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残しておきたい福祉ニュース

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 2018. 1. 6 有料老人ホーム 944人が事故死…国に報告1割
 2018. 1.10 年間1万人が訪れる障がい者施設。 鹿児島・しょうぶ学園の新たな挑戦
 2018. 1.20 閉店の銭湯活用、通所入浴施設に/八戸
 2018. 1.20 2017年「医療,福祉事業」の倒産状況


■2018.1.6  有料老人ホーム 944人が事故死…国に報告1割
全国の有料老人ホームから2016年度、自治体に報告された誤飲や転倒など事故による入居者の死者数が944人に上ることが読売新聞の調査でわかった。

国は全国集計をしておらず、自治体から国への死亡事故の報告は約1割にとどまっている。再発防止に向けた情報共有が徹底されていないことも浮き彫りになっており、厚生労働省は実態把握に乗り出す考えだ。

有料老人ホームでの事故について、読売新聞は17年11〜12月、指導監督権を持つ都道府県と政令市、中核市に対する調査を実施。全115自治体から回答(一部項目の無回答を含む)を得た。対象施設は約1万8000施設で、老人福祉法で有料老人ホームに該当するサービス付き高齢者向け住宅も含まれる。

■2018.1.10  年間1万人が訪れる障がい者施設。 鹿児島・しょうぶ学園の新たな挑戦
http://archive.is/AfqpP

https://megalodon.jp/2018-0110-1111-48/www.huffingtonpost.jp/2018/01/04/shobu_a_23316966/

■2018.1.20  閉店の銭湯活用、通所入浴施設に/八戸
青森県八戸市の医療介護サービス業「リブライズ」(下沢貴之代表)は4月から、昨年閉店した同市白銀3丁目の銭湯「しろがね軟水泉」を活用し、介護保険制度で要支援者、要介護者などに認定された人を対象とした通所入浴サービス事業を開始する。理学療法士と介護専門家が常駐し、入浴とリハビリをサポート。全国的に数を減らしている公衆浴場が、1人では入浴に不安を感じている人も気持ち良く大きな風呂に漬かれる、介護の場として生まれ変わる。

新しいデイサービスは、浴場を改装せずそのまま活用。待合室にはトレーニングマシンなどを設置し、リハビリを行えるようにする。市内の利用者については送迎も行う。

特に高齢者は、自力で入浴できない人に加え、介助が不要でも入浴に不安を感じている人も少なくない。下沢代表は「デイサービスに抵抗のある人も、『お風呂に行ってくる』との軽い気持ちで来られるのではないか」と利点を強調する。

介護保険の適用により、利用料は1回400〜600円となる見込み。通常の銭湯と同程度の料金で利用できるという。

しろがね軟水泉は1993年、同市の泉山健雄さん(69)が開業。地域に親しまれていたが、2017年11月末、働く家族らの高齢化などを理由に、地元住民から惜しまれつつ閉店した。

泉山さんによると、開業当時より常連客の高齢化が進み、病気などで入院する人も年々目立つようになっていた。以前は元気に通っていた人が、1人で風呂に入るのに苦労している、との話を聞くことも多くなり、デイサービスと銭湯を組み合わせた運営の必要性を感じていた。

下沢代表は、よく銭湯を利用していた人が、介助が必要となった後も通えるようにしたい―と、10年ほど前から既存の公衆浴場を生かした事業の構想を抱いていた。今回、しろがね軟水泉が閉店する話を人づてに聞き、構想実現に向け、泉山さんに施設を譲渡してほしいと打診。泉山さんも下沢代表の意向を理解し、了承した。

泉山さんは「思いが詰まった銭湯が壊されず、そのまま活用されるのはうれしい」としみじみと語る。

事業の実施に当たり、リブライズは日本政策金融公庫八戸支店から、社会的課題の解決を目的とした事業を営む法人対象の「ソーシャルビジネス支援資金」の融資を受けた。

開館は平日のみ。入浴は午前と午後の2回、各回10人程度の利用を想定する。

銭湯と介護の融合について、下沢代表は「従来の介護の在り方を変えたい、というのが今の思い。一般の人も利用できる環境をつくるのが理想だ」と話す。

■2018.1.20  2017年「医療,福祉事業」の倒産状況
2018年度の診療報酬と介護報酬の同時改定を前に、2017年(1-12月)の「医療,福祉事業」の倒産件数は250件にのぼり、介護保険法が施行された2000年以降で最多になった。
このうち、業種別で最も多かったのが「老人福祉・介護事業」の111件(前年比2.7%増)で、件数を押し上げた。

また、「医療,福祉事業」の負債総額も2年連続で前年を上回ったが、全体では負債1億円未満の小・零細規模が84.8%を占めるなど、小規模倒産が目立った。
高齢化社会の成長産業として注目される医療福祉業界だが、介護職員の人手不足が深刻化するなど、経営のかじ取りが難しさを増し、業界内では淘汰の動きが加速している。



※調査対象の「医療,福祉事業」には、病院、医院、マッサージ業や鍼灸院などの療術業、老人福祉・介護事業などを含む。

2017年(1-12月)の「医療,福祉事業」倒産件数、2000年以降で最多
2017年(1-12月)の「医療,福祉事業」倒産件数は、250件(前年比10.6%増、前年226件)に達し、6年連続で前年を上回るともに介護保険法が施行された2000年以降で最多になった。



負債1億円未満の小規模倒産が18.4%増

2017年(1-12月)の負債総額は364億100万円(前年比18.7%増、前年306億4,500万円)になり2年連続で前年を上回った。
 内訳では、負債10億円以上の大型倒産は9件(前年7件)と前年を上回ったが、倒産全体では負債1億円未満が212件(構成比84.8%)と8割を占め、前年比で18.4%増(前年179件)と小規模倒産が増勢をみせた。



業種別、「老人福祉・介護事業」が2000年以降で最多件数を更新

業種別では、最多が「老人福祉・介護事業」の111件(前年比2.7%増、前年108件)で、介護保険法が施行された2000年以降で最多件数になった。次いで、マッサージ業、整体院、整骨院、鍼灸院などを含む「療術業」が68件(同17.2%増、同58件)、「病院・医院」が27件(同12.9%減、同31件)、「障害者福祉事業」が23件(同109.0%増、同11件)など。



「老人福祉・介護事業」倒産、原因別では「事業上の失敗」が増勢

業種別で最多だった「老人福祉・介護事業」の内訳では、「訪問介護事業」の45件(前年48件)を筆頭にして、デイサービスなどの「通所・短期入所介護事業」が44件(同38件)、サービス付き高齢者住宅などを含む「その他の老人福祉・介護事業」が9件(同6件)、「有料老人ホーム」が6件(同11件)などだった。

「老人福祉・介護事業」倒産の原因別では、最も多かった販売不振(業績不振)が51件(前年比26.0%減、前年69件)と前年を下回ったのに対し、「事業上の失敗」が26件(同44.4%増、同18件)と増勢が目立った。これは、安易な起業や本業不振のため異業種からの参入など、事前準備や事業計画が甘い小・零細規模の業者が思惑通りに業績を上げられず経営に行き詰まったケースが多いとみられる。

「老人福祉・介護事業」倒産の地区別では、全国9地区のうち、近畿24件(前年23件)、中部14件(同9件)、北海道7件(同3件)、中国7件(同5件)、北陸4件(同2件)の5地区で前年を上回った。一方、九州12件(同16件)と東北2件(同9件)の2地区で減少し、関東39件(同39件)と四国2件(同2件)が前年同数だった。



原因別、販売不振が過半数

医療,福祉事業の原因別では、最多が販売不振(業績不振)の137件(前年比2.1%減、前年140件)で、全体の過半数(構成比54.8%)を占めた。次いで、事業上の失敗が51件(前年比54.5%増、前年33件)、既往のシワ寄せ(赤字累積)が17件(同13.3%増、同15件)の順。



形態別、事業消滅型の破産が9割

医療,福祉事業の形態別では、事業消滅型の破産が226件(前年比8.6%増、前年208件)と全体の9割(構成比90.4%)を占め、業績不振に陥った事業者の再建が難しいことを反映した。
また、再建型の民事再生法は17件(前年11件)と増加した。この17件の主な内訳では「病院・医院」が6件、「療術業」が5件、「老人福祉・介護事業」が4件など。「病院・医院」の中には、地元では大規模な総合病院を経営していた地方の有力病院もみられた。



地区別件数、9地区のうち5地区で増加

医療,福祉事業の地区別では、全国9地区すべてで倒産が発生した。近畿の88件(前年65件)を筆頭にして、関東73件(同72件)、九州26件(同28件)、中部26件(同23件)、中国16件(同8件)、北海道8件(同9件)、北陸5件(同7件)、東北4件(同11件)、四国4件(同3件)の順。
前年より上回ったのは、関東・中部・近畿・中国・四国の5地区。これに対して減少は北海道・東北・北陸・九州の4地区だった。




東京商工リサーチの調査では、全国の医療,福祉事業者1万4,834社の2017年3月期決算は、「増収増益」企業の構成比が33.1%に対し、「減収減益」企業も同29.1%と拮抗した。
さらに、「減益」企業は51.4%と半数を超え、同業との競合や人手不足を補うための人件費上昇が収益悪化につながり、収益確保が難しいことが透けてみえる。

2018年度の診療・介護報酬の同時改定では、診療報酬が医師技術料などの「本体」部分を0.55%引き上げる一方で、「薬価」などの引き下げにより全体ではマイナス1%前後になる見通しになった。また、介護報酬は0.54%の引き上げに決定したが、通所介護での事業規模やサービス提供時間に応じた基本報酬の細分化など「給付適正化」も進められる方向である。
このように医療・福祉関連業界では、淘汰の動きに緩みがないことから、引き続き今後の動向から目を離せない。

 

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