残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース
残しておきたい福祉ニュース
2021年 |
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■2021.8.2 福岡市・高島市長「ロックダウン日本ではできない」 | |
新型コロナウイルスへの対策として全国知事会が緊急事態宣言より強いロックダウンに言及したことについて、福岡市の高島市長は、「補償が全く考えられていないのに日本ではできない」との考えを示した。 これは、2日の定例会見で記者からの質問に答えたもので、「飲食店への協力金も売り上げに応じたり、すぐに振り込んだりができないから自粛の要請になっている」と指摘し、「補償が十分でないのにロックダウンはできない」としている。 全国民に10万円が支給された定額給付金の混乱を例に挙げ、売り上げの照会や振込先の登録などマイナンバーカードを利用したデータ連携や、法整備の議論がまずは必要だという。 高島市長は「知事会の危機感は共有したいが、補償をしっかりすることが重要だ」と現状でのロックダウンには反対の姿勢を示した。 |
■2021.8.5 政府の新型コロナウイルス分科会の尾身茂会長 感染爆発続けばロックダウン法制化の議論も | |
政府の新型コロナウイルス分科会の尾身茂会長は5日、感染が爆発的に広がる現状を脱せない場合、ロックダウン(都市封鎖)の法制化に向けた議論をせざるを得なくなるとの認識を示した。記者団に「ロックダウンみたいなことを、法制化してくださいというようなことさえ議論しなくちゃいけないことになる」と述べた。 現状について尾身氏は「関東地方ではどんどん感染の拡大スピードが上がって、医療の逼迫(ひっぱく)がかなり厳しい状況だ」と指摘。その上で「にもかかわらず、メッセージが伝わらない。緊急事態宣言を出しても、もう期待される効果がない」と指摘した。職場や学校、地域での検査の拡大や医療提供体制の強化などが改めて必要だとも強調した。 都市封鎖をめぐっては全国知事会が現状よりも強い措置の一つとして検討を求めている。政府は導入に否定的で、菅義偉首相は「日本にはなじまない」との考えを示している。田村憲久厚生労働相は3日の閣議後会見で「欧米並みの罰則、場合によって逮捕も含めて行うなら、かなり私権を強く制限する法律になる」としている。尾身氏自身も6月には「他の国のようにロックダウンできるわけじゃない」と語っていた。 |
■2021.8.5 新型コロナ 東京都で新たに5042人の感染を確認 初の5000人超 | |
東京都は5日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに5042人確認されたと発表した。1日あたりの感染者が5000人を超えるのは初めてで、4日の4166人を大幅に上回って2日連続で過去最多を更新した。また、都の基準で集計した重症者は前日から20人増えて135人になった。重症者が130人を超えたのは2月1日(133人)以来、約半年ぶり。 新規感染者の7日間平均は3646・9人で前週比164%。1人が死亡した。 |
■2021.8.5 小池知事「早く打って」に都民怒り 「ワクチンはプラチナチケット」 | |
「ワクチンを若い方も打っていただきたい」。小池百合子東京都知事は7月28日、新型コロナウイルス感染者の急増を受けて記者団にこう発言した。今月2日にも「40〜50代のまだ受けていない方はできるだけ早くお願いしたい」と呼びかけたが、こうした発言に対し、SNSでは「予約を取りたくても取れないのに」と怒りが噴出している。都内に住む42歳の女性も自身の経験から「ワクチンの予約は、超人気アーティストのチケットを取るようなものだった」と予約争奪戦を嘆き、小池氏の発言に憤る。 「予約が取れないのに」「接種したくても供給されない」。SNSにはこんなコメントがあふれた。怒りの矛先は小池氏の発言だった。 7月28日、小池氏は都庁で記者団に「ワクチンを受けていない、そして若い、だけど重症・中等症になる若い世代が増えている。若い方々の行動パターンが鍵を握っている」と発言した。さらに2日には、40代と50代が重症者の多くを占めていて、そのほとんどがワクチン未接種だとして「まだ受けていない方はできるだけ早くお願いしたい」と危機感をあらわにした。 これに対し、フリーランスで働く目黒区の女性(42)は「ワクチン接種の予約は、超人気アーティストのライブのチケットを取るようなもの」と話す。 女性のもとに接種券が届いたのは7月11日ごろ。しかし、区のウェブサイトを見ても、40代の接種スケジュールは未定だった。その数日後、女性はのどが痛くなり、PCR検査を受けなければならなくなった。結果は陰性だったが、打ち合わせなど仕事をキャンセルしなくてはならず、「これでは仕事にならない。早くワクチンを打ちたい」と焦ったという。 そうした中、7月19日に区のLINE公式アカウントから、自衛隊が東京で運営する大規模接種センターでの接種予約が同日に始まるという情報が届いた。午後6時の予約開始と同時にログインし、幸いにも予約を取ることができた。 女性は、自治体で予約が取れない友人に大規模接種センターでの接種を勧め、この友人の代わりに予約をすることになった。女性は8月2日、午後6時の受け付け開始と同時に予約サイトに入ろうとしたが、今度はまったくアクセスできない。電話予約も試したが、通じない。スマートフォンとパソコンを使い、やっとつながったのは45分後だった。なんとか予約に成功したが、この日は4万人分が46分で定員に達する争奪戦だった。 女性は「予約開始時間にサイトに張り付いていないと予約が取れない。時間がある人でなければ、無理。困っている人が多いのでは」と察する。周囲で予約が取れたのは、予約サイトで常にキャンセル待ちを検索したり、予約開始時間にパソコンの前にいられる人だけだったという。「予約のための裏技をネットで探したり、『ここの病院で受けた』という情報をみんなで共有したりして。それでやっとワクチンが打てる。小池都知事は、そんな事情を知っているのだろうか。ちゃんと策を打ってほしい」と力を込める。 接種を巡っては、1回目の予約は取れても、2回目の予約ができないという不満も聞かれる。 豊島区に住むフリーランスで働く女性(37)は、区の集団接種を9月に予約することができたが、2回目の予約が取れなかったという。医療機関での個別接種をあたってみようと考え、クリニックに電話すると「うちでも2回目の予約はとれない」と言われた。しかし、1回目なら集団接種よりも早い8月に打てると言われ、クリニックに予約を入れた。 予約したのはいずれもファイザー製ワクチンで、集団接種の予約はクリニックの5週後。これなら別々の場所で受けても、2回接種の扱いになるのではないかと考え、確認のために区役所に電話をした。4時間かかってやっとつながり、2回接種の扱いになるという返事がもらえたという。 豊島区によると、4日午前9時半現在、65歳以上の高齢者の接種率は1回目86.1%、2回目80.4%なのに対し、64歳以下は1回目26.4%、2回目15.3%と低い。さらに、政府の資料によると、2日現在、都内では65歳以上の高齢者の75・12%が2回目の接種を終えているが、高齢者を含む全世代に対象を広げると、接種率は22・0%にとどまり、若い世代の接種が進んでいない様子がうかがえる。 女性は現在妊娠中。妊娠中に免疫力が下がっていると痛感していたため、「早く打ちたくて打ちたくて仕方なかった」と話す。「職域接種の余剰分を、近隣に勤める人にも提供している企業もある。大企業ばかりがスムーズに接種が進む現状があるのに、集団接種は遅々として進まない。小池都知事は都内の惨状をわかっていない」と語気を強めた。 |
■2021.8.5 東京 自宅療養中の死者急増 30〜50代 8月に8人 | |
新型コロナウイルスの感染拡大にともない、自宅療養者が急増する中、8月になって、東京都内で自宅療養中の感染者とみられる、少なくとも8人が死亡していた。 8人は、いずれも30代から50代で、自宅療養者とみられる人の死亡も急増している。 都内で、新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中に死亡したとみられるのは、8月に入って、少なくとも8人にのぼるという。 8人は全員男性で、30代が1人、40代が1人、50代が6人で、いずれも感染が確認され、自宅で療養していたとみられている。 関係者によると、都内で自宅療養中に死亡した感染者は、2020年12月から2021年7月までの8カ月間で、11人だった。 8月になって、自宅療養者とみられる人の死亡が急増している状況。 都内では、4日の時点で、感染者の1万4,783人が自宅療養していて、1カ月で13.5倍に急増している。 |
■2021.8.5 東京都 新型コロナ 過去最多の5042人感染確認 5000人超は初 | |
東京都内では5日、1日の発表としては、これまでで最も多い5042人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。5000人を超えるのは初めてで、2日連続で過去最多を更新しました。また、都は、感染が確認された1人が死亡したことを明らかにした。 都内で新たに10歳未満から100歳以上までの男女合わせて5042人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。 1日の発表としては、これまでで最も多かった4日の4166人を上回り、初めて5000人を超えた。過去最多を更新するのは2日連続。 5日の5042人は、1週間前の木曜日から1177人増えている。 5日までの7日間平均は3646.9人で、前の週の164.0%となり、感染の急激な拡大が止まらない。 5日の5042人の年代別は、 ▽10歳未満が229人 ▽10代が441人 ▽20代が1600人 ▽30代が1120人 ▽40代が811人 ▽50代が552人 ▽60代が150人 ▽70代が73人 ▽80代が52人 ▽90代が13人 ▽100歳以上が1人 これで、都内で感染が確認されたのは、23万6138人となった。 一方、都の基準で集計した5日時点の重症の患者は4日より20人増えて135人。130人を超えるのは、ことし2月1日以来。 都内で死亡した人は2302人になりました。 |
■2021.8.9 神奈川県 新型コロナ 過去最多 新たに2166人感染確認 | |
神奈川県内では9日、これまでで最も多い合わせて2166人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表された。 1日に発表された感染者の数が2000人を超えるのは今月6日以来。このうち横浜市では1139人と初めて1000人を超えました。感染の急激な拡大が続いている。 神奈川県内で発表された感染者はこれで9万8919人で、このうち1009人が死亡している。 |
■2021.8.9 福岡県の新規感染者625人 24日連続で前週上回る | |
福岡県は9日、新型コロナウイルスの感染者が新たに625人確認されたと発表した。24日連続で前週の同一曜日を上回った。 |
■2021.8.9 大阪府で新たに995人の感染確認 | |
きょう9日、大阪府では、新たに995人の新型コロナウイルスへの感染が確認された。月曜として過去最多となった。 8月 2日(月) 448人(1人) 8月 3日(火)1079人(0人) 8月 4日(水)1224人(2人) 8月 5日(木)1085人(2人) 8月6日(金)1310人(2人) ※過去最多 8月7日(土)1123人(3人) 8月8日(日)1164人(2人) |
■2021.8.9 最凶「ラムダ株」日本上陸 感染力はデルタ株より高いとの推定も ワクチン効き悪く?「第6波」あるのか | |
新型コロナウイルスのデルタ株による感染第5波が日本を襲っているが、今度は南米ペルー由来とされる「ラムダ株」が、羽田空港に先月到着した女性から確認された。国内初確認となる。感染力の高さだけでなく、ワクチンの効きが悪くなるとも懸念されているが、「第6波」も来てしまうのか。 厚生労働省によると、女性はペルーに滞在歴があり、7月20日に羽田空港に到着。検疫が実施した検査でコロナ陽性が判明した。その後、国立感染症研究所が詳しく調べたところ、ラムダ株と確認された。 ラムダ株の感染力については不明な点も多いが、デルタ株より高いとの推定もある。また、海外メディアなどで「中和抗体を弱める特性があり、ワクチンの効きが悪い恐れがある」との特性が指摘されており、世界保健機関(WHO)も「注目すべき変異株」に指定した。ワクチン接種の加速とともに、感染対策を継続する必要がありそうだ。 当面の問題はデルタ株による爆発的な感染拡大だ。お盆休みの帰省シーズンを迎え、3連休初日の7日は鉄道と空の便の下り予約数がピークとなった。予約状況はコロナ禍前に比べ低調だが、昨年よりは増加している。全国知事会が旅行や帰省の中止を呼び掛けているが、帰省やUターンによる人の流れの増加が8月後半以降の感染状況に悪影響を与えかねない。 |
■2021.8.11 大阪府で新たに1490人感染確認 過去最多 | |
大阪府は11日、新たに1490人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。 8月6日の1310人を上回り、1日あたりの感染者数としては過去最多。 また、2人が亡くなった。 |
■2021.8.11 奈良県で新たに138人感染確認 過去最多 滋賀県で162人過去最多 | |
奈良県は11日、新たに138人の新型コロナウイルスへの感染を確認したと明らかにした。4月22日の125人を上回り、過去最多となる。 奈良市内では複数のカラオケが出来る飲食店やスポーツチームなどで、クラスターの発生が認定された。 |
■2021.8.17 大阪で新たに1856人の感染確認 過去最多 | |
大阪府で17日、新たに1856人の新型コロナウイルス感染が確認された。 1日の感染者数としては、14日の1828人を上回り過去最多を更新した。 また、大阪府内では、感染者4人の死亡が確認された。 |
■2021.8.18 大阪府コロナ感染者 初の2000人超の見通し | |
大阪府の関係者によると、8月18日、府内で新たに2000人を超える新型コロナウイルスの感染者が確認されたことがわかった。 2000人を超えるのは初めてで、昨日の1856人を超えて、過去最多を更新する見通し。 |
■2021.8.18 大阪府で新たに2296人の感染確認 初の『2000人超』 2日連続で過去最多を更新 | |
8月18日(水)、大阪府は新たに2296人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表しました。大阪府の1日の新規感染者数が2000人を超えるのは初めてです。また、5人の死亡者が確認された。 前日の8月17日(火)には過去最多1856人の新規感染者が確認されていたが、それを上回り、2日連続で過去最多を更新した。1週間前の8月11日(水)の新規感染者は1490人だった。 こうした中、8月18日に大阪府では57回目となった新型コロナウイルスの対策本部会議が開かれた。 (大阪府 吉村洋文知事) 「首都圏はもちろんのこと全国的にも広がってきている。そして大都市圏である大阪・関西圏も拡大傾向が続くという状況です。非常にデルタ株の感染拡大力が強い」 8月18日の会議では、新たに百貨店に対して、地下の食品売り場“デパ地下”の入場者を通常の半分程度とするように要請することが決まった。阪急百貨店などの食品売り場で感染者集団(クラスター)が発生していることが念頭にある。 また府立学校での修学旅行の原則延期のほか、部活動での合宿や他校との練習試合の自粛を決定。市町村立学校と私立学校にも同様の対応を求める。 (大阪府 吉村洋文知事) 「2学期が始まってからどれぐらい広がるかはわかりません、正直な所。学校でどんどんクラスターが発生して、(家庭への)逆流現象がどんどん起きてくれば、休校ということも当然視野に入れなければならない」 |
■2021.8.18 全国 過去最多2万737人感染 24府県で過去最多 | |
全国で18日、これまでに確認された新型コロナウイルスへの感染者が2万737人となり、8月13日の2万365人を上回り過去最多となった。 東京では新たに、過去2番目の多さの5,386人の感染が確認されたほか、大阪での2,296人、千葉で1,692人、愛知で1,220人、兵庫県で1,088人など、これまでに1つの府、23の県で、感染者数が過去最多とこれまでで最も多い数となっている。 |
■2021.8.18 東京で親子3人が自宅療養中に40代母親死亡 | |
東京都は、新型コロナウイルスに感染した夫婦と子どもの親子3人全員が自宅療養中に40代の母親が17日に死亡したことを明かした。第5波で都が把握した自宅療養中の死亡者は7人となった。 東京都では感染拡大が急拡大し、自宅療養者が2万人を超えるなど深刻な医療逼迫(ひっぱく)となっている。 小池百合子都知事は「亡くなった女性のご冥福をお祈りする。家庭内感染が多いという状況で、コロナは急激に悪化する例がある」などと話し、酸素ステーションなどの整備を「至急、進めていく」と述べた。 これにネット上では「つらすぎて言葉がない」「子供の心のケアをしっかりしてあげて」「お子さんが可哀想すぎて涙が出る」「今まで何やってたの?」「この状況で未だに酸素ステーションとか言ってる」「もはや人災と呼べる状況でしょ」など悲痛な声があがっている。 |
■2021.8.18 医師で議員のあべともこ氏、都で親子3人感染の40代母親死亡に「この女性の重症度は誰が診断したのか」 | |
立憲民主党のあべともこ衆議院議員が18日、自身のツイッターを更新。東京都内で親子3人全員が新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中に40代の母親が死亡したことに見解を述べた。 小児科医として藤沢市に自身のクリニックももつあべ氏。親子3人全員が自宅療養中に母親が死亡したニュースを引用し、「自宅療養と言う名で、不安と苦しさの中死亡したこの母親に保健所はどんな関与をしたのか?あるいは救急は対応できなかったのか、知事はきちんと説明すべきである。どこに問題があったのかをはっきりさせないで、酸素センターだ、抗体カクテル療法だと次を云々すべきではない」と記した。 さらに、連続で「多くの人がこのお母さんの死に怒りと悲しみを持ってネット拡散していると思う。誰が自宅療養の指示を出したのか、この女性の重症度は誰が診断したのか、酸素センターというが誰がどうやって運ぶのか、兎に角抽象的な事ばかりで現実の苦しみを知ろうとしない政治家はいらない」とツイートした。 |
■2021.8.18 新型コロナ2類から5類への変更検討に賛否 | |
新型コロナウイルスの感染法上の運用について、厚生労働省が現在の2類相当から5類相当にダウングレードに着手していることが報じられ、ネット上では賛否両論が渦巻いている。 新型コロナは現在、症状がない人も含めた入院勧告や就業制限、濃厚接触者や感染経路の調査などの対応が必要となる2類相当に分類されている。これを季節性インフルエンザ並みの5類にダウングレードすることが検討されていることが、9日に報じられた。2類から5類に下げることで、保健所を通さずに治療を受けられることで、発症から治療までのタイムラグがなくなる、コロナ対応をしている医療負担が大幅に減るなどのメリットがある。その一方で治療薬など治療法が確立していない現状では感染拡大を招く、と危惧する声も出ている。 東京慈恵医大教授の大木隆生氏は10日、ツイッターで「医師会・分科会が反対していた『コロナ2類相当→5類』が現状を追認する形でやっと変更に。better late than neverとは言え遅すぎ。この変更で、開業医も発熱外来・在宅療養に参画し、保健所をスキップし、都にある2,000超(全国で22,000)のICUベッドが有効活用できるように」と見直しに対し歓迎の意向を示した。 一方、インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁氏はツイッターで「何を考えているのか?それはコロナに対して短期中期長期の対策をきちんとうち、実行してきた国がする事!90%の都民が医療を受けられない今、こんな事を提案するとは、どこまで暗愚を貫くつもりだ!放置国家も甚だしい!」と現段階でダウングレードを検討している政府を批判。 さらに前新潟県知事の米山隆一氏はツイッターで「2類から5類に変更すれば『入院勧告や感染者の隔離なども不要になり自治体や医療機関の負担は大幅に軽減される』との事ですが、都内は既に無症候者はフォローも入院もできない状態で現状追認にすぎない上、2週間の自宅待機要請もできなくなりほぼ何の効果もないと思います」と現段階でのダウングレードの検討に疑問の声をあげた。 |
■2021.8.18 新型コロナ インフルと同じ「5類」分類変更なら“年内収束”も可能か | |
東京オリンピックの閉会式では、2024年パリ五輪への引き継ぎ式の中でエッフェル塔近くの特設会場の様子が生中継で映し出され、大群衆のパリ市民やフランス代表のメダリストらがノーマスクで歓声を上げる姿が見られた。しかし、実は日本とフランスに大きな感染状況の差があるわけではない。日本では連日全国で1万人を超える新規感染者が出ているが、フランスでは東京オリンピックの閉会式が行なわれた8月8日にも2万人を超える感染者が出ている。ところが、フランスでは飲食店も開いており、人々も活動を自粛するムードはない。 欧米各国では感染者数は減っていなくても、かつての日常を取り戻しつつあるのだ。京都大学ウイルス・再生医科学研究所准教授の宮沢孝幸氏は、「日本も日常に戻るためには、コロナをゼロにするという考え方を改める必要がある」と言う。 「現在、デルタ株が登場して感染力は強まりましたが、重症者や死亡者は減っている。1日5000人単位で感染者が出ている東京都でも、死亡者は1日2〜3人程度です。また、発症していない感染者がいることを考慮すると、実際の死亡率は公表されている数字よりもさらに低いと考えられる。つまり、国民がコロナをインフルエンザのような普通の感染症として受け入れるようになってくれば、徐々に元の日常に近づくことになるのです」(宮沢氏) インフルエンザで医療機関を受診した感染者数は2019〜2020年で約728万人、2018〜2019年が約1200万人である。 また厚労省の人口動態統計によれば、インフルエンザで亡くなる「直接死」は2019年が3575人、2018年は3325人。インフルエンザにかかって持病が悪化して亡くなる「関連死」は、毎年1万人ほど発生すると推計される。 ただし2020〜2021年のインフルエンザの感染者数は1.4万人と激減した。これについては、感染防止対策が奏功したとの見方や、コロナが流行して他のウイルスが抑制される「ウイルス干渉」が起きたなどの諸説あるが、いずれにせよ例外的なシーズンとみなしていい。 一方のコロナは、発生から1年半あまりで国内の累計感染者数が約104万人に達し、約1万5000人が亡くなった。しかし、2020年末からの第3波と2021年3月からの第4波では1週間の平均感染数がピークで約6000人、死者数は100人前後だったが、2021年7月からの第5波では感染者数は1万人と急増したものの死者数は10人弱で推移している。 そして、カギを握るのが、感染症法上の位置づけだ。 「新型コロナは『新型インフルエンザ等感染症』という位置づけで、陽性者は原則として入院・隔離され、医師や看護師がPCR陽性や濃厚接触者になると診察できなくなります。 これを危険度が低く、強力な措置を必要としない季節性インフルエンザと同じ『5類』に分類すれば、現在のような医療提供体制の逼迫を回避できます。コロナを収束させるには、法律上もインフルエンザと同じ扱いにすることが重要なのです」(宮沢氏) 8月9日には、新型コロナを『新型インフルエンザ等感染症』から季節性インフルエンザ並みの『5類』へ分類し直すことが厚労省によって検討されていることが報じられた。 河野大臣はコロナワクチンについて「インフルエンザみたく毎年打つようになるかはまだよくわからない」としているが、政府の動きと社会通念の変化次第では「年内収束」もあり得るかもしれない。 |
■2021.8.18 救急搬送困難、最多3361件 コロナ感染疑いが半数 総務省消防庁 | |
総務省消防庁は17日、救急患者の搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」について、9〜15日の1週間で3361件に上ったと発表した。過去最多を記録し、このうち新型コロナウイルスに感染した疑いがあるケースは約半数に当たる1679件だった。 全体の件数は6週間連続で増えた。前週(2〜8日)の2897件と比べ464件増加。うちコロナ感染の疑いがあったのは前週の1387件から292件の増となった。コロナの急速な感染拡大に伴って、各地で医療提供体制が逼迫(ひっぱく)していることを背景に、困難事案が増えたとみられる。 |
■2021.8.20 大阪 過去最多2586人感染 3日連続で2000人超え | |
大阪府は20日、新たに2,586人の新型コロナウイルスへの感染が確認されたと発表した。 1日に確認された感染者の数としては、過去最多。 大阪府では、3日連続で1日の感染者が2,000人を上回っていて、感染に歯止めがかからない状況が続いている。 |
■2021.8.20 新型コロナ 全国の新規感染者が過去最多に これまでに2万5860人 | |
全国の新型コロナウイルスの新規感染者が、過去最多に。これまでに2万5,860人。 |
■2021.8.20 千葉県いすみ市の太田洋市長 「五輪で感染拡大」隣町でサーフィン競技開催 | |
千葉県いすみ市の太田洋市長は19日の記者会見で、同市内でも急増する新型コロナウイルスの感染状況について、隣接する一宮町で開催された東京オリンピックのサーフィン競技が「開催される頃から(会場に近い地域で)人出が増えたため感染が広がった」と述べ、感染拡大の一因になったとの認識を示した。 市によると、7月下旬以降に一宮町の競技会場に隣接する同市の太東海岸周辺で感染者が出始めた。競技は無観客だったが、会場が見渡せる同海岸に地域外から大勢の人たちが集まり、周辺の飲食店などもにぎわったという。この地域に感染者が集中していたことから、市は8月1日から毎週日曜に同地域で抗原検査を実施して感染者のあぶり出しを始めた。同海岸の駐車場も閉鎖している。 一方、市は週明けにも、自宅療養者に対応する独自の「コロナ在宅支援センター」を設置する。医師らのオンライン診療で経過観察し、重症化予防と治療を目指す。また職員が訪問して買い物支援やごみ出しなど感染者の生活支援を行う。 |
■2021.8.20 14時間経っても搬送先決まらない…医師語る東京の医療崩壊 | |
「医療崩壊ですか? 当然、もうしていると思いますよ」 8月中旬、本誌の取材に応じてくれたのは、東京都大田区で訪問診療を行っている、ひなた在宅クリニック山王の田代和馬院長だ。 「今日も医療崩壊を痛感する出来事がありました。新型コロナに感染して自宅で療養していた患者さんなんですが、症状が悪化して救急車を呼んだものの、14時間たっても搬送する病院が決まらなかったんです。結局、僕が引き継いでご自宅を訪問して治療しました。まあ、僕らが行けたからまだ完全には崩壊はしていないといえるのかな? 僕らの手が回らなくなったら、本物の医療崩壊ですよね」 田代院長がこう話すように、東京の医療はいま悲惨な状況に陥っている――。新型コロナウイルスの新規感染者が爆発的に増え続けている東京。当然、医療機関の病床は逼迫。それに伴って、1カ月前には1千人台だった都の自宅療養者数は、8月12日時点で2万人を超えた。 新宿ヒロクリニックの英裕雄院長も新型コロナウイルスの陽性者の訪問診療に携わる医師だが、短期間での状況悪化を実感している。 「従来から保健所などの依頼に応じてコロナ陽性者の訪問診療に対応してきたのですが、7月末ぐらいから急に件数が増えています。それまでは週に1回ほど。少ないときでは月に1回、多いときでも1日1〜2件でした。ところがいまは、1日に20件ぐらいの対応依頼が舞い込んでいる状況です。それらを、直接の訪問だけでなく、電話やオンライン診療も取りまぜて対応しています」 入院できない自宅療養者にとっては、英院長や冒頭の田代院長が行う訪問診療が命綱となる。 「たとえば、40度くらいの発熱が10日も継続している患者さんがいました。それだけ続けば、ご自身は“自分は重症だ”と思われるのが普通でしょう。でもわれわれの基準では重症にならないんです。それをお伝えしてなんとか自宅療養で頑張ってもらっています」 |
■2021.8.20 アストラゼネカ製ワクチン接種後は献血NG | |
来週から一部自治体で英アストラゼネカ社製ワクチンの接種が始まる。対象は40歳以上のほか、18歳以上でアレルギーなどのため他社製が打てない人など。緊急事態宣言が発令中の自治体に優先配布される。 厚生労働省のサイトにある「新型コロナワクチンQ&A」には、アストラゼネカ製を接種した人について「現時点では献血をご遠慮いただいています」との記載がある。その理由について日本赤十字社は「受入基準は、国の審議会等において継続して検討されており、現在は、基準がないことから献血をご遠慮いただくことになる」と回答した。 米ファイザー製と米モデルナ製については、接種後の発熱や倦怠(けんたい)感、筋肉痛などがなければ1、2回目ともに接種後48時間経過で献血できる。献血会場では、どのワクチンを接種したか確認が行われている。 ワクチン接種済みの献血者の安全性については、厚労省の審議会で議論されており、アストラゼネカ製については、引き続き知見を収集し改めて議論するべきだとの意見が出ている。一方、審議会では、全ての新型コロナワクチンについて「接種後4週間」との意見もまとめられている。日本赤十字社は「受入基準が決定しましたら、当社のホームページ等でお知らせする」としている。 ちなみにインフルエンザ、日本脳炎、コレラなどの予防接種を受けた人は接種後24時間、おたふくかぜ、風疹、BCG等の弱毒生ワクチンは接種後4週間、動物にかまれ狂犬病ワクチンを接種すると、その後1年間は献血に協力できない。 |
■2021.8.22 コロナ感染おびえる妊婦 搬送先なし現実味 「破水や陣痛始まったら」 | |
千葉県柏市で新型コロナウイルスに感染した妊婦の入院受け入れ先が見つからず、自宅療養中に早産した男児が死亡した。感染者が急増する福岡県内の妊婦からは「感染したら産む場所はあるのか」と不安の声が上がる。「第4波」(4〜5月)では、県内でも搬送先がなかなか見つからない事例があった。感染症の治療をしながら妊婦に対応できる病院は限られ、大幅に専用病床を増やすことは難しい。妊婦の多くは家族から感染しており、専門家は「ウイルスを家に持ち込まないようにすることが大切だ」と呼び掛ける。 「感染した時に、破水や陣痛が始まったらどうしよう」。約1週間後に帝王切開での出産を控える福岡市の30代の女性は気が気でない。急速な感染拡大で最近、身近な人も感染した。自身の経過は順調だが、感染すればかかりつけの医院では出産できない。「万が一の時、受け入れてくれる所はあるのでしょうか」 妊娠中の感染者に対応する病床を増やすことは容易ではない。感染症の治療をしながらおなかの子が順調かを診る必要があり、感染症内科医に加えて産婦人科医が必要だ。さらに、早産のリスクがあれば新生児集中治療室(NICU)や小児科医も求められる。 県によると、周産期母子医療センターがある病院など県内約20の医療機関が妊娠中の感染者を受け入れ、低出生体重児のケアに対応できる病院もある。ただ、感染した妊婦の専用病床はない。県内全体の病床使用率は61・5%(20日現在)。さらに入院患者が増えれば、妊婦にも影響が出る。 福岡大病院(福岡市)では第4波の際、北九州市から妊娠26週の女性が搬送されてきた。女性は自宅療養中に具合が悪くなり、自ら119番。救急隊は九つの医療機関で受け入れを断られたという。 入院中、女性は呼吸状態が悪く酸素マスクを付け、小まめにおなかの中の赤ちゃんの心拍数を確認。その後、呼吸症状も改善して無事に退院した。 福岡都市圏では緊急時、かかりつけの産科医院が適切な総合病院に妊婦をつなげる仕組みがある。同大病院産科病棟医長の深川怜史さんは「感染し、体調が悪化したら、まずかかりつけ医に連絡してほしい」と助言する。 副反応への懸念からワクチン接種に消極的な妊婦も少なくない。日本産科婦人科学会などは14日に「妊婦は時期を問わず接種することを勧める」とする新たな提言を発表した。深川さんは「家族も含めてワクチンを打った上で、徹底して『3密』や会食を避けるなど、一段上の対策をとることが大事だ」と話した。 |
■2021.8.22 福岡で1070人コロナ感染 4日連続1000人超に | |
福岡県では21日、新たに1070人の新型コロナウイルス感染が確認された。4日連続で千人を超え、土曜日としては過去最多。大分県と宮崎県では新規感染者が過去最多を更新した。 福岡県の新規感染者で所管自治体別の内訳は、福岡市430人、北九州市176人、久留米市63人、県401人。15日に陽性と公表していた北九州市の1人を取り下げた。 大分県では215人の感染を確認。最多更新は5日連続となった。宮崎県では158人が感染し、基礎疾患がある高齢者1人の死亡が確認された。2回のワクチン接種を済ませていたという。 熊本県では247人が新たに感染し、熊本市の60代男性が死亡。県は20日に陽性と公表した1人を集計ミスとして取り下げた。鹿児島県では231人の感染が確認され、5日連続で200人を超えた。佐賀県は122人、長崎県で86人の感染が報告された。 |
■2021.8.22 コロナ感染の妊婦が増加、新生児への影響…「妊婦のワクチン」医師の緊急提言 | |
医師たちも衝撃を受けた千葉の新生児死亡事例 妊娠中はちょっとした体調の変化もいつも以上に心配になる。そんなときコロナに罹患し、熱や息苦しさなどつらい症状が出ていて入院を希望するもの、空きがないと言われる。コロナの苦しさ以外に、お腹の張り、出血が現れる。再び入院を訴えるもの、県と市が複数の病院に受け入れ要請をしたが、すべて断られる。しばらく経つと、お腹の張りなどの腹痛の症状も現れ、再び入院を要請するが、またも複数の病院にあたるが受け入れ先が見つからない。搬送先を探している間に、間に合わず彼女は自宅で妊娠29週(8カ月)で出産をした。 報道によると、出産し、救急隊が来るまで約15分のタイムラグがある。その場に付添の方がいたかは定かではないが、一人暮らしだったと伝えられる女性は、もしかしたらたった一人で不安の中、苦しみながら出産し救急隊の到着を待ち続けていたに違いない……。そして、救急隊到着後、赤ちゃんの呼吸がなく、死亡が確認された。 この報道に多くの医師が衝撃を受け、妊娠中の女性に対して、もっとわかりやすくコロナの情報を配信していこうという動きが出てきている。 2021年1月、臨月前に1回目、臨月中に2回目にコロナワクチン接種を行ったハーバード医学部助教授、マサチューセッツ総合病院(MGH)の小児精神科医で小児うつ病センター長の内田舞医師の「臨月の女医が語る『私が新型コロナワクチンを接種した理由』」という記事を2月に紹介した。その内田医師も今回の出来事には、胸が詰まったと話す。 「子どもが生まれるのをずっと楽しみにしている中で、コロナに感染してしまったときも、息苦しくなって溺れるように苦しいときも、お腹が大きい状況でこの方は一体どんな気持ちでいたのだろうと想像すると、言葉もありません……。 今は苦しい現実しか見えない時期だと思いますが、どうか無事にこの女性が回復されることを祈っています。そして、少し時間が経った後に、ご自分を責めすぎずに笑顔が戻ってくることを心から祈っています。 今回の出来事に対しては多くの医師も衝撃を受けました。先日、新型コロナウイルス感染症やワクチンに関する正確な情報を届けるプロジェクト『こびナビ』のspacesでのディスカッションでも、我々こびナビ医師たちの涙ながらの会話になりました。全力で関わった医療者の皆さまも、悔しい思いでいっぱいだと思います。また、この件を受けて医療政策側も早急に動き出してくださっています。本当にこういった事例が二度と起きてはならないと感じています」(内田医師) 今回の出来事で妊娠中の方、これから妊娠を考えていた方たちは不安に思っているに違いない。 内田医師はアメリカが感染爆発し、感染者数が累計で2,000万人を超えた2021年2月にボストンで出産している。医師ではあっても内田医師自身も不安な想いもある中の出産だったと話す。そんな内田医師は『こびナビ』のspacesのディスカッションをモデレートした。その時の話をベースに、デルタ型変異ウイルスが広がる今こそ、妊娠とコロナで知ってほしい情報をに加筆いただきお伝えする。 (以下、内田医師による加筆原稿) 世界中で妊婦さんへのワクチン接種が進んでいる 8月11日に、CDC (米国疾病予防管理センター)は妊婦さんへの新型コロナワクチンに関して「推奨(recommend)」という位置づけで、情報をアップデートしました。その内容をまずはお伝えしたいと思います。 ▼COVID-19 Vaccines While Pregnant or Breastfeeding 出典:CDC Updated 2021/8/11 ウェブサイトのアップデートで一番最初に「いま知っておくべきこと」の3つの点について書かれています。これがとてもシンプルで分かりやすいので抜粋して翻訳してお伝えします。 ●新型コロナワクチンは12歳以上の全ての人に対して推奨されています。推奨の対象は、妊婦さんや授乳中の方、妊活中の方、将来妊娠するかもしれない方も適用です。 ●妊娠中のワクチン接種に関する安全性と有効性のエビデンスは積み重なってきています。データによると、新型コロナワクチンを妊娠中に接種するベネフィットの方がリスクよりもずっと大きいことが示唆されています。 ●女性に対しても男性に対しても、新型コロナワクチンを含むどのワクチンに関しても生殖性に影響を与えたというエビデンスはありません。 「安全性が証明されている」「有効性が証明されている」という断言ではなく、「情報が積み重なりどんどん増えているよ」という表現を使ったのが、正確、かつ分かりやすくて、美しいと思いました。嘘をつかない形で今現在わかっていることを伝えてくれています。 その後には、「妊娠中の人々は、コロナウイルスによる重症化のリスクが高くなっています」について解説が続きます。 コロナ感染が妊娠に与える影響 要点をまとめると、妊娠中のコロナ感染は、重症化するリスクが絶対的には低いけれども、同年代の妊娠していない人と比べるとICU治療や人工呼吸器が必要になるリスクが高い。また、コロナ感染は早産のリスクを上げています。 そこからは、多くの妊娠中の方が不安に思う項目に対して、ひとつひとつエビデンスを元に回答しています。そちらも非常に重要な情報が多いので、日本向けに要約してお伝えします。 ●動物実験で妊娠前や妊娠中にワクチンを打ったマウスに、妊娠や胎児への悪影響や異常は出ていない。 ●アストラゼネカ社やジョンソン・エンド・ジョンソン社のウイルスベクターワクチンに関して、今まで存在している他のベクターワクチンの妊婦さんへの接種で、妊娠や胎児への悪影響は認められていない。 ●ワクチンを打ってコロナウイルスに感染することはない。ワクチンを打つことによって妊娠や胎児にコロナ感染が起きることはない。 ●日本のコロナワクチン接種で使われているファイザー社やモデルナ社のメッセンジャーRNAワクチンを妊娠中に接種した人の追跡研究によると、初期データで、各国のデータ(例えばアメリカ以外にイスラエルのデータなど)を見ても、妊娠や胎児に悪影響を与えるというエビデンスはない。そして、現在も追跡調査を継続されている。 ●妊娠中にワクチンを接種した場合、母体で作られた抗体が胎児へ移行することが確認されている。妊婦だけでなく、赤ちゃんをもコロナ感染や発症から守ることが期待される。 何がわかっていて、何がわかっていないかを示した上でこれらの情報を考察した結果、CDC としては妊娠中にワクチンを推奨するということが明確に伝わる文章だと感じました。 アメリカでは、コロナワクチンが承認された一番最初から、妊婦さんが接種の優先枠に入っていました。そして ACOG(アメリカ産婦人科学会)も CDC と同じような論調で情報を配信して、その結果、アメリカではすでに14万人以上の妊婦さんがワクチンを接種しているのです。 必読、日本産婦人科学会も妊婦への提言を更新! 日本でも CDC の推奨を追って、日本の産婦人科関連学会が合同で声明を先週出しました。「妊娠のどの段階であっても、妊婦さんとその同居者のパートナーの接種を推奨すること」が提言されました。 ワクチンを希望する妊婦さんが職域接種などで断られているというニュースをたびたび耳にしていたので、これは重要な声明だと思います。妊婦さんの感染経路として最も頻度の高いのはパートナーからの感染なので、パートナーの接種を推奨するあたりは非常にありがたいなと感じました。 日本の産婦人科学会も以前から妊娠中の接種は可能としていました。ですが、初期の提言では、12週まで避けること、妊娠中の接種は接種前と後にエコーをとることがすすめられ、産科の対応ができるところで打ってくださいという制約を記していました。 しかし現在では、どの週数でもワクチン接種は推奨にアップデートされています。さらに、ワクチン接種前後のエコー検査は必要ない、と提言が変わっています。 通常検査というものは、検査の結果によって次の介入が変わるときにやる必要があります。ですが、なぜコロナワクチン接種でエコー検査をするのか、何を発見したらコロナワクチン接種の可否の判断が変わるのかについての説明がされていませんでした。接種前後のエコー検査に関しては、医学的には意味がない検査であると、多くの専門家が口を揃えて言っていました。 私もこの提言は、妊婦さんにとって負担が増え、またワクチン接種に関してその検査の結果に意味があるかわからないのに、不安な気持ちで待たねばならないことが、不安を煽ってしまうことになるのではないかと心配していました。 「妊娠週数に関わらずワクチン接種を推奨」に変更 また、12週まではコロナワクチンを避けるように推奨していたことも、「コロナワクチンを打っても打っていなくても起こったであろう偶発的な流産を、間違ってコロナワクチンのせいだと混乱してしまうと大変だから」と、医学的ではない理由が記されていました。ワクチンとは関係がなく起こり得るリスクへの「責任」が提言に影響する背景には、今まで理不尽な訴訟などに悩まされた日本の産婦人科医たちのご苦労があると思います。しかし、医学とは関係ない理由で12週までは避けるという定義があったことに驚きました。 確かに、ワクチンを打っても打たなくても、残念ながら妊娠中は流産が起こることは頻繁にあります。12週まではそのリスクが高めであることはワクチン以前から統計として出ています。でも、その理由のほとんどは、染色体異常で発生します。自分の何が悪かったのだろう、あれをしなければ、これをしなければと自責の念にかられる方も多いですが、ほとんどの流産は妊婦さんが何をしたから・していないからという理由で起こるわけではありません。 現時点で、世界中の公衆衛生や感染症の医学者たちがまとめた科学データによると、今回のコロナワクチンで使用されているファイザー社・モデルナ社の「mRNAワクチン」は妊娠初期に接種された方の追跡調査でも、妊娠や胎児に悪影響がないという結果が出ています。次から次にアップデートされる提言についていくのは、妊婦さんだけでなく、医療者にとっても大変だと思いますが、12週以降でなければ接種は奨められない、ということも更新され、今では古い提言であることをぜひとも知ってほしいと思います。 ですが、その一方で「やはりもし流産になってしまった場合、ワクチンのせいだと思うのは嫌だから、妊娠12週以前にはワクチンの接種はしたくない」と判断をされる方もいます。私もつい半年前まで妊婦だったので、その気持ちはよくわかります。 どの妊婦さんもそうだと思いますが、妊娠中は些細なことでも、お腹の赤ちゃんにどんな影響が出るのだろう? これは大丈夫? あれは大丈夫? と細かく調べてしまうものですよね。これを食べても平気かなや、運動してもいいかな、から始まって、生活のすべてに対して、赤ちゃんへの影響を考えてしまいいがちです。それは私も同じです。 ですから、もう少し妊娠が進んでから、コロナワクチン接種を考えたいという妊婦さんの気持ちはよくわかります。そう判断された妊婦さんは、ワクチン以外の手段で、感染予防を徹底して頑張っていただき、地域の感染状況を見ながら、妊娠が進んでからワクチンを受けるのでもいいと思います。この場合、パートナーなどの同居者の協力も必須です。 大切なのは、「判断は妊婦さん自身がする」ということです。そのためにも、学会や公的機関は、妊婦さんやそのご家族が、自分たちで判断できるように、透明性がある最新データを世の中に伝えることが大事だと思っています。 安全な出産を迎えるために考えてほしいこと アメリカではパンデミック前から、妊娠中の百日咳などのワクチン接種が奨められていますが、日本は他国に比べるとワクチンに対して忌避的な部分があります。「なんとなく不安」「妊娠中にケミカルなものは……」という漠然とした世論に対して、学会や公的機関が積極的にわかりやすく情報を開示するというよりも、何かあった時に非難されないようにと世論の風潮に合わせてしまう部分が少なからずあるように感じます。また、メディアに関しても、十分な科学的な検証をせずに、視聴者への同調を優先する報道が多いと感じます。 今回、コロナ禍で透明性を持ってきちんとした情報を伝えたいという有志の医師たちも生まれました。自分たちでSNSなどを使って配信をしていますが、治療診断などの現場に立ちながら、しかも誹謗中傷といったリスクを個人が背負うのはあまりに大きな負担だと思うのです。 私は妊娠中ワクチン接種をしたことをマスメディアで発信し、たくさんの誹謗中傷を受けました。私にとっては自分自身やお腹の中の子どもを守るための接種でしたが、お腹の中の赤ちゃんは死ぬ、虐待だ、最悪の母親などという言葉に加えて、「死因は母親のワクチン接種」と書かれた死産報告書と葬儀の手配が送られてきたこともありました。 さらに、記事の内容や私の発信よりも、私の記事や動画についた誹謗中傷のコメントを見て、なんだかものすごい勢いで反対している人がいる、怖いものだと言っている人がいる、と「ワクチン=怖いもの」という印象を持ってしまったと仰る方もいました。人は一度怖い、危ないと思ってしまったものに対してなかなか考えが変わりません。 でも、妊娠中のmRNAワクチン使用の安全性の高さは科学的に示唆されています。アメリカでは既に14万人以上の妊婦さんがワクチンを打っていますが、接種後の妊婦さんの追跡研究の中でも、ワクチンを打ったことで因果関係のある、妊婦や胎児特有の有害な副反応は何ひとつ報告されていません。ワクチンを打った人と、パンデミック前の一般の流産率とを比べても、全く変化はありません。 日本だけでなく、世界中にある風潮として、「妊娠、出産、子宮といったものは神秘的で神々しいもの」という意識があります。感覚としては私も理解できますが、医学的にみると、子宮も卵巣も胎盤も超重要な機能を持ちますが、臓器のひとつでしかありません。「『神々しいもの』だからワクチンなんて打たない」と言っていられないほどデルタ型変異ウイルスの感染は拡大し、20〜40代の方の感染、重症化が報告され、周産期病棟、NICUなどでも感染している妊婦さんや早産で産まれた新生児が増えているという声が届きます。 神々しいものに介入しなかった場合のリスクも、生物学的に考えなければならないときが来ているのだと思います。 しつこいですがもう一度お伝えします。 妊娠中のコロナ感染は重症化するリスクが高く、早産になってしまうリスクも上がります。また、母子共に救うために、早産であっても、緊急帝王切開になってしまう場合もあります。早産は妊娠週数が早ければ早いほど、赤ちゃんの人生に悪影響を与えうる数々の身体的なリスクにさらされます。それでも、入院できればいいですが、先日の出来事のようにできない事例は今後も出てくる可能性があります。 本来は妊娠中にこんなにつらいお話をするのは心が痛みます。ですが、悲しい出来事を、安全な介入をすることで一例でも減らしたい。多くの妊娠中の女性たちが安全な出産ができるように、生まれた赤ちゃんが待ち望んだお母さんやお父さんに抱かれるように、コロナワクチンの情報を誹謗中傷されてもみなさんに少しでも理解していただけるように、わかりやすく配信続けていきたいと思っています。 |
■2021.8.22 妊婦のコロナ感染経路の「8割」は… 専門家がいま、呼びかけること | |
新型コロナウイルスに感染し、自宅療養をしていた8ヶ月の妊婦(30代)の緊急搬送先が見つからず、自宅での出産後、男児が亡くなるという痛ましい事態が千葉県内で発生した。妊婦のコロナ感染の8割は、パートナーからの感染だ。一方で、今回のようにコロナに感染した妊婦は、受け入れられる病院が限られてしまう現状もある。東京都では妊婦の陽性者が7月だけで約100人いた。こうした状況を受け、ワクチンの妊婦やパートナーへの優先接種をはじめる自治体も出てきている。また、産婦人科医や学会も、強くワクチン接種を呼びかけている。 「妊婦さんは自分だけでなく、赤ちゃんと2人分の命ですので、ぜひ打たれた方が良いと思います」 千代田区が8月18日に公開した動画(テキストも公開)では、同区で開業する産婦人科医・宋美玄さんがこうワクチン接種を呼びかけている。 宋さんが指摘しているのは、妊婦におけるふたつのリスク。重症化しやすいことと、コロナに感染した妊婦を診られる医療機関が限られてしまうという現実だ。 「コロナに感染してしまうと40度の熱が1週間以上続いたり、妊婦さんは多少重症化しやすいということもあります。また、何といっても残念なのが、妊婦さんがコロナに感染した場合、診てくれる医療機関、入院させてくれる医療機関が一般の方に比べると、さらに限られてしまうという現状があります」 「身体的な面でも、入院しづらいという社会的な面を考えても、やはりワクチン接種でコロナの感染を防ぐメリットの方が大きいです」 「デルタ株が猛威を振るっている今にあっては、コロナにかかることに比べたら、ワクチンの副反応のリスクはだいぶ少ないのではと思います」 「デマを信じるよりも…」 妊婦へのワクチン接種をめぐっては、「不妊になる」「卵巣に蓄積する」「流産する」「先天的な異常につながる」などという誤情報も拡散している。宋さんはこれらの情報を明確に否定する。 「基本的に打ったワクチンの成分が胎盤を通って赤ちゃんに移行することは、まず考えられません。ワクチンを打ったことで、赤ちゃんに先天的な異常が起こるようなことに関しては、まず心配は無用だと考えます」 「実際にワクチンを打った後に妊娠して診察に来られた方も、私の患者さんだけでもたくさんいますし、実際に治験の後に妊娠した方も、すでにたくさんいらっしゃいます。コロナワクチンを打ったから不妊になるということは、完全なデマと言って差し支えないと思います」 一方で新型コロナの後遺症として男性の精子が減ってしまうケースもあるとして、「デマを信じるよりも、コロナへの感染をワクチンで防いだ方が、将来お子さんを授かりたい方にとっては良い」と訴えた。 妊婦だけでなく夫やパートナーも… 妊婦のワクチン接種をめぐっては、日本産科婦人科学会などが8月14日、「妊婦さんは時期を問わずワクチンを接種することをお勧めします」とする声明を発表している。 高熱や頭痛などの副反応が出た場合は、「アセトアミノフェンは内服していただいて問題ありません」ともしている。 加えて、前述の通り、妊婦の感染経路の8割が配偶者やパートナーによるものであるため、「妊婦の夫またはパートナーの方は、ワクチンを接種することをお願いします」と、さらに強いトーンで呼びかけている。 前出の宋さんも「出口はもうほぼワクチンしかない状態」と語る。自治体や病院によっては妊婦やパートナーへの優先接種を実施しているところもある。 普段から基本的な感染対策をとるだけではなく、うてるときにワクチンをうつことも大切だ。 |
■2021.8.22 「感染経路不明」患者の約6割に“感染リスクの高い行動歴”…どんな行動? 調査した医師に聞いた | |
新型コロナウイルスの新規感染者数を伝えるニュースでたびたび示される「感染経路不明」というワード。 国立研究開発法人「国立国際医療研究センター」によると、新型コロナウイルスの積極的疫学調査の結果では「感染経路不明」と判定される事例が多く、効果的な感染対策を行うにはこの経路を明らかにする必要があるのだという。 こうした中で同センターは8月10日、「新型コロナウイルス感染症新規患者数増加の裏にある、追えていない感染経路を見いだす質的研究」の結果を公表した。 今回の研究のもとになった調査は、新型コロナウイルスの第4波と第5波の間である、2021年5月22日〜6月29日に行われた。 調査の対象は、国立国際医療研究センター病院に入院した20歳以上の新型コロナウイルス感染症の患者43人。このうち、感染経路が明らかではない22人から、発症前の行動歴を詳しく聞き取った。 22人の内訳は男性17人、女性5人。調査の結果、22人のうち、14人(64%)に感染リスクの高い行動歴があったという。 行動歴・接触歴を解析したところ、感染リスクの高い場面は延べ24あり、このうち21場面(88%)が飲食関連、22場面(92%)ではマスクが着用されていなかった。 また、感染に関与しうると考えられた患者の考えや信念に関しては、「仕事の後であれば、職員同士でマスクなしで話しても大丈夫だろう」「外食が感染のリスクだとは知らなかった」などが挙げられた、としている。 そのうえで、「これまで見つかっていなかった新規の感染経路を見いだすことはできなかった」と結論付けた。 新規の感染経路を見い出せなかったということだが、では今回の調査結果を踏まえ、どのような感染対策が必要なのか? 今後の感染対策の課題について、国立国際医療研究センター病院・国際感染症センター総合感染症科の森岡慎一郎医師に話を聞いた。 「感染経路不明」と判定される事例が多い理由は2つ 今回の調査の背景は? 従来の知見からは、新型コロナウイルス感染症においては未知の感染経路があり、流行の波と波の間にはこれらの感染経路を通じて感染が水面下で持続し、その後の感染者数急増への原因となっている可能性が指摘されていました。 そこで第4波において、新規陽性患者数が減少傾向となった時期(職場、学校、施設、家庭内での感染が少ない時期)に、新規感染者の感染経路を探索的に調査しました。 新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査の結果では「感染経路不明」と判定される事例が多い。これはなぜ? 理由は2点あると考えています。 1点目は、新型コロナウイルス感染症関連での保健所の業務負担が大きく、保健所が詳細に感染者から行動歴を問診することが困難であることです。 2点目は、患者さんの中には、保健所などの行政には感染経路を話さないが、医療従事者に対しては打ち明ける方が一定数いらっしゃることです。 飲食や知識不足が関係 感染経路を追うことは感染対策につながる? 感染経路を追い、啓発することで、国民の感染対策の向上に寄与する可能性はあると考えています。 調査結果を踏まえ、今後の感染対策の課題は? この調査では、これまでに見つかっていなかった新たな感染経路が明らかになったわけではなく、むしろ感染には飲食がやはり多くの事例で関係していることが分かりました。 また、感染防止に対する意識付けや十分な知識が不足していることも分かりました。これらが感染拡大を助長する可能性があり、今後、解決すべき課題です。 新型コロナウイルスの第4波と第5波の間に行われた今回の調査では、感染には飲食が関係した事例が多く、感染防止に対する十分な知識が不足していることが分かっている。今後も感染防止に対する情報の周知徹底が必要ということなのかもしれない。 |
■2021.8.26 尾身茂会長 政府に不満 五輪開催は「矛盾したメッセージ」 | |
政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は25日の衆院厚生労働委員会で、東京都を中心に医療崩壊に近い状況になったことについて、東京五輪の開催決定が国民に「矛盾したメッセージとなった」と指摘。政府が「専門家より楽観的な状況分析を行った」とも述べた。さらに、パラリンピック開催に合わせて国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が再来日したことも「なぜオンラインで出来ないのか」と批判した。 尾身氏は、東京五輪・パラリンピック開催が感染拡大につながる「矛盾したメッセージ」になった理由として、「五輪(開催)がどういうメッセージを出して、人々の意識に影響するかというのが大事だと再三申し上げてきた」「やる以上、なぜやるのかというメッセージは改善する余地があった」と述べ、政府の説明の仕方に不満を示した。 バッハ会長の再来日については、「お会いしたことはないが、人々にいまテレワークを要請している時にまた来る。あいさつが必要ならばなぜオンラインでできないのか」と指摘。続けて「1回来たなら、銀座にも行ったのなら、一般庶民としてそう思う」と訴えた。 |
■2021.8.26 【新型コロナ】川崎市で566人感染1人死亡 5保育園を臨時休園に | |
新型コロナウイルス感染症を巡り、川崎市は25日、90代男性1人が死亡し、10歳未満〜80代の男女566人の感染が新たに確認されたと発表した。448人の感染経路が不明。市発表の死者は累計208人、感染者は3万1838人となった。 死亡した男性は川崎区在住で、市内の特別養護老人ホームに入居していた。11日に発熱、せきなどの症状があり、12日に市内の医療機関を受診して陽性が判明、中等症で入院した。13日に市外の病院へ転院した後、21日に死亡した。男性はワクチンを接種していなかった。 新たに確認された感染者の年代別は、20代が148人で最多だった。30・40代はいずれも111人、50代は82人、10代は61人、10歳未満は28人、60代は22人、70代は2人、80代は1人だった。 居住地別では、川崎区が144人、高津区が70人、幸区が61人、宮前区が50人、中原・多摩区が各40人、麻生区が24人、横浜市は102人、藤沢市が3人、大和・相模原・横須賀市が各2人、座間・平塚・厚木・寒川が各1人、埼玉県が4人、千葉県が1人、東京都内は17人だった。 感染経路が分かっている人のうち、家庭内感染は95人、陽性者の接触は23人だった。 川崎市は25日、レイモンド川崎保育園(川崎区)、らいらっく保育園(中原区)、宮崎台コスモス保育園(宮前区)、保育園SCOPS宮崎台(宮前区)、みんなのほいくえんatむさしこすぎ(中原区)で関係者の感染を確認したと発表した。各施設を25日から当面の間、臨時休園する。 |
■2021.8.26 大阪市内の保育施設で職員や園児のコロナ感染が急増 8月以降の感染者数が3週間ですでに「第4波」と同規模に | |
大阪市内の保育施設の職員や園児が8月以降、新型コロナウイルスに感染するケースが急増していることが新たにわかった。 感染者の数はすでに約3ヵ月半続いた「第4波」とほぼ同じ規模の数に達している。 大阪市によると、新型コロナウイルスの「第5波」の感染拡大が続く中、8月1日から23日までの間に、市内の認可保育施設784施設のうち236施設から、職員と園児あわせて336人が感染したと市に報告があった。このうち園児の陽性者は195人にのぼる。 「第4波」にあたる3月1日から6月19日までの間、市に報告があった職員と園児の感染者の数は243施設350人、このうち園児の数は199人で、8月以降の3週間の感染者数が「第4波」とほぼ同じ規模に達している。 市の担当者は、8月以降の感染者の急増について「園児が家庭内感染したあと、施設で感染が広がるケースが増えているように感じる」と指摘。 「現場は大変厳しい状況が続いているが、特に3歳以下の幼い子どもたちはマスクさえ着用できず感染対策に限界がある。施設内での感染対策の徹底は当然だが、職員や保護者、大人である私たちが感染しないように気をつけたい。家庭内での対策の徹底についても、ご協力をお願いします」と呼びかけている。 |
■2021.8.26 兵庫県で過去最多1088人の感染確認 レストランや部活動でクラスター | |
兵庫県は25日、新型コロナウイルスへの新たな感染者は1088人と発表した。1日の感染者数としては、18日と並んで過去最多。 兵庫県では新たに3つのクラスターが発生した。 伊丹市のレストランでは、25日までに従業員5人の感染が判明。このレストランでは、マスクの着用や消毒など感染対策をとっていたが、従業員が食事などで使用する休憩室が狭く、パーティションがないなど感染対策が不十分だったという。 また、龍野健康福祉事務所管内の県立高校の運動部では、部員7人の感染が確認された。 部活動中にマスクを外す場面があったほか、雨天が続いた影響で屋内でマスクを外して部活動をしたことが原因で感染が広がったものとみられる。 同じ管内にある工場でも従業員11人の感染が分かった。県によると、社員食堂での食事やマスクを外した状態での会話で感染が広がった疑いがあるという。 兵庫県内では、感染者2人の死亡も新たに公表されました。 このうち、西宮市で21日に死亡した90代の女性は、ワクチンの接種を受けていなかった。 西宮市によると、女性は発症して入院するまで在宅介護を受けていて、集団接種会場に行きづらい状況だったという。かかりつけ医が往診時に接種するケースを除くと、西宮市では訪問接種を行っていない。 【兵庫県の状況】※25日午前0時現在 ●病床使用率…67.7%(うち重症病床45.7%) ●宿泊療養施設使用率…43.7% ●自宅療養…4244人(前日比347人増) ●入院調整中…862人(前日比127人増) ●検査陽性率…26.6%(1週間平均25.2%) |
■2021.8.26 認知症の高齢者らが起こした事故 損害賠償に市が救済制度 最大1億円補償 兵庫県三田市 | |
兵庫県三田市は9月1日から、認知症の高齢者らが事故などを起こして損害賠償を求められた際、救済する独自制度を始める。市が契約者となって民間の保険に加入し、最大で1億円を補償する。市は「認知症の高齢者や家族の負担軽減を図り、安心して暮らせる地域を目指す」としている。 市によると、市内の認知症高齢者は推計で約2600人おり、2025年にはおよそ3千人に増加するとみられる。今回の制度では、認知症が原因で他人にけがを負わせた場合や、人の物品を破損した際などに賠償金が支払われる。保険が適用される具体的な事故例としては、レストランで食事中に誤って椅子を汚した▽洗面所や台所などで水をあふれさせ、階下への漏水で建物や家財に損害を与えた▽誤って線路内に立ち入り走行中の電車を止めた−などが挙げられる。 制度の対象となるには、(1)三田市に住民票がある40歳以上(2)自宅で生活している(有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などにいる人は対象外)(3)要支援・要介護認定を受けている(申請中を含む)(4)市の認知症見守り用GPS(衛星利用測位システム)端末の利用者、または市の認知症高齢者等SOSネットワーク事業の利用者−の4項目全てを満たす必要がある。 GPS端末は、帰宅困難になる可能性がある認知症高齢者の家族に無償で貸与している。SOSネットワーク事業は、行方不明になった際に早期発見できるよう写真などを市に事前登録する仕組み。市が認知症対策のために始めた取り組みだが、利用者は計55人と低迷している。今回の制度開始を機に、両事業の周知を図る狙いもある。 1人当たりの保険料は年額2220円で、全て市が負担する。不慮の事故などで対象者が誰かを死に至らしめた場合には、被害者遺族に見舞金15万円が支払われる。 認知症を巡っては07年、愛知県大府市で91歳の男性が電車にはねられて死亡した後、JR東海が損害賠償を求めて家族を提訴。全国で議論となり、19年には神戸市が独自の救済制度を開始。県内では、養父市や尼崎市に広がっている。 三田市の森哲男市長は「認知症の人のトラブルがあった場合、本人や家族だけが責任を負うのではなく、地域社会で支えたい」と話した。 市いきいき高齢者支援課 |