残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース

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残しておきたい福祉ニュース

 2013年 
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

 2013.12. 1 周囲の見守り充実「とても安心」 高齢者に共同生活の場
 2013.12. 1 横浜で障害者が作るパン・菓子コンテスト「チャレンジドカップ」−埼玉チームが2部門制覇 /神奈川
 2013.12. 1 イヌの気持ち、心で分かるトリマーに 滋賀
 2013.12. 1 介護疲れの末の悲劇か 33歳次女殺害容疑で母親を逮捕
 2013.12. 1 「1億円着服」隠すため特養に放火…男を再逮捕
 2013.12. 1 県内企業でもサービス介助士配置
 2013.12. 2 高齢者向け住宅火災、入居者の男性が死亡
 2013.12. 2 全国車いすマラソン、57選手が白熱レース/横須賀
 2013.12. 2 盲導犬と「風切り歩けた」 視覚障害者、札幌で宿泊体験
 2013.12. 2 刑罰より福祉を 犯罪繰り返す高齢者、起訴猶予に 札幌地検、初の判断
 2013.12. 2 「障害者の高校進学を」 実現させる会、25年の記念集会 千葉
 2013.12. 2 むつ「いこいの里」運営で対立
 2013.12. 2 高齢者住宅火災 スプレー缶破裂引火か…茨城
 2013.12. 2 難病の子にプレゼントを サンタ6000人走る…大阪
 2013.12. 2 社会福祉法人の情報公開を徹底するだけでも、待機児童の問題は改善する可能性がある
 2013.12. 2 結婚や出産で退職、19% 介護福祉士の資格保持者
 2013.12. 3 70平方mに17人「雑魚寝」…暴行の介護施設
 2013.12. 3 追悼と復興の光鮮やかに、神戸 ルミナリエ前に障害者招待
 2013.12. 3 「取り押さえ死」和解交渉決裂 2月に判決
 2013.12. 3 病院食、宅配OK…家庭での食事管理が容易に
 2013.12. 3 <不適切なプラン>不正請求で居宅介護支援事業所を指定取消――福島県
 2013.12. 4 手足失ってもサッカー 参加拡大へ関西支部発足
 2013.12. 4 2千万円、不正請求で指定取り消し 水戸の居宅介護事業所
 2013.12. 4 奈良県大和郡山市で初となる認知症カフェ「オレンジ・浪漫」オープン
 2013.12. 4 <効力停止>虚偽報告・答弁などで港区の訪問事業所を処分――東京都
 2013.12. 4 2千万円、不正請求で指定取り消し 水戸の居宅介護事業所
 2013.12. 5 介護事業所に水耕栽培施設 完成祝い収穫祭 明石
 2013.12. 5 バリアフリーは観光情報 福祉のまちづくり
 2013.12. 5 老々介護「見守ったのに…」80歳夫、妻に傷害容疑
 2013.12. 6 村井知事「障害者差別解消を」 県条例制定検討を表明
 2013.12. 6 入院中の子を笑顔に 愛知・豊田のグループ
 2013.12. 6 <人員基準違反>居宅事業所の指定を一部効力停止に――神奈川県
 2013.12. 6 <サ担会せず報酬請求>居宅と小規模多機能を処分――さいたま市
 2013.12. 6 <ノロウイルス>八王子の有料老人ホームで集団食中毒発生
 2013.12. 7 JR芸備線:介護送迎の車、踏切で衝突…2人死亡1人重体
 2013.12. 7 障害者の買い物一苦労 若狭で人権講座
 2013.12. 7 足利の高齢者保養施設でぼや 煙吸った男性を搬送
 2013.12. 7 介護サービス大手の「ケア21」が定年制廃止を発表!人材確保が狙い!!
 2013.12. 7 狙え 障害者雇用促進 支援チーム始動…栃木
 2013.12. 7 「高次脳機能障害」家族会 真庭で発足
 2013.12. 7 発達障害児、積極受け入れ
 2013.12. 7 全国障害者技能大会 大阪府の2人最高金賞
 2013.12. 7 知的障害者、100均で自立へ NPOが開店…神戸
 2013.12. 7 競馬と福祉がコラボ 武サンタ≠煖ヲ力 滋賀の施設にプレゼント
 2013.12. 8 農業で障害者就労支援 玉野、指導員ら事例発表
 2013.12. 8 障害者にサッカー指導 富士吉田の協会、教室スタート 保護者の要望に対応
 2013.12. 8 県初「スムース横断歩道」って何? 長浜に設置
 2013.12. 8 認知症予防プログラムを使ったパソコン教室「ウォンツ!福井本校」
 2013.12. 8 和歌山県の木製トレーニングチェアが大人気!介護予防に貢献も!!
 2013.12. 8 3年連続全国1位 障害者法定雇用達成率
 2013.12. 8 エールアクティブの高齢者の『やる気』を生み出す介護プログラム。その一端を公開
 2013.12. 9 減塩レシピ 能代高・金野さん最優秀
 2013.12. 9 <指定取消>サ担開かず面談もしない居宅が2100万円を不正請求――茨城県
 2013.12.10 生きた証し残したい 三木の作業所に通いながら漫画執筆
 2013.12.10 俵山・向津具地域の足に デマンド交通が運行開始
 2013.12.10 広島・福山27施設 宿泊デイ提供
 2013.12.10 暴行、暴言の虐待受けた障害者7人 うち家族からは5人
 2013.12.10 「まだ働きたい!」60歳以上の応募が増加 定年制廃止の介護大手
 2013.12.10 たばこ無許可販売:身体障害者の名義を悪用 1526万本
 2013.12.11 全駅トイレに音声案内 北陸新幹線金沢―飯山
 2013.12.11 茅ヶ崎で介護ロボットの体験会を実施
 2013.12.11 「介護と仕事の両立ナビ」が、日本の人事部「HRアワード2013」優秀賞を受賞!受賞を記念して、初年度の利用料を半額に!!
 2013.12.11 認知症の高齢者推計550万人、20年で6倍に
 2013.12.11 <認知症家族の会>批判見解発表 JRへの損賠支払い判決に
 2013.12.11 <心理的・身体的虐待>グループホームを一部の効力停止処分――豊中市
 2013.12.12 入所の19歳死亡、千葉県警捜査 福祉施設で職員暴行か
 2013.12.12 マークで「介護中」周知 笛吹市、誤解予防へ配布
 2013.12.12 企業の障害者雇用率が全国一
 2013.12.12 91歳男性「オセロ」手作り 活用施設募る 加東
 2013.12.12 高齢者の万引き増加…今年2万6000人摘発
 2013.12.12 救急搬送「30分以上」増加…高齢化で患者増
 2013.12.12 「弘済院」独法化探る 大阪市が民営化断念
 2013.12.12 99万円横領の職員免職 千葉・四街道
 2013.12.12 自宅のバリアフリー化や高齢者向け住宅への住み替え促進を 経団連が提言 
 2013.12.12 ワゴン車店舗が巡回開始 買い物困難者支援に加え安否確認も 兵庫県養父市
 2013.12.12 受注や販路拡大向け 福祉作業所製品紹介
 2013.12.12 後悔しない! 賢い高齢者介護住宅の選び方
 2013.12.12 障害者施設で19歳死亡 職員による暴行の2日後 千葉
 2013.12.13 高齢者の万引き急増 昨年の筑豊地区、窃盗容疑で125人検挙 [福岡県]
 2013.12.13 日本で1頭だけ…白いシェパード、盲導犬に認定
 2013.12.13 福祉施設で暴行 おととし以降10人に
 2013.12.13 <アルコール消毒は効果なし!>ノロウイルスにご注意!――日本医師会
 2013.12.13 千葉・袖ケ浦の少年死亡:施設職員5人、何度も暴行か 急死の少年ら10人に
 2013.12.13 袖ケ浦の少年死亡:職員、何度も腹蹴る 2年前から虐待か
 2013.12.13 <障害福祉事業>「リブロ」の指定取り消し 福岡と佐賀
 2013.12.13 職員が入所者に暴行 青森の知的障害者施設
 2013.12.13 のみ込みやすい和菓子を…京都の老舗が挑戦
 2013.12.13 第4回 社会福祉法人の在り方等に関する検討会
 2013.12.14 袖ケ浦の少年死亡:養育園運営、別の施設でも虐待 女性職員が威圧的に命令、頭押す
 2013.12.14 入所の少年暴行死、福祉施設を家宅捜索
 2013.12.14 <少年虐待>職員、死亡2日前暴行認める 福祉法人を捜索
 2013.12.14 障害者死亡の福祉施設を家宅捜索 千葉県警、暴行容疑で
 2013.12.15 <袖ケ浦の少年死亡>施設虐待「最も悪質」 実態解明を要求
 2013.12.15 知的障害者が犯罪に? 権利守る手引き書、全国から反響
 2013.12.16 介護福祉士を傷害致死容疑で追送検 埼玉県警
 2013.12.16 <指定取消>不適切運営で居宅に1000万返還命令――下関市
 2013.12.16 高知県須崎市で一斉避難訓練 リヤカーで高齢者避難
 2013.12.17 老人施設の受給者居室に全国初立ち入り調査 堺市、介護サービス実態チェック
 2013.12.17 訪問診療費700万円を不正受給…大阪の歯科
 2013.12.17 NTT西日本が、耳や言葉が不自由な人のための『電話お願い手帳』の配布開始
 2013.12.18 <西東京・施設虐待>保護者ら、理事全員の解職要望
 2013.12.18 <阪神大震災>復興住宅 高まる高齢化率 過去最高49%
 2013.12.18 福祉施設へ食材寄贈30年 和歌山市青果仲卸業協
 2013.12.18 高齢者狙った詐欺急増/青森県内
 2013.12.19 自閉症の対人障害、ホルモン投与で改善 東大チームが解明
 2013.12.19 愛媛県内の障害者虐待、1年間で21件
 2013.12.19 福祉施設暴行 県が別棟にも立ち入り検査
 2013.12.19 灯油を玄関までお届け、高齢者に好評…東京都
 2013.12.19 移動販売で買い物支援 高齢者や妊婦ら遠出困難者に朗報
 2013.12.19 高齢者住宅火災で5人救助 永浜さんに感謝状
 2013.12.19 全国各地の現場実践やアイデアが集結!「第1回ケアの工夫学会」が来年3月開催決定!
 2013.12.20 自閉症、ホルモンを鼻に噴射して改善 東大チーム
 2013.12.20 病院搬送の前日に職員が虐待 千葉の福祉施設で19歳男性死亡、他に9人も
 2013.12.20 <千葉・障害者施設>入所者に暴行…関与職員8人に
 2013.12.20 放課後デイサービス 47万円徴収漏れ、北九州市 [福岡県]
 2013.12.20 紀伊國屋書店 「車椅子社長」 開発商品ギャラリー 加古川店にて6店舗目がオープン
 2013.12.20 日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック主催の介護食試食会で高評価!摂食回復支援食「あいーと(R)」
 2013.12.21 福祉施設バスと車衝突、4人けが 豊中の国道
 2013.12.21 福祉施設「養育園」、新たに3職員が暴行疑い 千葉
 2013.12.21 別の3職員も虐待か 施設長も一部を把握 袖ケ浦の「養育園」
 2013.12.21 養育園・虐待問題県が立ち入り 被害、拡大の様相
 2013.12.22 関西初拠点の「コンパスデンタルクリニック」が12月に診療開始!高齢者の「食べる」を支える歯科医療を提供!!
 2013.12.23 袖ヶ浦の福祉施設虐待事件 信頼裏切った責任重い
 2013.12.23 認知症ケア 体制づくり急務
 2013.12.23 真岡市が、超高齢化社会に向けて、高齢者の社会孤立などを防ぐ取り組みを実施
 2013.12.23 札幌市の商店街に介護施設が登場!地域の高齢者を対象にデイサービスなどを提供!!
 2013.12.24 広がるバリアフリー観光 相談数年9千件超へ
 2013.12.24 福祉施設の子供にクリスマスケーキ 神奈川トヨタ
 2013.12.24 警察官と障害者施設利用者、餅つき通じ交流
 2013.12.25 野菜包んで働く喜びに 福祉作業所開所1年 仙台・中倉
 2013.12.25 障害者の社会活動、フリーペーパーで紹介 山科の施設職員
 2013.12.25 <高齢者マンション>運営業者、住民の760万円不正出金
 2013.12.25 野菜包んで働く喜びに 福祉作業所開所1年 仙台・中倉
 2013.12.25 インドネシア人 6人意欲 魚津で介護福祉士・看護師候補
 2013.12.25 障害者施設で虐待 諫早・むつみの家 県が改善指導 [長崎県]
 2013.12.26 知的障害者の小規模施設スプリンクラー義務化へ 負担増で運営に影響も
 2013.12.26 19歳少年死亡、虐待問題の福祉施設に3回目の立ち入り検査
 2013.12.26 2600万円を不正受給 神戸・東灘の福祉事業所
 2013.12.26 別の2件は不起訴=介護福祉士、特養ホーム暴行−さいたま地検
 2013.12.26 福祉施設 売却・貸し付けへ 市、事業継続を条件に 大阪
 2013.12.26 千葉県、3回目の立ち入り検査 全容解明へ職員に聴取 袖ケ浦の「養育園」
 2013.12.26 障害者ら100人解雇 今治・アキラ産業
 2013.12.26 高齢者の家事手助け 阿波市のNPO、26日からサービス開始
 2013.12.27 <19歳少年死亡>千葉の障害者施設 暴行職員は13人
 2013.12.27 廃棄物熱活用しハウス栽培 山形県が実証実験
 2013.12.27 福祉施設の暴行、施設長が上司に虚偽報告 千葉・袖ケ浦 
 2013.12.27 県障害者事業 申請16件放置  介護に続き同じ職員 再処分へ
 2013.12.27 養育園問題で県 第三者委設置へ
 2013.12.27 高齢者虐待 県内566件 新潟
 2013.12.28 福祉施設の暴行、施設長が上司に虚偽報告 千葉・袖ケ浦 社会福祉法人千葉県社会福祉事業団
 2013.12.28 施設長が虚偽報告 千葉県、新規受け入れ停止処分 袖ケ浦の「養育園」
 2013.12.28 認知症で窃盗罪起訴取り消し 高齢者2人、訴訟能力なし
 2013.12.28 ニチイ学館と片倉工業がさいたま市の介護施設の賃貸借契約を締結
 2013.12.29 高齢者虐待ゼロ、本当か 秋田県内の介護施設、08年〜12年
 2013.12.30 (ルポルタージュ現在)また誰か、亡くなった 新宿の団地、老いて独り
 2013.12.31 政府、介護報酬など引き上げ 消費増税に対応


■2013.12.1  周囲の見守り充実「とても安心」 高齢者に共同生活の場
青森県新郷村が、雪に閉ざされる冬期間、村内の一人暮らしの高齢者に共同生活の場を提供する事業に取り組んでいる。村中心部の空き家を約500万円かけて改修した住宅に、今冬は女性2人が暮らす。「雪片付けの心配がなく、楽しく生活ができる」と好評だ。

村営診療所敷地内にあり、使われなくなった医師用住宅を活用し、「和の家」として昨年秋に開所した。11月から翌年3月まで、一人暮らしの高齢者が月額1万2000円の利用料で過ごす。

定員3人分の個室のほか、電磁調理器を備えた台所や居間、浴室がある。朝夕は、近所の主婦4人が交代で見守り訪問する。村社会福祉協議会が雪かきの世話をするなど、支援は手厚い。

昨冬は女性3人が入居した。このうち永野みちよさん(89)と松森ふみさん(86)が13日、昨冬に続き共同生活に入った。ともに村郊外の集落に1人で暮らす。永野さんは「安心感が強い。こんな幸せはない」と感謝する。

雪かきの重労働から解放され、周囲に商店があり生活に便利だ。永野さんは「冬場は友達が来ず、口を利かずに一日中、テレビを見る日もあった。ここなら親戚や診療所を訪れた友達が立ち寄れる」と利点を挙げる。

和の家では、朝晩の食事は入居者が一緒に準備し、食べるのがルール。松森さんは「1人でいると、つい簡単に済ませてしまうが、いまはきちんと食べている」と笑う。古い自宅に比べて暖房の効きもいい。

新郷村は人口約2800人。65歳以上の高齢者が約1100人を占め、このうち一人暮らしは約110人。冬場は1メートル近い積雪があり、高齢者は閉じこもりがちになる。

須藤良美村長(73)は「春まで笑いながら明るい生活を送ってもらい、元気なおじいちゃん、おばあちゃんがいる素晴らしい村と言われるようになりたい」と話す。希望者が増えれば、増築などで対応したいという。

■2013.12.1  横浜で障害者が作るパン・菓子コンテスト「チャレンジドカップ」−埼玉チームが2部門制覇 /神奈川
国際フード製菓専門学校(横浜市西区楠町14)で11月30日、障害者が作るパンと菓子の日本一を決める「チャレンジドカップ〜夢のパン・菓子コンテスト」決勝大会が開催され、菓子部門ではシンフォニー(埼玉県)の「どき土器クッキー」が、パン部門ではサプライズチーム☆SAKURA(埼玉県)の「桜ポモドーロ」が一位に輝いた。

パン窯製造メーカー「櫛澤電機製作所」(神奈川区)と納入先の福祉施設やパン店が協力し、2003年に始めた同大会。2年に1回のペースで開催し、6回目となる今年は全国22の都道府県・64施設からの応募があった。

決勝には、書類審査と試食などの製品審査を経た各部門8施設、計16チームが出場。審査員やギャラリーの前で腕を披露し、その技術と味を競った。

菓子部門で優勝した「どき土器クッキー」は、シンフォニーの敷地内で発掘されたという土器をモチーフにした、よもぎやあわ、黒米、赤米を使ったクッキー。「リリエンベルグ」(川崎市)オーナーシェフの横溝春雄さんからは、「十分きれいにできているのに、納得がいかなかったのか成型し直している様子が印象深かった。味も飽きのこない良いお菓子に仕上がった」と講評を受けた。

パン部門優勝の「桜ポモドーロ」は、チームが所属する埼玉県立特別支援学校さいたま桜高等学園で作った野菜を使ったトマトパン。講評を務めた「パンステージ・プロローグ」オーナーシェフの山本敬三さんは「チームとしてのまとまりはもちろん、役割分担もきちっとしていて、かなり練習したのではないか。完成度が非常に高かった」と話した。

このほか、菓子部門銀賞にははたらき本舗(泉区)、銅賞にはぎんが工房(山梨県)が選出。パン部門銀賞にはにっこり(岐阜県)、銅賞には室蓬館ベーカリーチーム(岩手県)が選ばれた。

■2013.12.1  イヌの気持ち、心で分かるトリマーに 滋賀
聴覚障害者の就労訓練を手がける福祉作業施設「びわこみみの里」(守山市水保町)に、イヌの美容師「トリマー」になるためのコースが設けられている。障害者を対象にしたトリマー養成機関は全国唯一といい、これまでに6人が公認資格を取得するなど、障害者の社会参加や雇用機会づくりに貢献。通所する受講生たちは聞こえなくても「心で分かる」トリマーを目指し、技術習得に励んでいる。

◆「音のサイン」に苦戦

トイプードルが高さ約1メートルの台に乗せられ、毛を整えられている。辺りには、顔周りのブラッシングを嫌がってほえたり、ブローの風から逃げようと台の上を動き回ったりするイヌも。「手首を柔らかく使って」「イヌの体全体をよく観察して」。指導員の小笠原千鶴さん(47)が、てこずる受講生たちに手話や身ぶりを交えてアドバイスする。

耳が聞こえない受講生たち。トリミング中のイヌが怒ったりおびえたりする際の「音のサイン」に気付かないケースがしばしばあるという。

「それでも、受講者たちはトリマーとしてのハンディキャップを技術と思いやりの心でカバーしようとしている」と小笠原さん。「だから、一つでも多くの技術を伝えたいんです」

◆試行錯誤繰り返す

「イヌにストレスを与えず、さりげなく接するのが理想。難しいけれど、毎回、方法を変えながら試しています」

3歳の時に患った病気が原因で徐々に音を失っていった山元明美さん(44)。受講4年目を迎え、試行錯誤の日々が続く。

子供がほしがって飼うことになったミニチュアシュナウザーを「自分できれいにしてあげたい」と、同施設へ通うようになった。さらに技術を磨くため、新たにトイプードルも飼うという勉強家だ。

先天性の聴覚障害がある熊田由佳理さん(39)は、訓練に取り組んで5年目になる。以前勤めていた会社で、友人から子イヌを譲り受けたのを機に、イヌ好きになった。愛犬と接するうちに「トリマーになりたい」との思いが強くなり、同施設へ通い始めた。トリミング中は「イヌの目を見て、コミュニケーションが取れるように心がけている」と話す。

「毎日、好きなことをやっているから楽しい」と2人。山元さんは「イヌの気持ちを考えて動けるトリマー」、熊田さんは「トリミングで気づいたイヌの気持ちを飼い主に教えてあげられるトリマー」になるのが目標だ。

◆社会参加への「武器」

愛犬団体「ジャパンケンネルクラブ」(本部・東京、JKC)は、技術と経験レベルに応じて5種類の公認トリマー資格を発行。トリマー養成施設に対しても「指定機関」「研修機関」などの公認をおこなっている。

聴覚障害者の社会的自立を目指すびわこみみの里では、平成19年の開設当初からイヌと聴覚障害者との関わりを重視。このため、聴導犬の育成やドッグカフェの運営などとともに、トリマー養成を事業の柱に据え、取り組んできた。

JKCの公認機関ではないため、同施設で学びながら資格試験を受ける必要があるが、これまでに6人が公認資格を取得。このうち、数人がトリマーとして就職した。

現在は、山元さんや熊田さんら女性5人が受講している。技術習得のため、一般の飼い主からトリミングの注文を受け付けており、1カ月で約70頭の依頼があるという。受講生たちは、飼い主からリクエストを聞きながら、愛犬のカットやブラッシング、爪切りなどをこなす。

訓練の成果を試すJKC主催の競技会が11月12日、京都市内で開かれた。初級クラスのC級資格を持っていた山元さんは見事入賞を果たし、一つ上のB級資格を獲得。「もっと勉強して技術を身につけたい」と思いを新たにしている。

びわこみみの里の中村正所長(70)は「受講者たちの頑張りは『すごい』のひと言。ここで学んだ彼女たちが活躍することで、他の聴覚障害者たちに希望を与え、さらに多くの人がトリマーという社会参加への『武器』を手にしてくれれば、うれしい」と話している。

■2013.12.1  介護疲れの末の悲劇か 33歳次女殺害容疑で母親を逮捕
障害のある次女(33)の口をタオルで押さえ付けて殺害したとして、兵庫県警神戸北署は1日、殺人の疑いで神戸市北区に住む母親の女(63)を逮捕した。「娘が暴れたり、祖母をたたいたりするので、落ち着かせるつもりだった」と供述し、殺意は否認している。

逮捕容疑は、11月30日午後3時ごろ、一緒に住む次女の部屋のベッドで、口をタオルや毛布で押さえ付けて殺害したとしている。

神戸北署によると、次女は手足に重度の障害があり、車いすで暮らしていた。女は次女と祖母(84)の3人暮らし。祖母は認知症だったといい、女が2人を介護していた。

■2013.12.1  「1億円着服」隠すため特養に放火…男を再逮捕
愛媛県警松山西署は1日、「済生会松山特別養護老人ホーム」元副主任事務員、二宮義樹被告(43)(松山市久保田町、懲戒解雇)が在職中、勤務先のホームに火をつけたとして、現住建造物等放火未遂容疑で再逮捕した。

二宮被告はホームの運営資金を着服したとして業務上横領罪で起訴されており、「約10年前から1億円ほど着服した。証拠隠滅のため火をつけた」と容疑を認めているという。

発表によると、二宮被告は今年9月2日未明、ホーム1階事務室の床に油をまき、火をつけた疑い。すぐにスプリンクラーが作動し、床や事務机など約1・8平方メートルを焼いて消えた。

経理担当だった二宮被告の上司の机周辺が焼けており、同署は不正経理を隠そうとした可能性があるとみて捜査していた。二宮被告は着服を認め、10月に85万円分の業務上横領容疑で逮捕された。

■2013.12.1  県内企業でもサービス介助士配置
高齢者や障害者らの移動や買い物などを支援する「サービス介助士」の資格取得者を店舗や職場に配置する企業が県内でも増えている。超高齢化社会の進展をにらみ、スーパー、自動車教習所、葬祭業など多様な業種が、「おもてなし資格」を生かしたサービス向上を目指している。

11月上旬、青森市の葬祭ホール「平安閣」で行われた葬儀で、高齢女性が体調を崩した時、ホールスタッフの神勲さん(52)が素早く声を掛け、休ませるなどして、事なきを得た。今年10月、サービス介助士資格を取得していた神さんは「実習を受けていたので自然と対応ができた」と語った。

平安閣を運営する青森冠婚葬祭互助会では、高齢化社会に対応したおもてなしサービスを目標に今年、従業員18人中12人が同資格を取得した。同社の高橋知恵子さん(40)は「車いす介助のコツや、相手の気持ちを考えて声掛けする大切さを学んだ」と語った。

サービス介助士は、車いすの操作や目の不自由な人の案内などを自宅学習してもらい、実技教習や試験を経て合格すると取得できる民間資格。1999年に設立されたNPO法人・日本ケアフィットサービス協会が認定している。社会人向けは2級と準2級があり、全国の2級認定者は約10万人。県内は約600人。

資格導入企業の多くが、受講料を負担するなど従業員をバックアップしている。スーパー・ユニバース(八戸市)は全50店舗で110人の資格者を配置。店内で車いす介助のニーズがあれば、対応している。自動車販売の青森トヨペット(青森市)、ホームセンターのサンデー(八戸市)も資格取得者を配置している。

東北地方の実技実習は主に仙台市で行われているが、今年は受講希望者が比較的多かったため11月6日、青森市で行われ、約10人が参加した。参加者の1人、八戸モータースクールの指導員・細越健一さん(53)は「習ったことを、高齢者講習などで生かせそう」と意欲を見せる。

県身体障害者福祉協会会長で、自身も足に障害がある青森市の前田保さん(82)は「買い物に行きたいと思っても、周囲の支援がないので、外出を控える障害者は少なくない。介助技術を身につけた従業員がいれば、外出する障害者が増える。家族の負担も軽くなる」とサービス介助士拡大の流れに期待する。

同協会東京事務局の担当者は「高齢者が寝たきりにならず、障害者が引きこもることがないよう、誰もが自由に社会活動に参加できる環境をつくりたい。そのためには多くの人におもてなしの心と介助技術を学んでもらうことが大切」と、活動の理念を語った。

■2013.12.2  高齢者向け住宅火災、入居者の男性が死亡
茨城県ひたちなか市大平の高齢者向け木造2階住宅「コムズハウス大平」で11月30日夜に起きた火災で、心肺停止状態で病院に搬送された入居者の佐伯丈夫さん(72)が2日、死亡した。

ひたちなか西署によると、佐伯さんが住んでいた2階の1室(約26平方メートル)が半焼しており、室内のガスファンヒーター近くにあったスプレー缶が破裂、引火したとみられる。

発表によると、佐伯さんは全身にやけどを負っており、死因は熱傷だった。佐伯さんの部屋からは、殺虫剤と芳香剤のスプレー缶2本が底の抜けた状態で見つかった。室内にはヒーターがあり、周囲の人が爆発音を聞いており、同署はヒーターの熱でスプレー缶が加熱されて破裂し、引火したとみて調べている。

■2013.12.2  全国車いすマラソン、57選手が白熱レース/横須賀
第14回全国車いすマラソン「日産カップ追浜チャンピオンシップ」(同大会実行委員会など主催、NPO法人関東身体障害者陸上競技協会共催)は1日、横須賀市追浜町の京急線追浜駅前を発着点にハーフマラソン(21・0975キロ)とチャレンジレース(7・0325キロ)を行い、男女57選手が出場した。

ハーフマラソンは日産自動車追浜工場内のテストコースを含む1周約7キロのコースを3周して争った。

女子を制したのは、中山和美選手(神奈川、30歳)。スタート直後から女子のトップを快走し、55分8秒で4大会ぶり3度目の栄冠に輝いた。

千葉県出身で横浜市港北区在住。普段はフルタイムの事務職に就きながら練習に励む。7月の世界選手権で海外選手との身体能力の差を痛感。背中や肩回りの筋力トレーニングに取り組んできた成果を早速発揮した。

来年のアジアパラ大会を見据え、主戦場のトラックで飛躍を期す中山選手は「一つずつ自分の持てる力を出していきたい」と笑顔で話した。

ハーフマラソン男子はロンドンパラリンピックに出場した樋口政幸選手(長野、34歳)が44分52秒で3連覇。全体の完走は55選手だった。

■2013.12.2  盲導犬と「風切り歩けた」 視覚障害者、札幌で宿泊体験
視覚障害者に盲導犬と1泊2日の生活を体感してもらう「盲導犬宿泊体験セミナー」が11月30日と12月1日、札幌市内で開かれた。札幌、石狩、稚内から4人が参加し、盲導犬と街を歩き、食事や排せつといった世話も体験した。

北海道盲導犬協会(札幌市南区)が2006年から実施しており、今回で11回目。協会職員の指導を受けて餌やりやトイレの処理を行い、1日にはススキノ近辺を盲導犬と40分程度歩いた。

盲導犬は7カ月間の訓練で、交差点や縁石など道の形状が変わる場所で立ち止まるよう、しつけられている。使用者は進む際、体につけた白い胴輪(ハーネス)を通じ「まっすぐ」「横断」と指示を出す。稚内から参加した広田秀人さん(47)は「人ごみはいつも白杖(はくじょう)で探りながら不安ばかりですが、犬が連れて行ってくれる安心感があって、風を切って歩けた」と話していた。

盲導犬協会によると道内では現在52人(札幌は19人)が盲導犬を使用し、27匹が訓練中。体験セミナーを通じ使用を希望した人には、職員が家を訪ねて飼育環境や周辺の道路環境を調べ、犬との相性を判断。4週間の共同訓練を経て、最短で来春に貸与するという。

■2013.12.2  刑罰より福祉を 犯罪繰り返す高齢者、起訴猶予に 札幌地検、初の判断
無銭飲食をしたとして詐欺の疑いで逮捕された70代男性について、札幌地検が11月下旬、起訴猶予処分にしていたことが分かった。男性は身寄りがなく、生活苦で同じような犯罪を繰り返してきた「累犯の高齢者」。本来なら起訴され、実刑もありうるケースだが、地検は刑罰ではなく、福祉の支援を受けながら社会復帰することが再犯防止につながると判断した。

窃盗などを繰り返す高齢者や障害者が増え「刑務所の福祉施設化」が社会問題化している。こうした中、長崎地検が全国に先駆けて昨年から捜査、公判段階で、起訴猶予処分を選択するなどして高齢者らを福祉に橋渡しする「入り口支援」を始めた。刑罰より福祉―の流れは全国に広がっており、札幌地検にとっては今回の起訴猶予処分が初の入り口支援だ。

関係者によると、男性は今年夏に出所。民間の自立支援施設が借りた札幌市内のアパートで1人暮らしを始めた。だが、11月上旬、飲食店で代金数千円を支払わなかったため逮捕された。男性は生活保護費で生計を立てていたが、すべてギャンブルに使ったという。

逮捕を受け、この施設が「男性は同じような罪で何十回も刑務所を出入りしている。刑務所ではなく、自分たちの施設で男性を更生させたい。被害者との示談も済んでいる」と検察側に要請した。

■2013.12.2  「障害者の高校進学を」 実現させる会、25年の記念集会 千葉
障害者の高校進学を支援する「千葉『障害児・者』の高校進学を実現させる会」は1日、千葉市中央区の千葉県教育会館で同会発足25年の記念集会を開催。障害児の母親や元県教委職員が当時の苦労などを語った。

同会は、知的障害や筋肉の障害で受験が困難な子どもの「高校に行きたい」という願いを実現させるために、障害者の親を中心に1988年に発足。「0点でも高校へ」を目標に県教委との話し合いを重ね、障害児の受け入れへの理解を進めていった。これまでに109人が県内の公立高校に合格した。

集会には、同会の支援を受けた高校卒業者を含め約120人が参加。

リレートークでは、重度の知的障害で高校入学に3年間浪人した息子を持つ女性(64)は「高校の行事に参加させてもらった時に息子の顔が輝いていた。本当に高校に行きたいんだと感じた」と多くの子どもが高校入学への強い思いがあることを強調した。

■2013.12.2  むつ「いこいの里」運営で対立
むつ市脇野沢の高齢者福祉施設「いこいの里」をめぐり、施設を所有する市と、指定管理者として運営を担う社会福祉法人・青森社会福祉振興団(むつ市、建部玲子理事長)が負担金をめぐって対立し、運営の先行きが不透明な状況になっている。市は11月、来年度からの運営について指定管理方式を断念し、施設を民間に移譲する方針に転じたものの、前向きな意向を示す団体は現れていない。

対立の原因は「指定管理者負担金」。同法人が市に対し、毎月100万円、年間1200万円を支払う。一般的に、公共施設の管理運営を民間に委ねる指定管理では、行政から民間へ指定管理料が渡るが、同施設の運営では市から指定管理料は払われずに、資金が「民」から「官」へと逆の流れになっている。

同法人の中山辰巳専務理事は取材に対し「市内の福祉施設などで(民間側が)負担金を求められる施設はほかになく、不当だ」と指摘。今後、脇野沢地区の人口減少により利用者も減ると見込まれ、負担金が重荷になるとして「契約時には(負担金を)我慢したが、現状では運営継続は難しい」と述べた。

市が負担金を求める根拠とするのは、市が定めた指定管理者制度の運用指針だ。指定管理者の同意が得られれば、収益の一定割合を市に納付させることができる─と定めている。市によると、施設の2012年度の収入から支出を差し引いた額は約3300万円で、同法人はこの中から市に1200万円の負担金を支払った。

市と同法人との現行契約は09〜13年度の5年間。市は今年8月、14年度からの新たな指定管理者を公募したが、同法人は手を挙げず、ほかに応募もなかった。その後、市は同法人に契約の継続を打診したが、負担金をめぐって双方の主張は平行線をたどり、折り合いはつかなかった。

このため市は11月18日、同法人を含め、福祉施設を運営する社会福祉法人など市内の5団体に対し、施設を民間移譲する方針を示した。建物は譲渡し、土地は当面無償で貸し付ける─との条件だが、同月29日時点で前向きな回答は寄せられていない。

市は来年1月中旬までに移譲先を決めたいというが、残り時間は少ない。市脇野沢庁舎の猪口和則所長は、取材に「利用者に迷惑がかからないよう、年内に5団体と話し合い、いずれかと協議を進めたい」と語った。

かつて家族が施設に通っていたという脇野沢地区の女性(65)は「施設の職員に親切にしてもらっただけに(市の譲渡方針に)驚いている。短い期間で譲渡先が見つかるだろうか」と不安げに話した。

■2013.12.2  高齢者住宅火災 スプレー缶破裂引火か…茨城
室内ヒーターで過熱?

茨城県ひたちなか市大平の高齢者向け木造2階集合住宅「コムズハウス大平」で11月30日夜に発生した火災で、ひたちなか西署は1日、意識不明の重体となっているのは無職、佐伯丈夫さん(72)と発表した。

佐伯さんは出火元の2階に1人で住んでいた。同日午前に実況見分した同署は、ガスファンヒーターの熱でスプレー缶が破裂して居室内に引火した可能性が高いとみて調べている。

同署の発表によると、住宅には、2夫婦を含む男性5人、女性3人の計8人(69歳〜87歳)が6部屋に入居。出火当時、職員はいなかった。佐伯さん以外にけがはなく、関連施設に避難した。佐伯さんの居室は約26平方メートルのうち約13平方メートルが焼けた。他の部屋への延焼はなかった。

実況見分では、部屋から殺虫剤と芳香剤のスプレー缶2本が、底が抜けた状態で見つかった。部屋にはガスファンヒーターもあり、周辺住民が出火直前に爆発音を聞いていることから、同署はスプレー缶がガスファンヒーターの近くで加熱され、破裂したとみている。

同署の発表や入居者の家族などによると、コムズハウス大平はコムズケア水戸(水戸市姫子)が運営。風呂やトイレ、キッチン付きの居室が、1階に3部屋、2階に4部屋ある。職員は午前7時頃から午後7時半頃まで駐在し、日中に食事や清掃の支援を行っている。職員は夜になると外部からの侵入を防ぐために施錠してから住宅を出るという。

近所に住む男性は「昼間に高齢者が散歩に出かけているのをよく見た」と話していた。

県介護保険室によると、コムズハウス大平は1階の3部屋が高齢者に配慮した賃貸住宅「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」に登録されている。サ高住は入居者が一般の賃貸住宅と同様に事業者と賃貸契約を結び、家賃などを月々支払って住む。高齢者居住安定確保法に基づき、日中は介護福祉士などが駐在し、生活支援サービスの提供を受けられる。

■2013.12.2  難病の子にプレゼントを サンタ6000人走る…大阪
難病で入院中の子供たちにクリスマスプレゼントを贈ろうというチャリティーイベントが1日、大阪城公園(大阪市中央区)であり、サンタクロースに扮(ふん)した親子連れら約6000人が公園内の約5キロのコースを駆けた。

タレントやしきたかじんさんが理事長を務める民間ボランティア団体「OSAKAあかるクラブ」が2009年から毎年開催。1人3000〜1000円の参加費から必要経費を除き、府内5病院に入院中の子供約550人に贈るおもちゃや絵本の代金に充てられる。

この日、サンタ姿の参加者たちは、色づいたイチョウや大阪城を眺めながら走り、ゴールを目指した。初参加の大阪市西区、会社員増沢兼治さん(46)は「プレゼントを受け取って元気になった子供たちといつの日か、一緒に走りたい」と話した。

■2013.12.2  社会福祉法人の情報公開を徹底するだけでも、待機児童の問題は改善する可能性がある
保育施設の規制緩和が進まず、待機児童の数が減らない理由のひとつに、既存の保育施設を運営する社会福祉法人が規制緩和に強く反対しているというものがある。

社会福祉法人は、介護施設や保育施設など、社会福祉を目的とした事業を行うための団体で、公益性が高いことから、法人税を優遇されているほか、補助金が給付されるなど各種の公的な支援がある。

だが政府の規制改革会議では、社会福祉法人の多くが、営利を目的とした民間企業並みか、それ以上の利益を上げており、これを社会にまったく還元していないという実態が明らかにされている。

厚生労働省は11月18日、規制改革会議の指摘を受け、約2万ある社会福祉法人すべてに財務諸表をインターネット上で公表するよう義務付けることを決定した。

これまで多額の補助金を受け取りながら情報公開が義務付けられていなかったということ自体が驚きだが、情報公開を徹底させ、内部留保の還元を促すだけでも、保育施設が少ないという問題はある程度解決することができるかもしれない。

規制改革会議の専門委員が提出した資料によると、厚生労働省所轄の304法人の経常収支差額の事業収入に対する比率(民間の経常利益率に相当)は4.2%と、民間の上場企業並みに高いという結果であった。また純資産比率は60%となっており、内部留保を相当溜め込んでいることが分かる。また保育所を運営する60法人では、さらに利益率が高く7.3%、純資産比率は77%に達することが明らかになった。

規制によって新規参入が抑制されており、税の優遇を受け、さらに多額の補助金が支給されている団体が、民間企業以上に莫大な利益を上げている。この「美味しい」特権を彼等が手放すはずがなく、新規参入に対して激しく反発するのは当然の結果といえるだろう。

さらに驚くべきことに、政府は1951年の社会福祉法人制度発足以来、一度も社会福祉法人の財務諸表を包括的に集計しその経営状況をチェックしたことがなかったという。

こうした一連の事態は、非営利活動というものの本質をよく表している。国からの補助を受ける非営利の団体の情報は積極的に開示されず、営利目的の株式会社の方がむしろ情報公開に積極的という矛盾である。これは民間企業がいかに営利目的といっても、利用者からの支持がなければ市場で生きていくことができないという緊張感がもたらすものであろう。

これは社会福祉法人の中でも同じであり、社会還元や情報公開を積極的に行っている社会福祉法人ほど、利益率が低いという実態を専門委員は指摘している。実際に社会福祉法人のWebサイトを見ても、団体の沿革や代表者のプロフィールなどを積極的に開示しているところと、経営の内実がまったく分からない団体との差があまりにも激しい。これらがひとまとめにされ、公的な補助を受けるというのはかなり無理がある。

情報公開が義務付けられていなかった従来の状況では、社会還元や情報公開を積極的に行っていた社会福祉法人の努力がまったく報われていない。

介護施設や保育施設に対してやみくもに競争原理を導入すればよいと考えている国民は少数派であろう。だが一方で、一定の競争環境に基づく緊張感がなければ、その市場は腐敗すると考える人も、おそらく大多数を占めると考えられる。

段階的に規制緩和を進めるとともに、単なる財務諸表の公開にとどまらない徹底的な情報公開が必要であろう。国から多額の補助を受け取る団体が、民間企業以下の情報開示というのはどう考えてもおかしい。少なくとも、上場企業と同等か、それ以上の情報開示を求めていくべきである。

■2013.12.2  結婚や出産で退職、19% 介護福祉士の資格保持者
介護福祉士の国家資格を持ちながら介護の仕事を辞め、他の仕事に転職するなどした人のうち、19・5%が「結婚、出産・育児」を理由に挙げたことが、資格試験を実施する公益財団法人社会福祉振興・試験センターの調査で分かった。

介護職員の離職率の高さは業界全体の人材不足の一因で、高齢化が進む中で人材確保は大きな課題。国や事業者は定着に向け取り組みが求められそうだ。

調査は介護福祉士資格を持つ約98万人が対象で、昨年11月時点の状況を尋ねた。うち約10万人から有効回答を得た。


■2013.12.3  70平方mに17人「雑魚寝」…暴行の介護施設
広島県福山市の介護福祉会社が運営するデイサービス2施設で起きた利用者に対する暴行事件で、このうち宿泊サービスを行う1施設では県警の捜索当日、約70平方メートルのスペースに認知症高齢者ら17人が泊まっていたことがわかった。

中には長期宿泊者もおり、多人数による劣悪な環境下での宿泊が常態化していたとみられる。デイ施設での宿泊サービスはここ数年、全国に広がっているが、介護保険の適用外のため国の指針はなく、市も運営実態を把握できていなかった。

◆雑魚寝状態◆

同社は「デイサービスゆかりの家」(昼間の利用定員10人)と「デイサービスゆかりの家北本庄」(同10人)を運営しており、宿泊サービスを行っていたのは北本庄の施設。2階建て計143平方メートルの民家を改修し、2010年6月に開設した。

市によると、県警が捜索した11月26日、両施設の利用者のうち男女17人(61〜102歳)が前日から宿泊しているのを確認。その半数以上は、認知症や知的障害などを抱えていた。

寝室は1階4室、2階2室の計約70平方メートル。利用者用のベッドは1、2階の4室に計9台あり、他の8人は1階で布団で寝ていたとみられる。1人あたりのスペースは4平方メートル程度で、部屋の中にプライバシーを確保するパーテーションなどの仕切りはなく、いわゆる雑魚寝ざこね状態だった。宿直の職員は1人だけだった。

ただ、宿泊サービスは介護保険適用外のため、市は各デイサービス施設での実施状況などを調べておらず、同社の運営実態も把握していなかったという。

市内のある事業者は「うちは3部屋に1人ずつしか泊めない。一度に17人なんて考えられない」と言う。

◆通報生かせず◆

「職員が利用者に罵声を浴びせている声が聞こえ、市に通報した。なぜ、暴行を防げなかったのか」。施設近くに住む住民は取材に対し、悔しげに語った。

市によると、通報は今年4月23日で、「『死ね』『バカ』とどなる声が頻繁に聞こえる」との内容。しかし、介護保険課の担当者が経営者の孫衛容疑者(42)に電話をし、事実確認もしないまま、「注意するように」と求めただけだった。

5月下旬、2施設に定期の立ち入り検査をしたが、市の内規では、検査項目は職員数や配置などで、それ以外の記録は不要。このため、虐待の有無を調べたかどうかの記録は残らず、宿泊サービスについても継続的なチェックには至らなかった。県警によると、利用者2人が暴行されたのはその後、6月と9月だった。

市は11月29日付で2施設の事業者指定を取り消し、市内約180の全デイサービス施設に宿泊の有無などを聞き取る初の調査を進めている。市は「通報を受けてどう対応してきたかは、今となっては曖昧で、結果的に暴行を防げなかった。今後、記録や情報共有を徹底する」としている。

◇デイサービス施設での暴行事件=介護福祉会社社長の孫衛容疑者(42)と介護士2人の計3人が11月26日、暴行容疑で逮捕された。今年6月、孫容疑者ら2人が共謀のうえ認知症男性(84)の顔や胸などを数回殴り、9月には別の1人が認知症が疑われる女性(61)の後頭部を蹴った疑い。3人は当初否認していたが、一部の容疑者は暴行を認める供述を始めたという。

■2013.12.3  追悼と復興の光鮮やかに、神戸 ルミナリエ前に障害者招待
阪神大震災で犠牲になった人たちを追悼し、被災地の復興を願う光のイベント「神戸ルミナリエ」が5日に開幕するのを前に、身体障害者らが3日夜、会場となる神戸市中央区の東遊園地に招かれた。

午後6時半、取り囲むように円形に組まれたイルミネーションが夜の闇に色鮮やかな光を放つと、会場を埋め尽くした参加者からは「すごい」「きれい」と口々に歓声が上がった。

車いすに乗って来た神戸市須磨区の林田多美子さん(93)は「毎年来ているけれどやっぱりきれい」とうっとりした表情で話した。

■2013.12.3  「取り押さえ死」和解交渉決裂 2月に判決
佐賀市の路上で2007年9月、警察官に取り押さえられた直後に死亡した知的障害者の安永健太さん=当時(25)=の遺族が佐賀県に約4300万円の損害賠償を求めた訴訟の和解協議が2日、佐賀地裁で開かれ、遺族側は裁判所が示した和解案を拒否、交渉は決裂した。この結果、来年2月28日に判決が言い渡される。

遺族側弁護士によると、佐賀地裁の和解案は、取り押さえ行為に違法性がなかったことを相互に確認する内容だったため、知的障害者を理解する県警の教育が不十分だったと認めることなどを求める意見書を提出。しかし、県側と折り合わなかったという。

遺族側弁護士は「違法でないことを認める項目が入っている限り、和解には応じられない」と話した。

■2013.12.3  病院食、宅配OK…家庭での食事管理が容易に
厚生労働省は、病院を退院したり在宅療養を続けたりする患者に、医療法人が病院食を届けられるよう通知を出すことを決めた。

生活習慣病などの患者が増えるなか、家庭での食事管理をしやすくするのが狙い。入院期間を縮めて医療費の削減にもつながると期待される。

通院患者の中には、糖尿病や痛風などで適切な栄養管理が必要にもかかわらず、自宅では料理が作れないなどの理由で、インスタント食品で食事を済ませてしまう人がいる。

通知では、医療法人が病院や診療所で作った食事を、医師が必要と認めた元入院患者や通院患者たちに、弁当で出したり家庭に配達したりできるようにする。患者は、医師や管理栄養士の助言の下で作られた献立の食事を、自宅で食べられるようになる。

■2013.12.3  <不適切なプラン>不正請求で居宅介護支援事業所を指定取消――福島県
福島県は、11月12日、不適切な居宅サービス計画を作成するなどし、不正に介護給付を請求・受領したとして福島市内の事業者が運営する2つの居宅介護支援事業所を指定取り消し処分にすると発表した。

処分を受けたのは、居宅介護支援事業所「大雲指定居宅介護支援事業所」「大雲ケアプランセンター」で、いずれも福島市内の訪問介護事業所「看友」(5月10日に指定取り消し処分)が訪問介護費を不正に請求するのを指示・幇助したことなどが理由。処分は12月1日付け。

【事業者の概要】
■事業者の名称:株式会社大雲

1.
■事業所の名称:大雲指定居宅介護支援事業所

■事業所の所在地:福島市小倉寺稲荷山10-39

■サービスの種類:居宅介護支援

2.
■事業所の名称:大雲ケアプランセンター

■事業所の所在地:福島市小倉寺稲荷山10-39

■サービスの種類:居宅介護支援


■処分の理由

1.大雲指定居宅介護支援事業所
・実際に行われていない訪問介護を位置づけるなど、不適切な居宅サービス計画を作成して給付管理を行い、指定訪問介護事業所「看友」の不正請求を支持するとともに、居宅介護支援費を不正に請求・受領した。

・実際に行われていない訪問介護を位置づけた居宅介護計画の正当性をよそおうため、実際には開催していないサービス担当者会議の記録を監査開始後に作成して提出し、開催したと虚偽の答弁をした。

・指定訪問介護事業所「看友」の利用者へのサービス提供状況を知りながら、実際の提供実績と異なる内容で給付管理を行い、訪問介護費の不正請求に関与した。

・指定訪問介護事業所「看友」が行う指定訪問介護が無資格の従業者により行われていることを知りながら、虚偽の給付管理を行い、同事業所の不正請求を幇助し、不正に居宅介護支援費を請求・受領した。


2.大雲ケアプランセンター
・指定訪問介護事業所「看友」の利用者へのサービス提供状況を知りながら、実際の提供実績と異なる内容で給付管理を行い、訪問介護費の不正請求に関与した。

・指定訪問介護事業所「看友」に対し、指定訪問介護に該当しないサービスを行うよう指示した上で、指定訪問介護費を不正に請求するよう指示した。

・指定訪問介護事業所「看友」が行う指定訪問介護が無資格の従業者により行われていることを知りながら、虚偽の給付管理を行い、同事業所の不正請求を幇助し、不正に居宅介護支援費を請求・受領した。

■2013.12.4  手足失ってもサッカー 参加拡大へ関西支部発足
パラリンピック新種目めざす

事故や病気で手足を失った人が医療用の松葉づえを使ってプレーする7人制サッカー「アンプティサッカー」の11月初めの全国大会で、近畿唯一のチーム「関西セッチ・エストレーラス」が過去最高の3位入賞を果たした。

全国の競技人口は約50人だが、激しいぶつかり合いが見どころ。府民有志らによる日本アンプティサッカー協会関西支部も同月末に発足しており、今後、チームのPRやすそ野の拡大などを目指す。

同月17日、貝塚市の大阪河崎リハビリテーション大学グラウンドで行われた練習の迫力に圧倒された。左足の義足をはずした男性が、両手に持った松葉づえを自在に操って勢いよく走る。仲間のパスボールを右足で器用に止めた後、振り向きざまに蹴ると、約20メートル先のゴールにシュートが見事に決まった。

国内では2011年から公式戦が始まり、大分や神奈川などの3チームだったが、今年の同大会には5チームが出場した。

関西セッチ・エストレーラスは昨年1月に結成。ポルトガル語で「七つの星」を意味する。大阪、京都、兵庫、滋賀などの30〜50歳代の男性10人が所属し、府内の理学療法士ら医療関係者がスタッフとして参加。毎月2回の練習を続けている。

8年前に電車に接触して左足を失った堺市南区の鎌田義弘さん(32)は、知り合いの義肢装具士の紹介で4月にチームに入った。事故後は自宅に引きこもりがちだったが、同じような障害を持った人が、ハンデを感じさせない動きをする姿に感動したのがきっかけだった。

しかし、松葉づえで走り、ボールを蹴るには上半身の筋力が必要なことを痛感した。鎌田さんは体力づくりのため、3〜5キロのジョギングを欠かさない。「うまくなって、仲間たちと日本一になりたい」と意気込む。

一方、協会関西支部は、チームの活動を知った府内の貿易会社役員やサッカー関係者らが中心メンバーで、運営に必要なスポンサーや選手探しに取り組む。

チームの主将で支部長も務める、三重県伊賀市の川合裕人さん(47)は、21歳の時に交通事故で左足を切断した。現在、うどん店を経営しており、「スピード感が競技の良さ。選手を増やし、パラリンピックの正式種目入りを目指したい」と話している。問い合わせは同支部

■2013.12.4  2千万円、不正請求で指定取り消し 水戸の居宅介護事業所
茨城県は4日、水戸市の介護サービス会社、タカ(高橋賢次社長)が運営する居宅介護支援事業所3カ所が、約2千万円の介護報酬を不正請求し受け取ったなどとして、介護保険法に基づく指定を取り消すと発表した。31日に発効し、5年間は再指定を受けられない。

県によると、3カ所では平成23年4月から今年3月にかけ、ケアマネジャーやホームヘルパーらが介護計画の策定などを話し合う担当者会議を開かず、施設利用者と面談もしなかったのに、実施したと装って不正請求していた。

年齢や要介護度が異なる複数の利用者に同じ介護計画を作成し、利用者や家族の同意を得ていないケースもあった。

■2013.12.4  奈良県大和郡山市で初となる認知症カフェ「オレンジ・浪漫」オープン
2013年12月13日(金)、奈良県大和郡山市で初となる認知症カフェ「オレンジ・浪漫」がオープンします。

地域の人が気軽に集えるスペース
「オレンジ・浪漫」は、地元のショッピングセンター「アピタ」横の医療モール内に位置し、認知症の方はもちろん、その家族や介護者、介護予防に興味がある人など、地域の方が気軽に集えるスペースとしてNPO法人ウェル医療介護研究所が開設しました。

開店日時は、毎月第2・4金曜日午後1時から3時まで。参加費300円で、お茶やコーヒー飲み放題となっています。

これから進む超高齢化社会に向けて
さらにオープン後は、「オレンジ・浪漫」を医療や介護専門のスタッフなど、様々な立場の人が交流できる場として提供。これからさらに進む超高齢化社会に向けて、新たな発見の場や役立つ情報交換のスペースとして活かしていく予定といいます。

「奈良県大和郡山市初の認知症カフェオープン」NPO法人ウェル医療介護研究所※ValuePress!
http://www.value-press.com/pressrelease/119154

■2013.12.4  <効力停止>虚偽報告・答弁などで港区の訪問事業所を処分――東京都
東京都は、11月29日、介護保険法第77条第1項の規定に基づき、港区の指定訪問介護事業所に対して、指定の一部の効力の停止処分を行うことを決定した。

詳細は以下のとおり。

■事業者の名称:合同会社ケア・プランニング
代表社員 寺西加代子

■所在地:東京都港区西新橋三丁目15番8-704号

■事業所名:ケアウェルネス ほたる

■所在地:東京都港区芝五丁目20番7号グランドメゾン三田303

■サービス種別:訪問介護

■指定年月日:平成23年5月1日

■指定の一部の効力の停止の期間及び内容:
平成25年11月29日から平成26年5月28日までの6か月間、新規利用者の受入れ停止

■介護保険法に基づく処分理由:
(1) 不正請求(法第77条第1項第6号)
訪問介護員として資格のない者が指定訪問介護サービスを提供したにもかかわらず、資格のある者がサービスを提供していたとして、サービス実施記録等を作成の上、介護報酬を不正に請求し、受領した(平成24年8月から同年10月まで:53回)。

(2) 虚偽の報告(法第77条第1項第7号)
訪問介護員として資格のない者が指定訪問介護サービスを提供していたにもかかわらず、資格のある者が指定訪問介護サービスを提供していたとする虚偽の報告及び虚偽の資料の提出をした。

(3) 虚偽の答弁(法第77条第1項第8号)
訪問介護員として資格のない者が指定訪問介護サービスを提供していたにもかかわらず、資格のある者が指定訪問介護サービスを提供していたとする虚偽の答弁を、平成25年3月11日及び29日に行い、検査を妨げた。

■不正受領額:約24万円

■2013.12.4  2千万円、不正請求で指定取り消し 水戸の居宅介護事業所
茨城県は4日、水戸市の介護サービス会社、タカ(高橋賢次社長)が運営する居宅介護支援事業所3カ所が、約2千万円の介護報酬を不正請求し受け取ったなどとして、介護保険法に基づく指定を取り消すと発表した。31日に発効し、5年間は再指定を受けられない。

県によると、3カ所では平成23年4月から今年3月にかけ、ケアマネジャーやホームヘルパーらが介護計画の策定などを話し合う担当者会議を開かず、施設利用者と面談もしなかったのに、実施したと装って不正請求していた。

年齢や要介護度が異なる複数の利用者に同じ介護計画を作成し、利用者や家族の同意を得ていないケースもあった。

■2013.12.5  介護事業所に水耕栽培施設 完成祝い収穫祭 明石
知的障害者が通う兵庫県明石市魚住町西岡の生活介護事業所「オーク」に野菜の水耕栽培施設が完成した。利用者や保護者ら約40人がこのほど集まり、完成を祝う「収穫祭」が開かれた。

知的障害児の療養グループ「どんぐりくらぶ」の保護者らが2001年、子どもたちの将来の暮らしを考える会「オーク」を発足させ、12年3月に生活介護事業所を立ち上げた。現在は18〜21歳の10人が通っている。

利用者ができる新たな作業として、「日本郵便年賀寄付金助成」を受け、水耕栽培施設を完成させた。養液の濃度が自動で調整され、LEDライトを使って生育させるため、天候に左右されずに一年中野菜を育てられる。

レタスや小松菜などを育てる予定で、いずれも種まきから35日程度で収穫できるという。利用者は種まきや植え替え、収穫、袋詰めを行い、近くのJA兵庫南の直売所などで販売する予定。

収穫祭では、テープカットの代わりに利用者が野菜をカットし、全員で試食した。オークを運営するNPO法人こども発達サポートセンターの泉和男理事長(57)は「育てるという新たな作業ができることになり、利用者も楽しみにしている」。家族会の橘田光子代表(52)は「地域の人においしく食べてもらえるよう、心を込めて野菜を作る息子たちを支えていきたい」と話していた。

■2013.12.5  バリアフリーは観光情報 福祉のまちづくり
福祉のまちづくりを考える社会福祉研究会が11月30日、神埼市の西九州大であった。嬉野温泉のバリアフリー情報提供など、誰もが安心して暮らせる社会に向けた取り組みと課題を探った。

「佐賀県における福祉のまちづくり」と題したシンポジウムでは、県内四つの取り組みを紹介。佐賀嬉野BFTCの吉川博光事務局長は、障害者や高齢者が行ける場所ではなく、希望する場所に行けるための情報提供を心がけているとし、「バリアフリー情報は特別なものではなく、一般観光情報として、県や市町の観光課で提供する状況が望ましい」と、福祉先進地域のあるべき姿を提言した。

佐賀から全国30府県に広がったパーキングパーミット(身障者駐車場利用証)、バリアフリーさが映画祭など文化・芸術事業、来春開設予定の県聴覚障害者サポートセンターについて、県の各担当課が説明した。

シンポジウムに先立ち、高橋儀平東洋大教授の講演もあった。研究会には学生や福祉関係者ら155人が参加した。

■2013.12.5  老々介護「見守ったのに…」80歳夫、妻に傷害容疑
青森市赤坂の高齢夫婦宅で11月24日に発生した傷害事件。

夫婦宅は、事件前から「老々介護」の現場として地域、行政、警察が連携して見守りを続け、福祉関係者の間では「地域も協力的で、比較的恵まれたケース」と思われてきたという。なぜ事件を防げなかったのか――。関係者に重い課題が残った。

県警によると、傷害容疑で逮捕された鹿内輝雄容疑者(80)は妻(72)を角材などで殴りけがをさせたとされ、妻は外傷による多臓器不全で死亡した。他に複数のけがを負っており、県警は傷害致死容疑も視野に慎重に捜査している。

認知症の症状が出ていた妻について関係者の連携が進んだのは8月3日、近隣住民が県警に「(鹿内容疑者が)暴行しているようだ」と通報したのがきっかけ。数日後、自宅で警告した青森署員に対し、鹿内容疑者は「わかりました。介護でストレスがたまっている」と話した。妻は「大丈夫です」と答えたため踏み込んだ措置をとらなかった。こうした情報は青森市や、市と連携する市東部地域包括支援センターに伝えられ、センター職員が同月9日に2人に会った。外見上、妻に暴行の痕がなく、玄関まで歩いてきたため、暴行の可能性は低いと判断した。

一方、鹿内容疑者は次第に態度を硬化させた。センター職員は週1回とペースを上げて家を訪れ、それ以外にも「どなり声がする」といったセンターへの通報があるたびに確認に向かったが、「ちゃんとやっている。かまわないでくれ」とドアを開けなくなったという。

2006年4月施行の高齢者虐待防止法では、「生命身体に重大な危険が生じている恐れが認められる」場合、市町村は立ち入り調査や施設での保護が可能だ。青森市ではこれまで当事者を隔離したケースもあったが、今回は「暴行の痕を確認できなかった」(同市)ため、法的措置は取らなかったという。

市や同センター、駐在所、家族は11月上旬、夫婦にデイサービス利用を促すことを確認したばかり。同センターは「見守りはできているつもりだったが……」と落胆。市は「人権とのバランスも考えながら、危険を回避する適切な介入のタイミングを探りたい」とする。

日本高齢者虐待防止学会顧問の田中荘司・元日大客員教授(高齢者福祉)は「介入を拒絶された場合、暴行の現場や痕を確認するのは困難。地域から寄せられる情報などから介入できるような仕組み作りが必要ではないか」と指摘する。

■2013.12.6  村井知事「障害者差別解消を」 県条例制定検討を表明
村井嘉浩知事は5日、国や地方自治体などの公的機関に障害者への配慮を義務付けた障害者差別解消法に対応するため、具体的な取り組み方針を盛り込む県条例の制定を検討する考えを明らかにした。県議会11月定例会で一般質問に答えた。

村井知事は「障害者を取り巻く環境の改善に向け、差別解消の取り組みを検討する」と強調した。

同法は6月19日に成立した。政府は来年9月末までに基本方針を策定する予定で、県は方針を踏まえ、守る対象者や差別に当たる行為を定める。具体的な取り組みを盛り込むのを条例にするか、要綱や基本計画などにするかも同時に検討する。

老朽化が進む東京エレクトロンホール宮城(県民会館)については、同様に老朽化している近くの仙台市民会館の動向をにらみながら、再整備の在り方を探る考えを示した。「仙台市と連携しPFI(民間資金活用による社会資本整備)の活用なども含め、さまざまな角度から議論したい」と述べた。

東日本大震災による県外避難者向けの情報提供も「県内の再生への道筋を示し、将来に希望を持ってもらうことが重要」と対応を強化する方針を表明。復興状況などを紹介し帰郷を促すビデオメッセージを、東京などで開く交流会で上映することも考える。

質問したのは石橋信勝(公明党県議団)、岸田清実(社民党県議団)、藤倉知格(自民党・県民会議)の3氏。

■2013.12.6  入院中の子を笑顔に 愛知・豊田のグループ
愛知県豊田市の市民ボランティアグループが6日、名古屋市中区の名城病院で、入院中の子どもを楽しませようと、「こども達に夢・希望を!」と題したイベントを行う。

娘を亡くした男性メンバーが「闘病中の子どもたちに希望を持たせたい」との思いを伝えたのがきっかけ。風船や電飾で病院の会議室を飾って、華やいだ年末の街の雰囲気を出し、その中で遊んでもらう計画だ。

このグループは、豊田市で不動産・建設会社を経営する近田知晃(ともあき)さん(34)が代表を務める「熱き生き方プロジェクト」で、名城病院に企画を提案した。

1年半の闘病の末、昨年12月に小1の長女を7歳で亡くした会社員篠田直希さん(35)が今年初めの集まりで、「闘病中の子どもらに何かできないだろうか」と話したのが発端だった。

5月に会のボランティア活動にたまたま参加した同病院の女性看護師が職場にその話を伝え、賛同を得た。

背骨が曲がる側彎(そくわん)症などのため、全国各地から同病院の小児病棟に入院している3〜15歳の38人を6日午後2〜4時に招待する。母親が病室で寝泊まりして付き添っているケースが多いという。

100平方メートルの会議室を会場にし、黄色の風船を組み合わせた手作りのシャチを置き、壁は切り絵や紙細工、風船で飾る。プロジェクターを置いてカーレースゲームができるようにし、輪投げや射的、ビーズアクセサリーづくりの体験コーナーも設ける。15人程度のスタッフ全員がサンタクロースやトナカイ、ピエロ、クマの着ぐるみ姿になり、風船を使ったパフォーマンスも見せる。遊ぶ子どもを写真に撮って、後日プレゼントする。経費は過去にタオルなどのオリジナルグッズ販売などで得た会の収益金を充てる。

4、5両日の夜には、仕事を終えたメンバーたちが豊田市内で当日のリハーサルなどを行った。近田さんは「外出できない子どもたちに一瞬でもクリスマスや遊園地の雰囲気を感じてもらえれば」と言い、篠田さんは「子どもの笑顔で親御さんのストレスが癒やされればと願っている」と話す。

同病院ではコンサートなどのボランティア訪問は時々あるが、子どもだけを対象にした企画は珍しいという。担当者は「イベント告知のポスターを病棟に張っており、子どもたちは楽しみにしています」と話している。

■2013.12.6  <人員基準違反>居宅事業所の指定を一部効力停止に――神奈川県
神奈川県は、12月5日、人員基準違反による不正請求で、大和市内の居宅介護支援事業所を指定の一部の効力停止処分にすると発表した。
処分により、同事業所は12月6日から2014年3月5日まで新規利用者へのサービス提供ができなくなる。

【事業者の概要】

■事業者の名称:株式会社サンライズ・ヴィラ(代表取締役 鈴木輝雄) 

■事業者の所在地:神奈川県厚木市愛名932

■事業所の名称:フェリエドゥ高座渋谷居宅介護支援センター

■事業所の所在地:神奈川県大和市福田2007-3


■処分の理由
・人員基準違反
2012年6月1日から2013年5月22日までの間、管理者が事業所と同一敷地内にない住宅型有料老人ホームに常駐して業務を行い、人員基準を満たしていなかった。

・不正請求
管理者が事業所に勤務する体制になっておらず、人員基準を満たしていないにも関わらず、人員基準を満たしているとして不正に居宅介護サービス計画費を請求した。

■2013.12.6  <サ担会せず報酬請求>居宅と小規模多機能を処分――さいたま市
さいたま市は、11月20日、介護報酬の不正請求などで市内の介護事業者が運営する居宅介護支援事業所を指定取り消しに、小規模多機能型居宅介護事業所を指定の一部効力の停止処分にすると発表した。

居宅介護支援事業所「埼玉ライフサービス株式会社さわやか中尾」は、管理者及び介護支援専門員を配置せずに利用者の契約を継続し、介護報酬を不正に請求・受領したことが理由で、処分は11月19日付け。
「埼玉ライフサービス小規模多機能型居宅介護さわやか中尾」は、併設の指定居宅介護支援事業所の給付管理業務を不正に行い、モニタリングやサービス担当者会議を実施せずに介護報酬を不正に請求・受領した。同事業所は、12月1日から平成26年5月31日までの6カ月間新規の受け入れが不可に、また、同期間の介護報酬が3割減算になる。
市では、今後事業者による精査の後調査によって不正に受領した金額を確定し、返還を求める。

【事業者の概要】
■事業者の名称:埼玉ライフサービス株式会社(代表取締役 松本五郎)
■事業者の所在地:埼玉県さいたま市桜区田島4-9-8

1.
■事業所の名称:埼玉ライフサービス株式会社さわやか中尾
■事業所の所在地:埼玉県さいたま市緑区中尾2659-13
■指定年月日:平成20年7月1日
■サービスの種類:居宅介護支援


2.指定の一部の効力の停止
■事業所名:埼玉ライフサービス小規模多機能型居宅介護 さわやか中尾
■所在地:埼玉県さいたま市緑区中尾2659-13
■指定年月日:平成19年5月1日
■サービスの種類:小規模多機能型居宅介護、介護予防小規模多機能型居宅介護


■処分の理由
1.埼玉ライフサービス株式会社さわやか中尾
・人員基準違反
平成24年7月11日以降、当該事業所における管理者及び介護支援専門員を配置しなかった。

・運営基準違反
同年7月10日時点の利用者7名について、7月11日以降も当該事業所との契約を継続させたまま、併設の小規模多機能型居宅介護事業所の管理者が給付管理業務のみを行っていた。

・虚偽の報告
監査の際、実際には作成していない職員が居宅サービス計画を作成していたと虚偽の報告を行った。さらに居宅サービス計画、モニタリングの結果の記録及びサービス担当者会議の記録を偽造した。

・不正請求
平成24年7月11日から平成25年4月末日までの期間、当該事業所で指定居宅介護支援の提供を行ったものとして虚偽の書類を作成し、当該事業所名義で10カ月もの間不正に介護報酬を請求し、受領していた。

2.埼玉ライフサービス小規模多機能型居宅介護さわやか中尾
・人員基準違反
介護支援専門員が兼務を認められていない併設の指定居宅介護支援事業所の給付管理業務を不正に行っていた。

・運営基準違反
計画作成に際して必要な業務であるモニタリング及びサービス担当者会議を実施していなかった。また、同様に必要な業務であるアセスメントは初回のみ行い、以後行わずに不正にサービス提供を行っていた。

・虚偽の報告
監査等の際、上記のとおり実際には実施していないモニタリングの結果の記録、支援経過記録、サービス担当者会議の記録を偽造し、虚偽の報告を行った。

・不正請求
前記の不正な介護サービス提供にて介護報酬を不正に請求・受領していた。

■2013.12.6  <ノロウイルス>八王子の有料老人ホームで集団食中毒発生
東京は12月5日、八王子市にある介護付き有料老人ホーム「シルバービレッジはち八王子西」の給食で食中毒が発生したと発表した。

11月28日(木)18時20分ごろ、八王子市内の有料老人ホームの施設長から「入所者41名のうち5名が、11月28日(木)16時か18時にかけておう吐、下痢の症状を呈している。患者は各階(2階〜4階)に発生しており、食事は1階で食べている」と、東京都保健医療情報センターを通じて八王子市保健所に連絡があった。

これを受けて、八王子市保健所は、ただちに感染症と食中毒の両面から調査を開始。
患者は入所者22名、職員4名及び調理従事者1名で、11月28日(木)16時から11月29日(金)20時30分にかけておう吐、下痢、発熱等の症状を呈していた。

患者は全員、当該施設が調理し提供した給食を喫食。患者の発生状況に、各階ごとの偏りはなかった。そして、患者ふん便及び調理従事者ふん便からノロウイルスを検出した。

八王子市保健所は、下記の理由により、本件を当該施設が調理し提供した給食を原因とする食中毒と断定した。
・患者の共通食は給食の他にはないこと。
・患者15名及び調理従事者3名からノロウイルスを検出したこと。
・患者の症状がノロウイルスによるものと一致しており、かつ発症もほぼ同一の時期に集中していること。
・本日、患者を診察した医師から食中毒の届出があったこと。

【発症者関係】
■原因施設:シルバービレッジ八王子西

■所在地:東京都八王子市宮下町500

■発症日時:11月28日16時から11月29日20時30分まで

■発症場所:当該施設内など

■発症者数:男:11名(発症者の年齢:48〜95歳)、女:16名(発症者の年齢:48〜91歳)

■症状:おう吐、下痢、発熱 など

■入院:女1名

■診療医療機関数・受診者数:5か所 25名(男:10名、女:15名)

■病因物質:ノロウイルス

■措置:営業者は11月29日から営業を自粛しており、八王子市は12月5日から3日間の営業停止の処分を行った。

■11月27日メニュー:
朝食:ご飯、味噌汁、鶏野菜炒め、納豆、漬物
昼食:ご飯、味噌汁、白身魚の野菜あんかけ、ごぼう巻きの煮物、和食サラダ、キウイ
夕食:ご飯、味噌汁、牛肉のスタミナ炒め、高野豆腐の吉野煮、れんこんの酢の物、漬物
おやつ:牛乳とフルーツのゼリー

■検査関係:患者ふん便:19検体15検体からノロウイルスを検出

■2013.12.7  JR芸備線:介護送迎の車、踏切で衝突…2人死亡1人重体
7日午前9時5分ごろ、広島市安佐北区白木町秋山のJR芸備線無連地(むれんじ)第2踏切で、広島発三次行き普通列車(2両、乗客約20人)が踏切内に進入してきた軽乗用車と衝突した。広島県警安佐北署や広島市消防局によると、軽乗用車はデイサービス施設の送迎車で、車に乗っていた3人のうち、男女2人が死亡、女性1人が意識不明の重体。列車の乗客にけがはなかった。

安佐北署によると、死亡したのは軽乗用車を運転していた施設のパート職員、竹内和子さん(62)と後部座席にいた無職、杉川貴(たかし)さん(81)=いずれも安佐北区。また、重体の1人は助手席にいた杉川さんの妻(75)という。デイサービスに送迎中の事故とみて、原因を調べている。

現場は広島市北部の山間地にある単線。JR西日本広島支社によると、警報機や遮断機のない踏切で、列車の運転士が踏切内に入ってきた車を発見し、非常ブレーキをかけたが間に合わなかったという。芸備線は一部区間で運転を見合わせ、約2時間半後に再開した。

近隣住民によると、軽乗用車は列車に引きずられ、踏切から100メートル以上離れた場所で止まったという。公務員の男性(64)は「ドンという大きな衝撃音がして砂ぼこりが舞った。線路がカーブになっているので、踏切からは列車が直前まで見えない。よく確認しないと危ないと前から思っていた」と語った。

■2013.12.7  障害者の買い物一苦労 若狭で人権講座
敦賀市を拠点に活動する福祉団体「WE@T」(下坂達夫代表)による人権講座が六日、若狭町市場のパレア若狭であった。

人権週間(四〜十日)にあわせ、人権に関する正しい知識を身につけてもらおうと上中中学校が企画し、全校生徒二百六十人が参加した。

講座では、「思いやり〜あなたにでもできることがある」と題し、「WE@T」のメンバーである、肢体、視覚、聴覚障害者ら七人が寸劇を披露。寸劇では、障害者がコンビニに買い物に行くのも、一苦労な様子を紹介。目の不自由な人は、道端にある放置自転車に白いつえが引っかかりつまずくことや、車いすの利用者は高い所にあるものに手が届かず、不便な様子を伝えた。

■2013.12.7  足利の高齢者保養施設でぼや 煙吸った男性を搬送
足利署によると、6日午後10時15分ごろ、足利市山下町の高齢者保養施設「ナーシングホームたいよう」2号館の2階で火事があり、1平方メートルを焼失した。煙を吸った男性(73)が搬送された。

同署によると、当直者が付近住民から、煙が出ているとの知らせを聞き、確認して119番した。同署で原因などを調べている。

■2013.12.7  介護サービス大手の「ケア21」が定年制廃止を発表!人材確保が狙い!!
介護大手の「ケア21」が、2014年4月より定年制廃止!
介護サービス大手の「ケア21」は、2014年4月より、正社員の60歳定年退職制度を廃止することを発表した。これにより、経験豊富なベテランの人材確保を狙う方針だ。

大手で珍しい定年制廃止
2013年4月1日より、「高齢者雇用安定法」が改正され、ケア21でも希望者に対して、満60歳以降も継続雇用する制度を適用している。

しかし今回、ケア21は、「人間の尊厳を尊重」「人を大事にし、人を育てる」という経営理念に従って、大事な人財となるベテランの従業員が、安心して勤めることができる仕組みづくりの一環として、定年退職制度の廃止を決定することとなった。

日本においては現在、60歳でいったん退職させ、その後65歳まで給与を引き下げて再雇用している企業が多くある。そんななか、厚生労働省によると、正社員約2,300人の大手企業が、定年退職制度の廃止を実行するのは珍しい例だという。

「自己選択定年制度」や「役職勇退制度」も新設
ケア21では、定年退職制度の廃止にあわせて、「自己選択定年制度」や「役職勇退制度」も新設する方針を示している。「自己選択定年制度」は、満65歳以上の定年年齢を自ら選択できるもので、「役職勇退制度」は、社内において世代交代を促進する制度である。

これによりケア21は、あらゆる世代の従業員が、活き活きと働き続けることができる雇用制度を推進していく考えであり、今回の決定が、今後の事業拡大に大きく寄与するものと考えている。

株式会社ケア21によるお知らせ
http://www.care21.co.jp/ir/news/

ケア21
http://www.care21.co.jp/

■2013.12.7  狙え 障害者雇用促進 支援チーム始動…栃木
栃木労働局は県内の障害者雇用を促進する目的で、「県障害者雇用支援プロジェクトチーム」を先月下旬に設置し、6日に初のセミナーを開いて本格始動した。

2017年度に本県で開催される全国障害者技能競技大会(アビリンピック)を好機と捉え、全国41位に低迷する民間企業の障害者雇用率を引き上げる狙いだ。

セミナーは、宇都宮市のとちぎ福祉プラザで開き、障害者職業総合センター(千葉市)の笹川三枝子研究員が、法定雇用率などの法制度と雇用状況を解説した。障害の種類ごとの特徴とそれぞれに合った仕事内容も紹介した。

県内の雇用率が低迷する要因として、限られた人員でやり繰りする中小企業が多いことがあげられる。セミナーは、中小企業への理解を深めるのに力点を置き、中小企業の事業主を中心に150社200人ほどが参加した。県東部の病院の男性事務長は、「法定雇用率にわずかに届いていないので新たに採用するつもり」と前向きだった。

厚生労働省によると、県内の今年6月1日時点の雇用者数は、前年から1割増の3165・5人(短時間勤務は0・5人と計上)で、雇用率は、5年連続上昇傾向で1・68%。いずれも過去最高だった。ただ、法定の2%にほど遠く、全国平均(1・76%)にも及ばない。全国順位も41位と低迷している。

そうした中、アビリンピックなどで障害者への理解が深まり、栃木労働局は関係団体とともにプロジェクトチームを組織した。3日の初会合では取り組みをまとめた。

セミナーのほか、雇用したことがない企業向けに、特別支援学校や先進的な企業の見学会を開催する予定。また、障害者がハローワークを訪れても、技能訓練や生活支援など幅広い支援を受けられるように、県や障害者関係機関などとの連携を強化した。法定雇用率未満の企業500以上と個別にやりとりし、雇用を促す支援も始めた。

栃木労働局職業対策課の渡辺邦行課長は、「法定雇用率に少しでも早く届くように企業に理解を求めたい」と話している。

法定雇用率 障害者雇用促進法は、事業主に従業員の一定割合(民間企業は2%)以上の障害者を雇うことを義務づけている。従業員50人以上の企業が対象。200人以上の企業で、満たさない場合は納付金を納めなければならない。民間企業の法定雇用率は今年4月に1.8%から引き上げられた。

■2013.12.7  「高次脳機能障害」家族会 真庭で発足
脳卒中や交通事故などによる脳の損傷で、記憶力や集中力が低下するなどの症状が表れる「高次脳機能障害」患者の家族会が今年、岡山県真庭市で発足し、活動を始めた。

県内で同障害を対象とした家族会は倉敷市、津山市に続いて3番目。見た目はごく普通の人と変わらないために誤解されることが多く、家族たちが心の負担を軽くしたいと、悩みを相談し合う。障害に対する理解を広げようと、医療・福祉関係者向けの講演会を開くなど対外的な活動にも取り組んでいる。

県健康推進課などによると、同障害は新しいことが覚えられなかったり、計画的な行動ができなかったりなどの症状がみられ、精神障害者保健福祉手帳の交付が認められているほか、医療費が1割負担となる場合もある。

しかし、会話や読み書きが普通にできることが多いため、「見えない障害」と呼ばれ、医療関係者に理解されないこともよくある。急に怒り出すなど感情のコントロールができないケースもあり、戸惑う職場の上司や同僚、福祉施設職員も多いという。

障害者数は正確に把握されていないが、今年3月末で同手帳の保持者は県内で約300人とみられ、同課は「実数はもっと多い」とみる。

県北は県南に比べて同障害に対応できる病院や施設が少なく、行政手続きや専門家の支援の受け方といった情報も得にくいという。このため、真庭市内の患者家族を中心に6月、様々な相談ができる場として「おしゃべり会」を設立。現在は市内外の約20人が加入し、毎月1回のペースで会合を開いている。

講演会は11月19日に真庭市で約100人が参加して開催。登壇した総合医療福祉施設「旭川荘」(岡山市)の後藤祐之・高次脳機能障害支援室長は、福祉サービス事業所による見守り支援が必要と述べた。

同会は毎月第2火曜午前10時〜午後3時、真庭市久世保健福祉会館で無料相談を開催。夫(58)が同障害になって9年になる同会長の金崎善子さん(58)(真庭市)は「困っている人がいたら気軽に相談を」と呼びかけている。

 問い合わせは市健康推進課

■心の負担軽減へ講演会や相談

「人生が終わったと思った時期もあった」。金崎さんは振り返る。会社員だった夫は2004年11月、病気が原因で職場で倒れ、心肺停止状態から奇跡的に回復したが、低酸素脳症が原因で高次脳機能障害になった。

半月後にリハビリを始めたが、夫は自身がどこにいるかが理解できない。指示されないと洗顔などができず、先ほど話したことを忘れるといった症状がみられ、医師は「社会復帰できない」と告げた。

リハビリが必要な夫を病院に連れて行くなど介助が必要なため、パートをやめざるを得ず、「どうやって生活すればいいのか」と途方に暮れた。夫は福祉作業所にも足を運んだが、環境になじめずに長続きしなかった。自宅では「ぼくはここにいていいのかな」とつぶやき、妻さえ認識できない状況。金崎さんはストレスを募らせ、家庭内が険悪なムードに包まれることもあった。

そうした中、倉敷市の家族会代表に会い、「家族が理解しなければともに生活できない」と教えられた。一から勉強し、ようやく障害を理解できるようになった。

「家族が抱える重圧は想像を超える。支援の環境があれば、家族は孤立せずに安心して障害と向き合い、暮らせる。県や市は家族を支える環境作りに力を貸して」と訴える。

■2013.12.7  発達障害児、積極受け入れ
思い通りにならないとパニックになったり、いつもぼんやりしていたり――。武蔵村山市の認可保育所、村山中藤保育園「桜」では、こうした発達障害を抱えた子どもたちを積極的に受け入れている。支援のため徹底するのは、保育士間の情報共有だ。「サポートがきめ細かい」と、保護者の支持を集めている。

園児たちがクリスマス会に向け、演劇の練習に取り組むなか、一人離れて端っこで遊ぶ男児がいた。落ち着きがなく、長い時間、一緒に演技するのが難しいという。「楽しいよ。一緒にやろう」。温かく見守る園長や保育士の言葉に、男児は笑顔で応え、演技をする園児の輪に加わった。

同園では認可施設となった1969年以降、障害の有無にかかわらず、子どもたちを受け入れている。運営する社会福祉法人の理事長で、元園長の高橋保子さん(79)は、「生きる力は、どの子どもも平等に持っている。多くの園児の輪の中にいなければ、生きる力は育たない」と話す。現在、園児約240人のうち約1割が障害があるか、その可能性があるといい、大半が発達障害とみられるという。

保育士たちは週に1回、集まって、支援が必要な園児の様子を報告し合い、議事録にまとめている。内容は、興味が偏っている、言葉のオウム返しが多いといった課題と対処法、目標の達成度など。担任制を導入しているが、他の保育士も携わる機会があるため、全員が把握する必要があるという。入園前に、園児の主治医に園内を見てもらい、保護者を交えて保育方針などを相談する場合もある。

また、年に1度、専門家を招いた数日間の研修も行い、「アスペルガー症候群」や「自閉症」をテーマに、園児との関わり方などを議論している。高橋さん自身、園長となってまもない頃、行動が不自然な子どもに出会い、東京大学の研究室に通って発達心理などを学んだ。「障害のある子どもをただ預かるだけではプロではない。“心”を感じて手助けすることが大切」と力説する。

自閉症の男児(4)を通わせている両親は、「育ちやすい環境が子どもを変えてくれた」と口をそろえる。以前の保育所では、「座りなさい」などと行動を強いられることが多かったが、同園では、男児の意思を尊重し、行動をありのまま受け止めてもらっている。次第に、周りの園児と触れ合い始め、感情を表に出すようになった。

高橋さんは「小学校で普通学級に進学する園児もいる。子どもが自ら殻を破り、成長していく姿を見るのが何よりの喜び」と語る。

■2013.12.7  全国障害者技能大会 大阪府の2人最高金賞
障害者が日頃培った技能を競う第34回全国障害者技能競技大会(アビリンピック)で、大阪市の男性2人が最高賞の金賞を受賞した。大阪府内の金賞は2006年以来7年ぶり。2人は「障害があっても仕事はできると知ってほしい」と話しており、結果を知った大阪労働局も「戦力になる障害者は数多くいる。企業の理解が進むことを期待したい」としている。

アビリンピックは高齢・障害・求職者雇用支援機構(千葉市)が主催し、11月下旬に同市で開催。予選を勝ち抜いた318人が、洋裁や歯科技工、木工など24種目に出場した。

受賞したのは、視覚障害者向けで、インターネット検索と表計算ソフトの技術をみる「パソコン操作」に出場した全盲の赤星聡視さん(28)(東淀川区)と、障害の種類を問わず、手本通りに文書作成やレイアウトを行う「ワード・プロセッサ」に挑んだ軽度知的障害者の秋田拓也さん(32)(住之江区)。

赤星さんは大学時代に網膜色素変性症で失明。卒業後に国立職業リハビリテーションセンター(埼玉県)でパソコンを学び、現在は大阪市立視覚特別支援学校で指圧などの技術を学ぶ。

全盲のため、パソコンは文字を音声化する特殊な機能を使っている。7人が出場した「パソコン操作」では、表計算ソフトを使い、準備された名簿から主催者が挙げる条件に合う社員を抽出したり、それぞれの定年退職日を計算したりした。


赤星さんは「障害者就労支援をする行政職に就きたい」と話している。

秋田さんは西成高を卒業後、大阪市職業リハビリテーションセンターなどでパソコンを学んだ。25歳頃からは日本生命保険の子会社に勤め、データ入力を担当する。

「ワード・プロセッサ」には42人が出場。秋田さんは4ページの英文や表の見本を、ワープロソフト「ワード」で素早く再現する課題で、他の選手を圧倒した。

秋田さんは「今後は障害のある同僚社員がアビリンピックに出られるよう支援したい」と声を弾ませた。

◇障害者雇用厳しい現状

障害者雇用促進法が義務付ける法定雇用率は4月に改定され、50人以上の民間企業は1.8%から2%に引き上げられたが、雇用の現状は十分とは言えない。

府内では6月1日現在、企業が雇用する障害者は前年より6%増の約3万9000人だが、実雇用率は1.76%にとどまっている。

ただ、一部企業で取り組みが進む。秋田さんが勤務する日本生命保険の子会社は、雇用する障害者数を親会社と一体で算定できる「特例子会社」。認定には労働環境を整えることなどが条件で、同社は車椅子で利用できるトイレやスロープ付き階段を完備した。特例子会社は年々増え、全国に378社(5月末現在)となっている。

■2013.12.7  知的障害者、100均で自立へ NPOが開店…神戸
全国でも珍しい知的障害を持つ人たちが働く100円ショップ「まぶ家(や)」が、神戸市灘区の灘中央筋商店街(約20店)に開店した。「同一金額で販売する店なら、計算や値段を記憶するのが苦手な人でも働きやすい」と、就労訓練を行うNPO法人が空き店舗を利用。職員らは「障害者が自立する力を身に着ける場にしたい」と期待する。

運営するのは、知的障害者の就労支援に取り組む同区のNPO法人「マブイ六甲」。2011年、同商店街に障害者約20人が働くクリーニング店を開店。職員は、より多くの障害者が働ける新たな職場を探す中で、品数は多いが、価格が均一なので合計金額の計算が簡単な100円ショップに目を付けた。

今年2月頃から、職員が100円ショップの大手チェーン店を回って、系列店としての契約に奔走した。しかし「ある程度の面積、規模がないと契約できない」「知的障害者による店舗は例がない」などと断られた。夏頃にようやく、埼玉県に本社がある100円商品卸売り店の協力が得られ、11月、開店にこぎ着けた。

クリーニング店の向かいにある約34平方メートルの空き店舗を改装。文房具や生活雑貨など約800種類の商品を並べた。18〜46歳の男女11人が商品の陳列やレジ打ちなどに従事する。

開店から1か月が過ぎ、1日平均で70〜80人が来店、1万数千円を売り上げる。地元住民からは「近くに100円均一の店がなかったので便利になった」と好評で、毎日顔を出す常連客も獲得できた。

一方、店内が狭く、陳列できる商品の種類や数に限りがあるのが気になった点という。気温が下がった先月下旬は、手袋や靴の中敷きなど防寒用品への要望が寄せられ、その度に商品仕入れをした。

接客担当者(21)は「大きな声であいさつして、たくさんのお客さんに来てもらえるような明るいお店にしたい」と張りきっている。

NPO職員で、店長の池田朋子さん(36)は「商店街の人たちとの交流を深め、店での経験を将来の仕事や生活に生かしてもらいたい」と話している。

水曜定休。午前10時半〜午後6時。土日祝日は午前10時開店。問い合わせはまぶ家

■2013.12.7  競馬と福祉がコラボ 武サンタ≠煖ヲ力 滋賀の施設にプレゼント
不要になった競走馬のゼッケンを使ってバッグを作る滋賀県の聴覚障害者通所施設の取り組みを盛り上げようと、競馬騎手の武豊さん(44)がサインを書き入れた同施設のバッグが抽選で贈られることになった。落馬事故で障害を負って同施設に通う元騎手の呼びかけに武さんが協力したという。今月25日までの商品購入者から選ばれた4人が対象で、施設側は「武さんからのクリスマスプレゼント」と呼びかけている。

施設は滋賀県守山市の「びわこみみの里」。同県栗東市のJRA栗東トレーニングセンターで使い古された競走馬のゼッケンを有効活用しようと、平成21年から障害者たちがトートバッグやリュックサックなどに再生する活動に取り組んでいる。名馬を意味する「スティード」のブランド名で11種類を販売し、収益を障害者らの報酬や施設運営費などに充てている。

聴覚障害以外の障害者も通所しており、元騎手で落馬事故のため高次脳機能障害がある常石勝義さん(36)もその一人。「施設のために何かしたい」と考えた常石さんが競馬界の人脈を生かし、武さんに協力を依頼したところ、武さんは快く応じてバッグにサインした。

武さんは「ゼッケンをバッグにするのはいいアイデア。他では手に入らないものなので、多くの人に知ってもらいたい」と話している。抽選対象となるのは2万円以上の商品購入者。問い合わせはびわこみみの里

■2013.12.8  農業で障害者就労支援 玉野、指導員ら事例発表
障害者の就労支援と地域農業振興を狙いとした「郷土食材講座」が5日、玉野市築港の日の出ふれあい会館で開かれ、障害者が農産物の栽培・販売に取り組む事業所の事例発表などがあった。

同市・荘内地区で同事業所を運営している社会福祉法人同仁会と、独立行政法人農研機構農村工学研究所(茨城県つくば市)が実施。市内の農業委員、栄養改善協議会メンバー、同会の障害者支援施設・のぞみ園(玉野市木目)利用者ら約30人が参加した。

講座では同会の職業指導員、管理栄養士が現状や課題について発表。施設では5710平方メートルで農業を行っており、遊休地の活用、障害者の自信にもつながっていることなどを紹介した。

■2013.12.8  障害者にサッカー指導 富士吉田の協会、教室スタート 保護者の要望に対応
富士吉田サッカー協会(勝俣進会長)は知的障害者を対象としたサッカー教室を始めた。保護者から要望を受けたためで、現在は月2回、高校生から40代まで10人余りが参加している。

これまで富士吉田市内には障害者向けのサッカー教室がなく、甲府市などに出向く必要があった。富士吉田市の広瀬啓子さん(61)の息子もその1人。広瀬さんが「近くにサッカー教室ができてほしい」と勝俣さんに相談したことがきっかけとなり、10月から始まった。

広瀬さんらが知り合いなどに声を掛け希望者を集め、毎月第2、第4土曜日に開催。協会の有志5〜6人が指導に当たり、ボールを使ったアップやシュート練習などおよそ1時間半、汗を流している。

勝俣さんによると、基本的な練習メニューは健常者と同じ。一人一人に合わせコーチが手を取って指導する場面もある。また体に負担が掛からないよう、こまめに休憩も挟む。11月30日の練習ではシュートなどを決め、歓声を上げる参加者が見られた。

保護者からは「教室が待ち遠しいみたい」「汗をかいて気持ちが良さそう」などの感想が聞かれる。勝俣さんは「サッカーやチームプレーの楽しさを知ってほしい。ほかのチームと交流戦などできるようになればいい」と話している。

■2013.12.8  県初「スムース横断歩道」って何? 長浜に設置
自動車の速度を抑え、子どもと高齢者の交通事故を防ぐ「スムース横断歩道」が、長浜市湖北町速水の県道速水片山線に県内で初めて設置された。路面が台形状に盛り上がっているため、ドライバーは少し手前で減速するようになり、効果を発揮しているようだ。

地元住民から「スピードを出す車が多く、通勤、通学時に道路を横断するのが危険」との声が相次ぎ、小学校単位で設けられた「おうみ通学路アドバイザー連絡会」や地元自治会、学校関係者らが協議。長浜署が長浜土木事務所の協力を得て設置した。

幅員四・六メートルの県道の七メートル区間に渡り、高さ十センチのハンプと呼ばれる台形状の突起を造った。ハンプ上に横断歩道を設けた。路面には「ハンプ注意」の文字や減速マークが描かれ、ポストコーン十五本も設置し、車の運転者に注意を喚起している。

ハンプは国道8号の速水北交差点から西方の速水郵便局近くにある。ハンプの設置に合わせ、速水北交差点から西へ約一キロの区間は最高速度三十キロに規制した。

登下校で多くの児童が県道を横断する速水小の佐野源治教務主任によると、児童は「横断歩道前で停車してくれる車もでてきた」などと話し、効果を実感しているという。

■2013.12.8  認知症予防プログラムを使ったパソコン教室「ウォンツ!福井本校」
パソコン教室で認知症予防!?
初心者をはじめ中高年や高齢者向けのパソコン教材を開発している株式会社ウォンツ・ジャパン(以下、ウォンツ・ジャパン)は、昨年秋から中高年を対象としたパソコン教室を開講。自社開発の認知症予防プログラムを使った授業を行っています。

「表情が豊かになった」「口数が増えた」などの高評価
実際、認知症予防プログラムを導入した教室の生徒やその家族からは、「表情が豊かになった」「口数が増えた」など、高齢者の認知症予防はもちろん、生きがいづくりにつながっていると高く評価されています。

認知症予防講座を全国に普及する活動
この成果を活かしてウォンツ・ジャパンは、パソコン教室ができる社会貢献として、認知症予防プログラムを活用したパソコン教室の開講を全国に広げるべく、認知症予防講座の取り組みとその可能性に関するセミナーを開催。さらに、認知症予防講座の開講を支援する認知症予防講座 開講準備徹底セミナーも同時に開催中です。両セミナーはすでに東京での開催が終わり、残るは大阪で2013年12月15日(日)に同様のセミナーが開かれる予定です。

楽しいパソコン&認知症予防で健康ライフのお手伝い「パソコン教室ウォンツ!福井本校」
http://www.pcwants-fukui.com/

■2013.12.8  和歌山県の木製トレーニングチェアが大人気!介護予防に貢献も!!
介護予防の木製椅子が評判に!
和歌山県で、海南市出身の元システムエンジニアが開発した木製椅子が、人気を集めているという。この椅子は、海南市のネイチャー・コア・サイエンスが提供している、トレーニングチェア「森の音 なごみ」である。

なごみは、地元和歌山の紀州材にこだわった筋力トレーニングマシンで、木のぬくもりを感じながら介護予防ができるようにと開発された。

場所を選ばないおしゃれなトレーニングチェア
なごみのフレームには、紀州ヒノキ材が用いられており、優しい手触りとなっている。また、塗装にも透明の直物性天然塗料が使用されているので、ヒノキのきれいな木目が際立ち、万が一子供がなめても大丈夫である。

さらに、シートや足あてパットは、ウールとレザーのどちらかを選択できるようになっており、レザーは赤、青、緑、オレンジの4色が用意されている。

この、おしゃれなトレーニングチェアは、全体的にシンプルなデザインとなり、和室や洋室など、どんな部屋にも合わせられるのが特長とされている。このため、好きな時に好きな部屋で、体力づくりをすることができるようだ。

利用者の筋力に合わせた無理のない体力づくり
なごみは、高齢者や低体力者でも、無理なく安心して体力づくりをおこなえるように開発されている。

筋力トレーニングの負荷には、油圧シリンダーが使われているので、利用者の体力に合わせて負荷の調整がおこなわれる。ゆっくりとした動きの場合には少しの負荷が、速い動きには大きな負荷がかかるといった具合にである。

スプリング(バネ)や重りが負荷に使われた場合、運動をやめた時の反動が気になるところだが、なごみにおいてはすぐに停止し、安全にトレーニングがおこなえるのも特長となっている。

このため、介護施設での介護予防や、自宅でのリハビリなどに最適とされ、実際に利用した高齢者からは好評の声があがっているという。県内外問わず、高齢者施設からの問い合わせもあるようだ。

森の音 なごみ
http://morinone.net/nagomi.html

■2013.12.8  3年連続全国1位 障害者法定雇用達成率
佐賀県内の企業(従業員50人以上)の障害者実雇用率は2・17%で前年比0・04ポイント上昇し、全国4位だった。法定雇用率(2・0%)を達成している企業の割合は63・6%だった。法定雇用率が0・2ポイント引き上げられたことを受け、達成率は前年比5・8ポイント減となったが、3年連続で全国1位を維持した。

佐賀労働局が、障害者の法定雇用率2・0%が適用される従業員50人以上の県内企業527社の状況を6月1日時点でまとめた。昨年度まで、法定雇用率は56人以上の企業に適用されていたが、雇用率引き上げに伴い、50人以上が対象となったため、前年より69社増加した。

527社の労働者数8万7229人のうち、障害者数は1890人で、実雇用率は2・17%だった。法定雇用率達成企業数は前年比17社増の335社で、達成率は5・8ポイント減の63・6%だった。

調査時点で県、市町で法定雇用率2・3%(県教委は2・2%)を達成していなかったのは県教委、小城、唐津、多久の3市教委、伊万里・有田地区医療福祉組合、県医療センター好生館の6機関だった。県教委と好生館は現在、雇用率を達成している。

佐賀労働局は「企業達成率は下がったが、実雇用率は上昇しているため、障害者雇用の理解は進んでいる」としている。

■2013.12.8  エールアクティブの高齢者の『やる気』を生み出す介護プログラム。その一端を公開
高齢者の『やる気』を生み出す介護プログラム
2011年4月に、北九州市の民家を改装してオープンした小規模デイサービス「生活力発見型デイサービス鶴亀寿々庵小倉沼南(以下、「デイサービス鶴亀寿々庵」)」は、『好奇心』『目標』『報酬』の3つから、高齢者の『やる気』を生み出す介護プログラムを実践しています。

その介護プログラムの一つ、高齢者が『報酬』を受け取る瞬間が「デイサービス鶴亀寿々庵」で、2013年12月11日(水)12時から公開されます。

いきいきとした老後を送る入所者たち
この高齢者の『やる気』を生み出す介護プログラムは、運営会社である株式会社エールアクティブが考えたもので、実際、「デイサービス鶴亀寿々庵」では、入所者へ手作りのティッシュボックスを自ら作ることを提案。入所者の『好奇心』を刺激しました。

また、その手作りの作品を販売した報酬で「美味しいお寿司を食べよう」といった『目標』を立て、入所者の『やる気』に火をつけ、約2ヶ月の製作期間で24個のティッシュボックスを完成させることができました。

さらに、完成させた時点で予約を受け付けたところ53個の注文が入り、その評価から入所者の『やる気』はさらにアップ。自分たちの手で作ったものが喜ばれ、使われているという実感と、自分たちで稼いだお金で美味しいお寿司を食べるという成功体験が『報酬』となって、「デイサービス鶴亀寿々庵」の入所者はいきいきとした老後を送ることができています。

高齢者の『やる気』を生み出す介護プログラムの『報酬』を受け取る瞬間を北九州市にて公開!株式会社エールアクティブ※@Press
http://www.atpress.ne.jp/view/41398

■2013.12.9  減塩レシピ 能代高・金野さん最優秀
脳卒中などの生活習慣病予防のため、高校生が考案した減塩レシピの試食・公開審査会が7日、秋田市卸町の県学校給食会であった。

2次審査に進んだ10品のうち、県立能代高1年、金野明帆さん(15)のレシピが最優秀賞に輝いた。

コンクールは、県が進める「あきた減塩革命事業」の一環として2010年に始まり、今年で4年目。過去の入賞作品は、大手コンビニ店などで商品化されている。今年は県内13校の160人から、自由部門と発酵食品部門に計98作品の応募があった。

今回のテーマは、1枚の皿に主食、主菜、副菜を盛りつける「ワンプレート」。2次審査に進んだ8校の14人が、工夫を凝らしたレシピを基に、制限時間内に調理し、審査に臨んだ。

県栄養士会、大手コンビニ店の担当者らが審査員を務め、塩分と野菜の摂取量が適切か、県民に普及させやすいかなどを審査した。

最優秀賞の金野さんの作品は、ミルクリゾット、ほうれん草のメンチカツなどがのった「ミルクで減塩、カル(Ca)カリ(K)プレート」。乳製品のコクとうま味を生かした点が評価された。

高血圧を患う父のために考案したという金野さんは「賞を取れると思っていなかったのでうれしい。減塩についてもっと調べて、新しいメニューにも挑戦したい」と話した。

■2013.12.9  <指定取消>サ担開かず面談もしない居宅が2100万円を不正請求――茨城県
報道によると、茨城県は4日、水戸市の介護サービス会社「タカ」(高橋賢次社長)が運営する居宅介護支援事業所3カ所が、介護報酬を不正請求し受け取ったなどとして、介護保険法に基づく指定を取り消すと発表した。

県によると、同社が運営する3カ所の居宅介護支援事業所では、平成23年4月から約2年間、サービス担当者会議を開かず、月1回の利用者との面談もしなかった。しかし、会議や面談を実施したと偽り、不正請求を繰り返していた。さらに、複数の利用者に、同じケアプランを作成し、利用者や家族の同意を得ていないケースもみられたという。

同社が不正に受け取っていた介護報酬は、約2100万円。処分は今月31日発効で、指定を取り消されると、以後5年間は再指定を受けられない。

■2013.12.10  生きた証し残したい 三木の作業所に通いながら漫画執筆
うつ病などを患い、精神障害者らの作業所「やすらぎ工房」(三木市志染町青山1)に通うペンネーム、太郎さん(54)=兵庫県小野市天神町=が約30年漫画を描き続け、作業所が発行する機関誌などで発表している。太郎さんは「誰かに向けて描いているわけではない。ただ、この世に生きた証しを残したいだけ」とペンを握り続ける。

高校卒業から5年間自衛隊に入隊。辞めた後、23歳ごろ、漫画を描き始めた。絵心があったわけでもないが「ふと思い付いた」という。漫画家を目指し、東京の出版社に原稿を持ち込んだ時期もあったという。

20代中ごろから記憶があいまいになるなどの症状があり、勤めていた三木市内の工場が倒産し、職を失った30歳中ごろ、統合失調症などの病名が発覚。病気と付き合いながら生活してきた。作業所での仕事や漫画を描いている時は病気を忘れることができるという。

作品は、ブラックジョークや摩訶不思議な展開のギャグ漫画。缶コーヒーに「よく振ってください」と書かれているのを見て、バットを素振りしてから飲む男や、洋式トイレに入った男が「フレンチ」「イタリアン」と書かれた札が掛かったドアの前で悩む様子などを表現する。大好きで読みあさったというエドガー・アラン・ポーやシュールレアリスムの画家ダリやキリコの作品の影響を受けているいう。執筆は金曜と土曜にそれぞれ2、3時間かけ、ケント紙2枚ほどを描き、これまでに数千作を描いたことになる。

作品はやすらぎ工房のホームページで読むことができる。

■2013.12.10  俵山・向津具地域の足に デマンド交通が運行開始
長門市の公共交通不便地域の解消に向け、電話での予約に応じた「デマンド交通」の実証運行が9日、市内で始まった。本年度は高齢化率が高く高齢者の単独世帯数が多い俵山・向津具両地区で、地元NPO法人が運行主体となった県内初の過疎地有償運送を行う。

NPO法人が自家用車を使用し、会員登録した住民を自宅近くから主要な公共施設や地区外に向かう路線バスへの停留所に運送するサービス。

俵山ではNPO法人ゆうゆうグリーン俵山(中原英樹理事長)が週3回、向津具ではNPO法人むかつく(嶋田日直男理事長)が週2回、それぞれ1日4回運行。運賃は片道200円で、利用日の前日までに電話で予約する。

■2013.12.10  広島・福山27施設 宿泊デイ提供
面積や区割り市、月内に現地確認

広島県福山市内でデイサービスを提供する187施設のうち、少なくとも27施設で宿泊ができる「お泊まりデイサービス」を提供していることが市の調査でわかった。

市は今後、宿泊を提供している施設を訪問し、高齢者らが泊まっているスペースを確認するなどして、実態を調べる。

9日の市議会一般質問で、羽田皓市長が明らかにした。

調査は市内のデイサービス施設で暴行事件があったことを受け、市高齢者支援課が11月に実施。計187施設(指定通所介護事業所と指定認知症対応型通所介護事業所)に調査票を郵送し、12月5日までに168施設から回答があった。その結果、事件のあった「デイサービスゆかりの家北本庄」(北本庄)を含む27施設がお泊まりデイを提供していた。

同課は、11月29日に介護事業所の指定取り消しを受けた「ゆかりの家北本庄」を除く施設について、近く、市建築指導課や消防署の職員と訪問。利用者1人当たりの宿泊面積や区割りなどを確認し、実態を把握し、今月中にお泊まりデイを実施している全施設を回る。お泊まりデイは、介護保険対象外のサービスで国の基準はないが、施設を訪れることで、高齢者が劣悪な環境に置かれていないかチェックし、結果をまとめる。

また、調査に回答がなかった施設にも、電話で督促。応じなければ直接訪れ、市内の全ての施設の状況を把握する。市高齢者支援課は「お泊まりデイサービスが虐待の温床になっていないかどうか、聞き取りや現地確認を通じてしっかりと確かめる。対応に問題がある場合は、その場で指導する」としている。

市の調査では、お泊まりデイの有無や、利用者1人当たりに確保されている面積や、職員の人員体制などを尋ねていた。

結果は集計途中だが、概算では利用者1人当たりの面積は約5〜10平方メートルが多く、未回答の施設もあった。宿泊サービス提供時の職員は1人がほとんどで、1泊の利用料金は1001円から5001円以上まで、ばらつきがあった。食費を宿泊料金に組み込んでいる施設もあった。

面積などが未回答の施設については、現地訪問の時に確認する。

■2013.12.10  暴行、暴言の虐待受けた障害者7人 うち家族からは5人
家族や福祉施設の職員らから暴行や暴言などを受けた障害者が昨年10月〜今年3月、和歌山県内に7人いたことが厚生労働省の調査で分かった。昨年10月に障害者虐待防止法が施行され、自治体へ寄せられた通報・相談などを基に「虐待」と判断された事例を初めて集計した。

まとめによると、親や兄弟ら家族から虐待を受けた障害者は5人。通報や相談は18件あった。また、福祉施設の職員から虐待を受けた障害者は2人で、通報や相談は11件あった。

虐待の種別としては、殴るなどの身体的虐待が5件と最も多く、暴言を浴びせるなどの心理的虐待や介護をしないなどの放棄・放置が続いた。

和歌山県障害福祉課によると、福祉施設職員による虐待のケースは作業所などに指導を行ったほか、家族による虐待では各市町村が被虐待者と家族を引き離すなどの措置を取ったという。

■2013.12.10  「まだ働きたい!」60歳以上の応募が増加 定年制廃止の介護大手
60歳定年制の廃止を決めた介護サービス大手のケア21(大阪市)は10日、正社員とパートの求人に対し、60歳以上の応募が18件あったことを明らかにした。

依田平社長が10日の決算会見で話した。他の会社で定年退職を迎えた人の応募があった。これまで60歳以上の応募はほとんどなかった。依田社長は「介護を第二の人生の生きがいにしたいという思いがあるのだろう」と指摘。「(サービスを受ける顧客と)年齢が近いため、意思疎通が取りやすい」と期待を込めた。

ケア21は60歳定年制を平成26年4月から廃止し、希望すれば何歳でも働けるようにする。定年制廃止を見越し、採用は既に60歳以上も対象としていた。

同時に発表した25年10月期連結決算は、最終利益が前期比24・4%増の2億円で、連結決算の開示を始めた19年10月期以降で最高だった。

■2013.12.10  たばこ無許可販売:身体障害者の名義を悪用 1526万本
特例が適用される身体障害者らの名義を悪用し、たばこを販売したとして、茨城県警は10日、コンビニ店「ココストア」を運営するココストアイースト(本社・茨城県土浦市)と販売を指導していた男性社員2人をたばこ事業法違反(無許可販売)容疑で水戸地検に書類送検した。

容疑は2011年4月1日〜12年8月31日、社員2人の指導の下、水戸市や茨城県笠間市、栃木県那須烏山市など計5店舗で、実際には働いていない身体障害者らの名義で、たばこ計約1526万本を販売したとされる。

県警によると、売上金は約3億1853万円に上るという。調べに対し同社は「違法の認識はあった」と容疑を認めているという。

たばこ事業法では、販売店舗は商業地や住宅地などに応じて25〜300メートル離すよう定めている。ただし、身体障害者が販売する場合、規制の距離は特例として8割まで緩和される。販売許可を担う関東財務局が10年8月、同社に指導したものの、改善されなかったため今年3月、県警に告発していた。

■2013.12.11  全駅トイレに音声案内 北陸新幹線金沢―飯山
2015年春の開業に向けて整備が進む北陸新幹線の飯山(長野県飯山市)―金沢駅間 の全7駅のトイレに、視覚障害者向けの音声案内装置が設置される。洗浄ボタンやトイレ ットペーパーホルダーなどの位置を音声で知らせる装置で、障害者にも使いやすい新幹線 駅を目指し、もてなし力の向上を図る。

装置は、JR東、西が北陸新幹線の新駅の改札内トイレに設ける。JRによると、新幹 線駅のトイレで、同様の装置が導入されるのは、九州新幹線に次いで2例目となる。

北陸新幹線の駅に導入される装置は、レハ・ヴィジョン(能美市)が開発したもので、 既に県内の市役所や図書館、ホテルなど58施設で利用されている。

装置は、トイレに人が入ってきたのをセンサーが感知し、音声で施錠方法と便器の位置 を知らせる。便座に座って壁に設置されたボタンを押すと、洗浄用のボタンやレバー、洗 面所、汚物入れなどの位置も案内する。

視覚障害者がトイレに行く際は、同伴者を連れて行く必要があり、音声案内装置の設置 を求める声は多い。しかし、駅では、ホームの誘導用ブロック導入などが優先され、普及 は進んでいないという。

レハ・ヴィジョンの一二三吉勝代表は「駅を利用するあらゆる人への気遣いで、もてな しの心を伝えたい」と話した。

■2013.12.11  茅ヶ崎で介護ロボットの体験会を実施
「ネオ・サミット茅ヶ崎」で介護ロボット体験会
大和ハウスグループの介護付有料老人ホーム「ネオ・サミット茅ヶ崎」では、12月19日(木)、「介護ロボット体験会 ー先進的な介護・福祉がやってくる!ー」を開催する。

最先端の介護を体験
体験会では、アニマルセラピー効果が期待できるアザラシ型のメンタルコミットロボットや、脳からの信号をキャッチして歩行動作をサポートする歩行支援ロボットなどを紹介。

「介護に限界を感じている」または「自身の将来に不安を感じている」人にとって、最先端の介護を体験できるいい機会かもしれない。

日時は12月19日(木)午後2時から3時30分まで。会場は茅ヶ崎市東海岸にある「ネオ・サミット茅ヶ崎」。体験会は要予約で定員は20名。

「ネオ・サミット茅ヶ崎」について
「ネオ・サミット茅ヶ崎」は、大和ハウスライフサポート株式会社が茅ヶ崎市で運営する省エネ・環境に配慮した次世代型有料老人ホームだ。湘南海岸前の保養地跡という恵まれたロケーションに建ち、夏には「サザンビーチちがさき花火大会」も鑑賞できる。

茅ヶ崎市の災害時一時避難場所に指定されており、さらに震度6クラスの地震にも対応できるRC耐震構造を採用。 屋外には、屋上へ避難できるスロープも設置し、万が一の津波にも備えている。

また、太陽光発電システム・LED照明・屋上緑化などの環境配慮施設を導入。食事には施設内の植物工場で生産した完全無農薬野菜を提供している。

介護ロボット体験会を開催します。
http://www.neo-summit.com/chigasaki/notice/event/255/

■2013.12.11  「介護と仕事の両立ナビ」が、日本の人事部「HRアワード2013」優秀賞を受賞!受賞を記念して、初年度の利用料を半額に!!
「介護と仕事の両立ナビ」が受賞!
株式会社ワーク・ライフバランスは、自社が運営する「介護と仕事の両立ナビ」が、この度、日本の人事部主催の「HRアワード2013」において受賞を果たしたことを発表した。

「介護と仕事の両立ナビ」が獲得したのは、「HRアワード2013」の「プロフェッショナル 人事労務管理部門」の優秀賞である。

介護と仕事の両立を目指す働きが、優秀賞に!
今回「介護と仕事の両立ナビ」が獲得した「プロフェッショナル 人事労務管理部門」優秀賞は、人事関係・労務管理などのあらゆる業務において、変革や生産性の向上をもたらす優れたサービスを提供していると認められた企業に贈られるものである。

高齢化社会が進む現代においては、ワーク・ライフバランスにも、「男性の管理職が介護で休むようになった」「調べてみたら、社員の2割が介護していた」という問い合わせが急増しているという。2017年には、団塊世代が一斉に70代に突入することで、多くの団塊ジュニアたちが介護を抱える状況も迫っているとされている。

そんな背景のなか、「介護と仕事の両立ナビ」では、親の介護に直面した従業員のために、介護をしながら仕事でも活躍できるようにと、さまざまなサービスを提供している。そのサービスには、介護情報の提供、施設検索、相談ダイヤル、働き方のアドバイスなどがある。

受賞記念セールも開催決定!
今回の受賞を記念して、「介護と仕事の両立ナビ」では、初年度の利用料半額セールを実施する。

このセールは、2013年中に問い合わせをしたうえで、2014年5月までに同サービスを導入した企業が対象とされる。問い合わせの際には、「お問い合わせ内容詳細」欄に「プレスリリースを見た」と記載することが必須条件となる。

ワーク・ライフバランスでは、今回の受賞を糧として、今後も社会に対して「介護問題に先手を打って対応してほしい」と願いながら、よりよいサービス提供に努めていく方針である。

株式会社ワーク・ライフバランスによるプレスリリース
http://www.atpress.ne.jp/view/41448

介護と仕事の両立ナビ
http://www.work-life-b.com/navi.html

受賞記念セール問い合わせURL
https://www.work-life-b.com/form_estimation.html

■2013.12.11  認知症の高齢者推計550万人、20年で6倍に
全国の認知症の高齢者は2012年時点で推計550万人に達し、20年前の6倍にのぼることが、九州大の清原裕教授(環境医学)らの研究でわかった。

福岡県久山町の住民を対象にした調査から算出したもので、認知症の高齢者が急増している実態が裏付けられた。認知症の予備軍とも言える軽度認知障害(MCI)の高齢者も推計310万人で、早急な認知症対策が求められる。

九大は1961年から久山町で住民の健康診断と追跡調査を続けている。人口は今月1日現在、約8400人で、住民の年齢構成や出生率、死亡率が全国平均に近い。調査結果は日本を代表する医学データとして国際的に評価されている。「高血圧が脳卒中の原因」などの「医学の常識」も、日本人のデータは久山町の研究がもとになっている。

認知症についても、85年からほぼ7年ごとに65歳以上の住民を対象に調査を行っている。2012年は、65歳以上の94%にあたる1906人が受診。認知症の人の割合(有病率)は18%だった。この数字と全国の65歳以上の高齢者数(3080万人)から、認知症の高齢者数を推計した。MCIの有病率は10%だった。

認知症の中で最も多かったのは69%を占めるアルツハイマー型認知症で、脳卒中などが原因の脳血管性認知症は17%だった。

認知症の高齢者数は、厚生労働省が昨年、介護保険の要介護認定者から305万人と推計。同省研究班が今年6月、全国10市町の調査から推計して462万人と発表している。九大の研究は住民の90%以上を調査していることと、過去の調査と比較して認知症の急増ぶりがわかることが特徴だ。

■2013.12.11  <認知症家族の会>批判見解発表 JRへの損賠支払い判決に
認知症男性が列車に衝突し死亡した事故をめぐり、「見守り義務を怠った」として遺族にJR東海へ720万円の損害賠償を支払うよう命じた今年8月の名古屋地裁判決について、公益社団法人「認知症の人と家族の会」(本部・京都市)は11日「認知症の人の徘徊(はいかい)は防ぎきれない。家族に責任を押し付けた判決は取り消すべきだ」との見解を発表した。遺族は名古屋高裁に控訴中。同会は高裁で判決を取り消すよう求めている。

見解は地裁判決について(1)認知症の実態を理解していない(2)認知症への誤解を招き、介護意欲を消滅させる(3)在宅介護の流れに反する、と批判。介護保険制度に被害者賠償の仕組みを設けるよう提案している。

■2013.12.11  <心理的・身体的虐待>グループホームを一部の効力停止処分――豊中市
豊中市は、11月27日、入居者に対する虐待などの理由で、兵庫県西宮市の介護事業者が豊中市で運営する2つの地域密着型サービス事業所・地域密着型介護予防サービス事業所を指定の一部の効力停止処分にすると発表した。
これにより、該当事業所は、12月1日から2014年5月31日までの6か月間、新規入居者の受け入れができなくなる。また、同期間の介護報酬の請求が上限の80%となる。

【事業者の概要】
■事業者の名称:有限会社豊中オアシス(代表取締役 福井美幸) 

■事業者の所在地:兵庫県西宮市薬師町5-50

1.
■事業所の名称:グループホーム桜塚オアシス

■事業所の所在地:大阪府豊中市南桜塚4丁目11-4

■サービス種別:認知症対応型共同生活介護、介護予防認知症対応型共同生活介護

2.
■事業所の名称:グループホーム豊中末広

■事業所の所在地:大阪府豊中市末広1丁目2-16

■サービス種別:認知症対応型共同生活介護、介護予防認知症対応型共同生活介護

■処分の理由
1.
・人権尊重義務違反
管理者と一部の従業者によって行われた入居者への心理的虐待に対し、事業者が市に提出した改善計画に従った取り組みが行われず、改善措置を怠った。

・虚偽報告
市が実施した監査において、実態とは異なる虚偽の勤務実績表を提出した。

2.
・人権尊重義務違反
緊急やむを得ず身体的拘束を行う際の検討が行われていない事例や、入居者や家族への説明がなされていない事例、記録の不備など不適切な身体拘束などが継続的に行われていた。また、事業者として高齢者虐待防止のための措置を適切に講じず、従業者による身体的虐待を生じさせた。

・高齢者虐待防止法における通報義務違反
高齢者虐待の恐れのある事例について事業者として把握していたにも関わらず、市への通報を怠った。

■2013.12.12  入所の19歳死亡、千葉県警捜査 福祉施設で職員暴行か
知的障害がある児童らが入所する千葉県袖ケ浦市の福祉施設「養育園」で11月下旬、19歳の男性入所者が意識不明となり、病院で死亡していたことが12日、県や捜査関係者への取材で分かった。

県は障害者総合支援法に基づき11日、施設に立ち入り調査。職員による日常的な暴行があったとの情報があり、県警も捜査を始めた。

県などによると、少年は11月25日夜、意識がなくなり心肺停止。職員が午後7時15分ごろ、119番した。同県市原市の病院に搬送されたが、翌26日に死亡した。

■2013.12.12  マークで「介護中」周知 笛吹市、誤解予防へ配布
高齢者や障害者の介護に理解を深めてもらおうと、笛吹市は、介護中に首から下げて使う「介護マーク」の配布を始めた。男性が介護のため女性用トイレに付き添う際や女性用下着を買う時などに誤解が生じないよう、利用を促している。

マークは静岡県島田市の男性が認知症の妻の介護をきっかけに考案。認知症の高齢者がいる家族らが普及に努めていて、県内では南アルプス市や甲斐市などで取り入れている。

笛吹市福祉総務課などによると、市内では約2900人が要介護認定を受けていて、障害者手帳の取得者も約4600人に上る。マークは要介護認定を受けていなくても、介護が必要な場合であれば同課または高齢福祉課に申請し、無料で受け取ることができる。

■2013.12.12  企業の障害者雇用率が全国一
山口県内の民間企業の障害者雇用率が6月1日現在で2・33%と、47都道府県の中で4年連続のトップだったことが、山口労働局のまとめで分かった。

■2013.12.12  91歳男性「オセロ」手作り 活用施設募る 加東
兵庫県加東市北野の高齢者住宅「緑陽館」に住む篠倉克己さん(91)が、ペットボトルのキャップや段ボール箱を再利用し「オセロ」風ゲームセットを作っている。これまでに50セットが完成。「リハビリや脳の活性化などに役立てて」と活用を希望する高齢者施設や児童館などを、市役所を通して募っている。

篠倉さんは大手重機メーカーに長く勤め、機械類の設計や測量を手掛けた。ものづくりに秀で、自宅の増築から室内の小物作りまで手掛けてきた。

2年前に妻が他界し、1年余り前に今の住宅に入居した。孫10人、ひ孫14人がおり、子どもから高齢者まで気軽に楽しめるものをと「オセロ」風ゲームを作ることにした。

「石」を作るため、家族らに、職場や学校でペットボトルのキャップを集めてもらった。湿らせた新聞紙とセメントを混ぜたものを内側に詰め、色紙を貼って完成。ゲーム盤は33センチ四方に切った段ボール紙を3枚重ねて縁にテープを貼り、油性ペンで線を引き、64の升目を描いた。

ひ孫らに与えたところ、カラフルな石に夢中になった。遊び方も「オセロ」風ゲームのほか、サイコロの出た目の分、石を進めて相手の石を取る「変わりすごろく」なども楽しめる。

心肺機能が弱り、酸素吸入のチューブが離せない篠倉さん。外出は難しいが、制作のため常に手を動かし、来客と盛んに会話する。「制作のノウハウを後継者に伝えたい」という。

希望する施設は市高齢介護課

■2013.12.12  高齢者の万引き増加…今年2万6000人摘発
今年1〜11月の刑法犯認知件数は約121万4000件で、2003年から11年連続で前年同期より減少したことが11日、警察庁のまとめでわかった。

ただ、件数全体に占める万引きの割合は、高齢者による犯行の増加を背景に年々、増加傾向にあり、今年も10%近くを占めている。

刑法犯の認知件数が最多だった02年、全体の中で万引きが占める割合は4・9%だったが、10年に9%を超え、昨年は9・8%に達した。今年も、1〜11月で9・6%(約11万6000件)に上っている。

万引きで摘発された65歳以上の高齢者は、02年は約1万5000人だったが、今年は11月までで約2万6000人。今年6月の警視庁の調査では、摘発された高齢者の36・7%が独り暮らしで、「相談相手がいない」「捕まるとは思わなかった」などと供述する者もいた。警察庁は「高齢者が孤立化し、規範意識も薄くなっている」と分析している。

■2013.12.12  救急搬送「30分以上」増加…高齢化で患者増
救急隊が到着してから、重症以上の患者の搬送先が決まるまでに30分以上かかるケースが栃木県内で増えていることが11日、県の報告でわかった。

県は、2010年に県内統一の搬送・受け入れ基準を導入して迅速化を目指したが、高齢化で全体の搬送者数が増え、効果が出なかった。県は来年度からの基準を見直すことで、救急搬送の迅速化を図る。

県が11日、総務省消防庁の調査結果を県内の医療・消防関係者らの会議で報告した。それによると、基準導入前の09年には、重症以上の患者搬送(6370件)のうち、30分以上かかったケースは4・6%(294件)だったが、11年(7167件)は5・7%(409件)と増加。全国順位はワースト9位から同10位と改善したが、救急隊が搬送までに4か所以上の病院に受け入れを照会した事例も増えており、「たらい回し」の解消は進んでいなかった。

県は10年、改正消防法に基づいて搬送・受け入れ基準を作成。現場判断で受け入れ先を探していたのを改め、症状と照らし合わせる基準をつくり、事前登録した医療機関に照会する手法に変えた。たらい回しを防ぐ狙いがあったが、高齢化で全体の搬送者数が増え、その効果は確認できなかった。

県は来年度から、事前登録先以外への搬送も弾力的に認めるほか、緊急内視鏡手術や輸血が必要で受け入れ可能先が少ない「消化管出血」の項目を追加するなどして基準を改定し、搬送のスピード化を図る。

■2013.12.12  「弘済院」独法化探る 大阪市が民営化断念
認知症専門 厳しい採算

大阪市が直営する認知症専門の医療・介護施設「弘済院」(吹田市)が、独立行政法人化を目指すことになった。

市は当初、「民間でできることは民間へ」とする橋下市長の意向で、広大な土地・建物を売却して民間資本に引き継いでもらう計画を立てたものの、市場調査で不採算性を指摘する声が相次ぎ、構想は頓挫。市議会でも問題化し、市は公的な性格の強い独法化に方針転換するつもりだが、赤字事業だけに課題も多い。

皇室とのゆかり

大阪市営の施設でありながら吹田市にある弘済院は、約13万平方メートルの広大な敷地に付属病院(90床)と養護老人ホーム、二つの特別養護老人ホーム(第1、第2特養)がある。

その歴史は古く、明治後期に大阪市内で起きた大火に対する皇室からの下賜金などを基金として、1912年に設立された財団法人「弘済会」が前身。「弘済」の名称は、下賜の勅語の中の「施薬施療以(もっ)て済生の道を弘(ひろ)めんとす」からいただいたとされる。

44年に大阪市が事業を引き継ぎ、弘済院として運営を始めた。

「困難症例」受け入れ

弘済院の特徴は、一般の病院や施設では対応が難しい「困難症例」の患者を多く受け入れている点にある。

徘徊(はいかい)性の「アルツハイマー型」や、行動の抑制が利かなくなるなどの症状がみられる「前頭側頭型」、幻覚や幻聴が出る「レビー小体型」といったタイプの認知症患者らで、付属病院では大阪市立大と連携して各患者に有効な治療・介護方針を決定。第2特養では、こうした困難症例の患者の入所を受け入れ、医療と介護が一体的に提供されている。

ただ、手術機能はなく病床も少ないため、経営は厳しく、昨年度は付属病院だけで約5億6300万円の赤字が出ている。市によると、入院患者1人あたりの収入は約1万8000円で、府内の公立25病院の平均(約5万円)より大幅に低いという。

民間売却は無理

府市統合本部は昨年6月、認知症専門の機能を残すという条件で、土地・建物の売却方針を決めた。直営では赤字が解消されないが、民間に委ねれば、柔軟な運営で経営が改善され、広大な土地も有効活用されるとの考えからだ。

だが、市の今秋の市場調査では、医療法人などから「病院の規模が小さく、認知症専門では収益を上げるのが難しい」「専門スタッフの確保が困難」など、難色を示す声が相次いだ。

市議会でも「認知症患者が増える中、公的関与を続けるべきだ」と求められ、10日には弘済院以外の市立病院を独法化する議案が市議会委員会で可決された際、弘済院の将来的な独法化を求める付帯決議が採択された。

ただ、独法化するにしても、老朽化のため耐震性に問題がある付属病院は建て替えが必要で、不採算の認知症医療を続けるには運営費もかかる。特養との連携をどう保つかという課題もあり、先の形はまだ見えない。

患者や家族も行方を注視

弘済院の行方には、患者や家族らも注視している。

前頭側頭型認知症の男性(72)の妻(69)(大阪市東淀川区)は「別の病院では、徘徊の特徴があるアルツハイマー型認知症と言われたが、夫に徘徊癖はなかった。弘済院で正しく診断してもらい、『物事へのこだわりが強い』という病気の特徴に合わせて規則正しい生活を送るようになってから、本人も家族も落ち着いてきた」と、的確な診断に信頼を寄せる。

若年性認知症で第2特養に入所する女性(46)の父(71)(同市住吉区)は「安定した環境で長期的に対応してもらい、救われた。どんな経営形態になったとしても、今の弘済院の医療・介護の質や体制を維持してほしい」と願う。

大阪認知症介護家族会連合会は8月、「弘済院を守ってほしい」として、約7800人分の署名を市議会議長に提出した。

■2013.12.12  99万円横領の職員免職 千葉・四街道
千葉県四街道市は12日、同市の障害者就労支援センターの利用者と職員が親睦旅行などの名目で積み立てた現金約99万円を横領したとして、同センターの元職員で、市人事課、沢田弘樹主任主事(42)を懲戒免職の処分とした。

市によると、同センターで積立金の管理を担当していた主任主事は、今年7月以降に預金口座から引き出すなどして約20回にわたり現金を着服した。「借金の返済に使った」と話しているという。既に全額を返しており、市は刑事告発しないとしている。

佐渡斉市長は「職員の服務規律の順守を徹底する」とのコメントを出した。

■2013.12.12  自宅のバリアフリー化や高齢者向け住宅への住み替え促進を 経団連が提言 
経団連は12日、高齢社会に対応した住まいや街づくりを進めるべきとする提言をまとめた。バリアフリー化などで居住環境を改善し、自宅での生活が困難になった場合は介護サービス付きの高齢者向け住宅にスムーズに住み替えができるよう国や自治体が財政・税制など環境整備を急ぐべきとしている。

同時に情報通信技術(ICT)を活用した遠隔医療や健康づくりの必要性も強調。高齢化は世界共通の課題であることから介護機器などの国際標準化を通じて関連ビジネスを新たな輸出産業に育てるべきとした。17日に正式決定し、国交・厚労・内閣府などの関係省庁に実現を求めていく。

日本の高齢化は急速に進展し、昨年は65歳以上が3000万人を突破。2025年には3人に1人が高齢者になる見通しだ。今後、中国や韓国などでも高齢化が進むと予想されている。

■2013.12.12  ワゴン車店舗が巡回開始 買い物困難者支援に加え安否確認も 兵庫県養父市
日常生活に必要な食料品や雑貨などをワゴン車で販売する移動店舗「マルコキッチン号」が12日から兵庫県養父市内を巡回する。店舗が少なく、買い物が不便な地域住民を助けるうえ、外出が困難な高齢者や体の不自由な人に対しては、配達や注文聞きで安否確認も行うことから、「見守りサービス隊」としての役割も期待されている。

食品スーパー経営「フードショップ マルコ」(同市広谷、小柴勝彦社長)が、経済産業省の「地域自立型買い物弱者支援対策事業」と、市の「地域支え合い買い物支援事業」の助成(計約760万円)を受け、従来の軽トラックに代わって購入した冷凍庫、冷蔵棚付きワゴン車1台で運行する。

販売商品は、生鮮食料品のほか、総菜、冷凍食材、雑貨など。衣料品や介護用品などを取り扱う業者と協力して同行販売も予定。見守り活動では、遠方家族の依頼に応じて、独居高齢者へ声かけサービスを行うほか、養父署と連携して振り込め詐欺や押し売りなどに対する注意喚起も引き受ける。

営業は月〜土曜の午前10時〜午後5時。対象地域はこれまで移動販売を行っていなかった八鹿(坂本、諏訪町、宮町)、養父(稲津、森、三谷)、大屋(加保、由良、中、樽見、宮垣)各地域の計11集落、17カ所。今後、地域の要望により拡大を予定している。

同社の小柴社長は「多くの住民の方に買い物をしてもらい、語らいと近所の情報を得る場を提供し、地域コミュニティーづくりのお手伝いをしたい」と話している。

問い合わせはフードショップ マルコ

■2013.12.12  受注や販路拡大向け 福祉作業所製品紹介
◆大津、30施設出展
福祉作業所に通う障害者らが工夫を凝らした食品などを展示し、企業関係者と商談する「おこしやすB・A・P」が11日、大津市浜町の琵琶湖ホテルで開かれ、県内外の約300人が来場した。

県と県社会就労事業振興センターが主催し、今年で6回目。作業所の受注や販路を増やし、工賃のアップなど就労環境の改善につなげようと開いている。

会場には、県内を中心に、京都、大阪などの約30の作業所が出展。湖東地方の焼き麩(ふ)を使った「丁子麩ラスク」やバウムクーヘンなどの食品、衣料のリサイクル作業で回収したボタンを使った小物、雑貨などが並んだ。過疎高齢化地域を回る移動商店街などに取り組む作業所もあり、来場者は試食したり、説明を聞いたりしながら熱心に見て回っていた。

大津市内の作業所で織物を指導している同市別保の主婦井上和江さん(59)は「色々あって、参考になった。なかなか商品化につながらないのが悩みで、こうした機会が増えてほしい」と話していた。

■2013.12.12  後悔しない! 賢い高齢者介護住宅の選び方
東洋経済オンライン
介護保険を適用されている65歳以上の高齢者は全国に434万人いる。多くは自宅で家族が介護しているが、仕事や育児の事情などで、在宅では親を介護できない家族も少なくない。

俗に言う特養、「特別養護老人ホーム」は社会福祉法人などが運営する公的施設で、全国に42万戸ある。が、費用が安いゆえに入居希望者が多く、ざっと42万人が待機の状態だ。特に東京都など都心部では数年、長くて10年間(! )も待たされるケースがあるほど。要介護度の重い順から優先しているのだが、冗談抜きで、入れる頃には寿命が尽きてしまうことも…。事実、入居するのは平均80歳前後である。

一方、特養に入れない人のためにあるのが、民間の「有料老人ホーム」で、こちらは全国に31万戸。ここ1〜2年、急速に伸びている「サービス付き高齢者住宅」(サ高住=さこうじゅう)は、13万戸だ。他に認知症の高齢者のための共同施設「グループホーム」などがある。

これだけ数多くの施設がある中、一体どれを選択すればいいのか。いざ介護が必要となった時、間違えないよう、高齢者住宅の選び方を伝授したい。

■ 高い有老ホーム、安いサ高住。各々の特徴

一般的に民間の有老ホームは、入るための金額が高い。入居一時金が数百万円台で、高いところで数千万円。家賃など月額費用も月数十万円かかる。

ちなみに、あの鳩山由紀夫元首相の母親が入居し、聖路加国際病院とも連携している「聖路加レジデンス」の場合、保証金込みで事前の一時金は最高4億3300万円だ。これは極端な例としても、事前に相当の額を用意する必要がある。

その代わりに有老ホームは、要介護4〜5など重度の要介護者も多く、手厚い介護で、それこそ“看取り”までしてくれるのが特徴。大きく分けて「介護付き有老ホーム」と「住宅型有老ホーム」がある。介護付き有老ホームの場合、介護保険における特定施設の扱いとなり、毎月定額制で介護サービスの料金を支払って、施設内の介護事業者から介護を受ける。入居者と介護職員の比率は3対1以上で、職員が24時間体制で常勤しているところも多い。

反面、金額が安いのがサ高住だ。入居一時金はなし、月額費用のみで、それも月10万〜20万円ほど。地方では10万円を切る物件もある。

サ高住では、介護サービスは施設内でなく、外部の介護事業者から受ける。料金も使った分だけかかる従量制。だから要介護度が軽度で、自立や要支援1〜2の入居者が比較的多い。サービスは必要最小限で済ませ、あとはオプションで追加する、と言った方がわかりやすいかもしれない。

生活スタイルが自由なのも、サ高住のよさだ。食事を食堂で食べずに外食してもいいし、外出するのも規制されない。有老ホームのように、定期的に居室へ職員が見回りに来たり、外出するのも1回ごとにチェックされるようなことはない。もちろん、有老ホームにとっては、入居者の安全確保のためなのだが、体が健康で、あまりルールで縛られたくない人にすれば、サ高住の方が向いていると言えよう。

■ 食費は別料金?  安過ぎる物件には裏がある

もっとも、高い有老ホーム、安いサ高住のイメージのある両者だが、実際に入居するにあたっては、それぞれ注意しなければならない点もある。

まずサ高住の場合、月額費用の中に、食費や水道・光熱費が含まれているかを確認すること。施設でとる食堂の食事代が別料金の場合、例えば1食350円として、1日3食、月3万円以上も上乗せになる。また入居一時金がない代わり、1〜3カ月分の敷金をとるところもある。

茨城県のとある市で展開するサ高住のグループは、月額費用が一律で5万5000円。東京都から生活保護受給者を集めて住まわせている。その市に住民票がある入居者がほとんどいないという異常事態になっている。住民からの要望もあり、市が新たなサ高住の建設を規制したほどだ。こうした物件は北関東が比較的多い。

また有老ホームにも問題がないわけではない。高額の入居一時金を支払った後で、その施設や入居者と体質などが合わず、短期間で退去せざるをえないケースもある。その場合、かつては“初期償却”と称し、一時金をほとんど返さないことがあった。

こうした業界特有の商慣行が批判を受け、多くの有老ホームはその後、初期償却率を一時金全体の20〜30%に収めるところが多くなった。「一時金方式」をなくし、その分、月額費用を多くする「月払い方式」に替えたところもある。東京都や埼玉県のように、初期償却を禁止したり、短期間の退去なら一時金を返金させる、という自治体も現われている。

■ 現地で見学、リアルに体験入居して選べ

月払い方式の有老ホームとなると、やや高めのサ高住とほとんど変わりない。住宅型よりさらに自立の入居者が多い「健康型有老ホーム」も現われ、有老ホームとサ高住の境目はどんどん薄くなっている。

だからこそ、高齢者住宅に住むにあたっては、物件ごと・企業ごとに、丹念に検討する必要がある。重要事項説明書を必ず読み、本人または家族が実際に現地で見学すること。できれば本人が体験入居するのがいい。最期まで住む、終の住み処(ついのすみか)となる以上、じっくり時間をかけて選択したいものだ。

■2013.12.12  障害者施設で19歳死亡 職員による暴行の2日後 千葉
知的障害のある人が入所する千葉県袖ケ浦市の県袖ケ浦福祉センター養育園(指定管理者・県社会福祉事業団)で、男性職員5人が男性入所者10人にそれぞれ暴行していたと12日、県が発表した。被害者のうち19歳の少年は、暴行を受けた2日後に腹膜炎で死亡した。県警は死亡と暴行との因果関係を調べている。

5人の職員は「入所者の支援がうまくいかず手を出してしまった」という内容の話をしているという。

県によると、11月24日午後3時ごろ、男性職員の一人が、ソファで横になっていた少年の腹部を数回蹴るのを他の職員が目撃。少年は25日の夕食後、呼吸困難で救急搬送され、26日未明に死亡が確認された。

県警によると、司法解剖の結果、死因は腹膜炎で、小腸に小さな穴があり、そこから感染したとみられる。ただ、目立った外傷はなく、穴が開いた時期もはっきりしなかったという。

県や県社会福祉事業団の調査で、「5人の男性職員がそれぞれ入所者に暴行をしていた」との情報があり、県は障害者総合支援法に基づき立ち入り検査を実施。その結果、少年に暴行した職員を含む5人が2011年ごろから、少年を含む11〜26歳の男性入所者10人に対し、日常の支援の中で、それぞれ殴ったり蹴ったりしていたことを認めた。集団暴行については否定しているという。

養育園は1967年4月に開設された。定員は80人。居住棟が5棟あり、職員が入所者の食事や排泄(はいせつ)の介護をしたり、自立に向けた指導をしたりしている。11〜15年度の指定管理者は県社会福祉事業団。

県は、同事業団が運営する他の施設でも暴行がなかったか調べている。

■2013.12.13  高齢者の万引き急増 昨年の筑豊地区、窃盗容疑で125人検挙 [福岡県]
65歳以上の容疑者が検挙される「高齢者の犯罪」が増えている。中でも目立つのが万引きなどの窃盗犯。2012年に窃盗容疑で検挙された全国の高齢者の数は19年前の5・5倍にあたる3万5659人。うち8割は万引きの疑いで、筑豊地区でも125人が検挙された。数字の向こう側にある高齢者の実態を探った。

盗んだのは調味料など6点で被害金額は1800円余り。一方、財布には現金数万円が入っていた。

7日、直方市内のスーパーマーケットで万引きをしたとして、窃盗の疑いで逮捕された女性(67)。直方署によると、女性は客として店を訪れ、買い物かごに入れた肉などをレジで購入した。だが、手にしたバッグにはこっそり調味料をしのばせ、店外に出た後、一部始終を見ていた保安員に呼び止められた。

なぜ、万引きしたのか−。直方署の調べに対し、女性は「お金がもったいなかった」と語ったという。

飯塚市内の大型スーパーの男性店長(50)は2年ほど前、大量のお菓子を万引きした高齢の女性の姿が忘れられない。「なんでこんなに盗んだの」。優しい口調で問いかけた警察官に、女性はこう答えた。「知人に配ろうと思ったんです…」

男性店長は振り返る。「配ることで他人に喜んでもらえる。それで自分の存在価値を認めてもらいたかったんだろうか」

県警のまとめでは、筑豊地区で万引きの疑いで検挙された高齢者は過去10年間、2010年の75人を除けば110〜132人とほぼ横ばいで推移。一方、全年齢の検挙人数は10年前に比べ3割以上減っており、高齢者の比率が増える結果になっている。

直方署は11月から万引きの疑いで検挙した65歳以上の容疑者を対象に「万引きをした理由」のほか、経済状況や老人会の加入の有無、友人の多さなどを尋ねる独自の調査を開始。捜査員は「どうすれば高齢者の万引きを減らせるか、実態を知ることで対策に役立てたい」と話す。

万引き被害に遭った直方市の男性店長(57)は、買い物で持参するマイバッグの普及が万引きがしやすい環境をつくってしまっているのではと指摘。店では従業員に「お客さんへの声かけ」を積極的にするように指導している。「声かけは接客サービスの一つだが、お客さんと話す機会を多くつくることで万引きの抑止につながれば」と店長。

生活の困窮、一人暮らしの増加など社会からの孤立化、「逮捕されても自分は1人だから誰にも迷惑を掛けない」という規範意識の低下−。高齢者の万引きの背景には、さまざまな原因が指摘されている。それだけに、対策にも“特効薬”があるわけではない。

飯塚保護区保護司会の岩橋保事務局長(67)は「地域児童との交流や高齢者同士が集まる場を活用するのも一つの手段。顔見知りになって知り合いが増えていけば疎外感も減り、それが万引きなどの犯罪防止へつながっていくのでは」と語った。

■2013.12.13  日本で1頭だけ…白いシェパード、盲導犬に認定
白い毛のシェパード(雌2歳)が国内で初めて盲導犬に認定され、日本盲導犬協会神奈川訓練センター(横浜市港北区)が12日、公開した。

協会によると、シェパードは忠誠心が強く、判断力に優れる。米国などでは盲導犬としてよく活動しているが、日本では珍しく、現役では毛色を問わず、この1頭だけという。

パートナーは櫻井洋子さん(56)。先代の盲導犬が引退し、2頭目を探していた。耳も不自由なため、街中でより目立つ白いシェパードが選ばれ、5月に米国からやって来た。訓練を経て、今月3日に引き渡しを受けた櫻井さんは「この子がいるおかげで快適に歩ける。どんどん外に出たい」と話していた。

■2013.12.13  福祉施設で暴行 おととし以降10人に
千葉県袖ケ浦市の福祉施設で、知的障害のある19歳の少年が職員から暴行を受け、その後、死亡した問題で、合わせて5人の職員がおととし以降、少年を含む利用者10人に暴行を加えていたと話していることから、千葉県は虐待が日常的に繰り返されていたとみて実態を調べることにしている。

袖ケ浦市にある「千葉県袖ヶ浦福祉センター養育園」で先月24日、重い知的障害のある19歳の少年がソファで寝ていたところ、男の職員1人に腹を複数回、蹴られる暴行を受け、翌日、呼吸困難となり病院に運ばれましたが、その後、死亡した。

千葉県によると、少年は暴行を受けたあと、2度、おう吐し、翌日は朝食を食べず横になって休んでいたが、職員らは施設内の診療所にも連れて行かなかったという。

これまでの調査で、合わせて5人の男の職員が少年に暴行を加えていたことが明らかになっているが、5人はおととし以降、少年を含む利用者10人に腹を殴ったり蹴ったりする暴行を加え、お互いの行為についても知っていたと話しているという。

また、別の複数の職員が暴行を目撃していたということだが、施設の責任者は把握できなかったという。
千葉県は、虐待が日常的に繰り返されていたとみて、実態を詳しく調べることにしている。
一方、少年の死因は腹膜炎と分かり、警察は暴行と死亡との因果関係について調べる。

■2013.12.13  <アルコール消毒は効果なし!>ノロウイルスにご注意!――日本医師会
都内の特養でノロウイルスによる集団感染が発生したことは、CMOニュースでもすでにお届けした。ノロウイルスは一人感染すれば、あっという間に家族や施設中に広がる、きわめて感染力の強いウイルス。

毎年、冬の次期に特に流行することから、12月7日、日本医師会では、ホームページ上で、「ノロウイルスにご注意を!」と呼びかけ、具体的な予防法等を紹介している。

■ノロウイルス感染症(ロタウイルス):
感染経路(発生時期):感染した人の便や吐物に触れたり、乾燥して霧状化したものを吸い込むことで感染する。また、ウイルスや細菌が付いた食べ物などを口にしたり、トイレで、便中に排泄されたウイルスが、便器やトイレのドアノブを触った手を経由して感染する。
ウイルスに汚染された食品を介しての感染例もあり、冬季から春先に多く発生する。

■症状:嘔吐と下痢が主な症状で、ロタウイルスに罹患した乳幼児は下痢便が白くなることもある。多くは2〜7日で治るが、脱水、まれにけいれん、脳症などを合併する。

■治療法:有効な治療薬はなく、安静が第一。嘔吐や下痢の症状は、原因物質を排除しようという体の防御反応なので、むやみに市販の下痢止めなどの薬を服用せずに、早めにかかりつけ医を受信する。

■予防法:うがいや手洗いなどの一般的な予防法が有効。ノロウイルスはまだだが、近年、ロタウイルスのワクチンが任意予防接種として開始されている。

■感染拡大予防法:ウイルスがついた水や食物、手を介して、またはそこから飛び散って感染するので、感染した人と接触した場合は、手洗いをすること。ノロウイルスはアルコール消毒は効果がないので、流水下で石鹸を使って手洗い。食器などは、熱湯(1分以上)や水で薄めた塩素系漂白剤で洗浄する。食品は85℃、1分以上の加熱が有効。

■身近でできる感染予防法(吐物・下痢):
吐物の掃除は、感染の可能性があるため、ゴム手袋を(できればマスク、ゴーグルなども)着用し、ペーパータオルや使い古した布で拭きとる。拭きとったものはビニール袋に二重に入れて密封して廃棄する。吐物の処理後に便や吐物の付着していた箇所は市販の塩素系漂白剤を薄めたもので拭き消毒し、処理後には、流水で手を洗う。

◎ノロウイルスに関するQ&A(最終改定:平成25年11月20日)
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html

◎日本医師会
http://www.med.or.jp/

■2013.12.13  千葉・袖ケ浦の少年死亡:施設職員5人、何度も暴行か 急死の少年ら10人に
千葉県袖ケ浦市の県立障害者支援施設「養育園」で19歳の入所者の少年が意識不明となり病院で死亡した問題で、県は12日、少年が死亡前に園職員から腹を蹴られるなどの暴行を受けていたことを明らかにした。県が調査したところ、同園の男性職員5人が、少年を含む利用者計10人を繰り返し虐待していた疑いもあるという。

運営する社会福祉法人・千葉県社会福祉事業団と県によると、11月24日午後3時ごろ、施設内で横になっていた少年の腹を男性職員の1人が数回蹴った。少年は同日中に2回嘔吐(おうと)したが、医療機関にはかからなかった。同25日の夕食後、呼吸困難になって救急搬送され、26日未明に死亡が確認された。県警の司法解剖では、小腸に開いた穴に細菌が入ったことによる腹膜炎が死因だった。

この職員を含む5人は2011年5月ごろから、少年のほかに施設利用者9人にも何度も暴行を加えていたが、事業団の理事長や施設長は認識していなかったという。

同園には比較的重い知的障害のある人を中心に計78人(7〜26歳)が入所。死亡した少年は04年に入所し、園内の寮の一つで生活していた。

一方、県警も職員らから事情聴取を進めており、少年の死亡と暴行の因果関係などを調べている。

■2013.12.13  袖ケ浦の少年死亡:職員、何度も腹蹴る 2年前から虐待か
千葉県立障害者支援施設で何が起きていたのか。職員5人による利用者10人への虐待の疑いが浮上した「袖ケ浦福祉センター養育園」。うち1人の19歳の少年は腹を何度も蹴られた後に死亡しており、県警も捜査に乗り出した。12日の記者会見では、園の運営関係者らが深々と頭を下げ、謝罪を繰り返した。

会見には、園を運営する社会福祉法人「千葉県社会福祉事業団」と県健康福祉部の幹部らが出席。両者は冒頭、「ご本人(少年)やご親族に大きな苦痛や悲しみを与え、施設利用者や県民の信頼を損なった。深くおわびします」と謝罪した。続いて、近藤敏旦同事業団理事長は、虐待の背景として「私たちの指導、教育不足。虐待防止に対する意識が足りなかった」と話した。園では「腹を殴る」「首を絞める」などの悪質な暴行が繰り返されていたが、理事長はこうした虐待を認識していなかったという。

11日に立ち入り調査に入った県は会見で、現段階の調査結果を公表。園職員らへの聞き取りで、5人の男性職員による虐待は2011年5月ごろに始まった疑いが浮上。日常生活の中で大きな声を出すなどする利用者を従わせようと暴行したとみられ、「安易な方法に頼ってしまった」と明かす職員もいるという。

県は近藤理事長が研修の際に講師を務める以外、園職員との接触がほとんどなかったと指摘。「理事長や理事が職務を適正に行っていなかった」と批判した。会見に同席した園の武田逸朗施設長は「(職員らは)指示された業務はきちんとこなしている、と聞いている」と述べ、虐待は想定外だったとの認識を示した。その一方で、過去に利用者の家族から「虐待があったのではないか」と問い合わせを受けたこともあったと明かした。

県内では、南房総市の精神障害者施設「ふるさとホーム白浜」でも今年4月、利用者を暴行した元理事長が地裁木更津支部で有罪判決を受けるなど、虐待事例が相次いでいる。

■2013.12.13  <障害福祉事業>「リブロ」の指定取り消し 福岡と佐賀
福岡県小郡市のNPO法人「リブロ」運営の障害者福祉施設が自治体の自立支援給付費を不正受給した問題で、福岡、佐賀両県は13日、障害福祉サービス事業者の指定を来年3月13日付で取り消すと発表した。

対象は福岡県内4事業所、佐賀県内3事業所。不正受給額は福岡で約6800万円、佐賀で約2700万円に上る見通しで両県の自治体は加算金と合わせ返還を求める。

両県によると、通所者が来ていないのに食事や入浴などの介助サービスを提供したように装うなどしていた。 福岡県小郡市でリブロが運営していた障害者就労支援施設では、元次長が知的障害者を虐待したとして暴行罪に問われ有罪判決が確定している。

■2013.12.13  職員が入所者に暴行 青森の知的障害者施設
青森県つがる市の知的障害者更生施設「月見野園」で、60代の男性職員が40代の入所者の男性を殴り、顔に打撲のけがを負わせていたことが13日、分かった。

施設によると職員は6日、夕食時に男性が指示に従わず、さらに暴言を吐かれたことに腹を立て、夕食後に男性を1回殴ったという。ほかの職員が男性の左目の周囲が腫れているのに気付き発覚した。

施設の担当者は「二度とこのようなことがないよう、再発防止に努めたい」と話している。

■2013.12.13  のみ込みやすい和菓子を…京都の老舗が挑戦
高齢者向けに開発

のみ込む力が弱った高齢者も食べられる和菓子の開発に、京都の老舗5店が取り組んでいる。来年3月には介護施設で約600人に振る舞う予定だ。

餅を使った和菓子は、むせたり喉に詰まったりする恐れがあるため、病院や介護施設では提供されないことが多い。

食べたくても我慢している高齢者のため、医師らによる「京滋(けいじ)摂食・嚥下(えんげ)を考える会」が京都府生菓子協同組合に呼びかけて、和菓子づくりが始まった。10月から試食会を重ね、医師や管理栄養士らが材料や形について助言している。

和菓子店「葵餅(あおいもち)」の上田孝博さんは、粘りを減らす酵素を加えて、口や喉に張りつかない餅菓子を考案。「歯ごたえはないが、もち米の味と風味はしっかり味わえる」と話している。

■2013.12.13  第4回 社会福祉法人の在り方等に関する検討会
社会福祉法人の大規模化・協働化等について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000032454.html

■2013.12.14  袖ケ浦の少年死亡:養育園運営、別の施設でも虐待 女性職員が威圧的に命令、頭押す
袖ケ浦市の県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター養育園」で19歳の入所者の少年が暴行を受けた後、病院で死亡した問題を巡り、養育園と同じ社会福祉法人が運営する障害者支援施設「更生園」(袖ケ浦市)で、2010年に20代の女性職員が30代の女性利用者に対し、怒鳴った上に手で頭を押すなどの虐待をしていたことが県への取材で分かった。また、死亡した少年を暴行した職員が更生園で勤務していた時期もあるといい、県は更生園でも利用者への虐待が続いていた可能性があるとみて近く立ち入り検査する。

県によると、女性職員は10年11月、女性利用者に威圧的な口調で「座ってんなよ」などと命令したり、「オラッ」と怒鳴って手で頭を押すなどした。他の職員が目撃し、運営する「千葉県社会福祉事業団」は11年2月に県に報告。県は「精神的な虐待」と認定し、事業団を口頭注意した。この職員は反省を示していたといい、現在も更生園で勤務しているという。

県によると、死亡した19歳の少年に暴行した職員5人の中には、かつて更生園で勤務していた職員もいた。さらに養育園の寮について、少年が生活していた寮で以前にも勤務していた元職員が利用者に暴行し、別の寮の担当に移ったという事業団関係者の証言があるという。このため、県は更生園に加え、養育園の別の寮にも立ち入り検査し、実態の解明を進める方針だ。

◇障害者少年急死、視察県議に伝えず 死亡日「事件性ない」と判断

県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター養育園」の幹部が「事件性はない」と判断し、少年が死亡した11月26日に視察に来ていた県議に死亡を知らせていなかったことが分かった。また、少年が生活していた寮への立ち入りも拒んでいたことも判明。県議会では「隠蔽(いんぺい)しようとしていた」との指摘も出ている。

民主党の竹内圭司県議(千葉市緑区)によると、竹内県議は同26日午後2時半ごろに同施設を視察。少年は同24日に職員に腹をけられ、同26日未明に死亡が確認されたが、応対した同施設を運営する社会福祉法人「千葉県社会福祉事業団」の近藤敏旦理事長と武田逸朗施設長は、この情報を竹内県議に伝えなかった。少年が生活していた寮への立ち入りも予定されていたが「今混乱している」などとして拒まれたという。

13日に開かれた県議会健康福祉委員会で、竹内県議は「警察が解明に動くまで事実を隠蔽しようとしていたのは問題」と指摘。山田勝土県障害福祉課長は「施設長からは『その時点で事件性はないと判断していたので県議に報告しなかった』と聞いている。関係者に報告するのは当然なので、施設の報告態勢も検証したい」と説明した。

同委員会は同施設の入所者への対応や県の監督責任などを巡って紛糾し、20日の定例会閉会後も継続審議することを決定した。

◇家族から不信の声−−保護者説明会

死亡した19歳の少年が入所していた養育園は13日夜、同園で緊急に保護者向けの説明会を開き、少年が死亡した経緯などを説明した。23家族が出席したが、施設の運営に不信感を抱く声がもれた。

養育園では、死亡した少年以外の利用者9人にも虐待していたことが明らかになっている。9人への暴行について園側は「けがをさせたケースはない」と説明したが、そのうちの1人で20代の息子を入所させている男性は、「7月に右目の上を切って4針縫うけがをした。2年前にも背中をやけどしたことがある」と憤った。

また、10代の息子を入所させている女性(38)は、久しぶりに自宅に戻った際の息子の姿を「太っていた体が痩せてきて、食事を取らせてもらえているのか疑ってしまった。別施設に移すことも考えたいが、本人も今の施設に慣れているので選択肢がない」と困惑した表情を浮かべた。

説明会後の記者会見で、近藤敏旦理事長は「亡くなられた本人、ご家族に大きな苦痛や悲しみを与えた。他の利用者や家族に多大な心配をかけ、深くおわび申し上げたい。再発防止策を構築したい」と陳謝した。

■2013.12.14  入所の少年暴行死、福祉施設を家宅捜索
千葉県袖ケ浦市の障害者支援施設で、知的障害のある少年が職員に暴行を受け、その後、死亡した問題で、警察は、暴行容疑で施設を家宅捜索した。

捜索を受けたのは、袖ケ浦市にある県立の福祉施設「養育園」。この施設では先月24日、入所していた知的障害のある19歳の少年が、男性職員から何度も腹を蹴られ、その2日後に死亡した。警察は、男性職員が日常的に暴行を繰り返していた疑いがあるとして、押収した資料を分析し少年の死亡との因果関係を調べる方針。

また、千葉県の調査では、この職員を含む5人の男性職員が、死亡した少年など10人の入所者に暴行していたことがわかっており、警察は施設の職員から任意で事情を聴き実態を調べている。

■2013.12.14  <少年虐待>職員、死亡2日前暴行認める 福祉法人を捜索
千葉県袖ケ浦市の県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター養育園」に入所していた知的障害のある少年(19)が男性職員から虐待を受けた後に死亡した問題で、千葉県警は14日午前、暴行容疑で同園や園を運営する社会福祉法人「千葉県社会福祉事業団」事務局(園に併設)の家宅捜索に入った。県の調査に対し、男性職員は少年が死亡する2日前の11月24日、腹を複数回蹴ったことを認めているといい、県警は暴行と死亡の因果関係を調べる。

同園を巡っては、少年が生活していた寮の担当職員5人が少年を含む入所者計10人に対し、約2年半前から暴行を繰り返した疑いが浮上。更に養育園内の別の寮や、同法人が運営する市内の別施設でも虐待が繰り返されていた可能性があり、県警は職員らから事情を聴くなどして実態解明を進める。

県警の捜査車両6台は午前10時ごろ、同園に到着。約30人の捜査員が段ボールを持つなどして建物内に入った。

■2013.12.14  障害者死亡の福祉施設を家宅捜索 千葉県警、暴行容疑で
知的障害のある人が入所する千葉県袖ケ浦市の県袖ケ浦福祉センター養育園で、職員が入所者に暴行していたとされる問題で、県警は14日午前、暴行の疑いで同園と施設を運営する県社会福祉事業団事務局の家宅捜索を始めた。入所者の少年(19)が暴行を受けたとされる2日後の11月26日に腹膜炎で死亡していて、死亡との因果関係を調べる。

県の調査によると、園では職員5人が、死亡した少年を含む入所者10人に日常的に暴力をふるっていたという。入所者に暴行した職員がほかにもいるとの内部の目撃証言があり、県警は実態を詳しく調べる。

■2013.12.15  <袖ケ浦の少年死亡>施設虐待「最も悪質」 実態解明を要求
◇保護者「監視カメラ必要」

「これまでの虐待事件の中で最も悪質だ」。知的障害の入所者の少年(19)が男性職員から暴行を受けた後に死亡し、14日に県警が暴行容疑で家宅捜索に入った県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター養育園」(千葉県袖ケ浦市)。障害者で作る団体などから非難の声が上がり、不信感を募らす入所者の保護者からは監視カメラの設置を求める声も出ている。同施設を運営する社会福祉法人「千葉県社会福祉事業団」では別施設でも過去に精神的な虐待があり、虐待が広く行われていた可能性も浮上。県警や県が実態解明を進めている。

養育園と併設の同法人事務局には14日午前10時から約3時間半、県警の捜査員約30人が家宅捜索に入り、関係書類など段ボール14箱分を押収した。県警は暴行していた男性職員5人から任意で事情を聴いており、容疑の裏付けを進めるとともに、少年の死亡との因果関係を詳しく調べる。

県によると、養育園には入所者が生活する寮が障害の種類や性別に応じて五つ設けられている。死亡した少年が生活していた「2寮」の入所者の障害は重く、平均30歳代前半の職員13人で担当している。このうち暴行した職員は5人。3人が正規職員、2人が契約職員で、勤続年数は1年未満〜約9年だった。

暴行した職員は同法人の内部調査に対し「利用者の興奮を抑えることができなかった」「(他の利用者をたたくなど)他害行為を抑えるためにやった」などと説明。県の調査にも「支援がうまくいかず、手を出してしまった。安易な方法に頼ってしまった」と話しており、県は背景に「職員の未熟な支援スキルや虐待防止の基礎的な理解の欠如」があったとみている。

少年の死亡を受け、障害者らでつくる市民団体「ピープルファーストジャパン」(本部・奈良県三宅町、佐々木信行代表)は14日、同法人の近藤敏旦理事長と養育園の武田逸朗施設長に対し、事件の実態解明などを求める要求書を提出した。

同団体は2004年に結成し、メンバーは全国に約500人。この日は佐々木代表や支援者らが養育園を訪問し、近藤理事長に手渡した。要求書では「これまで追及した虐待事件の中で最も悪質。知的障害者当事者として怒りを止めることはできない」と強調した。13日には、知的障害者の保護者ら約30万人でつくる社会福祉法人「全日本手をつなぐ育成会」(東京都港区)も「早急に原因の究明を求める。人道上卑劣きわまりない犯罪だ」との声明を出している。

同法人への不信感は強まっており、13日夜の保護者向け説明会では「職員の資質のせいにしてもらいたくない。施設の管理、運営的な問題だ」「この2年ほど職員と会話が少なくなっており閉鎖的。開かれた施設にしてほしい」などと管理態勢を問う声が相次いだ。さらに施設内に監視カメラを設置するよう求める声も出たという。

■2013.12.15  知的障害者が犯罪に? 権利守る手引き書、全国から反響
知的障害者が犯罪の関与を疑われたとき、家族や福祉関係者はどう対応すればいいのか。利用者が通報されて戸惑った経験から、大津市の福祉施設の職員らが作った権利擁護ハンドブックが反響を呼び、全国に広がっている。

タイトルは、「知的障がいのある人が地域で安心して暮らすために ―逮捕の連絡を受けてから起訴まで―」。初版の1万2千部が売り切れ、10月には2万部が増刷された。

作成のきっかけは二つの「事件」だった。

「息子が交番に連れていかれた!」

2007年秋、夜遅くに大津市の知的障害児者地域生活支援センターに、利用者の母親から電話が入った。知的障害のある30代の息子が、道で見知らぬ子どもの頭をたたき、1週間のけがを負わせたという。

電話を受けた相談員の越野緑さん(38)は「胸がドキドキして、『弁護士さんに聞くから待ってて』と伝えるのが精いっぱいだった」と振り返る。越野さんから相談を受けた大津市社会福祉協議会の山口浩次さん(51)が、同会の顧問弁護士に相談。被害者側に示談金を払い、逮捕はされなかった。

ところが今度は、20代の知的障害のある男性が、駅で痴漢に間違われて通報されたと母親から連絡が入った。駆けつけた職員はどうしていいか分からず、慰謝料を払って場を収めた。

越野さんたちは強い危機感を抱いた。警察官が話す「勾留」「送致」などの用語が理解できず、逮捕されたらどうなるのかが分からなかったからだ。

「保護者はもっと分からない。福祉に何ができるのか、一緒に勉強しよう」。山口さんの提案に、越野さんがうなずいた。

2人は福祉関係者らと研究会を作り、刑事手続きの流れや、知的障害者を巡る犯罪の現状などを勉強。「質問に同意しやすい」「相手の気持ちを理解しにくい」といった知的障害の特性を警察や検察が知らず、障害者が取り調べの場面などで不当な扱いを受ける場合もあると知った。

勉強の成果を、2010年11月、ハンドブックにまとめた。A5判、25ページ。逮捕などの連絡を受けた後の流れ、知的障害の特性と必要な配慮、被害者への支援などについて盛り込んだ。

発行後、全国の親や支援者から問い合わせが相次ぎ、福祉関係の機関紙にも取り上げられた。罪に問われた知的障害者の裁判で、証拠採用されたこともある。大津市内では、ハンドブックを元に福祉や司法の関係者向けの研修会も開かれるようになった。

今は、「取り調べの可視化」を求める2作目を準備中。越野さんは「情報が求められていたと実感している。今後は司法関係者や地域にも障害の理解を広げたい」と話す。

1部100円(送料別)。問い合わせは同センターの越野さんへファクス(077・527・0334)で。

■挿絵担当の高阪さん「親なら誰もが抱える不安」

ハンドブックの特徴は、内容をわかりやすく描いた挿絵だ。担当したのは、イラストレーターの高阪正枝さん(51)。作業所に通う自閉症の息子薫さん(23)との日常を描いた「イケイケ、パニッカー」(クリエイツかもがわ)などの著書がある。

越野さんから、「当事者に関わって欲しい」と頼まれた。高阪さんは「知的障害のある子を持つ親なら誰もが抱える不安だと思った」と打ち明ける。

例えば、毎晩8時ごろに散歩に出かける薫さん。好きなテレビ番組のセリフを大声で叫びながら、夜の住宅街の路地を走り抜ける。高阪さんは「痴漢や不審者と間違われて通報されたり、警察に職務質問を受けたりするのではないか」と不安になるという。

「家族や福祉関係者はもちろん、身近に障害者がいない人にも、障害の特性を知ってほしい」と話す。

知的障害児者地域生活支援センターは滋賀県大津市にある大津市立やまびこ総合支援センター内にあります

■2013.12.16  介護福祉士を傷害致死容疑で追送検 埼玉県警
埼玉県春日部市の特別養護老人ホーム「フラワーヒル」で2010年、入居者3人が相次ぎ死亡し1人がけがを負った事件で、埼玉県警捜査1課は16日、うち1人を死亡させたとして、傷害致死の疑いで元職員の介護福祉士大吉崇紘容疑者(29)=傷害致死罪で起訴=を追送検した。

追送検容疑は2010年2月16日、フラワーヒルで、入居者の女性=当時(78)=の首を複数回殴るなど暴行し、気道閉塞による窒息か呼吸不全で死なせた疑い。

捜査1課によると、大吉容疑者は容疑を認めているという。

■2013.12.16  <指定取消>不適切運営で居宅に1000万返還命令――下関市
下関市は、12月9日、サービス計画未作成などで市内の居宅介護支援事業所を12月6日付けで指定取り消し処分にしたと発表した。

市が実施した特別監査にて、同事業所が2010年7月から2013年8月までの間に担当していた利用者56名について運営基準違反などが判明したためで、これにより同事業所は2014年1月31日に指定の効力が消滅する。

市では、不正に受給した居宅介護サービス計画費約700万円について全額返還を求めるほか返還額に100分の40を乗じた加算額を加え、合計約1,000万円の返還を求める。

また、2013年11月末時点で同事業所がケアマネジメントを行っている利用者は31名であり、今後サービス利用に支障がないよう、他の居宅介護支援事業所に引き継ぐなど必要な措置を講じるよう指導する。


■事業者の名称:有限会社一期一会(取締役 勝本真由美)

■事業者の所在地:下関市新垢田北町6番16号

■事業所の名称:和み居宅介護支援事業所

■事業所の所在地:下関市新垢田北町6番16号

■サービスの種類:居宅介護支援

■処分の理由

・運営基準違反
居宅サービス計画の新規作成、計画変更及び認定更新の場合において、サービス担当者会議の開催などを適切に行っていなかった。また、介護保険サービスの追加や中止などの変更の場合及び認定更新や認定変更の場合において居宅サービス計画が未作成であり、毎月1回の定期的なモニタリングの結果も記録していなかった。

・不正請求
前記運営基準違反に伴う減算を行わず、満額の居宅介護サービス計画費を請求した。

・虚偽報告
事実関係のヒアリングを行った際に大幅に書き加えた支援経過記録を市に提示して、適正に運営していると見せかける虚偽の報告をした。

■2013.12.16  高知県須崎市で一斉避難訓練 リヤカーで高齢者避難
地震・津波を想定した高知県須崎市の一斉避難訓練が15日、同市内全域で行われ、約80カ所の緊急避難場所に計1323人(市まとめ)が避難した。須崎工業高校に上る坂道では、生徒がリヤカーで高齢者らを試験的に運ぶなど避難支援策を探った。

■2013.12.17  老人施設の受給者居室に全国初立ち入り調査 堺市、介護サービス実態チェック
有料老人ホームなどの介護サービスの実態を把握するため、施設に入居している生活保護受給者の居室に立ち入る調査を堺市が始めたことが17日、分かった。高齢化が進む中で介護報酬の不正請求が増えていることから、チェックする狙いがある。

市によると、全国初の取り組み。介護保険法は居室への立ち入りについて明記していないため、生活保護法を適用して実施している。調査費約6600万円は、厚生労働省が堺市に全額補助している。

市は今年6月に調査を開始。対象は有料老人ホームやサービス付きの高齢者向け住宅で、約130施設で生活保護を受給している約1200世帯に上る。

年度内に1世帯に2回以上調査し、問題があれば是正指導をする。これまでに部屋の掃除や洗濯が行き届いていないなど、サービスが適切に実施されていない疑いがある事例が見つかっている。

■2013.12.17  訪問診療費700万円を不正受給…大阪の歯科
外来より診療報酬が高い訪問診療費約700万円を不正受給したとして、近畿厚生局は16日、大阪市中央区の「春次歯科」(10月に閉院)を保険医療機関の指定取り消し相当とすることを決めた。勤務していた黒田猛志歯科医の保険医登録も取り消す。

厚生局や府によると、同歯科は2010年4月〜12年2月、老人ホームなどへ出向いて高齢者らを診察した際、訪問診療費を請求できる規定(歯科から16キロ以内など)を満たしていないのにもかかわらず、不正に請求して計711万円を受給したという。

同歯科の経営母体は、大阪、兵庫、奈良の3府県に七つの歯科を持つ医療法人「歯友会」(大阪府富田林市)。同会の春次賢太朗理事長(58)は、府の有識者会議「府指定出資法人評価等審議会」の委員も務める。

■2013.12.17  NTT西日本が、耳や言葉が不自由な人のための『電話お願い手帳』の配布開始
NTT西日本の各支店などで、『電話お願い手帳』を配布
NTT西日本が、平成26年版「電話お願い手帳」を約9万部発行し、NTT西日本の各支店や地方自治体、福祉団体をはじめ、大手スーパーマーケットであるダイエーやイトーヨーカドー、イオングループ等で配布を開始しました。

耳や言葉が不自由な人のコミュニケーションツール
『電話お願い手帳』とは、耳や言葉が不自由な人が外出先などで電話連絡が必要になった場合に、要件や連絡先などを書いて近くの人に協力をお願いする際に役立つコミュニケーションツールです。

また、『電話お願い手帳』には、「わかるように合図していただけますか」「今、何が起こっているのですか」といったように、相手に示すだけで要件がわかるカードもあり、病院や銀行などの呼び出し時や、災害時などのトラブルでその場の状況を知りたい時などにも役立ちます。

いざという時の備えとしても便利
この他にも、『電話お願い手帳』には、万が一に備えた「災害用伝言ダイヤル」や「災害用伝言板」などの情報が掲載されており、コミュニケーションツール以外にも、緊急時などのいざという時の備えとしても便利です。

「耳や言葉の不自由な方が、外出先で電話をご利用いただく際のコミュニケーションツール」西日本電信電話株式会社※@Press
http://www.atpress.ne.jp/view/41622

NTT西日本 電話お願い手帳の発行
http://www.ntt-west.co.jp/kouken/torikumi/denwaonegai.html

■2013.12.18  <西東京・施設虐待>保護者ら、理事全員の解職要望
西東京市の知的障害者入所施設「たんぽぽ」(社会福祉法人田無の会運営)の虐待問題で、元入所者の保護者や一部職員らが18日、法人に対し理事全員の解職を勧告するよう求める丸山浩一市長あての申立書を提出した。施設は9月に東京都から指定の一部の効力停止処分(新規利用者の受け入れ停止)を受けたが、記者会見した保護者らは「まだ虐待を認めていない」と問題点を指摘した。

申立書では、体制見直しを都が求めた後も理事会を刷新せず、改善を求める職員に不利益な扱いをしていると指摘。虐待を認め、再発防止を図るよう指導することを求めた。

会見した職員らは「都の処分後も、一部職員が入所者に暴言を吐くなど(虐待が)陰湿化した部分もある」と証言。「こうした内部の声が出なくなったら虐待で死亡に至る事態になりかねないが、もの言う職員は嫌がらせを受ける」と訴えた。

■2013.12.18  <阪神大震災>復興住宅 高まる高齢化率 過去最高49%
阪神大震災の被災者らが入居する兵庫県内の災害復興公営住宅の高齢化率(65歳以上の割合)が今年11月末現在、49.23%となり、調査を始めた2001年以来、過去最高を記録したことが県の調査で分かった。配偶者が亡くなるなどし、1人暮らしの高齢者の割合(単身高齢世帯率)も45.36%に達し、最高を更新した。震災から間もなく19年になるが、復興住宅入居者の高齢化が著しいことが改めて浮き彫りになった。

県によると、復興住宅は県営の他、神戸、西宮など11市営の計265団地。11月末現在、2万1508世帯、3万7013人が入居している。

うち65歳以上は1万8222人で、高齢化率は前年を0・99ポイント上回った。01年の40.45%から上昇し続けたが、10年48.19%、11年48.04%と2年連続でダウンし、昨年は48.24%と再び上昇した。

高齢者に占める1人暮らしの割合も53.53%と前年53.31%を上回り、増加し続けている。入居者が1万5137人で最多の神戸市営も、高齢化率が50.74%で前年の49.99%から再び増加に転じた。

高齢化率上昇について県復興支援課は「一般県営住宅でも上昇しており、社会全体が高齢化時代を迎えているからではないか」と分析する。ただ、一般県営住宅の高齢化率28.64%に比べて約1.7倍にも上る。

自治体が都市再生機構(UR)や民間オーナーから借り上げ、20年間の契約期限が迫る「借り上げ復興住宅」については、1棟全て借りている住宅も調査対象に含まれる。退去期限が迫った若年世帯の転居が影響した可能性もある。

県は数年前から、認知症や身体能力の低下などで自立生活が困難な高齢者が増えているとして、NPOや社会福祉法人の職員らによる安否確認を強化。同課は「継続した支援が必要だ」としている。

■2013.12.18  福祉施設へ食材寄贈30年 和歌山市青果仲卸業協
年末年始を迎える障害児者に新鮮な食材を届けようと、和歌山市青果仲卸業協同組合は18日、野菜や果物、餅などを、和歌山市と海南市の障害福祉関係施設15カ所に寄贈した。昭和59年から毎年行っており、ことしで30回目を迎えた。

今回は、ダイコンやハクサイ、サツマイモ、ミカン、バナナ、切り餅など10種類、合計208箱分の食材を寄贈した。同組合青年部(岡崎圭亮部長)の12人が同日朝からトラックに積み込み、市場を出発。5施設には直接訪問し、10施設分は寄贈を仲介する県庁に運んだ。

県庁では、同部員と県職員が手分けして食材の箱をトラックから降ろし、各施設のスタッフが引き取りに訪れた。

岡崎部長は「ことしは野菜が高い。皆さんのお役に立てればと思う。この取り組みはこれからも続けていきたい」。県障害福祉課は「施設の方が喜んでいる。毎年続けていただいて大変ありがたい」と話していた。

■2013.12.18  高齢者狙った詐欺急増/青森県内
青森県内で65歳以上の高齢者を狙った詐欺が急速に増えている。県消費生活センターの17日のまとめによると、2013年4〜10月の被害金額の合計は5億3177万円で、12年度の5億4754万円に迫る勢い。頼んでもいないのに高額な健康食品を送り付けるといった強引な電話勧誘や、高利回りをうたう投資名目詐欺が目立った。

同センターは「一度、現金を支払ってしまうと取り戻すことは難しい。簡単なもうけ話はないので、1人で決めないことが重要だ」と注意を呼び掛けている。

■2013.12.19  自閉症の対人障害、ホルモン投与で改善 東大チームが解明
表情や声色から相手の気持ちを読み取るのが困難という対人コミュニケーション障害が特徴の「自閉症スペクトラム障害」を特定のホルモン投与で改善できることを東京大のチームが臨床実験で解明、18日付の米医学誌電子版に発表した。

自閉症スペクトラム障害は重度の知的障害を伴うタイプの自閉症からほぼ正常な人まで幅広くみられる発達障害で、英、米両国では発見の割合がここ35年で60倍以上に増加している。チームの山末英典東大准教授は「治療が可能になるかもしれない」と話した。

ホルモンは脳から分泌される「オキシトシン」。チームは、自閉症スペクトラム障害の成人男性40人に、オキシトシンをスプレーで鼻に1回噴霧。人が話す様子を撮影したビデオを見てもらった。ビデオの人は笑顔で嫌な言葉を発したり、嫌な表情で好意的なことを言ったりするなど、表情と言葉が正反対だったが、オキシトシンを投与した人は、表情から相手の友好性を判断する回数が増えたという。

■2013.12.19  愛媛県内の障害者虐待、1年間で21件
昨年10月から今年10月までで、愛媛県内で障害者が虐待を受けたと認定された事例が21件あったことが18日、県のまとめで分かった。松山市で開かれた県障害者虐待防止連携会議(46機関)で事務局の県が報告した。

虐待の可能性に気付いた人に自治体への通報を義務付ける障害者虐待防止法が昨年10月に施行されたのを受け、相談や通報などの件数をまとめた。

県障害福祉課によると相談は87件、通報は30件あり、相談・通報のうち虐待と認定したのは21件。発生場所は家庭が17件で最多、次いで施設3件、職場1件だった。

虐待の種類(重複あり)は、家庭が身体的9件、経済的7件、心理的3件。施設は身体的、性的、心理的各1件、職場は心理的1件だった。

■2013.12.19  福祉施設暴行 県が別棟にも立ち入り検査
知的障害児らが入所する県立福祉センター「養育園」(袖ケ浦市蔵波)の第2寮で職員が入所者に暴行していた問題で、県は18日、同園のほかの寮でも暴行が行われていないか調査するため、第3寮、第4寮へ立ち入り検査に入った。

19日も継続して行い、両寮の職員28人を対象にした聞き取り調査、全入所者の支援記録閲覧などを行う。

県は年内をめどに、同園の残る2寮へも立ち入り検査を実施する。その後、同園を運営する「県社会福祉事業団」のほかの施設へも立ち入り検査を順次行う。

この問題で、知的障害者の保護者らで構成する市民団体「県手をつなぐ育成会」は17日、森田知事あてに申し入れ書を提出した。真相究明のため、弁護士など第三者を入れた外部委員会の設置などを求めており、県障害福祉課は「外部委員会などは県としても必要があると認識している。真摯(しんし)に受け止めたい」としている。

■2013.12.19  灯油を玄関までお届け、高齢者に好評…東京都
食品スーパーマーケットなどを展開する「いなげや」(東京都立川市)が参入した灯油の宅配事業が好調だ。

ガソリンスタンド(GS)なども住宅街を定期的に回る巡回販売を行っているが、いなげやは、希望の時間帯に玄関先まで届けることで利便性を高め、高齢者世帯の需要を取り込む戦略だ。

立川市柏町の都営団地。エレベーターのない3階で一人暮らしをする女性(86)は今年から、いなげやの灯油宅配の利用を始めた。玄関先で灯油の入ったポリタンク1個(18リットル)を受け取った女性は、「重い灯油を持って階段は上れない。電話一本で持ってきてくれてありがたい」と話す。

事業は、利用者の注文を受け、希望の日時に灯油を玄関先まで届けるというもの。ポリタンク1個あたりの価格は、GSの店頭より約200円割高な設定だが、2011年に立川市内で始めて以降、消費者からの反応が良いという。

今年は営業地域を立川、昭島などの多摩地区9市、横浜市の一部、埼玉県入間、所沢の2市まで拡大。売上高は11月からの約5か月間で1億円を目指している。

事業のきっかけは、消費者が、GSなどが行っている小型ローリー車による灯油の巡回販売に不満を持っていることだった。高齢者を中心に、「団地の上の階まで灯油を運んでもらえない」「巡回に気付いて外に出ても間に合わない」などの不満があったほか、高齢者以外からも、「決まった時間ではなく、都合のよい時間に届けてほしい」という希望があった。

同社は、「灯油の購入で苦労する高齢者は多い。灯油で宅配の利点を感じてもらい、食品の宅配などの利用にもつなげていきたい」としている。

GSの巡回販売が減少傾向

ガソリンスタンド(GS)では最近、経営合理化のために、巡回販売を取りやめたり、縮小したりする動きがあるという。都内のGSが加盟する都石油業協同組合(千代田区)は、「数字として把握はしていないが、GSが行う灯油の巡回販売は減少傾向にある」と指摘する。

背景には、ガソリンの消費低迷や価格競争の激化でGSを取り巻く経営環境が厳しさを増していることがある。同組合によると、老朽化した小型ローリー車の更新ができない、従業員数の削減で人的余裕がないといったGSで、巡回販売をやめる動きがあるという。

■2013.12.19  移動販売で買い物支援 高齢者や妊婦ら遠出困難者に朗報
高齢者や妊婦など、遠くまで買い物に出かけるのが難しい人たちのため、瀬田商工会(大津市大江4丁目)は今月から、地域に出向いて生鮮食品の販売や自転車のパンク修理など行う移動販売サービスを始めた。会員企業の強みを持ち寄り、大型商業施設にはないきめ細かなサービスを目指している。

■瀬田商工会、自転車パンク修理も

同商工会は、昨年10月から会員有志約40社が「めんどうみ(ご用聞き)サービス」として、電話で買い物や修繕に応じる出張サービスを行ってきた。これまでに約80件の利用があったが、住民へのアンケートで「自動車による移動販売」の希望があったことから、移動販売も試験的に実施することにした。

今月は、毎週水曜日の午前9時半〜10時に同市大江5丁目の大江会館別館で、野菜や肉、魚などの食品を販売。同9時半〜11時半には自転車のパンク修理やカイロプラクティックの無料体験などを週替わりで行っている。

18日の移動販売で、食料品を買いに訪れた近くの主婦(38)は「母親を介護しているので、家を長時間空けられない。近くなので、母親も散歩がてら連れて来られて便利」と話していた。

来年1月からは、同市上田上中野町のふれあい広場でも、毎週水曜日の午前中に行う予定。同商工会は「最近は独居や夫婦のみの高齢世帯も増えている。今後利用者の状況を見ながら、内容を検討したい」としている。

■2013.12.19  高齢者住宅火災で5人救助 永浜さんに感謝状
11月30日夜にひたちなか市内で発生した高齢者向け住宅火災の現場から、入居者5人を助け出したとして、ひたちなか・東海広域事務組合消防本部は18日、同市金上、介護タクシー運転手、永浜英次さん(42)に感謝状を贈った。同本部は「一度にこれほど多くの人命を救助するのは初めてかもしれない」と功績をたたえた。

永浜さんは11月30日午後8時半ごろ、同市大平3丁目の高齢者向け住宅「コムズハウス大平」付近を通りかかった際、オレンジ色に染まっている窓を見て火災に気付いた。高齢者が入居しているのを知っていた永浜さんは、煙が充満する住宅内に入り、入居者5人の避難誘導と救助に当たった。

同市役所で開かれた贈呈式で、同本部管理者の本間源基市長から感謝状を手渡された永浜さんは「高齢者には運転している時も常に目が行き、注意している」と話した。

現場では体の不自由な高齢者を背負うなどして助け出しており、永浜さんは「(介護タクシーの)利用者を車椅子やベッドから抱えて運ぶことも多いので体力がついていた」と、普段の仕事が救助に結び付いたと語った。

■2013.12.19  全国各地の現場実践やアイデアが集結!「第1回ケアの工夫学会」が来年3月開催決定!
「ケアの工夫学会」第1回が開催決定!
日本通所ケア研究会は、「第1回ケアの工夫学会」を2014年3月2日(日)、広島県福山市において開催することを発表した。

この学会は、全国各地の介護事業者に集まってもらい、日ごろの介護現場で発見した役立つ情報を発表し合い、お互いに共有してもらうことを目的に開催される。

介護環境の講演や、介護指導における実技分科会も
「第1回ケアの工夫学会」では、介護環境の工夫についての講演、指導技術の工夫についての実技分科会、一般演題発表・ポスター発表・展示などが予定されている。

まず講演では、「認知症の方を取り巻く環境の工夫」「利用者が元気になるための環境の工夫」「車いすの活用とケアの視点」などをテーマに、それぞれの講師が実践と事例を交えながら話してくれる。

また、実技分科会では、「小集団体操指導の工夫」「現場ケア技術向上の工夫」「機能訓練指導の工夫」などをテーマに、それぞれの指導技術を参加体験型の実践形式で学ぶことができるようになっている。

全国の介護アイデアを大募集!
「第1回ケアの工夫学会」では現在、学会で発表してくれる介護事業者を大募集している。学術的な研究発表ではないので、「小さいけれど役立つ」「どの介護現場でも使える」といった、現場実践に役立つアイデアであればどんなことでも大丈夫である。

また当日は、ケアの工夫やアイデアグッズの展示も予定しているので、発表が苦手であれば、展示のみのアイデアも受け付けている。利用者が使いやすくなる道具の工夫や、レクで使う自助具の工夫、システムや書類の工夫など、さまざまなアイデアが全国から集まることが期待されているようだ。

この「第1回ケアの工夫学会」は、以下の概要で開催予定となっている。

【第1回ケアの工夫学会】
日時:2014年3月2日(日)
会場:まなびの館ローズコム(広島県福山市霞町1-10-1)
参加費:一般参加 6,000円 発表者 3,500円
     ※WEB申し込みは1,000引き
その他:詳細は公式ホームページにて

日本通所ケア研究会によるプレスリリース
http://kaigo-press.com/event/2013/12/17/4372.html

ケアの工夫学会 公式ホームページ
http://www.tsuusho.com/care_kufu/

■2013.12.20  自閉症、ホルモンを鼻に噴射して改善 東大チーム
軽度の自閉症の人に対して、ホルモンの一種を鼻に噴射すると、他者との意思疎通能力が改善できたと、東京大の研究チームが19日(日本時間)に米医学誌に論文を発表した。継続的な使用で効果があるか、副作用がないかを確かめ、日常生活で症状の改善に使えるようにしたいという。

自閉症やアスペルガー症候群などを含む「自閉症スペクトラム障害」は、日本人の100人に1人以上の割合で患者がいると考えられている。他者とうまく意思疎通ができない障害のため、社会生活に支障が出る人が多い。

東大の山末英典准教授(精神医学)らは、脳内で作られるオキシトシンというホルモンに社会性を高める働きがあることに着目。知的障害がない軽度の自閉症の成人男性40人の協力を得て、オキシトシンを鼻に噴射した後、他人の言葉だけではなく、表情や声色から意図をどれだけ判断しているか見る心理テストを行った。噴射前は表情や声色から判断できた回数は健常者の約84%だった。噴射直後は、回数が約6%増え、健常者の約94%の回数に近づき、理解力の改善効果が確認できたという。

また、脳の活動をMRIで調べると、感情理解と関係があり、自閉症で活動が鈍っていた内側前頭前野と呼ばれる部分が健常者と同程度に活発化していた。

ただ、重度の患者にどの程度有効か確認できていないほか、継続的に使った場合の副作用などもはっきりしていない。

精神行動医学が専門の東京都医学総合研究所の糸川昌成・プロジェクトリーダーは「薬物療法の有効性が確認できたことは意義があり、治療薬につながる一歩と言える。だが、知的障害がある患者にどれだけ有効か、課題も残っている」と話している。

■2013.12.20  病院搬送の前日に職員が虐待 千葉の福祉施設で19歳男性死亡、他に9人も
知的障害がある児童らが入所する千葉県袖ケ浦市の福祉施設「養育園」で11月、19歳の男性入所者が意識不明となり死亡した問題で、入所男性は病院に搬送された前日に職員から虐待を受けていたことが分かった。県と施設が12日午後、県庁内で記者会見して明らかにした。

また、これまでに施設の男性職員5人が、亡くなった入所男性の他に、施設を利用する11〜26歳の男性9人にも継続的に腹を蹴ったり殴ったりする虐待を加えていたことも判明した。

県警によると、亡くなった入所男性の死因は小腸から出血したことによる腹膜炎だった。県警も搬送前日に虐待されていたことを把握しており、職員らから事情を聴くなどして、死亡原因との因果関係を調べている。

県によると、11月24日午後、職員5人のうちの1人が、ソファに横になっていた入所男性の腹を数回蹴った。翌25日に病院に救急搬送され、26日に死亡した。

■2013.12.20  <千葉・障害者施設>入所者に暴行…関与職員8人に
千葉県袖ケ浦市の県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター養育園」で知的障害のある入所者の少年(19)が男性職員の暴行を受けた後に死亡した問題を巡り、県は20日、別の職員3人が日常的に入所者たちを暴行していた疑いがあると発表した。同園では死亡した少年を含む10人の入所者に対し、計5人(同日付で全員解雇)の職員が殴ったり、蹴ったりする虐待を繰り返していたことが判明しており、これで計8人に増えた。

また、少年の死亡が明らかになった記者会見などで「虐待は見聞きしていない」と説明した施設長に対し、一部の虐待が報告されていたとの証言も寄せられた。県が再度、施設長に確認したところ「一部(報告を)思い出した」と話した。県は18、19日、死亡した少年がいた寮とは別の複数の寮を立ち入り検査し、園関係者から事情を聴いた。

■2013.12.20  放課後デイサービス 47万円徴収漏れ、北九州市 [福岡県]
北九州市は19日、社会福祉法人やNPO法人が小中学校などの放課後や休日に障害児・者を預かる「放課後等デイサービス」の利用者負担額を誤り、障害者18人から計47万円の徴収漏れがあったと発表した。市は全員に謝罪、不足分の支払いを求めているという。

同サービスは利用者が原則1割を自己負担し、残りは市などが賄う。市によると昨年4月の法改正で、これまで大半が無料だった18歳以上の障害者の自己負担額が、保護者の収入によって最大月額3万7200円に制度変更されたことを担当職員が失念、有料対象となった高校3年生、計18人の負担額を無料としていた。最大請求額は1人約10万1千円に上る。

■2013.12.20  紀伊國屋書店 「車椅子社長」 開発商品ギャラリー 加古川店にて6店舗目がオープン
車椅子社長の後継者と紀伊國屋書店が共同で発信する、日本の超高齢社会を見据えた新しい取り組み

株式会社ハンディネットワーク インターナショナル(本社:大阪府箕面市 代表取締役春山 満)は、高齢者の生活の質を向上する開発商品をより広く告知する目的において、予てより紀伊國屋書店と提携、「車椅子社長 春山 満ギャラリー」を展開して参りましたが、この度12月24日(火)より新たに紀伊國屋書店加古川店にて6店舗目がオープンする運びとなりました。

【本プロジェクトの目的】

現在日本では少子高齢化が進み、去る9月15日、65歳以上の人口が総人口の25%に達したことが総務省より発表され、4人に1人が高齢者という未だ体験したことのない超高齢社会に突入しています。歳を重ねるにつれ「眠れない」「腰が痛い」などの症状は顕著になり、このような悩みを持つ人口は今後更に増加することが推察されます。

弊社代表取締役である車椅子社長 春山 満が開発した商品は、自身が眠りを取り戻したベッドパッドや車椅子に座り続けることによるお尻の痛みや床ずれ・腰痛の恐怖から解放されたクッションなど、テレビショッピング売上実績NO.1を記録※1、ベストセラー賞を受賞※2するなど、中高年層を中心に10年以上にわたり支持され続けています。通信販売のみの取り扱いであった弊社商品を、全国で唯一実際に“見て、触れて、体感”できるのが紀伊國屋書店です。

この共同プロジェクトは、急速に高齢化する日本において、老いに直面する方々の生活の質を向上させる、すなわち“Good Time”※3を実現する商品を広く知らせると共に、その背景にある車椅子社長 春山 満の「生き抜く哲学」を発信することで“日本を元気にする”ことを目的としています。

※1 (株)東京テレビランドによるTVショッピング「痛快!買い物ランドshopjima(ショップ島)」2007年4月〜2010年3月における春山 満開発ベッドパッド ディプスリー販売実績
※2 TVショッピングQVCジャパンにおいて2003年・2005年春山 満開発商品シリーズがベストセラー賞を受賞
※3 “Good Time”とは:北欧福祉先進国デンマークでは年金を受け取るようになった世代を「グッドタイム」といい、「人生最良のとき」を意味する。春山 満開発商品のコンセプトとなる言葉。

【背景】

1.  車椅子社長 春山 満の経緯
春山 満は24歳で難病 進行性筋ジストロフィーを発症、首から下の運動機能を全廃。自らの身体で人間の老いを早送りで体験したことから、身体が動かなくても人としての尊厳まで奪われてはならない、「老いこそ“Good Time”(人生最良のとき)」を標榜し自らの課題を解決することで、ひいては高齢者や体の不自由な方、健康に不安を持ち始めた方の生活の質を向上する商品・サービスの開発に取り組んで参りました。介護される立場になった自らの経験を元に、医療・介護分野において独自の視点と観点で様々な事業を展開、2003年、米国ビジネスウィーク誌が選ぶ『アジアの星』25人に選出されるなど、日本のみならず世界からも注目されています。

2. 車椅子社長の後継者 春山 哲朗の挑戦
春山 満の長男、弊社取締役 春山 哲朗は2007年、大学を中退し父のビジネスを学ぶため株式会社ハンディネットワーク インターナショナルに入社。後継者として父の実績の背景にある「生き抜く哲学」を発信することで、閉塞感漂う社会を変え“日本を元気にする”という理念の下、様々な取り組みに挑戦しています。

   紀伊國屋書店との出会い
春山 哲朗はこの取り組みの一環として2010年、父との共著「脳から血〜出るほど考えろ!!」を出版、自ら営業で全国書店を回る中で紀伊國屋書店と出会いました。

情報化、高齢化が進む日本において、超高齢社会を見据えた取り組みを模索していた紀伊國屋書店は弊社の理念に賛同、同年9月より書店として、また店舗としても全国で初めて本町店で春山 満開発商品の取り扱いを開始しました。

ここでは商品の展示・販売だけに留まらず、春山 満の「生き抜く哲学」を伝える“ギャラリー”としてパネル展示を始め全く新しい形のコーナーを展開、またMBSラジオ「春山 満の“若者よ、だまされるな!”」とタイアップしたミニセミナー開催など、独自の活動も注目を集めて参りました。この反響を受けてのこの度の加古川店オープンにより、関西で5店舗(本町店、川西店、西神店、加古川店)、北陸で1店舗(福井店)の計6店舗、兵庫県下の紀伊國屋書店においては全店舗での展開となります。

■2013.12.20  日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック主催の介護食試食会で高評価!摂食回復支援食「あいーと(R)」
摂食・嚥下障害者向け介護食コンテストで第1位
イーエヌ大塚製薬株式会社は、日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック主催の摂食・嚥下障害者向け商品の試食コンテストにて、摂食回復支援食「あいーと(R)」が第1位を獲得したと発表した。

「あいーと(R)」について
摂食回復支援食「あいーと」は、咀嚼(そしゃく)機能が低下した人でも食べられるよう、独自の技術で見た目は常食のままに、軟らかさ100分の1から1,000分の1を実現し、舌でくずせる軟らかさに仕上げている。

プロの料理人による味付けや、見た目、カロリーや栄養素にもこだわるなど、安心して食事をし、食べる喜びや楽しみを感じられるようさまざまな工夫をしている。

クリスマス用とお正月用メニューを提案
コンテストでは、「あいーと」の全37商品のラインナップの中から、クリスマス用として「ホタテ貝のガーリックバター焼き」と「牛肉のオイスターソース焼き」を、お正月用として「海老芋の柚香蒸し」「赤魚素焼き 銀酢仕立て」を提案した。

審査は、試食会に訪れた約100名の参加者による投票で行われた。参加者は摂食・嚥下障害者向け商品を提供しているメーカー5社のメニューを食べ比べ、一番美味しいと感じたところに投票。その結果、「あいーと」が第1位を獲得した。

試食会について
多摩クリニックは口腔リハビリテーションを専門としており、口腔内に問題を抱えた患者が多く訪れる。

摂食・嚥下障害者の家族から食事について相談されることも多く、調理も手軽で食品の軟らかさなども均一、見た目も美味しい市販の摂食・嚥下障害者向けの食品をもっと知ってもらおうと、今回の試食会を企画した。

この試食会は大変好評だったため、多摩クリニックでは今後も2回、3回と続けていきたいとしている。

イーエヌ大塚製薬株式会社のプレスリリース
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/

■2013.12.21  福祉施設バスと車衝突、4人けが 豊中の国道
20日午後3時40分ごろ、大阪府豊中市庄内東町の国道176号で、マイクロバスと対向の乗用車が衝突。バス乗客の女性3人のほか、乗用車を運転していた自営業の男性(78)の計4人が胸を打つなどの軽傷を負った。

豊中南署によると、バスは市内の福祉施設の送迎用で、約20人が乗車していた。現場は片側2車線のセンターラインのある直線道路。同署で詳しい原因を調べている。

■2013.12.21  福祉施設「養育園」、新たに3職員が暴行疑い 千葉
知的障害のある児童らの福祉施設「養育園」(千葉県袖ケ浦市蔵波)で11月下旬、入所者の少年(19)が職員1人から暴行を受けた後に死亡した問題で、県は20日、入所者への暴行を認めた5人のほかに、男性職員3人が別の入所者を暴行していた疑いがあると発表した。

県が18、19の両日、障害者総合支援法に基づいて実施した立ち入り検査で判明した。県によると、平成23年夏ごろ、2人の男性職員が少年とは別の男性入所者に馬乗りになり、頭を蹴るなどの暴行を加えていたという複数の目撃証言があった。「2人で暴行していた」という証言もある。

また、別の1人の男性職員による暴行を目撃したとする報告を23年度に施設長が受けたこともあったが、聞き取り調査で「虐待ではない」と判断されたという。今月の問題発覚後、施設長は「虐待の報告は受けていない」としていたが、「思い出した」と説明したという。

また、施設の指定管理者である県社会福祉事業団から県に事故として報告書が提出されていた1件が、暴行によるものだった疑いも浮上した。森田健作知事は20日の臨時記者会見で「痛恨の極み。再発防止に全力で取り組む」と話した。

同事業団は同日、暴行を認めていた20〜50代の男性職員5人を解雇した。

■2013.12.21  別の3職員も虐待か 施設長も一部を把握 袖ケ浦の「養育園」
知的障害がある児童らが入所する袖ケ浦市蔵波の県立福祉施設「養育園」で11月、入所者男性(19)が職員から暴行を受け、その後死亡した事件で、千葉県は20日、事件のあった寮で新たに別の男性職員3人が入所者を虐待していた疑いがあることを明らかにした。一連の虐待のうち一部は施設長に報告されていたことも判明。県は全容解明に向けて、関係施設への立ち入り検査を継続するとしている。

県障害福祉課によると、障害者総合支援法などに基づき18、19日に行った2回目の立ち入り検査で、3人が2011年夏から昨年1月にかけて、配膳室で入所者の首を絞めたり頭を蹴ったりしていたなどの目撃証言が複数寄せられた。2人で入所者に馬乗りになって頭を蹴っていたこともあったとされる。県は今後、3人から詳しい事情を聴き、確認を進める。

◆虐待の5人解雇
新たに職員3人の暴行の疑いが浮上したことを受け、事業団の近藤敏旦理事長は20日夜、記者団の取材に応じ「重ねてご心配と不安をかけ申し訳ない。何とか実態を解明し、次へ進めるようにしたい」と陳謝した。また、同日付で、すでに虐待が発覚していた20〜50代の職員5人のうち正職員3人を懲戒解雇とし、契約職員を解雇処分にしたことを明らかにした。

近藤理事長は、問題の寮で虐待に関与していたとされる職員が計8人になったことについて、「何と言ってよいか分からない事態」とうなだれた。

■2013.12.21  養育園・虐待問題県が立ち入り 被害、拡大の様相
袖ケ浦市の県立障害者施設「養育園」の虐待問題で、県の二度目の立ち入り検査により、入所者に暴行した疑いのある職員は三人増えて八人となり、虐待の被害は拡大する様相を見せた。結果が報告された県議会では、詳細な調査を求める声が相次いだ。

県は死亡した少年が生活していた第二寮以外で虐待がなかったか調べるため、十八、十九の両日、五つある寮のうち第三寮と第四寮で検査を実施。その結果、この二つの寮では明らかな虐待は見つからなかった。ただ、第三寮では二〇一二年度、ドアをたたいていた少女を止めようと職員が頭を小突いた「不適切な支援」があった。

調査過程では、第二寮で新たに三人が暴行をしていた疑いが複数の証言から浮上し、県は今後三人への聞き取りなどを行う。第一寮でも暴行があった可能性があることが判明した。

一方、寮内での暴行について「報告は受けていない」としていた施設長が証言を翻したことについて、県の担当者は記者会見で「驚いている。繰り返し調査をしたい」と話した。施設長は一一年度には第二寮で暴行の目撃情報を把握したが、職員の聞き取り調査で暴行の事実は確認されなかったとし、「虐待ではない」と判断していたという。

県議会の健康福祉常任委員会では、県議から「もっと踏み込んだ調査を行うべきだ」といった声が上がった。

■2013.12.22  関西初拠点の「コンパスデンタルクリニック」が12月に診療開始!高齢者の「食べる」を支える歯科医療を提供!!
高齢者の「食べる」を支える歯科クリニックが診療開始!
これまで首都圏を中心に、在宅歯科医療の普及活動をおこなってきた医療法人社団コンパスは、2013年10月に、関西圏で初拠点となる「コンパスデンタルクリニック吹田」を開院した。そして2013年12月、ついにその診療を開始することとなった。

このクリニックは、今後さらに加速する都市部の高齢化を支えるために開院したもので、高齢者の「食べる」生きがいをサポートしていく。

高齢者の生きがいの一つ「食べること」
私たちにとって当たり前のことである「食べること」は、高齢者にとって大切な生きがいの一つであり、健康維持にも重要な役割を果たしている。しかし、さまざまな口腔機能障害により、この「食べること」が妨げられている高齢者も多くいる。

大阪府においては、2003年に13万人いた要支援・要介護認定者の数は、2013年には42万人まで膨れ上がり、10年後には、61万人にまで増加することが予想されている。そんななか、高齢者の「食べること」を支えるために、歯科医療機関が果たすべき役割が、重要となってきているという。

今回「コンパスデンタルクリニック吹田」を開院した大阪府吹田においても、多くの医療・介護関係者から、「食べること」を支える歯科医療を望む声があげられており、それを受けての今回のクリニック開院となった。

最期まで口から食べる楽しみを支え続けるために
医療法人社団コンパスは、これまで「最期まで口から食べる楽しみを支え続ける歯科医療」をコンセプトに、8つの歯科クリニックを開院し、高齢者への歯科訪問診療を提供してきた。

今回開院した「コンパスデンタルクリニック吹田」でも、同院コンセプトに基づいて、在宅や介護施設で生活する高齢者たちへの、摂食・嚥下機能の維持・向上を図る口腔リハビリテーションや、誤嚥性肺炎の発症を防ぐ口腔ケアの普及活動をおこなっていくことになる。

また同院では、医療・介護職の人たちと連携し、摂食・嚥下状態を評価する嚥下内視鏡検査を実施、その状態に応じた食支援も提供していく。

「コンパスデンタルクリニック吹田」は今後、大阪府吹田市内の医療・介護関係者との連携を深め、地域の「食のかかりつけ医」としての役割を担っていく方針である。

医療法人社団コンパスによるプレスリリース
http://www.atpress.ne.jp/view/38328

医療法人社団コンパスホームページ
http://compass-dc.jp/

■2013.12.23  袖ヶ浦の福祉施設虐待事件 信頼裏切った責任重い
障害を持つ児童らが入所する県立福祉施設「養育園」(袖ケ浦市)で、あってはならない事件が起きた。入所する少年(19)が11月下旬に死亡したことをきっかけに、元職員の男性5人が少年を含む入所者10人を日常的に虐待していたことが、県などの調査で確認された。少年の死亡と虐待の因果関係は不明だが、呼吸困難で病院に搬送される前日に元職員の1人から虐待されており、県警が詳しい経緯を調べている。

この施設は民間で受け入れることが難しい障害者らが利用している。本人にとっても、その家族にとっても、施設は信頼の置ける「最後の受け皿」であるはずだった。しかし、実態は違った。現時点では元職員5人が平成23年5月から虐待を続けていたことが判明。他の男性職員3人も入所者を暴行していた疑いが浮上し、寮全体で虐待が行われた可能性も出てきた。

県の調査に、虐待を認めている元職員の1人は「安易な指導方法に頼ってしまった」と話しているという。だが「障害者への虐待」が「指導」であるはずがない。自らの指導力不足を認め、利用者を裏切った罪としっかり向き合うべきではないか。

また、この寮には当時、リーダー以下13人の職員がおり、虐待を目撃した別の職員もいたが、少年が死亡するまで誰も報告しなかった。直接かかわっていなくても、それを見過ごしていた責任は重い。なぜ虐待が起こらないように、職員同士で協力し合うことができなかったのか。現場を全く視察せず、虐待に気付かなかった施設幹部たちの管理能力も問われる。

障害者の日々の暮らしを支えることが、どれほど大変かは想像に難くない。職員の労働環境も過酷で、さまざまな改善が必要なことも事実だろう。だからといって、その鬱憤を社会的弱者にぶつけてよいはずがない。虐待した元職員らも、福祉の道に進むと決めた当初は「障害者の力になりたい」という高い志を持っていたはずだ。取り返しのつかない過ちを犯した5人には、事件の全容解明と再発防止のために真相を隠さず語ってほしい。

■2013.12.23  認知症ケア 体制づくり急務
超高齢社会を迎え、病気治療や介護が必要な高齢者に質の高いケアを提供し、豊かな老後を支える体制づくりが急務となっている。国の統計では2010年度時点で、65歳以上の7人に1人が認知症を患っており、高齢化の進展に伴い、さらに増えると予測されている。高齢者ケアを考える上で、認知症への対応は焦点の一つ。県内の看護師養成学校、医療機関などで始まっている高齢者ケアの質向上に向けた取り組み、医療現場での認知症ケアの実践を追った。

<沖縄高齢者ケア研究会(仮称)>尊厳支える看護へ 質向上目指し会準備

高齢者のニーズに対応し、高齢者ケアの質を向上させようと、県立看護大、琉球大、名桜大と浦添看護学校で老年看護を専門にする教員有志が、任意の会「沖縄高齢者ケア研究会(仮称)」を年度内に設立させる準備を進めている。今後、他の看護学校や医療現場の看護師にも参加を求める考え。看護理論に精通した教員と、経験を重ねる看護師が、連携して医療や介護現場における高齢者のニーズを把握し、ケアの質向上に向けた方法を考える。

11月26日、「日本老年看護学会生涯学習支援研修」が那覇市の県立看護大で開かれた。3大学と浦添看護学校の教員らが実行委をつくって主催。医療の現場で行われている「抑制」がテーマだ。徘徊(はいかい)や興奮状態などの症状が生じる場合があるため、抑制が実施されがちな認知症高齢者に着目し、尊厳を支えるケアの在り方を考えた。

研修には、病院や老健施設の看護師、市町村保健師ら約80人が集まった。現場では転倒防止のために、車いすを使う際おなかに帯をしたり、ベッド周囲を柵で囲ったりすることがある。点滴のチューブなどを抜かないように、分厚い手袋「ミトン」を両手にはめる対応もあるが、不必要な「抑制」は、人権や尊厳を脅かし、心身機能を低下させると指摘されている。

実行委が医療機関に高齢者ケアが抱える課題を聞いたところ、「認知症への理解不足から対処法が分からない」という看護師の悩みが浮き彫りになった。

研修は医療現場での「抑制」を再現した寸劇を見た後、グループ討議に入った。「どんな行為が抑制だと思いますか」と講師が問い掛ける。「歩けるのに転倒防止のため、車いすに座らせる行為でしょうか」「ミトンをはめることも当てはまりますかね」「介助者が徘徊を止めようと大声を出すこと」などの発言が続く。「ベッドから落ちないようにと、体を(ひもで)縛り、動けないようにしている」。実際の現場の様子を語る人もいた。

安全確保のための「抑制」が、人権や尊厳を奪っていないかという問題意識の下で、「しないためにどんな工夫が必要ですか」という講師の投げ掛けに、経管栄養のラインを背中から回し視野に入れない、ベッド柵を外し足元にセンサーマットを敷いて行動を把握する―などが提案された。

実行委の大湾明美県立看護大教授は「治療のために抑制はやむを得ないときもある。しかし、本当に必要かと考え、安易な拘束があれば見直しが必要だ。工夫によって減らすことは可能ではないか」と問題提起する。研究会発足に向けて大湾教授は「貧困や戦争体験から来るトラウマ(心的外傷)など沖縄の高齢者が抱える特有の課題があると思う。まず高齢者のニーズを掘り起こしたい」と語った。


<オリブ山病院、中頭病院>現場で工夫、「抑制」減 患者の行動背景を理解

オリブ山病院=那覇市首里石嶺町=を運営する特定医療法人「葦の会」(田頭政佐理事長)は2000年から、法人全体で抑制外しの取り組みを始めている。当時、認知症治療病棟や精神科病棟では安全確保の目的で、行動を制限する「抑制」が行われていた。看護部の上里さとみさんは「身体疾患が良くなっても、縛られることで心を奪われ、気力を失う人がいた」と振り返る。患者の姿に、看護師も心を痛めていた。

抑制外しに向け「何が抑制か」を話し合った。(1)徘徊(はいかい)や転倒防止のため車いす、ベッドに体や四肢を縛る(2)ベッドを柵で囲む(3)チューブを抜かないように四肢をひもで縛ったり、ミトンをつけたりする(4)おむつ外し防止へつなぎ服の着用(5)向精神薬の過剰服用―など12項目を「抑制」と位置付け、文書化した。看護体制の見直しやケアを工夫し、「抑制をするのは、生命を脅かすことにつながるときのみ」との共通認識を持った。

40床の認知症治療病棟。認知症患者特有のおむつ外しは、不快感を示すサイン。徘徊には、「話し相手がほしい」など何らかの理由があると職員は考えた。以前は、定時に一斉でおむつ交換をしていたが、個々の排泄リズムを把握し、トイレに付き添う。点滴の管をタオルで覆い見えないようにする。胃から栄養を取る「胃瘻(いろう)」の栄養補助剤を短時間で注入できる商品に換えた。ケアの見直しで「抑制」は着実に減ってきた。

入院生活に戸惑い、騒ぎ出す人がいれば、静かな部屋へ移動させ、話をじっくり聞いて落ち着くのを待つ。病棟看護師課長の金城芳枝さんは「行動をすぐ止めるのではなく、その方の置かれた状況を考えた上でのケアが大事だ」と語る。

急性期病院の中頭病院=沖縄市知花=でも、3年前から高齢者の特性を理解したケアに本格着手した。成人病棟では65歳以上の高齢者が6割を占める。手術のストレスと睡眠不足が原因で1日で認知症を発症する患者もいる。翁長多代子看護部長は「延命治療だけではなく、生活の質まで考えないといけない。若い看護師は高齢者をどうケアしていいか戸惑っているという声もある」と語る。

院外で開かれる高齢者看護の勉強会にも職員を派遣。手術後にいち早くリハビリを入れ、ベッド柵を外しセンサーマットを敷いた。安易におむつを使わず、職員がトイレに付き添う。抑制は、人工呼吸器のカニューレや経管栄養のチューブを外す危険があるときの最小限にとどめている。病棟看護師は毎日、抑制の実施状況を出し合い、必要性を検討している。

■2013.12.23  真岡市が、超高齢化社会に向けて、高齢者の社会孤立などを防ぐ取り組みを実施
高齢者が気軽に立ち寄れる「まちなか保健室」を開設
1人暮らしの高齢者が陥りやすい社会的孤立などの問題解決に向けて栃木県真岡市は、平成26年度中に高齢者が気軽に立ち寄れる「まちなか保健室」を真岡駅東口付近に開設します。

健康相談をはじめレクレーションなどの行事も開催予定
「まちなか保健室」では、現役を引退した保健師や看護師などによる健康相談や血圧測定や肺年齢測定などの健康チェックを定期的に行う他、市民の交流の場として、さまざまなレクレーションや体操などの行事を開催予定です。

月1回程度、健康講話や栄養講話などを実施
この他にも、市民の健康に対する関心を高めるために、市保健師などによる健康講話や栄養講話などを月1回程度の頻度で実施する計画です。

年末年始を除いて毎日オープン
また、「まちなか保健室」は、年末年始を除いて午前9時から午後5時まで毎日オープンする予定で、「まちなか保健室」での地元住民との交流を通じて同市は、高齢者を孤立から防ぐのはもちろん、認知症や介護予防の推進に注力していく考えです。

「真岡市長の定例記者会見」真岡市ホームページ
http://www.city.moka.tochigi.jp/11,4771,54,345.html

■2013.12.23  札幌市の商店街に介護施設が登場!地域の高齢者を対象にデイサービスなどを提供!!
札幌の商店街でコミュニティー施設「にこぴあ」が開設!
札幌市西区の発寒北商店街振興組合は、2013年12月21日(土)、ハツキタ新コミュニティー施設「にこぴあ」を、商店街の一角でプレオープンさせた。
 
このコミュニティー施設は、高齢者を対象としたデイサービスなどの拠点となり、商店街が介護福祉事業に取り組んでいくのは、全国でも珍しい例となっている。

地域のニーズに応えて、札幌で一番いい街に!
「にこぴあ」は、地域住民がみんなで支え合い、札幌で一番住みやすい街にしたいという発寒北商店街の想いから作られた、ハツキタ新コミュニティー施設である。

そこでは、みんなが楽しく語り合い、一緒に食事し、生きがいを共有する。そんな「仲間(ぴあ)」をみつけるためのサポートを、商店街がおこなっていく。

木造2階建て、延べ床面積427平方メートルの施設には、入浴施設や交流スペースのほかに、レストランや多目的レンタルスペース、くらしの安心窓口などが備えられ、子どもから高齢者まで、地域住民が気軽に立ち寄ることができるコミュニティー施設として運営していく。

来年2月からデイサービス事業を展開!
「にこぴあ」は、2013年12月21日(土)午前10時にプレオープンし、レンタルスペース、介護関連サービス、その他サービスを提供していく。

今回のプレオープンにあたって、12月21日(土)〜28日(土)の1週間、プレオープンイベントが開催されている。イベントでは、産直品販売やレストラン営業、建築士による内覧会などが実施され、期間中は、「おもてなしスタッフ」による、施設の利用案内や活用方法の案内などもおこなわれている。

この施設では、来年2月からデイサービス事業が本格的に開始される予定となっており、多くの地域高齢者たちが、同施設でデイサービス事業の説明を受けているという。

また、同施設では、商店街振興組合の加盟事業者による「介護職員初任者研修」の資格取得講座も実施していく。

ハツキタ商店街ホームページ
http://www.hatukita.com/nico.html

■2013.12.24  広がるバリアフリー観光 相談数年9千件超へ
少子化に伴う高齢旅行人口の増加などを背景に、誰もが安全に旅行を楽しめる「観光バリアフリー」の需要が高まっている。

那覇空港内にある高齢者・障がい者のための観光案内所「沖縄バリアフリーツアーセンター」への問い合わせは、2007年11月の開所からことし10月までに約4万7千件。相談件数は年々増加傾向で、ことしも年間9千件を超える見通しだ。需要の高まりに応え、市場開拓と新たなコンテンツ創出につなげようと、県や観光事業者が社会福祉団体と連携し、受け入れ態勢の整備を進める動きが広がっている。

県脊髄損傷者協会(仲根建作理事長)とNPO支援団体のまちなか研究所わくわく(小阪亘理事長)は今月18日、観光事業者を対象にしたバリアフリー講座を開催。ホテルや航空会社の社員など50人以上が集まり、福祉事業者のアドバイスを受けながら車いすやアイマスク着用で公設市場をガイドするフィールドワークに参加した。

8月に介護事業準備室を立ち上げた国際旅行社の中里のぞみさんは、高齢者向け旅行商品造成の参考にするため講座に参加。「添乗の時の注意点など細かな視点は実際に体験しなければ気付けなかった」と話した。仲根理事長によると、これまで観光バリアフリーの分野は福祉と観光業界がそれぞれ別で活動することが多く、連携が取れていなかったという。現場同士のネットワークづくりのため、リゾートホテル宿泊や離島観光などをテーマに2月まで県内4カ所で講座を開く予定だ。

県観光振興課では昨年から、観光バリアフリー事業を展開。市場調査を兼ね、フルサービス介護や片まひ障がい者向けのゴルフ大会などを実施してきた。福祉関係者と観光事業者で構成する有識者委員会を立ち上げ誘致メニュー開発のたたき台づくりにも乗り出しており、商品化可能なモデルを探っている。

同課の担当者は「モデル事業の商品化を目指し、沖縄を観光バリアフリーの先駆地として周知していく。2020年の東京パラリンピックを見据え、キャンプの誘致にも積極的に取り組みたい」と話している。

■2013.12.24  福祉施設の子供にクリスマスケーキ 神奈川トヨタ
神奈川トヨタ(横浜市神奈川区)は24日、児童福祉施設「高風子供園」(同市中区)でサンタクロースにふんした同社社員によるクリスマスケーキの贈呈式を行った。ケーキの寄贈後、同施設の約40人の子供たちがダンスを披露するなど、楽しいひとときを過ごした。

同社は児童福祉施設にケーキを届ける活動を昭和62年から続けており、今年で27回目。各施設のクリスマス行事日程に合わせ、22日から25日にかけて県内64カ所の児童福祉施設に計482個のケーキ(1個6人分)を届ける。

■2013.12.24  警察官と障害者施設利用者、餅つき通じ交流
香川県さぬき市昭和の障害者支援施設「のぞみ園」(松木正美園長)で23日、餅つきが行われた。地元さぬき署の若手署員やボランティアが応援に駆け付け、施設利用者と交流を深めながら24キロのもち米をつき上げた。

餅つきは1996年の開所以来続く恒例行事で、この日は約140人が参加。利用者は餅つきと、つき上がった餅を丸める役割に分かれて作業し、施設に飾る鏡餅や、お雑煮用のあん餅と白餅を作った。

餅つきでは署員らが軽快なきね使いを披露し、利用者がリズムに合わせて「よいしょ、よいしょ」と楽しそうに掛け声を響かせていた。

■2013.12.25  野菜包んで働く喜びに 福祉作業所開所1年 仙台・中倉
仙台市若林区で青果店を営む岡崎美智雄さん(58)は、震災を機に障害福祉サービス事業所を始め、就労を後押ししている。働き場所を探す障害者を、本業の経験を生かし野菜の包装作業に雇用する。不慣れな福祉の世界に飛び込み、手探りしながら日々、障害者とともに奮闘。開所から丸1年を迎えた。

岡崎さんは「青果岡崎」を若林区中倉2丁目の住宅街で営み、30年以上になる。震災後、地区には津波で家を流された人が数多く引っ越してきた。中には障害者も見受けられたという。来店時に話を聞き、働きたくても仕事がなくて困っていることを知った。

「何とか力になりたい」と、青森県内で障害者支援に関わっている長男に相談。青果店とは別に、スーパー向けの野菜包装を請け負い、障害者が働ける場所を自らつくる決意をした。

昨年6月にNPO法人「ほっとたいむ」を設立。理事長に就任し、自己資金で店の隣にプレハブの事業所を建てた。11月に障害者自立支援法(現総合支援法)に基づく就労継続支援A型事業所の指定を受け、翌月、利用者を受け入れた。

A型事業所は、障害者と雇用契約を結び、最低賃金(宮城県は現在時給696円)を保証しなければならない。現在は6人の利用者が週平均5日、1日3、4時間程度、野菜の袋詰めやバーコードのシール貼りといった作業をしている。

「福祉のことは全く分からず無我夢中だった」と岡崎さん。利用者の仕事のペースがつかめず、サービス管理責任者の大堀洋子さん(56)と2人で夜までかかって仕事を終わらせ、取引先に納めることもしばしばあった。体重は1年で10キロ減ったという。

最近は利用者も仕事に慣れてきた。大堀さんは「無理のない個別支援計画を立て、一人一人が楽しく働けるよう心掛けている」と話す。

岡崎さんは「小さな事業所だが、働いて給料を得ることが自信につながる。ここで経験を積み、一般就労につなげてほしい」と見守っている。

■2013.12.25  障害者の社会活動、フリーペーパーで紹介 山科の施設職員
京都市山科区在住の障害者支援施設の職員が、障害者の社会参加を進める活動を取り上げたフリーペーパーの制作を進めている。舞台芸術や展示会などの試みを行う2団体と1個人を取り上げる。活動内容や思いを紹介する予定で、「情報紙を通じて、障害の有無に関わらず社会参加できる大切さを感じてほしい」としている。

左京区の「テンダーハウス」職員の成実憲一さん(42)。障害者福祉を取材対象に執筆を続けるフリーライター稲留京香さん(49)=山科区=の協力を得て進めている。

フリーペーパーは、知的障害者と現代美術家が共同で舞台芸術を手がける大学教授と、余暇支援をするNPO法人、アートを通じてまちづくりを進める商店主を取り上げる。

成実さんは、障害者が描いた絵画や造形物を展示会などで発信してきたが、現在の活動が障害者の社会参加につながらないと考え、フリーペーパーの発行を企画した。

取材で何度も現場に足を運んで人脈も広げている。「人の縁を頼りに区内でアートイベントを開きたい」と話す。情報紙は来年3月に発行し、A2判の5千部を市内の公共施設で無料配布する予定。

■2013.12.25  <高齢者マンション>運営業者、住民の760万円不正出金
大阪市福祉局は24日、同市西成区の高齢者向け賃貸マンション「ロイヤル花園」(10階建て、144戸)で、入居者36人の預貯金計約760万円を不正に引き出したり、ネグレクトなどの虐待があったりしたと発表した。市は高齢者虐待防止法などに基づき運営業者を改善指導し、全額返金させたうえで一部の入居者を別の施設に移した。他にも不審な金銭管理があるとして、大阪府警に通報した。

市によると、運営業者は「はなぞの」(旧アットホーム、同区)。居室はワンルームで、家賃は同市での生活保護の住宅扶助費上限額と同じ4万2000円。資格のある従業員による介護サービスや別会社の食事サービス(月3万9000円)も提供していた。

不正な引き出しは2〜10月の入居者116人(50〜90代)のうち、生活保護受給者36人の口座から確認された。最も多い人は140万円。いずれも業者と金銭管理契約を結んでいたが、通帳は廃棄されていた。業者は「預かり金として引き出した」と説明したが、金額が多かったり、認知症の疑いのある入居者もいたりするため、「不適切な出金」と判断した。

■2013.12.25  野菜包んで働く喜びに 福祉作業所開所1年 仙台・中倉
仙台市若林区で青果店を営む岡崎美智雄さん(58)は、震災を機に障害福祉サービス事業所を始め、就労を後押ししている。働き場所を探す障害者を、本業の経験を生かし野菜の包装作業に雇用する。不慣れな福祉の世界に飛び込み、手探りしながら日々、障害者とともに奮闘。開所から丸1年を迎えた。

岡崎さんは「青果岡崎」を若林区中倉2丁目の住宅街で営み、30年以上になる。震災後、地区には津波で家を流された人が数多く引っ越してきた。中には障害者も見受けられたという。来店時に話を聞き、働きたくても仕事がなくて困っていることを知った。

「何とか力になりたい」と、青森県内で障害者支援に関わっている長男に相談。青果店とは別に、スーパー向けの野菜包装を請け負い、障害者が働ける場所を自らつくる決意をした。

昨年6月にNPO法人「ほっとたいむ」を設立。理事長に就任し、自己資金で店の隣にプレハブの事業所を建てた。11月に障害者自立支援法(現総合支援法)に基づく就労継続支援A型事業所の指定を受け、翌月、利用者を受け入れた。

A型事業所は、障害者と雇用契約を結び、最低賃金(宮城県は現在時給696円)を保証しなければならない。現在は6人の利用者が週平均5日、1日3、4時間程度、野菜の袋詰めやバーコードのシール貼りといった作業をしている。

「福祉のことは全く分からず無我夢中だった」と岡崎さん。利用者の仕事のペースがつかめず、サービス管理責任者の大堀洋子さん(56)と2人で夜までかかって仕事を終わらせ、取引先に納めることもしばしばあった。体重は1年で10キロ減ったという。

最近は利用者も仕事に慣れてきた。大堀さんは「無理のない個別支援計画を立て、一人一人が楽しく働けるよう心掛けている」と話す。

岡崎さんは「小さな事業所だが、働いて給料を得ることが自信につながる。ここで経験を積み、一般就労につなげてほしい」と見守っている。

■2013.12.25  インドネシア人 6人意欲 魚津で介護福祉士・看護師候補
魚津市内の特別養護老人ホーム「新川ヴィーラ」と魚津病院で二十三日から就労を始めた、日本・インドネシア経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人介護福祉士・看護師候補者六人が二十四日、市役所に沢崎義敬市長を訪ねてあいさつした。

施設と病院をそれぞれ運営する社会福祉法人「新川老人福祉会」と医療法人社団「七徳会」が候補者を受け入れるのは今回で四回目。昨年から四人が就労しながら国家試験の合格を目指しており、今回の六人を合わせ計十人になる。

今回の候補者は全員がインドネシアで看護師の資格を取得している。アプリ・ヒダヤトさん(23)ら四人は日本で介護福祉士の国家資格の取得を、オオン・スベハン・アジョミ・フゥルコンさん(26)ら二人は看護師の国家資格の取得をそれぞれ目標にしている。

アプリさんらは「国家試験に合格するように頑張りたい」と意欲を示し、沢崎市長は「寒いですが、風邪をひかないよう頑張ってほしい」と激励した。

六人は約一年間インドネシアと大阪府の研修センターで日本語を学習。魚津市で働きながら日本語や介護、看護の技術を習得し、国家試験に挑戦する。

介護現場の人手不足を解消するための取り組みだが、同法人などがこれまでに受け入れた候補者の中で三人は合格できず帰国。唯一、介護福祉士に合格した女性は約一年間就労したが今年七月、結婚して帰国した。日本語で受験しなければならず、法人ではプログラムを組んで、日本語や国家試験対策を指導していく。

■2013.12.25  障害者施設で虐待 諫早・むつみの家 県が改善指導 [長崎県]
長崎県諫早市小長井町の社会福祉法人「聖家族会」(中山和子理事長)は24日、運営する障害者入所施設「むつみの家」で、40代の男性職員が入所者を蹴るなどの虐待行為があったと発表した。県は事実関係を確認し、10月に聖家族会に改善を指導した。

聖家族会によると、男性職員は2、3年前から、身体障害と知的障害がある20代の男性入所者に対し、移動を介助する際に蹴ったり、耳を引っ張ったりした。男性にけがはなかった。職員は「行き過ぎたところがあったかもしれない」と反省しているという。

県の指導を受け、聖家族会は内部調査や入所者の家族への説明を行い、11月1日に再発防止策を県に提出した。

松田静宗常務理事は「利用者のみなさま、ご家族に迷惑をおかけして申し訳ない」と陳謝した。

■2013.12.26  知的障害者の小規模施設スプリンクラー義務化へ 負担増で運営に影響も
今年二月、長崎市の認知症高齢者グループホームで起きた火災死亡事故を受けて、少数の知的障害者らが共同生活する小規模施設にも来年度から、スプリンクラー設置を義務付ける方向で消防庁が政令改正を進めている。設置費や管理の問題が、新規開設や運営継続のネックになる可能性がある。福祉関係者らは「地域で暮らす選択肢を奪わないよう配慮を」と訴えている。

「業者見積もりで三百万円かかるそうです」。愛知県安城市内で知的障害者のグループホームを運営する「ぬくもり福祉会」の飯野恭央(やすお)さん(44)は、二階建て民家を転用した5LDKの施設のスプリンクラー設置に違和感を覚える。利用する知的障害者は現在四人で、延べ床面積は百八十平方メートル。二百七十五平方メートル以上に設置が義務づけられる現行規制からは外れているが、政令改正やその運用次第では対応を迫られる。

同会の世話人が常に寝泊まりし、自動火災通報装置も備えている。定期的に避難訓練も実施。「建物が広くないので、実際に避難時間はかからない」。スプリンクラーを付ければ、周辺住宅と比べて飛び抜けた防火態勢になる。「費用負担も大きいが、普通の暮らしの場として認めてもらえないのが残念」と漏らす。

福祉関係者らは、スプリンクラーの効果を否定しない。ただ、四階建て延べ約五百八十平方メートルに十七人がいた長崎の火災を機に、なぜ一般住宅規模の施設に適用を広げるのか、現場担当者は理解に苦しむという。

名古屋市内で一般住宅を活用し、複数の知的障害者グループホームを運営する「さふらん会」の繁原幸樹(しげはらこうき)さん(31)は、防火設備のハード面に偏りがちな消防行政に疑問を投げかける。消防の厳しい指導で、間口の狭い玄関に避難誘導灯を二十万円かけて設置したが、実際には広いリビングから縁側に抜けた方が早い。

「何が有効かを話し合おうとしても、『決まりなので』の一辺倒。検査でも利用者が作業所などに出かけて誰もいない時間に来て、建物と書類しか見ない。入所者個人の能力やソフト面の対策を見てくれない」。障害があっても地域の一員としての生活を支えようとする繁原さんらと、消防現場の意識の差は大きい。



全日本手をつなぐ育成会(東京)の室津大吾さん(36)は「障害者グループホームの供給が滞り、地域で暮らす場の選択肢が狭まってしまう」と指摘。グループホームが運営されている物件の七割は賃貸。家主が設備の費用負担や管理上のリスクを避け、借りられる物件が減るのを心配する。さらに「行き場を失った障害者が高齢の親との同居に戻ったり、設備とケアが不十分な施設を利用したりして、より危険な状態になる可能性もある」と危ぶむ。

国は今月中旬に閣議決定された本年度の補正予算案に、社会福祉施設のスプリンクラー設置費を補助する予算を計上。消防庁予防課は「全施設で必要とは考えておらず、設置義務を課さない例外規定を今後の検討会で考える」という。

障害者が地域社会で共生することを目指す、障害者基本法の理念を踏まえた施策が求められる。

■2013.12.26  19歳少年死亡、虐待問題の福祉施設に3回目の立ち入り検査
知的障害のある児童らが入所する福祉施設「養育園」(千葉県袖ケ浦市蔵波)で11月下旬、入所者の少年(19)が元職員から暴行を受けた後に死亡した問題で、千葉県は25日、同園に対し、障害者総合支援法に基づく立ち入り検査を実施した。検査は今回で3回目。

これまでの県の調査では、元職員5人が少年を含む計10人の入所者への暴行していたことが判明。別の男性職員3人も入所者を暴行していた疑いが浮上している。

県は26日も検査を継続。職員への聞き取りを行い、他にも暴行がなかったかどうかを調べる。

■2013.12.26  2600万円を不正受給 神戸・東灘の福祉事業所
神戸市は26日、介護給付費など約2600万円を不正受給したとして、同市東灘区本山南町6の「福祉ショップドリームス」(坂本淳社長)が区内で運営する障害福祉サービス事業所「まつぼっくりの園」の指定を取り消した、と発表した。同市は加算金を含め約3300万円の返還を請求した。

同園は障害者の就労を支援する事業所で、14人が小物作りなどをしている。現在の利用者は別の事業所に移ってもらう。

同市によると、同社は2011年4月に指定を受ける際、法律で必要とされる「サービス管理責任者」について、勤務予定がない女性の名前を無断で使用。今年9月まで、利用実績がない2人分の給付費を上乗せして同市に架空請求した。

同社はほかに、ホームヘルパーの資格のない従業員を雇い、同じく給付費などを不正に受け取った。同市は詐欺罪での告訴も検討している。

■2013.12.26  別の2件は不起訴=介護福祉士、特養ホーム暴行−さいたま地検
埼玉県春日部市の特別養護老人ホーム「フラワーヒル」で2010年、入所者の女性=当時(95)=を暴行し死亡させたとして、傷害致死罪で起訴された元職員の介護福祉士大吉崇紘被告(29)について、さいたま地検は26日、別の入所者2人に対する傷害容疑などを、嫌疑不十分で不起訴処分とした。地検は「捜査を尽くしたが、十分な証拠が認められなかった」と説明している。

県警は今年5月、入所女性=同(84)=を殴り重傷を負わせた傷害容疑で大吉被告を逮捕。今月16日には別の入所女性=同(78)=を殴って死亡させた傷害致死容疑で追送検していた。

■2013.12.26  福祉施設 売却・貸し付けへ 市、事業継続を条件に 大阪
障害児施設や特別養護老人ホームなど大阪市の福祉施設26施設について、同市は25日、事業継続を条件にして民間に売却か貸し付けを行う方針を決めた。

橋下徹市長が掲げる「民間でできることは民間で行う」との方針に基づき、この日の幹部会議で決定した。

26施設は、障害児施設「姫島こども園」や特別養護老人ホーム「大畑山苑」、DVを受けた女性らを保護する「北・東・南さくら園」など。

また、幹部会議では、大阪市直営をやめるとしていた認知症専門の医療・介護施設で吹田市にある「弘済院」についても協議。弘済院は病院のほか、特別養護老人ホームなどで構成するが、病院部分は市が建て替えて独立行政法人とすることを決めた。一方、特養は、事業継続が条件だが、土地・建物を民間に貸し付けることにした。

■2013.12.26  千葉県、3回目の立ち入り検査 全容解明へ職員に聴取 袖ケ浦の「養育園」
知的障害がある児童らが入所する袖ケ浦市蔵波の県立福祉施設「養育園」で11月、入所者男性(19)が職員から暴行を受け、その後死亡した事件で、県は25日、同施設に対し障害者総合支援法に基づき3回目の立ち入り検査を始めた。前回の検査で新たな虐待の疑いが浮上しており、県は職員に事情を聴くなどして調査を進める。

検査対象となったのは、計5カ所ある同施設の寮のうち、重度の知的障害などを抱える男性が入所する第1寮と将来自立した生活を希望する軽度の知的障害の男性が入所する第5寮。県障害福祉課によると、山田勝土課長をはじめ県職員22人が同施設に入り、職員21人の聞き取りを行った他、支援記録を調べるなどした。

同施設の第2寮では、当時の男性職員5人が死亡した男性を含む計10人を虐待していたことが判明。さらに、2回目の立ち入り検査で別の男性職員3人が虐待していた疑いが出ている。山田課長は「また新たな事実が出てくる可能性はある。問題の全容解明に向けて徹底的に検査していきたい」としている。

■2013.12.26  障害者ら100人解雇 今治・アキラ産業
多数の障害者を雇用するリサイクル業のアキラ産業(愛媛県今治市、田坂力社長)が経営悪化のため、子会社を含む従業員約100人(うち障害者47人)を25日に解雇したことが分かった。同社の説明では、会社は当面存続し、事業と従業員の受け皿を探す。

同社と東京商工リサーチ今治支店などによると、1990年創業で、運送や引っ越し業を元に事業を拡大。近年はパチンコ台解体を手掛け、障害者雇用に結び付けていた。しかし、設備投資などの借り入れが経営を圧迫。今年7月、運営する障害者就労支援事業所が給付費を不正請求したとして、県から事業者指定取り消し処分を受け、仕事の受注が減っていた。現時点の負債総額は約2億〜3億円という。

今治市の本社工場のほか、松山市と東温市で就労支援事業所2カ所を運営。東温市の事業所は元従業員が引き継ぎ、松山市の事業所は閉鎖する。

■2013.12.26  高齢者の家事手助け 阿波市のNPO、26日からサービス開始
阿波市市場町日開谷地区の住民でつくるNPO法人めだかの学校は、26日から同町の中山間地にあたる5地区で、買い物代行や掃除など高齢者らの日常生活を支援する「地域サポートサービス」を始める。過疎高齢化が進む同地域で、日常生活で不便を感じている人の手助けをする。市によると同様のサービスは市内で初めて。
 
大俣、犬墓、大影、日開谷、上喜来の5地区に住む65歳以上の高齢者世帯のほか、障害者、妊婦が対象。事前に予約を受け、日用品の買い物や庭の草刈り、洗濯、墓の清掃、電球交換などの作業をNPO職員が代行する。利用料金は30分500円、1時間800円。予約受け付けと業務時間は平日の午前9時〜午後5時。

市社協が今年実施した調査によると、5地区の65歳以上の人口は約900人で高齢化率は3割を超える。日々の暮らしの中で掃除や洗濯などに困難が生じていると答えた高齢者が多く、買い物代行に関しては過半数が利用したいと回答した。めだかの学校にはここ数年、地元住民から生活支援を求める声が届いており、社協の調査結果などを踏まえてサービス開始に踏み切った。

企画したNPO職員、山添理世さん(37)=市場町日開谷=は「サービス対象地域では若い人が減少し、高齢者らの支援が喫緊の課題。地域に安心して住み続けてもらうためにも生活支援の必要性を感じた」と話す。

問い合わせ、申し込みはめだかの学校

■2013.12.27  <19歳少年死亡>千葉の障害者施設 暴行職員は13人
入所者の19歳少年が職員の暴行を受けた後に死亡した千葉県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター養育園」(同県袖ケ浦市)の虐待問題で、県は27日、新たに職員3人の暴行の事実を確認し、さらに2人に暴行の疑いが浮上したと発表した。疑いも含め、暴行したとされる職員数は計13人に増えた。

県によると、今回浮上した5人は、同園や関連施設「更生園」(同市)で2007年から、利用者に馬乗りになったり、ひじ打ちをしたりするなどしたという。

県は同日、両施設の運営社会福祉法人に対し、新規利用者の受け入れを当面停止させる行政処分をした。また、職員からの虐待の報告を隠蔽(いんぺい)した疑いがある養育園の施設長を運営に関与させない組織態勢を整えることなどを勧告した。

27日現在の職員数は、養育園65人、更生園125人。

■2013.12.27  廃棄物熱活用しハウス栽培 山形県が実証実験
産業廃棄物を焼却する際に発生する熱エネルギーを有効活用するため、山形県はハウス栽培の実証実験に取り組んでいる。燃料費と二酸化炭素(CO2)排出量を削減し、雇用拡大につなげる。

山形市鋳物町の廃棄物処理業「キヨスミ産研」の隣接地に9月、約120平方メートルのハウスを設置した。スティックブロッコリーを栽培する室内は現在、ビニールのダクトから温風が吹き出し、約10度に保たれている。

キヨスミ産研では、プラスチックや汚泥などの産業廃棄物を24時間焼却する。炉を冷やす過程で生じる温水を熱交換機で温風に変えている。

ブロッコリーの栽培は、市内の社会福祉法人に委託し、障害者らが水やりなどを担当する。当面出荷はせず、法人施設やケアホームの昼食に提供されている。

県によると、12〜3月に灯油を使う場合と比べ、灯油が約3600リットル節約でき、約9トンのCO2が削減できるという。農産物の生育状況やハウス内外の温度などのデータを集め、自治体、民間事業者らに提供する方針だ。

県村山総合支庁環境課の松林茂課長補佐は「農業だけでなく温水の蒸気を使った発電など用途は広がる。経済性や環境貢献度などを検証し廃棄物熱利用を進めたい」と話し、実験を進める。

廃棄物熱を利用した農業施設は、福島県猪苗代町や千葉県市原市に先行事例があるという。

■2013.12.27  福祉施設の暴行、施設長が上司に虚偽報告 千葉・袖ケ浦 
知的障害のある児童らの福祉施設「養育園」(千葉県袖ケ浦市)で、入所者の少年(19)が職員の暴行を受けた後に死亡した事件で、同園の施設長が2年前に起きた職員2人による暴行を把握したが、上司の袖ケ浦福祉センター長に「不適切な支援(対応)はなかった」と虚偽の報告をしていたことが27日、分かった。県が記者会見で明らかにした。

県は同日、同園の指定管理者の社会福祉法人県社会福祉事業団(近藤敏旦理事長)に対し、障害者総合支援法と児童福祉法に基づき、同園の新規利用者の受け入れを当分の間停止する行政処分と、施設長を施設運営に関与させない体制整備の検討などを求める改善勧告を出した。

県によると、施設長は11日の立ち入り検査時には「暴行の報告はなかった」と説明。しかし、その後の県の調査に「報告があったことを思い出した。聞き取り調査したが虐待はなかった」と証言を覆した。

さらに、県が詳しく事情を聴くと、施設長は「もう1つ報告があったことを思い出した」として、平成23年12月に職員4人が虐待をしたとの報告があったと証言。このうち2人が暴行したと判断し、24年1月に口頭注意したことを認めた。その後、施設長はセンター長に「不適切な支援はなかった」と事実と異なる報告をしたが、県は理由について「現時点では施設長に聞いていない」としている。

県はこれまでに、同園の元職員5人が少年を含む入所者10人を日常的に暴行していたことを確認。別の職員3人も暴行した疑いが判明している。25、26日の3回目の立ち入り検査では、新たに職員1人の暴行が確認されたほか、同園や関連の障害者施設「更生園」の職員計2人が入所者に暴行した疑いも浮上した。

■2013.12.27  県障害者事業 申請16件放置  介護に続き同じ職員 再処分へ
山梨県は26日、障害者の自立をサポートする一般相談支援事業者の指定をめぐり、2〜6月に障害者支援施設から提出された計16件の申請を処理せず、放置していたと発表した。業務を担当する障害福祉課の40代男性副主幹は介護サービスに関する申請を放置していたとして、7月に戒告の懲戒処分を受けたが、当時の調査で「ほかに滞っている業務はない」と話し、今回の問題は見過ごされていた。県は職員の再処分を検討するとともに、申請日にさかのぼって指定の手続きを進める。

■2013.12.27  養育園問題で県 第三者委設置へ
袖ケ浦市の県立障害者施設「養育園」で起きた虐待問題で、県は二十六日、問題の原因を調べ、再発防止策や施設の管理運営の在り方を考えるため、第三者による検証委員会を設置する方針を明らかにした。

森田健作知事は同日の記者会見で、「組織体制に何らかの問題があるんじゃないかと思う。二度と問題が起きないよう精査していく」と述べた。

養育園では、少年(19)が十一月に死亡した第二寮で、職員五人(いずれも解雇)による日常的な虐待があったことが県の立ち入り検査で確認されている。ほかの職員三人も虐待していた疑いがあり、虐待の相談を受けた施設長も県に報告していなかった。県は施設への立ち入り検査を続けている。 

■2013.12.27  高齢者虐待 県内566件 新潟
2012年度に県内市町村が把握した家族・親族による高齢者虐待は566件だったことが、県の調査で分かった。前年度に比べ58件減った。介護施設での職員による虐待は前年度のゼロから2件に増えた。家族・親族による虐待の内訳(複数回答)の割合は、たたくなどの身体的虐待が71・4%と最多。

■2013.12.28  福祉施設の暴行、施設長が上司に虚偽報告 千葉・袖ケ浦 社会福祉法人千葉県社会福祉事業団
知的障害のある児童らの福祉施設「養育園」(千葉県袖ケ浦市)で、入所者の少年(19)が職員の暴行を受けた後に死亡した事件で、同園の施設長が2年前に起きた職員2人による暴行を把握したが、上司の袖ケ浦福祉センター長に「不適切な支援(対応)はなかった」と虚偽の報告をしていたことが27日、分かった。県が記者会見で明らかにした。

県は同日、同園の指定管理者の社会福祉法人県社会福祉事業団(近藤敏旦理事長)に対し、障害者総合支援法と児童福祉法に基づき、同園の新規利用者の受け入れを当分の間停止する行政処分と、施設長を施設運営に関与させない体制整備の検討などを求める改善勧告を出した。

県によると、施設長は11日の立ち入り検査時には「暴行の報告はなかった」と説明。しかし、その後の県の調査に「報告があったことを思い出した。聞き取り調査したが虐待はなかった」と証言を覆した。

さらに、県が詳しく事情を聴くと、施設長は「もう1つ報告があったことを思い出した」として、平成23年12月に職員4人が虐待をしたとの報告があったと証言。このうち2人が暴行したと判断し、24年1月に口頭注意したことを認めた。その後、施設長はセンター長に「不適切な支援はなかった」と事実と異なる報告をしたが、県は理由について「現時点では施設長に聞いていない」としている。

県はこれまでに、同園の元職員5人が少年を含む入所者10人を日常的に暴行していたことを確認。別の職員3人も暴行した疑いが判明している。25、26日の3回目の立ち入り検査では、新たに職員1人の暴行が確認されたほか、同園や関連の障害者施設「更生園」の職員計2人が入所者に暴行した疑いも浮上した。

■2013.12.28  施設長が虚偽報告 千葉県、新規受け入れ停止処分 袖ケ浦の「養育園」
知的障害児らが入所する袖ケ浦市蔵波の県立福祉施設「養育園」で11月、入所者男性(19)が職員から暴行を受け、その後死亡した事件で、千葉県は27日、施設長が虐待をしたとして職員に口頭で注意しながら、上司に虐待はなかったとする虚偽報告をしていたと発表した。事件があった第2寮で新たな虐待も判明。県は障害者総合支援法などに基づき同施設に新規受け入れを当分停止させる行政処分を行うとともに、施設長を運営から外すように勧告した。

県障害福祉課によると、第2寮で男性職員4人が入所者への虐待を行っているとの目撃情報について、昨年1月、施設長に報告があった。施設長らは同月、4人を施設長室に呼び口頭で注意。うち2人は虐待をしていたと判断して指導を行ったという。しかし、上司のセンター長には「不適切な支援はなかった」と報告し、具体的な対策はとっていなかった。

施設長は当初「虐待の報告は受けていない」と述べていたが、職員の証言を基にした県の聴取に「思い出した」などと説明を二転三転。同課は「虐待への認識が低い。現施設長では虐待防止のための実効性のある体制整備が期待できない」などとして、事実上施設長の解任を求める勧告を出した。勧告では、職員に虐待防止の意識が浸透しているか確認することなども挙げている。改善の期限は1月28日で、報告書の提出期限が同31日。

◆理事長「認識の甘さあった」
運営施設の行政処分と勧告を受け、社会福祉法人「千葉県社会福祉事業団」の近藤敏旦理事長は27日夜、記者団の取材に応じ「真摯(しんし)に受け止め、理事会に諮って今後適切に対応したい。我々も自ら検証しなければいけない。虐待に対する認識の甘さがあった」と述べた。

■2013.12.28  認知症で窃盗罪起訴取り消し 高齢者2人、訴訟能力なし
大阪地検堺支部が12月、認知症のため裁判の意味を理解する訴訟能力がないとして、82歳の女性と65歳の男性の窃盗罪の起訴を取り消していたことが28日、裁判関係者への取材で分かった。

女性の弁護人は「起訴時の検察の病状把握がずさんだった。当初から起訴すべきでなかった」と批判。高齢者による犯罪が増える中、検察の対応が問われそうだ。

弁護人によると、女性は2011年9月、堺市のスーパーで食料品(1400円相当)を盗んだとして、現行犯逮捕された。男性は酒などを万引したとして窃盗罪に問われた。

■2013.12.28  ニチイ学館と片倉工業がさいたま市の介護施設の賃貸借契約を締結
介護付有料老人ホームとサービス付高齢者向け住宅の賃貸借契約を締結
株式会社ニチイ学館は、片倉工業株式会社が埼玉県さいたま市の同社社宅跡地に建設をする介護付有料老人ホームとサービス付高齢者向け住宅について、賃貸借契約を締結すると発表した。

介護施設とその周辺地域について
今回の介護施設は、ニチイグループ初となる介護付有料老人ホームにサービス付高齢者向け住宅を併設した複合型施設だ。入居者の要介護度が重くなりサービス付高齢者向け住宅での生活が困難になった場合でも、併設された介護付有料老人ホームへの移り住み替えがスムーズに行える。

また、今回の計画地区となるさいたま新都心エリアは、駅やショッピングモールにも近く、同社の訪問介護サービスや通所介護サービス拠点が3km圏内に2か所ある。このため、在宅系介護と居住系介護の一体的な介護サービスが提供可能とのこと。

ニチイの「トータル介護サービス」
ニチイ学館では、生活支援サービスから在宅介護、居住系介護サービスまで、介護度や生活習慣などにあわせた「トータル介護サービス」を全国1,300か所以上の事業所で提供している。

今回締結した賃貸借契約では、当該施設の貸し主を片倉工業、借り主をニチイ学館とし、ニチイグループが運営する。

介護付有料老人ホームとサービス付高齢者向け住宅の賃貸借契約に関するお知らせ
http://www.nichiigakkan.co.jp/up_files/pdfA/1451

■2013.12.29  高齢者虐待ゼロ、本当か 秋田県内の介護施設、08年〜12年
高齢者虐待防止法に基づく統計で、秋田県内の介護施設などの職員による高齢者への虐待件数が2012年までの5年間、ゼロを続けている。虐待の把握は本人やその家族、職員らの通報を受け、市町村が調査する仕組み。一見優れた実績だが、通報に対する認識の薄さや潜在化の可能性を危惧する専門家もいる。

秋田県内の介護施設は約2300で、月約5万5000人が利用する。国の統計によると、秋田では08〜12年度、老人ホームや在宅介護事業所などの職員による虐待は皆無だった。

東北では青森が10〜12年度、岩手は09〜12年度、それぞれゼロだった。秋田の継続期間は東北で最も長い。全国で把握された12年度の虐待件数は前年より4件多い155件で、増加傾向にある。

虐待ゼロをめぐり、今月上旬の秋田県議会の一般質問で沼谷純議員は「私の聞く限り、実態を正しく表していない。県内に入所施設は500ある。1件も虐待がなかったとは到底思えない」と疑問をぶつけた。

県長寿社会課の担当者は取材に対し、「虐待通報の義務が、施設職員らに十分認識されていない可能性はある」と話す。

同法では虐待の調査は、被害を受けた本人かその家族、発見した施設職員の通報があって初めて実施する。抜き打ち調査などの制度はない。

秋田市長寿福祉課によると、市への通報は年1〜2件ある。調査の結果、虐待に当たらないと判断してきたが、同課は「虐待がゼロとは思わない。通報がないと全容の把握は困難だ」と戸惑う。

社会福祉法人「東北福祉会」(仙台市)の認知症介護研究・研修仙台センターの矢吹知之主任研修研究員は「虐待件数が増える傾向にあるのは間違いない」と指摘した上で、「発覚の端緒のほとんどが内部告発だ。秋田では通報義務への認識が薄く、施設内で密室化し、虐待が潜在している可能性がある」と言う。

県は施設職員対象のセミナーを開くなど、通報義務の周知を図ってきた。県長寿社会課は「ゼロが続くことが不自然とは思わないが、通報しにくい事情はあるかもしれない。啓発活動を強化する」と説明した。

■2013.12.30  (ルポルタージュ現在)また誰か、亡くなった 新宿の団地、老いて独り
10人目の見回りを終えて帰宅したのは、午後10時過ぎだった。

今月15日、東京都新宿区の都営戸山団地(百人町アパート)。区から委託を受けた「見守り協力員」の的場実さん(75)は今年最後の見回りを終え、ふうっとたばこの煙を吐いた。

16棟ある団地に住む高齢者のうち、80歳以上の一人暮らしの女性十数人を受け持つ。携帯電話には、昼夜問わず電話が入る。「おしるこが食べたい」「買い物に付き合って」。約束を忘れる人も多く、待ちぼうけはしょっちゅうだ。「何度電源を切ろうと思ったか。このままじゃ、俺が先に死んでしまう」

■親族は遠く

「相次ぐ孤独死」「都会の限界集落」。戸山団地がそう騒がれたのは、6、7年前のことだ。「状況は何も変わっていない」と的場さんは言う。今年も何人もの高齢者が孤独死した。

「最近顔を見ない」と聞いた一人暮らしの男性が亡くなっているのを見つけたのは春。新聞受けから中をのぞくと、下着姿で手を伸ばしたままうつぶせで倒れていた。「這(は)って助けを求めようとしたんだと思う」

夏には60代の女性。秋には70歳くらいの男性を、遠方から訪ねた親族が見つけた。今月上旬にも、米寿の女性が一人で逝った。

この地区を手がける葬儀業者は「最近は、死後に身内が見つかっても、何年も会ってないから、と引き取りを拒否されることも増えた」と言う。

■自治会解散

団地は、戦後すぐの1948年に建て始められた。4階建てで、多くの間取りは3DK。住民は「山手線から見える唯一の集合住宅で、あこがれだった」と振り返る。夏には盆踊り、正月には餅つき大会があり、若い家族らでにぎわった。

90年以降に高層に建て替えられ、今は約2300世帯、約3500人が住む。建て替え後には1DKの部屋が増えた。

自治会は2007年に解散したままだ。高齢化でなり手がいない。最後の役員だった本庄有由(ありよし)さん(75)は「以前は一人暮らしの人の鍵を近所で預かり、誰がどんなペットを飼っているかも知っていた」と語る。親族がいないまま亡くなった人は、自治会が集会場で葬式を出した。だが、今はそれもできなくなった。

老朽化した近隣の都営住宅が取り壊され、一人暮らしの高齢者がさらに流れ込む。自治会があったころ、団地では毎年約40人が亡くなり、うち10人くらいが孤独死だった。「今はもっと増えていると思う。まるで姥(うば)捨て山だ」。本庄さんはつぶやいた。

■対策途切れ

自治会解散後、本庄さんは有志でNPO「人と人をつなぐ会」を作った。死後2カ月も見つからなかった孤独死に遭遇したのがきっかけだ。

07年、部屋でボタンを押すとコールセンターにつながる端末を設置。しかし、毎朝決まった時間に操作が必要な煩わしさから、うまくいかなかった。10年には緊急時にかかりつけ医に通報される「見守りケータイ」を導入した。2年かけて通信会社や役所にかけあい、15人のお年寄りに配った矢先、肝心の携帯が製造中止に。「次はスマートフォンで試しませんか」と誘いがあるが「ダイヤル式の黒電話を使う人もいるのに、使いこなせないよ」。

■死が日常に

暮れも押し迫った26日。近所の女性と立ち話をしていると、目の前を白い布に包まれた遺体が運ばれた。「また誰か亡くなったね」。女性は特に気にとめることなく、おしゃべりを続けた。「人が死ぬことに、慣れてしまった」と本庄さんは思う。どこの誰かは、今も分からない。

◆Memo

<都心の孤独死> 明確な定義はないが、東京都監察医務院は「一人暮らしの人が自宅で死亡し、死因がはっきりしないケース」を孤独死(孤立死)としている。医務院の統計によると、2012年に東京23区内で孤独死したのは計4472人。男性が3057人、女性が1415人だった。03年には男女合わせて3千人を切っていたが、約10年で1・5倍に増えた。平均すると、毎日12人ほどが孤独死している計算だ。

■2013.12.31  政府、介護報酬など引き上げ 消費増税に対応
政府は2014年4月から、介護事業者がサービスの対価として受け取る介護報酬を0.63%、障害者向け福祉の事業者が受け取る障害福祉サービス報酬を0.69%、それぞれ引き上げることを決めた。4月の消費税率の引き上げに伴い、サービスに必要な備品などの仕入れコストが上昇する。報酬は非課税のため、そのままでは消費者に転嫁できない。臨時の報酬改定で上乗せし、増税の影響を和らげる。

医療機関や調剤薬局が受け取る診療報酬でも、消費増税によるコスト増の手当てで1.36%の引き上げを決めている。介護報酬や障害福祉サービス報酬では、特別養護老人ホームなどの施設介護や、ホームヘルパーによる在宅介護などサービスごとの基本単価に増税対応分を上乗せする。

報酬引き上げで必要となる国費は介護で170億円、障害福祉サービスで57億円。個別の上乗せ額は今後、調整する。

 

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