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 2018. 6. 6 高齢者の身元保証サービス 入所や入院時の心強い味方
 2018. 6. 8 小池知事定例会見  児童相談所の体制をさらに強化
 2018. 6.27 ダイキン子会社、障害者雇用の事務所増設
 2018. 6.29 東京都ワースト2位 98人不足 児童福祉司


■2018.6.6  高齢者の身元保証サービス 入所や入院時の心強い味方
家族がいない高齢者らの身元を保証するサービスが広がっている。会員となった高齢者から事業者が一定の金額を預かって、施設入所の際に身元保証人となるほか、施設や医療機関への費用の支払いに連帯責任を負ったりする。一人暮らしの高齢者には心強いサービスだが、二〇一六年には同様のサービスを提供していた「日本ライフ協会」が破綻するなどの問題も起きており、有識者らから法整備を求める声も上がっている。

名古屋市内の女性(77)は三年前、身元保証サービスを提供する東京都のNPO法人「りすシステム」と契約した。女性は夫(82)と二人暮らしで子どもはいない。

最初に身元保証人の必要性を感じたのは、十年前。夫が膵臓(すいぞう)がんになり、手術や入院の同意書に身元保証人の署名を求められた。この時、ふと思った。「もし夫が先に亡くなったら、誰が私の身元保証人になってくれるのだろう」。夫婦ともにきょうだいはすでに他界。めいやおいがいるが、迷惑はかけたくない。

夫の病状は安定し、今は自宅で暮らしている。しかし、夫が他界した後の施設入所を考え、いくつかを見学するうち、入所申し込みにはほとんどの施設で身元保証人の署名が必要だと知った。見学に訪れた市内の特別養護老人ホームで偶然開かれていた同法人の説明会を聴き「自分に必要なのはこれだ」と感じた。

同法人が提供するサービスには、介護施設の入所や入院、手術の際の身元保証だけでなく、死亡後の遺体の引き取りや葬儀、納骨、遺品整理などの「死後事務委任」も含まれる。公正証書を作成し、申込金や預託金など計約百七十万円を用意して契約した。「いつでも相談もできるし、緊急時には駆けつけてもらえる。これで一人になっても大丈夫だと、気が楽になった」と話す。

同法人は一九九三年の設立。会員は現在、全国の約三千四百人で、ここ三年で千人ほど増えたという。

◆幅広い業種の企業が参入

淑徳大の結城康博教授(社会保障論)によると、身元保証サービスを提供しているのは全国の百団体ほどで増加傾向にあるとみられる。福祉分野などのNPO法人が事業者となっているほか、冠婚葬祭、警備保障、小売りといった幅広い業種の企業も参入している。

こうした事業者の増加は、介護施設入所の際、必ずといっていいほど身元保証人を求められることが背景にある。介護施設は本来、省令に基づき、身元保証人がいないという理由で入所を拒むことはできない。だが、実際は支払いの滞納や遺体の引き取りなどの懸念から、みずほ情報総研の調査では、特別養護老人ホームや老人保健施設の95%超が入所時に身元保証人の署名を求めていた。医療機関への入院や治療でも、身元保証人の同意が必要なことが多い。

このサービスをめぐっては、日本ライフ協会が迂回(うかい)融資などで預託金を流用していたことが分かり、元役員らが逮捕される事件が発生した。厚生労働省によると、現在も事業者の届け出や認可などの制度は整備されておらず、「実態は把握できていない」という。担当者は「関係省庁と情報交換して何ができるか検討している」としている。

しかし、その後も死亡した会員から譲り受けた遺産をめぐる脱税などの問題が各地であり、結城教授は「利用者は自己責任で契約しているが、消費者被害を防ぐ仕組みが必要。社会福祉協議会など公的な性質のある機関が身元保証を行うのが理想的だ」と話す。

■2018.6.8  小池知事定例会見  児童相談所の体制をさらに強化
「それでは、本日、合計で4件お伝えしたいことがございます。まず冒頭でございますが、先日、結愛ちゃんという5歳のかわいい女の子が、大人でも書けないぐらいの素晴らしいメモを、『素晴らしいメモ』と言ったら、もう本当に心揺さぶられる、そんなメモを残して亡くなられた事件、これについては、本当に私自身も『何とかならなかったのか』という思いでいっぱいでございます。

そこで、児童相談体制の強化を図りたいと考えております。今申し上げましたのは、今年の3月、5歳のお子様が児童虐待で目黒で亡くなったというケースであります。児童相談所が関与していながら、このような痛ましい事件が起きたということについては、極めて残念でございます。そして、改めてご冥福をお祈りしたいと存じます。この事件を受けまして、児童相談の体制を、さらに強化をいたします。

そのために、まず、関係局に児童福祉司、児童心理司、そして保護所の職員の増員をいたします。それによって、児童相談所の体制を強化をいたします」

「それから、夜間・休日の相談体制など、24時間365日、子供を見守る体制を強化いたします。法的対応力を強化するということなど、さらには、地域でのネットワークのさらなる強化ということで、早急に検討するように指示を出したところでございます。そのための人員や予算については、通常の査定とは切り離しまして、優先的に措置をしていきたいと考えております。実は、これまでも、都といたしまして、これらの、いわゆる児童虐待が、このところ、大変、残念ながら急増しております。そして、深刻化もしているということから、この3年間で児童福祉司、児童心理司、こういった専門の方々を、実は119名で増やしております」

「それから、現役の警察官、そして警察官のOBの方、それぞれ児童相談所全体で27名配置をしてまいりました。加えて、非常勤の弁護士、協力弁護士を45名配置するなど、警察との連携や法的対応力の充実を図ってきたところでございます。一方で、今回、このような事件が起こってしまったということであります。香川から引っ越してこられたケースでありますけれども、ここからの連携がどうだったのかという点も残りますし、また、今回担当の品川の児相が、出掛けたけれども会えなかったというようなことも重なりました。まさに不幸が重なってしまったことによって、尊い命が奪われたことに、憤りを感じると同時に、我々が何をなすべきなのか、改めて足元を見て、また、今申し上げましたような形で、まずは強化をしていきたいと考えております」

「それから、警察との連携でございますけれども、現在の情報共有の協定内容を見直します。そして、子供の安全確認など、日常での情報共有を進めて、一層強化をしてまいりたいと存じます。いずれにしましても、最近、児童虐待があまりにも急増しているという背景に一体何があるのか、そういった根本問題も含めて、本件に対しまして、東京都として全庁一丸となって、そしてまた、スピード感を持って体制強化を進めてまいることといたします。まずは、冒頭、この件についてお伝えをいたしました」

■2018.6.27  ダイキン子会社、障害者雇用の事務所増設
ダイキン工業は26日、主に重度障害者を雇用する第三セクター方式の子会社「ダイキンサンライズ摂津」(大阪府摂津市)に、新たな事務所棟を完成させ報道陣に公開した。同社はダイキンから空調機器の部品組み立てや加工を請け負っており、現在約140人の障害者が働いているが、事務所の増設により2023年までに210人まで拡大する方針だ。

延べ床面積は約2500平方メートルで事務所や会議室、食堂などがあり、投資額は9億円。エレベーターやトイレをバリアフリーにしたり、弱視の人向けに通路に見えやすいガイドラインを引いたりするなど働きやすいよう工夫している。

ダイキンの井上礼之会長は「大阪府内には意欲があっても就業できない障害者はまだ多い。今後、ダイキンでも雇用を拡大していく」と述べた。



ダイキン工業は26日、障害者雇用の特例子会社、ダイキンサンライズ摂津(大阪府摂津市)の新しい事務所棟の竣工式を開いた。障害者雇用を2023年度に現在の約1.5倍の210人に増やす。ダイキンの雇用率は3月時点で2.28%。法定雇用率が21年に2.3%に引き上げられることに対応する。

約9億円を投じて新棟を建てた。事務所や食堂、倉庫を移し、既存の工場の作業スペースを広げた。ダイキン向けに空調機器の部品の組み立てなどをしている。障害者の法定雇用率は18年4月に0.2ポイント上昇し、2.2%となった。ダイキンの井上礼之会長は「障害のある社員がやりがいを感じる会社にしたい」と話し、ダイキン本体も含めて障害者雇用を拡大していく。

■2018.6.29  東京都ワースト2位 98人不足 児童福祉司
東京都目黒区で5歳の女児が両親から虐待を受け死亡した事件を巡り、児童福祉司の不足が指摘されている問題で、東京都は配置基準に対して98人足りていないことが分かった。厚生労働省が28日の野党合同ヒアリングで、児童相談所(児相)を設置する69の都道府県や政令市ごとの充足状況を示した。東京都は全国でワースト二位にあたり、最悪は大阪府で106人の不足だった。

児童福祉司は児相で虐待や非行に対応する職員で、児童の面談や保護者の指導にあたる。児相は都道府県と政令市、指定された中核市が設置している。福祉司の配置基準は法令で「人口4万人に1人以上」とされている。

厚労省が示したのは、配置基準と実際の配置数を比較した2017年4月1日時点の人数。東京都は基準342人に対し、配置は244人にとどまった。不足のうち、関東圏では埼玉県24人、千葉県20人、神奈川県13人などが目立った。基準を超えた自治体もあり、トップの名古屋市は34人多い96人の配置だった。

ヒアリングでは野党側が「体制強化が遅れている自治体に国として指導すべきではないか」と指摘。厚労省の担当者は「(各自治体に)どう考えているか聞きながら進める」と答えた。

 

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