再建案の見直しを求めて障害者ら3000人が、府に対して要請行動を行ないました。
大阪城公園には障害のある人やその支援者などおよそ3000人が集まり、改革案の見直しを訴えました。

府の改革案は、障害者の医療費やグループホームなどへの助成費も、カットや廃止を打ち出していて、今年度、障害者福祉だけで130項目以上16億円の削減を見込んでいます。

参加者らは改革案の見直しを求め、要望書を大阪府に提出しました。
そして、参加者ら3000人は大阪府庁を取り囲み、改革案は容認できないと訴えました。

■2008.5.26  父親風呂場で病死 車いすの長女衰弱死か 室内にはって動き回った形跡 宝塚
26日午後2時ごろ、兵庫県宝塚市の無職男性(77)方で、男性と長女(38)が死亡しているのが見つかった。

宝塚署によると、男性は風呂場で亡くなっており、病死とみられる。長女は車いす生活で、男性が食事などの世話をしていたという。同署は男性の死後、長女が衰弱死した可能性が高いとみている。

調べでは、2人は死後数週間が経過。4月末に同県川西市から引っ越してきたばかりだった。川西市で親子と同居していた女性(78)が、2人の様子を見に訪れ、死亡している2人を見つけた。

室内には、長女がはって動き回ったり、流しで水を飲もうとした形跡があったという。

■2008.5.27  介護施設の送迎車が電柱に衝突、6人軽傷 /新潟
26日午前9時55分ごろ、三条市荒町2の市道で、燕市燕、介護施設職員、小黒祐太さん(22)が運転する施設送迎車が右前方の電柱に衝突。乗車していた82〜96歳の高齢者6人が打撲などの軽傷を負った。小黒さんの脇見運転が原因とみて調べている。

 

トップへ フッターへ