残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース
残しておきたい福祉ニュース
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2004. 9. 6 | 精神障害者の社会復帰のためのグループホームで殺人 水戸 |
2004. 9. 6 | 養護学校の名簿を使って生徒になりすまし運転免許証を不正取得 |
2004. 9.21 | 大阪市交通局の市バス運転手が身体障害のある男性をバス停で降ろして放置 |
2004. 9.22 | 国立ハンセン病療養所「栗生楽泉園」、療養所の将来構想 |
2004. 9.24 | ジャルパック 旅客機、自閉症者の搭乗には同意書 |
■2004.9.6 精神障害者の社会復帰のためのグループホームで殺人 水戸 | |
水戸地裁は、七月四日に精神障害者の社会復帰のためのグループホームで隣室の男性(当時六二歳)を刺して死亡させたとして、殺人罪に問われた友部町の無職の男性(六八歳)に対する初公判を開いた。 被告は昨年十一月に友部病院を退院し、グループホームで生活していた。被告の弁護人は「犯行時、被告は心身耗弱状態にあった」として、精神鑑定を請求した。グループホームは一九九四年に病院主導で開所し、家族会が運営していたが、地域住民が「二四時間体制による運営」を要求していたが、施設側は人のやりくりなどから二四時間管理は難しいうえ、住民に理解が得られない環境で元患者を生活させることはできないとして、事件を契機に年内の閉鎖を決めた。残った利用者は他のグループホームに移る準備を進めている。 |
■2004.9.6 養護学校の名簿を使って生徒になりすまし運転免許証を不正取得 | |
警視庁は、養護学校の名簿を使って生徒になりすまし、原付きバイクの運転免許証を不正取得したされる事件で、さらに練馬区内の男性(二一歳)ら二人を有印私文書偽造・同行使などの疑いで逮捕したと発表した。 四月上旬に鮫洲運転免許試験場で他人名義の免許証を取得し、この免許証を使って、消費者金融から三〇万円を借りるなどした疑い。二人はすでに同容疑で逮捕・起訴されている被告の男性(二四歳)らがインターネットに掲載した募集広告を見て、身代わり役に応募し、コインロッカーを介して報酬を受け取っていた。 |
■2004.9.21 大阪市交通局の市バス運転手が身体障害のある男性をバス停で降ろして放置 | |
大阪府警東住吉署は、大阪市交通局の市バス運転手(四六歳)が、先月十九日に、ブレーキのはずみで全治六日間のけがをした車いすスペースにいた身体障害のある男性乗客(三〇歳)をバス停で降ろして放置し、道交法違反(救護義務違反)容疑で事情聴取していることを明らかにした。 運転手は男性が下車する予定だった次の駅で男性と付添い人を降ろし、「後で戻ってくるので、待っていてほしい」と告げてバスを発車。運転手は戻らず、救急車も呼ばす、交通局にも報告しないまま乗務を続けていた。救急車が来ないため一一〇番通報をし、同署から連絡を受けた交通局職員が現場から市消防局に救急車を要請した。 |
■2004.9.22 国立ハンセン病療養所「栗生楽泉園」、療養所の将来構想 | |
国立ハンセン病療養所「栗生楽泉園」(群馬県草津町)は、国に先駆けて療養所の将来構想をまとめ、来月中に、厚生労働省に要望することを決めた。 全国十三の国立ハンセン病療養所の入所者ピーク時の三分の一になり、国が「各園の事情が違い、先導できない」として青写真を示さない中、国関連の医療施設の統廃合が進んでいることなどから、元患者側が施設水準を維持するために自ら将来像を提案することになった。 入園者自治会は二〇〇二年十月に民間研究所に将来構想に関する調査を依頼。また、町長を代表として「園とまちの明日を創る会」を設立。町ぐるみで園の将来構想を検討してきた。アンケートでは外来診療などを行う医療機関とすることを町民の七四%、入所者の六八%が肯定していることがわかった。「創る会」では園を医療機関として住民に開放し、地域との「共存」を勧める将来構想をまとめた。 |
■2004.9.24 ジャルパック 旅客機、自閉症者の搭乗には同意書 | |
ジャルパックは、自閉症の長男(二〇歳)と一緒に海外ツアーを申し込んだ母親(五一歳)に対し、代理店から同意書(パニックを同行者が制止できることなどを搭乗条件とする)への署名を求めたが、母親は「同意書は今回が初めて。 なぜ特定の障害だけ同意が必要なのか」として、署名を留保した。同社は、自閉症の親たちから抗議を受け、同意書を求めているツアーについて調べた結果、二方面へのツアーで同意を求めていることが分かり、「特定の障害にだけ同意を求めるのは明らかな差別」として、即時廃止した。 同意書には、日本航空など航空会社の「見解」として「自閉症等のお客様に対し、病名のみを理由とした搭乗拒否はいたしませんが、万が一パニック発症時に、薬で症状を収められる、同行者が制止できることを条件といたします」と記述し、ツアー中に他の客に影響を与えたり、その恐れのある時は座席や便を変えて、実費は自己負担することなどへの同意を求めている。 |