残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース

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残しておきたい福祉ニュース

 2013年 
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

 2013. 7. 1 地元産ブルーベリー使用のドレッシング発売 角田の社福法人 臥牛三敬会
 2013. 7. 1 聴覚障害の子 放課後集合 NPO法人広島聴覚障害者福祉会
 2013. 7. 1 障害者差別解消/社会参加支える手だてを
 2013. 7. 1 東北初、障害者就労で硬式野球ボール修繕 ホープフルのぎく園
 2013. 7. 1 一斗缶事件公判 鑑定人「発達障害の疑い」 
 2013. 7. 2 障害者支援推進 長野と鳥取協定 「あいサポート運動」
 2013. 7. 2 障害伝え、避難スムーズに ベストとシール作製し無料配布
 2013. 7. 2 障害者手作り製品ブランド「8H」 2日から販売 三島
 2013. 7. 2 授産施設商品応援します 熊本市のコンビニ2店
 2013. 7. 2 赤い羽根共同募金:くまモン、呼びもん 低迷する中、ピンバッジで寄付額2年連続増 熊本市
 2013. 7. 2 赤い羽根:くまモン「救世主」に ピンバッジに注文殺到
 2013. 7. 2 赤い羽根自販機:県内200台目 /福岡
 2013. 7. 2 ビッグイシュー:配達します 障害者らの就職支援 岡山
 2013. 7. 2 毎日サマースクール:特別支援学級の中学生、障害者施設で軽作業体験 下関 /山口
 2013. 7. 2 刑務所の医師不足解消へ検討会発足…法務省
 2013. 7. 2 原発事故で介護職員減少 新たな担い手養成 南相馬市
 2013. 7. 2 熊本・天草の86歳女性がマダニ感染死
 2013. 7. 3 介護給付費、膨張続く 11年度は保険開始時の2倍超
 2013. 7. 3 島原療護センター障害者虐待:被告に有罪判決 地裁 /長崎 元施設職員、岡田卓被告
 2013. 7. 3 展示販売会:障害者作業所の作品、尼崎で /兵庫
 2013. 7. 3 流し灯籠作り:先祖慰霊 支援施設の利用者18人 久留米「梅苑」 /福岡
 2013. 7. 3 障害者差別解消法 誰にも優しい社会へ
 2013. 7. 3 口に絵筆 生が躍動…牧野さん岡山・倉敷で個展
 2013. 7. 3 手術、年4百件以上…がん拠点病院の要件厳しく
 2013. 7. 3 高齢者ら見守りで水道検針事業者と協定…三重・四日市
 2013. 7. 3 最期の看取りは自宅希望が半数
 2013. 7. 3 車いす、ベルトで守る バス走行中転倒、重傷の例も 福岡市
 2013. 7. 3 高齢者とその家族などのための生活応援情報誌「ケアケア」がリニューアル創刊
 2013. 7. 3 ダウン症とともに 社会の理解 雇用進める
 2013. 7. 4 高松の福祉施設でレジオネラ菌 女性用浴槽から 市ふれあい福祉センター勝賀
 2013. 7. 4 障害者らの入居支援活動を紹介 5日まで岡山市役所でパネル展
 2013. 7. 4 認知症行方不明者は9,607人
 2013. 7. 4 障がい者サポーター制度開始へ 熊本市
 2013. 7. 5 「トラブルシューター」知って 仲立ち役育成へ
 2013. 7. 5 夏乗り切る新商品販売 障害者支援 金沢の菓子工房
 2013. 7. 5 入所男性倒され死亡/弘前
 2013. 7. 5 幼児3人からO157検出…佐賀
 2013. 7. 6 仮設住宅にボランティア、秦野市職員と市民有志が/神奈川
 2013. 7. 6 サッカー:障害者、J参入アシスト 「奈良クラブ」公式サイトを制作
 2013. 7. 6 熱中症もう続出、6月末までに搬送148人…北海道
 2013. 7. 7 東京都内、高齢者の万引増加 初めて少年上回る
 2013. 7. 7 熱中症の搬送、全国で740人 愛媛県で1人死亡
 2013. 7. 7 車いすソフトボールで初の大会 4チーム参加、北海道で
 2013. 7. 8 ワタミグループの老人ホームで入浴中の女性が死亡
 2013. 7. 8 発達障害児に寄り添い 5大学短大で始動
 2013. 7. 8 手足口病が流行、患者数が2倍に…静岡
 2013. 7. 8 保護犬だってやり直せる 小山・多頭飼育発覚5年
 2013. 7. 8 成年後見制度と改正公選法
 2013. 7. 8 振り込め詐欺や勧誘電話を自動で警告!ウィルコム「迷惑電話チェッカー」
 2013. 7. 9 障害者から横領の弁護士に実刑 成年後見制度を悪用
 2013. 7. 9 「腕」で紡ぐ可能性の音色 ダウン症のピアニスト・鈴木凜太朗さん
 2013. 7. 9 <入浴中に死亡>「ワタミの介護」でまたも入浴中事故で死者が!
 2013. 7. 9 <事故防止策>家庭内事故は年間1万件以上!
 2013. 7. 9 高齢期の糖尿病はリスクが2倍に
 2013. 7. 9 三田の障害者福祉施設が15周年 記念の冊子制作 小規模作業所「のぞみ」
 2013. 7. 9 iPadで障害者就労支援 ハローワーク
 2013. 7. 9 うどん店で接客挑戦 登別の障害者施設、敷地内に11月開店 社会福祉法人・登別さいわい福祉会
 2013. 7. 9 熱中症の搬送者、1週間で2594人…3人死亡
 2013. 7. 9 がん治療、老若別に開発…新10か年戦略案
 2013. 7. 9 発達障害は親子での受診も大事〈週刊朝日〉
 2013. 7. 9 ウイングルが、車いすの概念を変える次世代パーソナルモビリティ開発会社に出資
 2013. 7. 9 楽しく学べる!障害児学級にタブレット端末…滋賀
 2013. 7. 9 [グループホーム]在宅支える「介護の拠点」に
 2013. 7.10 傷害致死:佐用の福祉施設、入所者の男性が顔を蹴られ死亡 /兵庫
 2013. 7.10 高齢/障害受刑者、高松刑務所の挑戦 二度と再び、戻らぬため
 2013. 7.10 体験学習:県立盲学校生、西武線で 駅や電車の安全利用へ /埼玉
 2013. 7.10 <高齢者にやさしく>横浜市、日本初のUDタクシー専用レーンを設置
 2013. 7.10 <無料配布>「高齢者等の見守りガイドブック」を新たに作成――東京都
 2013. 7.10 <GH火災から学ぶ>面積にかかわらずスプリンクラー義務化の方針
 2013. 7.10 <熱中症搬送>連日の猛暑で救急搬送はすでに2500人超え!気象庁は注意喚起
 2013. 7.10 昨年の火災死亡 高齢者6割…新潟
 2013. 7.10 手足口病、九州で流行
 2013. 7.10 高齢者施設で散髪 三重・鈴鹿理容組合
 2013. 7.10 「成功報酬制」創設などを要望−日本介護福祉士会の石橋会長ら
 2013. 7.10 介護施設のいろいろ、第1回実践交流会 地方から東京に進出した経営者が語る
 2013. 7.10 介護記録の入力が手軽に 仙台のIT企業などがソフト開発
 2013. 7.10 自閉症に「母親由来の抗体」が関係、研究
 2013. 7.11 パラ五輪選手、初の採用決定 JOCの就職支援計画で
 2013. 7.11 高齢者狙う詐欺の手口紹介 山口・下松で被害防止講演会
 2013. 7.11 救急車、別病院に到着…静岡・清水病院医療事故
 2013. 7.11 「統合失調症の人が知っておくべきこと――突然死から自分を守る」
 2013. 7.11 介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いについて
 2013. 7.11 鮮やか色彩、大胆な構図 流山で自閉症の子の作品展
 2013. 7.11 「有料老人ホーム 取材レポート2013年7月号」公開 探しっくす
 2013. 7.12 点字ブロックに物置かないで 「守る会」が啓発シール
 2013. 7.12 障害者モデルに服飾ショー
 2013. 7.12 風疹ワクチン不足…大人は接種中止の医院も
 2013. 7.12 茨城空港に非金属製車いす
 2013. 7.12 マニュアル不備「一因」…清水病院医療ミス
 2013. 7.12 <NHK シリーズ認知症>7月15 日・25日放送〜「アニメ映画「しわ」が描く“当事者の世界”」ほか
 2013. 7.12 障害者就労、農業に手応え 静岡の支援施設
 2013. 7.12 介助犬目指す「ハル」 宇土市庁舎で実地訓練
 2013. 7.12 UDタクシーで協定 市と協会が導入率10%目指す
 2013. 7.12 高齢者の万引増加  募る生活苦、孤独感
 2013. 7.12 発達障害は親子での受診も大事
 2013. 7.12 大人の発達障害「対人関係が苦手」
 2013. 7.13 犬と「心」触れ合う 飯塚小で「アニマルセラピー」 [福岡県]
 2013. 7.13 高齢者、幼児、障害者 一体型デイサービス始動 旭川の「晴れるや」 初の富山型
 2013. 7.13 選挙優先…口つぐむ社会保障改革 どうなる「21世紀モデル」
 2013. 7.13 70〜74歳の医療費2割負担明記へ…国民会議
 2013. 7.13 知的障害者の被告:身元引受先確保へ支援委員会
 2013. 7.13 「熱中症予防情報サイト」新サービス開始、「暑さ指数」を無料自動配信
 2013. 7.13 高齢者、幼児、障害者 一体型デイサービス始動 旭川の「晴れるや」 初の富山型
 2013. 7.14 麻生でCPサッカーフェス パラリンピック予選壮行会も 日本脳性麻痺7人制サッカー協会
 2013. 7.14 1人も応募なし…不在者投票の外部立会人確保に選管苦慮 参院選
 2013. 7.14 老後も安心! 認知症にならないための眠り方
 2013. 7.14 要介護者の低栄養に要注意!夏場の食欲不振が招く体調変化 日清オイリオ
 2013. 7.15 息子さんとぶつかり携帯壊れた…障害者から詐取 神田貴久容疑者(42)
 2013. 7.15 播磨灘遊覧で交流 加古川の障害児とボランティア
 2013. 7.15 江田島に初の障害者共同住居 社会福祉法人江能福祉会
 2013. 7.16 障害者福祉基礎築いた糸賀一雄の生誕100年業績発信
 2013. 7.16 工夫こらす東京・国立の「滝乃川学園」 知的障害者の投票支え40年
 2013. 7.16 不正受給で訪問介護の指定取り消し−岡山 すずらん
 2013. 7.16 KDDI、障がい者向けサービス「スマイルハート割引」の対象者を拡大へ
 2013. 7.16 入所少女に淫行容疑 兵庫、知的障害児施設の元職員逮捕 社会福祉法人三田谷治療教育院 三田谷学園
 2013. 7.16 障害者にわいせつ行為 元施設職員容疑で逮捕 社会福祉法人三田谷治療教育院 三田谷学園 堂垣直人容疑者(34)
 2013. 7.16 障害者スポーツ学ぶ 福島で指導者養成講習会
 2013. 7.16 立川に発達・学習障がいの子ども向け学習塾−生徒に合った能力引き出す /東京
 2013. 7.16 サンドイッチ食べ交流 伏見で高齢者サロン始める
 2013. 7.16 「仕事と介護」の両立がしやすい社会に
 2013. 7.16 熱中症で4265人搬送、6月 前年の2・3倍
 2013. 7.16 地域の高齢者見守り/大川中・ジュニアヘルパー
 2013. 7.17 10代少女に淫行の疑いで元職員逮捕の三田谷学園 理事長「深くおわび」 社会福祉法人三田谷治療教育院堂垣直人容疑者(34) 
 2013. 7.17 介護・看護を理由に離職する人が増加傾向に!「平成24年就業構造基本調査」
 2013. 7.17 事業者指定取り消し:津山「すずらん」指定取り消し /岡山
 2013. 7.17 障害者郵便割引不正:証拠改ざん 9月25日に判決 控訴審が結審
 2013. 7.17 温泉権販売名目で80億円 出資法違反容疑で元社長逮捕
 2013. 7.17 熱中症搬送、1週間で1万人超 猛暑日続き16人死亡
 2013. 7.17 障害者の作業所 利用者負担、なぜ残る /大阪
 2013. 7.18 介助犬ってすごい 大田原・親園小で出前講話
 2013. 7.18 介護福祉士の卵に奨学金
 2013. 7.18 全国老人福祉施設協議会が、「第6回介護作文フォトコンテスト」の作品を広く募集!
 2013. 7.18 【成年被後見人の選挙権回復】 取り戻した参政権を存分に行使してほしい
 2013. 7.18 障害年金、請求漏れ2万人 厚労省調査で判明
 2013. 7.18 身体障害者ケアホーム 県東部初、小松島に開設 小松島びぎん 有限会社あすみ
 2013. 7.18 被後見人に選挙権 「やっと社会の一員に」 障害者グループホーム下宿屋
 2013. 7.18 ともに活かす選挙権/投票所での支援内容は?
 2013. 7.18 2013参院選:成年被後見人の選挙権回復、県選管も施設にPR /和歌山
 2013. 7.18 1票のバリアフリー
 2013. 7.18 成年後見制度訴訟:選挙権訴訟2件、東京高裁で和解 きょう札幌も成立へ
 2013. 7.18 参院&知事ダブル選 伝えたい/障害者就労支援 竹中ナミさん /兵庫
 2013. 7.18 障害者雇用:県内事業所「雇用せず」64% 大規模ほど積極採用 やまぎん情報開発研 /山形
 2013. 7.18 高齢者や妊婦の買い物支援 NPOが配達サービス 東串良 NPO法人豊栄ひっとべ会
 2013. 7.18 離れた家族に「安心」 高齢者を見守りメール 京セラ製Mi―Look
 2013. 7.19 障害者福祉施設のショップ売り上げ好調 宇キ宮市役所内
 2013. 7.19 手帳もらえぬ障害児を支援 難聴児母親ら団体立ち上げ キッズ・バリアフリー
 2013. 7.19 知的障害者ら選挙権回復 サポートも慎重に
 2013. 7.19 ハンドル形電動車いす 通行場所に要注意
 2013. 7.20 福祉施設の男性職員、児童に不適切行為
 2013. 7.20 通所男性 津波死亡訴訟 遺族、和解の方向 仙台地裁
 2013. 7.20 福山に障害者就労支援カフェ 社会福祉法人アンダンテ
 2013. 7.20 「これからの介護食品のあり方」農林水産省がとりまとめ
 2013. 7.20 認知症を語る、患者と介護者のインタビューを公開 健康と病いの語りディペックス・ジャパン
 2013. 7.20 老老介護の果てに…「一緒に死のう」妻殺害し、自殺を図った元商社マンの葛藤
 2013. 7.21 包丁で父親刺殺「障害者年金、勝手に使われて」
 2013. 7.21 被災地のいま!グループホームで暮らす認知症の人たち
 2013. 7.21 被後見人の女性が投票=6年ぶり選挙権回復−茨城【13参院選】
 2013. 7.22 ハンセン病療養所入所者の投票、61人分無効に 岡山
 2013. 7.22 障害福祉事業所が個人情報紛失 ポプラの家
 2013. 7.22 人間ドック・がん検診の検索・予約サービス「からだグッド!」運用開始
 2013. 7.23 血液検査で自閉症を早期発見するSynapDxが$15.4MをGoogle Venturesらから調達
 2013. 7.23 たつののNPOがケアホーム建設 8月1日から運営へ ピアサポートすぎな
 2013. 7.23 重度訪問介護増やして 身体障害者 町田市に申請
 2013. 7.23 障害者への特定贈与信託
 2013. 7.23 全大阪ろう社会人秋季大会 開幕 6チーム参加 /大阪
 2013. 7.23 <国民生活基礎調査>最新高齢者事情――単独世帯上昇中
 2013. 7.23 養老川で溺れた男性障害者死亡 大多喜 /千葉
 2013. 7.24 姉殺害で懲役14年確定へ 発達障害、一審は求刑超え
 2013. 7.24 「高齢者住宅フェア」東京ビッグサイトで開催!
 2013. 7.24 買い物弱者などのために、生活クラブ連合会が取り組む介護福祉
 2013. 7.24 盛岡の施設でウイルスによる風邪の集団発生 /岩手 ヒトメタニューモウイルス
 2013. 7.24 <OECDデータ>日本人の25人に1人が肥満、米国は3人に1人――OECDヘルスデータ
 2013. 7.24 <17日は「東京の日」>「老後も東京で」希望者ははわずか25%!――民間調査
 2013. 7.24 <健康管理>小豆煮汁が骨粗鬆症の予防・改善に効果的
 2013. 7.24 福祉用具、選び方のコツを一冊の本に
 2013. 7.25 障害者雇用、県内で拡大 就職2割増、企業の意識変化
 2013. 7.25 クローバーで幸せ発信 田原・蔵王山は「パワースポット」 障害者就労施設田原授産所
 2013. 7.25 NPO「遠野まごころネット」障害者福祉事業を開始
 2013. 7.25 40代・50代が”親のこと”を考えるイベント「オヤノコト.エキスポ2013」開催迫る!
 2013. 7.25 福祉用具の選び方や、正しい使い方をイラスト付きで詳しく紹介
 2013. 7.25 児童虐待、最悪6・7万件…児相相談後に死亡も
 2013. 7.25 熱中症対策 自治体動く
 2013. 7.25 発達障害、4コマ漫画に
 2013. 7.25 共生の道を探して:いのち寿ぐために/「たすけあい佐賀」の宅老所から 社会福祉法人かささぎ福祉会 かささぎの里
 2013. 7.25 全国障がい者芸術・文化祭:来年夏秋、県内で /鳥取
 2013. 7.25 入部香代子さん、肝硬変のため死去 62歳=元豊中市議 /大阪 車椅子の議員として知られ
 2013. 7.25 豆腐作り:自家製豆腐販売用、念願のリヤカー 一宮の障害者自立支援施設 /愛知 かえで作業所 
 2013. 7.25 ハンセン病:理解する親と子のシンポ 東村山で開催 /東京
 2013. 7.25 皇太子さま、岡山の福祉施設訪問 旭川荘
 2013. 7.25 <架空の記録>東京の通所事業所、不正請求等で3か月間の効力停止処分 有限会社多摩ヘルパーセンター
 2013. 7.25 <高齢者見守り>エスカレーターでの事故に気をつけて!――国民生活センター
 2013. 7.25 室蘭・港北町に「ココカラ」開設、障害者の就労支援
 2013. 7.25 介護ロボ 開発進む 腕上げ下ろしや立ち上がり支援 実用化2〜3年後目標
 2013. 7.25 平均寿命:女性86.41歳 2年ぶり「世界一」
 2013. 7.25 <架空の記録>東京の通所事業所、不正請求等で3か月間の効力停止処分  母さんの家
 2013. 7.25 「潜在障害者」132万人、77%が高齢者
 2013. 7.25 司馬遼太郎めざす全盲の学者 どの道ハンディ、なら好きな道…と進路指導で歴史学科に
 2013. 7.26 知的障害者:逮捕されるたび驚き 名前変更「覚えない」
 2013. 7.26 知的障害者:覚えない養子縁組27回 無効求め提訴へ
 2013. 7.26 知的障害男性、勝手に27人と養子縁組…悪用か
 2013. 7.26 石川県内、障害者虐待42人 「経済的」半数超
 2013. 7.26 県立こころの医療センター 医療費1386万円助成されず 427件で事務ミス 三重
 2013. 7.26 ひとり暮らしの高齢男性は、社会的孤立傾向に!
 2013. 7.26 アレルギー対応のサツマイモコロッケ商品化  佐賀西部コロニー白石作業所
 2013. 7.26 高齢者向け住宅:「住所地特例」厚労省が検討
 2013. 7.26 母と姉が就寝中に自宅に火をつける 殺人未遂容疑で女逮捕 北海道 介護施設職員、河田珠枝容疑者(34)
 2013. 7.27 「第三回 介護甲子園」一次予選を30事業所が通過!
 2013. 7.27 東御の旧保育園舎を多目的施設に NPO法人が来春開設  NPO法人「普通の暮らし研究所
 2013. 7.27 障害者の自立を支援 カルチャースクールが開講
 2013. 7.27 養護学校の男児、矢作古川で水死 愛知・西尾 NPO法人おひさまの会
 2013. 7.27 サービス付き高齢者向け住宅:厚労省「特例」検討 介護保険給付、前居住地が支払い
 2013. 7.27 知的障害者・偽装縁組:養子縁組の無効求め提訴 姓12回変えられた男性 東京家裁
 2013. 7.27 移動型ヘアサロン:寝たきりのお年寄りや障害者訪問、理美容車スタート 三重のNPO、手作りNPO法人「日本理美容福祉協会三重県中部センター『きれいや』」 
 2013. 7.27 障害者、被災地150キロ踏破イベント 29日、出発「共に歩き感じて」
 2013. 7.27 大津の福祉法人、食堂売上額を過少報告か 県が関連調査 滋賀県母子福祉のぞみ会
 2013. 7.27 波乗りの楽しさ、障害仲間にも 大阪、福祉協会青年部が教室受講
 2013. 7.27 老人ホーム園長ら4人逮捕=入所者の投票偽造容疑−福岡県警 特別養護老人ホームひまわり園
 2013. 7.28 福祉手帳の性別削除へ 性同一性障害に配慮
 2013. 7.28 「ももぞの学園」展示会:作者の感情、表現豊かに 北区 /岡山
 2013. 7.28 ニッポンの最先端:TSUKUBA50年 筑波技術大 言葉を即時に文字化 /茨城
 2013. 7.28 知的障がい者ボウリング大会:津で100人参加 /三重
 2013. 7.28 障害者も参加可能なキャンプ
 2013. 7.28 老老介護、苦悩の末に… 悩み抱え込み、絶えぬ殺人
 2013. 7.29 メリーランド大学の研究で、犬が認知症の高齢者に与える影響が明らかに
 2013. 7.29 深刻化する介護保険施設不足解消に向けて メディパス、首都圏で新事業を開始
 2013. 7.29 車いすダンス、多彩に息ぴったり 左京でパーティー
 2013. 7.29 地域医療を考える 理学療法士 必要性増す地域リハビリ
 2013. 7.29 償いと医療の間:医療観察法8年/中 受け入れる指定病院 入院して手厚い治療
 2013. 7.29 障害者アート:クラブに フジタさんの作品16点展示 松江 /島根
 2013. 7.29 サーフィン教室:「貴重な経験に」 視覚障害者向け、波乗り教室開催 三国サンセットビーチで 坂井 /福井
 2013. 7.29 高齢者のエアコン使用、若者の半分
 2013. 7.29 買い物弱者支援事業 移動販売事業者募る…香川
 2013. 7.29 介護ロボ安全基準、日本が主導…国際機構採用へ
 2013. 7.29 <消費者白書>高齢者のトラブル頻発を報告――消費者庁
 2013. 7.29 <効力停止>利用者への暴言や虐待で介護事業所などを処分――島根県  花みずき 花みずきの家
 2013. 7.29 「金出さへんし、持ってへんし…」女子中学生にわいせつ行為 容疑で介護施設職員逮捕 京都府警 介護施設職員、飯田宏輝容疑者(31)
 2013. 7.29 グランフロントに介護機器の研究開発拠点 オリックス・リビング
 2013. 7.29 A’ZUMA、福祉タクシー参入 民間救急車と同等設備搭載
 2013. 7.30 高血圧や動脈硬化 桃に抑制効果
 2013. 7.30 「手足口病」乳幼児に急増 まれに髄膜炎や脳炎の合併症
 2013. 7.30 売上5年2400万円偽る 大津の福祉法人過少報告、使用料免れ 滋賀県母子福祉のぞみ会
 2013. 7.30 ブルーベリーまつり:にぎわう 障害者就労支援施設3周年記念 角田 /宮城 臥牛三敬会
 2013. 7.31 500円均一ショップ:JR吹田駅前に開店 「日本製」にこだわり 特産品や授産品、オリジナル商品も /大阪
 2013. 7.31 介護給付を不正受給 大阪市、約3千万円 ドリームケアセンター
 2013. 7.31 熱中症多発 搬送357人前年比1.3倍…奈良
 2013. 7.31 「手足口病」患者、昨年の8.3倍に…感染研
 2013. 7.31 食堂売り上げ過少申告 大津の福祉法人 県から施設使用料減免 社会福祉法人滋賀県母子福祉のぞみ会
 2013. 7.31 大津市でも580万円減免 過少報告の福祉法人 滋賀県母子福祉のぞみ会
 2013. 7.31 新宿にうつ病などの精神障害者を対象とする就労移行支援事業所が8月1日にオープン
 2013. 7.31 介護給付費不正受給:2600万円を 福岡市、業者を処分 てるガイドサービス
 2013. 7.31 ドキュメンタリー映画:「世界一すてきな僕たち私たちへ」障害児の姿、生き生きと 江東で来月5日、完成披露上映会 /東京
 2013. 7.31 介護サービス利用者、過去最高に 12年度25万人増
 2013. 7.31 司馬遼太郎めざす全盲の学者 盲目の女旅芸人の存在と意義、「見えない」立場から発信
 2013. 7.31 介護給付費不正受給:2600万円を 福岡市、業者を処分


■2013.7.1  地元産ブルーベリー使用のドレッシング発売 角田の社福法人 臥牛三敬会
障害者就労支援施設を運営する宮城県角田市の社会福祉法人「臥牛三敬会」は、市内の農家などと協力し、地元産ブルーベリーを使った新商品のドレッシングを発売した。
 
臥牛三敬会は3年前、同市笠島にジャム加工販売店「工房美山の里」を開設。中山間地事業でブルーベリー栽培に取り組む同市西根地区の農家と提携し、これまでジャムやジュースなどの開発に取り組んできた。
 
ドレッシングは、宮城蔵王ロイヤルホテル(蔵王町)の福留竜太和食料理長の指導を受けて完成させた。ブルーベリーの酸味と甘みを生かし、風味豊かな仕上がりとなっている。
 
150ミリリットル入り450円。同会が運営する支援施設「虹の園」などで販売している。
 連絡先は工房美山の里0224(65)3811。

■2013.7.1  聴覚障害の子 放課後集合 NPO法人広島聴覚障害者福祉会
聴覚障害のある子どもたちを放課後に受け入れるデイサービス施設「手と手の広場」の開所式が30日、広島市中区光南2丁目の施設であった。運営するNPO法人広島聴覚障害者福祉会(中区)によると、同様の施設は中国地方5県で初めて。

開所式には、地元の町内会長たち約50人が出席。同福祉会の浜村孝正理事長(56)が「障害のある仲間が出会い、楽しく過ごせる場にしたい」とあいさつした。子どもたちに発音や舌の動かし方などを教える施設の役割の説明もあった。

施設は5月にオープンし、現在は広島都市圏に住む小学1年から高校2年までの32人が利用する。定員は1日10人で、利用するには居住する市町への申請が必要。

■2013.7.1  障害者差別解消/社会参加支える手だてを
障害を理由にした差別などの権利侵害は許されない。国や自治体などの公的機関は、障害者への必要な配慮をしなければならない。こんな内容を盛り込んだ障害者差別解消法が成立した。

民主党政権下で法整備の議論が始まったが、政権交代で中断。自民、公明両党の議員が民主党との調整に動き、成立にこぎ着けた。

障害者の基本的人権の促進・保護などの原則を定めた国連の障害者権利条約は、世界の130カ国が批准しているが、日本はまだだ。改正障害者基本法などに続いて差別解消法が整い、ようやく国際社会の流れに追いつく道が開けた。

バリアフリー化の不十分なまちは、車いすを使う人にとって移動すら大変だ。普通学校への入学を拒まれる、職を失わないために精神障害を公表できないなど、さまざまな問題も報告されている。今回の法整備を社会参加を促す環境づくりへの大きな一歩にしたい。

障害者差別解消法は、役所をはじめ国公立の学校や警察などに障害者への対応を義務付けた。一方、民間企業は努力義務にとどまるが、必要に応じて政府が報告を求めて指導や勧告をし、虚偽報告など悪質なケースには過料を科す。

ただ、具体的にどんな取り組みが必要になるのかはっきりせず、企業などには戸惑いもあるだろう。

このため、政府は2016年4月の法施行までに具体例などを示す指針を事業分野ごとに定める。

作家の乙武洋匡さんが車いすを理由に飲食店への入店を拒まれたとネットで公表し、さまざまな意見が飛び交った。障害者の社会生活を支えるためにどんなルールが要るか、多様な状況を想定して検討を重ねる必要がある。

気掛かりなのは、対策で必要な費用面などの負担が「過重」になると受け止められかねないことだ。零細業者への支援など実効性のある方策を考え、障害者差別の解消という目的に向かって前進しなければならない。

取り組みは、自治体ではすでに始まっている。そのための条例制定は、千葉県をはじめ北海道、岩手県、熊本県など全国に広がってきた。

具体的な差別事例を検討し、障害者や企業、飲食店、公的機関の関係者などさまざまな立場の人が意見を交わし、よりよい手だてを講じていく。その過程を共有することで、障害者が生きよい社会になるよう理解を深め、支えを確かなものにしなければならない。

■2013.7.1  東北初、障害者就労で硬式野球ボール修繕 ホープフルのぎく園
階上町の障害福祉サービス事業所「ホープフルのぎく園」の利用者が5月から、糸が切れた硬式野球ボールを1個50円で修繕する「エコボール事業」を展開している。東北地方では初の取り組みで、依頼主の高校や大学の野球部にも「とても助かる」と好評だ。県内の福祉的就労の平均工賃は全国を大きく下回っており、施設関係者は事業が軌道に乗り、利用者の経済的自立につながれば―と期待している。
 
エコボール事業は、元プロ野球横浜ベイスターズ投手の大門和彦さんの発案で、京都府宇治市のNPO法人「就労ねっとうじ みっくすはあつ」が4年前からスタート。現在は全国で6施設が手掛けている。
 
インターネットで事業を知った、のぎく園の吉田立盛施設長(40)がことし3月、京都に赴きノウハウを習得。作業に必要な台などを自作、実践に移した。
 
利用者はボールに防水のためのろうを塗ったり、1針ずつ表面の革を縫い合わせたりと、真剣な表情で作業。「慣れたらスピードも速くなった」「野球ファンなのでうれしい」などと、充実した様子だ。
 
依頼主も道具を大切に使えると喜んでいる。練習用の硬式ボールは1個約千円。縫い糸がほつれると形がゆがんだり、水を吸ったりして飛び方も変わってしまう。
 
八戸工大一高野球部の坂本諒太君(18)=3年=は「ほつれたボールはテープを巻き、一部の練習にしか使えなかった。バッティングなど大量にボールを使う練習もあるので、とてもありがたい」と笑み。八戸学院大野球部コーチの新沼舘貴志さん(32)は「これまで処分していたボールが、きれいになって返ってきて、助かっている」という。
 
厚生労働省と県のまとめによると、のぎく園など就労継続支援B型事業の県の平均工賃は月額1万1千円程度で、全国平均を2600円ほど下回る。全般的に県内の福祉施設の工賃は低く、障害者の経済的自立の大きな課題となっている。
 
吉田施設長は「エコボールを通じ障害がある人への理解も進むだろう。地域のほかの事業所にも取り組みを広げていきたい」と話している。
 
事業への問い合わせは、ホープフルのぎく園

■2013.7.1  一斗缶事件公判 鑑定人「発達障害の疑い」 
大阪市天王寺区で平成23年8月に切断遺体が入った一斗缶が見つかった事件で、妻と長男に対する殺人と死体遺棄の罪に問われた無職、藤森康孝被告(59)の裁判員裁判の第7回公判が1日、大阪地裁(長井秀典裁判長)で開かれた。起訴後に弁護側の依頼で被告の精神鑑定を実施していた臨床心理士の長谷川博一氏が証人出廷し、「被告は発達障害の疑いがある。殺害せずに遺体を解体し子供に知らせないために遺体を隠す、という行動は心理学的に説明は可能だ」と説明した。

これまでの公判で、藤森被告は2人の遺体を切断、遺棄したことは認め、理由を「修学旅行で不在だった次男に伝えたくなかったため」と説明していた。

■2013.7.2  障害者支援推進 長野と鳥取協定 「あいサポート運動」
長野、鳥取両県は障害者の社会参加を支え、すべての人が住みやすい社会を目指す「あいサポート運動」を推進するため、1日に都内で協定を結んだ。長野県は今後、同運動発祥地の鳥取県の事例を参考に、日常生活で困っている障害者を手助けするサポーターの育成などに取り組む。

同運動では、サポーターを増やすと同時に、サポーターであることを示す共通バッジを普及させ、障害者が気軽に助けを求められる人を増やす。障害者の積極雇用に取り組む企業や団体も募る。両県は共通バッジの使用やサポーターを育てる研修、PRイベントなどで連携する。

この日は阿部守一知事と平井伸治・鳥取県知事が協定書に調印。阿部知事は「日本全体が温かに支え合い愛情に満ちた社会となるよう長野県も率先して取り組む」とした。

同運動は鳥取県から島根、広島両県にも広がり5月末段階で12万人余がサポーター登録している。

■2013.7.2  障害伝え、避難スムーズに ベストとシール作製し無料配布
小松島市と、同市の聴覚障害者や支援者でつくるNPO法人ともろうは、南海トラフ地震など大災害発生時に、障害者であることを知らせる避難用のベストとシールを作った。周囲の援助を得てスムーズに避難できるようにするのが狙い。県障害福祉課は「県内自治体で作るのは初めてではないか」としている。
 
ベストはナイロン製のフリーサイズで反射材付き。背中にA4判用紙が入るスペースを作り「私は耳が聞こえません」などと自ら記して障害者であることを伝える。シールは布製の楕円(だえん)形(縦8・5センチ、横13センチ)で「障害があります」などと印字されており避難時に衣服に貼る。ともに緑色。

対象は視覚、聴覚、知的、精神の各障害者で市内に約900人おり、希望者に無料配布する。ベストは千枚、シールは1万5千枚製作。手話通訳など支援者向けの青色ベスト200枚とシール5千枚も用意した。

2011年の東日本大震災では、聴覚障害者らと健常者を見分けることが難しく、避難時や避難所生活に支障が出たため、12年7月にともろうなど6団体が市に製作を要望。市が補助金200万円を支出した。

ともろうの鈴木勉理事長(53)=同市日開野町末次、理容業=は「いつくるか分からない地震や津波に備え、多くの障害者に活用してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは市介護福祉課<電0885(32)2279>。

■2013.7.2  障害者手作り製品ブランド「8H」 2日から販売 三島
県東部地区の福祉や商工業の関係者が、県内の障害者が製作した木工品、絵はがき、食品などの製品をおしゃれなブランド品として売り出すプロジェクトを始めた。第1弾イベントが2日から、三島市一番町のカフェ「ククルク」で開かれる。
 
ブランド名は「8H(はちえいち)」。県東部の障害者福祉施設や特別支援学校など8団体の障害者が、30種類以上の製品を手掛けた。製品は若者や女性の好みに合わせ、温かみのある色調やデザインを重視している。
 
間伐材で作った箸、地場産品で作ったジャム、手作りの石けんなど、プロジェクト関係者は「百貨店で販売している商品と遜色ない出来栄え」と話す。プロジェクトリーダーの小松浩二さん(33)は「地域全体で障害者の働く場、障害者の生きがいをつくるきっかけにしたい」と意気込みを語る。
 
沼津市原の物流会社「イーリード」と市内の就労継続支援事業所で働く障害者は、カントリー調な色合いの木箱を製造した。魚市場で廃棄処分される予定だった木箱を、障害者がくぎ抜きや洗浄作業をした上で、丁寧に塗り直した。越膳徹社長(42)は「べったりとペンキを塗らずに、使い古した感じを出している。製品から障害者の集中力や技術力を感じてほしい」と話す。

■2013.7.2  授産施設商品応援します 熊本市のコンビニ2店
九州各県でコンビニエンス・ストアを展開するココストアウエスト(熊本市)は1日、県内の障害者授産施設の商品を扱うコーナーを同市内の2店舗に設け、販売を始めた。

県障がい者支援課によると、コンビニへの授産施設の商品コーナー常設は県内初で、全国的にも珍しい。同課は「商品が多くの人の目に触れることで、販路拡大や障害者の工賃アップが期待できる」と歓迎している。

販売を始めたのは、いずれも同市北区のエブリワン飛田バイパス店と高平店。乾燥しいたけやコーヒー豆、くまモンをデザインしたかご、キーホルダーなどの商品約40種類を並べた。仕入れは、県授産施設協議会など3団体に加盟する施設から。

県によると、授産施設のうち、就労を目指す障害者らが利用する「就労継続支援B型事業所」(県内約120施設)の平均工賃は、月額約1万3600円。優れた商品を開発しても販売先の確保が不十分で、工賃は13年度目標の1万6200円を下回っている。

ココストアウエストは「授産施設の販路が少ないと聞き、地域貢献のために協力を申し出た。状況を見ながら販売店舗の拡大も検討したい」と話している。

■2013.7.2  赤い羽根共同募金:くまモン、呼びもん 低迷する中、ピンバッジで寄付額2年連続増 熊本市
赤い羽根共同募金への寄付額が全国で低迷する中、熊本市共同募金委員会のPR作戦が功を奏している。“救世主”となったのは、ここでも「くまモン」。赤い羽根を持つくまモンをデザインしたピンバッジ(1個500円)を発売すると全国から注文が殺到し、寄付額は2年連続で増加に転じた。さらに、くまモンのイラストと「赤い羽根共同募金」の文字が入った交通安全グッズを無償で配り、寄付の掘り起こしを進めている。

共同募金は毎年10〜12月に集められ、高齢者や障害者らを支援する活動や施設などに配分される。都道府県ごとに集め、災害時などを除き、その地域で使われている。

しかし、景気低迷で法人からの寄付が減り、自治会を通じて募る住民の寄付も地域の人間関係の希薄化で減少。歳末たすけあいを含む全国の募金総額は2000年度248億円だったが、10年度は197億円まで落ち込んだ。10年間で50億円以上減ったことになる。

熊本市の場合も、00年度に約8000万円だったが、10年度は約5600万円まで減った。このため同委員会は11年、くまモンピンバッジ6000個を作り、売り上げを全額寄付に充てて寄付額の足しにしようと考えた。発売間もない同年11月、くまモンが全国の「ゆるキャラグランプリ」で優勝し、その人気も一躍“全国区”となってピンバッジはあっという間に完売。その後も4000個を追加発注したが、予約でいっぱいになり、11年度の寄付額は約5900万円に伸びた。

昨年度も、くまモンとハローキティのコラボによるピンバッジの売り上げが好調で、寄付額は約6300万円になった。今年度は、くまモンと県の特産品を合わせたピンバッジを企画中だ。

一方で同委員会は今年4月、共同募金の文字とくまモンのイラストが入った黄色のランドセルカバー9000枚と、子供の登下校時に使う横断旗6000本を地域の交通安全協会に無償で配った。子供たちが使う物にくまモンのイラストを使って大人の目を引きつけ、共同募金への関心を高める狙いだ。同委員会は「特に寄付離れが進む若い子育て世代に募金の意義を知ってほしい」と説明している。

■2013.7.2  赤い羽根:くまモン「救世主」に ピンバッジに注文殺到
赤い羽根共同募金への寄付額が全国で低迷する中、熊本市共同募金委員会のPR作戦が功を奏している。“救世主”となったのは、ここでも「くまモン」。赤い羽根を持つくまモンをデザインしたピンバッジ(1個500円)を発売すると全国から注文が殺到し、寄付額は2年連続で増加に転じた。さらに、くまモンのイラストと「赤い羽根共同募金」の文字が入った交通安全グッズを無償で配り、寄付の掘り起こしを進めている。

共同募金は毎年10〜12月に集められ、高齢者や障害者らを支援する活動や施設などに配分される。災害時などを除き、都道府県ごとに集め、その地域で使われている。

しかし、景気低迷で法人からの寄付が減り、自治会を通じて募る住民の寄付も地域の人間関係の希薄化で減少。歳末たすけあいを含む全国の募金総額は2000年度248億円だったが、10年度は197億円まで落ち込んだ。10年間で50億円以上減ったことになる。

熊本市の場合も、00年度に約8000万円だったが、10年度は約5600万円まで減った。このため同委員会は11年、くまモンピンバッジ6000個を作り、売り上げを全額寄付に充てて寄付額の足しにしようと考えた。

発売間もない同年11月、くまモンが全国の「ゆるキャラグランプリ」で優勝し、その人気も一躍「全国区」となってピンバッジはあっという間に完売。その後も4000個を追加発注したが、予約でいっぱいになり、11年度の寄付額は約5900万円に伸びた。

昨年度も、くまモンとハローキティのコラボによるピンバッジの売り上げが好調で、寄付額は約6300万円になった。今年度は、くまモンと県の特産品を合わせたピンバッジを企画中だ。

一方で同委員会は今年4月、共同募金の文字とくまモンのイラストが入った黄色のランドセルカバー9000枚と、子供の登下校時に使う横断旗6000本を地域の交通安全協会に無償で配った。

子供たちが使う物にくまモンのイラストを使って大人の目を引きつけ、共同募金への関心を高める狙いだ。同委員会は「特に寄付離れが進む若い子育て世代に募金の意義を知ってほしい」と説明している。

■2013.7.2  赤い羽根自販機:県内200台目 /福岡
売り上げの一部が赤い羽根共同募金に寄付される「赤い羽根自販機」が1日、春日市立春日中学校(八尋清繁校長、643人)に置かれ、県内設置台数がちょうど200台となった。公立学校への設置は初めて。

冷水器が壊れたためPTA副会長の原田美佐子さん(46)らが検討し「生徒も福祉に関心を持つ」と設置を決めた。県共同募金会によると、赤い羽根自販機は2005年に大牟田市で初めて設置され主に企業や福祉施設に設置。売り上げの5%(メーカーの利益分)が寄付され、昨年度は県内募金額の約1%となる約694万円だった。

■2013.7.2  ビッグイシュー:配達します 障害者らの就職支援 岡山
路上生活者に販売を委託し、自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版」の定期購読者の配達が1日から、全国で初めて岡山市で始まった。

これまで同誌を販売できるのは路上生活者だけで、街頭販売が基本だったが、支援する同市の「NPO法人岡山・ホームレス支援きずな」が、ビッグイシュー日本(大阪市)の佐野章二代表を説得し、障害などで就職が難しい人にも対象を拡大し、事業所や店舗向けに新たなビジネスに取り組む。

ビッグイシューは1冊300円で、うち160円が販売者の収益となる。同NPOの支援で岡山県では今年5月、47都道府県で15番目となる販売が始まった。

障害や引きこもりなどで就職が難しい人たちの支援について考えてきた渡部廣一理事(58)はビッグイシューの販売開始に合わせ、「こんにちは」とあいさつをして雑誌を手渡し、料金をもらって礼を言う−−という配達方式での販売方法を構想。最初は「ホームレスの専売特許だから」と渋る佐野代表を「社会と接点を持ち、生活のために職を求める思いは同じ」と口説いたという。

市内の法律事務所などに配達する藤澤守さん(32)は、てんかんなどの持病があり仕事が長続きしなかったという。「新たに仕事ができるのはありがたい。緊張するが頑張りたい」と意気込む。渡部理事は「彼らがより生き生きと働けるよう、配達先を増やしていきたい」と話している。

■2013.7.2  毎日サマースクール:特別支援学級の中学生、障害者施設で軽作業体験 下関 /山口
下関市内の特別支援学級に通う中学生を対象にした「毎日サマースクール」(毎日新聞西部社会事業団、市教委共催、毎日新聞下関支局後援)が1日、同市蒲生野の障害者支援施設「なごみの里」などで始まった。

施設利用者と生活を共にしながら軽作業を体験してもらおうと毎年この時期に開いている。36回目の今年は、川中、文洋、玄洋、長府、夢が丘、吉見、東部の7中学校から12人が参加。4グループに分かれ、12日までの期間中、グループごとに1泊2日の集団生活を体験。作業後は、施設利用者と入浴や夕食を楽しむ。

初日の1日は、川中中の男子2人が参加し、商品の瓶やふたにシールを貼ったり、ペット用の床材を袋に詰める作業などに取り組んだ。なごみの里の松原靖彦施設長は「将来進路を決める際に、ここでの体験を思い出してもらえたらうれしい」と話した。

■2013.7.2  刑務所の医師不足解消へ検討会発足…法務省
刑務所などでの深刻な医師不足を解消するため、法務省は、医師確保の方策を議論する「矯正医療の在り方に関する有識者検討会」を発足させる。

医師の待遇改善や募集方法などを議論し、法相に提言してもらう。谷垣法相が2日の閣議後記者会見で明らかにした。

検討会は、金沢一郎・国際医療福祉大大学院長や高杉敬久・日本医師会常任理事、ジャーナリストの見城(けんじょう)美枝子さんら8人で構成。初会合は今月25日で、12月まで計4回を予定している。

受刑者の高齢化などで医療の必要性は高まっているが、同省によると、刑務所や少年院などの常勤医は今年4月、定員332人に対して260人(78%)にまで減り、初めて8割を切った。常勤医の設置が求められている127施設のうち、22施設は常勤医ゼロだ。富山刑務所では昨年2月、医師がいないために診察が遅れ、70歳代の男性受刑者が死亡する事例もあった。

■2013.7.2  原発事故で介護職員減少 新たな担い手養成 南相馬市
福島第1原発事故に伴う介護職員不足の解消を図る福島県南相馬市の職員養成講座が1日、同市内で始まり、第1期生の21人が講習を受けた。
 
受講費は市が負担する。130時間の講習を受け、旧ヘルパー2級に当たる初任者研修修了資格を得て市内の介護施設で働く。
 
受講者の主婦我妻美加さん(34)は郡山市から南相馬市に転居したのを機に介護職を志願した。「介護の仕事を通じて被災地支援に貢献したい」と話す。
 
市内の要介護者は約3400人。介護職員は原発事故で若手を中心に職を離れ、4月末時点で53人が不足している。介護施設は市内に47カ所あり、増床、再開予定の施設分を含めると約200人足りない。
 
市は年度内に3期計90人の養成を目指し、18〜65歳の市民らに受講を呼び掛けているが、応募は27人にとどまる。市長寿福祉課は「市外に避難した市民にも呼び掛け、志願者を増やしたい」と話している。

■2013.7.2  熊本・天草の86歳女性がマダニ感染死
熊本県は1日、天草市の女性(86)がマダニを介して感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスに感染して死亡した、と発表した。県によると、国内で26人目の感染確認で、死者は12人目。

発表によると、女性は5月25日に発熱や下痢、食欲不振などの症状を訴え、同27日に入院。その後も症状が改善せず、6月4日に死亡した。

■2013.7.3  介護給付費、膨張続く 11年度は保険開始時の2倍超
高齢化で介護保険の給付費の膨張が続いている。厚生労働省が3日発表した2011年度の介護保険事業状況報告によると、税金と保険料で賄う公的な給付費は前年度比5.1%増の7兆6298億円で、過去最高を更新した。介護が必要だと認定された人は531万人で4.8%増。ともに保険制度が始まった00年度の2倍超に膨らんだ。

介護保険サービスは原則、65歳以上で市町村から要介護認定を受けた人が費用の1割を負担して利用する。公的な給付費と利用者負担を合わせた費用総額は前年度比5.1%増の8兆2253億円となった。

12年3月末の65歳以上人口は2978万人で、うち要介護認定者が占める割合は17.3%に上る。前年度を0.4ポイント上回った。00年度との比較では6.3ポイント上昇した。少子高齢化が進み、高齢者のうち75歳以上が49%までに増えるなかで、介護を利用する人とサービス提供にかかる費用の膨張が加速しつつある。

65歳以上の1人当たりの給付費(サービスを利用しない人も含む)を都道府県別にみると、上位は中国・四国や東北、九州が占め、下位は関東や東海が多い。最も多い沖縄県(約31万円)と最下位の埼玉県(約19万円)で約1.6倍の開きがある。

「施設の給付費が高いと、1人当たり金額も高まる」(厚労省)。金額上位の地方では特別養護老人ホームなどの施設の入所者が多いのに対し、施設そのものが不足する都市部が下位にとどまった可能性がある。

厚労省は「要介護認定者は当面増え続ける」とみており、介護給付費の増大のペースをいかに抑えるかが課題だ。認定者のうち、介護の必要度が高い要介護3〜5の区分の人は199万人(37.6%)で、残る要介護1、2の人や要支援者は相対的に低い。

政府の社会保障制度改革国民会議では、要支援者は見守りや配食など日常生活の支援の利用が多いため、介護給付の対象から外すべきだとの議論が出ている。今秋から本格化する介護保険制度改革の焦点になりそうだ。

■2013.7.3  島原療護センター障害者虐待:被告に有罪判決 地裁 /長崎 元施設職員、岡田卓被告
島原市礫石原(くれいしばる)町の身体障害者支援施設「島原療護センター」で入所者を虐待したとして、傷害罪に問われた雲仙市、元施設職員、岡田卓被告(27)に対し、長崎地裁(荒木未佳裁判官)は2日、懲役1年、執行猶予4年(求刑・懲役1年)の判決を言い渡した。弁護側は控訴しない方針。

判決によると、岡田被告は昨年7月17日午前4時半ごろ、入所中の男性(当時75歳)の顔を拳で1回殴って鼻の骨を折る重傷を負わせた。荒木裁判官は暴行を「一方的で危険」としながらも「執拗(しつよう)でなく常習性が認められない。弁償金も支払われている」などとして、執行猶予が妥当とした。

■2013.7.3  展示販売会:障害者作業所の作品、尼崎で /兵庫
尼崎市の知的障害者作業所「杭瀬福成園」の利用者による作品の展示販売会が2日、同市杭瀬本町1の杭瀬中市場で始まった。3、5日の午前10時〜午後6時(5日は午後4時半まで)にも開かれる。

会場では、利用者72人が約2カ月前からこの日のために作った食器などの陶芸品、さをり織りのカバンやぬいぐるみなど約300点を展示している。

園の担当者は「利用者が心を込めて作りました。色鮮やかで素朴な作品を多くの人に見てもらえれば」と話している。

■2013.7.3  流し灯籠作り:先祖慰霊 支援施設の利用者18人 久留米「梅苑」 /福岡
久留米市京町の喫茶店「梅苑」で、障害者の就労支援施設「久留米はぜの実共同作業所」(平川朱美所長)の利用者が、流し灯籠(とうろう)作りに励んでいる。お盆の8月15日に故人をしのび、筑後川に流す物で、3000個を作る予定。

施設の利用者は精神や知的障害を持つ18人で、6月中旬から製作を始めた。ろうそくを立てる板の上に、青、黄、緑、ピンクの4色の紙を張りカラフルに作られた紙筒(高さ20センチ、幅、奥行き12センチ)で囲っている。

黙々と灯籠作りをしていた利用者の中野貴夫さんは「紙が破れたり、はがれたりしないよう気をつけている。ご先祖様の慰霊のため、頑張って作っています」と話した。

第二次世界大戦の戦没者の三十三回忌に当たる1977年、久留米流し灯籠保存会(石橋力会長)が小型の紙製の灯籠を筑後川に流すことを発案。97年から同作業所に製作を依頼している。毎年流し灯籠行事の翌朝には、同保存会が筑後川下流で回収している。

保存会による灯籠流しは、同市瀬下町の水天宮近くの筑後川河川敷である。梅苑で一つ500円で販売されている。予約もでき、問い合わせは梅苑

■2013.7.3  障害者差別解消法 誰にも優しい社会へ
この国は障害のある人にとって優しい社会だろうか。都市部の駅ではエレベーターの設置が進み、障害者雇用率も伸びている。しかし、障害者への温かい視線や自然でさりげない助けを外国の街で見かけたりすると、考えてしまう。グループホーム建設を周辺住民から反対される、障害を理由にプールの利用を断られる、「シンショー」と差別的な言葉を投げつけられる……。そんな例は身近にいくらでもある。

米国の障害者差別禁止法(ADA)が成立した1990年以降、同法制定の波は世界中に広がっていった。2006年には国連障害者権利条約が採択され、すでに批准した国・地域は130を超えた。日本はまだ批准していない。政治体制や宗教や経済水準にかかわらず障害者差別は各国共通の課題なのである。違うのは、差別の存在を認め取り組んでいる国なのか否かという点だ。

遅れていた日本だが、障害者差別解消法がこの通常国会で成立した。直接的な差別だけでなく「合理的配慮」義務も盛り込まれた。例えば、入社試験で障害を理由に不利な判定をしないだけでなく、採用後に職場の段差をなくし障害特性に合ったコミュニケーション方法を導入するなどの合理的配慮を、過重な負担のない範囲で課すことを意味する。

国や自治体など公的機関には合理的配慮を法定義務とした。民間は努力義務にとどまるが違反した場合には監督官庁から指導を受ける。虚偽の報告などには20万円以下の罰金が科されることがある。教育、医療、福祉、公共交通、サービスなどの分野ごとに詳細なガイドラインを定め、合理的配慮を例示するという。

これまではグループホーム建設などの際、行政は周辺住民の同意や説明会の開催を事業者側に求めてきたが、この法律では行政が住民の啓発や調整に責任を持つなど、国や自治体に差別解消の責務があることが明示された。政府は差別解消の基本方針を定め、分野ごとに直接差別や合理的配慮の具体例を分かりやすく示したガイドラインを定める。

中央には紛争解決機関を置かず、国のすべての出先機関と地方自治体が主体となる「差別解消支援地域協議会」を設置し、紛争になった際は障害当事者も交えて解決に当たる。

■2013.7.3  口に絵筆 生が躍動…牧野さん岡山・倉敷で個展
動植物など60点 「目標あれば出来る」

事故で首から下がまひし、口に筆をくわえて絵画や書の制作活動をする岡山県倉敷市田ノ上、画家牧野文幸さん(47)の個展「生きるよろこび 縁(えにし)」が、同市中央の加計美術館で開かれている。

躍動感あふれる馬の姿、子を抱える親猿の優しいまなざし……。主に動植物を細やかな筆遣いで描いており、「絵を見た人が、自分も何かに打ち込んでみようと思うきっかけになってほしい」と話す。28日まで。

牧野さんは16歳の時、高校の水泳部で飛び込みの練習中、プールの底に頭を強く打ち、頸椎(けいつい)を脱臼。両手足まひの状態となった。1年余りのリハビリ生活の後、1年遅れで高校を卒業したが、待っていたのは「ただ食べて寝るだけの毎日」だった。

そんな様子を見ていたリハビリ担当の理学療法士・平上二九三さん(57)(現・吉備国際大保健医療福祉学部長)が、自分の趣味である絵を牧野さんに勧めた。

最初の題材は、ウイスキーの瓶と貝殻。地元の絵画教師のレッスンを自宅で受け、介護ヘルパーらに絵の具をパレットに出してもらい、筆を口にくわえた。必死に頭を動かしていると、徐々に体が火照って疲れてしまうため、筆を走らせることはできるのは、1日で長くても4時間が限度だ。

4か月をかけて完成させた作品は、牧野さんに「自分にも描けた」という達成感をもたらした。「次は何を描こう」。創作意欲が湧き、「『ただ死んでいないだけ』だった日々を、『生きている』と実感できるようになった」と振り返る。

外出の際、絵の題材になりそうなものを見つけては、ヘルパーに写真やビデオに撮ってもらう。「午(うま)年」生まれのためか、馬が好きで、北海道の牧場を3回訪れた。厩舎(きゅうしゃ)から勢いよく飛び出す馬の鼻息やひづめの音を心に刻み、自宅に戻って写真を見ながら描く。題材に動物や花が多いのは、「生への関心が強く、生命が持つエネルギーを描きたいから」と分析する。

2年前に初個展を開催。来場者アンケートで「励みになりました」などの声が寄せられ、「もっと良い作品を」と新しい作品に次々と取り組んだ。2回目となる今回の展示は、絵画や書作品計約60点で、うち約40点が新作や未発表作品だ。平上さんらとの出会いによって絵を描くようになった道のりを振り返り、今回の個展のタイトルに、「縁」と付けた。

牧野さんは6日、平上さんの勧めで、高梁市の吉備国際大で個展に合わせた特別講義を予定。「目標があれば、できないと思ったこともやってのけられる。人からの言葉が大きな動機付けにもなる」との思いを、医療や福祉を学ぶ学生たちに伝えるつもりだ。

加計美術館でも20日午後2〜3時、牧野さんの「アーティストトーク」がある。入場無料。同美術館は月曜休館で、15日は開館。問い合わせは同美術館

■2013.7.3  手術、年4百件以上…がん拠点病院の要件厳しく
がん診療体制を議論する厚生労働省の有識者検討部会は2日、専門的ながん医療を行う「がん診療連携拠点病院」の指定要件について、年間手術件数400件以上などを加え厳しくする方針で合意した。

がん医療の質を高める狙いで、来年度にも導入される見通し。

拠点病院は、肺、胃、肝臓、大腸、乳がんなどの専門的な治療を行う医療機関で、全国に397施設ある。これまでは、年間のがん入院患者がのべ1200人以上などを指定の目安としてきたが、診療実績などの差が大きく、十分な役割を果たしていない病院もあると指摘されてきた。

検討部会では、年間〈1〉手術件数400件〈2〉薬物療法1000件〈3〉放射線治療200件――などを新たに指定要件に加え、満たさない場合は指定を取り消すとした。ただし、もともとの人口が少ないなどの地域事情は考慮する。

■2013.7.3  高齢者ら見守りで水道検針事業者と協定…三重・四日市
三重県四日市市は2日、高齢者や障害者などの安否確認で協力してもらうため、水道検針事業者と「見守り等活動に関する協定」を締結すると発表した。

市は電気、ガス事業者とも協定に向け協議を進めているほか、今後、郵便事業者や宅配事業者にも協力を呼びかけるという。

協定を結ぶのは、市内で水道の検針や料金徴収の業務を請け負っている第一環境中部支店(名古屋市)。協定締結は18日で、8月1日から活動してもらう。

同社は現在、45人の検針員が2か月に1回、各世帯を回っている。ポストの郵便物、水道使用量の異常のほか、異臭・異音に気付いた場合、市介護・高齢福祉課へ通報する。

同課は、その世帯の福祉サービス利用状況などを確認し、必要に応じて関係部局と調整しながら安否確認を行う。検針員が異常を見逃したり、誤った通報をしたりしても事業者に責任は生じないという。

市は現在、通報が必要な具体的なケースなどをまとめたガイドライン(手引き)を作成中。市によると、自治体が水道検針事業者と見守り活動に関する協定を結ぶのは県内では初めてという。

■2013.7.3  最期の看取りは自宅希望が半数
内閣府は、6月14日、「高齢者の健康に関する意識調査」を発表した。

同調査は、過去に3回(平成8年度、平成14年度、平成19年度)実施されており、それらの調査と時系列での分析を行っている。対象は55歳以上の全国の男女3,000人で、1,919人から回答が得られた。調査結果は、政府が同日閣議決定した2013年版「高齢社会白書」に盛り込まれている。

自分が最期を迎える場所については、半数(54.6%)が自宅と答え、次いで「病院等の医療施設」27.7%と全体の8割を占めた。それに比べて「介護施設」は1割程度と少なく、「特別養護老人ホームなど」4.5%、「高齢者向けケア付き住宅」は4.1%にとどまった。

配偶者に最期を迎えさせたい場所については、自宅希望の割合がさらに高く6割弱(57.7%)を占め、次いで「病院等の医療施設」が28%で、2つあわせて9割を占めた。男女別にみると、本人、配偶者共に男性のほうが女性よりも自宅の割合が高く、女性は医療施設を希望する割合が男性よりも高いという違いが表れた。

延命治療については、自分が希望する人は5.1%にとどまるものの、家族に受けさせたい人は14.7%と10ポイント近くも高くなっている。この結果を過去2回と比較すると、10年前と比べて自分へは半分に減り、家族へも3割減っている。ちなみに、希望しない割合は、自分9割、家族8割弱とかなり高い。

「将来、介護が必要となる不安を感じる」人は、年齢が上がるにつれて高まる傾向にあり、75歳以上では約5割を占めた。また、男性よりも女性の方が高くなっている。「配偶者に介護が必要になる不安」についても年齢が上がるほど高まり、55〜59歳では37.7%だったのが75歳以上では約48%を占め、「よくある」の割合は3倍近くに増え、75歳以上になると介護が必要な時期が差し迫っていることがうかがえる。

介護を受けたい場所は、男女共に「自宅」が最多で34.9%。
男女別では、男性42.0%、女性29.1%と、男女でかなりの差が見られた。

施設については、
病院等の医療機関20.0%、介護老人福祉施設19.2%、介護老人健康施設11.8%、民間の有料老人ホーム3.0%で、合計すると54.0%と、自宅を大きく上回る結果となった。

年齢別にみるとさらに顕著で、自宅希望が55〜59歳33.5%、80歳以上47.5%、施設希望が55〜59歳60.8%、80歳以上43.2%と、若い人ほど、施設に抵抗がない傾向がうかがえた。

介護を頼みたい相手としては、男性の8割強(85.3%)が「妻」と答えたのに対し、「夫」と答えた女性は4割弱(39.3%)と、その半数しかなく、男女で大きな差が出る結果となった。女性は夫に頼らない分、「子ども」64%、「子どもの配偶者」16.8%とそれぞれ男性より高かった。「ホームヘルパー」「訪問看護師」など、家族以外を希望する割合も男性より高かった。

介護などの費用については、「特に用意しなくても、年金等の収入でまかなうことができると思う」「必要な貯蓄を用意している」を合わせてが約6割を占めた。年齢別にみると、55〜59歳が56.2%、65〜69歳が66.4%、80歳以上が64.7%と、年齢により多少の開きが見られた。

行政に力を入れてほしい健康管理として最も多かったのが「認知症」で36%、次いで「寝たきりの予防方法」29.8%、「介護方法」が29.7%とほぼ同数を占めた。「認知症」については、55〜59歳が45.8%、60〜64歳が44.2%と高かったのに比べて、80歳以上は21.4%にとどまり、年齢によって大きな差が開いた。「認知症になる可能性」についての質問では、「全く感じない」人が55〜59歳27.4%なのに対して、80歳以上41.1%と、年齢と共に増加する傾向にあり、そうした意識が反映していると考えられる。ちなみに、行政に力を入れてほしい健康管理が「特にない」と答えた割合が、80歳以上では39.6%と高く、50,60代よりも2〜3倍以上の数値となった。

支えられるべき高齢者の年齢についての質問については、「75歳以上」が約3割と最も多く、「80歳以上」が26.7%、「70歳以上」が18.1%などの結果となった。回答者の年齢から分析すると、年齢が高くなるにつれ、支えられるべき年齢も高くなる傾向にあり、55〜59歳と80歳以上の回答者では回答に2倍前後の開きがあった。また、80歳以上の回答者の約2割が「年齢では判断できない」と答えており、個人差を実感した回答結果とになった。

■2013.7.3  車いす、ベルトで守る バス走行中転倒、重傷の例も 福岡市
福岡市中央区那の津の湾岸道路で5月、走行中の西日本鉄道(福岡市)のバス車内で重度障害者の男性(52)が車いすごと転倒し、重傷を負う事故があった。急ブレーキなどがない通常走行で、ボランティアの介助者が同乗していたにもかかわらず起きた事故。バスには、車いすが転倒しないようにバスの床と車いすを結ぶ「固定ベルト」があったのに使っていなかった。西鉄はベルト装着の周知を図っている。

 ■防げた事故

博多臨港署によると、事故は5月12日午後5時半ごろ、福岡都市高速天神北出口を降り、右カーブの所で発生。車いすに乗って中ドア付近にいた男性が転倒し、肋骨(ろっこつ)を折る2カ月のけがをした。

脳性まひのため肢体不自由な男性には男子大学生3人が付き添っていた。1人が車いす後方でしゃがんでハンドルを握り、2人は後方の座席にいた。

西鉄によると、男性が乗ったバスは車いす対応のスロープ付き。転倒防止用の固定ベルトが装備されていたが、運転手は男性や介助の学生に装着を求めなかった。同社は「固定ベルトを着けていれば防げた可能性が高い」という。

 ■学生も反省

西鉄とグループ会社が保有する路線バス計2512台のうち、車いす対応バスは1682台。いずれも床の3カ所の金具と車いすを結ぶ固定ベルトが装備されている。事故を受け、同社は車いすの乗客や介助者に「固定ベルトを着けましょうか」と必ず聞くよう全運転手に指導している。

ただ、今回の事故で同乗していた3人はボランティアサークルに所属していながら、固定ベルトを知らなかった。福岡市内の介護福祉士の女性は「しゃがんだ格好は不安定で、急な事態に対応できない」と指摘する。

学生たちは事故後、反省会を重ね、バスで車いす利用者を介助する際に(1)固定ベルトを必ず装着する(2)車いすの後方と側面に立ち、突発的な動きに備える(2)車内では進行方向と逆向きに車いすを配置する−を徹底するようにした。

 ■強制は困る

国土交通省によると、バリアフリー新法に基づき、車いす対応型のバス車内では固定ベルトの装着が原則だが、運用は各バス会社に任されているのが実情。西鉄も「装着は乗客の自由。強制はできない」という姿勢だ。

一方で、約25年間、福岡県内を中心に車いす利用者が交通機関を利用しやすい環境づくりを求めて活動する「電車にのるぞ障害者の会」の吉浦美和代表は「装着を強制されると困る」と話す。スロープを使って車いすを車内に入れ、固定ベルトを着けるには3〜10分要する。その間、障害者は「ほかの乗客に対し、迷惑を掛けている」と感じるという理由からだ。

車いすの客も乗り合わせるバス。事故を防ぐには、必要な人には固定ベルト装着を徹底するとともに、ほかの乗客も装着に時間がかかることを理解する必要がある。

■2013.7.3  高齢者とその家族などのための生活応援情報誌「ケアケア」がリニューアル創刊
フリーマガジン「ケアケア」が新しくなって創刊
高齢者やシニアのための情報サイト「ケアケアweb(ケアケアウェブ)」を運営する田中ケアサービス株式会社が、高齢者とその家族のための生活応援情報誌「ケアケア」を2013年7月号からリニューアル創刊しました。

「ケアケア」は近畿圏の介護・医療施設などを中心に約14万部配布しているフリーマガジンで、新創刊の「ケアケア」では、高齢者の“介護”“暮らし”“健康”“食事”“住まい”をテーマに、さまざまな情報を紹介しています。


高齢者が“やりたいこと”の選択肢を広げられる情報を提供
また2013年7月号では、「夏の水分補給と熱中症対策」の特集を組んでこれからの季節に役立つ情報を掲載しています。

さらに、介護保険の内容や福祉用具の使い方などを詳しく解説する他、認知症予防や、高血圧や脳梗塞などの病気に関する最新情報を紹介しています。

この他にも、老後の法律相談をはじめ、バリアフリー対応の宿や季節ごとの簡単レシピなどのレギュラー企画で、高齢者が“やりたいこと”の選択肢を広げられるあらゆる情報を提供しています。

高齢者、介護情報サイト「ケアケアweb」田中ケアサービス株式会社
http://care-care.jp/

■2013.7.3  ダウン症とともに 社会の理解 雇用進める
施設の階段の手すりをぞうきんでピカピカに磨き上げる。動作はゆっくりだが、丁寧な仕事ぶりだ。

横浜市に住むダウン症の長谷山理也さん(21)は、特別養護老人ホーム「ラポール三ツ沢」(横浜市)で働き始めてから4年目を迎えた。

窓ふき、床ふきなどといった掃除のほか、植木の水やりが主な仕事だ。施設長の中沢伸さんは「入居する高齢者にもかわいがられている。がんばっている」と話す。

長谷山さんには重い知的障害がある。「ここまでできるようになったのには、職員の指導が大きい」と中沢さんは付け加える。

平日は午前10時から午後5時の勤務。ポケットには、業務日報が常に入っている。日報には曜日ごとの仕事の内容が分刻みで書かれている。仕事が終わりしだい、点検欄に自分でチェックを入れる。決まった仕事を決まった時間で仕上げられるようにするためだ。

休日は趣味の和太鼓に夢中だ。上海万博、パリのイベントで演奏したこともある。長谷山さんは「仕事は大変。でも太鼓が大好き。がんばる」と笑顔を浮かべる。

月収は月9万円ほど。このほか障害者年金が月に6万円入る。長谷山さんの母・景子さん(60)は「公私とも充実した息子の姿を見られるのはうれしい。このお金をためて、将来、仲間とともにグループホームに入ったり、一人暮らししたりする費用にしたい」と話す。

誕生してすぐに、生まれつき肛門のない「鎖肛」とわかった。ダウン症によくある合併症の一つだ。S字結腸を切って腹部に人工肛門を付けたり、肛門を作ったりする手術を3回受けた。小中学校は特別支援学級に通い、特別支援学校(高等部)をへて働き始めた。

 「ダウン症であっても、働ける人は増えている」

ダウン症の人たちへの教育や支援活動に詳しい東京学芸大教授の菅野敦さんはそう話す。菅野さんが、2007年までの5年間に都内の知的障害者の特別支援学校を卒業したダウン症の人(482人)を対象にした調査(08年)によると、53人(11%)が企業などに就職。内訳で最も多かったのは飲食業の36%で、小売業(21%)、サービス業(19%)と続いた。人とのかかわりが中心となる仕事が多かったという。

菅野さんは「近年の特別支援教育の充実や社会全体の障害者雇用に対する理解が増えたことの成果。働けるダウン症の人をさらに増やすためには、福祉や教育、就労に携わる人たちの連携が求められる」と話す。

■2013.7.4  高松の福祉施設でレジオネラ菌 女性用浴槽から 市ふれあい福祉センター勝賀
高松市は3日、同市香西南町の地域福祉施設「市ふれあい福祉センター勝賀」の女性用浴槽から基準値を超えるレジオネラ菌が検出されたと発表した。6月20日に検査機関に依頼した定期検査の結果が3日に判明。いまのところ、感染者の報告はないという。市は浴槽内の清掃や消毒を行うため、同日から男女両方の浴槽を使用中止にした。

■2013.7.4  障害者らの入居支援活動を紹介 5日まで岡山市役所でパネル展
保証人がいないなどの理由で住居確保が困難な人を支援するNPO法人「おかやま入居支援センター」(岡山市)の活動を紹介するパネル展が4日、同市役所1階市民ホールで始まった。5日まで。

同センターは2008年11月の設立以来、精神、知的障害者や高齢者ら約130人のアパート入居を支援。地域や大家らの偏見が自立の障壁となっており、広く理解と協力を求めようと企画した。

障害者との物件探しや、入居前後の問題点を話し合うケース会議など活動の様子を伝えるパネルや写真約100点を展示。支援前は老朽物件しか借りられなかった女性障害者が、ほぼ同額の家賃で新居に引っ越せたことなどを写真で対比し、「今までの私でなくなった。一日中楽しい」との喜びの声も添えた。

■2013.7.4  認知症行方不明者は9,607人
警察庁生活安全局は、「平成24年中における行方不明者の状況」を発表した。今回から、認知症の行方不明者が計上されている。

行方不明者の総数は、8万1,111人で、前年比0.7%下がった。10年前は、10万1,855人で、年々減少する傾向にある。性別を見ると、男性が6割強、女性が4割弱が毎年の傾向だ。

高齢世代に注目すると、60歳代が6,142人(7.6%)、70歳以上が1万4,228人(17.5%)で、全体の4分の1を占めている。

原因・動機としては、「その他」がトップで2万1,183人(26.1%)、震災関連行方不明者などが含まれる。次いで「家族関係」1万7,863人(22%)、「疾病関係」1万5,397人(19.0%)がそれに続く。疾病関係のうち、「認知症または、認知症の疑いにより行方不明になった人(※)」が9,607人いて、全体の11.8%を占めた。

※行方不明者届受理時に、届け人からの申請者。

■2013.7.4  障がい者サポーター制度開始へ 熊本市
熊本市は本年度から、障害のある人たちの社会参加を市民が支える「障がい者サポーター」制度を始める。市独自の取り組みで、サポーターを示すピンバッジなどに使うシンボルマークのデザインも募集している。9月13日まで。

同制度は、障害者への理解を深め、障害者支援に多くの市民を参加させる狙い。サポーターには、市が企画する関連イベントなどへ参加を呼び掛けるほか、車いすの介助など街中で自分なりにできることに取り組んでもらう。

市が開催する知的、身体、精神など各障害の特性などを学ぶ研修会を1回受講すれば、資格を得られる。初回は12月に開く予定。

募集中のシンボルマークのテーマは、「障がいがあってもなくても、誰も能力を発揮でき、わくわく暮らせる熊本市」。市障がい保健福祉課の窓口やホームページで応募用紙を配布している。最優秀賞1作品(副賞10万円)と優秀賞2作品(同2万円)などを選ぶ。

同課は「小さなことでもいいので自分にできる気遣いを知ってもらい、実践するきっかけになれば。これまで関心がなかった人たちへの理解を進めたい」と話している。

■2013.7.5  「トラブルシューター」知って 仲立ち役育成へ
犯罪を繰り返して少年院や刑務所の入出所を繰り返す人の中に、知的障害や発達障害のある人が多く存在することが社会問題化する中、そうした犯罪を未然に防ぎ、問題を解決するために弁護士や行政と障害者の仲立ちなどに当たる人材「トラブルシューター」を養成しようとする動きが全国で広がっている。13日には鳥取市内で中国地方では初めての養成セミナーが開かれる。

犯罪を繰り返す障害者の中には、必要とする専門的な福祉的支援を受けられていないことや、外見からは障害が分かりにくいために他者からからかいを受けたり、こだわりの強さなどが原因で衝動的に罪を犯してしまうこと人がいることが、専門家の間で知られている。

こうした人たちの犯罪を未然に防ぐため、障害のことを理解し、トラブルを弁護士や行政に相談したり、場合によっては警察や検察の取り調べに立ち会ったりする「トラブルシューター」の育成が急務となっている。

セミナーは共生社会を創る愛の基金コア研究班などがこれまで東京や大阪など3カ所で開催しており、鳥取県では「困り感を抱える子を支援する親の会/らっきょうの花」(斉藤里依代表)が手を挙げ、開催にこぎつけた。

■2013.7.5  夏乗り切る新商品販売 障害者支援 金沢の菓子工房
ジュレなど3種
障害者の就労を支援している菓子工房「プレザン」(金沢市大額)は、夏向けの新商品を発売した。今春から経験豊富なパティシエをスタッフとして迎え、味や素材に一段とこだわった自信のスイーツ。一部スーパーやイベントなどで販売するが限られており、販売場所を提供してくれる店舗を募っている。

新商品は、口溶けなめらかなムースの上にゼリーをのせた「ジュレ」(一つ百五十円)、とろけるような食感の「窯出し生クリームプリン」(同二百円)、カステラの上にレアチーズをのせてブルーベリーをトッピングした「レアチーズケーキ」(同百五十円)の三種類。ジュレはジンジャーエール、パッションフルーツ、青リンゴの三種類あり、見た目にも涼しげだ。

プレザンは、障害者支援事業所「ぴあもーる」が二〇一一年十月から運営。知的や身体に障害があるスタッフ五、六人が働いている。今春から金沢市近郊の人気洋菓子店でパティシエをしていたスタッフが加わり、菓子作りの指導やメニューの考案に経験を発揮。スタッフ一丸となって、味と品質の良いものを提供しようと奮闘中。

金沢市や白山市のスーパーでスタッフ自ら週二回販売するほか、不定期のイベントに出店している。最近は結婚式の引き出物や会合参加者への手土産などにまとまった数の注文が入るようになったが、スタッフが安定した収入を得るためにはもっと販売場所が必要という。

施設長の諏訪晴男さん(33)は、新商品PRのため金沢市駅西本町の中日新聞北陸本社を訪れ「こだわりの商品をもっとたくさんの人に知ってほしい」と協力を呼びかけた。

金沢市近郊ならば三千円以上から無料配達する。問い合わせは、菓子工房プレザン

■2013.7.5  入所男性倒され死亡/弘前
弘前署と県警機動捜査隊は4日、弘前市自由ケ丘3丁目の知的障害者らの入所施設で、入所者の無職小笠原博美さん(56)を押し倒した傷害の疑いで、同施設入所者で同市自由ケ丘3丁目、無職古川洋輔容疑者(31)を3日に逮捕したと発表した。弘前署によると小笠原さんはうつぶせに倒れ、頸髄(けいずい)損傷で市内の病院に運ばれたが、4日午後6時56分に死亡した。5日に弘前大学医学部付属病院で司法解剖を行い死因を調べる。

本紙取材によると、同施設は社会福祉法人一葉会が運営する障害者施設「ケアホームはるなの里」。12人が入所している。

古川容疑者の逮捕容疑は、3日午後5時15分ごろ、施設内の廊下で、小笠原さんの背中を押して転倒させ、けがを負わせた疑い。

同施設の工藤良所長によると、古川容疑者と小笠原さんは施設の食堂で他の入所者全員や2人の施設職員と夕食を取ったが、先に食べ終えたため個室に戻ろうと食堂を出た。廊下では別の職員が掃除していたが、物音がしたので振り返るとすでに小笠原さんが倒れ、近くに古川容疑者が立っていたという。

倒れている小笠原さんを発見した職員によると、小笠原さんは左手が不自由で、右手に自分のコップと箸を持ち前のめりに倒れていた。いずれの職員も2人が言い争うような声は聞いていないとしている。

工藤所長は、古川容疑者に押し倒された小笠原さんが死亡したことについて取材に「今はコメントできない。落ち着いたらあらためてコメントしたい」と述べた。

目撃者がいないにもかかわらず、古川容疑者を傷害容疑で逮捕したことについて弘前署は「必要性があったから逮捕した」とだけ答え、詳細を明かしていない。

■2013.7.5  幼児3人からO157検出…佐賀
佐賀県は4日、伊万里保健福祉事務所管内(伊万里市と有田町)の保育所の幼児3人(男児2人、女児1人)から病原性大腸菌O(オー)157を検出したと発表した。

県によると、女児が6月25日に下痢などの症状を訴えて医療機関を受診し、感染が判明。通っている保育所の幼児への検査で、男児2人の感染が確認された。3人とも症状は重くないという。

■2013.7.6  仮設住宅にボランティア、秦野市職員と市民有志が/神奈川
東日本大震災の被災地で家を失った人たちが今なお多く暮らす仮設住宅に先月末、秦野市職員と市民の有志がボランティアに入った。市内の障害者福祉施設で育てられた花をプレゼントし、秦野特産の菓子を一緒に食べながら語り合うと、日ごろは引きこもりがちな被災者も表情を緩めた。震災から間もなく2年4カ月。被災地では今、こうした地道な支援の継続が求められている。

6月28日午後10時ごろ。勤務を終えた市職員と市民の有志計45人が大型バスに乗り込んだ。夜行日帰りの日程で、向かった先は宮城県の沿岸部。津波で壊滅的な被害を受けた石巻市や奥松島の現状を視察し、復興支援の一助にと塩釜市の水産市場では新鮮な魚介類を買い込んだ。

ボランティア活動を行ったのは、七ケ浜町の中学校校庭に立つ仮設住宅。津波で被災した約100世帯、約250人が暮らしている。現地ボランティアと調整済みだったため、到着するとすぐに被災者約30人がプランターを手に集まった。

障害者福祉施設で育てた市の花ナデシコやサルビアなどを提供。約350鉢を植えた後、集会室で秦野特産の落花生などを食べながら、つかの間の交流を楽しんだ。

「ここは冬寒いのよ」「(プロ野球の)楽天が調子がいいんだよ」。被災者との会話は弾み、和やかな雰囲気が広がった。

迫る津波から何とか逃げたという米(こめ)けい子さんは「訪れるボランティアが少なくなる中で支援を続けてくれるのはうれしい」、澤村ちや子さんは「公営住宅建設の見通しが立たない中で、普段は部屋にこもりがち。話し相手になってくれてよかった」と笑顔を見せた。

秦野からの参加者は20代が多く、平均年齢は36歳。入庁3年目の小林裕則さんは「自分がおばあちゃん子だったと話したら喜んでくれた」と振り返る。

市職員有志による復興支援ボランティアツアーは2011年6月から続く。6回目の今回初めて市民枠を設けたところ、10人が集まった。

当初はがれきや汚泥の撤去が中心だったが、徐々に求められる活動内容が変わり、昨年からは仮設住宅の被災者と一緒に花を植える取り組みをしている。

発起人の市職員佐藤伸一さんは「ボランティアはするものではなく、させてもらうもの。自分たちが逆に元気づけられる。今後も継続して取り組んでいきたい」と話している。

■2013.7.6  サッカー:障害者、J参入アシスト 「奈良クラブ」公式サイトを制作
奈良市のNPO法人「地域活動支援センターぷろぼの」で情報技術(IT)を習得している障害者や職員が、Jリーグへの準加盟を6月に申請したサッカークラブ「奈良クラブ」の公式サイト制作に携わるなど、支援に一役買っている。活動はボランティアで、奈良初のJリーグ参入を目指すクラブの情報発信を担う。

「ぷろぼの」はラテン語で「よき社会の実現」を意味し、2006年9月に発足した。奈良県内に事業所4カ所があり、さまざまな障害を持つ約110人が、ホームページの制作やパソコンでのデータ入力、中古パソコンの再生などを通じて職業訓練を受ける。

奈良クラブとの関係は、自身も発声障害がある理事長の山内民興(たみおき)さん(65)が11年5月、知人に誘われて試合の応援に足を運んでから。「誰もが活動に参加でき、地域に愛される」というクラブの理念は、NPOの目標と共通すると感じた。

奈良クラブは関西リーグに所属。NPO側は資金面で苦しいチームの運営に役立ちたいと、12年4月からクラブの公式サイト内にグッズを扱う専用ページを作り、梱包(こんぽう)や発送先の管理なども請け負う。今年1月からは、選手紹介や試合結果などのページも担当している。精神障害があり、施設の利用者から職員になった男性(45)は「ファンとの連帯感を意識しながら作業している」。クラブのゼネラルマネジャー兼監督の矢部次郎さん(35)は「人手や時間のかかる作業で力になってもらっている」と感謝する。

NPOがクラブ側から受け取るのは必要経費だけで、献身的な姿勢にクラブのサポーターとの一体感も生まれている。精神障害のある女性職員(24)は、以前は朝に起きても漠然とした不安に襲われ、出勤は午後からが多かった。しかし、クラブの応援を始めてから「試合の日は朝から体が起きる。ストレスも大声を出すとすっ飛ぶ」と笑顔だ。

奈良クラブは来季から始まるJ3への参入が目標。10か12とされる枠は日本フットボールリーグ(JFL)所属チームが優先され、残りの枠を国内9地域リーグの覇者などで争う。現在、関西リーグで5位と苦戦するが、山内さんは「応援することで元気をもらっている。社会のため、地域のため役立っていることを意識するようになってもらえたら」と期待する。

■2013.7.6  熱中症もう続出、6月末までに搬送148人…北海道
北海道内で6月末までの約1か月間に熱中症で救急搬送された患者数は、前年同期の2倍の148人に上ることが、総務省消防庁のまとめで分かった。

低温で推移した春先から一転、5月下旬に気温が上昇したことが要因とみられる。

消防庁は2010年から、気温の上昇が始まる5月末頃から9月末まで、全国の熱中症による救急搬送について調査している。今年は5月27日〜6月30日の速報値をまとめた。

道内では、猛暑に見舞われた10年が165人、11年は84人、12年は74人で推移していた。今年は、6月末にまとめた速報値が133人で、追加報告を加えた最新の集計では148人に増えた。100人を超えたのは3年ぶり。

地域別に見ると、道央(石狩、空知、後志)が59人で最も多く、道北(上川、留萌、宗谷)は52人、道東(網走、十勝、釧路、根室)31人だった。道南(胆振、日高、渡島、檜山)は6人で最も少なかった。

搬送者の年齢を見ると、高齢者(65歳以上)が91人で、全体の61%を占めた。消防庁は「急激な気温の上昇により、体力の衰えていた高齢者を中心に患者が増えたのだろう」と分析している。

■2013.7.7  東京都内、高齢者の万引増加 初めて少年上回る
東京都内で2012年にあった万引で、65歳以上の高齢者の摘発者数が19歳以下の少年を上回ったことが7日、警視庁の調査で分かった。詳細な統計が残る1989年以降初めて。高齢者による万引の摘発件数は年々増加傾向にあり、孤独感や生活困窮などが背景にあるとみられる。
 
警視庁は「調査結果を基に、関係機関と連携して高齢者の万引を防ぐための対策を実施していきたい」としている。
 
警視庁によると、65歳以上の摘発者数は99年が336人で全体の6・0%だったが、12年には3321人となり、24・5%を占めた。

■2013.7.7  熱中症の搬送、全国で740人 愛媛県で1人死亡
日本列島は7日、東日本と西日本の太平洋側の晴れた地点を中心に気温が上昇した。熱中症とみられる症状で病院に運ばれた人が相次ぎ、共同通信の集計では46都道府県で少なくとも740人に上った。愛媛県四国中央市では外出中の男性(50)が死亡した。
 
各地の警察や消防によると、さいたま市岩槻区の中学校グラウンドで野球の練習試合中に中学生10人を搬送。青森県と鳥取県ではマラソン大会の参加者が運ばれた。茨城県では高校野球の応援に来ていた女子高生6人が搬送された。

■2013.7.7  車いすソフトボールで初の大会 4チーム参加、北海道で
北海道江別市の野幌総合運動公園で7日、選手が車いすに乗ってプレーするソフトボール大会が国内で初めて開かれた。北海道と東京から各2チームの計4チームが出場し、選手45人が青空の下、球を追った。本塁打や併殺も生まれ、集まった約100人の観客から大きな歓声が上がった。
 
車いすソフトは打撃も守備も競技用の車いすに乗ってプレーし、障害者と健常者が同じチームで戦う。主催した「日本車椅子ソフトボール協会」によると、競技人口は北海道、東京、福岡に計約60人いるという。今後は毎年大会を開く計画。
 
この日の大会は北海道の「ノースランドウォリアーズ」が優勝した。

■2013.7.8  ワタミグループの老人ホームで入浴中の女性が死亡
居酒屋チェーン「ワタミ」(東京都大田区)のグループ会社が運営する大阪市港区の介護付き有料老人ホームで5月、入所者の70代女性が入浴中に死亡していたことが8日、大阪府警港署への取材で分かった。同署は業務上過失致死容疑の可能性もあるとみて、職員らから当時の状況を聴くなどして捜査している。

同署によると、老人ホームは「ワタミの介護」が運営する「レストヴィラ弁天町」。5月7日昼ごろ、施設内の風呂場で入浴中の女性が意識を失い、搬送先の病院で死亡が確認された。女性には軽度の障害があったという。

ワタミの介護をめぐっては、東京都板橋区の「レストヴィラ赤塚」でも昨年2月、パーキンソン病を患っていた入所者の女性=当時(74)=が浴槽内で意識を失っているのが見つかり、病院に搬送されたが死亡した。死因は水死だった。

ワタミ広報グループは「事故発生後、再発防止に努めており、ご遺族に対しては誠心誠意、対応させていただいております」とコメントした。

■2013.7.8  発達障害児に寄り添い 5大学短大で始動
幼児教育や保育を志す学生に発達障害児への対応や療育指導の知識、ノウハウを伝える教育プログラムが7日、佐賀県内の5大学・短大の学生を対象に始まった。初回は、自閉症の子どもを育てる母親らが登壇し、当事者や家族が抱える悩みを吐露。学生たちは質の高い保育、教育者に必要なことを考えた。

自閉症協会副会長で自閉症の娘を育てる江口寧子さんと、幼稚園や保育所で勤務経験がある泉万里江さんが「学生に伝えたいこと」をテーマに語った。江口さんは「子どもを守れるのは自分だけとかたくなに考える」「保育士らの言葉を、子どもだけでなく自分も責められているように受け取ることもある」などと複雑な胸の内を明かし、「子ども目線、親目線に立って対応して」と語りかけた。

担当する佐賀大文化教育学部の園田貴章教授は「現場で子どもや親に間違った対応をしないためにも、学生には気づきの感度を上げてもらいたい」と話した。

プログラムは、佐賀大、西九州大、同大短大部、佐賀女子短大、九州龍谷短大が共同で本年度から実施。年2回の講義と30時間の現場実習からなる共通科目、各大学で開講される小児医療、福祉・家族支援など4分野の選択科目で計20単位以上取得すると、「子ども発達支援士(基礎)」の独自資格を認定する。初年度は5大学・短大で約370人が登録した。

■2013.7.8  手足口病が流行、患者数が2倍に…静岡
静岡県は5日、乳幼児を中心に口の粘膜や手、足などに水泡性の発疹が現れるウイルス感染症「手足口病」が流行の兆しを見せていると発表した。

6月24〜30日の県内89定点医療機関の平均患者数は2・73人で、前週(1・36)の2倍に増加した。

県疾病対策課によると、例年、患者の9割前後は5歳以下の乳児や幼児だという。高熱が出ることはほとんどないが、まれに急性髄膜炎や急性脳炎などの合併症を起こすことがある。

口からの飛沫(ひまつ)感染や便を触った手などから経口感染するため、同課は「おむつを交換した時などは、手洗いをしっかりとしてほしい」と呼びかけている。

■2013.7.8  保護犬だってやり直せる 小山・多頭飼育発覚5年
犬が過酷な環境で暮らしていた小山町の多頭飼育の問題発覚からことしで5年が経過する。多くの犬は保護され、新たな飼い主の元で元気を取り戻した。保護活動の中心的な役割を果たす動物ボランティア「GO!保護犬GO(猫も)」は7月から新たに、保護犬による福祉施設の慰問を始めた。代表の女性(40)=御殿場市=は「人が本気で向き合えば犬もやり直せる」と胸を張る。
 
裾野市の「ひなたぼっこデイサービスセンター」には1日、県東部の新たな飼い主に連れられて3匹が訪れた。初対面の利用者にもほえず、体をなでられると気持ちよさそうに寝転んだ。同センター職員の勝又佳子さん(43)は「いつもよりお年寄りに笑顔が多かった」と慰問の効果を語る。
 
小山町の現場では当時、雨ざらしの狭いケージに入れられた犬の栄養状態は総じて悪く、汚物処理も不十分だった。病気になったりストレスで毛が抜けたりした犬も目立った。
 
代表の女性は一匹一匹譲り受け、医療を施した。少しずつ声を掛けて体に触れ、根気強くしつけた。人を恐れて寄せ付けなかった犬たちとの間にも、次第に信頼関係ができた。
 
女性は動物の引き取り依頼殺到を避けるため匿名で、活動をブログやチラシで紹介している。協力者も現れ、これまでに約20匹を新たな飼い主に引き渡した。ただ、女性のもとにはまだ14匹が残されたまま。問題は完全に解決されていない。
 
「生まれ変わった保護犬の姿が多くの人の目に留まれば、動物の殺処分をなくしたいという共感の輪が広がるはず」。女性はそう願い、慰問を続ける。

小山町の多頭飼育問題 地元の男性が引き取り手のない犬を廃屋で飼っていたが最大で120匹にまで増え、飼育困難となった。このように飼育困難になった動物は保健所で殺処分されるケースが大半だが、これを避けようと2008年、市民ボランティアと行政が協力して環境改善や飼い主探しに乗り出した。

■2013.7.8  成年後見制度と改正公選法
認知症や知的障害などで判断能力が不十分な成人の財産管理や契約行為を支援する制度。2000年に導入された。本人がした不利益な契約を取り消したり、代わりに契約したりできる。判断能力に応じ、後見、保佐、補助の3種類があり、後見の場合に選挙権を失うとされていた。

被後見人に選挙権を一律付与する改正公選法は、不正投票を防ぐため、代理投票を行う投票補助者を投票事務に従事する選管職員に限定した。不在者投票では施設職員に加え、選管が選定した外部立会人をつける努力義務も盛り込んだ。

■2013.7.8  振り込め詐欺や勧誘電話を自動で警告!ウィルコム「迷惑電話チェッカー」
迷惑電話などからお年寄りをサポート
株式会社ウィルコムと株式会社ウィルコム沖縄が4日、「迷惑電話チェッカー WX07A(以下、迷惑電話チェッカー)※株式会社エイビット」の発売を開始した。

この「迷惑電話チェッカー」は、自宅の固定電話回線に設置し、振り込め詐欺やしつこい勧誘電話などの悪質な迷惑電話からの着信を自動で警告するシステムで、一人暮らしや高齢者などから電話による被害を減らす役割を担う。


着信した電話番号の危険度を音と光で教えてくれる
また「迷惑電話チェッカー」は、着信のあった電話番号の危険度を音声や光の色で通知し、「迷惑電話チェッカー」にあらかじめ登録されている迷惑電話番号情報(提供元:トビラシステムズ株式会社)から着信があった場合には、赤色のランプで警告してくれる。

※「迷惑電話チェッカー」に登録されている迷惑電話番号情報は、2013年7月時点で2万件以上登録されており、ウィルコムのネットワークを通じて随時最新のものに更新され、自動配信される。

「迷惑電話チェッカー WX07A 光と音声でシャットアウト」株式会社ウィルコム
http://www.willcom-inc.com/ja/lineup/wx/07a/

■2013.7.9  障害者から横領の弁護士に実刑 成年後見制度を悪用
成年後見人として財産を管理していた知的障害者の男性の預金口座から現金1270万円を着服したとして、業務上横領などの罪に問われた弁護士、関康郎被告(52)に東京地裁は9日、懲役2年6月(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。

鹿野伸二裁判長は判決理由で「成年後見人に選任された弁護士としての信頼を裏切り、強い非難は免れない」と批判。「横領を隠すために通帳の写しを偽造するなど巧妙な犯行で、刑事責任は重大だ」と述べ、最後に「同じ法曹として残念だ」と付言した。

判決によると、2007〜09年、男性の口座から自分の口座に計1270万円を送金し、着服した。

■2013.7.9  「腕」で紡ぐ可能性の音色 ダウン症のピアニスト・鈴木凜太朗さん
◇「さくら」から「悲愴」まで 国際フェスでも入賞

ダウン症で、生まれつき右手首から先がない兵庫県伊丹市の鈴木凜太朗さん(22)は、その右手も使ってピアノを演奏する。楽譜が読めないため、一音一音を指と手で覚え、各地から演奏依頼を受けて月に1度は舞台に立つ。その姿と、情感の籠もった音色は、多くの人の心を揺さぶる。

私が取材で自宅を訪れた時、凜太朗さんは初対面なのに人懐っこい笑顔を見せ、「ピアノ弾くよ」と練習の様子を見せてくれた。

レパートリーの5曲のうち、ショパンの「別れの曲」のCDを流しながら、同じ小節を繰り返し弾く。右手首から先は鍵盤の上を滑るように動き、微妙に角度をつけたりひねりを加えたりして音を奏でていく。最初は驚いたが、優しい音色に包まれるうちに自然に感じられるようになった。「このままじゃ練習終わらないぞ」「間違えた、どこ見てんねん」。自分自身に語りかけながら、練習はいつまでも続いた。

凜太朗さんは右手首から先がない先天性右手欠損とダウン症の障害があり、これまで4度の手術を受けた。

幼い頃の凜太朗さんのアルバムには、右手が写った写真がない。母真己子(まきこ)さん(50)は、右手を隠すような長い袖の服を着せ、限られた人としか会わないようにしていた。「健康な体に産んであげられなかった」と自分を責め、現実を受け止められなかったのだ。「この子は何のために生まれてきたのか」「どうやって生きていくのか」。答えのない問いを繰り返した。

転機は入院中の3歳の時だった。病院の大部屋で、真己子さんは意を決して、隠していた凜太朗さんの右手を見せた。周りの子どもたちの反応は意外なものだった。「何で手がないの」「痛くないの」。素直に疑問を口にする子どもたちに「おなかの中でけがしたらしいねん。痛くないし、一人でご飯も食べられるよ」と説明すると、みんな納得してくれた。誰も息子を傷つけるつもりはない、と気づいた。

音楽との出合いは7歳。学校で習った「キラキラ星」を、家にあったキーボードで左手だけで上手に弾くのを見て驚き、エレクトーン教室に通わせた。11歳の時、新しく付いたピアノの先生が、「右手は何をしているの」と尋ねた。真己子さんが「右手はないんです」。そう答えようとした時、先生は右手をグーに握った状態で弾いてみせた。「目からうろこが落ちた」と真己子さんは振り返る。凜太朗さんは右手首の角度を微妙に変えて鍵盤をたたけるようになり、演奏の幅が広がった。

中学校の卒業式を前にしたお別れ会では、同級生や先生に感謝の思いを込めて、森山直太朗さんの「さくら」を両手で演奏した。会場からはどよめきが起きた。演奏を終え、大きな拍手に包まれると、凜太朗さんはこれまでに見せたことがない誇らしげな表情をしていた。真己子さんは「人生の大きなステップを上がった」と感じた。

曲は何度も何度もCDを聴いて覚え、少しずつ手の動きを記憶していく。1小節を覚えるのに1カ月かかることもある。毎日数時間練習し、最も長いベートーベンの「悲愴 第2楽章」は2年かけて弾けるようになった。

2009年には国内の審査に合格し、カナダで開かれた「第2回国際障害者ピアノフェスティバル」に出場。努力賞に輝いた。以来、演奏依頼が舞い込むようになった。音楽経験のない父正人さん(54)も2年前から息子と一緒に練習を始め、2人で「さくら」を連弾できるようになった。真己子さんはいつもそばに寄り添い、演奏会で自身の子育て体験を語ることもある。

6月12日、同県川西市内で開いたミニリサイタル。シューマンの「トロイメライ」や唱歌「故郷(ふるさと)」などの演奏に、同じダウン症の子どもを持つ母親たちが耳を傾けた。真己子さんはこれまでの子育てを振り返り、「障害は気の毒なこと、つらいことだという自身の持っていた価値観やイメージが自分を苦しめていた」と話した。涙を流しながら聴き入る母親もいた。リサイタル後、凜太朗さんと真己子さんの周りには人の輪ができていた。

凜太朗さんは東日本大震災の被災地にも3度出向き、宮城県名取市の仮設住宅などで被災者を前に演奏を披露した。大きな拍手とともに「よかったよ、来てくれてありがとう」「私たちも頑張るわ」と声をかけられた。

現在は伊丹市内の障害者施設の喫茶店で働きながら、今年11月にオーストリア・ウィーンで開催される「第3回国際障害者ピアノフェスティバル」への出場を目指して練習を重ねている。

「私が隠そうとした右手が音を奏で、人に喜んでもらえる日が来るとは夢にも思わなかった。子どもの可能性は親が決められるものじゃないと、悩んでいる若いお母さんに伝えたい」。そう話す真己子さんは、「何のために生まれてきたのか」という問いの答えが見つかったような気がしている。

■2013.7.9  <入浴中に死亡>「ワタミの介護」でまたも入浴中事故で死者が!
産経新聞によると、居酒屋チェーン「ワタミ」のグループ会社「ワタミの介護」が運営する大阪市港区の介護付き有料老人ホームで、5月に入所者の70代女性が入浴中に死亡していたことが8日、わかった。

女性入居者が死亡したのは、大阪市港区に2011年9月にオープンした有料老人ホーム(特定施設)「レストヴィラ弁天町」。同紙によると、5月7日昼ごろ、施設内の風呂場で入浴中の女性が意識を失い、搬送先の病院で死亡が確認された。女性には軽度の障害があったという。

これを受け、「ワタミの介護」では9日付で以下のリリースを発信している。
「報道されたホームにおいてご入居者様が入浴中にお亡くなりになったのは事実であり、警察の捜査に全面的に協力しております。
ご遺族の皆様をはじめ、ご心配ご迷惑をおかけしている皆様に、深くお詫び申し上げます。
現在、弊社におきましては再発防止に努めるとともに、ご遺族の皆様にも誠心誠意対応させていただいております。今後は、6月に設置した外部有識者による検討委員会でも弊社業務の確認をいただき、その提言にもとづき業務運営に反映してまいります。」

「ワタミの介護」では、昨年2月にも、東京都板橋区にある「レストヴィラ赤塚」で、当時74歳の女性入居者が、入浴中におぼれて死亡している。
ワタミの有料老人ホームの運営基準には、「ワタミのホームに親を入居させたいと思う子は親孝行だと言われるホームにする」とあるが、2年で二人、しかもいずれも入浴中の事故で亡くなるようなホームに、親を入れたいと思う人はいるのだろうか。

ちなみに、ワタミグループでは、創業者の渡辺美樹氏が、参院選出馬のため、6月27日付で取締役会長職を辞任している。

■2013.7.9  <事故防止策>家庭内事故は年間1万件以上!
東京都健康長寿医療センターは、6月20日、6月に開設した新センターを記念した講演会「今後の高齢者医療と研究について 〜 新センターの目指すもの 〜」を開催した。
そのなかから、同センター研究所副所長の高橋龍太郎氏による講演「健康は住まいから」を紹介する。

高橋氏は、約30年にわたって高齢者の健康生活の研究に従事。今回の講演では、住まい、なかでも室温環境に焦点をあて、転倒の予防や血圧の管理に有効な知見が語られた。

■家庭内事故は、複合的な要因で発生する
家庭内事故は、年間に1万1,000〜2,000件起きており、その数は交通事故の年間件数の約2倍。家庭内事故の代表格で、高齢期の健康をおびやかし、要介護状態の大きな原因となる転倒事故は、段差や手すりの有無や、適切な照明など住環境(外的要因)に焦点が当てられがちだが、同時に筋力やバランスの衰え、歩行速度の低下など老化に伴う要因が関わっているという。

「さらに高齢になると、呼吸や循環、消化、排泄を司る自律神経が老化します。そのため、お風呂に入る、立ち上がる、食事をする、排泄するという日常の動作が心血管動態に影響をもたらし、転倒などの要因となります。最近の研究では、高齢者の2割は食後30分に血圧が急に下がるため、めまいを起こして転倒につながりやすいことがわかっています」

このように、転倒は複合的な要因で起きるが、とりわけ自律神経の老化は自分では気づきにくく、家庭内事故を引き起こす危険があるという。
周囲の人が高齢者の体の特徴を知ることが、事故を未然に防ぎ、要介護のリスクを減らすことへとつながるのだ。

■室温環境は、家庭内事故や血圧管理の重要なファクター
家庭内事故には転倒のほかに、浴槽での溺死や食べ物を咽喉につまらせる窒息があるが、厚生労働省のデータ(事故種別死者数の推移1998―2007年)によると、月別の発生頻度は6月と9月に低く、1月と12月に多くなっており、「溺死者数では、6月と9月の平均が約300人なのに対し、1月と12月平均が約800人と倍以上の違いがあります。このように、家庭内事故が季節で変動があるのは、外気温が室内に影響し、それが健康にも影響を及ぼしていることがわかります」。

東京都健康医療センター研究所では、6年前から室温環境と高齢者の健康についての研究を開始。室内を部分暖房した場合と全体暖房をした場合と、暖房方式の違いが筋力にどのように影響するかを調べたところ、握力・膝屈伸力ともに室内を適温に保つ全体暖房の方が高いことが明らかになった。

山形県の要介護の高齢者を対象に行なった歩行テストでは、冷気を遮断する二重窓を設置する前と設置した後で、座っている状態から立ち上がり、3m歩いた後に座るまでにかかる秒数を比較したところ、二重窓設置後に有意に歩行速度が早くなった。
このことから、室内を適温に保つことは、高齢者の体の機能の低下を防ぎ、家庭内事故の予防につながると考えられる。

「室内が適温である場合と適温範囲外(室温が低い)の場合で、高齢者の血圧を測定したところ、室温が低い方が収縮期血圧(最高血圧)、脈圧(最高血圧から最低血圧を引いたもの)ともに高くなりました。さらに、室温が低いと、推奨される血圧値を超える回数が増えることも判明しています」

また、ひとりの高齢女性の血圧を10年間毎日測定したところ、6・7・8月は低く、1月・12月は高いということも判明。「別の研究では、外気温度が1℃下がると室内でも血圧が0.89mmHgくらい上がることがわかっています」。

適切な室温環境を維持することは、脳卒中や心臓病のリスクと密接な血圧の管理につながる。介護予防のひとつとしても知っておきたい。

◎東京都健康長寿医療センター
http://www.tmghig.jp/

■2013.7.9  高齢期の糖尿病はリスクが2倍に
東京都健康長寿医療センターは、6月20日、6月に開設した新センターを記念した講演会「今後の高齢者医療と研究について 〜 新センターの目指すもの 〜」を開催した。

まず、同センター理事長の松下正明氏が、センターの重点医療である血管病(心血管疾患・脳血管疾患など)、高齢者がん、認知症について解説。なかでも、認知症医療・研究の拠点としてのセンターの役割に焦点をあて、疫学・臨床・社会学・基礎研究の分野でより一層の認知症研究を推し進めていくことへの決意を語った。

2つ目の講演、東京都健康長寿医療センター長の井藤英喜氏による「生活習慣と健康長寿」から、糖尿病をはじめ生活習慣病と認知症との関わりや予防法について紹介する。

■高齢期の糖尿病は認知症のリスクが約2倍に
食事や運動不足、喫煙など生活習慣が起因の生活習慣病は、日本人の3大死因であるがんや脳血管疾患、心臓病の原因となることはよく知られている。それだけではなく、最近では要介護の原因となることもわかってきたという。
「糖尿病の場合、成人の発症頻度が10%なのに対し、高齢者では15%。高血圧症は成人45%なのが高齢者は70%というように、高齢になるほど確実に生活習慣病の発症頻度が高くなります。そして、生活習慣病はADLや認知機能の低下につながり、要介護・認知症の大きなリスクにもなります」

その論拠となるのが、日本老年学会による糖尿病と認知症についての解析(19の世界的な研究を分析したもの)で、高齢期の糖尿病は認知症のリスクが約2倍になり、高血圧などほかの生活習慣病が合併するとリスクはより大きくなるそうだ。さらに、糖尿病患者を長期にわたって追跡調査した結果では、30年間に1回重度の低血糖状態になると認知症の発生率が1.2倍、3回以上では2倍にはね上がるという。

「糖尿病の治療は血糖値を下げることで行うため、低血糖状態に陥る危険は高い。つまりひとたび糖尿病になると、認知症のリスクはかなり高くなってしまうのです」。

他にも、生活習慣病と認知症との関係では次のようなことがわかってきている。

・高齢期の高血圧症は、脳血管性認知症のリスクになる。日本最大の疫学研究として知られる久山町研究(九州大学による住民が対象の脳卒中・心筋梗塞・高血圧などの研究)では、高血圧が十分に治療されていないと約10倍脳血管性認知症のリスクがアップすることがわかった。

・40〜45歳で肥満している人の30年後を調べたところ、40代で体重が正常な人と比べ、肥満の人は認知症の発症率は1.5〜2倍となり、中年期の肥満と認知症の関わりが指摘されている。

・中年期の脂質異常症と高齢期の糖尿病に合併した脂質異常症は、認知症のリスクが高くなる。

■高齢期の生活習慣病では、治療のしすぎは逆効果
認知機能の低下がなく、自立して生活を送れる高齢期=健康寿命をのばすためにも、生活習慣病対策は欠かせない。

「生活習慣病は、バランスのいい食事や適度な運動をするなどの習慣で予防します。食事は和食を中心に脂肪は少なめにし、主菜は魚を多めにしてたっぷりの野菜、果物やナッツを摂ることも有効。適正体重BMI22〜25を維持しますが、肥満の人は5%以上の体重減少が目安です。最近は、健康寿命をのばすためにどんな食事がいいかも研究されていますが、ほぼ生活習慣病を予防するのに有効な食事と内容と同じです」。

運動に関しては、約40万人を8年間追跡した研究によると、歩行時間が1日15分以上あると4年間長生きし、60分歩くと健康寿命が長くなることがわかったそうだ。毎日運動ができない場合、「目安として1日5,000歩歩くと要介護の状態になりにくいという研究もあります」。

ひとたび生活習慣病になった場合、そのコントロールも重要だ。糖尿病の治療では血糖を下げる薬を使うが、血糖値の成績が良すぎると脳卒中が多くなるため、血糖をやみくもに下げるのは逆効果になることがわかってきたそう。

「最近、血圧を140以下のレベルで管理すると、もともと足腰が弱っている人は死亡率が上がることがわかっています。高齢期には、血糖値や血圧を高くもなく低くもない状態に保つことが大事です。高齢期の生活習慣病は、自分の体の状態を勘案しながら管理し、あまり厳格に治療しない方がいいということを知っておいてください」。

◎東京都健康長寿医療センター
http://www.tmghig.jp/

■2013.7.9  三田の障害者福祉施設が15周年 記念の冊子制作 小規模作業所「のぞみ」
障害者福祉施設「のぞみ」(事務局・兵庫県三田市中町)がこのほど、設立15周年記念誌「笑顔いっぱい 夢いっぱい」(64ページ)を制作した。通所者の生き生きとした表情を捉えた写真とともに、描いた絵を掲載。同施設を運営するNPO法人「わかくさ」の久保佳子代表は「障害者だから『かわいそう』ではない。周囲の理解があれば、仲間と一緒に楽しく幸せに生きることができる」と話す。

1998年、波豆川の山奥にかやぶき屋根の小規模作業所「のぞみ」を開設した。当初6人だった通所者は年々増加し、中町や三輪にも作業所を開いたほか、通所者が制作した物品を販売する店も営んでいる。現在は32人が通う。

記念誌の表紙は、通所者全員で卵の殻に色をつけて貼り付けた鳥の絵「あの大空を翔んでみたい」が飾る。見開くと、右ページに通所者が真剣な表情で太鼓をたたく姿や地域の運動会で懸命に車いすを走らせる様子などを収めた写真を、左ページに、独特の感性で描いた花や動物、図形などの絵を掲載している。

 千円。のぞみショップ(中町)で販売。のぞみ

■2013.7.9  iPadで障害者就労支援 ハローワーク
佐賀県は、タブレット型多機能端末iPad(アイパッド)を使った障害者の就労支援事業を始めた。県とハローワーク佐賀が一体的に運営する「特区事業」で、ハローワークが所有する求職者情報の一部を県が利用できるようになったため。自己PR動画の撮影など、端末の特性を生かした支援も計画しており、障害者の就労支援の迅速化を目指す。

iPadの画面には障害の種類や希望する業種、待遇など、求職者の情報が一覧で表示される。障害者の雇用拡大を計画しているスーパーモリナガ(本部・佐賀市)総務課の阿部一博さんは画面を操作しながら、「確かに見やすいですね」と感想を口にした。

端末にはハローワーク佐賀に登録している障害者20人の情報のほか、就労支援機関に登録している32人の情報が集積されている。個人名や年齢の記載はなく、希望業種、待遇などの条件を見て事業者側が興味を持てば、県が求職者に伝える。求職者も希望すれば、見学や面接に進む。

求職者は自己PRを、事業所は作業風景を動画撮影し、双方に見せることも計画。県職員1人がハローワーク佐賀管内の佐賀、小城、多久、神埼の4市で企業と障害者就労支援機関を回り、求職者と企業求人を結びつける。

スーパーモリナガは「既に貴重な戦力となっており、これからも雇用を進めたい。年齢や居住地の情報が見られるとありがたい」と要望する。県就労支援室は「どんな人か、どんな現場かは、互いに知りたい情報。文字だけでなく、映像も利用し、迅速な就労につなげることができれば」と新たな試みに期待を寄せる。

■2013.7.9  うどん店で接客挑戦 登別の障害者施設、敷地内に11月開店 社会福祉法人・登別さいわい福祉会
【登別】障害者就労継続支援施設「月とらいおん」(幸町3)は11月に敷地内でさぬきうどん店を開店させるため8日、地鎮祭を行った。店では調理だけでなく接客まで障害者たちが担当する。同施設は「店の仕事を通してさまざまな経験を積んでもらい、施設外での就労に結びつけたい」と話している。

社会福祉法人・登別さいわい福祉会が運営する同施設には室蘭、登別の身体・知的障害者ら37人が通う。現在、障害者たちは持ち帰り用のシフォンケーキや豆腐を製造し、接客は施設職員が担当している。

職員たちは、調理から会計までの仕事を覚えてもらうことが障害者の自立につながると考え、客の感想も聞ける飲食形式の店を開設することを決めた。施設は国道36号に面しているため、ドライバーらに気軽に食べられるさぬきうどんを扱うことにした。

新しく造られる店はは木造平屋で123平方メートル。事業費は約4600万円。小上がりとカウンター合わせて約40席で、ぶっかけうどんなど約10種のメニューを並べる。1食500円以内を計画している。

店内では障害者4、5人が職員とともに働く。来月末にも職員1人を香川県内のうどん店で修業させ、学んだ技術を障害者に教える。

昨年、同施設では、通所者2人が登別温泉の旅館に就労した。辻勲施設長は「接客の喜びを知ってもらい、障害者の活躍の場ともなれば」と期待している。

■2013.7.9  熱中症の搬送者、1週間で2594人…3人死亡
総務省消防庁は9日、熱中症で今月1〜7日の1週間に救急搬送された人は全国で2594人、死亡したのは3人(いずれも速報値)に上ったと発表した。

1週間の搬送者は今年最多で、前週(6月24〜30日)の3・6倍と急増した。

搬送者の約半数にあたる1225人は、全国各地で気温30度以上を記録した7日に集中した。都道府県別では愛知県の249人が最多。次いで東京都の214人、埼玉県の182人が多かった。

死者は青森、大阪、愛媛各府県で1人ずつだった。愛媛県で死亡した男性は7日に屋外で清掃作業をしていた。今年の熱中症による死者は計7人となった。

同庁は「こまめに水分補給をするなど、対策を十分にとってほしい」と呼びかけている。

■2013.7.9  がん治療、老若別に開発…新10か年戦略案
国のがん研究の今後の方向性を示す、新たな10か年戦略案が8日、厚生労働省の有識者会議(座長=堀田知光・国立がん研究センター理事長)でまとまった。

〈1〉高齢者や小児など各世代の特性を踏まえた治療方法の開発
〈2〉基礎研究の成果を新薬開発につなげる実用化研究の強化――などを柱に据えたのが特徴だ。新戦略案は近く、厚労省、文部科学省、経済産業省の3省合同で正式な戦略の形にまとめられる。

がん研究の10か年戦略は1984年に始まり、来年度から第4次になる。新戦略は、高齢がん患者の増大や、欧米より新薬の承認が遅れる「ドラッグラグ」などの課題を重視した。

体力が低下した高齢者は、手術や抗がん剤などの治療によるダメージが大きく表れる場合もあり、完治や延命のみを目的にするのでなく、体への負担がより少ない治療や苦痛の緩和などを研究する。抗がん剤の効果や安全性を確かめる臨床研究は現在、大半が70歳以下が対象。これまで不十分だった高齢者に適した使い方の検証も行う。

■2013.7.9  発達障害は親子での受診も大事〈週刊朝日〉
専門家の推計によると、注意欠如・多動性障害(ADHD)を含め、発達障害の人口は5%程度と考えられている。さらに医療や福祉の面では対応が必要な「障害」には至っていないものの、その傾向がある人を含めると、少なくとも10%に及ぶ。

福島県に住む大学生、加山真司さん(仮名・20歳)は小学生のころ、授業中に席を離れたりして落ち着きがなく、友達と遊ぶことが少なかった。小学校5年生のとき、息子を心配した母の由美子さん(同・48歳)が児童相談所から紹介された星ケ丘病院精神科に連れていったところ、同院の星野仁彦医師からADHDと診断された。

ADHDは、「多動性(いつも落ち着きがない)」「不注意」「衝動性(後先を考えない)」を基本特性とする発達障害だ。以前は年齢が上がると多動が目立たなくなるため、大人にはいないと考えられていたが、最近では大人のADHDが増えている。

発達の特性は遺伝することが多い。星野医師がそのことを由美子さんに伝えると、夫の剛さん(同・52歳)の言動にも思い当たる節があるという。

剛さんは従業員数名を抱える店の経営者で、従業員に対して些細なミスでも大声で怒鳴ることがあり、由美子さんや真司さんにも手を上げてしまうこともあった。また車の運転が危なっかしく、軽い接触などの事故も起こしがちだったのだ。

由美子さんに促されて受診した剛さんも、ADHDと診断された。そこで星野医師は、量を変えて、父子に同じ薬物を処方した。

ADHDの治療薬として認可されている薬には2種類あり、これまではいずれも18歳未満の子どもにしか認可されていなかった。だがストラテラ(一般名アトモキセチン)は昨年、大人にも保険が使えるようになった。集中力が必要とされるときなどに分泌される神経伝達物質・ノルアドレナリンの巡りをよくする作用がある。

もう一つのコンサータ(一般名メチルフェニデート)も現在、大人にも保険が使えるよう承認申請中だ。この薬が効く仕組みは詳しくわかっていないが、中枢神経を刺激し活動性を上げるとされる。自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群)にも使用されるが、効果はADHDの場合より少し劣る。

当時小学生だった真司さんは、リタリン(現在のコンサータと同じ成分の薬)を服用したその日から、ピタッと多動が治まり、学校の授業を聞いていられるようになった。その後、勝手な行動をとるなどの問題が8割以上治り、服用から2、3年で薬が不要に。現在は医科大学に通っている。一方、父の剛さんも、暴言などが見られなくなり、車の運転も落ち着いた。

「中学生以前の子どもであれば、薬物療法を開始して数年で薬をやめられることがほとんどですが、大人の場合は飲まなくなるとすぐに症状が出てしまうので、飲み続ける必要があります」(星野医師)

星野医師は、自分の子どもの発達障害を疑ったら、親子で受診することが大事だと話す。

「発達障害は、本人の遺伝的な要素と家庭や職場の環境の悪さが重なることで、問題が生じます。持って生まれた要素は変えられませんが、薬物と心理教育で問題を少なくすることは可能です。発達障害の子どもの親は同様の症状、特性が見られることが少なくありません。その場合、親自身の治療を開始することが大事ですし、親が発達障害であってもなくても、子どもの扱い方を知ることで家庭環境が良くなり、いじめやひきこもりなどの二次的障害も防げます」

■2013.7.9  ウイングルが、車いすの概念を変える次世代パーソナルモビリティ開発会社に出資
福祉用具などプロダクトによる支援も視野に/ウイングル
障がいがある人を対象に、就労支援センターなどを全国展開する株式会社ウイングル(以下、ウイングル)が8日、車いすの概念を変える新しいパーソナルモビリティ「WHILL Concept」を開発するWHILL株式会社(以下、WHILL)への出資・開発支援を決定した。

この出資をきっかけにウイングルは今後、福祉用具・機器などプロダクトによる支援も視野に入れた活動に取り組む意向を示した。

高齢者などの新しい移動手段として期待
WHILLが現在開発中の「WHILL Concept」は、車いすを取り付けるだけで時速20kmまで走行可能な次世代パーソナルモビリティで、障がいがある人をはじめ高齢者など歩行が困難な人などの移動手段としての活用が期待できる。

また運転は、ハンドルを行きたい方向に傾けるだけの簡単操作で走行でき、車いすの運転では感じられない感覚を味わうことができる。さらに、スタイリッシュなデザイン性で、外出をより楽しくする工夫がこらされている。

WHILL株式会社
http://whill.jp/ja

「ウイングル、車イスの概念を変えるパーソナルモビリティ開発会社WHILL Inc. に出資」株式会社ウイングル
http://www.wingle.co.jp/2013/07/7568

■2013.7.9  楽しく学べる!障害児学級にタブレット端末…滋賀
知的障害などのある子どもが学ぶ滋賀県草津市の小中学校の特別支援学級で、タブレット型多機能端末を活用した県内初の授業が始まっている。

見たり聞いたり感じたりした通りに指先で触るだけで操作できるため、ほとんどの児童がすぐ使えるようになったという。1人1台ずつ持たせ、発達や障害の程度に合わせた学習も可能で、同市教委は「ノートと黒板ではできなかった授業で、学習の幅が広がりそう」と期待する。

タブレット型端末は▽画面を指でなぞる操作が簡単で分かりやすい▽デジタル教科書で1人ずつ学習内容を設定できる▽写真や動画の撮影と閲覧の機能がセットになり、自ら学ぶ動機付けになる▽インターネット接続が関心を様々な方面に広げる――などの特徴が教育現場でも認知されてきた。全国の公立小中高校などでは2万6653台(2012年3月現在、文科省調べ)が設置された。

特に知的障害や発達障害がある子どもには、直感的に扱えるタブレット型端末の効果に期待が寄せられている。同市教委も今年度、特別支援学級と普通学級に計45台を導入した。

6月から市立山田小の特別支援学級でも端末を使った授業が始まり、2〜6年の児童5人が初めてタブレットPCに挑戦した。京近武史教頭がタッチペンで画面をなぞる操作を見せると、児童たちはすぐに、動画を撮ったりゲームをしたりと、端末を自在に使い始めた。

金魚すくいのゲームでは、すくった金魚の数を計算し「40匹取れた」などと喜び、ノートや冊子の計算ドリルでつまずいた足し算に積極的に取り組む姿が見られた。5年生の男児は「思い通りに動かせて楽しかった」と話した。担任の丸田圭子教諭は「普段は難しく感じるはずの計算問題にも、ゲームをする中では抵抗なく入っていった」と手応えを感じていた。

京近教頭は「黒板や教科書を使った座学やマウスを使うパソコンでは集中力が続かない子も、タブレットでは高い関心を持続している。積極的な学習のきっかけにしたい」と話した。

同市教委は、今年度の成果を確認して、来年度以降も導入を拡大していきたいとしている。

■2013.7.9  [グループホーム]在宅支える「介護の拠点」に
デイサービスや相談窓口

グループホームは、入居者に専門的な認知症ケアを提供するのが役割だ。

だが、自宅にいる認知症の人にデイサービスやショートステイのサービスを提供したり、介護している家族の相談窓口になったりするなど、“認知症介護の拠点”となるホームも増えている。

「やっぱり、うちが最高。何でも自由にできる」

新潟県弥彦村に住む女性(78)が、うれしそうに話す。

昨年4月下旬、村内にある「グループホームこいて」を退去し、自宅に戻った。「こいて」に入る前は、デイサービスやヘルパーを利用しながら一人暮らしを続けていたが、鍋を火にかけたのを忘れて焦がすことなどが続いた。近隣の市に住む長女(55)が一人暮らしは無理だと判断し、ホームへの入居を決断した。

しかしその後、長女の息子(22)が4月に就職し、祖母の家での同居を申し出たため、女性は自宅に戻ることになったのだ。

「こいて」のホーム長、多賀忍さんは「部屋はいつもきれいに片づけられていて、『泊まらせてもらっている』という感じだった」と振り返る。

家に戻った後も、女性は週3回、デイサービスで「こいて」に通い、残る平日2日は、別の施設のデイサービスに通う。「友達もいるし、デイに行くのが何より楽しみ」と女性は言う。

長女は「こいてのサービスに不満はなかったが、やはり、家にいるより体を動かすことが減るのが気になった。デイを使いながらできるだけ家で暮らし、いよいよ無理となったらまたホームを利用したい」と話す。



グループホームが提供するサービスは、かつては入居だけだったが、2006年の介護保険制度改正で、1日最大3人までのデイサービスや、空室がある場合はショートステイを行うことが認められた。グループホームが支援する対象を、在宅の認知症高齢者やその家族にも広げるのが狙いだ。

「こいて」を退去した女性のように、退去して自宅に戻った人や、入居を待つ人がデイやショートステイを使うことで、在宅生活を続けられる例も出ている。ただ、これらのサービスを導入しているホームは、運営の難しさなどから1割前後にとどまっている。

「こいて」を運営する社会福祉法人「桜井の里福祉会」常務理事の佐々木勝則さんは「認知症の人は、急激に増えている。グループホームは、認知症介護のプロとして、入居者の重度化などへの対応と同時に、在宅で暮らす人への支援なども行っていくべきだ」と強調する。



認知症に関する地域の相談窓口になっているグループホームもある。

大阪府箕面市にある「こまち」など二つのグループホームを運営するNPO法人「ヒューマン・ワークス」には、認知症の人の家族などからの相談が、年200件ほど寄せられる。

理事長の中垣内なかがいち吉信さんは、2005年から「市民後見人」として活動しており、自治体などから紹介されて相談してくる人も多いという。

内容は、入居させたいというものが一番多いが、「どう介護していいのかわからない」という家族からの相談も少なくない。

「アルツハイマー型認知症」と診断されたある男性は、1日3時間以上も歩き回っていた。介護に悩んだ家族から相談を受けた中垣内さんは、自分の行動を抑制できなくなる「前頭側頭型認知症」を疑い、専門医の診察を受けるようアドバイス。男性は、やはり前頭側頭型認知症と診断され、薬の処方を受けて、長時間歩き回ることはなくなった。

中垣内さんは「介護の相談窓口はたくさんあるが、サービスを紹介するだけのところが多い。認知症介護に専門的な知識を持つグループホームが、相談機能を担っていくことが必要だ」と話している。

■2013.7.10  傷害致死:佐用の福祉施設、入所者の男性が顔を蹴られ死亡 /兵庫
9日午前9時15分ごろ、佐用町の福祉施設内の居室で、入所者の男性(65)が別の入所者の男(58)に顔や頭を蹴られ、搬送先の病院で約7時間後に死亡した。佐用署は蹴った男を傷害容疑で逮捕。容疑を傷害致死に切り替えて調べる方針。

同署によると、2人は日ごろから施設内で作業の持ち場などを巡って口論になることがあり、男は「腹が立った」と供述。居室で座っていた被害者を数回蹴ったという。男には精神疾患があり、同署は責任能力の有無も含めて慎重に調べている。

■2013.7.10  高齢/障害受刑者、高松刑務所の挑戦 二度と再び、戻らぬため
受刑者が出所後、再犯に陥らないように、社会復帰に向けたプログラムを実施している刑務所が全国に2カ所ある。一人の刑務官の熱意が地元の福祉団体などの協力を得た例を、高松から報告する。

 ◇「困った時」易しく講義

高松刑務所が65歳以上の高齢者及び、障害のある受刑者を対象にお金の使い方や福祉制度を教える講座を始めたのは昨年11月からだ。毎週火木曜、各1時間行う。香川県や高松市、市社会福祉協議会、高松保護観察所が協力し、職員らが介護保険の利用方法や障害者手帳の取得の仕方、生活保護の受給手続きなどを易しく教える。

出所が約半年に迫ると、受刑者たちは平日の5日間、15団体の講座を受講する。回数も増えるが、内容も広がる。福祉制度に限らず、理学療法士による体力強化のための体操や、簡単な数字を使った認知症予防の学習など、出所後の健康維持にも配慮したプログラムが組まれる。

この講座は、処遇部長として昨年4月に赴任した松田辰夫さん(60)の発案が基になった。37年間、刑務官を務めてきた松田さんは若い頃、受刑者に規律を守らせ違反行為をさせないことに注意を払ったといい、出所後の受刑者に思いを巡らせる機会は多くなかった。

考えが変わったのは1999年ごろ。神戸刑務所(兵庫県明石市)で、初めて仮釈放を担当する役職に就いた。全国平均より低かった同刑務所の仮釈放率を高めるため、方策を練るうち、「居住先を作るなど、出所後に社会になじめるようにしなければ」と考えるようになった。法務省の矯正行政も、受刑者の処遇に関する法律改正(2005年)を契機に、社会復帰を重視した処遇に目を向けるよう方向性を変えていった。

そして11年、長崎刑務所に赴任。久保弘之所長(現・福岡矯正管区第2部長)と出会った。久保所長は「法改正後も、刑務所の社会復帰は健常者を主な対象にしている。社会で受け皿がない高齢・障害受刑者は刑務所に戻ってくるしかない」と問題点を指摘し、従来にはなかった、入所中から社会になじめるようにトレーニングする事業の必要性を説いた。

長崎刑務所で同年10月、支援事業が始まると、松田さんは、不安げだった受刑者の表情がみるみる明るく変わっていく様子に手応えを感じたという。「福祉制度を教えられたことがなかった。活用したい」。出所後の行き場がなく不安を抱えていた人も、出所後の生活に展望を持てるようになり、刑務作業にも意欲的に取り組むようになった。

 ◇「やりくり」でトラブル回避

高松刑務所に赴任した松田さんは、高松市など各機関に協力を求め、プログラムを実現させた。「これまで刑務所は高齢・障害者を置き去りにしていた。プログラムによって出所までに社会になじめる知識や生活習慣を身につけてほしい」との思いからだ。

松田さんは高松刑務所を離れたが、支援の動きは地元の福祉団体などに着実に根付いている。

3月26日、高松刑務所の一室。講師を務める高松市社会福祉協議会香川の大川裕子さん(48)=社会福祉士=は、約20人の受刑者を前に「お金の使い方」をテーマに講義した。白髪の交じる受刑者に「刑務所に入る前は、どんなことで困っていましたか」と聞くと、「お金がうまく使えませんでした」と答えた。20人のうち、お金の管理がうまくできると答えた受刑者は2人しかいなかった。

高齢や障害のある受刑者は計算が苦手だったり、平均的な物価を知らないことが多い。出所後、1カ月の生活費を月の途中で使い果たしたり、高い値段で物を買わされたりするなどの問題を抱える。

この日の講座では、1カ月の生活費を10万円と仮定し、何にいくら使うか計画を立てさせた。ある受刑者の男性は、自分の経験から家賃を7万円と設定した。食費は3万円としたため、それだけで全てを使い果たしてしまうことになる。「足りんわ」。そう漏らすと、隣に座っていた別の受刑者がすかさず「市営住宅なら3、4万円で済む」とアドバイスし、計算上は光熱費まで工面することができた。

知的障害のある受刑者は、車のガソリン代や友人との交際費など、それぞれの項目を1万円以内に抑えることを考え出した。計画性を徐々に学んでいった成果だという。

 ◇生活習慣整え、社会になじむ

人生の大半を刑務所で過ごしてきた受刑者の中には、出所時期が近づくと、不安を募らせるケースが少なくない。支援事業について大川さんは「処罰が目的の刑務所では、ただ怒られるだけで、受刑者はできないことはできないまま出所する。この講座で、出所してからの生活を円滑に送れるようにするのが私たちの役割」と話す。

大川さんは、月に一度、刑務所に通いながらこう考えている。「出所した後で家を探すとき、『なんぼぐらいの所に住んだらいいか学んだな』と思い出して、生活に生かしてほしい」

 ◇「福祉」知らぬまま

高松刑務所は再犯者を中心に681人を収容(2012年末現在)。平均入所期間は約2年11カ月。61歳以上の高齢受刑者の割合は、年々上がっている。07年末は11.2%だったが、12年末には21.0%になった。障害のある受刑者の割合は21.3%(13年2月末)を占める。

一方、高齢受刑者の平均入所回数は8.4回で、全受刑者(平均約48歳)の4.9回を大きく上回る。高齢者や障害者は相談に応じてくれる公的機関を知らず、生活保護を受けられなかったり、障害者手帳を取得していない例もある。その結果、生活に困窮して万引きや無銭飲食などの事件を起こし、入所を繰り返す傾向が強い。

■2013.7.10  体験学習:県立盲学校生、西武線で 駅や電車の安全利用へ /埼玉
県立特別支援学校「塙保己一(はなわほきいち)」学園(荒井宏昌校長=県立盲学校)の生徒、職員70人が9日、西武狭山・山口線の「西武球場前駅」(所沢市)で駅や電車を安全に利用するための体験学習を行った。

同学園が西武鉄道の全面協力で3年に1回行っている社会体験学習。今年は中学部と高等部普通科の生徒39人、職員30人が参加。同鉄道は最新鋭の30000系車両(10両編成)と二つのホームを提供し、職員12人が説明役などを務めた。

生徒らは電車の長さや硬さ、ドアの構造、バリアフリー設備を自ら触って確かめたほか、実際に線路上まで下り約120センチあるホームとの高さや避難場所を実際に体験。すき間が大きい連結部分では入り口と間違わないよう「ここは入り口ではありません」と自動音声が流れ、生徒らは「すごい」と驚いていた。

荒井校長は「この3年で2人の卒業生が駅ホームから転落して亡くなった。視覚障害者にとって駅ホームは欄干の無い橋で危険な場所だが、自立し社会参加するには駅構内や電車の安全利用は不可欠。いつも貴重な体験をさせてもらっています」と体験学習に感謝し、「駅などで(視覚障害者が)危ない光景を目撃したら、迷わず声を掛けてほしい」と話した。

■2013.7.10  <高齢者にやさしく>横浜市、日本初のUDタクシー専用レーンを設置
横浜市では、人間性豊かな福祉都市と環境にやさしい低炭素都市の実現に向けた街づくりを目指し、環境未来都市・横浜の象徴として、計画的な街づくりを進めていまする。
この取り組みの一環として、神奈川県タクシー協会や日産自動車株式会社との協働により、「UDタクシー」及び「EVタクシー」の専用待機レーンを設置した。

だれもが使いやすい、また環境負荷の少ないタクシーの普及促進を図り、一般タクシーも含め、乗車するタクシーの選択肢を拡げ、利用者の皆様の利便性の向上を図る。

【期待される効果】
・UDタクシーやEVタクシーの普及・拡大により、横浜を訪れる全ての人々が快適に移動できる。
・この運用により、「だれもが」「一般タクシーと同じ料金」で利用できるUDタクシーの認知度が向上し、更なる利用の促進に繋がる(UDタクシーは、車いすのまま乗車、大容量の荷物を持った方も乗車可能)。
・UDタクシーやEVタクシーの導入の妨げとなっている営業コスト等の不利を、この運用により改善することで普及の促進が期待できる。

■ユニバーサルデザイン(UD)タクシーとは?
車いす使用者に限らず、高齢者、妊娠中の女性、ベビーカ―使用者なども含め、誰もが使いやすいユニバーサルなデザインの一般タクシー車両です。スロープ、スライドドア、ステップなどを装備し、一般タクシー料金で利用できる。
平成26年度末までに横浜市内を走る一般タクシーの5%にあたる240台を目標に導入を進める。なお、同モデルの車両は次世代ニューヨークタクシーにも選定されている。

■2013.7.10  <無料配布>「高齢者等の見守りガイドブック」を新たに作成――東京都
高齢者の見守り活動については、地域の実情に応じた様々な取組が行われている。東京都では平成24年度「区市町村の高齢者見守り体制充実に向けた関係者会議」を設置し、実際に地域で起きている多くの困難事例の分析や見守り活動に欠かせない個人情報の問題等について検討を行った。

今回、この会議での検討結果を踏まえ、区市町村、地域包括支援センター、シルバー交番、民生・児童委員、民間事業者、地域住民など様々な見守りの担い手が地域で見守り活動を行う際のポイントをまとめたガイドブック「高齢者等の見守りガイドブック」を作成した。

■高齢者等の見守りネットワークについて:
•見守りの方法
•見守りネットワークの仕組みと各主体の役割
•見守り活動における民間事業者との連携・協定のポイント

■見守り活動の基本的な流れとポイントについて:
•気付き・相談
•情報収集と対応調整(アセスメント)
•地域で支え見守るための対応事例

■見守りの担い手となる人材の育成について:
•地域住民の見守り活動への参加の促進
•地域包括支援センター・シルバー交番相談員の育成

■主な配布先:区市町村、地域包括支援センター、シルバー交番、東京都民生児童委員連合会、東京都町会連合会、東京都社会福祉協議会 他

■ダウンロード:東京都福祉保健局ホームページにおいて、概要版及び全文を掲載。

■問合せ:福祉保健局高齢社会対策部在宅支援課
TEL 03-5320-4271

◎ダウンロードページ
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/koho/mimamoriguidebook.html

■2013.7.10  <GH火災から学ぶ>面積にかかわらずスプリンクラー義務化の方針
総務省消防庁は27日、認知症高齢者が暮らす全てのグループホームに対して、スプリンクラーの設置を義務づける方針を決めた。

今年2月、長崎県で起きたグループホーム火災では5人が犠牲になっており、グループホームなど火災が起きた際に自力で避難することが困難な人が多く入所する小規模社会福祉施設での消防用設備の設置は急務となっていた。
しかしこれまで、グループホームにおけるスプリンクラーの設置は延べ床面積275平方メートル未満の小規模施設には設置義務がなかった。

5月に厚生労働省が発表したグループホーム調査では、延べ床面積275m2未満でスプリンクラー未設置のグループホームは全国で522カ所。このうち46%は「今後も設置予定なし」と回答しており、その大きな理由の一つが、費用負担の重さだった。
消防庁では、設置費用の工面が困難な施設へは、特別交付税による支援が必要かどうかも検討する。

今回出された方針では、スプリンクラーの面積基準を撤廃し、設置を義務化すべきとしている。今後、消防法施行令を改正し、こうした施設への指導を強めていく。

■2013.7.10  <熱中症搬送>連日の猛暑で救急搬送はすでに2500人超え!気象庁は注意喚起
東京都心では9日、3日連続で日中の最高気温が35度を超える猛暑日となった。

時事通信によると、総務省消防庁は9日、1〜7日に熱中症で救急搬送された人が2,594人(速報値)と、前週(729人)の約3.6倍に達したと発表した。このうち3人が死亡、58人が重症だった。

連日猛暑が続いている影響とみられ、搬送車のなかでも65歳以上の高齢者が42.5%を占めた。都道府県別では、愛知が249人と最も多く、東京214人、埼玉182人、大阪139人、兵庫110人、北海道100人と続いた。 

熱中症は外出時にばかり起きるわけではなく、とくに高齢者は室内で熱中症にかかる率が高い。高齢者は、冷気を嫌うのと、節電・節約意識が高まるあまり、日中暑くても、エアコンを使わずに過ごしている人が多い。
しかし、これだけの猛暑日が続いている中、エアコンを使わない人には、「命と節約、どちらが大事ですか」を自らに問うてほしい。

室内での熱中症を予防するには、以下の3点に気を付けたい。
1)エアコンを使用し、室内温度を26〜28度に設定する。扇風機などを利用し、冷たい空気を部屋の隅々にまで循環させると効果的。
2)日中は、直射日光が部屋に入らないよう、カーテンを利用する。高齢者に多い、「深夜・室内での熱中症」は、夜間になっても室内気温が下がらない部屋での脱水が主な原因だが、日中、室内に熱がこもらないようにすることで、夜は自然に室内温度が下がる。
3)こまめな水分補給を心がける。「のどが乾いたら飲む」では遅い場合が多く、実際、高齢者の場合、のどが渇いたなと思った時には意識を失っていることが多いという。予防には、常に水筒やペットボトルを側に置いて、こまめに水分補給することをお勧めする。

気象庁は、10日も引き続き関東以西が35度を超える「高温注意情報」を発表しており、引き続き熱中症への注意を呼び掛けている。

■2013.7.10  昨年の火災死亡 高齢者6割…新潟
新潟県内で2012年に火災で死亡した人のうち、65歳以上の高齢者は6割近くを占め、過去10年で最多となったことが県消防課のまとめで分かった。

火災時の高齢者の逃げ遅れを防ぐため、県などは住宅用火災警報器の設置促進などを呼びかけている。

同課がまとめた12年の火災発生状況(確定値)によると、火災による死者は前年比4人増の51人で、そのうち高齢者は同7人増の29人だった。全体に占める割合は57%で、03年以降で最悪だった09年の52%を約5ポイント上回った。

29人のうち26人が住宅火災で死亡しており、多くが足腰の弱っている状況で逃げ遅れたとみられる。

逃げ遅れを防ぐのに有効な手段の一つが住宅用火災警報器とされており、県内の消防本部から県に寄せられた報告事例によると、08年4月に上越市で発生した住宅火災では、就寝していた当時66歳の女性が警報器の音に気付いて避難したことで一命をとりとめた。

十日町市では11年6月、当時77歳の男性がガスコンロに鍋をかけたまま就寝してしまったが、隣人が警報器の音に気付いて男性を起こし、出火を防いだ。本人が気付かなくても、隣人らが気付けるケースもある。

警報器の設置は11年6月以降、全ての住宅で義務づけられているが、県の独自調査によると、12年12月現在の県内の設置率(推計)は82・3%となっている。

同課は「警報器設置を徹底するとともに、民生委員や社会福祉団体とも協力して高齢者の火災予防に努めていきたい」としている。

■2013.7.10  手足口病、九州で流行
乳幼児などの口の中や手足に水ほうができる「手足口病」の患者が急増していることが、国立感染症研究所のまとめで9日わかった。

多くは軽症で自然に治るが、今年は脳炎など重症化の恐れがある型のウイルスが原因の場合もあり、同研究所は「急にぐったりとした場合などは、すぐ医療機関を受診してほしい」と呼びかけている。

同研究所によると、全国約3000か所の小児科で感染が確認された患者は6月下旬の1週間で1施設あたり平均3・4人で、5月上旬から8週連続で増えた。昨年同期の5・8倍で、この10年で最多だった2011年に次ぐ水準となっている。

地域別では、佐賀県で12・3人、大分県で12・2人と九州で流行しているほか、中国地方や中部、関東地方でも感染が広がっている。

手足口病はエンテロウイルスの感染が原因で発症するが、今年は髄膜炎や脳炎を引き起こす恐れのある「EV71型」が約2割を占める。患者の水ほうへの接触などでうつるため、予防には手洗いが大切という。

■2013.7.10  高齢者施設で散髪 三重・鈴鹿理容組合
鈴鹿理容組合の組合員が9日、三重県鈴鹿市内の老人ホームに入所するお年寄りたちの散髪をした。

1991年に始まったボランティア活動で、7月と12月の年2回行っている。この日は組合員23人が3施設を訪れ、計約130人のお年寄りの髪を整えた。

同市深溝町の特別養護老人ホーム「鈴鹿グリーンホーム」では、組合員10人が「お盆が来るもんな」「伸び過ぎたね」などとお年寄りに声を掛けながら、手際よく髪を切っていった。

同ホーム施設長の服部昭博さん(41)は「散髪してもらうのを楽しみにしている人もいる」と話した。組合員の石田一雄さん(61)は「少しでも気持ちよくなってもらえたら」と言ってハサミを動かしていた。

■2013.7.10  「成功報酬制」創設などを要望−日本介護福祉士会の石橋会長ら
日本介護福祉士会の石橋真二会長と内田千惠子副会長はこのほど、「介護福祉士の雇用環境の整備等に関する要望書」を菅義偉官房長官に提出した。利用者の要介護度が改善した場合、何らかの報酬を出す「成功報酬制」の創設や、介護職員のキャリアパス制度(認定介護福祉士制度)の構築などが盛り込まれている。

要望書では、質の高い介護を提供するためには、介護現場で働く人材の中で、介護福祉士の割合を高める必要があると指摘。さらに、介護で働く人が安心して、意欲と誇りを持って働くことができる雇用環境を整備することで、人材の確保・定着を図る必要があるとしている。

その実現に向けた具体策として、要望書では成功報酬制の創設や認定介護福祉士制度の構築を提示。
さらに、▽介護職員の給与額や介護事業所などにおける人件費比率の公表の義務付け
▽腰痛防止の徹底や夜間勤務の負担軽減
▽生涯、意欲を持って働ける賃金体系の確立▽高齢者介護や障害者介護を手掛ける事業所などの運営基準に介護福祉士の配置を明記
▽准介護福祉士制度の早急な廃止-なども求めている。

■2013.7.10  介護施設のいろいろ、第1回実践交流会 地方から東京に進出した経営者が語る
先進的な介護施設は何を考え、何に悩んでいるのか――-2013年 6月29日、東京で医療介護福祉政策研究フォーラムの第1回実践交流会が開かれた。同フォーラムは元・厚生労働省の社会・援護局長を務め、現在は内閣官房社会保障改革担当室長に戻った中村秀一さんが理事長の法人だ。事務局長を私の元同僚で朝日新聞論説委員だった梶本章さんが引き受けている。

■本人ができるところはさせるようにする

演者はいずれも地方で介護施設を運営して成功し、施設不足の東京周辺に進出したすぐれ者経営者ばかりだった。印象に残ったいくつかを紹介したい。

地域全体を特別養護老人ホームにしたい、という小山剛さんは新潟県長岡市の高齢者総合ケアセンターこぶし園の総合施設長だ。施設では毎日3食付き、24時間サービスなのに在宅介護はそうではない。それでは施設介護に向かうのは当然ではないか、との指摘が新鮮だった。

200 メートルとか300 メートルの施設内の距離を3000メートルとか5000メートルに延ばし、家族が果たす役割分以外を引き受けるのが将来の介護制度という意見には一理も二理もある。

山口県の社会福祉法人夢のみずうみ村理事長の藤原茂さんは、通所介護施設での自立支援を意図している。高齢者の世話を徹底するのではなく、まずは見守り、本人ができるところはさせるようにする。施設では「できる」と評価しているのに、家族が自宅で「食事の支度」「家事」「金銭管理」「1 人での遠出」などを全くさせないケースが3 割から4 割にもなっている。

日本の施設はよろよろ歩ける人を面倒だからと車椅子にしてしまうが、家族も介護のしすぎで高齢者の能力を奪っている。6月27日の『朝日新聞』には、藤原さんたちの千葉県浦安市のデイサービス施設が、わざわざ階段などのバリアーを作り、本人の能力を取り戻す試みをしていると紹介された。

鳥取県境港市の社会福祉法人こうほうえんの広江研・理事長は「互恵互助」の精神での職員教育の徹底ぶりを、札幌市の社会福祉法人ノテ福祉会の対馬徳昭・理事長は随時対応型の訪問介護の状況を報告した。

■2013.7.10  介護記録の入力が手軽に 仙台のIT企業などがソフト開発
介護施設運営の福祉文化社(宮城県白石市)とIT関連企業のイーシェアソリューションズ(仙台市)が、タブレット端末「iPad(アイパッド)」向けに、介護記録の入力システム「けあさぽ」を共同で開発した。
 
記録できる項目は施設利用者の食事や生活の様子、血圧や脈拍などの「バイタル」、排せつの状況など。画面のタッチ操作で手軽に入力できるのが特徴で、文字や数字だけでなく、写真を使った記録にも対応している。
 
入力されたデータは利用者の健康チェックなどに活用する。家族が専用ホームページで閲覧することもできる。
 
福祉文化社は6月上旬、白石市内のグループホーム2カ所にシステムを導入した。いずれのホームも以前は介護状況を手書きで記録していた。タブレット端末を使い始め、介護や見守りをしながら入力できるようになり、介護者の負担が減ったという。
 
「けあさぽ」の利用料は施設利用者9人当たり月額約1万円で、アイパッドかアイパッドミニが必要。7月中にも米アップルのソフト配信サイト「アップストア」で、1カ月無料のお試し版を配信する。
 
福祉文化社の毛利浩人社長は「大手のシステムに比べて費用が格段に安く、小規模事業所でも導入しやすい。介護現場の負担軽減に役立てたい」と話す。
 
連絡先はイーシェアソリューションズ

■2013.7.10  自閉症に「母親由来の抗体」が関係、研究
未だ謎の多い自閉症を研究する研究専門家らのチームは9日、胎児の発達中の脳にあるタンパク質を標的にする母親由来の抗体群を発見したと発表した。医学誌「Translational Psychiatry」に掲載された報告書によると、研究チームは自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもの母親246人と、障害のない子どもの母親149人を比較し、ASDの子どもの母親のグループでは、全体の4分の1近くにこの抗体群の組み合わせがあることを突き止めたという。

抗体は免疫系における「歩兵」で、「キラー細胞」が標的とするウイルスや微生物に印を付ける役割を担っている。だがときに、これらの抗体は自己の健康なタンパク質を標的にする原因不明の行動をとる「自己抗体」となる。この自己抗体は、ループスや関節リウマチ、多発性硬化症などの自己免疫疾患に大きくかかわっている。

妊娠した女性は胎盤を通じて胎児に抗体を送っている。だが、正常に機能していない抗体も同時に送られ、赤ちゃんにとって必要なタンパク質を標的にすることがあるという。
論文の執筆者で米カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)のジュディ・バンデウォーター(Judy Van De Water)教授(医学)はAFPの取材に電子メールで返答し、「われわれは自閉症の子どもの母親の23%に、健康な神経の発達に必要なタンパク質に対して自己抗体があることを発見した」と述べた。「一般的な発達をしている子どもの母親の血液からは、これらの抗体は発見されていない」

■早期検査や治療の開発加速か

バンデウォーター氏によると、研究では、これらの自己抗体群が「とりつく」7種類のタンパク質を明らかにした。これは一部のASDの発達について極めて重要なヒントとなり、早期の予測検査と治療の開発を加速させる可能性もある。

また研究チームは、7種類のタンパク質による11通りの組み合わせを発見した。各組み合わせによりASD発症リスクのレベルは異なるという。

「極めて早期の行動的介入は、ASDのある子どもが行動や能力を向上させることを助ける効果がある。そのため、このこと(タンパク質の組み合わせ)を極めて早期に知ることには有効性がある」と、バンデウォーター氏は述べた。「検査は妊娠前に行うことが可能なので、女性は代理母を考えるか、ASDの子どもが生まれた場合に早期の介入を行うための準備をするか、判断することができるようになる」

■2013.7.11  パラ五輪選手、初の採用決定 JOCの就職支援計画で
日本オリンピック委員会(JOC)は11日、就職支援プロジェクト「アスナビ」を通じ、来年のソチ冬季パラリンピックのアルペンスキー代表に内定している夏目堅司(39)が、磁気治療器の製造、販売事業などを展開する「ジャパンライフ」に同日付で入社したと発表した。JOCによると同プロジェクトを通じて障害者アスリートの雇用が決まるのは初めて。

電動車いすサッカーの塩入新也(28)もジャパンライフに入社した。これまで同プロジェクトでは五輪競技の選手を中心に15社、19人の採用が決まっているが、今後は日本パラリンピック委員会(JPC)とも協力して事業を進める。

■2013.7.11  高齢者狙う詐欺の手口紹介 山口・下松で被害防止講演会
高齢者を狙った詐欺の被害に遭わないよう手口などを紹介する講演会が10日、山口県下松市の老人福祉会館「玉鶴」で開かれた。

県警犯罪被害防止アドバイザーの熊野照美さん(64)が講師を務め、「玉鶴老人大学」の受講者約80人が聴講した。

熊野さんは、金融機関の現金自動預け払い機(ATM)から送金させる「振り込め詐欺」について解説。手口は架空の利用料、医療費や税金の還付金を口実にするなど様々だが、電話を掛けてきた相手が「ATM」とか、ATMの操作を指示するために用いる「携帯電話」という言葉を口にした時点で電話を切るようにアドバイスした。

また、送金方法は、宅配便やレターパックのほか、詐欺グループのメンバーが自宅に来て受け取るなど、多岐にわたっていることも紹介した。

さらに「不審な電話があっても不審に思わないから被害に遭ってしまう」として、「防ぐには、もうけ話に簡単に乗らないことに尽きる。人ごととは考えず、心の準備をしておくことが大切だ」と訴えた。

受講した同市の近道昌子さん(77)は「詐欺被害に遭った知人もいる。自分の問題として、日頃から心構えをしておきたい」と話していた。

■2013.7.11  救急車、別病院に到着…静岡・清水病院医療事故
静岡市立清水病院(清水区)で静岡市の男性(当時83歳)が医療ミスのために死亡した事故で、同院が意識不明となった男性を別の病院に搬送しようと市消防局に通報した際、連絡ミスで救急車が誤って市立静岡病院(葵区)に到着していたことが10日、市消防局への取材でわかった。

男性の搬送は約10分遅れたという。同院と市消防局は遺族に「救急指令に誤りがあった」と認めて謝罪している。

事故は今年1月、透析治療を受けていた男性の首から静脈に挿入された管(カテーテル)を抜き取る際、同院のミスで血液中に空気が入り込み、男性が脳空気塞栓(そくせん)症を発症し、約1か月後に死亡したもの。

市消防局などが遺族に開示した記録によると、今年1月21日、同院は男性が意識不明に陥ってから約1時間半後に同症と診断。専門治療が可能な市内の別の病院へ搬送するため市消防局の一般電話に通報した。この際、対応した市消防局の職員から「市立静岡(病院)か」と念押しされ、同院は「そうです」と間違えて返答したという。市消防局は、救急車が市立静岡病院に到着後に間違いに気付き、別の救急車を出動させた。

県内の複数の医師によると、同症は意識不明に陥ってから2〜3時間以内に専門治療を施せば効果的とされる。記録によると、男性は意識不明になってから約3時間後、搬送先の病院で専門治療が始められた。

男性の長男は「医療ミスが起きた後、迅速な対応がされていれば、父は助かったかもしれない」と話している。

静岡市長が定例会見「誠意もって対応」

静岡市の田辺信宏市長は10日の定例記者会見で、静岡市立清水病院で起きた医療事故について「とにかく遺族に誠意をもって対応したい。医療事故後の危機管理について検討を深めなければいけない」と述べた。

田辺市長は、同院が事故から約半年間、事実を公表しなかったことにも言及。「今までの公表基準にのっとって病院側が対応したと信頼している」との考えを示した。「院長が総合的に判断する」という同院の医療事故の公表基準の見直しについては「検討しておく」と述べるにとどめた。

■2013.7.11  「統合失調症の人が知っておくべきこと――突然死から自分を守る」
統合失調症は、幻視や妄想などが起こる精神疾患。適量の薬で症状を抑えれば社会復帰できるが、大量の薬を処方され、副作用に苦しむ患者が多い。大量服薬が続くと心臓などに影響が出て突然死することもある。

この問題は以前から指摘されていたが、「患者が服薬を恐れ、飲まなくなる」との懸念から、精神科の不適切投薬に対する追及は十分ではなかった。本書では精神科医や薬剤師、家族、医療ジャーナリストらが薬の副作用や突然死の実態などを報告し、処方の適正化を求めている。
(NPO法人地域精神保健福祉機構・コンボ、1200円=税別)

■2013.7.11  介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いについて
厚生労働省は7月11日、「介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いについて」事務連絡を行った。

今回の事務連絡は、7月10日、インターネットにおける電子メールを利用した従業者間の個人情報共有において、設定が不適切であったために、当該個人情報を第三者が閲覧可能となっていた事例の報道を受けての発表。
従業者間とは、環境省などの職員の送信メールが、少なくとも国土交通省、復興庁、林野庁から閲覧可能になっていたことを指している。

これを受け、厚生労働省では、都道府県各主管部局宛に「医療・介護・福祉関係事業者における個人情報の適切な取扱いについて(事務連絡)」を発出。

セキュリティーの厳しい官公庁であっても、メールなどはちょっとしたチェックミスで簡単に外部の閲覧を許すことになった。介護事業者等に対しても、利用者等の個人情報の共有に当たって、第三者にも閲覧可能な状態となっていないことを確認する等、今後とも個人情報の取扱いについては厳正を期するよう、改めて周知徹底を依頼した。

全文は
◎介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いについて
http://social-welfare.rgr.jp/databox/hoeakdw7qca_3.pdf

■2013.7.11  鮮やか色彩、大胆な構図 流山で自閉症の子の作品展
自閉症の子どもたちの絵を展示する展覧会「言葉を越えて展」が10日、流山市生涯学習センターで始まった。日本や中国など国籍もさまざまな子の作品約100点を紹介。鮮やかな色彩感覚や大胆な構図の絵が並び、訪れる市民を驚かせている。

自閉症の子どもらにアートを通した社会参加を促そうと設立されたボランティア団体「AOart」の活動に賛同した日本の美術家らが実行委員会をつくり展覧会を企画。幅約4メートルの大きな絵画が3点展示されているほか、鳥類やゾウといった動物、草花や自然を描いた作品など多彩な展観が広がる。

■2013.7.11  「有料老人ホーム 取材レポート2013年7月号」公開 探しっくす
「探しっくす」有料老人ホームの新着情報を紹介

医療総合人材サービス会社の株式会社メディカルリソース(以下、メディカルリソース)が運営する、有料老人ホーム・高齢者住宅検索サイト「探しっくす」の「今月の特集!取材レポート」に、5件の有料老人ホームが紹介されている。

☆「探しっくす」とは?

「探しっくす」は有料老人ホーム・高齢者住宅を探す人のためのインターネット検索サイト。希望にあう施設の情報を検索したり、複数の施設の資料をまとめて請求することができる。また、老人ホームを選ぶ上での基礎知識や費用、選ぶポイントなど、初めて施設を探す人にとって役に立つコンテンツも充実している。

有料老人ホーム探しについての無料相談も行っており、サイト中のフォームからの問い合わせや電話による相談ができるのも心強い。

「探しっくす」
http://www.sagasix.jp/

■2013.7.12  点字ブロックに物置かないで 「守る会」が啓発シール
約50年前に岡山市で誕生した点字ブロックへの理解を訴えようと、視覚障害者や支援者らでつくる点字ブロックを守る会(事務局・同市)が啓発シールを作製。街頭などに掲示し、市民にブロック上に障害物を置かないよう呼び掛けている。

シールは「点字ブロックの上に物を置かないで!」と大書。サイズは大型(縦5センチ、横12センチ)と小型(縦3センチ、横6センチ)の2種類で、中国語、英語のタイプもある。背景が青、黄色のシール2枚を1セットとし、計約10万セット作った。

3月中旬にJR岡山駅東口の観光案内看板に張り付けたのを皮切りに、岡山県内では点字ブロックのある道路脇の電柱や駅構内などに張って、マナー向上をPR。県視覚障害者協会などを通じ、全国の関連団体にも配っている。

点字ブロックをめぐっては、自転車などの障害物が置かれ、利用者の邪魔になるケースが後を絶たない。守る会の竹内昌彦代表(68)=岡山市中区=は「視覚障害者にとって点字ブロックは命綱。安全に暮らすため、健常者のマナー向上が欠かせない」と話している。

■2013.7.12  障害者モデルに服飾ショー
障害者がモデルのファッションショーが15日、東広島市西条町の市総合福祉センターである。市非常勤職員西本智枝美さん(56)=同市西条栄町=が「おしゃれをして、前向きな気持ちになってほしい」と市内で初めて企画した。

車いす生活を送る西本さんは、広島市で2009年に始まった同様のショーに2回出たことがある。地元で開きたいと知人に呼び掛けた。広島市のショーを主催する美容・服飾関係者でつくる「ファッションセラピーの会ヒロシマ」や広島県美容組合東広島支部の協力も得て、3月ごろから会場確保など準備を始めた。

当日は障害者18人とヘルパー7人が、ウエディングドレスやタキシード、着物などを身に着け、舞台に立つ。プロ美容師にヘアメークも施してもらう。

6日のリハーサルでは、約12メートルの赤いじゅうたんを歩き、動きや進行手順を確かめた。会の近藤貞子副代表に「百二十パーセントの笑顔を見せて」などとアドバイスを受け、手を振ったりポーズをとったりして客席にアピールした。本番の衣装も試着した。

ショーは午後1〜4時で、中学生以上500円。車いすダンスも披露する。宝塚歌劇団に憧れる同市西条町の主婦大竹千陽さん(36)は男装に挑戦。「かっこよくエスコートできるよう歩き方を研究したい」と意気込む。

■2013.7.12  風疹ワクチン不足…大人は接種中止の医院も
風疹の大流行で、関東地方を中心にワクチンが不足し始めている。

自発的に予防接種を受ける人が急増し、例年の1年分以上が1か月で使われる事態が続いているためだ。妊婦が風疹に感染すると胎児に障害が出る恐れがある。感染防止には患者が多い20〜40代の男性への接種が不可欠だが、子どもへの定期接種を優先するため、大人への接種を断念する医療機関も出ている。

「当面、成人の接種を中止させて頂きます」

横浜市戸塚区の「小川クリニック」は4日、ホームページ(HP)に「お知らせ」を掲載した。先月以降、ワクチン納入が減り、ストックをはき出してしのいできたが、今月初めに確保できたのは、70本の希望数に対してわずか10本。免疫がない1歳児の定期接種にしわ寄せが出かねないため、苦肉の策を取ったという。市もHPで「乳幼児の定期接種を優先させるため、希望者全員が接種するのは困難」と呼びかけている。

■2013.7.12  茨城空港に非金属製車いす
茨城空港(小美玉市)で、保安検査場の金属探知機を通過して航空機内に乗り入れることができる非金属製の車いす3台が導入された。

水戸信用金庫(本店・水戸市)が寄贈したもので、こうした車いすが空港に導入されたのは全国で初めてという。

通常、保安検査場では、車いすの金属製部品が金属探知機に反応し、その度に車いすの搭乗者にボディーチェックが行われ、不快感を与えていた。

開発したのは、自転車や車いすを設計しているメーカー「アグメント」(千葉県我孫子市)。ガラス繊維とプラスチックを合わせて強度を高めた素材を使い、金属反応が出ないようにした。

車いす(約17キロ)の座幅は通常の空港用車いすより2センチ狭い38センチで、空港に就航している比較的通路が狭いスカイマークの通路(幅39センチ)を通って座席まで向かうことができる。1台20万円で、同社は世界の空港で活用されることを目指すという。

空港ビルを運営する県開発公社の渡辺一夫理事長は「障害者が使いやすい空港になった。寄贈していただきうれしい」と話している。

■2013.7.12  マニュアル不備「一因」…清水病院医療ミス
静岡市立清水病院(清水区)で同市の男性(当時83歳)が透析治療用の管(カテーテル)を首から抜き取る際の医療ミスにより死亡した事故で、同院がカテーテルの抜き差し手順に関するマニュアルに基づいて治療した結果、事故が起きたことが11日、同院への取材でわかった。

同院は、男性が意識不明に陥った3日後にマニュアルを改訂していた。同院は改訂前のマニュアルの運用期間については「現時点で把握できていない」としており、長期間にわたって不備のあるマニュアルに基づいて治療を行っていた可能性もある。

事故は今年1月に起きた。同院の医療ミスが原因で男性の血液中に空気が入り込み、脳空気塞栓(そくせん)症を発症、男性は約1か月後に死亡した。

複数の病院のマニュアルでは、首の静脈のカテーテルを抜き差しする場合、カテーテル内に空気が入っても気泡が血管方向へ行かないようにするため、患者の姿勢について「頭部が(心臓より)低い状態にする」と明記している。

しかし、市立清水病院の改訂前のマニュアルは、大量出血を防ぐため、血管に空気が入りやすいとされる「頭部を高くした状態」としていた。

同院医療安全管理室は11日、読売新聞の取材に対し、「(当時の)マニュアルに基づいた治療時の患者の姿勢が事故原因の一つ」と認めた。

同院は脳空気塞栓症で男性が意識不明に陥った3日後、首の静脈のカテーテルを抜き差しする場合の処置方法について「頭部を低くすること」などとマニュアルの内容を改訂し、医師らに周知したという。

遺族の代理人の青山雅幸弁護士は「マニュアルを改訂したのは、病院が医療ミスと認識したからだ。事故を公表しなかったのは隠蔽同然だ」と話している。

■2013.7.12  <NHK シリーズ認知症>7月15 日・25日放送〜「アニメ映画「しわ」が描く“当事者の世界”」ほか
NHKのハートネットTVでは、7月に認知症のシリーズとして「認知症 “わたし“から始まる」を放送する。

6月、厚労省研究班が「認知症高齢者の数が462万人。“予備群”ともいわれる軽度認知障害の方は400万人に上る」と発表した。そうしたなか、国は「認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続ける」ことを目指した5か年計画(オレンジプラン)を進めようとしている。同番組では、どうすればそうした社会を実現できるのか、日本の深刻な現状や先進事例を交えながら考えていく。

■第4回 アニメ映画『しわ』が描く当事者の世界
6月22日から全国順次公開中の映画『しわ』は、認知症をテーマにした作品として注目されている。認知症の「本人」は何を思い、どのような世界観で暮らしているのか。『しわ』に描かれた高齢者の姿を通して、“当事者の世界”に迫るとともに、スペインのフェレーラス監督がこの作品に込めたメッセージを聞く。
・放送日:7月15日(月)20:00〜20:29
・再放送:7月22日(月)13:05〜13:34

■第5回 “わたし”から始まる町づくり
国は、急増する認知症高齢者に対して、これまでの施設や病院を中心にしたケアのあり方を改め、在宅中心のケアへと大きく方針を転換した。しかし、これまでの支援だけでは在宅生活を維持できない人が増えている現実がある。第5回は、番組に寄せられた反響や質問をもとに、これからのどのような支援体制を作り上げていくとよいのか、専門家や当事者と一緒に考える。
・放送日:7月25日(木)20:00〜20:29
・再放送:8月1日(木)13:05〜13:34

■2013.7.12  障害者就労、農業に手応え 静岡の支援施設
静岡市清水区三保の障害者就労支援施設「ハミング」(森早苗施設長)が2年前から取り組んでいる農業生産が軌道に乗り始めた。地元農家やJAしみずの支援でエダマメやブロッコリーなど、6種類以上を年間を通じて生産・販売する。自動車部品製造に頼っていた利用者の収入の安定化を図っている。
 
市内から通う20〜50代の知的・精神障害者29人のうち、4人が「畑班」として農作業に専従する。ほかの利用者は週に1度、草取りや収穫に参加する。
 
6月中旬からの1カ月は地元特産のエダマメの収穫最盛期。世界文化遺産に登録された富士山を望む園地で、畑班と職員が終日収穫と出荷作業に汗を流す。
 
畑班担当職員の池田佑介さん(31)は「具合が悪くても言葉に出せない利用者もいる。体調の管理と、個人の能力に合わせた作業の分担は特に気をつけている」と話す。一方で、「近所の人との触れ合いや自然相手の農作業を通じ、利用者が生き生きしてきた」と好影響も実感している。
 
リーマン・ショック後から主力の自動車部品の受注が減少し、2011年秋に農業への挑戦を決めた。近所の耕作放棄地を無償で借り、職員と利用者で整備した。今後も栽培面積を拡大するという。

地元農家がボランティアでノウハウを指導するほか、JAしみずも地域貢献事業として職員による営農指導、直営店を活用した販路確保で後押しする。
 
ハミングの森施設長は「土地や営農支援など幸運な条件がそろった」と感謝しながら、「利用者の明るい表情が増えてうれしい」と手応えを感じている。

■2013.7.12  介助犬目指す「ハル」 宇土市庁舎で実地訓練
体が不自由な人の暮らしを助ける介助犬の“候補生”で、雄のラブラドルレトリバー「ハル」=1歳3カ月=が9日、宇土市庁舎で実地訓練を受けた。ハルが介助犬に認定されれば、県内誕生第1号となる。

実地訓練はハルを公共施設に慣れさせる目的。県内唯一の介助犬養成機関で、ハルを訓練する同市のNPO法人介助犬協会キスメット(松尾正直理事長)が、市に訓練場所の提供を求めた。

ハルは、車いす利用者にふんした訓練士の山中彩紗子[あさこ]さん(25)と一緒に庁舎入り。落ちたペンを口で拾ったり、エレベーターのボタンを押したりして訓練の成果を発揮したが、山中さんは「気が散っていた。50点」と厳しい評価だった。

介助犬は国指定の団体が認定するが、同NPOによると、全国で六十数匹にとどまっている。山中さんは「理解が進んで、デパートなどでも訓練ができることが理想」と話していた。

宇土市は、「すべての人にとって公共施設が使いやすくなるように今後も協力したい」としている。

■2013.7.12  UDタクシーで協定 市と協会が導入率10%目指す
車いすごと乗り降りできるユニバーサルデザイン(UD)タクシーの普及に向けて、川崎市と県タクシー協会川崎支部は十一日、連携、協力する協定を結んだ。UDタクシーは車高が一・八メートル以上あり、間口の広いドアは身障者や高齢者も楽な姿勢で乗り降りできる。車いすはスロープで後部から乗り込め、車いすごと固定するシートベルトも装備している。初乗り七百十円からの料金体系は一般タクシーと同じだ。

市内の法人タクシー約千五百台で導入率は1%強。導入費のうち一般タクシーより余分にかかる費用を、国補助のほか市も一台二十万円を補助し、五年以内に導入率10%を目指す。

市は三月、UD対応タクシー乗り場を全国で初めて川崎駅西口に整備。東口でも間もなく整備を終える。武蔵小杉駅、新百合ケ丘駅などにも整備していく。関進協会支部長は「お年寄りや障がい者の皆さんにどんどん町に出てほしい」と語った。

■2013.7.12  高齢者の万引増加  募る生活苦、孤独感
県内で2012年に万引で摘発された1489人のうち、65歳以上の高齢者の割合は28.7%(428人)に上り、比較可能な08年以降で最も多かったことが県警の犯罪概況書で分かった。従来多かった19歳以下の未成年を上回り年代別でも最多だった。増加の背景には生活困窮や、高齢化に伴う孤独感の強まりなどがあるとみられる。専門家は、罪を償った高齢者が再び万引しないため、社会復帰への受け皿づくりが必要だと強調する。

●年代別最多29% 急がれる再発防止
 県警刑事企画課がまとめた犯罪概況書によると、万引で摘発された高齢者の割合は08年22.5%(320人)、09年24.4%(365人)、10年25.3%(430人)、11年26.5%(424人)と右肩上がり。12年は前年比で2.2ポイント上昇した。

12年の内訳で、高齢者は男252人、女176人。その他の世代別は50〜59歳177人、40〜49歳166人、30〜39歳144人、20〜24歳85人、25〜29歳73人で、高齢者が突出している。

高齢者の摘発が増えている理由について、関東学園大の上林邦充学長(刑法)は経済的な事情のほかに、孤独感のある人が他人から関心を集めたくて犯行に及んでいる可能性もあると指摘する。「手を染めやすい犯罪のため、常習的に繰り返して規範意識が薄れているケースも考えられる」という。

県保護司会連合会の茂木英重会長は、身寄りのない人が万引して刑務所と社会を行き来する例が増えていると説明する。現状では社会復帰のための施設が足りないとして「受け皿づくりが急がれる」と話す。

■2013.7.12  発達障害は親子での受診も大事
専門家の推計によると、注意欠如・多動性障害(ADHD)を含め、発達障害の人口は5%程度と考えられている。さらに医療や福祉の面では対応が必要な「障害」には至っていないものの、その傾向がある人を含めると、少なくとも10%に及ぶ。

福島県に住む大学生、加山真司さん(仮名・20歳)は小学生のころ、授業中に席を離れたりして落ち着きがなく、友達と遊ぶことが少なかった。小学校5年生のとき、息子を心配した母の由美子さん(同・48歳)が児童相談所から紹介された星ケ丘病院精神科に連れていったところ、同院の星野仁彦医師からADHDと診断された。

ADHDは、「多動性(いつも落ち着きがない)」「不注意」「衝動性(後先を考えない)」を基本特性とする発達障害だ。以前は年齢が上がると多動が目立たなくなるため、大人にはいないと考えられていたが、最近では大人のADHDが増えている。

発達の特性は遺伝することが多い。星野医師がそのことを由美子さんに伝えると、夫の剛さん(同・52歳)の言動にも思い当たる節があるという。

剛さんは従業員数名を抱える店の経営者で、従業員に対して些細なミスでも大声で怒鳴ることがあり、由美子さんや真司さんにも手を上げてしまうこともあった。また車の運転が危なっかしく、軽い接触などの事故も起こしがちだったのだ。

由美子さんに促されて受診した剛さんも、ADHDと診断された。そこで星野医師は、量を変えて、父子に同じ薬物を処方した。

ADHDの治療薬として認可されている薬には2種類あり、これまではいずれも18歳未満の子どもにしか認可されていなかった。だがストラテラ(一般名アトモキセチン)は昨年、大人にも保険が使えるようになった。集中力が必要とされるときなどに分泌される神経伝達物質・ノルアドレナリンの巡りをよくする作用がある。

もう一つのコンサータ(一般名メチルフェニデート)も現在、大人にも保険が使えるよう承認申請中だ。この薬が効く仕組みは詳しくわかっていないが、中枢神経を刺激し活動性を上げるとされる。自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群)にも使用されるが、効果はADHDの場合より少し劣る。

当時小学生だった真司さんは、リタリン(現在のコンサータと同じ成分の薬)を服用したその日から、ピタッと多動が治まり、学校の授業を聞いていられるようになった。その後、勝手な行動をとるなどの問題が8割以上治り、服用から2、3年で薬が不要に。現在は医科大学に通っている。一方、父の剛さんも、暴言などが見られなくなり、車の運転も落ち着いた。

「中学生以前の子どもであれば、薬物療法を開始して数年で薬をやめられることがほとんどですが、大人の場合は飲まなくなるとすぐに症状が出てしまうので、飲み続ける必要があります」(星野医師)

星野医師は、自分の子どもの発達障害を疑ったら、親子で受診することが大事だと話す。

「発達障害は、本人の遺伝的な要素と家庭や職場の環境の悪さが重なることで、問題が生じます。持って生まれた要素は変えられませんが、薬物と心理教育で問題を少なくすることは可能です。発達障害の子どもの親は同様の症状、特性が見られることが少なくありません。その場合、親自身の治療を開始することが大事ですし、親が発達障害であってもなくても、子どもの扱い方を知ることで家庭環境が良くなり、いじめやひきこもりなどの二次的障害も防げます」

■2013.7.12  大人の発達障害「対人関係が苦手」
近年、社会的な関心が高まっている「大人の発達障害」。不適応やコミュニケーションの問題で悩み、就労にも課題を抱えるケースが多い。いじめによる被害、ひきこもり、うつや不安障害などの二次的な問題を抱えることも少なくない。山梨県立こころの発達総合支援センター所長の本田医師に話を聞いた。

山梨県出身の鳥飼進さん(仮名・32歳)は、周囲から「少し変わった人だ」と思われていたが、真面目に生活していた。子どものころから成績は優秀で、東京都内の国立大学工学部に進学。大手電機メーカーに技術職として就職したが、会社の方針で入社後数カ月は営業部に配属された。

しかし鳥飼さんは、得意先の担当者と意思疎通がうまくできず、細かな伝達ミスを頻発した。お詫びの電話をかけたときも、次のような具合だった。

先方に、「いま手が離せないので、10分後にかけ直してください」と言われた鳥飼さんは、約束通り10分後にかけ直してこう言われた。「先ほどは失礼しました」。この言葉を真に受けた鳥飼さんは、社交辞令として受け流せばいいところを、「気にしないでください」と返事をし、相手の機嫌を損ねてしまった。

上司から注意を受けても、なぜ注意をされたのかわからず同じようなトラブルを繰り返していた鳥飼さんは、数度目に注意された後、怒って会社を辞めてしまった。

その後いくつかの会社に採用されたものの、コミュニケーションの問題で退職を繰り返した。会社でどうしてうまくやれないのか悩み、山梨県立こころの発達総合支援センター所長の本田秀夫医師を訪ねた。

本田医師は鳥飼さんの生育歴や現在の問題点をていねいに問診し、「自閉症スペクトラム障害」と診断した。自閉症スペクトラム障害とは、自閉症や高機能自閉症、アスペルガー症候群などの、特性が重なる一連の発達障害をさす。生まれつき脳の機能に何らかの異常があると考えられているが、詳しいメカニズムはわかっていない。

本田医師によると、この障害の特性は「臨機応変な対人関係が苦手で、自分の関心、やり方、ペースの維持を最優先させたいという本能的志向が強いこと」だという。

■2013.7.13  犬と「心」触れ合う 飯塚小で「アニマルセラピー」 [福岡県]
動物と接することで心を癒やすアニマルセラピーを取り入れた授業が飯塚市の飯塚小であり、5年生52人が4頭の犬と触れ合った。NPO法人日本アニマルセラピー協会九州博多本部の田中英久本部長(45)が飯塚小の出身で「母校の児童にセラピー犬のことを知ってほしい」と持ち掛けた。

9日にあった授業ではまず、車いすの障害者やつえをつく高齢者に合わせて犬を歩かせる訓練の様子などを紹介。田中さんは「犬と接するときは、目を合わせることで心が通じ合う。同様に、皆さんも友達と話すときは必ず目を見てください」と呼び掛けた。児童たちは犬の頭をなでたり足を触ったりして触れ合った。

古賀由貴恵さん(11)は「犬の毛が気持ち良かった。教わったように友達とも目を見て話そうと思った」と話した。

■2013.7.13  高齢者、幼児、障害者 一体型デイサービス始動 旭川の「晴れるや」 初の富山型
高齢者、幼児、障害者らが一緒の施設で過ごす「富山型」と呼ばれるデイサービス施設が、旭川市内に初めて開設された。同市内の鈴木宮子さん(58)が管理者を務める「デイサービス 晴れるや」(末広3の4)で、鈴木さんは「どんな人でも家族のように過ごせる場所をつくりたい」と話している。

「富山型」は地域に根ざした一つの施設に障害者、高齢者のデイサービスや子育てサロン、児童館の機能を持たせ、世代間の交流を図るもので富山県で1993年に始まった。

従来は縦割り行政の影響で「高齢者」「障害者」に特化した施設ばかりだったが、富山の取り組みとその成果が全国に知られるようになり、道内でも開設されるようになった。

旭川市内には現在デイサービス施設が約100カ所あるが、市介護高齢課によると、「富山型」は7月1日に開設された「晴れるや」が初めてだという。

鈴木さんは社会福祉士、介護福祉士、保育士などの資格を持ち、市内の大規模デイサービス施設などに勤務経験がある。8年前にテレビ番組で「富山型」の存在を知ってから、「自分も旭川で同様の施設をつくりたい」との思いを温めてきた。

昨年7月から5カ月間、毎月富山県に通い、施設運営のための研修を受け、「特定非営利活動(NPO)法人晴れるや」を設立。木造2階建ての1軒家を借り、介護福祉士の大石奈苗さん(31)ら3人のスタッフと共にオープンにこぎつけた。

鈴木さんは富山県で見学した施設について、「高齢者が赤ちゃんの面倒を見たり、障害がある人たちと子供たちが遊んだり、一人一人ができることをしながら、生き生きと過ごしていたのが印象的だった」という。

「晴れるや」は火曜〜土曜の午前9時〜午後4時半が利用時間で、定員は1日10人。介護保険や障害福祉サービスによる利用が可能で、制度に当てはまらない人は4時間千円、1日2千円の利用料金がかかる。食費は500円。

■2013.7.13  選挙優先…口つぐむ社会保障改革 どうなる「21世紀モデル」
少子高齢化時代に適した社会保障の「21世紀モデル」は何か−。政府の社会保障制度改革国民会議は12日に素案を示したが、国民の懐に直結する負担増・給付抑制の具体論は触れられていない。21日投開票の参院選が終わるまで耳の痛い話は先送りした格好で、各党の論戦も深まっていない。

毎年約1兆円規模で増え続ける社会保障費。今後も高齢者が増え、保険料を納める若者が減っていく現状を考えると、給付の抑制は避けて通れない議論だ。

国民会議の素案は現在65歳となっている年金の支給開始年齢の引き上げの可能性に触れたが、清家篤会長は会議終了後、「具体的な結論を得ているわけではない」と慎重姿勢を貫いた。6月3日の会議後には「少なくとも67〜68歳への引き上げはあってしかるべきだ」と語っていただけに主張が後退したのは明らかだった。

「負担の話は参院選が終わらなければできるはずもない」

政府高官は今年初め、国民会議の議論について断言。実際、そのシナリオ通りに議論が展開することになった。

素案が提示された12日は、参院選投開票日のわずか9日前。そもそもは官邸サイドの意向で、参院選期間中の会議開催すら見送られるはずだった。負担増の議論が出れば、マスコミが取り上げ有権者の反発を招く恐れがあったからだ。

しかし、選挙期間中に限って開催を見送れば国民から「改革から逃げた」とも受け取られかねない。ジレンマに陥った政府内では一時、会議を非公開で行う“折衷案”も浮上したという。

結局、会議の有識者メンバーから、公開での開催を求める声が相次ぎ、12日に会議が実現したが、参院選に翻弄される会議の現状を象徴する一幕だった。

     ×  ×  ×

安倍政権は、国民会議の最終報告を待って改革の工程を記した法案を秋の臨時国会に提出する方針だが、改革の具体像を盛った年金、医療、介護の各法案が出てくるのは来年の通常国会以降とさらに先になる。「国民が最も嫌がる負担増部分は1年近くをかけ最後の最後に決着する」(厚生労働省幹部)見込みで、有権者にとって現時点で投票の判断基準とするのは難しい。

年金について自民、公明両党は現行制度を基本にした見直しを主張する。高齢者の増加で支出が増加していく以上、最終的には給付削減か、保険料アップが避けられないが、安倍晋三首相(自民党総裁)が参院選遊説で国民負担の具体的中身に触れることは今のところない。

逆に民主党は「年金(給付)がしっかりと物価上昇についていく仕組みにする」(海江田万里代表)として税金投入を念頭に置いた「最低保障年金の創設」を訴えている。しかし、そのために消費税率を何%上げる必要があるのかは説明していない。

日本維新の会やみんなの党は収めた保険料を今の高齢者の年金に充てるのではなく、積み立てておいて自分の年金としてもらう積み立て方式を主張するが、保険料と年金額の水準がいくらくらいになるのかは不明。各党案ともに投票の判断材料にできる域には達していないのが現状だ。

×  ×  ×

一方で、年金などの社会保障費の財源となる消費税は、自民、公明、民主の3党が賛成した社会保障・税一体改革関連法で来年4月に税率を5%から8%に、平成27年10月にはさらに10%に引き上げられることが決まっている。

同法には経済環境が急変したときには増税を見送る「景気条項」があり、実際に増税するかどうかは、8月に発表される4〜6月期GDP(国内総生産)成長率などを基に今秋に判断される。

この点でも首相は税率引き上げについて「経済のさまざまな指数を勘案しながら決める」と争点化を避けており、踏み込んだ議論にはなっていない。

安倍政権にとって、デフレ脱却は当面の最優先課題だ。みんなの党の渡辺喜美代表が指摘するように「給料が上がる前に(増税で)強制的に物価を上げたら景気は腰折れする」懸念もあり、消費税率を予定通り引き上げた結果、デフレ脱却が遠のく可能性は否定できない。

財政再建とデフレ脱却。相反する2つの命題のどちらを優先するのか。社会保障制度の改革の中身と同様、生活にかかわる重要な問題が、参院選の主要争点にならないまま、先送りされようとしている。

■2013.7.13  70〜74歳の医療費2割負担明記へ…国民会議
政府の社会保障制度改革国民会議(会長・清家篤慶応義塾長)は12日、首相官邸で会合を開き、最終報告書の詰めの議論を開始した。

これまでの議論を踏まえ、70〜74歳の医療費窓口負担の1割から2割への引き上げや、国民健康保険(国保)の運営主体の市町村から都道府県への移管などが盛り込まれる見通しだ。国民会議は8月中に報告書を安倍首相に提出し、政府はこれを受け、関連法案の要綱を閣議決定する方針だ。

この日の会合では、報告書の起草委員が作成した「目次」が示された。改革の基本概念や方向性を記した「総論」、年金・医療・介護・少子化対策の「社会保障4分野の改革」、「国民へのメッセージ」の3項目で構成されることになった。

■2013.7.13  知的障害者の被告:身元引受先確保へ支援委員会
 ◇再犯防止狙い6都県で

身元引受先がないことを理由に、知的障害のある被告が実刑判決を受けるのを防ぐため、東京など6都県で今月以降、福祉の専門家でつくる「支援委員会」が新設される。公判中に引受先を確保して再犯防止に向けた具体策を提示することで、従来なら実刑になっていた被告にも執行猶予が付くように支援態勢を構築する狙いだ。

支援委員会は、刑務所出所者を福祉に橋渡しする役割を担う「地域生活定着支援センター」などが東京、宮城、滋賀、和歌山、島根、長崎の各都県に順次設置する。社会福祉士や医師らがメンバーになり、主に万引きや無銭飲食など比較的軽微な事件を繰り返す被告の支援を想定している。

具体的には、容疑者や被告の知的障害に気付いた弁護人が、委員会に調査・支援を依頼。委員会は、福祉施設や自治体などと協議してグループホームなど釈放後の引受先や就労先を探し、障害の特性を踏まえた支援計画を作成する。弁護人は支援計画を検察や裁判所に提出することで執行猶予付きの判決につなげ、センターなどが地域での生活をサポートする。

法務省の統計によると、2011年の新受刑者が受けた診断で、知的障害の疑いとされる「IQ(知能指数)相当値70未満」は5532人と全体の22%を占めた。生活苦に陥り、無銭飲食などを重ねて刑務所に入る例が多い。

太田達也・慶応大教授(刑事政策)は「服役を繰り返す障害者の中には、適切な支援があれば再犯を防げたかもしれない人もおり、早い段階で司法から福祉へつなげる枠組みをつくるのは効果的だ」と評価する。一方で「時間に制約がある中、障害の判定や調査をどう行い、支援計画を立てるかが問われる」と課題も指摘している。

 ◇「実刑疑問」検察にも

再犯防止に向けて司法から福祉に橋渡しする取り組みは、各地で試行錯誤が続く。

滋賀県の地域生活定着支援センターは昨年末、精神科医や臨床心理士らで構成する第三者委員会を設置。障害の疑いがある被告の窃盗事件で検察と弁護人から昨年度に1件ずつ相談を受け、裁判所などに更生支援の意見を述べた。だが、具体的な引受先までは示さず、1件については既に実刑判決が言い渡された。

滋賀では組織を「支援委員会」に再編し、引受先の確保を重視した取り組みを進める。

委員の一人は「裁判中の短期間に受け皿を探すには、地域の理解も必要」と課題を挙げる。大津地検の立石英生次席検事は「福祉のプロの意見を聞く機会は有意義で、活用したい」と語る。別の検察幹部は「現場の検事も『何でこの人を刑務所に入れるんだろう』と疑問を持って実刑求刑した経験はある。それが社会復帰を重視する発想につながっている」と指摘する。

■2013.7.13  「熱中症予防情報サイト」新サービス開始、「暑さ指数」を無料自動配信
「あなたの街の危険度チェック!」暑さ指数自動配信サービスの開始

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎)とNPO法人「気象キャスターネットワーク」が共同制作した「熱中症予防情報サイト」では、選択した地点の暑さ指数(WBGT)などの情報を自動配信するサービスを7月8日から開始した。

近年、夏季における熱中症による救急搬送者の数は急増しており、2010年以降は年間約4万人にものぼる。体力の弱い乳幼児や高齢者は特に注意が必要だ。環境省は、熱中症予防対策として熱中症危険度を示す暑さ指数を測定し、その値に応じた適切な健康管理を行うことを推奨している。

「熱中症予防情報サイト」では、事前に暑さ指数を把握し適切な対応をとることで熱中症事故を減らそうと、熱中症情報の自動配信サービスを開始。事前に登録した地点の情報を、1日1回毎朝7時に配信する。また、日常生活の注意点や気象キャスター・気象予報士によるその日の暑さに関するコメントも配信する。(「熱中症予防情報サイト」には、大塚製薬公式サイトhttp://www.otsuka.co.jp/からアクセスできる。)


熱中症の予防策は?
熱中症を予防するためには、具体的にどうすればいいのだろうか?大塚製薬は、日常生活における熱中症の予防策を参考情報として挙げている。


<熱中症予防に向けて>
日常生活での注意事項
出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル」
(1)暑さを避けましょう
(2)服装を工夫しましょう
(3)こまめに水分を補給しましょう※
(4)急に暑くなる日に注意しましょう
(5)暑さに備えた体作りをしましょう
(6)個人の条件を考慮しましょう
(7)集団活動の場ではお互い配慮しましょう

※ 水分補給に適した飲料の中身として、0.1~0.2%の食塩(ナトリウム量40~80mg/100mlに相当)を含んだものが、厚生労働省や日本体育協会等から推奨されています。ポカリスエットは、100mlあたり、49mgのナトリウムを含んでいます。(大塚製薬ニュースリリースより)


大塚製薬は、1980年から厚生労働省や日本体育協会が熱中症予防として推奨するナトリウムを含むポカリスエットなどの飲料を提供している。また20年以上にわたり、水分補給や熱中症予防に関する情報、最新の研究データなどをホームページ上や出張講座などで提供し、人々の健康維持・増進に貢献している。

■2013.7.13  高齢者、幼児、障害者 一体型デイサービス始動 旭川の「晴れるや」 初の富山型
高齢者、幼児、障害者らが一緒の施設で過ごす「富山型」と呼ばれるデイサービス施設が、旭川市内に初めて開設された。同市内の鈴木宮子さん(58)が管理者を務める「デイサービス 晴れるや」(末広3の4)で、鈴木さんは「どんな人でも家族のように過ごせる場所をつくりたい」と話している。

「富山型」は地域に根ざした一つの施設に障害者、高齢者のデイサービスや子育てサロン、児童館の機能を持たせ、世代間の交流を図るもので富山県で1993年に始まった。

従来は縦割り行政の影響で「高齢者」「障害者」に特化した施設ばかりだったが、富山の取り組みとその成果が全国に知られるようになり、道内でも開設されるようになった。

旭川市内には現在デイサービス施設が約100カ所あるが、市介護高齢課によると、「富山型」は7月1日に開設された「晴れるや」が初めてだという。

鈴木さんは社会福祉士、介護福祉士、保育士などの資格を持ち、市内の大規模デイサービス施設などに勤務経験がある。8年前にテレビ番組で「富山型」の存在を知ってから、「自分も旭川で同様の施設をつくりたい」との思いを温めてきた。

昨年7月から5カ月間、毎月富山県に通い、施設運営のための研修を受け、「特定非営利活動(NPO)法人晴れるや」を設立。木造2階建ての1軒家を借り、介護福祉士の大石奈苗さん(31)ら3人のスタッフと共にオープンにこぎつけた。

鈴木さんは富山県で見学した施設について、「高齢者が赤ちゃんの面倒を見たり、障害がある人たちと子供たちが遊んだり、一人一人ができることをしながら、生き生きと過ごしていたのが印象的だった」という。

「晴れるや」は火曜〜土曜の午前9時〜午後4時半が利用時間で、定員は1日10人。介護保険や障害福祉サービスによる利用が可能で、制度に当てはまらない人は4時間千円、1日2千円の利用料金がかかる。食費は500円。問い合わせは鈴木さん(電)0166・73・8734へ。

■2013.7.14  麻生でCPサッカーフェス パラリンピック予選壮行会も 日本脳性麻痺7人制サッカー協会
脳性まひの障害者がプレーする「CPサッカー」を多くの人に知ってもらおうと、川崎市麻生区はるひ野で十三日、「CPサッカーフェスティバル」(日本脳性麻痺(まひ)七人制サッカー協会主催)が開かれた。市内や横浜市で活動するCPサッカークラブ「エスペランサ」のメンバーと市民ら約六十人が一緒にボールを追い、汗を流した。

CPは脳性まひの英語略。CPサッカーは七人制で、フィールドやゴールは通常より狭い。両手の上がらない人のため、スローインを片手で行うことも可能。パラリンピック正式種目になっている。

フェスには「なでしこジャパン」として活躍した矢野喬子さんら元サッカー選手五人も参加。エスペランサの子どもたちに技術を教えたり、ミニゲームに参加したりして交流を深めた。

二十七日からスペインで開かれる二〇一六年パラリンピックの予選会に日本代表として出場する、エスペランサ所属の谷口泰成選手(20)の壮行会も開かれた。四回目の日本代表選出となる谷口選手は「すごく期待されていると実感した。チームワークがいいので、上を狙っていきたい」と気を引き締めていた。

■2013.7.14  1人も応募なし…不在者投票の外部立会人確保に選管苦慮 参院選
病気などで投票所に足を運べない有権者が病院や老人ホーム、福祉施設などで行う不在者投票に、選挙管理委員会が選んだ外部立会人を置く努力規定を盛り込んだ改正公選法が6月30日に施行され、参院選から適用されている。外部の目を入れることで施設側が有権者に無断で候補者名を書く不正の防止が期待されているが、施設の数も多く各地の選管は人員の確保に苦慮し、対応を断念した例もある。

 ■1人も応募なし

「あまりにも急な話で、苦労している」。7月上旬、約400の不在者投票施設を抱える大阪市選管の担当者は、改正公選法の施行に表情を曇らせていた。総務省から具体的な改正内容が知らされたのは参院選目前の6月初め。

「不安だったので、他の政令指定都市の担当者に問い合わせをし続けた」

総務省の通知では、原則として、市区町村の選管が外部立会人を選定して名簿を作り、指定施設からの要請に応じて派遣することになっている。

市選管は立会人の募集に向け、6月末にシルバー人材センターに時給1200円で求人票を置いたが「責任が重そうだと敬遠された」(市選管)と、1人も応募がなかった。このため名簿作りは断念、選管職員が巡回して対応することにした。施設での不在者投票は選挙期間の終盤に集中するため、市選管担当者は「投開票日の準備で最も忙しい時期と重なるので、かなりの負担になる」と声を落とす。

 ■不正が相次ぎ

不在者投票では、投票管理者は施設長や院長が務めるため、立会人は施設職員ら内部の人間が行うケースが多い。このため、認知症患者らに代わって無断で候補者名を書く投票偽造事件が後を絶たなかった。

今年1月には、北九州市議選で、投票所となった特別養護老人施設の施設長が、立会人となった職員らと共謀して認知症の入所者3人の不在者投票用紙を使って無断で投票を行ったとして、施設長が公選法違反(投票偽造)の罪で有罪判決を受けている。

 ■被災地では対応困難 

改正公選法への対応が難航しているのは全国的な傾向だ。約1350の不在者投票施設を抱える東京都の自治体選管は、多くで名簿作りが進んでいない。都選管の担当者は「時間がなさ過ぎる。積極的な派遣は難しいだろう」と話す。被災地の宮城県。100以上の対象施設がある仙台市選管は「全てに対応するのは無理」。気仙沼市選管は「人手も時間もなく、対応できない」と頭を抱える。

奈良市長・市議選とトリプル選になる奈良市選管はお手上げ状態だ。対象の約60施設のうち数施設から要請があるが、担当者は「選挙が3つも重なるためそもそも人手が足らず、施設に派遣する余裕もない」と話す。

総務省選挙課は「現状で全施設への派遣は困難かもしれないが、選挙を公正に実施するため努力してほしい」としている。

■2013.7.14  老後も安心! 認知症にならないための眠り方
■高齢者の20人に1人が認知症による睡眠障害

歳をとるにつれて睡眠の質が悪くなり、不眠症になりやすくなります。不眠症状がある人は、すべての年齢で見ると5人に1人ですが、65歳以上の方では約半数が不眠症状を訴えています。さらに慢性的に不眠に悩む人は、全年齢では10人に1人なのに、65歳以上に限ると5人に1人と倍増します。

高齢者に多い睡眠障害は、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、周期性四肢運動障害ですが、うつ病や認知症による睡眠障害もよくみられます。認知症による睡眠障害は、65歳以上の高齢者の5%がかかっている、と報告されています。

アルツハイマー型認知症になると、初めのころは記憶を司る脳の部分が主に障害を起こします。認知症が進行すると、脳のほかの部分も異常をきたし、生体リズムの中枢である体内時計が壊れると、睡眠と覚醒のリズムがおかしくなり、睡眠リズム障害を起こします。

また、昼間は眠ってばかりいて夜に目覚めて騒ぎ出す、昼夜逆転の生活になる人がいます。睡眠と覚醒がバラバラに現れる「不規則型睡眠リズム障害」の形をとることもあります。このような認知症の方の睡眠障害は、介護する人の負担を増やし、さらには介護者の睡眠障害を引き起こすことが多く、介護の世界では大きな問題になっています。

まだ聞きなれないかもしれませんが、最近増えている認知症の1つに「レビー小体型認知症」があります。この病気は認知症状のほかに、身体が硬くなるパーキンソン病に似た症状や、実際にはないものが見える幻視があります。

睡眠に関する症状としては、「レム睡眠行動障害」が見られます。健常な人なら、夢の中でとった行動を実際にすることはありません。しかし、レム睡眠行動障害になると、たとえば喧嘩をする夢を見たときに、実際に腕や脚を振り回して隣で寝ている人に危害を加えてしまうことがあります。ごくまれですが、殺人事件に発展してしまうこともあります。

■認知症にならないための眠り方

高齢者が一般的な睡眠薬を使うと、翌日まで催眠作用が持ち越されるなど、副作用が起こりやすくなります。そのため、認知症による睡眠障害の治療では、睡眠薬の服用はなるべく控えて、睡眠環境を整えたり生活習慣を良くすることが大切です。

睡眠の状態が悪いと、認知症になりやすいこともわかってきました。習慣的に1時間以上の昼寝をしていた人は、そうでない人に比べて認知症になる確率が2倍になります。一方、毎日30分以内の昼寝をとっていると、認知症になる人を5分の1に減らすことができます。

認知症にならないため、高齢者に勧められている生活習慣や睡眠環境を以下にご紹介します。

□睡眠環境を整える

暗くて静かな部屋で眠りましょう。真っ暗が不安なら、豆電球のフットライトを点けておきます。眠りやすい寝室の温度は16〜26℃、湿度は50〜60%です。エアコンなどを上手に使って、温度と湿度を調整してください。

□十分に日の光に当たる

光は覚醒度を上げる大切な要因です。日中、明るいところで過ごすと、覚醒と睡眠のリズムにメリハリがついて、夜にはグッスリと眠れます。

□定時の就床と起床を心がける

特に、目覚める時刻を一定にすると、体内時計がきちんと働いてくれます。目覚めて明るい光を見た時刻から14〜16時間たつと、睡眠ホルモン・メラトニンが分泌されて、自然に眠くなってきます。

□上手に昼寝する

午後3時までに30分以内の昼寝なら、認知症の予防にもなります。それ以降の長い時間の昼寝は、夜の睡眠の質を悪くするので止めておきましょう。また、ベッドや寝床は、睡眠のためだけに使いましょう。

□定時の食事や運動を心がける

睡眠の目的の1つが、心身の疲労回復です。活動量が少なければ、あまり眠らなくても良いというわけです。日中にしっかり身体と頭を使っておけば、夜には疲れて眠くなってきます。

□夕方以降に水分を摂り過ぎない

熱中症や脱水症の予防のため、必要な水分をとることはとても大切です。しかし、夜中に3回以上もトイレのために目覚めるときには、眠る前の水分量を見直してみてください。

□過眠や不眠の原因となる薬剤に注意

夕食後はカフェインやニコチンを摂らないようにしましょう。降圧薬や副腎皮質ステロイド、パーキンソン病治療薬、抗うつ薬などの中には睡眠障害を起こすものもあります。薬が原因と考えられる場合には、主治医と相談してみてください。

□ 痛みや痒みに十分対処する

ストレスよりも身体の症状のほうが、不眠の原因になりやすいことがわかっています。高齢者に多い関節や首・腰の痛み、身体の痒みは、シッカリ治療しておきましょう。

□アリセプトの午後以降の服薬を避ける

アルツハイマー型認知症を発症したら、治療薬である「アリセプト」はなるべく朝に服用しましょう。この薬は脳を活性化する作用があるので、午後以降に飲むと夜に眠れなくなることがあります。

生活習慣や睡眠環境に少し気をつけるだけで、認知症になりにくくなります。また、認知症になっても、グッスリ眠ってスッキリ目覚められれば、穏やかな日々を過ごすことができます。ここにあげた項目のうち、1つでも良いですので、今日から実行してみてはいかがでしょうか。

■2013.7.14  要介護者の低栄養に要注意!夏場の食欲不振が招く体調変化 日清オイリオ
要介護者に見られる夏場の体調変化 日清オイリオが調査

日清オイリオグループ株式会社(社長:今村隆郎)は、2013年7月10日『要介護者に見られる夏場の体調変化』についての調査結果を公表した。

この調査は、トロミ調整食品などの高齢者・介護対応食品を製造・販売している日清オイリオが、定期的に行っている在宅介護事情調査の第5弾として実施したもの。60歳以上の要介護者を在宅介護している家族100名に対し、インターネットによる調査を行った。実施期間は2013年6月14日(金)から6月17日(月)まで。


要介護者の7割以上が体調変化、4割以上が食欲不振
夏を迎えると、要介護者に何らかの体調変化が見られるか、という質問では、約7割以上が「体調変化が見られる」と回答。その内訳は、「ぼんやりとしていることが増えた」(27%)、「食欲が落ちた」(26%)、「便秘や下痢が増えた」(20%)、「体重が減った」(16%)など。

また、夏場に見られる食生活の変化については、「食が進まず、食事量が減った」(43%)、「歯ごたえのある食材を避けるようになった」(24%)、「水分が多い食事(汁物含む)を好むようになった」(23%)など。食欲不振に陥るだけでなく、食事内容にも変化が見られることがわかる。


夏場の在宅介護で注意したいこと、食欲不振への意識は低い傾向
夏場の在宅介護で注意したいことについて、熱中症や水分補給などの暑さ対策に関心が高い一方で、食欲不振への意識は低い傾向にあることが、過去4年間の調査結果を比較してわかった。

また、夏場の食事作りで工夫していることとして、「消化が良い料理を作る」(47%)、「のどごしの良い料理を作る」(47%)、「こってりとした料理を避け、さっぱりとした料理にする」(25%)など、8割以上の家庭で食べやすさを考慮した食事作りを実践していると答えた。


体重測定で栄養状態をチェックしよう
暑い日が続くと誰でも食欲が衰えがちになるものだが、要介護者はもともとの体力が弱いため食事量の減少による体調への影響が大きい。日清オイリオは専門家の意見として、低栄養による体力や病気への抵抗力の低下に注意する必要があるとしている。エネルギーやたんぱく質などが強化された食品を活用して低栄養を予防したり、体重測定を行って食事量や水分摂取量の過不足をチェックしたりすることも大切だ。

日清オイリオグループ 第5回在宅介護事情調査 夏場の介護、体調変化が招く低栄養に要注意
http://www.nisshin-oillio.com/company/news/

■2013.7.15  息子さんとぶつかり携帯壊れた…障害者から詐取 神田貴久容疑者(42)
障害者に言いがかりをつけて現金をだまし取ったとして、静岡県警清水署は14日、住所不定、無職神田貴久容疑者(42)を詐欺容疑で再逮捕した。

発表によると、神田容疑者は5月17日午後、「JR三島駅で息子さんとぶつかって携帯電話を落とし、壊れた」と言いがかりをつけ、知的障害がある三島市の男性の父親(65)宅を訪れ、携帯電話の買い替え代金の名目で現金4万5000円をだまし取った疑い。県警には昨年以降、県中部や東部で同様の被害にあったとして、少なくとも5件の報告があるという。

■2013.7.15  播磨灘遊覧で交流 加古川の障害児とボランティア
海の日の15日、障害のある子どもたちや支援団体、ボランティア団体の会員らが海辺で交流を深める「しおかぜ遊イング」が、兵庫県加古川市尾上町の尾上港周辺で開かれた。あいにくの雨となったが、参加者らは漁船に乗って播磨灘を遊覧し、気持ちよさそうに潮風を受けていた。

障害者と地域福祉に携わる人々との関わりを深めようと、市内のボランティア団体「松風会」「青葉会」などでつくる実行委が主催し、25回目を迎えた。市内の特別支援学級や小規模作業所などから参加者を募り、約300人が参加。クルージングには東播磨漁協の漁船7隻が協力した。

参加者は救命胴衣を着けて漁船に乗り込み、遊覧へ。上下に揺れる船の中で、沿岸の工場を興味深そうに眺めるなどして楽しんだ。

漁船「ひかり丸」の漁師津田基光さん(66)は「海から見るわが町はまた違った景色。漁船の揺れも味わってほしい」。参加した男性(31)は「ゆらゆら揺られて楽しかった。雨交じりの潮風も心地よい」と話していた。

尾上港北側の松風公園では、ボランティアらがカレーを振る舞い、ビンゴ大会も催された。

■2013.7.15  江田島に初の障害者共同住居 社会福祉法人江能福祉会
江田島市で初めての障害者向けグループホーム「オリーブ」が18日に開所する。運営は社会福祉法人、江能福祉会(大柿町)。

鉄筋2階建て延べ約350平方メートル。定員は男女各5人で、それぞれ約8平方メートルの個室に入る。1階が男性、2階が女性で、各階に居間と食堂、トイレ、浴室もある。

職員7人が世話人となり、午前6時45分〜9時45分と午後5〜8時に交代で詰め、生活支援をする。入居者や家族の相談にも乗る。

入居者は江能福祉会の施設などで就労し外泊も可能。家賃や食費、光熱費などを含め利用料は月額5万5千円。既に男女各4人の入居が決まっている。

■2013.7.16  障害者福祉基礎築いた糸賀一雄の生誕100年業績発信
滋賀県で戦後まもなく近江学園を設立し、日本の障害者福祉の基礎を築いた糸賀一雄(1914〜68)の生誕100年記念事業を計画する実行委員会は、糸賀の誕生日に当たる来年3月を中心に、記念式典や関連資料の展示を行うことを決めた。実行委に加わる県は「糸賀の業績と普遍的な意義を全国に発信したい」としている。

実行委は県や県医師会、福祉団体などで構成。総事業費は2450万円を見込む。

記念式典は、糸賀の誕生日の3月29日と翌30日に栗東市内で開催。障害のある人や高齢者らの歌やダンスなどを交えたパフォーマンスや、記念講演会などを行う。

糸賀一雄展は3月中に県立近代美術館(大津市)で開く予定。文献などを展示し、糸賀の取り組みと理念が現在にどう生かされているかも伝える。糸賀の思想の今日的意味を明らかにする懸賞論文も10月末まで募集し、最優秀作や佳作を論文集にまとめる。

糸賀一雄記念館(仮称)の設立準備については、実行委による準備が単年度で完了できないとして、本年度は福祉関係者などを集めた懇話会を設置し、資料の調査、整理の方法や公開のあり方を検討することにした。

■2013.7.16  工夫こらす東京・国立の「滝乃川学園」 知的障害者の投票支え40年
 ◇候補者ら訪問、アピール

参院選の投票日が近づいてきた。
国は知的障害者らの代理投票をする際、障害者の意思確認を徹底するよう呼びかけているが、不慣れな作業に戸惑う選挙管理委員会職員もみられる。

東京都国立市の知的障害児者施設「滝乃川学園」では、選挙のたびに入・通所者が投票所へ足を運び、福祉現場や市選管の職員がそれを支えている。三位一体の取り組みは、今年で40年目を迎えた。

11日午後、学園内の一室で参院選東京選挙区候補者の「お話を聞く会」が開かれた。立候補した20人のうち、本人や代理計8人が出席した。

「憲法は国の大事な約束事です」「お父さんの給料を増やします」。候補の写真を掲げたり、名前を何度も唱えたり。各陣営とも5分の持ち時間で「分かりやすい言葉で候補をPRしたい」(無所属候補の代理)と躍起だった。

利用者と握手して回る女性候補のもとへ、ある男性入所者が待ちきれずに駆け寄ると、会場は笑い声に包まれた。入所者の吉野道彦さん(67)は逆に「自分と同じ男(の候補)がいい」。学園では特定の政党や候補への投票を誘導しないよう気をつけており、意中の候補は十人十色だ。

学園の資料などによると、利用者の投票参加は1974年に開始。選挙公報や政見放送の活用に加え、候補の違いをより深く理解できるよう81年から「お話を聞く会」が恒例行事になった。慣れない場所や行動が苦手な入所者のために、市選管に本物の投票箱を借りて園内で模擬投票を企画したこともある。100人を超す成人利用者の投票率は、最近は80%超。先月の都議選投票率(都全体で43・50%)の約2倍だ。

市の投票所では、利用者1人に市職員2人で案内や代理投票を担当。候補名が書ける人は本人投票▽書けないが話せる人は市職員が代筆▽会話も困難なら誰に投票するか2度尋ね、選挙公報で同じ候補を指させば代筆し、異なる候補なら白票にする−−。学園と市が二人三脚で築いてきた意思確認のルールだ。

今回の参院選は成年後見制度の被後見人に選挙権を認める改正公職選挙法の下で初めて実施される国政選挙。市内には有権者の被後見人が約120人いるが、市選管の風見康裕事務局長は「滝乃川との取り組み実績があるので不安はない」と話し、「障害者福祉に光が当たらない時代から選挙権は国民全員の権利という理念を実践してきたことは行政の財産」と胸を張る。

学園の米川覚常務理事は「全員が公約を理解しているわけではない。『ちらしがきれい』『女だから』で選ぶ人もいる。障害のない有権者でも若さや雰囲気で選ぶ場合があるでしょう?」と笑う。福祉は国や地方の重要な課題の一つ。「知的障害者ら福祉の当事者の政治参加を支えるのは当然のことではないか」と問いかける。

■2013.7.16  不正受給で訪問介護の指定取り消し−岡山 すずらん
虚偽の申請などによって介護報酬を不正受給したとして、岡山県は16日、有限会社「すずらん」(津山市)が運営する訪問介護事業所「すずらん」(同)の指定を、介護保険法に基づき取り消すと発表した。取り消しは31日付。同事業所の介護予防訪問介護の指定も併せて取り消す。

県によると、同事業所は一昨年11月から昨年2月にかけて、訪問介護員や介護福祉士の資格を持たない従業員を利用者宅に派遣し、身体介護や家事援助などのサービスを提供。しかし、保険者に対しては、資格を持った人がサービス提供を行ったと偽って介護報酬を請求し、約98万円の報酬を不正受給した。さらに障害福祉関連のサービスでは、提供の実態がないにもかかわらず、報酬を架空請求したケースもあり、不正請求の総額は約120万円となる。

今後は、津山市などの4保険者が加算金を含め返還請求する方針。

■2013.7.16  KDDI、障がい者向けサービス「スマイルハート割引」の対象者を拡大へ
KDDIが、障がい者向け割引サービス「スマイルハート割引」の対象者を7月17日から拡大すると発表した。スマイルハート割引は、身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳のいずれかを所持するユーザーを対象に、1年単位の継続契約を条件にauの携帯電話の料金を割り引くサービスだった。今回の拡大により、「特定疾患医療受給者証」または「特定疾患登録者証」所持者も適用対象となる。

サービスの申込み受け付けは、7月17日から開始する。同サービスは、1年単位の継続契約を条件にau携帯電話の料金を割り引くもの。

■2013.7.16  入所少女に淫行容疑 兵庫、知的障害児施設の元職員逮捕 社会福祉法人三田谷治療教育院 三田谷学園
知的障害児施設で入所者の少女とみだらな行為をしたとして、兵庫県警は16日、同県芦屋市楠町の「三田谷(さんだや)学園」の元職員、堂垣(どうがき)直人容疑者(34)=同県西宮市老松町=を児童福祉法違反(淫行させる行為の禁止)の疑いで逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めているという。

調べによると、堂垣容疑者は5月27〜28日の間、施設内の一室で、入所者の18歳に満たない10代半ばの少女と、みだらな行為をした疑いがもたれている。

堂垣容疑者が宿直勤務の際など、夜間に少女のいる部屋にたびたび訪ねてくるのを、ほかの入所者が気付いて発覚したという。6月上旬に施設側から県警に相談があった。

堂垣容疑者は施設で約10年勤務していた。社会福祉主事の資格があり、役職は児童指導員だったという。少女とは4月下旬ごろから複数回、みだらな行為に及んだとみられ、発覚後は「合意のもとだった」などと、ほかの職員に話していたらしい。堂垣容疑者は7月4日に解雇されたという。

兵庫県によると、県内には知的障害児が入所できる施設は18ある。三田谷学園を経営する社会福祉法人三田谷治療教育院(芦屋市)によると、同院は1927年に県内で初めて知的障害児施設を設置した。三田谷学園には4〜24歳の30人あまりが暮らしているという。

朝日新聞の取材に対し、三田谷学園の施設長は「一番起こってほしくなかったことが起きてしまった。しかるべき責任は感じている」と話している。

■2013.7.16  障害者にわいせつ行為 元施設職員容疑で逮捕 社会福祉法人三田谷治療教育院 三田谷学園 堂垣直人容疑者(34)
勤務先の障害者施設で入所中の少女にわいせつな行為をさせたとして、兵庫県警少年育成課と生活安全特捜隊などは16日、児童福祉法違反の疑いで、施設の元児童指導員、堂垣直人容疑者(34)=西宮市老松町=を逮捕した。

逮捕容疑は5月28日夜、勤務していた県内の民間施設で、入所中の10代後半の少女に対し、18歳未満であることを知りながら、指導員の立場を利用しわいせつな行為をさせた疑い。同課によると「間違いありません」と容疑を認めているという。

同課などによると、堂垣容疑者は、主に子どもたちの生活指導を担当。6月初旬、別の指導員が少女の変わった様子に気付いて聞き取ったところ、少女が被害を打ち明けたという。施設は県警や監督する県に通報し、同容疑者を解雇した。

県は児童福祉法に基づき、同施設の実態調査を行った上で、再発防止策など改善を指導する方針。

■2013.7.16  障害者スポーツ学ぶ 福島で指導者養成講習会
県障害者スポーツ指導者養成講習会は13日から15日までの3日間、福島市のあづま総合体育館で開かれ、参加者が座学や実技を通して、障害者スポーツの理念や指導技術などを学んだ。県、県障がい者スポーツ協会の主催。
 
県内各地域の指導者、現役選手ら23人が参加。障害者福祉施策や障害者スポーツの体系、歴史、ボランティア論など理論的な講習に加え、障害者スポーツの体験講習など実技講習も行われ、参加者は基礎知識・技術、安全管理などについて理解を深めた。
 
全日程終了後、参加者は修了証書を受け取り、各地域での障害者スポーツの普及・発展を誓っていた。

■2013.7.16  立川に発達・学習障がいの子ども向け学習塾−生徒に合った能力引き出す /東京
ウイングル(港区)は、発達障がいや学習障がいの子どもを支援する学習塾「Leafプログレス立川校」(立川市曙町2、TEL 042-548-0838)を6月1日に開校した。

同校は福祉的サポートが手薄な就学後の子どもたちを、個別指導または集団で発達支援する学習塾。学習やコミュニケーションに問題を抱える子どもたちが、放課後に通える学習塾などは、現在ほとんどない状況という。「都内には町田校・荻窪校があるが、立川方面からの問い合せも多かったため開校した」と同校教室長黒田恵理さん。

「学習コース」のほかにコミュニケーションの取り方を身に付ける「ソーシャルスキルアップコース」などを開講。「小学生から高校生までのお子さんで、勉強、自己表現やコミュニケーションなどで、自分に合った学び方が見つかっていない、得意と苦手なことのギャップが大きいなどのお子さんが通ってきている」という。講師のバックグラウンドは教育・福祉・医療などで、それぞれの分野を生かした指導を行っている。

「学習やコミュニケーションが苦手でも、得意なことや好きなことが必ずあるはず。その部分をほめて伸ばしてあげることで、自信や自尊心が育つと、少しずつ苦手なことにも取り組むことができるようになる。その上で、お子さんに合った学び方を見つけることで、学ぶことの楽しさを知ることができる」とも。

立川校では未就学児向けのジュニア教室も開設。夏季講習も用意している。

■2013.7.16  サンドイッチ食べ交流 伏見で高齢者サロン始める
地域のお年寄りに気軽に集まってもらおうと、京都市伏見区の醍醐学区社会福祉協議会が15日、「サロン・悠久」と名付けた喫茶の集いを醍醐落保町で始めた。採れたての夏野菜入りのサンドイッチや手作りパンで、参加者をもてなした。
 
同協議会の水口美智代会長(67)の自宅敷地にある交流施設「悠久の里会館」で開いた。朝から、一人暮らしや高齢者世帯のお年寄りが次々と訪れ、協議会の役員を務める住民と会話を弾ませた。
 
サンドイッチに使ったトマトやサラダ菜は、この日のために役員が施設のそばで丹精込めて育てた。夫と訪れた近くの寺島千代子さん(76)は、「おいしい。おしゃべりも楽しくて、次も来てみたい」と笑顔だった。
 
サロン・悠久は年4回開催する予定で、季節の野菜を使った軽食を提供する。

■2013.7.16  「仕事と介護」の両立がしやすい社会に
仕事と子育ての両立は、少子化対策としても女性の活躍促進策としても、繰り返し語られてきた。加えて今後は「仕事と介護」の両立も、一段と重要な課題になる。

高齢化が進み、特に介護が必要になりやすい75歳以上の人は2025年に12年の1.4倍となる。一方、子世代はきょうだいの数が少なく、未婚率も高い。親の介護に直面したとき、どう担っていくのか。待ったなしの課題として、行政も企業も一人ひとりも向き合い、備える必要がある。

総務省がこのほどまとめた就業構造基本調査によると、働きながら介護をしている人は約290万人いた。うち働き盛りの40、50代の人は約170万人を占め、その4割は男性だ。

子育てと異なり、介護の問題は表面化しにくい。「家庭内のこと」と周囲に相談しない人も多く、特に男性は抱え込みやすい傾向が指摘されている。両立に悩み、社員が仕事を辞めると職場にとっても損失だ。介護が必要になる前から広く社員に社内外の支援策を伝え、相談体制を拡充する企業もあるが、まだ少ない。

介護の負担は、家庭の状況などにより大きく異なる。だが、柔軟な働き方や有給休暇などの取得がしやすければ、より両立しやすくなる。介護休暇を拡充したり、介護休業を分割取得しやすくしたりする企業もある。職場風土と働き方の見直しが大事だ。

働く側も、事前に介護保険などの知識を持ち、家族で話し合うなど備えておく必要がある。介護保険外のサービスも組み合わせることで両立しやすくなることもある。自治体やNPOなどは、よりサービスを充実し、分かりやすく情報提供する工夫がいる。

基本調査によると、介護による離職者は12年までの5年間の平均で約10万人にのぼる。離職に伴う経済的負担は大きく、再就職支援なども必要になるだろう。

育児に比べ介護は、両立している人がどう工夫し、どう悩んでいるのかの情報が極めて乏しい。ケースを集め社会で共有していくことも欠かせない。介護する人をケアする場の拡大も必要だ。

15年には育児・介護休業法の見直し論議が始まる。介護は先の見通しが立ちにくく、休業期間(家族1人につき93日)をいたずらに延長することは現実的ではない。柔軟な働き方を促す仕組みづくりこそが大事だろう。

■2013.7.16  熱中症で4265人搬送、6月 前年の2・3倍
6月に全国で熱中症のため救急搬送された人は4265人だったことが16日、総務省消防庁の集計で分かった。高気圧や台風3号により南から流入した暖気の影響で高温となった中旬に搬送者が増加した。前年同月(1837人)の2・3倍で、6月として統計を取りはじめた2010年以降では11年(6980人)に次いで多かった。

搬送された時点で4人が死亡、3週間以上の入院が必要な重症が97人、入院が必要な中等症が1344人だった。年齢別では65歳以上の高齢者が49・4%を占めた。

都道府県別では大阪の362人が最も多く、愛知の254人、兵庫の230人が続いた。

■2013.7.16  地域の高齢者見守り/大川中・ジュニアヘルパー
香川県東かがわ市西村の大川中学校(向山正裕校長)が、地域のお年寄りを見守る「ジュニアヘルパー」活動に今年から取り組んでいる。生徒たちが定期的に高齢者宅を訪ね、お年寄りの話し相手になったり、軽度の作業を手伝っている。中には、自分たちの日常を知ってもらうために生徒会新聞や体育祭への招待状などを届ける生徒も出始め、お年寄りの安否確認や孤立防止にとどまらない心温まる交流の輪が広がっている。

活動は地域のために活動することの大切さや、世代間交流を通じて社会とのつながりを感じ取ってもらおうと、今年3月からスタート。現在、27人の生徒が登録し、2〜5人のグループを組んで高齢者宅7軒を定期的に訪問している。

7月上旬、2年の河渕莉弥君(13)と佐藤大生君(13)は学校近くの川根忠義さん(87)節子さん(85)夫妻方を訪ね、約1時間にわたり世間話を重ねた。3度目の訪問とあって、2人と夫妻はすっかり打ち解けている様子。節子さんが「新しい大内小が敷地内にできて様変わりしたね」と話題を振ると、2人は学校での出来事などを笑顔で伝えた。

「若い人と話す機会なんてなかなかない。外にもそれほど出掛けられないので生徒たちの訪問が楽しみ」と忠義さん。河渕君は「自分の知らないこともたくさん教えてもらえるし、貴重な体験」と話し、佐藤君は「もっと興味をもってもられるような話題を考えて来るようにしたい」と意欲を見せていた。

同校では「認知症サポーター」の養成講座を全生徒対象に開くなど活動を側面支援。向山校長は「まだ始まったばかりで規模は小さいが、お年寄りの協力も募って活動を充実させたい」としている。

■2013.7.17  10代少女に淫行の疑いで元職員逮捕の三田谷学園 理事長「深くおわび」 社会福祉法人三田谷治療教育院堂垣直人容疑者(34) 
兵庫県芦屋市楠町の障害者支援施設「三田谷(さんだや)学園」の元職員が入所している10代の少女にみだらな行為をしたとして逮捕された事件で、同学園を経営する社会福祉法人「三田谷治療教育院」の堺孰(みのる)理事長と、高野康彦施設長が16日、芦屋市役所で記者会見し「重大な不祥事を起こし、ご迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわびする」と陳謝した。

高野施設長らによると、児童福祉法違反(淫行)の疑いで逮捕された堂垣直人容疑者(34)は平成15年に採用され、入所者の介助や支援などの生活指導を担当。勤務態度に問題はなかったという。

6月上旬に入所者から、堂垣容疑者が夜間に少女の部屋に入っているという情報が寄せられ、学園側が調査。堂垣容疑者は少女とみだらな行為をしたことを認め「申し訳ない」と涙ながらに謝罪したという。

同学園は6月10日に県と県警に通報するとともに、7月4日付で懲戒解雇した。高野施設長は「裏切られた思い。管理者として見抜けず、責任を感じている」と話した。

同学園には現在、4〜24歳の男女36人が入所し、約30人の職員が勤務。これまで、虐待防止に関する研修会を開いて職員に注意を呼び掛けていたほか、入浴や排泄(はいせつ)の介助は同性の職員が行うよう指導。午後9時以降の夜間は男性職員が女児の居室に入ることを禁止していたという。

再発防止策を検討するため、同法人は弁護士や専門家ら7人でつくる委員会を設置。入所者の保護者を対象に、説明会を開く方針。

■2013.7.17  介護・看護を理由に離職する人が増加傾向に!「平成24年就業構造基本調査」
5年前に比べて有業者が減!パート・契約社員・ニートが増
総務省が12日、「平成24年就業構造基本調査」の結果を公表しました。

調査の結果、有業者が約6500万人で5年前に比べて有業率は約2%が低いことがわかりました。一方、無業者は約4700万人で、5年前と比較して約207万人増加しました。

また、有業者のうち「正規の職員・従業員」または「労働者派遣事業所の派遣社員」は5年前より減少傾向にある一方で、「パート・契約社員」などが増加傾向にあることがわかりました。

さらに、15歳から34歳の人口に占める「若年無業者」いわゆる“ニート”の割合は2.3%で5年前に比べて0.2ポイント上昇しています。


介護や看護を理由に前職を離職する人が増加傾向に
この他、過去5年間に介護や看護を理由に前職を離職した人は約48万7千人にのぼり、このうち約8割を占める38万9千人が女性であることがわかりました。

また、この総数は平成21年10月から平成22年9月までの期間を除き、過去5年間で年々増加傾向となっています。

※本調査は総務省が昨年10月1日、全国の世帯からランダムに選定された約47万世帯のうち、15歳以上の世帯員約100万人を対象に実施されたものです。

「平成24年就業構造基本調査」総務省統計局
http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/

■2013.7.17  事業者指定取り消し:津山「すずらん」指定取り消し /岡山
県は16日、資格がない従業員を働かせ不正に報酬を得ていたとして、津山市籾保の介護保険、障害福祉サービス「すずらん」の事業者指定を取り消すと発表した。指定取り消しは31日付。

県長寿社会課などによると、すずらんは2011年11月から12年2月の間、ホームヘルパーの資格が必要な家事の援助など業務について、無資格の従業員を働かせ、有資格者が同行したように記録を改ざんし、報酬を不正に請求。この間に約120万円を受領していたという。

12年3月に従業員らから津山市に通報があり不正が発覚、県は8月から調査していた。すずらんの管理者は「介護職員の数が足りずにやった」と話しているという。

■2013.7.17  障害者郵便割引不正:証拠改ざん 9月25日に判決 控訴審が結審
大阪地検特捜部の証拠改ざん隠蔽(いんぺい)事件で、犯人隠避罪に問われた元特捜部長の大坪弘道被告(60)と元副部長の佐賀元明被告(52)に対する控訴審第2回公判が17日、大阪高裁(中谷雄二郎裁判長)であった。両被告の弁護側は最終弁論で改めて無罪を主張し、結審した。判決は9月25日。

昨年3月の1審・大阪地裁判決は、佐賀被告が2010年1月30日、元主任検事(45)=実刑確定、出所=から、郵便不正事件の証拠品のフロッピーディスクを改ざんしたと電話で告白された▽大坪被告が2月1日に佐賀被告から報告を受け、「改ざん」を「過失」にすり替えることで合意し、上司の検事正らに虚偽の報告をして捜査が行われないようにするなどした−−と認定した。2人はいずれも懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受け、控訴していた。

佐賀被告はこの日の被告人質問で、「元主任検事は改ざんを否定し、捜査の必要性は感じなかった」と強調。検事正らへの報告は不祥事への判断を仰ぐものだったとし、「検事正から追加の指示がなかった。フロッピーディスクの内容を確認したかったが、副部長の権限を逸脱するため、思いとどまった」と語った。

■2013.7.17  温泉権販売名目で80億円 出資法違反容疑で元社長逮捕
健康食品販売会社「健康医学社」(東京、破産)が、温泉の権利を買えば配当金を支払うと約束し違法に出資を募ったとして、警視庁と鹿児島県警の合同捜査本部は17日、出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで千葉市緑区おゆみ野、同社元社長黒岩裕勇起容疑者(65)ら3人を逮捕した。

捜査関係者などによると、健康医学社は1998年以降、温泉や鉱泉の権利の販売名目で全国の高齢者ら約650人から80億円以上を集めたとみられる。配当金の未払いや元本の返還に応じないケースが相次ぎ、捜査本部が3月、関係先を家宅捜索するなどして資金の流れを捜査していた。

■2013.7.17  熱中症搬送、1週間で1万人超 猛暑日続き16人死亡
熱中症で8〜14日の1週間に救急搬送された人は1万913人だったことが17日、消防庁の集計(速報値)で分かった。うち16人が死亡した。搬送者数は前週(2768人)から3・9倍増。関東甲信までが平年より早く梅雨明けし、35度以上の猛暑日が続いたためとみられる。

3週間以上の入院が必要な重症は393人、入院が必要な中等症が3854人だった。年齢別では65歳以上の高齢者が48・8%を占めた。都道府県別では東京が1216人と最も多く、愛知の1070人、埼玉の887人が続いた。今後も暑い日が続くとみられ、小まめな水分補給や外出時の日よけ対策を呼び掛けている。

■2013.7.17  障害者の作業所 利用者負担、なぜ残る /大阪
豊中市の作業所「工房羅針盤」では、脳卒中などの病気や事故で脳に障害が残った人たちが社会復帰を目指し、お菓子の袋詰めなどの作業に取り組む。施設長の山河正裕さん(46)=同市=は多くの利用者の社会復帰を支えてきたが2006年の障害者自立支援法の施行以降、「利用者負担」を原則とする国の方針が重くのしかかる。「なぜ自立を目指して訓練する人からお金を取らないといけないのか。ここの利用者は取り残されている」。不安と憤りが募る。

山河さんは6月、利用者の男性(31)から「利用する回数を減らすかもしれない」と相談を受けた。男性は、交通事故で一時意識不明になり退院後、勤務先を退職。身体的な障害は残らなかったが、物事を覚えることが極端に難しくなった。事故後、妻はパートを掛け持ちし家計を支えるが6月ごろから体調を崩した。男性が週5日間、作業所に通って得られる毎月の工賃1万円に対し、利用料は月約1万5000円。「妻にこれ以上負担をかけられない」と話す。利用料を徴収しないと行政からの運営費も削られる仕組みで、羅針盤は利用者と行政の板挟みとなっている。

障害者や世論の強い反発を受け国は09年、自立支援法の見直しに着手し、「いい方向に向かってくれる」と山河さんらは期待した。低所得者への減免措置の対象が拡大され、それまで本人の収入に含めていた同居する親の収入を除外した結果、約9割の人の負担が免除された。しかし、羅針盤の利用者のほとんどは、減免措置を受けられなかった。障害を負う前に親元を離れ結婚している人が多いが、配偶者の収入は除外されないからだ。

今年4月、障害者自立支援法を改正した障害者総合支援法が施行されたが「利用者負担」の原則は残ったままだ。かつて自立支援法に反発した世論も、当時ほどの盛り上がりはない。山河さんは「障害者の話は選挙の争点にはなりにくいが、候補者だって有権者だって、いつ本人や身近な人が障害を抱えることになるかわからない。自分のことだと思って目を向けてほしい」と訴えている。

◆福祉サービス利用料の利用者負担

2006年に施行された障害者自立支援法で、障害者が作業所や介護などの福祉サービスを利用する際に原則1割の本人負担が盛り込まれた。障害者らは「憲法が保障する生存権を侵害している」と訴訟を起こし、政府は10年、同法の廃止を約束して和解した。しかし、同法は廃止されず、サービスの対象を拡大するなどした障害者総合支援法に改正、今年4月に施行された。利用者負担の原則も引き継がれた。

■2013.7.18  介助犬ってすごい 大田原・親園小で出前講話
介助犬ジンタのユーザーで、国際医療福祉大に勤務する鈴木佑里さん(27)は17日、市内の親園小で出前福祉講話を開催した。介助犬への理解を深めてもらおうと、今月から学校や企業など県内全域での講話をスタート。ほとんとが介助犬と接するのは初めてという児童たちは、デモンストレーションを食い入るように見つめていた。

電動車いすを利用する鈴木さんは、2010年3月にジンタを貸与され、昨年秋から同大でボランティアコーディネーターとして勤務している。県内で実働する介助犬は2頭と少ない。

この日は4年生28人が参加。サポーターの同大生4人が、寸劇で介助犬の役割や訓練方法、街で会った時の接し方などについて紹介した。デモンストレーションも行われ、ジンタが教室内に隠された携帯電話を見つけ出し鈴木さんに渡すと、児童たちから「おー」という歓声が上がった。

■2013.7.18  介護福祉士の卵に奨学金
介護福祉士の養成を支援しようと、生命保険協会(松尾憲治会長)は17日、本年度の奨学生に、西九州大短大部専攻科1年の渕野麻衣子さん(20)、佐賀女子短大健康福祉学科2年の佐伯琴子さん(19)を選定、採用決定通知書を手渡した。

奨学生には月2万円が1年間、無償で支給される。佐賀市のホテルニューオータニ佐賀であった授与式では、地域社会への貢献活動を担う佐賀生命保険協会の村田誠治CR委員長が、通知書を渡し2人を激励した。

渕野さんは「頼られる介護福祉士を目指し、今まで以上に勉強に励みたい」、佐伯さんは「1人でも多くの利用者に笑顔になってもらえるよう頑張りたい」と決意を語った。

同奨学金は本年度、全国で194人に贈る。県内では1989年度からの累計で69人が採用された。

■2013.7.18  全国老人福祉施設協議会が、「第6回介護作文フォトコンテスト」の作品を広く募集!
介護について関心を持ち、より理解を深めるコンテンスト

公益社団法人 全国老人福祉施設協議会(以下、全国老施協)が今月16日から、介護について関心を持ち、より深い理解を深めることを目的にした「第6回介護作文フォトコンテスト」の開催を発表しました。

コンテストの実施にあたり全国老施協は、介護に携わる人のココロに残る介護エピソードをテーマにした作品を、一般をはじめ介護従事者、学生の方などから広く募集中です。

募集作品は全4部門!受賞者には賞金も

募集する作品は主に、作文(エッセイ)・短文(ポエム)・フォト・ビデオ部門の4部門で、各部門から最優秀賞などを決定。受賞者には賞金が贈られます。

また、受賞者は、2013年10月29日(火)開催の「第70回全国老人福祉施設大会(和歌山大会)」で発表される予定です。

「第6回介護作文フォトコンテスト」
募集期間:2013年7月16日(火)〜9月16日(月)まで
※郵送の場合は当日の消印有効

応募資格:特になし(国籍・性別・年齢・職業不問)

応募方法:郵送、メール、インターネット応募フォーム、ツイッター
※詳しい応募方法については下部リンクへ
http://kaigo-contest.info/

■2013.7.18  【成年被後見人の選挙権回復】 取り戻した参政権を存分に行使してほしい
投票支援の充実を図れ

成年被後見人の選挙権が、今回の参院選から回復する。対象者は全国で約13万6千人、県内では約1万人(昨年末時点)。投票による政治参加を自己実現の一つに位置づけている知的障害者も少なくないといい、待ちに待った制度改正だ。取り戻した参政権を存分に行使してほしい。

成年後見人が付くことで選挙権を失うことは憲法違反だとして、知的障害のある女性が国に選挙権の確認を求めた訴訟で3月、東京地裁は「違憲」との判断を示した。議員立法で改正公選法が成立したのは、その2カ月後の5月。国会は立法府として国民の期待に応えたといえる。

一方で国側は、判決を不服として控訴した。「自分の行為の結果を認識できない状況にある」成年被後見人の選挙権の一律はく奪は、「選挙の公正を確保するため、違憲ではない」との主張だった。

今月になって、国側は原告側と和解することで合意。18日までに他の裁判所で係争中の訴訟と併せ、正式和解するという。しかし、本来なら法改正に合わせて控訴を取り下げ、判決を受け入れるべきだった。和解するとはいえ、原告側の長年の願いを踏みにじり、心理的負担を強いてきたことは反省すべきだろう。

日本が批准の準備を進めている国連の「障害者権利条約」は、「(障害者の)投票や選挙の機会を確保する」と明記している。不正のリスクより、基本的人権である参政権の保障が重要との考えは国際的な潮流だ。政府には今後、投票時の公的な付き添いや代筆など適切な支援体制と、不正防止策の構築に力を注いでほしい。

実際、各選挙管理委員会の準備態勢は万端とは言い難い。成年被後見人の選挙人名簿登録を行い、不在者投票所に指定されている福祉施設への説明会を実施している。ただ投票支援や不正防止に向けた職員研修などの対応にまでは手が回っていないという。

最高裁によると、2012年に選任された成年後見人・保佐人・補助人のうち、弁護士など親族以外の第三者は51・5%となり、00年の制度開始以来初めて親族を上回った。

後見人による財産着服などの不正は後を絶たない。だが選挙権回復を一つの契機に、一層の普及と後見人の質の向上を図り、高齢者や障害者の権利擁護に欠かせない制度に育てたい。

■2013.7.18  障害年金、請求漏れ2万人 厚労省調査で判明
身体障害者手帳を持つ20歳以上の人のうち、障害年金を受給できるのに請求手続きをしていない人が0・4%程度に上るとの調査結果を、厚生労働省が18日明らかにした。手帳保有者の数から推測すると、請求漏れは2万人程度とみられる。

精神障害者や知的障害者の調査は実施しておらず、障害年金全体の請求漏れは2万人を上回る可能性が高い。制度の周知徹底が政府に求められそうだ。

障害年金は、障害基礎年金や障害厚生年金などがあり、障害が一定程度以上重いことなどが受給条件。障害基礎年金は、原則20歳以上の人が受給対象で、最も重い1級で子どもの加算がない場合、年98万3100円受け取れる。

■2013.7.18  身体障害者ケアホーム 県東部初、小松島に開設 小松島びぎん 有限会社あすみ
徳島県内3カ所目となる身体障害者向けケアホーム「小松島びぎん」が、小松島市中郷町豊ノ本にオープンした。車いす生活を送る身体障害者が対象で、食事、入浴などの介助を受けながら地域で自立生活を送ることができる。
 
訪問介護事業などを手掛ける有限会社あすみ(阿南市)が運営。木造2階建て延べ約230平方メートルで計6部屋ある。エレベーター付きで、スタッフ4人が3交代の24時間体制で常駐する。

早速、脳性まひによる重度障害を持つ井村咲子さん(51)と大西多美子さん(51)が入居した。これまで小松島市内で家族と同居していた2人は「家族に負担をかけず、楽しい毎日を送っている」と笑顔を見せる。

あすみは阿南市で知的、精神障害者のケアホームを運営しており、身体障害者にも利用してもらおうと開設を決めた。県障害福祉課によると、県内に身体障害者向けケアホームは美馬市に2カ所ある。入居の問い合わせは小松島びぎん

■2013.7.18  被後見人に選挙権 「やっと社会の一員に」 障害者グループホーム下宿屋
公選法が改正され、今回の参院選から、成年後見人が付いている人にも選挙権が与えられるようになった。「これで社会の一員になれた」。政治参加への道が開いた被後見人たちは、二十一日の投票日を心待ちにしている。

参院選の公示日前日の三日、茅ケ崎市内の障害者グループホーム「下宿屋」に暮らす米田光晴さん(64)の元に、投票整理券が届いた。

「やっと一人の人間として認めてくれた」。投票できる喜びが湧いてきた。

知的障害があり、読み書きが不自由な米田さんは二〇〇二年、後見人を付けたことで選挙権を失った。実家を離れ、自分で財産管理する必要に迫られたためだった。「投票できなくなることは悲しかったが、生活のためには仕方がなかった」と振り返る。

旧公選法では、認知症や障害によって後見人が付いた成人は自動的に投票権を失うと規定していた。

障害の軽重より、単に被後見人かどうかで選挙権の有無が決まる制度。重い知的障害があっても後見人を付けなければ選挙権を失うことはなかった。

横浜市中区に住むダウン症の男性(42)は、米田さんより障害は重いが、後見人を付けていない。これまで父親と一緒に投票してきた。「後見人が付いたから投票できなくなるのはおかしい」と言う。

東京地裁は今年三月、ダウン症で知的障害のある茨城県の名児耶(なごや)匠さん(50)の訴えを認め、被後見人の選挙権を奪う公選法の規定を違憲とする判決を出した。判決を受け、五月に公選法が改正された。

昨年末時点で、横浜家裁が把握している県内の被後見人は一万八百三十六人。成年後見に携わる行政書士の組織「コスモス成年後見サポートセンター神奈川県支部」(横浜市)の国広征郎支部長は、「被後見人は人間としてダメな人間じゃない。たとえ少数でも、投票したいという思いが法律で妨げられるのは人権問題。やっと正常になった」と公選法改正を歓迎する。

米田さんは選挙権が認められたことで「自分も世の中に関心を持っていいのかな」と思うようになったという。今、テレビでニュースを見たり、グループホームのスタッフに新聞を読んでもらったりしている。

「政治家は、自分のような障害のある人たちのことを真剣に考えてほしい」。二十一日は、そのための一票を投じるつもりだ。

■2013.7.18  ともに活かす選挙権/投票所での支援内容は?
◇ともに活かす選挙権

心身に障害があり、投票に支援が必要な場合、投票所では実際にどんなサポートが受けられるのだろうか。

代表的なのが「代理投票」だ。

 ●代理投票

代理投票とは、投票用紙に自分で候補者名などを記入できない時、本人の意思に基づき、補助者が代わって投票用紙に記載する制度。今回の公職選挙法の改正で、補助者は投票所の選挙事務従事者に限定するように変わった。補助者は2人付き、1人は本人に確認して投票用紙に候補者名などを書き込み、もう1人は不正などがないようにチェックする。

誰に投票するかなどの確認は、言葉を発することができなくても、指さしやうなずき、目の動きなど、何らかの意思表示ができればよい。家族など付き添いの人は、投票台までの介添えは認められているが、投票行為に直接かかわることはできない。

代理投票の制度を利用したい場合は、投票当日、本人または付添人が投票所の受付に申し出る。

代理投票以外でも、投票について分からないことがあったり、手助けが必要だったりする場合は、各投票所に配置された「庶務係」や「相談係」といった名称の担当者が、さまざまな相談に応じてくれる。

 ●ボードで意思表示

東京都選挙管理委員会では、昨年末の衆院選と都知事選のダブル選挙から、独自に「コミュニケーションボード」を導入。都内の各投票所に配布し、投票に関する困り事の解決に役立てている。

コミュニケーションボードには「入場整理券がありません」「候補者がわかりません」「書き方が分かりません」などの代表的な質問事項を、イラストとともに1枚にまとめてある。本人にボードを示して指さしてもらうことで、何に困っているのか、一目でわかるようにした。

内容については、障害者団体と意見交換しながら、分かりやすさを追求したという。都選管によると、現場からは「投票にかかる時間が半減した」との声も上がるなど、好評だという。

「たとえ時間がかかっても、投票したい人に意思を持って投票することが大切。不安なことがあれば、遠慮なく申し出てください」。選挙事務に十数年携わっている東京都練馬区選管事務局の関口一成庶務係長は呼びかける。

 ●大切な有権者意識

知的障害のある人は、投票所で緊張してしまい、誰に入れるか忘れてしまったり、迷ったりしていることもあるという。関口さんは、焦らず思い出せるよう見守ったり、すっかり忘れているような場合は「いったん外に出て、ゆっくり考えてはどうですか」と投票所の外に出ることを勧めたりしている。場合によっては、出直して改めて投票に来ることを勧めることもあるという。

障害者の権利擁護に詳しい杉浦ひとみ弁護士は「白紙を投じるのも一つの意思表示。もし、うまくいかず、投票用紙に何も書けなかったとしても、投票が終わったら『良かったね』と声をかけてください。有権者として権利を行使した、と意識してもらうことが大切です」と話している。

■2013.7.18  2013参院選:成年被後見人の選挙権回復、県選管も施設にPR /和歌山
今回の参院選から、知的障害や認知症のために成年後見人が付いた人の選挙権が回復した。これを受けて、県選管は福祉施設など関係機関にチラシを配布するなどして、投票への道が開けたことをPRしている。

成年後見制度は、認知症患者や知的障害者らの財産管理や福祉サービスの契約などを本人に代わって実施する仕組み。これまで、後見人がついた成年被後見人は選挙権・被選挙権を有しないと定められていたが、公職選挙法の改正で、今月以降に公示・告示される選挙から認められた。

県選管によると、県内の成年被後見人は約1100人。県選管は先月末以降、総務省作成のチラシ約500部を福祉施設などに配布したり、県のホームページ(HP)で呼びかけたりしている。

■2013.7.18  1票のバリアフリー
難聴の夫と失語症の妻が期日前投票に出かけた。前回の参院選のことだ。

夫は職員に「妻は急に尋ねられると名前も言えないので私が世話したい」と頼んだが、別々の場所に誘導された。投票した夫が妻を捜しに戻ると受付近くに座っていた。生年月日を答えられず、そのままにされたという。夫は、失語症患者家族会にその悔しさと怒りを訴えた。

外見から症状をうかがえない失語症は「見えない障害」と言われる。脳の病気や外傷によって、読む、聞く、話す、書くの機能が十分働かず、他人との会話が困難になる。そのため、役所や金融機関などに1人で外出できる人は少ない。

NPO法人全国失語症友の会連合会が本人と家族に実施した調査では、20〜50代での発症が6割を占めた。働き盛りで仕事を持つ人は2割に過ぎない。職場復帰や就労支援は、切実な問題だ。

深刻なのは、家族間でさえ意思疎通が難しいことだ。介護する側は、本人の気持ちを推し量るしかなく気遣いが絶えない。思いの届かない本人は怒りをぶつけ、ストレスで互いが疲れ果てる。

失語症は全国に50万人とされるが、援助制度はない。調査の報告書は、支援者の育成、相談機関の設立、リハビリの充実を求める。公的施設での理解できる案内表示やコミュニケーションを手助けできる人材の窓口配置も欠かせない。

成年後見人の付いた知的障害者らの選挙権を認めた裁判長は「胸を張って生きて」と原告に語った。見えない壁を破るバリアフリーが障害者の社会参加を保障するという認識を共有したい。安心して1票を投じられる環境の整備は、民主主義の質も高めよう。

■2013.7.18  成年後見制度訴訟:選挙権訴訟2件、東京高裁で和解 きょう札幌も成立へ
成年後見人が付いた人は選挙権を失うと定めた公職選挙法は違憲だとして、成年被後見人の女性2人が国に選挙権があることの確認を求めた2件の訴訟は17日午後、いずれも東京高裁(福田剛久裁判長)で和解が成立した。国が原告に選挙権があることを確認する一方、原告が訴えを取り下げることで合意した。同日午前には京都地裁で原告の男性と国が同様に和解し、18日には札幌地裁でも和解成立の予定で、全国4件の同種訴訟はすべて終結する。

東京高裁で国と和解したのは、茨城県牛久市の名児耶匠(なごやたくみ)さん(50)と、埼玉県神川町の浅見寛子さん(58)。名児耶さんの訴訟では1審・東京地裁が3月に違憲判決を言い渡し、成年被後見人の選挙権喪失規定を削除した改正公選法が先月施行されたが、国は判決を不服として控訴。この日、法廷で意見陳述した匠さんの父清吉さん(81)は「この裁判が、国が障害者の問題で血の通った取り組みを展開するきっかけになってほしい」と訴えた。

浅見さんは、さいたま地裁で係争中で、17日は利害関係人として参加した。18日に地裁で訴訟を取り下げる。

総務省選挙課は「判断能力が不十分な有権者の方が自らの意思に基づき、投票しやすい環境の整備を今後も進めてまいりたい」とのコメントを出した。

■2013.7.18  参院&知事ダブル選 伝えたい/障害者就労支援 竹中ナミさん /兵庫
◇既成の福祉観脱却を 能力引き出す社会に

「私から見たら、日本の政党はどこも同じで障害者を弱者とする一つの政党だ。既成の福祉観の中でしか政策を考えようとしない」。障害者の就労を支援する社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市東灘区)の竹中ナミ理事長(愛称ナミねぇ)は、日本の政治をこう厳しく評価する。障害者を「挑戦する機会を与えられた人」(チャレンジド)ととらえ、彼らが自立して各分野で活躍できるように社会システムを変えようと訴え続けるが、「日本はまだまだ、障害者をかわいそうで保護してあげないといけない存在という見方が強い」と嘆く。

91年に「プロップ」を設立した際、ナミねぇは「チャレンジドが納税者になれる日本」を提唱した。納税者と主権者はイコールで、障害者が税金を当たり前に払えて、主権者となって意見を言う社会の実現を目指す。「社会の中で自分の役割があって初めて誇りが持てるが、今までの福祉から見ると、障害者の誇りは無視されてきた」と振り返る。

「プロップ」では障害者にITを教え、一流パティシエからプロのお菓子作りの技を学ぶ「スウィーツ・コンソーシアム」を開く。多様な働き方を用意すれば障害者はもっと能力が発揮できるという信念からだ。それには、個々の能力を伸ばす教育の仕組み作りも必要だ。しかし、「障害者=福祉の対象」という日本の状況の中では、一人一人のできることには光が当たらないし、教育の仕組みも生まれてこない。

米国ではブッシュ政権時代に「すべての大学に10%のチャレンジドを」という方針を打ち出した。大学は障害者を受け入れ、必要な勉強と資格が取れるチャンスを提供することを国家の柱にした。ところが、日本の場合は、一部の大学が特別に門戸を開いているだけ。社会全体として、大学に行けなかったらハンディを背負うことになるという議論にならない。「これが『与える福祉』と『能力を引き出す福祉』の大きな違い」と、ナミねぇは指摘する。

「人のできないことばかりを数えている国は国力が上がるわけがない。根っこから変えて弱者をなくし、障害の有無にかかわらず、多くの人が自分の力を生かせる社会にしないと、もう日本はもたない」と強調する。

ナミねぇはここで「でもね」と一呼吸置き、「選挙は、投票する主権者にも責任がある。主権者自身が政治をあきらめたら、日本の社会システムは何も変わらへんよ」と力を込めた。

■2013.7.18  障害者雇用:県内事業所「雇用せず」64% 大規模ほど積極採用 やまぎん情報開発研 /山形
山形銀行の経済動向調査部門「やまぎん情報開発研究所」(山形市)は、5月に実施した県内の障害者雇用に関する調査結果を発表した。国は共生社会の実現に向けて障害者雇用の強化を図っているが、県内では障害者を雇用していない事業所が半数以上に上り、今後についても前向きな回答は少なかった。

研究所は、山形銀行の本店と支店を通じ、県内620事業所にアンケートを配布。製造業262と非製造業281の計543事業所から回答を得た。

障害者を雇用しているか尋ねたところ、「雇用していない」が64・6%で、半数を超えた。ただし従業員50人以上の事業所は「雇用していない」が29・2%にとどまり、従業員規模が大きい程、積極的な姿勢がみられた。

雇用したきっかけを尋ねたところ、「(もともと雇用していた)従業員が障害者になった」が42・2%で最多。次いで「障害者からの応募」(27・1%)、「特別支援学校からの紹介」(20・8%)−−と続いた。

今後については、最多が「分からない」の45・1%、「できれば雇用したくない」も17・0%に上った。「積極的に雇用したい」(4・7%)と「雇用しても良い」(33・2%)が計37・9%で、前向きな回答は半数以下となった。

カジュアルウエア専門店を全国展開する「ポイント」では05年、事務業務を集約した山形事務センターを設けて、業務の効率化を進めながら障害者雇用の拡大を図っている。

研究所によると、山形事務センターの従業員34人のうち、障害者は現在28人。伝票チェック、社員割引、旅費精算の確認など事務業務を担当。業務の進捗(しんちょく)状況やお互いの体調の情報を共有するため、グループごとに朝、昼2回のミーティングを毎日開くなど、コミュニケーションをきめ細かく取るように工夫している。

研究所の担当者は「障害に対する理解不足、障害者雇用に対する情報不足から、中小企業を中心に雇用を始められずにいる事業所が多い」と指摘。「障害者雇用を進めて人材の多様化を図り、組織の活性化につなげることが望ましい」と話した。

■2013.7.18  高齢者や妊婦の買い物支援 NPOが配達サービス 東串良 NPO法人豊栄ひっとべ会
東串良町池之原のNPO法人「豊栄ひっとべ会」は19日から、外出が難しい高齢者や妊婦など買い物弱者を支援する配達サービス「ひっくら お買い物お助け隊」を始める。商品配達と同時に、独居老人の見守りや地域の安全パトロールも兼ねる。同会は「地域の安全安心に一役買いたい」と話している。
 
月曜日から木曜日(午前10時〜午後5時)に電話かファクスで注文を受け付け、金曜日の午後3時から商品を配達する。同町在住の人なら誰でも利用可能。配達料は1回500円だが、豊栄商店街加盟店で使える200円分のお買い物券が付く。基本的には、同商店街で扱う商品が販売対象となる。
 
「配達の足」となるのは、地球環境に優しい電気自動車。国の「過疎集落等自立再生緊急対策事業」の交付金を活用し購入した。配達は2人一組で行い、注文量にかかわらず、町内をくまなく回り、住民への声掛けや通学路の児童の安全を見守る。注文・問い合わせは宮田金物店=0994(63)2203(ファクス同)。

■2013.7.18  離れた家族に「安心」 高齢者を見守りメール 京セラ製Mi―Look
北谷町は本年度から、町内に暮らす高齢家族の様子を確認できる「見守りセンサー付き携帯電話」の購入補助を始める。8月1日から先着順で申請を受け付ける。本年度は15台。携帯電話としての機能に加え、充電台に付いたセンサーの前を通った回数を家族にメール送信する機能がある。町は「行政や隣近所だけでなく、家族による見守りを支援したい」としている。
 
町によると、この携帯電話の購入補助は県内初。町には65歳以上の高齢者だけで暮らす世帯が1629世帯あり、うち約6割が一人暮らし。これまで緊急ブザー設置などの事業を支援してきたが普及していなかった。
 
対象機器は「見守り」に特化した京セラ製「Mi―Look(ミルック)」。指定店で購入し、販売価格の全額となる6万円を上限に補助が受けられる。
 
歩数や経路などの情報もメール送信できるほか、本体に付いたひもを引くとブザーが鳴り、位置情報が入った緊急メールを送る機能もある。登録していない番号からの電話は受け付けないため、不審者からの電話を防ぐことができる。
 
家族役になり緊急メールを受け取った野国昌春町長は「離れて暮らす家族からは状況がわかるので心強い」と話した。
 
65歳以上で、町内に住む独居・高齢者世帯が対象。メールを受け取る家族の居住地は問わない。用紙に記入し福祉課に申し込む。問い合わせは町福祉課(電話)098(936)1234(代表)。

■2013.7.19  障害者福祉施設のショップ売り上げ好調 宇キ宮市役所内
市役所1階にある障害者福祉施設の授産品販売所「わく・わくショップU」が2009年にオープンして以来、順調に売り上げを伸ばしている。特に日替わり弁当やパンが好評で、リピーターも増えている。

川中子武保保健福祉部長はこのほど、「黄ぶなの贈り物」のブランド名で販売するフルーツチップスなど3商品もPRしようと、黄ぶなをデザインした絵を描き、店内に展示した。

同ショップは市の「宇都宮版工賃倍増事業」の一環として設置。当初は障害者福祉施設11事業所が参加したが、今では20事業所まで増えている。

各施設は日替わり弁当やパン、工芸品、加工品などを販売。豊富な品ぞろえが人気を呼び、特に昼時は市職員や来庁者でにぎわっている。

事業の定着に伴い、売上額や工賃も順調な伸びを示している。

5月オープンの09年度は総売上額が約764万円(1日平均約3万7千円)。12年度の売り上げは約1千386万円(同約5万7千円)と、着実に増えている。

健康と幸せを願う気持ちを込めて命名された統一ブランド「黄ぶなの贈り物」は、フルーツチップス、いちごらすくと木製ボールペンセットの3商品。書や絵画の愛好会「ひらがな筆絵」代表も務める川中子部長は、「黄ぶなの贈り物」を支援するために書いた3枚の黄ぶなの絵を店内に展示している。

■2013.7.19  手帳もらえぬ障害児を支援 難聴児母親ら団体立ち上げ キッズ・バリアフリー
軽度、中等度の難聴など障害がありながらも障害者手帳が交付されない子どもたちを支援しようと、京都府亀岡市の母親らが支援団体を立ち上げた。手帳のない難聴児が補聴器を買う際の公費助成には地域差があり、同市では全額自己負担。メンバーは「行政に頼るだけでなく、自ら発信、支援することで現状を変えたい」と話している。

団体名は「キッズ・バリアフリー」。中等度難聴の娘を持つ末吉理花理事長(41)が友人5人に呼び掛け、このほど結成した。

手帳が交付されない難聴児に対する補聴器購入費の助成制度は京都市や与謝野町などにあるが、亀岡市などない自治体も多い。

このため、会員が端切れで洋服や小物を製作し、その売り上げで補聴器など補装具購入費を補助する。手帳が交付されない身体、知的、精神の障害がある子ども全般を支援対象にする。障害児への理解を進めるための絵本作りや相談窓口の設置も計画している。

同団体は「手帳の有無は、生活に大きな影響を与える。補装具の維持費は一生掛かるため、家庭の経済的、精神的負担を少しでも減らせるよう手伝いたい」とし、支援ボランティアを募集している。問い合わせは末吉理事長

■2013.7.19  知的障害者ら選挙権回復 サポートも慎重に
公選法の改正で成年後見人を付けた知的障害者らの選挙権が回復し、初めての国政選挙となる参院選。佐賀県内でも約1300人(昨年末時点)が投票できるようになった。佐賀市の障害者支援施設では18日、入所している被後見人10人が不在者投票に臨んだ。全員、自力で記入できなかったため、施設職員が代筆する代理投票となった。言葉で意思を伝えられない被後見人も多く、施設側は意思を確認する質問で誘導にならないよう、公正の確保に苦慮していた。

「誰に投票しますか」。代理投票の補助者を務める施設職員が声を掛けると、被後見人の男性は候補者名を指でさして意思を伝えた。投票した被後見人10人の意思表示の手段はさまざまで、首を振ったり、まばたきや表情だけで伝える人もいて、補助者は注意深く意思を確認しながら投票用紙に代筆した。

施設側は入所している被後見人約110人に「選挙に行きますか」と事前に聞き取りを実施。20〜40代の10人が投票の意思を示したが、判断能力には幅がある。「後見人を付けるまで投票を欠かさず、政見放送を見ていた人もいれば、選挙の意味を十分に理解できていなそうな人もいる」(施設職員)。

施設側は、不正防止のために改正法で努力規定となった施設職員以外による外部立会人を配置した。立会人の男性(66)は「補助者は『この候補者でいいですか』と聞かずに『誰にしますか』と尋ねるなど、誘導しないように細心の注意を払って中立性を確保していた」と評価した。

施設の事務長(49)は「施設職員や立会人は被後見人の判断能力をチェックする立場にはない。投票の意思を示されれば、それを公正にサポートするだけ。今回は試行錯誤で取り組んだが、意思確認の方法などについてガイドラインがあってもいい」と感想を述べた。

一方、被後見人が投票日の21日に地域の投票所に行く場合、補助者は選管職員など投票事務従事者に限定される。立会人の男性は「今回は意思疎通に慣れた施設職員が補助者だったので被後見人も緊張せずに投票できていたが、初対面の選管職員らが適切に対応できるのか不安」と懸念を示した。

佐賀県選挙管理委員会によると、不在者投票をできる指定病院や福祉施設は県内に184カ所あるが、法改正の影響による著しい増加はみられないという。5月の法改正から短期間で外部立会人を確保できるかが課題だったが、佐賀市選管は市明るい選挙推進協議会などの協力で141人を確保、「十分な数が集まった」としている。ただ、外部立会人の配置は努力規定のため、不在者投票をした管内32カ所の指定施設のうち、配置したのは11カ所にとどまっている。

■成年後見制度

認知症や知的障害などで判断能力が十分でない成人の財産管理や契約を手助けする制度。2000年に禁治産、準禁治産制度を廃止して導入された。公選法は後見人が付くと選挙権を失うと規定していたが、5月の改正で見直された。

■2013.7.19  ハンドル形電動車いす 通行場所に要注意
側溝転落・坂での横転事故も

ハンドル形電動車いすは操作が簡単。歩行が不自由になってきた高齢者には便利だ。ただ、普及するにつれて、事故も相次いで起きている。安全には十分注意したい。

東京都武蔵野市の石沢良男さん(67)は5年ほど前、足の病気になり歩くのが難しくなった。通院や買い物にはハンドル形電動車いすで出かける。「生活に欠かせません」と話す。

ハンドル形電動車いすは手動の車いすとは異なり、足腰の弱った高齢者でも1人で遠くまで外出できる。いすに座ってハンドルやレバーを操作。時速6キロまで出て、前進だけでなく後退もできる。道路交通法上、電動車いすは歩行者と同じ扱いなので免許は不要。基本的には歩道を走行する。

購入すると1台20万〜40万円かかるが、介護サービスで借りることができる。メーカーなどでつくる電動車いす安全普及協会(浜松市)によると、ハンドル形電動車いすは2011年度1万3670台が出荷された。累計出荷台数は44万7310台に上る。

広く利用されるようになるにつれ、事故も相次いで起きている。今年4月には、大阪府高石市内の踏切で、ハンドル形電動車いすの男性(75)が、電車にはねられ死亡した。消費者庁によると、電動車いすの重大製品事故は、07年度から今年6月末までに計74件発生した。そのうち39人が死亡し、28人が重傷を負った。

川や側溝に転落したり、下り坂で横転したり、操作ミスによる事故も目立つ。同庁では、「道路の端には寄りすぎないようにし、急な坂道の通行は避けてほしい」と呼びかける=別表=。

一方、歩道を走行中に人やベビーカーにぶつかるなど、ハンドル形電動車いすの利用者が加害者になる事故も起きている。福祉用具の情報提供を行うテクノエイド協会(東京)の五島清国さんは、「加齢によってとっさの判断力などが衰えることもある。操作能力が低下していないか、家族などの周囲が注意して見守ることも大切です」とする。

自治体やメーカーなどによる安全運転講習会も、各地で行われている。日本電動車いす交通協会代表理事の利光国高さんは、「初めてハンドル形電動車いすを利用する人はもちろん、使い慣れている人も、運転技術や交通マナーを再確認するためにも、こうした講習会を積極的に活用してほしい」と話している。

電動車いすの安全運転のポイント

【運転前】

 ・バッテリーの残量を確認する。

 ・操作レバーなどが正常に作動するか確認。

【道路】

 ・転落、転倒を防ぐため、道路の端に寄りすぎない。

 ・水田や川の土手など転落の危険のある場所には近寄らない。

 ・砂利道など舗装されていない道路や、落ち葉などで滑りやすい場所では乗らない。

【坂道や段差】

 ・転倒を防ぐため、急な坂道では乗らない。

 ・大きな段差を乗り越えようとしない。

【踏切】

 ・車輪がレールの溝にはまらないよう、レールに対して直角に横断する。

 ・脱輪しないよう、渡るときには踏切の端に寄りすぎない。

■2013.7.20  福祉施設の男性職員、児童に不適切行為
青森県内の児童福祉施設に勤める30代の男性職員が、女子児童を追い掛け回してキスをしようとしたり、二段ベッドの上段から男子児童を床に落とすなど不適切な行為をしていたことが19日、分かった。県内では、同様の施設で5月、男性職員が入所する10代女子児童にわいせつな行為を繰り返す性的虐待事案が発覚したほか、6月にも女性職員が女子児童8人に体罰を加えていたことが分かるなど、不祥事が相次いでいる。

■2013.7.20  通所男性 津波死亡訴訟 遺族、和解の方向 仙台地裁
東日本大震災の津波で、宮城県内の福祉施設に通所していた精神障害者の男性が死亡したのは施設側に安全配慮義務違反があったためだとして、遺族が施設を運営する社会福祉法人や施設のある自治体などに計約3400万円の損害賠償を求めた訴訟で、両者が和解に応じる方向で調整していることが19日、自治体への取材で分かった。
 
震災の津波犠牲者の遺族が起こした訴訟で、和解が成立すれば極めて珍しい。
 
関係者によると、和解案は施設側と自治体などが遺族側に計750万円を支払う内容。8月22日に正式に和解が成立する見込み。
 
仙台地裁が和解案を示していた。自治体の担当者は「遺族の被害感情などに配慮し、裁判長が示した和解案を真摯(しんし)に受け止めた」と話す。
 
訴えによると、2011年3月11日の地震後、施設の幹部が敷地内で別の通所者に帰ってよいとの趣旨を言葉で伝えた。男性は帰宅を指示されたと誤解し、自転車で海に近い自宅に向かう途中、津波に巻き込まれて死亡した。自宅は津波で壊れたが、施設に津波の被害はなかった。
 
津波で亡くなった私立日和幼稚園(宮城県石巻市)の園児4人の遺族が園側に計約2億6700万円の損害賠償を求めた訴訟は18日、和解が成立しなかった。

■2013.7.20  福山に障害者就労支援カフェ 社会福祉法人アンダンテ
福山市三吉町南の福山すこやかセンター内に19日、障害者たちが働く喫茶店「彩プラザ」がオープンした。カフェ経営で実績がある市内の社会福祉法人アンダンテが運営。アンダンテの就労支援事業所の利用者3人と職員2人がワッフルやハンバーグなどを提供する。

店内は約90平方メートルで、20席ある。他施設の利用者が作ったティッシュケースやクッキーなども販売。接客担当の原田めぐみさん(21)は「笑顔でお客さんに喜んでもらいたい」と張り切る。

訪れた同市坪生町の主婦浜本計子さん(64)は「対応が丁寧。また来たい」と話した。

喫茶店は3月末、運営団体が撤退。市が、市内の障害者支援事業所ネットワークに新たな運営者探しを依頼していた。営業は平日午前10時〜午後4時。彩プラザ

■2013.7.20  「これからの介護食品のあり方」農林水産省がとりまとめ
介護食品の現状
現在の介護食品は、定義がはっきりしておらず、実際に身体機能が低下している人が食べるものや、まだ介護状態ではないが、身体機能の低下を防ぐために食べるものなど、あいまいに捉えられている。実際に介護食品と名付けられたものは、ないのが現状である。

農林水産省は、以上のような点から、介護食品の今後についての議論を重ねており、今回その取りまとめをおこなった。

「これからの介護食品をめぐる論点整理の会」の活動
農林水産省は、介護食品の定義をはっきりし、改善を図っていくために、「これからの介護食品をめぐる論点整理の会」を、平成25年2月27日に発足した。この会は、医療関係者、学識経験者、栄養士、ホームヘルパー、マスコミ、消費者団体などで構成されている。

これまでに、さまざまな議論が繰り広げられ、平成25年7月9日には、第5回目の討論がおこなわれた。

「介護食品のありかた」についての論点とは
今回の「これからの介護食品をめぐる論点整理の会」では、5つの視点から取りまとめがおこなわれた。

@介護食品の定義の明確化
A高齢者の栄養に関する理解の促進
B介護食品の提供方法
C介護食品の普及
D介護食品の利用に向けた社会システムの構築

(これからの介護食品をめぐる論点整理の会より)

日本では、介護食品のついての理解がまだ進んでないのが現状である。まだまだ課題も多い中で、今回あげられた5つの視点をもとに、これからの介護食品のありかたを、国全体で考えていくことが求められる。

これからの介護食品をめぐる論点整理の会
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/seizo/kaigosyokuhin-1.html

■2013.7.20  認知症を語る、患者と介護者のインタビューを公開 健康と病いの語りディペックス・ジャパン
認知症患者と家族介護者の語り
特定非営利活動法人(NPO法人)「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」(以下、ディペックス・ジャパン)は、認知症患者とその家族が自らの体験を語った動画などをサイト上に公開した。

サイトでは、認知症の体験者と家族介護者にインタビューを行い、その内容を「トピック別」「語り手の立場別」「認知症のタイプ別」に分けて公開している。

また、語り手ごとのプロフィールや、体験談を一覧にまとめたページも見ることができる。なお、語り手の名前やイニシャルは仮名で記されており、本名や住所などの個人情報は伏せてある。

ディペックス・ジャパンの活動
ディペックス・ジャパンは、健康と病いの体験について患者やその家族にインタビューを実施、 その内容を「語り」としてデータベース化し、インターネットで公開している。病気の診断時の思いや、治療法を選択する際の迷いなどを映像や音声、テキストなどから知ることができる。

当事者の体験に触れることは、同じ病気と向き合う人々の大きな助けとなる。また、医療専門家などの治療に携わる人々にとっても、より患者の視点に近づくことができるとしている。

ディペックス・ジャパンはこうした活動を通じて、患者が健康状態や医療に対して何を感じ、何を求めているのかを広く知ってもらうことを目的としている。

認知症本人と家族介護者の語り
http://www.dipex-j.org/dementia/

■2013.7.20  老老介護の果てに…「一緒に死のう」妻殺害し、自殺を図った元商社マンの葛藤
病床の妻を自らの手であやめた元商社マンが「最期の場所」に選ぼうとしたのは、夫婦の思い出の地だった−。東京都世田谷区のマンションで7月9日、片桐早智子さん(75)の首を絞めて殺害したとして、夫の健躬(たけみ)容疑者(79)が警視庁に殺人容疑で逮捕された。犯行後、飛び込み自殺を図った隅田川が流れる日本橋はかつての勤務地の近くで、早智子さんとも何度も訪れた場所。東京消防庁に救助されて一命を取り留めた健躬容疑者は「妻とは以前から『一緒に死のう』と話していた」と打ち明けた。長年連れ添った妻を介護する中で、人知れぬ葛藤を抱えて生き抜いていた。

■「介護に疲れて」 ゆっくり首を絞め、遺体には布団を…

「自宅で妻を殺してしまい、自分も死のうと思いました…」

9日午前5時ごろ、東京都台東区浅草の隅田川で溺れているところを救助された男は「片桐健躬」と名乗り、救急隊員に力なくこう説明した。連絡を受けた警視庁玉川署員が現場に駆けつけ、早智子さんが寝室のベッドで仰向けの状態で死亡しているのを見つけた。

健躬容疑者が説明した通り、早智子さんの首には絞められたような跡があり、玄関の鍵がかけられ、第三者が侵入した形跡もなかった。同署は健躬容疑者の犯行と断定。川に飛び込んだ衝撃で全身を強く打ち、治療を受けていた健躬容疑者の容体が回復するのを待ち、11日に殺人容疑で逮捕した。

■2013.7.21  包丁で父親刺殺「障害者年金、勝手に使われて」
神奈川県警鶴見署は21日、殺人の現行犯で横浜市鶴見区下野谷町の無職、楠瀬敬朗容疑者(49)を逮捕した。

逮捕容疑は21日午前8時半ごろ、自宅で、同居していた父親の勉さん(76)の腹部を包丁で刺して殺害したとしている。

同署によると、楠瀬容疑者は精神疾患があって障害者手帳を持っており、「父親が自分の障害年金を勝手に使って返さなかったので殺した」と容疑を認めているという。

■2013.7.21  被災地のいま!グループホームで暮らす認知症の人たち
東日本大震災の被災者の暮らし
東日本大震災から2年以上が過ぎ、被災地では、徐々に落ち着きつつある。仙台市のグループホーム型福祉仮設住宅「なつぎ埜」でも、地域の人々との支え合いにより、笑顔が取り戻されてきている。

被災地での認知症への理解

認知症の人たちにとって、周りからの理解が、安心な生活を送るためには不可欠である。それは、被災地の認知症の高齢者にとっても同様である。

「なつぎ埜」の入居者にとって、近くで暮らすアスト長町仮設住宅に暮らす人たちが支えになっているという。みんなで野菜を作ったり、体操教室に通ったり、地域での交流によって、認知症への理解がおこなわれている。

「認知症フォーラム」の取り組み

認知症の人は、年々増加し、現在205万人の超高齢社会を迎えている。2035年には、445万人にふくれあがる可能性も予測されているようだ。

「認知症フォーラム.com」では、認知症を学ぶサイトとして、基礎知識から最新情報、認知症の人々の暮らしまで、さまざまな情報を提供している。認知症に密着したドキュメンタリーやインタビューなどの動画も見ることができるようだ。

被災地の認知症の人たちについても、「被災地からのレポート〜東日本大震災 認知症の人は今〜」というドキュメンタリーで紹介されている。

認知症フォーラム.com
http://www.ninchisho-forum.com/

■2013.7.21  被後見人の女性が投票=6年ぶり選挙権回復−茨城【13参院選】
参院選投開票日の21日、成年被後見人に選挙権を与えるとした改正公職選挙法の成立により、6年ぶりに選挙権が回復した茨城県牛久市の名児耶匠さん(50)が投票した。
 
知的障害のある名児耶さんは、2007年に父清吉さん(81)が成年後見人となったため選挙権を失った。国を相手に起こした訴訟では、後見人が付いた人は選挙権を認めないとする従来の公選法規定は違憲とする判決を勝ち取り、同法改正のきっかけとなった。
 
午前10時すぎ、名児耶さんは投票所入場券を手に緊張した面持ちで清吉さん、母佳子さん(80)とJR牛久駅東口に設置された投票所に入った。この日のために字を書く猛練習をしたと語り、「しっかり書けた」と喜んだ。新聞に毎日目を通し、ポスターを見て投票する候補者や政党を選んだという。
 
投票を済ませた名児耶さんは「うれしいです」と満面の笑み。清吉さんは「ようやくここまで来た。感慨無量です」と目を細めた。

■2013.7.22  ハンセン病療養所入所者の投票、61人分無効に 岡山
21日投開票の参院選で、岡山県瀬戸内市の国立ハンセン病療養所「邑久光明(おくこうみょう)園」の入所者61人による不在者投票の投票用紙が、市選管のミスで投票箱に入れられず、事実上無効となった。市選管が発表した。

市選管によると、不在者投票は18日に同園で行われ、61人が選挙区と比例区の計122票を投じた。市選管は投票用紙の入った封筒をいったん市役所で保管。21日に封筒を投票所に運びこんだが、職員が封筒から取り出した投票用紙を投票箱に入れるのを忘れたという。

開票作業中に投票者数と票数が合わないため判明したが、投票箱に入っていなかったため「持ち帰り」扱いとなった。市選管は「大切な票が生かされず、投票した人に謝罪させていただきたい」としている。

■2013.7.22  障害福祉事業所が個人情報紛失 ポプラの家
新潟市江南区の障害福祉サービス事業所「ポプラの家」は19日、昨年の夏休みにサービスを利用した19人分の名前や住所、障害種別など個人情報を記載した台帳を紛失したと発表した。

同事業所によると、台帳は、市の委託を受け県立江南高等特別支援学校で障害児を預かった際の記録。利用者と保護者の氏名、電話番号、服薬状況などが記されていた。

職員が9日、書棚に保管していた台帳がないことに気付き、事業所内や職員宅を探したが見つからなかった。昨年末に古い書類を整理した際に、誤って廃棄した可能性があるという。個人情報が悪用された形跡はないとしている。

4月に江南区の別の施設で個人情報の流出があり、市障がい福祉課が約220の事業所に対して書類管理を徹底するよう通知していた。

「ポプラの家」施設長は「書類は複数の目でチェックできるようにして再発防止に努めたい」としている。

■2013.7.22  人間ドック・がん検診の検索・予約サービス「からだグッド!」運用開始
「からだグッド!」と「gooヘルスケア人間ドック予約」が連携
ネットライフパートナー株式会社(以下、ネットライフパートナー)は、2013年7月19日(金)より、全国の医療施設の人間ドックやがん検診の予約ができるネットサービス「からだグッド!」の運用を開始した。

ネットライフパートナーは、2011年9月よりNTTレゾナント株式会社と共同で「gooヘルスケア人間ドック予約」というサイトを運営してきたが、今後は「からだグッド!」と「gooヘルスケア人間ドック予約」とで連携し、同じ内容のサービスを提供していく。

「からだグッド!」のサービス内容
「からだグッド!」は、コースの種類、エリアや路線、キーワード、詳細条件を指定するなど、さまざまな条件から希望にあった検査コースを検索することができる。また、希望のコースが見つかれば、予約申し込みフォームなどから検査の予約も可能だ。

他にも、人気の医療施設・検査コースのランキングや各検査項目についての説明などのコンテンツも充実している。

ネットライフパートナーは、「gooヘルスケア人間ドック予約」の運営で蓄積したノウハウや実績を活かし、新しいサービスを提供してきたいとしている。

人間ドック・がん検診の検索、予約サービス「からだグッド!」をオープン
http://www.topics.or.jp/health/

人間ドック・脳ドック・がん検診の予約なら【からだグッド】
http://www.karadagood.com/

■2013.7.23  血液検査で自閉症を早期発見するSynapDxが$15.4MをGoogle Venturesらから調達
自閉症は社会的技能やコミュニケーション能力の障害で、最近はそう診断される人が増えている。原因は遺伝的な要素や環境などさまざまだが、症状が主に行動に現れるため、診断は子どもがある程度大きくなってからでないと行われないことが多く、より必要性の高い早期診断の確立と普及を阻んでいる。

しかしマサチューセッツ州のSynapDxは、高度な生命情報科学とゲノムシークエンシング、および血液検査を組み合わせた方法で、子どもたちが従来よりも低年齢の時期に診断を行おうとしている。

同社は最近、この障害を血液検査で診断する方法を開発するために、Google Venturesが率いるラウンドにより1540万ドルの資金を調達した。その方法は、障害を持つ子どもたちの遺伝子組成の研究から生まれたものだ。自閉症と関連する遺伝子変異を多く知れば知るほど、障害の兆候を知るための血液検査は精度を増す。

同社の商用化部門担当VP Theresa Tribbleは次のように言う: “自閉症の根本原因はまだ分からないが、弊社の方法では血液検査の結果と障害の診断とのあいだの、相関性を見つけることができる。今後はより多くの研究者との共同研究により、原因究明に力を入れていきたい”。

同社の最終目標は完全な精度を持つ血液検査方法の開発だが、その前の段階では、親たちが早期に本格的な診断を受けさせるべきかを決断する手助けとなる、初期段階的な検査方法を完成させたい、という。

“それは、どちらかというとリスク評価だ”、と彼女は言う。“小児科医がその血液検査の結果を見て、その子を普通よりも早く本格的な臨床検査にかけるべきかを判断する、それが当面の目的だ”。

今の診断年齢は平均4歳半ぐらいだが、心配性の親たちは18か月ぐらいで気にし始める場合もある、という。

“時間差が大きすぎるわね”、と彼女は言う。

今回の投資には、North Bridge Venture PartnersやGeneral Catalyst Partnersと並んでFoundation Medical Partnersも参加した。

このラウンドに伴い、GoogleのAndrew Conrad(元LabCorpのCSO(chief scientific officer)でNational Genetics Instituteの協同ファウンダ)が取締役会に加わる。Google Venturesで多くの保健医療関連投資を手がけたKrishna Yeshwantが、ラウンドを仕切った。

SynapDxは今、自閉症だけを対象にしているが、遺伝的変異と血液検査の結果との相関性を見つける技術は、ほかの障害にも応用できそうだ。

“脳神経の発達障害を見つけるための客観的なゲノム研究は、ここ当分のあいだ、未対応のニーズがものすごく多い。だからそれらは、弊社の技術の当然の拡張方向でもある”、とTribbleは言う。“ここしばらくは、自閉症に専念するけど”。

SynapDxが利用するゲノムシークエンサーは、そのほかのゲノム研究関連スタートアップが利用しているIlluminaなどからのものだ。しかし同社はそれらに独自の技術を適用して、疾病のリスクと遺伝的変異とを関連付ける。

“弊社の技術の基盤は、医学や遺伝科学などではなく、あくまでも情報科学だ”、とTribbleは言う。同社の検査技術は、多様な遺伝子からコピーしたRNAの量を計測する。それぞれの遺伝子に関して、コピーされたRNAの量からそこに作られたたんぱく質の量が分かる。そしてそのたんぱく質の量が、人間の脳の発達と、言語や行動能力の発達に影響するのだ。

同社は、その検査技術の商用化に関して明確なスケジュールを持っていない。同社は今年初めに、全国20か所で、660名の子どもたちの臨床研究を行った。

■2013.7.23  たつののNPOがケアホーム建設 8月1日から運営へ ピアサポートすぎな
兵庫県たつの市のNPO法人「たつのおとしご」が、同市龍野町大道で建設を進めていた知的障害者のケアホーム「たつのおとしご1号館」が完成し、このほど関係者にお披露目された。8月1日から運営をスタートさせる。

障害者が通う就労継続支援事業所「ピアサポートすぎな」(同市龍野町富永)の親の会の有志を中心に2009年、NPO法人を結成。親が高齢化する中、子どもが安心して暮らせる場所を自分たちの手でつくろうと計画に取り組んできた。

ケアホームは木造2階建て、延べ床面積270平方メートル。定員7人に個室を用意し、風呂や洗面スペースを挟んで独立させた。窓が多い開放的な雰囲気と、無垢材を多用した温かい空間づくりにこだわった。入居者はここで自立的な生活を送りながら会社や福祉施設に通う。すでに30、40代を中心に男性5人が住むことが決まっている。

お披露目式には市関係者ら約35人が参加。同NPOの川端宏志理事(61)は「まったくの素人の私たちが開設の日を迎えられた。お世話になった人に感謝したい」と話す。

同法人は入居者と世話人を募集している。

■2013.7.23  重度訪問介護増やして 身体障害者 町田市に申請
町田市に住む重度身体障害者の男性二人が二十二日、障害者総合支援法に基づき市が決定した障害福祉サービスの支給量では、生命の安全が脅かされ、自立した生活ができないとして、市障がい福祉課に対し、それぞれ支給量を増やすよう求める変更申請をした。

申請したのは、筋ジストロフィーで人工呼吸器を使用する二十代の男性と、脳性まひによる四肢まひのある竹田敦史さん(37)。障害福祉サービスの中で、重い身体障害のある人の生活を総合的に支援する「重度訪問介護」の時間を増やすよう求めた。このサービスの利用者は、世帯所得に応じて一定額を負担する。

一人暮らしの竹田さんは現在、重度訪問介護は一カ月あたり四百三時間と決められており、一日あたり十三時間だ。日中は仕事先でヘルパーが介護してくれるため、訪問介護サービスは自宅で過ごす夜間の生活に充てている。

しかし、仕事が休みの日の昼間、一人の時に車いすから落ち、四〜五時間動けなかったことがあり、「命にかかわるかと思った」と振り返る。症状も以前より重くなってきたとして、一カ月あたり五百八十九時間への変更を申請した。

竹田さんは「このままでは未来が閉ざされてしまう。社会参加を続けるために支給時間を増やしてほしい」と話す。

市障がい福祉課は「変更申請があった場合は内容を見て判断しており、通常通り判断する」としている。

■2013.7.23  障害者への特定贈与信託
障害者へ親族などから金銭を贈与しやすくする優遇制度が拡充されたようだけど、どんな内容ですか?

親から財産移転税優遇

「特定贈与信託」という制度で、最大6000万円まで、障害者への贈与に贈与税がかからないのがポイントだ。税負担による目減りなしに、親などの財産を移転できるようにすることで、障害者の生活の安定を図る狙いがある。

長期にわたって少額ずつ、障害者本人の預貯金口座に振り込む仕組みのため、贈与された財産を犯罪被害や詐欺的商法で失うリスクを小さくできるのも特徴だ。

制度は1975年に創設されたが、対象はこれまで、主に、知的障害者、精神障害者、身体障害者のうち、障害の程度が重い、税法上の「特別障害者」に限られていた。

それが今年度から、中・軽度の知的障害者と、障害等級が2・3級の精神障害者も制度の対象とし、知的障害者と精神障害者については、障害の重さにかかわらず税優遇の恩恵を受けられることになった。新たに優遇の対象になった「特定障害者」の非課税枠は3000万円で、特別障害者の半額だ。

特定贈与信託は、三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、りそな銀行など、信託業務を行う金融機関で扱っている。基本の仕組みは、〈1〉障害者の父母などがまとまった額の金銭を信託〈2〉信託銀行などが管理・運用し、障害者本人の預貯金口座に定期的に少額ずつ振り込む――というものだ。

例えば、1000万円を信託し、月5万円を振り込む内容の契約を結んだ場合、単純計算では、16年以上にわたって金銭を渡し続けることができる。追加で資金ができた場合、非課税枠が残っていれば、信託額を後から増やすことも可能だ。

利用する際は、精神障害者保健福祉手帳など、障害を証明する書類が必要。信託の最低額や手数料は金融機関ごとに定めている。

信託協会による昨年の調査では、障害者の親の多くが「親の亡き後」の子どもの生活について、「生活費などに要する金銭の不足」「子の財産管理能力」などの不安を抱いていることがわかった。一方、特定贈与信託の利用は1000件程度にとどまっている。難解な制度というイメージもあり、知名度アップが大きな課題だ。

■2013.7.23  全大阪ろう社会人秋季大会 開幕 6チーム参加 /大阪
第48回全大阪ろう社会人軟式野球秋季大会(全大阪ろう社会人軟式野球連盟10+件主催、毎日新聞大阪社会事業団など後援)が21日、八尾市の久宝寺緑地軟式野球場で開幕した。

大阪、京都、香川の聴覚障害者で結成する6チームが参加。開会式では前田裕久大会会長が「日ごろの練習の成果を発揮し、10月の全国大会を目指して頑張ってください」とあいさつ。続いてタツローズ(京都府)の堤龍主将が手話で「暑さに負けず感動を与えられる試合を行います」と選手宣誓した。

8月4日に決勝が行われ、上位4チームが10月に東京で開かれる全国大会に出場する。

■2013.7.23  <国民生活基礎調査>最新高齢者事情――単独世帯上昇中
厚生労働省は、7月4日、「平成24年国民生活基礎調査の概況」を発表した。

同調査は、保健、医療、福祉、年金、所得と国民生活の基礎的事項を調査し、厚生労働行政の企画や運営に必要な基礎資料を得ることを目的としたもの。昭和61年に始まり、3年ごとに大規模な調査を、中間の各年は簡易な調査を実施している。

平成24年は中間年で、同年6月7日に世帯の基本的事項(世帯票)、7月12日に所得について(所得票)の調査を実施した。集計数は世帯票が47,644世帯、所得票が7,323世帯だった。
その中から高齢者・高齢者世帯に関する結果を紹介する。

■高齢者世帯は全世帯の21.3%
平成24年6月7日現在の全国の世帯総数(福島県を除く、以下同)は4,817万世帯。世帯構造別(単独・夫婦のみ・夫婦と未婚の子のみ世帯など)にみると、「夫婦と未婚の子のみの世帯」が1,466 万8,000世帯(全世帯の30.5%)で最も多く、次いで「単独世帯」が1,216万世帯(同25.2%)、「夫婦のみの世帯」が1,097万7,000世帯(同22.8%)となっている。

世帯を「高齢者世帯」「母子世帯」「父子世帯」「その他の世帯」に分類する類型別では、「高齢者世帯」は1,024万1,000世帯で全世帯の21.3%だった。

65歳以上の者のいる世帯は2,093 万世帯(全世帯の43.4%)。世帯構造別にみると、「夫婦のみの世帯」が633万2,000世帯(65 歳以上の者のいる世帯の30.3%)で最も多く、次いで「単独世帯」が486万8,000世帯(同23.3%)、「親と未婚の子のみの世帯」が411万世帯(同19.6%)となっている。

■男は65〜69歳 、女は75〜79歳で単独世帯が多い
65歳以上の者のいる世帯のうち、高齢者世帯を世帯構造別にみると、「夫婦のみの世帯」が501万7,000世帯(高齢者世帯の49.0%)、「単独世帯」が486万8,000世帯(同47.5%)となっている。

「単独世帯」を性・年齢階級別にみると、男は「65〜69 歳」が30.4%、女は「75〜79歳」が24.1%で最も多くなっている。

65 歳以上の者は3,026万6,000人で、家族形態別にみると、「子と同居」の者が1,280万8,000人(65 歳以上の者の42.3%)で最も多く、次いで「夫婦のみの世帯」( 夫婦の両方または一方が65 歳以上) の者が1,134万9,000人(同37.5%)、「単独世帯」の者が486万8,000人(同16.1%)となっている。これを年齢階級別にみると、「75歳以上」の者は「65〜74 歳」の者に比べ、「単独世帯」「子夫婦と同居」の割合が高くなっている。

■高齢者世帯の54.0%が「生活が苦しい」と回答
平成23年の1世帯当たり平均所得金額は、「全世帯」が548万2,000円で、「高齢者世帯」が303万6,000円、「児童のいる世帯」が697万円となっている。

所得の種類別に1世帯当たり平均所得金額の構成割合をみると、全世帯では「稼働所得」が74.7%、「公的年金・恩給」が18.4%だが、高齢者世帯では「公的年金・恩給」が69.1%、「稼働所得」が19.5%となっている。

生活について「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」)と答えた世帯の割合は、「全世帯」では60.4%で、「児童のいる世帯」では65.3%、「高齢者世帯」では54.0%が「苦しい」と答えている。

■2013.7.23  養老川で溺れた男性障害者死亡 大多喜 /千葉
21日午前11時10分ごろ、大多喜町の養老川沿いの中瀬キャンプ場で、君津市の知的障害者施設から行事で遊びに来た施設利用者の男性(25)が川に入って溺れた。キャンプ場にいたほかの客らが引き上げたが、男性は病院に搬送後、翌22日未明に死亡が確認された。

勝浦署によると、男性は施設の利用者やスタッフら計13人とキャンプ場に到着後、現場責任者の女性(47)らがキャンプの準備をしている間に、利用者約7人で遊泳禁止になっている川へ向かったという。現場の川は深さ2・3メートルあった。

■2013.7.24  姉殺害で懲役14年確定へ 発達障害、一審は求刑超え
最高裁第1小法廷(山浦善樹裁判長)は24日までに、姉を殺したとして殺人罪に問われた大阪市の無職大東一広被告(43)の上告を棄却する決定をした。被告には発達障害があり、裁判員裁判の一審大阪地裁判決は「社会の受け皿がない」として求刑を超える懲役20年を言い渡したが、大阪高裁が破棄して懲役14年としていた。決定は22日付。二審判決が確定する。

一審は、広汎性発達障害の一種、アスペルガー症候群である被告の量刑を決める際、「反省が不十分で、社会内に障害に対応できる受け皿がない」と指摘。「再犯の恐れが高く、刑務所に長期間収容して反省させることが社会秩序のためだ」とし、求刑の懲役16年を上回り、殺人罪の有期刑の上限である懲役20年を言い渡した。

二審大阪高裁はこの判断を否定し「事件の経緯や動機形成に障害が大きく影響しており、被告に有利に考慮すべきだ」と指摘。「再犯の恐れがあるといえるほど反省が乏しいとは言えず、公的機関による一定の支援態勢がある」として刑を軽くした。

■2013.7.24  「高齢者住宅フェア」東京ビッグサイトで開催!
高齢者化社会へ向けて!「高齢者住宅フェア」
現代社会では高齢化が進んでおり、介護・医療の経営や管理の拡大が求められている。そんななか、高齢者の住まいづくりや介護・医療・不動産事業を経営する企業の人たちに向けた、「高齢者住宅フェア」が開催されてきた。

「第8回 高齢者住宅フェア2013 in東京」は、2013年7月23日(火)と7月24日(水)の2日間にわたり、東京ビッグサイトにておこなわれている。

「高齢者住宅フェア」の試み
2006年より開催されている「高齢者住宅フェア」では、高齢者向けの商品やサービスの展示会などがおこなわれる。高齢者が安心して暮らせるような住まいを提供するための、情報交換や商談の場としても活用されているようだ。

今回、電気による省エネ活動をおこなっている「日本テクノ」も参加している。日本テクノは、電気の使い過ぎを防げる省エネ商品として、以下の2商品を展示している。

・スマートクロック
  電気の使用状況を、LEDの光と音で知らせる。
・スマートメーターエリア
  電気の使用量を、数字とモニターの表情で確認できる

「日本テクノ」では、介護業界での実際の活用例も紹介してくれているという。

「高齢者住宅フェア2013」の概要
今回の「高齢者住宅フェア」では、業界関係者1万4000人と出展者150社が参加している。期間中は、全58講座の高齢者住宅セミナーとパネルディスカッション2講座が開かれている。

【第8回 高齢者住宅フェア2013 in東京】
日時:2013年7月23日(火)〜2013年7月24日(水) 
    10:00〜17:00
開場:東京ビッグサイト西4ホール 小間番号B-11
主催:株式会社高齢者住宅新聞社
(ニュースリリースポータルより)

介護・医療・不動産業界にとって、このイベントが今後の発展に役立つことが期待されているようだ。

第8回 高齢者住宅フェア2013 in東京
http://www.koureisha-jutaku.com/koureisha_fair.html

日本テクノ株式会社
http://www.n-techno.co.jp/

■2013.7.24  買い物弱者などのために、生活クラブ連合会が取り組む介護福祉
商品を自宅まで届けてくれる!お届けデポー
無添加や減農薬など、体にも環境にもやさしい素材にこだわった生活用品を扱う生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(以下、生活クラブ連合会)の店“デポー”では、日常生活の買い物が難しい高齢者などを対象に、“お届けデポー”といったサービスを提供している。

サービスは主に、電話やFAXなどで注文を受けた品物を翌日、自宅に届ける「登録お届け」と、来店後、購入した重い商品などを自宅に届ける「来店お届け」があり、現在、東京都内にあるデポー東村山・いたばし・西東京の3店舗で実施されている。

今後は、地域福祉を支える仕組みづくりを検討
生活クラブ連合会は今後、このサービスを拡大し、商品を届けるだけでなく、商品を届ける際の安否確認や、ちょっとした困りごとの相談受付など、地域で高齢者などを支えあう仕組みづくりを検討している。

この他にも、生活クラブ連合会は、高齢者などの外出をサポートする介護タクシー事業をはじめ、在宅家事援助サービスやデイサービスを提供。さまざまな介護福祉に取り組んでいる。

「デポー・お届けサービス」生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
http://tokyo.seikatsuclub.coop/care/nursing/delivery.html

■2013.7.24  盛岡の施設でウイルスによる風邪の集団発生 /岩手 ヒトメタニューモウイルス
盛岡市は23日、市内の知的障害者支援施設(利用者と職員計81人)で、10〜60代の利用者16人と職員6人の計22人が、16日以降に発熱やのどの痛みを訴え、うち4人から原因とみられる「ヒトメタニューモウイルス」が検出されたと発表した。

57歳と60歳の女性利用者2人が肺炎で入院したが快方に向かっているという。このウイルスに感染すると、乳幼児や高齢者は重症化することがあるという。

■2013.7.24  <OECDデータ>日本人の25人に1人が肥満、米国は3人に1人――OECDヘルスデータ
「OECDヘルスデータ2013」がこのほど公表された。
国内総生産(GDP)に占める医療費の割合は、日本(2010年)は、9.6%。OECD平均の9.3%を若干上回った。

■日本の一人当たり医療費は、OECD平均以下
一方、一人当たりの医療費は、日本は3,213ドルで、OECD平均の3,339ドルを下回った。
一人当たりの医療費は、日本では2000年から2009年の間に2.9%増えている。しかし、OECD平均では4.8%の伸びであり、伸び率もOECD平均を下回っていた。

■大人の肥満率、4%から36%まで
健康に関連する項目で、OECD加盟国全体で割合が増えつつあるのが、肥満率だ。ここ数十年の間に、ほとんどすべての加盟国で肥満率は上がってきている。ただし、その割合は、国によってさまざま。
成人の肥満率は、日本(4.1%)や韓国(4.3%)のように5%未満にとどまっている国もあれば、アメリカでは36.5%と4割弱にも上る国もある。
OECD加盟国のうち、肥満率の計測が行われた15か国の平均は、22.7%だった。

このほか、「毎日喫煙している」と回答した喫煙者(成人)の割合は、日本(2011年)は、20%。OECD平均の21%は、かろうじて下回ったものの、スウェーデンやアメリカ、アイスランドではタバコの消費量削減に成功し、喫煙率が15%未満と顕著に下がっている。
タバコが健康に及ぼす悪影響を考えると、日本の喫煙率はまだ高止まりしていると言えるだろう。

◎OECD東京センター
http://www.oecdtokyo.org/

■2013.7.24  <17日は「東京の日」>「老後も東京で」希望者ははわずか25%!――民間調査
東京23区を中心に不動産仲介やマンション分譲事業を展開する株式会社オープンハウスは、7月17日の「東京の日」を前に、東京23区内に居住している30代〜40代既婚男女を対象にした「『東京』への愛情に関する意識調査」を実施し、その結果を公開した。

今回の調査では、「都内出身者」と「都外出身者」(ともに直近10年以上東京在住)で比較したところ、概ね「東京」に好感を持っているものの、愛着度は「都内出身者」の方が顕著に高い傾向にあることがわかった。

回答選択肢の「どちらかというと〜である/どちらかというと〜でない」を含めずに集計すると、下記のように、両者に大きな意識の違いがあることが一目瞭然だった。
ここでは、その一部を紹介する。

Q 「東京」は憧れの存在である
 都内出身者:5.0% / 都外出身者:15.0%

Q「東京」は身近な存在である
 都内出身者:55.0% / 都外出身者:30.0%

Q「東京」での生活は快適である
 都内出身者:39.0% / 都外出身者:25.0%

Q 今後も「東京」で仕事をしたい
 都内出身者:66.0% / 都外出身者:49.0%

Q 自分には「東京」が合わないかも…と悩んだことがある
 都内出身者:21.0% / 都外出身者:37.0%

Q 老後も「東京」で生活していると思う
 都内出身者:55.0% / 都外出身者:25.0%

Q 「東京」を愛している
 都内出身者:36.0% / 都外出身者:11.0%

今回の調査対象である「東京在住歴10年以上の都外出身者」は、東京の生活を肯定的にとらえているものの、東京への愛情を表現すると、「LOVE」(愛する)よりかは、「LIKE」(好き)に近しい感じであることがうかがえる。また、「老後も東京で暮らしたいか」という設問では、都内出身者の半数以上が「暮らしたい」と回答しているのに対し、都外出身者はわずか25%。リタイヤ後は東京在住に拘らない意向であることが垣間見られた。

◎株式会社オープンハウス
http://oh.openhouse-group.com

■2013.7.24  <健康管理>小豆煮汁が骨粗鬆症の予防・改善に効果的
近畿大学農学部と井村屋株式会社は、小豆煮汁が骨粗鬆症の予防・改善に役立つことが判明したと発表した。

ヒトの骨には、骨を作る細胞(骨芽細胞)と、古くなった骨を壊す細胞(破骨細胞)の2種類の細胞があり、これらがバランスを保ちながら少しずつ新しい骨と入れ替わること(骨代謝)で強い骨を保つ。骨粗鬆症とは骨芽細胞に比べ破骨細胞の働きが上回り、骨を壊す作用が強くなるために骨がスカスカ(骨密度低下)になり、もろくなる状態のことを言う。

日本の骨粗鬆症の患者数は、平成23年の時点で約1,300万人と推定されている。骨粗鬆症患者数の増加とともに高齢者の転倒による骨折患者数も増加しており、ひどいケースでは大腿骨骨折により自力歩行が不能となるため、寝たきりの生活へとつながる危険性がある。

小豆を原料とする商品を主力としている井村屋は、小豆加工品の製造段階において大量に発生する小豆煮汁に注目し、近畿大学の伊藤智広講師と共同で研究を実施。その結果、小豆煮汁から調製したポリフェノール成分を豊富に含む抽出液は、骨芽細胞の分化(細胞が何らかの役割を持つ細胞に変化すること)を活性化、破骨細胞の分化を抑制させることで、骨を作る働きを強め、同時に骨を壊す働きを弱める性質を持つことが判明した。このように小豆煮汁は骨粗鬆症の予防・改善に役立つ素材として今後活用できることが期待されるという。

研究成果を受け、伊藤講師は「骨粗鬆症患者の割合が高い高齢者が積極的に小豆食品、とりわけ赤飯のような色出しに小豆煮汁を使っている商品を摂取することが予防に効果的と考えられる」とコメントしている。

研究成果は、平成25年8月29日〜31日に行われる第60回日本食品科学工学会記念大会(実践女子大学)において、発表を予定している。

◎近畿大学
http://www.kindai.ac.jp/

◎井村屋株式会社
http://www.imuraya.co.jp/

■2013.7.24  福祉用具、選び方のコツを一冊の本に
福祉用具の購入や利用、住宅のバリアフリー改修のノウハウをまとめた「これで安心!! 買う前に読む 福祉用具の選び方」の改訂版が、八月一日に出版される。十二年前に発行した小冊子の内容を一部改訂し、一冊にまとめた。展示スペースを設け、福祉用具などの情報提供をしている福祉用具の講座を開く「なごや福祉用具プラザ」(名古屋市昭和区)が編集しており、実用的な情報が多い。

本はA4判、百三十六ページ。生活の場面ごとに、(1)座って移動する(車いす、電動車いす)(2)立って移動する(つえ、歩行器、靴)(3)乗り移る(移乗用具)(4)座る(いす、つくえ)−など十一項目を設けた。それぞれに車いすを選ぶ際の注意点や、ベッドから車いすへの移乗を助ける道具、利用者本人と介護者が使いやすいベッドの高さなどを紹介している。

具体的には「つえを使うなら、使わないつえを立て掛けるホルダーがあると便利」といった、実際に使ってから気付くような情報も豊富。イラストも多く、慣れない福祉用具もイメージがしやすい。

最近、トラブルが多い住宅改修でも、「住む(手すり・住宅改造・昇降装置)」の項目を設けている。例えば、手すりは、つえのように体を支える目的と、歩く際に手を前に滑らせてバランスを取る目的があるとし、目的により高さが異なると解説している。

執筆者の一人で、名古屋市総合リハビリテーションセンターの理学療法士、佐藤晃さんは「立って腕を垂らしたときの手首の高さが、手すりを取り付ける基準。バランスを取る機能重視ならやや高めに、体を支える機能を重視するなら、手首よりやや低めになります。低すぎると使いにくくなるので、迷うときは少し高めにすることが多い」と説明する。

     ◇

十二年前に出版したハンドブックは、B6判と小さめで、十一冊に分かれていた。前回も出版に関わった大井企画(名古屋市東区)が、障害者対応の情報機器の発達など状況が変わった部分を改め、一冊にまとめた形での改訂版の出版を、福祉用具プラザに提案した。

同社の野村和弘・営業部長は、「福祉用具を上手に使いこなすきっかけになれば。介護保険で福祉用具を導入する際に、ケアマネジャーが利用者に福祉用具を説明するのにも使えるのでは」と話す。

一冊千五百七十五円。大井企画=ファクス052(508)7145=に冊数、注文者の氏名、住所、電話番号を書き、注文する。代金引換便で送る。送料八百四十円(代引き手数料込み)。ホームページ(「大井企画」で検索)からも申し込める。

■2013.7.25  障害者雇用、県内で拡大 就職2割増、企業の意識変化
◆「社内にチームワーク」「ミスなく生産性向上」

県内で障害者雇用に積極的な企業が増えている。岐阜労働局によると、2012年度のハローワークを通じた障害者の就職件数は1479件。前年度比22・7%増で、3年連続で過去最高を更新した。就職率も53・6%で、前年度比3・1ポイント増加。同局の担当者は、「採用する企業の障害者雇用に対する意識が変化してきた。また4月の障害者雇用の法定雇用率引き上げも後押ししている」と分析する。県内で障害者雇用が広がっている。

婦人服製造ラブリークィーン(岐阜市加納寿町)の物流部門を担当する関連会社LFC(本巣市下福島、井上武社長)。障害者雇用に積極的な県内企業の1社だ。同社では2008年に障害者1人を試験的に採用。12年から採用を本格化しており、現在は10人の障害者が値札付けや伝票処理などの業務をこなす。

井上社長は障害者の採用を始める時には勇気が必要だったとする。それでも社会貢献になればと決断。一度雇用をしてみると、「身近に障害を持った人がいると社員が人に優しくなり、チームワークが良くなる。ミスを犯さないようなシステムを作るため、生産性が良くなる。できることをもっとやろうという雰囲気ができる」と思わぬメリットがあったと指摘する。

最近は精神障害者の就職が増えているのも特徴。ハローワークを通じた12年度の就職では、精神障害者の就職は470件、前年度比で63・8%増と大幅に増えている。精神障害者を対象にユニークな就労支援を行っているのが、Notoカレッジ(大垣市高屋町、辻雅靖社長)だ。

Notoは、グループワークやイベントをトレーニングに採用。Notoで就労支援を受ける精神障害者が企画し、地元商店街が行うイベント「元気ハツラツ市」で無料のコーヒーサービスを行うなどしている。

辻社長は「精神障害者が最も不安に感じるのは、コミュニケーション能力。みんなで一緒になって企画することで、コミュニケーション能力は高まるし、モチベーションも上がる。自分たちが企画した内容が受け入れられれば、自信にもなる」とする。

ただ障害者雇用の数は着実に増えているとはいえ、健常者の就職も厳しい中、まだ十分とは言えない。雇う側の企業も就職を支援する側も、長い目で見た地道な活動が求められる。

■2013.7.25  クローバーで幸せ発信 田原・蔵王山は「パワースポット」 障害者就労施設田原授産所
田原市の第三セクター「あつまるタウン田原」は、市中心部に近い蔵王山(二五〇メートル)をパワースポットに位置付け、蔵王山展望台の売店で幸運のシンボルとされる「四つ葉のクローバー」などを活用したグッズの販売を始めた。まちおこしや障害者の就労支援につなげようという試みで、新たな観光資源の創出を目指す。

展望台から徒歩で五分ほど下った場所にある、縁結びの神様として知られる「愛染(あいぜん)明王像」が取り組みの核になる。この像は、修験道総本山の金峯山寺(きんぷせんじ)蔵王堂(奈良県吉野町)の名にちなみ、一九七八(昭和五十三)年に設置された。車道から離れた場所にあり、あまり知られていなかった。

既存の資源を活用した観光振興を考えていたあつまるタウン田原は、縁起物の愛染明王像と、市内に住むクローバー研究家の女性の活動とを結び付けたPRを企画。像の前にメッセージを記す絵馬を掛ける場所を設けた。来訪者の増加を見込み、四つ葉や五つ葉のクローバーの押し花が入った大小のお守りと、ハート形の絵馬(いずれも税込み六百円)の販売も始めた。

グッズは、山のふもとにある障害者就労施設「田原授産所」で手作りした。クローバーの株は女性が授産所に分けた。あつまるタウン田原の担当者近藤淳彦さん(49)は「蔵王山発信の幸せの輪がいろんな場所に広がってほしい」と話す。

蔵王山展望台は、三河湾臨海部で建設が進む大規模太陽光発電所(メガソーラー)を一望できる観光拠点として期待が高く、市が改修計画を進める。展望台売店の営業は午前十時〜午後四時。火曜定休。

■2013.7.25  NPO「遠野まごころネット」障害者福祉事業を開始
東日本大震災の復興を支援する岩手県遠野市のNPO法人「遠野まごころネット」は、国の指定を受けて障害者福祉サービス事業を始める。被災した釜石市と大槌町に「まごころ就労支援センター」をそれぞれ設置し、沿岸部の知的障害者、精神障害者に働く場を提供する。釜石は8月1日、大槌は9月1日に始動する。

釜石では空き家を改修し、アクセサリー工房やパソコン入力作業場とする。大槌では、地域コミュニティー再生を進めている「まごころの郷」など3カ所に、カフェや農園などの就労スペースを設ける。
 
まごころネットによると、釜石、大槌両市町で障害者手帳を持つ人は5〜7%。生活再建が進むにつれ、就労面で障害者が取り残される懸念があるという。
 
まごころネットの小谷雄介副理事長は「被災地で暮らす障害者の就労支援は、決して見過ごせない問題。可能性を引き出すプログラムを組み、生きがいの創出にもつなげたい」と話している。
 
定員は就労移行支援と就労継続支援で計42人。送迎や食事がある。釜石、大槌ともに8月1日から募集を始める。希望者には随時見学会を開く。

■2013.7.25  40代・50代が”親のこと”を考えるイベント「オヤノコト.エキスポ2013」開催迫る!
「オヤノコト.エキスポ2013」東京国際フォーラムにて開催
2013年7月27日(土)より東京国際フォーラムで開催される「オヤノコト.エキスポ2013」。主催する株式会社オヤノコトネットは、2013年07月23日のプレスリリースで、イベントの詳細について紹介している。

昭和レトロを体験し、親への感謝や孝行を考える
「オヤノコト.エキスポ2013」では、40代、50代の昭和世代を対象に、高齢期を迎えた親への感謝や孝行を考えてもらい、親世代とのコミュニケーションをより活発にしてもらうことを目的に、「昭和レトロ」をテーマとした展示を行う。「親からもらった、とっておきの言葉」コーナーでは、応募作品への投票や作品応募も受け付けている。

また、親子で一緒に参加して学べる無料のワークショップも開催。そろばんを使った脳力アップ講座や、プロカメラマンによる写真術講座などが開かれる。

親の安全・安心を考えるセミナー
期間中、会場内の2つのエリアで11種のセミナーを開催。認知症ケアや、相続税・老後のお金についてなど、高齢初期の困りごとをテーマに多彩な講師を招いて実施予定だ。参加は無料。

オヤノコトネットについて
オヤノコトネットは、「歳を重ねることを不安に感じない社会」を目指し、企業のマーケティングやプロモーション支援を行っている。親子、家族のコミュニケーションの中に潜在している『思いやりマーケティング』を触発し、あたらしい親子、家族の「おもいやり市場」を創造するプロジェクトとして、オヤノコトエキスポを推進している。

人口動態の変化に対応し、あたらしいオトナ親子消費を創造する!   『オヤノコト.エキスポ2013』開催します。 〜アラフィー、アラフォー世代が親のため、家族のためにこれからの暮らしを考える〜
http://www.dreamnews.jp/press/0000078255/

■2013.7.25  福祉用具の選び方や、正しい使い方をイラスト付きで詳しく紹介
「これで安心!!買う前に読む 福祉用具の選び方」
福祉用具の選び方や使い方を紹介する福祉用具ハンドブック「これで安心!!買う前に読む 福祉用具の選び方」の改訂版が8月初旬に新たに出版される。

本はA4版で、136ページすべてがオールカラーとなっており、文字も大きく読みやすい。さらに、福祉用具の専門家による解説は、イラストを多用し初心者にもわかりやすく丁寧に伝えている。

福祉用具の選ぶポイントや正しい使い方を解説
また、カテゴリを「座って移動する(車いす・電動車いす)」「寝る(介護ベッド)」「排泄する(トイレ・おむつ用具)」など、日常生活に欠かせない福祉用具を細かく分類し、それぞれの福祉用具の選ぶポイントや正しい使い方などについて詳しく解説している。

この他にも、手すりの取り付けや風呂場のリフォームなど、在宅介護の際の在宅改造ポイントなども掲載し、介護者をはじめ学生や福祉関連のスタッフが幅広く活用できる内容を掲載している。


「福祉用具 ハンドブック改訂版のお知らせ」株式会社大井企画
http://www.ooi-kikaku.co.jp/html/handbookorder.html

■2013.7.25  児童虐待、最悪6・7万件…児相相談後に死亡も
全国の児童相談所(児相)が2012年度に、児童虐待の相談・通報を受けて対応した件数は、前年度より6888件多い6万6807件(速報値)で、過去最多を更新したことが25日、厚生労働省のまとめでわかった。

また、11年度に虐待で亡くなった子どもは58人(前年度比7人増)で、このうち3割は児相が事前に相談を受けていたが、防ぐことができなかった。子どもを実親の元に戻した後に虐待死したケースもあり、子どもを戻した後の支援の充実も課題となっている。

相談・通報の件数は、大阪府が9875件と最も多く、神奈川県8324件、埼玉県4853件、東京都4788件など。統計を取り始めた1990年度から増加し続けており、この10年で約2・5倍に増えた。同省では、「虐待自体が増えている可能性に加え、関係機関の連携が進み、虐待に対する社会的な関心が高まった結果相談が増えたため」と分析する。

■2013.7.25  熱中症対策 自治体動く
東京・杉並は敬老会館でおしぼり 武蔵野は公共施設「避暑地」に

厳しい暑さが続く中、熱中症などの健康被害から市民を守ろうと、自治体がさまざまな対策に乗り出している。

高齢者などの熱中症対策として、杉並区は、高齢者向けの絵画教室を開くなどしている区内の敬老会館「ゆうゆう館」全32館で、外出時に暑さで気分が悪くなった人に、水やおしぼりを提供するサービスを始めた。

暑さで、めまいや頭痛などを訴える人が訪れた場合、常駐スタッフが横になる場所を確保し、水や麦茶を提供したり、保冷剤で体を冷やしたりする。救急への通報も行う。

これまで独自に行っていた館もあったが、今年から全館に冷蔵庫が設置されたため、全館で実施することにした。



武蔵野市は、市内52の公共施設を「武蔵野いっとき避暑地」として開放し、外出時に暑さをしのぐ休憩場所とする取り組みを始めた。

対象施設は、市役所庁舎、総合体育館、市民文化会館、芸能劇場、保健センター、障害者福祉センターなど。冷房の利いた建物内に自由に入ってもらい、ロビーなどで体を冷やしてもらう。

施設の入り口には、「いっとき避暑地」を知らせるポスターを掲示し、直接の用事がない人でも利用しやすいようにしている。

■2013.7.25  発達障害、4コマ漫画に
発達障害を持つ名古屋市中川区の女性でペンネーム・弥坂真樹さん(26)が、日常生活でうまくできないことなどを4コマ漫画にまとめた冊子「発達障害であるある」を約60部作成し、同市市民活動推進センター(名古屋市中区栄3の18の1)などで無料配布している。弥坂さんは「4コマ漫画なので、多くの人に気軽に読んでほしい」と話している。

漫画はA5判で36作品を掲載。日常生活では忘れ物が多くなったり、メモが取れなかったり、集中力が保てなかったりする発達障害の人にはよくあることが描かれている。弥坂さんは漫画を読んだり、描いたりするのが好きで、約4か月かけて完成させた。

弥坂さんは子どもの頃に知能指数(IQ)が低く、当時は知的障害と診断され、中学2年まで特別学級に通った。3年からはIQが上がって普通学級に通い、そのまま高校に進学して3年間を過ごしたが、当時から「怒られることが多く、なんで私だけと思っていた」と話す。

高校卒業後、製造工場などで働いていたが、ここでも作業のスピードが遅くて怒られることが多く、人間関係で悩んで仕事を辞めたこともあった。22歳の時に病院に行ってみて、初めて発達障害と診断された。「自分が悪かったのではなく、障害があったからなんだという安心感のほうが大きかった」と振り返る。

弥坂さんは現在、障害者枠を利用して名古屋市内の会社で接客などのアルバイトを週3〜4回している。職場にも理解があり、仕事も自分ができる範囲のものにしてもらっており、「働きやすい」と話す。ただ、同じ発達障害を抱える人でも職場に障害のことを話していなかったり、話していても理解がなかったりするケースが多く、悩む人がたくさんいるという。こうした現状を少しでも変えようと冊子を作成した。

弥坂さんはアルバイトで稼いだお金で冊子を増刷する計画がある。「発達障害に理解がなくて苦しんでいる人はたくさんいる。こういう障害があるということを1人でも多くの人に知ってほしい」と語る。

■2013.7.25  共生の道を探して:いのち寿ぐために/「たすけあい佐賀」の宅老所から 社会福祉法人かささぎ福祉会 かささぎの里
◇助けられたり、助けたり

佐賀市内に七つの宅老所のほか、二つのコミュニティーカフェ、託児所、訪問介護ステーションなどを営むNPO法人「たすけあい佐賀」は、常勤、非常勤合わせて110人のスタッフを擁する。そのうち知的障害者が14人、70代の高齢者が8人おり、合わせると全体の2割を占める。70代の8人全員が宅老所で働いており、知的障害者も8人は宅老所に派遣されてくる。

通常、福祉サービスの受け手ととらえられがちな人たちを、介護福祉士や看護師、ヘルパーなど専門職とともにサービスを提供する側に組み込んだユニークな支え合いの組織を作り上げたのは、法人代表の西田京子さん(68)と、副代表の吉村香代子さん(61)だ。

西田さんは敗戦の年に中国で生まれ、横浜国立大の教育学部で化学を学んだ。佐賀とは縁もゆかりもなかったが、同じ大学で地質学を専攻した夫が九州大の大学院を経て佐賀大に就職したため、44年前に移ってきた。親や親戚の援助が一切期待できないこの地で、高校の非常勤講師や予備校講師をし、不登校児のための学習塾を自宅で開いたりしながら3人の子を育てる中で、市民同士が助け合える仕組みの必要性を痛感していたと言う。

西田さんが最初に福祉と関わったのは「かささぎの里」という知的障害者の作業所を支援する活動だった。

「当時、そこの職員の報酬はスズメの涙程度でね。廃品回収やバザーで集まったお金をジャラジャラとみんなで分け合うような状態だったの。ましてや作業所の仲間の仕事たるや、割り箸の袋詰めなど段ボール1箱詰めてうん百円の世界でしょ。何じゃこれはと思いましてね。職員がちゃんと食べていけて、障害者も労働に見合った対価をもらえるようにしなければと、社会福祉法人化するための運動を始めたんです」

そこに知人に連れられてきたのが吉村さんだった。当時、社会福祉法人化するには数千万円の資金が必要とされていた。長崎県から佐賀市の代々続くみそ・しょうゆの蔵元に嫁いだ吉村さんは、子育てしながら関わった子ども劇場の活動経験があった。それを基にさまざまなイベントを成功させ、西田さんたちとともに5000万円を超える浄財を集めて1993年に社会福祉法人化を達成した。

「たすけあい佐賀」が雇用する知的障害者に一貫して最低賃金以上の給料を支払ってきたのは、この運動が原点だからだ。

作業所の社会福祉法人化後、2人は介護や子育てなどで市民が助け合える組織づくりに取りかかり、翌94年に「ふくし生協佐賀準備会」を結成。5年間で六つの宅老所の開設を支援して独立させている。そして99年に「困ったときはお互い様」を合言葉に現在のNPO法人を設立し、佐賀市長瀬町に自前の宅老所の第1号「ながせ」をオープンさせた。

この「ながせ」開設の経緯にはちょっといい話がある。

前年の10月に79歳の独り暮らしのおばあさんが交通事故に遭い、脳挫傷で数時間の命と告げられた。家族は懇意にしていた西田さんたちに看病を依頼したが、病院は付添人を認めない。西田さんたちは家族や親類と偽って付き添い、交代しながらつきっきりで手をさすったり、指をもむなどして看病を続けた。

それが功を奏したのか、数時間の命と言われたおばあさんは5日たっても、10日たっても生き続け、亡くなったのは30日後。西田さんたちの素性がばれて看病できなくなって間もなくだった。西田さんたちの献身的な看病に、遺族は感謝し、おばあさんが暮らしていた家をお年寄りのために役立ててほしいと申し出てくれたのだ。

吉村さんは言う。

「結局、人って助けられたり、助けたりですよね。うちのような古い家業のところは、嫁はこうあらねばっていうのがありがちでしょ。でも姑(しゅうとめ)がすごくいい人で、何にも言わずに自由にさせてもらったんです。だから西田さんと一緒に今までやってこられた。その姑の所に今、たすけあい佐賀からヘルパーに行っています。まさに助けられたり、助けたり。わが家も地で行ってますよ」

■2013.7.25  全国障がい者芸術・文化祭:来年夏秋、県内で /鳥取
障害者の芸術・文化活動を通じ、障害への理解を深める「全国障がい者芸術・文化祭とっとり大会」が来年7〜11月、県内各地で開かれる。2001年から、各都道府県の持ち回りで毎年実施されているイベント。

とっとり大会は来年7月12日から11月3日まで、鳥取市のとりぎん文化会館や県立博物館などを中心に県内で開かれる。期間中、障害者らの作品展示「アール・ブリュット展」▽障害を持つアーティストの演奏会▽鳥の劇場(同市鹿野町)とコラボした舞台演劇祭▽鳥取市出身で障害福祉の父と言われる故糸賀一雄生誕100周年を記念したシンポジウム−−などが計画されている。「アール・ブリュット」は正規の美術教育を受けていない人の、技巧や流行にとらわれない自由な表現の作品のこと。こうした作品を集めた展示は県内で初めて。

このほど開かれた大会実行委の設立総会では、ベレー帽をかぶり、絵の具や楽器など芸術や文化に関する道具を持つ県のキャラクター「トリピー」もお披露目。実行委はこのトリピーと大会の愛称を募集する。11月にプレ大会として「県障がい者芸術文化祭」を開催する予定で、その際、愛称が発表される。

県は、09年から多様な障害者の特性に理解を深める「あいサポート運動」に取り組んでいる。平井知事は設立総会で「鳥取は、障害者と共に生きる地域社会を作っているモデルとして注目されている。鳥取だからこそできる心温まる大会にしたい」とあいさつした。

■2013.7.25  入部香代子さん、肝硬変のため死去 62歳=元豊中市議 /大阪 車椅子の議員として知られ
入部香代子さん 62歳(いるべ・かよこ=元豊中市議)24日、肝硬変のため死去。通夜は25日午後7時、葬儀は26日正午、吹田市桃山台5の3の10の公益社千里会館。自宅は豊中市夕日丘1の4の20。喪主は長男正也(まさや)さん。

脳性まひで重度障害を抱えながら91年に初当選し、4期16年を務めた。車椅子の議員として知られ、障害がある全国の議員らでつくる「障害者の政治参加をすすめるネットワーク」では代表を務めた。

■2013.7.25  豆腐作り:自家製豆腐販売用、念願のリヤカー 一宮の障害者自立支援施設 /愛知 かえで作業所 
一宮市昭和の地域活動支援センター「かえで作業所」(八木英徳施設長)で、自家製豆腐を販売しながら、社会的自立を目指す障害者たちに、念願のリヤカーが登場した。利用者たちは「多くの人と会話を楽しみながら働くことができる」と笑顔を見せている。

同所は今年1月に開所し、利用者の自立を目指すために、豆腐の製造・販売をしている。これまでは店頭だけの販売だったため、移動販売ができるリヤカーを求める声が上がっていた。

リヤカーが届いたのは先月末で、八木施設長がインターネットで購入した。「手作りとうふ」などの文字を書いた2本ののぼりを立て、荷台に豆腐を置き、昔懐かしい「プ〜プ〜」の音色を響かせながら売り出した。

音色が聞こえると、近所の人が集まり、輪ができる。用意した豆腐10丁はあっという間に完売だ。いつも買っているという60代の主婦は「本当においしい。今度は油揚げを作って」などと八木施設長などと楽しそうに語る。リヤカーを引く男性も「多くの人と話せ、たくさん売れるのは仕事のやりがいにつながる」と話していた。

■2013.7.25  ハンセン病:理解する親と子のシンポ 東村山で開催 /東京
差別や偏見のない社会をつくろうと「ハンセン病に関する親と子のシンポジウム」(法務、厚生労働両省など主催)が24日、東村山市立中央公民館であり、中学生や父母ら約480人が参加した。

国の隔離政策で患者に深刻な人権侵害をもたらしたハンセン病問題を教訓に、両省などが毎年各地で開いており、今回は国立ハンセン病療養所多磨全生園(ぜんしょうえん)がある同市で開いた。

谷垣禎一法相が「次世代を担う児童・生徒にハンセン病を正しく理解してもらうことはとても大切だ」とあいさつ。全生園入所者自治会の佐川修会長が基調講演し、職員不足のために園内作業を強いられたり、断種手術を受けたりした自らの体験を紹介。「ハンセン病の歴史を知り、他の障害者や難病の患者に二度と差別や偏見の被害が起きないようにしてほしい」と訴えた。

この後、全生園の入所者から話を聞き、その人の人生を紙芝居にまとめるボランティアなどに取り組む市内の女子中学生4人が、入所者と触れ合った経験を披露。「ハンディを持った人も住みやすい街にしよう」などと呼びかけた。

■2013.7.25  皇太子さま、岡山の福祉施設訪問 旭川荘
岡山訪問中の皇太子さまは24日、岡山市の総合医療福祉施設「旭川(あさひがわ)荘」を訪れた。施設利用者が描いた絵画や焼き物などを見て、鮮やかな色遣いに感心した様子だった。また、音楽療法専攻の学生ボランティアらと一緒に奏でる施設利用者らの演奏に耳を傾けた。演奏後には、チェロの奏者に「愛子もチェロを弾いています」などと話しかけていた。

同荘は1956年創設。身体障害者や高齢者、児童らを対象に幅広く福祉事業を展開しており、同荘の歩みを展示する資料館も視察した。

■2013.7.25  <架空の記録>東京の通所事業所、不正請求等で3か月間の効力停止処分 有限会社多摩ヘルパーセンター
東京都は、7月19日、介護保険法(平成9年法律第123号)第77条第1項の規定に基づき、指定通所介護事業所に対して、指定の全部の効力の停止処分を行うと発表した。

処分理由は、架空のサービス提供記録を作成の上、介護報酬を不正に請求し、受領していたことによる。

■事業者の名称:有限会社多摩ヘルパーセンター(代表取締役 小山木の実)
■所在地:東京都八王子市横山町8番7号

■事業所名:母さんの家
■所在地:東京都八王子市並木町33番17号

■サービス種別:通所介護

■指定年月日:平成21年7月1日

■指定効力停止期間:平成25年8月19日〜同年11月18日までの3カ月間

■処分理由:
不正請求(法第77条第1項第6号)
平成21年8月から平成24年1月までの間、利用者2名がサービス提供時間帯を通じて通所介護サービスを受けていなかった日延べ68日について、また、利用者1名が通所していなかった日延べ5日について、架空のサービス提供記録を作成の上、介護報酬を不正に請求し、受領していた。

■不正受領額:約26万円

■問い合わせ:(監査結果)福祉保健局指導監査部指導第一課 電話 03-5320-4290
(処分内容(介護保険))福祉保健局高齢社会対策部介護保険課 電話 03-5320-4593

■2013.7.25  <高齢者見守り>エスカレーターでの事故に気をつけて!――国民生活センター
国民生活センターは、エスカレーター乗降時の高齢者の事故について、実際に届け出られた事例を報告し、安全対策を講じるようアドバイスを行っている。(7月11日公表)

高齢になると、歩行スピードが遅くなるだけでなく、白内障などで視力も落ちるため、エスカレーターのように「動いている乗り物」に、前方の流れに沿ってスムーズに乗降することが難しくなる。
特に平日の通勤時間帯など、周囲が急いでる状況のなかで、高齢者がエスカレーターを利用しようとする場合、後ろの人は、前を詰めてプレッシャーをかけたりすることのないよう、安全に乗降できるよう見守りたいものだ。

■事例1:エスカレーターに乗ろうとして踏み外し、後ろ向きに転倒して後頭部を打撲、3針縫った。(80歳代 女性)

■事例2:エスカレーターに乗った際、両手に荷物を持っていたため、バランスを崩して頭部を打撲した。(80歳代 女性)

■事例3:歩行に杖を使う必要がある。駅構内のエスカレーターで、後方から上がってきた人に杖に接触されてバランスを崩したため、転倒し救急搬送された。(50歳代 男性)

上記のように、エスカレーター利用中に、転倒などによりけがをしたという報告が寄せられていることから、同センターは、以下のような助言を行っている。

【アドバイス】
・高齢者は加齢に伴い平衡感覚等が衰え、バランスを崩しやすくなっています。エスカレーターに乗っているときは手すりにしっかりつかまりましょう。乗り降りの際は速度が急に変わるため、特に注意が必要です。
・両手に荷物を持ったり歩行補助車を押したりしている場合は、エレベーターを利用するとよいでしょう。
・エスカレーターの安全基準は、ステップ上に立ち止まって利用することを前提にしています。一般の利用者は、高齢者や障がい者なども利用していることを認識し、エスカレーターでの歩行を避けるなどの配慮をすることが大切です。

◎独立行政法人国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html

■2013.7.25  室蘭・港北町に「ココカラ」開設、障害者の就労支援
今月1日、室蘭市港北町に障害者たちが働く就労支援事業所「ココカラ」が開設された。

単なる就労の場にとどまらず、版画教室や地域の子供たちに学習スペースを提供するなど、地域が障害者を理解する施設として期待されている。 

ココカラは、介護事業などを手掛ける民間企業が設立した合同会社トランスポート(松岡大輝代表社員)が港北町1・11・10の旧設計事務所を改装し開設した。障害者と雇用契約を結び最低賃金を保障する指定就労継続支援A型事業所で、社会的自立を目指す障害者のために作業訓練などを実施している。

市内のA型事業所は現在、ココカラのほかもう1施設ある。

障害者は、各種資格を持った職業指導員の支援を受けてパソコンを使ったビジネス文書の作成、調理・接客、大工仕事、店内清掃などを担当。定員は20人で現在13人が道内最低賃金の時給719円で勤務。8月2日には、施設内に利用者が調理、接客するミニピザカフェがオープンする。店内には十数席を用意。利用者がスタッフのサポートを受けて手作りしたピザやジェラートを提供する。

障害者の就労の場拡大を盛り込んだ2006年(平成18年)の障害者総合支援法の施行を契機に精神障害者の積極的な雇用が求められているが、身体障害者と比べより周囲のサポートが必要なだけ、遅れている現状にある。代表の松岡大輝さんは「室蘭に不足するサービスの提供を通じて、高い能力を持ちながらも一般企業への就労が困難な障害者に光を当てる場所にしたい」と話す。

地域開放も積極的に行う。ドライポイントと呼ばれる技法を用いた版画製作を体験できる「あとりえ・はな」、教員免許などを持つ支援員が夏休み期間限定で宿題や自由研究などをサポートする小学生向けの学習スペース「てらこや」をそれぞれ開く。同社では「障害があっても出来ることがある。障害者と地域が互いにプラスを見つけられる場にしたい」と話している。

■2013.7.25  介護ロボ 開発進む 腕上げ下ろしや立ち上がり支援 実用化2〜3年後目標
少子高齢化が進み、やがて介護の担い手も減少する将来へ向けて、介護や福祉の分野にロボット技術を応用する動きが始まっている。

厚生労働省と経済産業省も安全基準づくりや開発を後押しする施策を始めた。ただ、SF映画のような人間型ロボットが高齢者を介護する場面は、少し先の未来の話。ロボット技術を応用した安価で使いやすい実践的なハイテク介護機器として、2〜3年後の実用化を目指しているという。

厚労省は2011年度から、利用者のニーズを調査して開発に生かす支援事業に取り組んでいる。その一環で、ベンチャー企業のリハロ(東京都稲城市)は腕が不自由な人を助ける「SAKURA」を開発している。

わずかでも筋力が残されていれば、腕の荷重のわずかな変化に合わせて電動アームが上げ下ろしを支える。電気を使わずスプリングの力だけで稼働する機器も開発中だ。社長の川島崇さんは「腕の動きは複雑なので開発が難しい。今後、小型化や製品の親しみやすさに取り組む」と話す。

東京工業大学、大阪電気通信大学、東京女子医科大学のチームは、惑星探査車の研究を応用して、在宅酸素療法用の酸素ボンベを運ぶ車両型ロボットを開発している。

飼い犬用のリードを引っ張ると、人が歩いた軌跡を自動的についてくる仕組みで、10センチ程度なら段差も乗り越える。東工大助教の遠藤玄さんは「ロボット技術が介護現場に入っていくためには、使い方や見た目について、ある種の『親和性』が重要なので、今後さらに改良します」と意気込む。

産業用ロボットで高い技術力を持つ富士機械製造(愛知県知立市)は、下肢が不自由な人の立ち上がり動作をサポートする試作機を手掛け、経産省が本年度から始めた開発・導入促進事業に採用された。

リモコン操作でロボットが自動的に近づき、保持パッドとハンドルにつかまった人を支えてゆっくりと立たせる。そのまま移動することも可能で、離れた場所の車椅子やトイレへの移乗介助に使うことを想定している。

経産省と厚労省は今後、「移乗介護」「移動支援」「排せつ支援」「認知症の人の見守り」を重点に介護ロボットの開発支援を進めていくという。

経産省産業機械課課長補佐の北島明文さんは「2〜3年後に実用化できるような実践的な研究を推進します。優れた介護ロボットを選ぶコンテストのようなものができないかも検討中です。細かなニーズに応えるため、開発には小回りも必要なので、大企業だけでなく中小企業の技術力にも期待しています」と話している。

画像
〈立ち上がり支援〉リモコン操作で近づき、そのまま移動も可能
http://social-welfare.rgr.jp/img/bw8jx9-iaue71c.PNG

■2013.7.25  平均寿命:女性86.41歳 2年ぶり「世界一」
厚生労働省は25日、2012年の日本人の平均寿命を公表した。男性は79.94歳(11年79.44歳)、女性は86.41歳(同85.90歳)で男女とも前年を上回った。女性は10年以来2年ぶりに「世界一」へ返り咲き、男性は過去最高を更新した。厚労省は「まだ延びる可能性がある」とみている。

平均寿命は、その年に生まれた0歳児が平均で何年生きるかを予測したもの。女性は85年から26年間連続世界一だったが、11年は東日本大震災の影響で香港に1位を譲り、2位となった。12年は自殺者の減少もあって女性は0.51歳伸び、0.4歳短くなった香港を抜いた。女性の過去最高は09年の86.44歳で、12年は過去2番目に高い。一方、12年の男性世界一はアイスランドの80.8歳だが、日本の男性も80歳超え目前となった。

12年の0歳児が90歳まで生きる割合は、男性22.2%、女性46.5%。また、男性の半数は82.95歳まで、女性の半数は89.25歳まで生きると予想している。

◇平均寿命が上位の国・地域

<女性>

(1)日本     86.41歳

(2)香港     86.3歳

(3)スペイン   84.97歳

(4)フランス   84.8歳

(5)スイス    84.7歳

<男性>

(1)アイスランド 80.8歳

(2)香港     80.6歳

(3)スイス    80.3歳

(4)イスラエル  80.0歳

(5)日本     79.94歳

■2013.7.25  <架空の記録>東京の通所事業所、不正請求等で3か月間の効力停止処分  母さんの家
東京都は、7月19日、介護保険法(平成9年法律第123号)第77条第1項の規定に基づき、指定通所介護事業所に対して、指定の全部の効力の停止処分を行うと発表した。

処分理由は、架空のサービス提供記録を作成の上、介護報酬を不正に請求し、受領していたことによる。

■事業者の名称:有限会社多摩ヘルパーセンター(代表取締役 小山木の実)
■所在地:東京都八王子市横山町8番7号

■事業所名:母さんの家
■所在地:東京都八王子市並木町33番17号

■サービス種別:通所介護

■指定年月日:平成21年7月1日

■指定効力停止期間:平成25年8月19日〜同年11月18日までの3カ月間

■処分理由:
不正請求(法第77条第1項第6号)
平成21年8月から平成24年1月までの間、利用者2名がサービス提供時間帯を通じて通所介護サービスを受けていなかった日延べ68日について、また、利用者1名が通所していなかった日延べ5日について、架空のサービス提供記録を作成の上、介護報酬を不正に請求し、受領していた。

■不正受領額:約26万円

■問い合わせ:(監査結果)福祉保健局指導監査部指導第一課 電話 03-5320-4290
(処分内容(介護保険))福祉保健局高齢社会対策部介護保険課 電話 03-5320-4593

■2013.7.25  「潜在障害者」132万人、77%が高齢者
病気やけがのため、買い物や排泄(はいせつ)、掃除など日常生活に困難を感じながら、障害者手帳を持たず、障害者向けサービスも受けていない潜在的な障害者が推計132万9000人に上ることが、厚生労働省の調査で分かった。制度への認識不足などにより、公的支援から取り残された人がいる可能性がある。

このうち65歳以上の高齢者が77.9%を占め、103万5000人に達する。高齢化の進行に伴い増加が予想されるだけに、厚労省は都道府県などと連携し、手続きの周知や相談体制の充実を図る方針だ。

調査は平成23年12月に実施。約2万4000人に調査票を配布し、約1万6000人分を回収し、推計した。東日本大震災の影響で宮城県などでは調査しなかった。

潜在障害者132万9000人には、介護保険などの福祉サービスは利用できる人が含まれる。ただ、利用を希望しているのに福祉サービスを受けていない人が20万1000人いる。どんな制度が利用できるか分からないとの声も多いという。

障害者手帳を持っていない人に理由を聞いたところ、障害の種類や程度が基準に当てはまらない人や、手帳がなくても困らないと答えた人がいた一方、取得方法が分からないとの回答もあった。

厚労省は、5年ごとに在宅の身体、知的障害者の実態調査を実施してきた。今回は精神障害者と、障害者手帳を持っていない人の調査も加えた。

障害者総数は推計で、人口の約6.2%で787万9000人。内訳は身体障害者が393万7000人、知的障害者が74万1000人、精神障害者は320万1000人としている。

■2013.7.25  司馬遼太郎めざす全盲の学者 どの道ハンディ、なら好きな道…と進路指導で歴史学科に
病気のため目がまったく見えなくなったのは中学1年生のときだった。「これは大変なことになったな」。あれから三十数年。国立民族学博物館民族文化研究部准教授、広瀬浩二郎さん(45)の話しぶりはまったく全盲であることを感じさせない。これまでも、京都大学初の全盲学生、2度の米国留学など見えないことを苦労とせずに歩みを進めてきた。しかし、壁には何度もぶつかったという。そんなさまざまな経験から「さわるに こだわる」研究者となった。今回は見えない立場からの言葉に耳を傾けた。

−−全盲になったのは

広瀬 1歳半のとき母親が目の様子がおかしいと医者に行った。左目はすぐに見えなくなったが右目は弱視でずっと残っていた。でも、だんだん視力が下がってきて、できてたことができなくなる。つらさ、悲しさというよりもどかしさですね。

盲学校の中学1年の終わりに完全に見えなくなった。今でもよく覚えてます。3月13日の金曜日だったんですけど卒業式の予行演習のときに「あれ、目がかすむな」。だんだんかすみがひどくなる。医者に行って即入院。前の日までは窓から明かりがぼやーと見えたのが次の日に見えなくなる。子供心に「これは大変なことになったな」というのと、見えなくなることへの恐怖があった。

−−盲学校での生活はいかがでしたか

広瀬 入学式の日から教室はうるさいし、素朴に今までいた地域の小学校と同じなんだと。当時、アイドル全盛期で、姿形は見えないが松田聖子ちゃん派と中森明菜派がいて、目が見えないけど同じなんだとすごく安心した。

目が見えなくなって入院から帰ってきたときは「ああ、こいつらと一緒になっただけか。慣れれば俺も同じように動けるな」という安心感があった。地域の学校に行ってて、一人だけ見えなかったりしたら精神的に大変だったと思う。

−−高校生の頃から将来設計があったのですか

広瀬 ないですね。漠然と高校入る頃に大学に行きたいという思いはありました。よく言われるんですが盲学校は温室。大学に行って目が見えている人たちの世界に入っていかないとだめなんだろうなみたいな思いはあったんですね。

高2で進路指導があって今は「よかったな」と思うんですけど当時は「なんて無責任だ」と思った。ベテランの進路指導の先生に「あなたたち全盲の人は何をやるにしたってしんどい。だったら自分の好きなことをやるってことを考えなさい」っていわれた。

−−で、好きなことを考えたのですか

広瀬 子供のときから歴史好きで、中学生になったら司馬遼太郎をたくさん読んで、高校のときは司馬遼太郎ばっかり読んでました。非常に安易ですけど歴史を大学で勉強すれば司馬遼太郎みたいな作家になれるかもしれない。歴史学科に行こうと考えました。

■2013.7.26  知的障害者:逮捕されるたび驚き 名前変更「覚えない」
寄る辺のない累犯障害者が、短期間で名前を次々と変える「ネームロンダリング」の被害者になっていた疑いが浮上した。見も知らぬ養親、養子計27人との縁組を交わされていた男性(60)は、逮捕されるたびに自分の姓が変わっていることを知らされた。誰が何のために名前を利用したのか。「分からない」と男性は戸惑う。男性名義の口座は詐欺などの犯罪に使われた形跡があり、社会復帰を支援する福祉関係者は「どこかで犯罪集団にだまされてしまったのか」と推測する。

男性は自治体や司法から手を差し伸べられず、路上生活と刑務所を往復してきた。今年4月、8度目の出所で初めて福祉の支援を受け、ようやく社会復帰への道が見えてきた。現在は東京都葛飾区の社会福祉法人「原町成年寮」が運営するグループホームに入居し、知的障害者らが働く給食センターに通う。配膳トレーの洗浄や施設の掃除などが主な仕事だ。周囲からは12回の改姓を経た今の名字で呼ばれている。「元の名前で呼ぼうか」。気遣う施設職員に、「ええよ……。戻るまでは」と笑った。26日に養子縁組無効確認訴訟を起こし、元の名を取り戻すことに期待する。

「変に思うよ。何でだろうって。でも、しょうがない」。次々と名前が変わった人生を振り返り、男性は絞り出すように言った。誰かと役所に届け出に行ったり、書類を書かされたりした「覚えはない」と言い切る。2002年の最初の養子縁組は服役中に誰かが届け出ていた。記者が「本当の名前」を書いてくれるよう頼むと、きちょうめんな字でかつての氏名を書いた。

関係者によると、四国の地方都市で生まれ育ち、中学卒業後に上京した。建設現場などを転々としたというが、30歳の頃に窃盗で初めて刑務所を経験。その後は、出所して仕事を見つけても長く続かず、上野公園などで路上生活を送り、生活苦などで万引きをしては捕まった。両親とは死別し、4人の兄弟からは連絡もないという。

「施設にいたこともあるよ、昔。生活保護を……。だけどお金くれん。だから、頭にきて飛び出したわけよ」。断片的に単語をつなぐ男性。生活歴は判然としない部分が多い。

11年8月、たばこを万引きして逮捕された際も、男性が名乗る姓と戸籍上の姓が異なっていた。出所後、福祉サービスを利用する際に必要な療育手帳を取得する過程で、また変わっていると指摘された。生活保護を受けるために口座を開設しようとすると、金融機関から「その名義の口座は犯罪に使われたことがある」と断られた。

男性を支援する福祉関係者は憤る。「名前が変わっても気付かれなかったのは、それまで社会の誰とも関わらずに生きてきた証拠。そういう人たちが犯罪に利用されてきた」

 ◇偽装縁組、窓口で見抜けず

偽装養子縁組はなぜ見過ごされたのか。2008年5月に改正戸籍法が施行され、届け出の際に自治体窓口で免許証や旅券の提示を義務づけるなど本人確認が強化された。しかし、不審な縁組でも書式が整っていれば受理してきた実情があり、男性の場合は改正法施行後も9件の縁組が交わされた。

法務省は10年12月に新たな通達を出し、短期間に養子縁組を繰り返すなど偽装が疑われる届け出は、市区町村から照会を受けた法務局が本人に縁組の意思を確認するなどの調査を行うこととした。今年6月末までに法務局に照会があった807件のうち、受理は43件にとどまっている。

 【ことば】累犯障害者

犯罪を繰り返す障害者(主に知的障害者)。2011年に刑務所に入った人のうち、知的障害の疑いがある「IQ相当値70未満」と診断された人は5532人で全体の22%。生活苦から万引きや無銭飲食を重ねる例が多い。都道府県の地域生活定着支援センターが、こうした出所者を福祉に橋渡しする取り組みを進めている。

■2013.7.26  知的障害者:覚えない養子縁組27回 無効求め提訴へ
万引きなどで8回服役した知的障害者の男性(60)=東京都葛飾区=が2002年以降、養子17人、養親10人の計27人と縁組を繰り返し、姓が12回変わっていたことが分かった。男性は「身に覚えがない」と話し、縁組の相手とも面識がないという。更生を支援する弁護士は「障害で理解できないことにつけ込み、何者かが勝手に偽装縁組をした」と訴え、男性は26日、養子縁組の無効確認を求めて東京家裁に提訴する。

養子縁組を交わせば養子側の姓が変わり、新たな名義で銀行口座開設や携帯電話契約などが可能になる。偽装縁組などで別人になりすます行為は「ネームロンダリング」と呼ばれ、振り込め詐欺グループや暴力団が悪用するケースが多いとされる。男性名義の口座も詐欺などの犯罪に利用された形跡があるという。

男性は路上生活と服役を繰り返す累犯障害者。訴状などによると、6回目の服役中だった02年4月に初めて養子縁組が交わされ、埼玉県に本籍がある男性の養子になった。その後、03年に養親2人▽04年に養親3人、養子3人▽07年に養親2人、養子5人▽08年に養親2人、養子4人▽09年に養子5人−−と縁組を重ねた。離縁などで前の姓に戻った時期もあり、これまでに計12回改姓されていた。

縁組届は主に関東地方の市役所や区役所に提出され、署名欄に記入された男性の名前の筆跡は本人のものとは異なるという。訴状で男性側は「あずかり知らない第三者が無断で届け出た」と主張している。

男性は11年8月、万引きで逮捕され、懲役1年6月の実刑が確定し、今年4月に出所した。東京都地域生活定着支援センターなどが社会復帰をサポートする過程で、ネームロンダリングの疑いが判明した。従来は、暴力団組員や関係者が共謀して偽装縁組し、犯罪に利用するケースが着目されていたが、弱い立場の累犯障害者が新たな標的になっている実態が浮かんだ。

男性の代理人を務める法テラス東京法律事務所の太田晃弘弁護士は「放置していれば、本人の知らないうちに養親の借金も相続しかねない。知的障害や路上生活で社会に埋もれていることを利用した悪質な人権侵害だ」と訴えている。

山田壮志郎・日本福祉大准教授は「路上生活者の個人情報が携帯電話の契約や身分証明書の作成に悪用された事態はあるが、養子縁組を偽装したこれほどの例は聞いたことがない。福祉の支援体制も整える必要がある」と指摘している。

■2013.7.26  知的障害男性、勝手に27人と養子縁組…悪用か
2002年以降、何者かに勝手に27人と養子縁組を繰り返されたとして、知的障害のある東京都葛飾区の男性(60)が26日、縁組の相手方に対し、養子縁組の無効確認を求める訴訟を東京家裁に起こした。

男性の姓は12回も変わっており、男性の代理人弁護士は「偽装縁組で得た名義で銀行口座が開設され、悪用された疑いもある」と話している。

訴状などによると、男性は万引きなどで服役と出所を繰り返して路上生活を送っていたが、服役中だった02年4月、埼玉県の男性の養子となる縁組がなされた。その後、9人の養子となる一方、17人の養父にもなる縁組がなされたが、いずれも身に覚えがないという。縁組の届け出は主に関東地方の自治体に提出され、書類の署名は男性の筆跡と異なっていた。

■2013.7.26  石川県内、障害者虐待42人 「経済的」半数超
石川県内で昨年10月から半年間に虐待を受けた障害者が42人に上ったことが25日 、分かった。事業所が最低賃金未満で働かせる「経済的虐待」が10事業所の22人と半 数を超えた。事業所が障害者の作業能率に応じて認められる最低賃金の減免手続きを怠っ ていたことが原因という。
 
昨年10月に障害者虐待防止法が施行されたことを受け、県が初めて虐待の状況を取り まとめた。

石川労働局によると、石川の地域別最低賃金は現在、時間額693円だが、作業能率な ど条件によって障害者の最低賃金を減免することが特例で認められている。22人とも減 免対象だったが、10事業所はいずれも許可手続きを取っていなかった。石川労働局の指 導を受け、現在は手続きを終えており、適正な賃金を支払っている。

このほか、家族などの養護者から虐待を受けたのは18人。内訳(重複あり)はたたく などの「身体的虐待」が10人と最も多く、ののしるなどの「心理的虐待」7人、日常生 活に必要な金を渡さない「経済的虐待」5人と続いた。障害者福祉施設の職員など施設従 事者から虐待を受けたのは2人だった。

■2013.7.26  県立こころの医療センター 医療費1386万円助成されず 427件で事務ミス 三重
県病院事業庁は二十五日、県庁で記者会見し、県立こころの医療センターの事務ミスで、同センターが福祉医療費助成を受ける患者に代わって、患者の自己負担額を証明する領収書を県内十七市町に送付すべきなのに提出しなかったため、市町から患者に福祉医療費の助成金が支給されなかった、と発表した。

未提出は平成二十年一月から二十五年五月まで、十二市五町の百三十七人、四百二十七件で、自己負担額は計一千三百八十六万八百七十円。自己負担分は平均すると一人約十万円。

福祉医療費助成制度では、障害者や一人親家庭、子どもの医療費について、自己負担分を全額助成している。今年四月に患者の親族から指摘があり、ミスが分かった。

市町への領収書提出事務を受託し、社員を同センターに派遣していたトータルメディカルコンサルタント(名古屋市中村区)が、平成二十年一月に更新した医療電算システムの操作を誤ったことが原因。同社に補償の全額負担を求める。

提出漏れのうち、過去二年分はさかのぼって助成申請ができるため、二十三年六月から二十五年五月までの二年分、八市二町、二十四人、三十六件(自己負担額百三十三万九千八百二十四円)は市町に申請済み。

それ以前の二十年一月から二十三年五月までの十市五町、百十八人、三百九十一件(一千二百五十二万一千四十六円)は、他の給付制度も適用した確定作業を進め、確定次第、補償していくという。

長谷川耕一県立病院課長は「漏れは一月に二人くらい。入院、外来の患者数が多く、気付かなかった」と謝罪した。

■2013.7.26  ひとり暮らしの高齢男性は、社会的孤立傾向に!
「生活と支え合いに関する調査」結果を公表
国立社会保障・人口問題研究所が24日、「生活と支え合いに関する調査」結果の概要を公表した。

調査は、家族の助け合いから、生活費用の担い手、生活に困難を抱える世帯の状況にいたるまで幅広く。人々の生活や、家族関係、社会経済状況の実態について把握するもので、今後、公的支援などの役割や社会保障制度の在り方について検討するための資料として使われる。

ひとり暮らしの高齢男性が社会的孤立傾向に
調査結果から、ふだんの会話の頻度が「2週間に1回」以下と答えた人が全体で2.1%と低かったのに対して、ひとり暮らしの65歳以上男性では16.7%と、性別や家族構成によって大きな差がみられた。

また、介護やお金の援助、災害時の手助けなどについて頼れる人がいるかどうかについて調査したところ、およそ7割から8割の人が頼れる人に「家族・親族」をあげているのに対して、ふだんの会話の頻度が「2週間に1回」以下のひとり暮らしの65歳以上男性は、「頼れる人はいない」が26.7%、「人には頼らない」が12.9%と答えており、頼れる人がいない割合が高い結果となった。

「「生活と支え合いに関する調査」結果の概要を公表」国立社会保障・人口問題研究所
※PDF
http://www.ipss.go.jp/ss-seikatsu/j/2012/seikatsu2012press.pdf

■2013.7.26  アレルギー対応のサツマイモコロッケ商品化  佐賀西部コロニー白石作業所
食物アレルギーに対応したサツマイモ入りコロッケを、白石町にある障害者福祉施設「佐賀西部コロニー白石作業所」(村井公道理事長)が商品化し、本格的に販売を始めた。海水で育てたサツマイモが主な具で、国がアレルギー原因食材として表示を義務づけた7品目(小麦、卵、乳など)を使わずに作っている。看板商品に育てて、施設利用者の工賃アップにつなげたい考えだ。

海水サツマイモは佐賀西部コロニーが開発し、太良町の高齢農家と年間約40トンを共同生産。焼き芋での販売が主だが、規格外の芋を活用しようとコロッケを思い立った。障害者8人とスタッフ3人が調理を担う。

材料の農産物は、同コロニーで栽培を手掛けた。具は半量以上が海水サツマイモで、海水ジャガイモ、タマネギ、塩麹(こうじ)で味付けしたシイタケを加えた。米粉の衣をまぶした後、冷凍している。

昨春完成した加工場では他の商品は作っておらず、表示義務がある7品目の混入の心配はないという。砂糖は不使用で、50度と糖度が高い海水サツマイモの自然な甘みと、衣のぱりっとした食感が味わえる。6個入り480円(1個70グラム)。同作業所内の「こだわり館」や佐賀市のニコー大和店で販売、注文にも応じる。

月約2万個の生産ができ、当面、月100万円の売上を目指す。村山光弘副所長は「アレルギーのある子どもだけではなく、皆で同じ物を食べてほしい」と、県内外の学校給食などにも売り込む。

■2013.7.26  高齢者向け住宅:「住所地特例」厚労省が検討
住んでいる高齢者の安否確認などの生活支援サービスが付いた「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)について、厚生労働省は、ほかの市町村から移り住んだ住民の介護保険の給付を、以前に住んでいた市町村が支払う「住所地特例」を適用する方向で検討に入った。都市部の高齢者が地方などのサ高住に移り住み、移住先の市町村の介護保険の負担が増えるのを避けるのが目的だ。

サ高住は、1人暮らしや夫婦のみの高齢者が安心して暮らせるよう、バリアフリー構造を持ち、安否確認などの見守りサービスや生活相談サービスが付いた集合住宅。2011年に施行の改正高齢者住まい法で創設された。今年6月末現在で、全国に11万4315戸が登録されている。

入居者が介護サービスを受けた場合、介護保険の給付は住んでいるサ高住のある市町村が支払うことになる。だが、都市部の高齢者の多くが地方のサ高住に入居することが予測されており、移住先の市町村で介護保険の財政負担が増え、財政を圧迫する可能性が懸念されている。

特別養護老人ホームなどの介護施設の場合は、もともと住んでいたのと異なる市町村の施設に入居した場合、入居前に住んでいた市町村が介護給付の支払いを行う「住所地特例」という仕組みがある。地方の市町村からは、サ高住にも住所地特例を適用するよう要望が出ている。

同省は今後、都市部の高齢化対策を検討する有識者会議や、社会保障審議会介護保険部会などで議論を進め、来年度にも介護保険法改正を目指す考えだ。

■2013.7.26  母と姉が就寝中に自宅に火をつける 殺人未遂容疑で女逮捕 北海道 介護施設職員、河田珠枝容疑者(34)
北海道警帯広署は26日、母と姉の住む家に火を付けて殺害しようとしたとして殺人未遂と現住建造物等放火の疑いで、幕別町札内新北町、介護施設職員、河田珠枝容疑者(34)を逮捕した。

逮捕容疑は25日午前3時半ごろ、幕別町本町に住む母の冨子さん(69)と姉の雅代さん(37)が就寝中、家に火を付け、2人を殺そうとした疑いが持たれている。

帯広署によると、木造2階建て一軒家の1階風呂場が燃え、冨子さんは軽度、雅代さんは重度の気道熱傷を負った。命に別条はない。河田容疑者は2人と別居している。

冨子さん方の隣の家でも25日未明にぼやがあり、同署が関連を調べている。

■2013.7.27  「第三回 介護甲子園」一次予選を30事業所が通過!
介護職の甲子園!日本一を目指して
介護甲子園は、「介護から日本を元気に!介護から日本をつくる!!」というスローガンをもとに、2011年に「第一回 介護甲子園」が始められた。

介護職に誇りを持ち、日々仕事に打ち込んでいる人たちが集まり、日本一の介護事業所が決定される。

第三回 介護甲子園の一次予選が決定
第三回目となる今年の介護甲子園は、2013年11月17日(日)に決勝戦がおこなわれる。

前年が423事業所のエントリーに対し、今年は、約800事業所が応募するかたちとなった。そのなかから、この度一次予選(書類審査)を通過した30事業所が決定した。

今後は、一次審査を通過した30事業所のオリジナル動画をもとに、一般の方たちのネット投票の結果で、決勝戦進出の5事業所が選ばれる。動画は、7月29日(月)にオフィシャルホームページにて見られるようになっている。

介護甲子園で介護業界を明るくしよう!
介護甲子園では、全国の介護事業者が集まり、各事業所の取り組みなどを発表する。決勝戦では、5事業所の活動VTRが流され、プレゼンテーションが繰り広げられる。

決勝では、勝ち残った5事業所から「最も学びと気づきを与えた事業所」1事業所が介護業界の頂点に立つこととなる。

この介護甲子園をおこなうことによって、介護事業者それぞれが技量を高めあうとともに、情報交換の場としても役立ち、介護業界で働きたいという人材が増えていくことが期待されているようだ。

介護甲子園
http://www.j-care.or.jp/

日本介護支援協会
http://www.kaigo-shien-kyokai.co.jp/

■2013.7.27  東御の旧保育園舎を多目的施設に NPO法人が来春開設  NPO法人「普通の暮らし研究所
東御市田中で宅幼老所「岩井屋」を運営するNPO法人「普通の暮らし研究所」は、同市御牧原の旧御牧原保育園の建物を再利用し、障害児と高齢者の共生型デイサービス施設、不登校の子どもの支援室、一般向けの食堂や簡易宿泊部屋を備えた多目的施設にする。福祉施設の利用者以外にも地域住民や旅行者などさまざまな人が集い、交流できる場所を目指す。来年3月の開所を予定する。

県介護支援室は「同じ建物に障害者や高齢者の施設と一般向けの食堂などがあるのは珍しい」としている。

同法人によると、開所するのは「台地の駅御牧ケ原岩井屋」。市から空いている園舎を借りる。発達障害の子どもらを預かり、作業療法士らによる療育をする児童デイサービスと、介護保険のデイサービスを併設。障害児と高齢者が同じ部屋で過ごす環境をつくる。不登校の子どもは、小学生などの支援を想定している。

食堂は旧保育園の調理室を活用。同法人は現在、障害者の就労支援のため、東御市内6カ所の畑を借りて野菜作りや販売に取り組んでおり、収穫した野菜や地元食材を使った料理を出す。自家焙煎(ばいせん)したコーヒーも販売。宿泊はデイサービス用の部屋を利用し、低料金に設定する予定だ。

旧御牧原保育園は、市内5地区に保育園を1園ずつとする市の方針に伴い2010年3月、同市大日向の中央保育園(現北御牧保育園)に統合して閉園した。その後、地域住民でつくる跡地利用研究委員会が園舎の活用法を検討していた。

同法人は今後、地元説明会を開き住民の希望を聞いて詳細を決める。総事業費は未定で、国からの補助金も見込んでいる。理事長の岩井孝司(たかし)さん(49)は「いろんな人が集う昭和の懐かしい雰囲気を大切にし、地域に活気をもたらす拠点にしたい」と話している。

■2013.7.27  障害者の自立を支援 カルチャースクールが開講
障害者の自立・社会参加を支援するカルチャースクール「Mao」(松下弘美代表)が境港市上道町に開講した。知的障害や発達障害のある子どもや大人に、生活スキル(能力)を指導し、個々の得意分野や趣味を見つけてもらう。「障害者の夢や希望のもてる生活を応援したい」と意気込んでいる。
 
境港市在住の松下代表は、24歳と18歳になる自閉症の息子がいる。米子養護学校PTA会長や鳥取県特別支援学校PTA連合会長を務め、人脈も広い。

スクールの開設は、授産施設の低い賃金や社会参加へのスキルを磨く場が少ないなど、障害者を取り巻く現状が自立とはほど遠い環境にあることへの危機感から。

今年3月、同名の運営・イベント企画会社を設立。東京で音楽や障害者支援をしていた知人の佐藤幸彦さん(58)も趣旨に賛同し参画した。煮干し倉庫だった建物(約300平方メートル)を改装し、教室や事務室、生活スキルを実習する調理室、洗面所などを整備し、今月20日に開業した。

障害児(者)を対象にした生活スキルクラスは、「自分一人でできることを増やす」を目指し、調理や掃除、お金の計算、言葉の学習をする。事前に個別相談し、各自に適した授業内容を組み立てる。

また、一般の人も対象にするカルチャークラスで、習字、料理、パソコン、音楽など多彩なメニューの中からそれぞれが得意な分野や楽しめる趣味を見つけ、伸ばしていく。障害のある人もない人も一緒に楽しめる各種イベントも企画する。

松下代表は「今の福祉の制度では個々の障害者の能力を伸ばす余裕はない。障害者が豊かな人生を送るために民間でサポートするシステムを確立したい」と話している。

受講料は、両クラスとも1回(50分)2千円。

■2013.7.27  養護学校の男児、矢作古川で水死 愛知・西尾 NPO法人おひさまの会
26日午後2時半ごろ、愛知県西尾市平口町の矢作古川で、同市吉良町、会社員大蔵章紀さん(43)の長男で特別支援学校1年の嘉高君(7つ)がうつぶせに浮いているのを、引率していたNPO法人の男性(32)が見つけ、一一九番した。嘉高君は搬送先の病院で間もなく死亡した。

西尾署によると、死因は溺死とみられる。現場は幅55メートルの川の中央付近で、水深90センチ。

嘉高君は同日午後1時45分ごろ、障害児を支援する地元のNPO法人「おひさまの会」の大人3人に連れられて、他の子ども5人と一緒に、650メートル上流の河川敷の緑地公園に遊びに来た。間もなく姿が見えなくなり、関係者らが付近を捜していた。嘉高君は重い知的障害で話せなかったという。

■2013.7.27  サービス付き高齢者向け住宅:厚労省「特例」検討 介護保険給付、前居住地が支払い
住んでいる高齢者の安否確認などの生活支援サービスが付いた「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)について、厚生労働省は、ほかの市町村から移り住んだ住民の介護保険の給付を、以前に住んでいた市町村が支払う「住所地特例」を適用する方向で検討に入った。都市部の高齢者が地方などのサ高住に移り住み、移住先の市町村の介護保険の負担が増えるのを避けるのが目的だ。

サ高住は、1人暮らしや夫婦のみの高齢者が安心して暮らせるよう、バリアフリー構造を持ち、安否確認などの見守りサービスや生活相談サービスが付いた集合住宅。2011年に施行の改正高齢者住まい法で創設された。今年6月末現在で、全国に11万4315戸が登録されている。

入居者が介護サービスを受けた場合、介護保険の給付は住んでいるサ高住のある市町村が支払うことになる。だが、都市部の高齢者の多くが地方のサ高住に入居することが予測されており、移住先の市町村で介護保険の財政負担が増え、財政を圧迫する可能性が懸念されている。

特別養護老人ホームなどの介護施設の場合は、もともと住んでいたのと異なる市町村の施設に入居した場合、入居前に住んでいた市町村が介護給付の支払いを行う「住所地特例」という仕組みがある。地方の市町村からは、サ高住にも住所地特例を適用するよう要望が出ている。

同省は今後、都市部の高齢化対策を検討する有識者会議や、社会保障審議会介護保険部会などで議論を進め、来年度にも介護保険法改正を目指す考えだ。

■2013.7.27  知的障害者・偽装縁組:養子縁組の無効求め提訴 姓12回変えられた男性 東京家裁
「ネームロンダリング」と呼ばれる偽装養子縁組によって姓を12回変えられたとして、東京都葛飾区の知的障害者の男性(60)が26日、縁組の無効を求め東京家裁に提訴した。訴状で「路上生活者であることが悪用され、無断で縁組届を提出した。縁組の意思はない」と主張している。

男性は万引きなどで刑務所に8回服役。受刑中だった2002年4月以降、養子17人、養親10人との縁組が繰り返された。改姓後の名義で開設された口座は、詐欺などの犯罪に利用された形跡があることが分かっている。

民法は、当事者間に養子縁組の意思がない時に限り、縁組を無効とすると規定。(1)人違い(2)第三者が勝手に届け出た(3)当事者に判断能力がない−−などの場合に無効となる。

■2013.7.27  移動型ヘアサロン:寝たきりのお年寄りや障害者訪問、理美容車スタート 三重のNPO、手作りNPO法人「日本理美容福祉協会三重県中部センター『きれいや』」 
理容室に行けないお年寄りや障害者のために訪問サービスを展開している三重県東員町のNPO法人が、手作りで移動型のヘアサロン「理美容車」を完成させた。トラックの荷台を改造したもので、髪を切るだけでなく、洗髪やパーマもできる。リフトで車いすごと上り下りも可能だ。今後リクエストに応じて、東海3県の老人福祉施設や寝たきりの高齢者宅を訪ねる。

NPO法人「日本理美容福祉協会三重県中部センター『きれいや』」が手掛けた。

NPOは2006年設立で、理容師、美容師計約20人がそれぞれ勤める店の休日に施設などを訪れている。だが、髪の毛が散らばるトラブルが起きたり、自宅を見られるのを嫌がる人も少なくない。そこで小山辰己代表(53)は、利用者に迷惑が掛からない方法を考え、理美容車の製作を思い立った。

中古の2トントラックを購入。約10平方メートルの荷台をヘアサロンに改造し、6月に完成させた。費用を抑えるため、配電や排水の設備などほぼ全て会員自ら手掛けた。「店の客で、その道のプロから知恵を借りた。やっぱり客は宝」と小山代表。愛知県のキャンピングカー製造会社にも何度も相談に行った。

おかげで、外注すれば1800万円という改造費は、車購入代を含め450万円に納まった。大手自動車部品メーカー、デンソーの大安製作所(同県いなべ市)は、従業員有志の募金による「はあとふる基金」で200万円を助成。桑名信用金庫(本店・桑名市)も福祉基金から20万円を支援した。小山代表は「支援と知恵の結集だ」と喜んでいる。

料金の問い合わせや利用申し込みは同センター(0594・76・8765)

■2013.7.27  障害者、被災地150キロ踏破イベント 29日、出発「共に歩き感じて」
東日本大震災で被災した岩手県の沿岸部約150キロを、障害者が12日間かけて歩く「みちのくTRY」が29日から始まるのを前に、実行委員会が介助ボランティアを募っている。障害者が住みやすい街づくりでの復興を訴える催しだが、障害者の参加人数に比べ、介助者が不足しているという。実行委は「数日でもいいので参加を」と呼びかけている。

29日に岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」を出発し、沿岸部の国道45号を北上。8月9日に同県宮古市の田老地区でゴールする。道中の6市町では、市役所や町役場を訪れ、公共交通機関や施設のバリアフリー化、仮設住宅や避難所での障害者への配慮を求めて要望書を提出する。

参加するのは東北地方に住む障害者約10人。道路の起伏が激しい地域も多く、車椅子を押す介助が必要という。夜は公民館などに泊まる。初開催の昨年は約40人が参加。今回とは逆のコースを歩いた。猛暑の中、道中で地域住民から励ましを受け、最終日には全国から駆け付けた障害者やボランティアで、隊列は約100人に膨れあがったという。

「TRY」は障害者自身が野宿しながら長距離を歩き、交通機関のバリアフリー化などを求める運動。1986年に兵庫県西宮市の障害者が始め、全国に広がった。実行委の黒柳奈緒美さん(41)は「東北の障害者と一緒に歩きながら、身の回りの障害者の生活と差を感じてほしい。一向に復興が進まない被災地の現状も知ってもらいたい」と話す。

参加費無料。宿泊費や食費は実行委が負担する。交通費は自己負担。期間途中からの参加も可能。

■2013.7.27  大津の福祉法人、食堂売上額を過少報告か 県が関連調査 滋賀県母子福祉のぞみ会
母子家庭の福祉向上を目指す社会福祉法人「滋賀県母子福祉のぞみ会」(大津市)が、県の施設内で経営する食堂事業の売上額を県に過少報告していた疑いのあることが26日、県関係者らへの取材で分かった。県はすでに監査に入り、同会に対して問題を指摘している。同会は少なくとも過去5年、経営状況などを条件に施設使用料が減額される減免措置を受けており、県は過少報告が疑われている事案と減免措置との関連を調べている。

県などによると、同会は県立図書館(大津市)、県長寿社会福祉センター(草津市)、希望が丘文化公園(野洲市)内で食堂を経営。2010年度までは県立びわ湖こどもの国(高島市)でも運営していた。大津市の複数施設でも同様の事業を展開している。

県は6月下旬、同会に監査に入り、会計問題を指摘する情報を基に過去5年間の資料を調べている。県関係者らによると、報告された収支決算と監査で得た資料などを比較した結果、同図書館と同センター、こどもの国で売上額が合致しない年があり、差が少なくとも年間数十万円の施設もあるという。県は「減免措置のためだったか、意図は不明で調査中」としている。

京都新聞が情報公開で入手した資料によると、県は条例に基づき「経営状況から特に減免が必要」との理由で09〜13年度、同図書館と同センター、同文化公園の使用料を半額にしている。それぞれ年間で、69万6035円〜85万974円となっている。

京都新聞の取材に対し、同会会長は「ミスとして説明がつく数字ではない。黒字にならないよう意図的に売り上げを低くしていたと聞いている。不名誉なことでおわびする」と謝罪。一方、前会長や事務局長は「単純ミスだと思う」「赤字経営で必死でやっており、不正はない」と説明する。

同会は1949年発足の「県未亡人会」が前身で、73年にのぞみ会に改称。母子家庭の就業・自立支援などを行い、食堂経営もその一環。会員は約4千人という。

■2013.7.27  波乗りの楽しさ、障害仲間にも 大阪、福祉協会青年部が教室受講
 福井県坂井市の三国サンセットビーチに27日、大阪市の視覚障害者たちが訪れ、地元サーファーらの指導でボディーボードを体験した。28日もバリアフリー化された同ビーチでサーフィン教室やバーベキューを楽しむ。

パラリンピックの元マラソン選手で、大阪市視覚障害者福祉協会の丸谷賢司さん(47)が2年前、三国のサーフショップ「Nan’ Sea」の教室を受講。その時の楽しさを仲間にも伝えようと、同協会青年部のメンバーら18人とともにバスで三国を訪れた。

三国の農業、漁業、観光業者で展開している「海と大地のいきものがたり サーフィンチャレンジスクール」の受講生として、ボディーボードを体験。地元のサーファーやボランティアの福井大生、県障害者スポーツ指導者協議会員らの手を借りながらウエットスーツに身を包み、浜辺に繰り出した。

砂浜でパドリングの練習をした後、海に入って気持ちよさそうに穏やかな波に身を任せた。バランス良くボードに乗って腕を回して沖に向かう、初心者とは思えないセンスの高い人もいた。

指導した大井七世美さんは「ビーチ改修で、浜に出るスロープが付き、トイレもバリアフリー化された。海はもともとバリアフリーで、多くの人に三国の海を満喫してほしい」と話していた。

■2013.7.27  老人ホーム園長ら4人逮捕=入所者の投票偽造容疑−福岡県警 特別養護老人ホームひまわり園
21日投開票された参院選の不在者投票で、老人ホーム入所者の投票を偽造したとして、福岡県警捜査2課などは27日、公選法違反(投票偽造)の疑いで、同県嘉麻市の特別養護老人ホーム「ひまわり園」園長の吉原正子容疑者(71)=同市大隈町=ら職員4人を逮捕した。同課によると、いずれも容疑を認めているという。
 
他に逮捕されたのは、事務長の栗田由起江(59)=同県桂川町=、副園長の野見山桂子(52)=嘉麻市中益=両容疑者ら3人。
 
逮捕容疑は、7月中旬、共謀して、意思疎通ができない80〜90代の女性4人の投票用紙計8枚にそれぞれ同一候補の氏名を記入し、偽造した疑い。(

■2013.7.28  福祉手帳の性別削除へ 性同一性障害に配慮
性同一性障害(GID)の人が心と異なる性別の記載を苦痛に感じていることに配慮し、厚生労働省がGIDの人の一部が所持する「精神障害者保健福祉手帳」の性別欄を2014年にも削除する方向で検討に入ったことが28日、同省などへの取材で分かった。

GIDの人らでつくる団体によると、マイノリティーの苦痛に目を向け国がこうした文書から性別を削除するのは初めてとみられ、国所管の他の証明書や公文書にも広がることが期待される。

保健福祉手帳によって税の控除や一部交通機関の運賃割引などの支援を受けられるが、厚労省は「割引などは性別とは関係ない」と判断した。

■2013.7.28  「ももぞの学園」展示会:作者の感情、表現豊かに 北区 /岡山
知的障害者支援施設を運営する社会福祉法人「ももぞの学園」(北区粟井)に入所する人たちの作品を集めた展示会「あなたたちへ贈る わたしたちの表現愛」が、北区本町の岡山高島屋で開かれている。30日まで。

県内外で活躍するアーティストの蔵知武さんと寺尾宗徳さんが監修。同園利用者の表現豊かな作品を知ってもらい、社会参加の促進を図ろうと企画された。作品は同園の活動の一環で作られ、20〜60歳代の利用者27人の絵画、書道、詩など約50点が展示されている。

同園の守屋早紀主任は「あえて作品名は付けていない。多彩な色分けや濃淡、力強い文字から、作者の感情を自由に受け止めて楽しんでほしい」と話している。

■2013.7.28  ニッポンの最先端:TSUKUBA50年 筑波技術大 言葉を即時に文字化 /茨城
説明者の言葉がスマートフォン(多機能携帯電話)の画面に次々と表示される。「これが水を吸い上げる装置です」−−。筑波技術大システム工学専攻の3年生12人は土浦市内の下水道ポンプ場を見学。聴覚に障害がある12人は説明者の言葉がすぐに表示される「モバイル型遠隔情報保障システム」で説明内容を確認していたのだ。

同システムは同大の三好茂樹准教授らが開発。スマートフォンに標準装備される無線通信と電話、インターネットの各機能を組み合わせ、説明などの音声を遠隔地に待機する「字幕速記者」に伝達・文字入力し、複数のスマートフォンに送り返す仕組みだ。

現地視察などでは人が重なり、手話通訳が見えづらい。このため、学外での授業は意思疎通に時間がかかった。しかし、同システムを利用すれば、瞬時に全学生に説明内容が伝わる上、手話通訳では難しい専門用語もすぐに伝えられ、専門性の高い授業が可能になった。

三好准教授は「授業がリアルタイムになり、学生もすぐ反応するようになった」と効果を説明する。手話が見えづらい大講義室での授業や一斉に人が集まる就職活動などにも活用することが可能。さらに用途が広がれば、情報格差の解消にもつながっていく。

■2013.7.28  知的障がい者ボウリング大会:津で100人参加 /三重
本州各県の選手が出場する「第2回中部地区知的障がい者ボウリング大会」(毎日新聞社など後援)が27日、津市垂水の津グランドボウルで行われた。

大会は、選手や支援者たちの親睦を深めるとともに、障害者スポーツの正しい認識と理解を広めることが目的。約100人の選手が出場した。

各選手は実力などでクラス分けされ、4ゲームの合計得点で優勝を争った。ストライクやスペアが出る度に大きな歓声や拍手が起き、選手同士でたたえ合う姿も見られた。

■2013.7.28  障害者も参加可能なキャンプ
ボランティアステーション(東京都武蔵野市)は8月13〜18日、東京都あきる野市養沢の特設キャンプ場で、障害者も参加できる「第13回ボラステ・キャンプ村」を開く。

対象年齢は13〜40歳で、未成年者は保護者の承認が必要。障害者も原則参加可だが、障害程度について事前に相談を。参加費は1泊2日3000円で、別途保険料がかかる。連泊や日帰りもできる。定員は1泊当たり20人まで(先着順)。締め切りは8月7日。問い合わせは同ステーション電話

■2013.7.28  老老介護、苦悩の末に… 悩み抱え込み、絶えぬ殺人
65歳以上の高齢者が同年代の配偶者らを介護する「老老介護世帯」で起きる殺人事件が後を絶たない。介護する側が苦悩を抱え込んでいることが一因とみられ、専門家は「社会全体で対策に本腰を入れなければ、悲惨な事例が繰り返される」と警鐘を鳴らす。

警察庁によると、65歳以上の高齢者が同年代の配偶者を殺害した事件のうち、動機が「介護・看病疲れ」だったものは平成22年の21件をピークに減少しているものの、23年に15件、24年にも14件起きている。

厚生労働省の22年の国民生活基礎調査では、65歳以上同士で介護し合っている人の割合は45・9%、75歳以上同士は過去最高の25・5%だった。担当者は「団塊世代が65歳に達するようになり、老老介護世帯はさらに増える」と危惧する。

介護する側の負担も際立つ。同調査では「家族の介護にストレスを感じている」と答えた割合が70歳以上の男性で64・3%、女性では78・2%に上った。

捜査関係者によると、片桐健躬容疑者は妻の早智子さんに以前から「殺してほしい」と頼まれ、お互いに「一緒に死のう」と話していたが、手伝いに来る長女やホームヘルパーには秘密にしていたという。

日本福祉大の湯原悦子准教授(司法福祉論)は「高齢者は『子供たちに苦労を味わわせたくない』という意識が強く、介護の悩みを打ち明けられずに思い詰めてしまう。行政、捜査機関を含めた情報共有の仕組みが必要だ」と指摘する。

■2013.7.29  メリーランド大学の研究で、犬が認知症の高齢者に与える影響が明らかに
米国イリノイ州シカゴで22日に開かれた「人と動物の関係に関する国際組織(IAHAIO: International Association of Human-Animal Interaction Organizations)」で、ペットが人に与える影響に関する調査結果が発表された。

その中で、メリーランド大学が行った新たな研究から、「犬との交流が認知症患者に役立つ」ことが明らかになった。

鬱の症状は軽く、身体機能の改善がみられた
研究は、サポート付き住宅に住む認知症の高齢者40人を対象に、毎週2回、60分から90分の間、訪問犬と関わるセッションを3ヶ月にわたって実施された。

セッションには、犬の世話やエサやりをはじめ、散歩やしつけなどがあり、運動技能を使うものから、社会的技能を使うものまで幅広く含まれていた。

一方、対照のグループには、運動技能と社会的技能を使って、研究者や他の入居者に対して自らの経験を語ることを促した。

その結果、定期的に訪問犬と交流を持った参加者は、対照のグループに比べて、鬱の症状が軽くなるなどの改善がみられた。さらに、日を重ねるごとに身体を使う機会が増え、対照のグループに比べて身体機能の改善する傾向がみられた。

なお、この研究はマースとウォルサム(R)のサポートにより実施されたとのこと。

■2013.7.29  深刻化する介護保険施設不足解消に向けて メディパス、首都圏で新事業を開始
株式会社メディパスは、2013年7月より首都圏の医療機関・調剤薬局と連携し、在宅医科及び在宅調剤コーディネート事業を新たに開始したことを発表した。

国土交通省の『2012年度 首都圏白書』によると、今後、介護保険施設数の定員数に対し利用者数が大幅に上回ることが予測されている。特に首都圏における介護保険施設数の不足は深刻であり、今すぐに対策を進める必要があると言われている。

こうした背景を受けて、首都圏では有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などの高齢者施設を新設する動きが加速している。

高齢者施設と医療機関・調剤薬局とをつなぐ
メディパスは、高齢者施設で介護を受ける高齢者やその家族、施設スタッフと、高齢者医療に関わるサービス事業者とをつなぐプラットフォームとして、新たに在宅医科及び在宅調剤コーディネート事業を開始した。

施設側にとっては、高齢者施設での在宅診療経験が豊富で、高齢者医療の見識が深い提携医療機関をコーディネートしてもらうことができ、ニーズにあった提携医療機関・調剤薬局を探す時間や労力を大幅に軽減することができる。

さらに新規開設の高齢者施設にとって必要なのは、常に変化する利用者の医療ニーズを把握し、提携医療機関・調剤薬局との信頼関係を維持しながら、継続的に高い水準の医療サービスを提供していくことだ。メディパスでは、施設利用者が必要とする医療サービスを受けられるよう、高齢者施設と医療機関・調剤薬局とのパイプ役となって医療サービスの改善に取り組み、診療の質を高めていきたいとしている。

メディパス、医療・介護連携を強化 介護施設の首都圏進出を強力サポート
http://www.atpress.ne.jp/view/37447

株式会社メディパス
http://www.medicalplatform.jp/

■2013.7.29  車いすダンス、多彩に息ぴったり 左京でパーティー
障害の有無を問わず、ともに踊るダンスパーティーが28日、京都市左京区のみやこめっせで開かれた。社交ダンスから民俗舞踊まで、幅広いジャンルを参加者が披露した。

NPO法人「京都車椅子ダンス 子亀の会」が主催した。今年で24回目。近畿一円から17団体約300人が参加した。

ワルツやジルバの生演奏に合わせ、車いすの参加者は向きを左右に振ったり、くるりと1回転して、向かい合ったパートナーと息の合ったところを見せた。

パーティーには知的障害者も参加したほか、踊りも社交ダンスだけでなく、フラダンスや韓国古典舞踊、フォークダンスと多彩で、参加者はさまざまな枠にとらわれずに楽しんでいた。

■2013.7.29  地域医療を考える 理学療法士 必要性増す地域リハビリ
脳卒中の後遺症などで体が自由に動かせなくなったときに運動療法を中心に基本的な動作ができるようにサポートする理学療法士。医療現場だけでなく、地域におけるリハビリテーションの重要性が指摘されている理学療法士について、第42回四国理学療法士学会、中村武司・学会長(徳島県理学療法士会会長)に現状と課題を聞いた。また、四国各県の理学療法士会会長から「地域リハビリテーションの必要性と課題」についてコメントを寄せてもらった。

◇住民とケアを共有 「病院・施設」から「在宅」へ

 −−理学療法士の仕事について教えてください。

◆リハビリテーションは一般的によく知られていますが、その中で理学療法士がどのような仕事をしているのか、まだ十分には認知されていません。例えば、脳卒中で半身がマヒしてしまったとき、医師からリハビリの指示の下、リスク管理を行いながら、できるだけ早く手や足の関節が固まらないように動かしたり、装具や歩行補助などを使い、マヒしてしまった手足をできるだけ患者さん自身の力で動かせるようにしていきます。

基本的な動作、座る、立つ、歩くがスムーズにできるようにするのが主な仕事です。そして、作業療法士や言語聴覚士らと協働して、退院後の患者さんの日常生活に不便が生じないようにトイレや入浴などがうまく行えるようにします。さらに、回復した機能を維持できるように家族にアドバイスし、社会復帰に向けての支援も看護師、医療ソーシャルワーカーらと連携して行っています。

−−最近では医療分野でもリハビリの対象となる病気が広がってきていますね。

◆以前はほとんどが脳卒中によるマヒや骨折などの整形外科の患者さんが対象だったのですが、急性心筋梗塞(こうそく)や心不全の治療の一環として行う心臓リハビリや、高齢者に増えている、少しの動作でも息切れがしてしまう慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんの呼吸リハビリも行うようになっています。また、がん患者さんの緩和ケアとしての必要性も認められてきており、これから理学療法の対象となる病気は増えていくでしょう。

 −−福祉や保健の分野における役割については?

◆健康上の理由で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことを「健康寿命」と呼んでいます。高齢化が急速に進んでおり、健康寿命をいかに延ばすかが課題になっています。2010年度で平均寿命と健康寿命の差は男性が9・13歳、女性が12・68歳でした。病気になりにくい体づくりと介護予防によってこの差を縮めることができれば、高齢者の生活の質の低下を防ぐとともに、介護費用など社会保障費の削減にもつながると考えられています。

高齢者が要支援や要介護になる大きな要因の一つがロコモティブシンドローム(運動器症候群)です。運動器とは骨や筋肉、関節など体を支え、動かす器官のことで、理学療法士は運動器の機能を改善、維持することが役割ですので、ロコモティブシンドロームの予防、早期発見、治療に貢献できます。ここ2〜3年、どうすれば予防できるかなど自治体や高齢者団体などからの講師派遣の要請が増えています。

 −−認知症も大きな社会問題になっていますが、どのような取り組みをされていますか?

◆認知症の人は厚生労働省研究班の調査で2012年時点において約462万人で、認知症予備軍も含めると65歳以上の4人に1人という推計になっています。要介護になる原因の第2位にもなっています。認知症の治療にはいまのところ特効薬はありません。理学療法士は認知症患者さんが寝たきりにならないように運動療法を中心に身体的なリハビリを行っています。運動が認知症の改善に役立つことも明らかになってきており、積極的にかかわっていかなければならないと考えています。また、介護施設や地域において集団的なリハビリとしてレクリエーション的な運動療法を普及させるよう前向きに取り組んでいます。

 −−病院や施設での療養、介護からできるだけ自宅でという方向性になってきていますが、どのように対応されているのですか?

◆病院や施設でのリハビリから在宅リハビリや訪問リハビリに重きが移っていくことは明らかです。現在でも介護保険において在宅リハビリが行われていますが、まだまだ一般的になったとは言えない状況です。日本理学療法士協会、作業療法士協会、言語聴覚士協会が合同で、訪問リハビリテーションステーションの創設に向けて国に必要性を訴えるなどさまざまな取り組みを展開しています。また、これからは個対個のリハビリではなく地域リハビリが重要になってきます。

−−地域リハビリとはどのような考えなのですか?

◆超高齢化社会において、老々介護の問題、介護保険制度をいかに継続可能にしていくかなど高齢者の将来には不安が山積みです。解決する方法として、地域社会として高齢者だけでなく障害者や助けを必要とする人をケアするシステムの構築が不可欠なのです。

理学療法士も現在のように医療機関や施設でリハビリを行うだけでなく、地域に出て行って地域の人々とともにその技術を生かしてケアを共有していく必要があるのです。これまでも、パーキンソン病に関するリハビリ講習など多様なリハビリの講習会を地域の集会所などで行ってきました。また、ボランティア活動として、マラソン大会やスポーツ検診事業などで選手に対して、けが予防のためのストレッチなどの指導もしてきました。

 −−それだけさまざまな活動を支えている理学療法士の会員数はどのくらいなのですか?

◆四国4県で4132人です。会員の男女比は男性58・9%、女性41・1%で平均年齢は32・8歳(男性33・5歳、女性32・3歳)と、若い人の多い団体で、会員数は右肩上がりです。理学療法士の社会的な認知度が上がり、必要とする医療機関や施設が増えており、全国的に養成する学校が増加しているためです。四国でも11の養成校があり、県別では愛媛3校、香川2校、高知3校、徳島3校となっています。

女性の理学療法士が増えているのも最近の特徴です。看護師などと同じように医療現場で働きたいという女性にとって選択肢の一つとして定着してきています。

 −−若い会員が多いだけにスキルアップも課題ではないでしょうか?

◆各県でも講習会や研修会を開いていますが、毎年、4県の持ち回りで行っている四国理学療法士学会があり、今年は11月16、17日に徳島市の「あわぎんホール」で開催します。テーマは「理学療法のスキルアップ」です。理学療法の知識や技術のみならず、コミュニケーション能力、ホスピタリティーなど患者さんと接するうえで不可欠な能力を会員一人一人が磨く場にしたいと考えています。女性理学療法士のスキルアップに関するシンポジウムも予定しています。理学療法士の質を向上させ、医師、看護師、作業療法士、言語聴覚士やケアマネジャーら他職種の人たちと連携して、これからも四国の地域医療に貢献していきます。

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 ◆必要性と課題

◇介護との両立不可欠−−四国理学療法士会・香川県理学療法士会、鍋坂信夫会長

香川県の65歳以上の人口は、2011年に25・8万人で総人口の26・1%を占めており超高齢社会となっています。医療費の急激な増加により医療から福祉へと途切れない連携が重要となっております。

急性期病院では十分なリハビリテーションを受けられないままで退院をしなければなりません。そこで、当士会と香川県が協力して高齢者や障害者が住み慣れた地域で総合的に、また一貫したリハビリテーションサービスが受けられるように香川県地域リハビリテーションマップを作成しております。

高齢者の心身機能や日常生活の自立度を高め、生活の質を確保するにはリハビリテーションサービスと介護サービスの両立が不可欠です。しかし、介護サービスが優先され、必要なリハビリテーションサービスが十分に提供されていないのが現実です。特に訪問リハビリテーションについては他のサービスに比べて利用率が低いという課題があります。

◇訪問リハビリの充実を−−愛媛県理学療法士会・定松修一会長

障害を持った方々は、誰もが機能の維持・改善を図りながら、できるなら住み慣れた地域で暮らし続けたいと思うのではないでしょうか。急速に進む少子高齢化の中、介護力・家屋環境等の問題により、地域で暮らし続けることはより困難になり、地域包括ケアシステムへの取り組みも十分に認知されているとはいえません。

地域で暮らし続けられる環境を整備するためには、リハビリ資源を有効に活用し、機能面での自立した生活の獲得、より安全に暮らせる家屋改造等の現場に出向き指導・支援を行う訪問リハビリの充実が必要であると考えます。個々の患者に適した環境を構築し、また、その人にあった安全で安心して暮らせる環境を整えるためには、多くの知識と技術が必要です。

そのためにも、ひとりの障害を持つ方に複数の職種によるチームアプローチと、介護予防を含めた地域でサポートする連携作りが急務ではないでしょうか。

◇中山間地域に重点−−高知県理学療法士協会・山本双一会長

高知県は、県民人口比では病院数および病床数が多いものの、高知市とその近郊に集中している特徴があります。そして高齢者率が高いことから、医療空白区ともいえる中山間地域の医療や介護・福祉に力を注いでいます。

本会の理学療法士数の人口比は長年日本一であり、介護保険法以前の老人福祉法での機能訓練事業からかかわってきた歴史があります。しかし中山間地域や山間地域で、介護や福祉に専属で従事している理学療法士の数はまだまだ少ないのが現状です。このため、地域の病院でも地域医療を支える一役を担いつつ、本会の会員として介護や介護予防の分野においても貢献しています。

地域リハビリテーションの必要性が増しているなかで、高齢者のみならず幅広い年齢層の人を対象に、体力維持や障害の予防などをもふくめた幅広い分野で、医療・福祉・介護の過疎地が生じないよう本会は活動していきたいと考えています。

■2013.7.29  償いと医療の間:医療観察法8年/中 受け入れる指定病院 入院して手厚い治療
 ◇通院の現場では態勢に不安

初夏の穏やかな午後、女性がテニスコート3面分ほどの中庭を散歩し、中庭に面したガラス張りの食堂のソファでは男性がのんびり昼寝していた。佐賀県吉野ケ里町にある国立病院機構「肥前精神医療センター」の医療観察法病棟。白衣の医師や看護師がいなければ病院と気づかないほどだ。

医療観察法に基づく審判で入院決定を受けた精神障害者が治療を受ける「指定病院」の一つ。2010年完成の病棟は「ロ」の字形で、中庭があるのは厚生労働省の指定を受けた全国に29ある指定入院病院の中でも唯一という。「ストレスをため込まず、自由に運動できるようにした」。治療チームの一員である臨床心理士の壁屋康洋さん(40)が言った。規制はある。周りを高さ3メートルほどのフェンスが囲い、個室の窓は開かない構造。玄関は警備員が常駐し、外出許可がなければ患者は外出できない。

治療には、医師、看護師、臨床心理士、作業療法士、精神保健福祉士の五つの職種がチームを組む。ベッド33床に対し職員は約60人で、患者1人当たりのスタッフ数は一般の精神病棟の2〜3倍という。

治療プログラムも多様だ。職員との面接で自分が起こした事件を振り返り、社会復帰に向けた道筋を考え、入院や治療の必要性を理解させる。入院患者の7割が患う統合失調症は完治が難しく、症状を抑えるためにストレスや怒りをコントロールする術(すべ)を学ぶ。グループで野菜を育てて集団の中で役割分担を学んだり、工作などで集中力を高めたりするプログラムもある。

指定病院間で病床数に差はあるものの、患者1人当たりの職員数に大きな差はなく、プログラムも共有しているという。

肥前精神医療センターでは旧病棟時代も含め06年から計156人の入院を受け入れ、このうち約120人が平均2年弱で退院した。「患者は社会で孤立し、満足な治療を受けられず事件を起こすケースが多い。手厚い治療で患者の自立を支えた成果で、精神医療の先進的なモデルとして確立しつつある」。須藤徹統括診療部長(54)は胸を張る。

■2013.7.29  障害者アート:クラブに フジタさんの作品16点展示 松江 /島根
チャレンジドアート(障害者アート)の作品を展示するイベントが28日、松江市末次町のクラブ「BLAST」で始まった。クラブを音楽だけでなく、さまざまなアーティストの表現の場としても開放しようという試みで、普段は週末の夜に若者でにぎわうスペースがギャラリーに装いを変えている。8月3日まで。

イベントは「フジタヤスヒロ展 曼荼羅(まんだら)画の世界」。障害者が芸術活動を通じて収益を得ることを目指す出雲市の事業所「わんぱく大使館」に所属するフジタヤスヒロさん(42)のアクリル画の作品16点を紹介している。

フジタさんは19歳の時の交通事故がきっかけで幻覚や幻聴に悩まされるようになったが、絵画と出会って才能が開花。本格的に始めてまだ4年だが、錦織良成監督の映画「渾身(こんしん)」のポスターの絵を手掛けるなど、注目を集めている。今回は初めての個展という。

イベントは、事業所を運営する同市のNPO法人「サポートセンターどりーむ」とクラブが協力して実現した。クラブの共同経営者の1人、渡部真史さん(29)は「音楽も絵も同じアート。芸術の分野で頑張っている方を応援したい」と開催の意義を語る。

■2013.7.29  サーフィン教室:「貴重な経験に」 視覚障害者向け、波乗り教室開催 三国サンセットビーチで 坂井 /福井
坂井市の三国サンセットビーチで27日、サーフィン教室が開かれ、大阪市視覚障害者福祉協会青年部のメンバーら18人が参加した。目の不自由な人たちを対象としたサーフィン教室は全国的にも珍しいといい、参加者は、普段はなかなか体験できない波乗りを楽しんだ。

同ビーチは今年7月、スロープを設置するなどバリアフリー化してリニューアルオープン。障害のある人をはじめ、誰でもサーフィンに挑戦できるプログラムを作るなどソフト面のバリアフリー化も進めている。

この日は、近くでサーフショップを経営する大井七世美さん(57)や地元のサーファーらがボディボードの指導に当たった。教室に参加した大阪市住吉区、会社員、久保中勝也さん(50)は、「体が浮く感じが楽しい。貴重な経験になった」と話した。

■2013.7.29  高齢者のエアコン使用、若者の半分
高齢者は若者に比べて真夏にエアコンをつける時間が約半分で、室温が約2度高い――。こんな傾向が、井上芳光・大阪国際大教授(温熱生理学)の研究チームによる調査で浮かび上がった。

今夏は猛暑が予想され、井上教授は「高齢者は温度を感じる皮膚の能力が衰えており、温度計を部屋に置いて確認し、熱中症を防いでほしい」としている。

調査は昨年8月の3日間、同大学のある大阪府内などに住む70歳前後の34人と、20歳前後の学生16人を対象に実施。温度と湿度の測定器を腰につけて普段と同じ生活をしてもらい、後日、データを集計した。

その結果、エアコンの使用時間は、起きている時間帯では若者が1日あたり平均10時間56分なのに対し、高齢者は同5時間45分しかなかった。就寝時も若者が同5時間26分だった一方で、高齢者は同2時間31分と少なかった。

起きている時間帯の室内の温度(3日間の平均)は、若者が29・1度で、高齢者は30・8度。湿度(同)も若者が55・7%で、高齢者は60・1%と高い。調査結果は、6月に金沢市で開かれた日本生理人類学会で発表した。

調査に参加した大阪府守口市の主婦、大西セツ子さん(70)は従来、エアコンをほとんど使っていなかったが、今は部屋に置いた温度計を毎日10回以上チェック。「温度計を見ると、思ったより室温が上がっていて驚く。エアコンは慣れていないが、適切に使用し、熱中症を防ぎたい」と話す。

高齢者のエアコンを用いる時間が短い理由として、井上教授は「皮膚の能力が加齢に伴って衰え、そもそも暑さに気づいていない可能性がある。また、体が冷えるのを嫌ったり、節電のため我慢したりする人もいるとみられる」とする。今年も調査を実施する予定で、エアコンを用いない理由についての意識調査もする。

熱中症に詳しい京都女子大の中井誠一・名誉教授(運動生理学)の話「高齢者が熱中症になりやすい室内環境にいることを明らかにしたのは有意義な成果。生活実態をさらに詳細に示せれば、高齢者の熱中症予防につながる」

温度調整心がけて

消防庁によると、熱中症で搬送された人のうち、65歳以上の高齢者が占める割合は、44〜46%(2010年〜12年)と半分近い。今年(5月末〜7月21日)は、2万2604人のうち高齢者が1万974人と48・5%を占めた。

8、9月について、大阪管区気象台は平年より気温が高くなると見込む。厚生労働省は、高齢者の熱中症予防策として、「のどの渇きや暑さを感じていなくてもこまめに水分補給し、エアコンや扇風機で温度調整を」と呼びかけている。

■2013.7.29  買い物弱者支援事業 移動販売事業者募る…香川
山間部のお年寄りら「買い物弱者」を対象にした移動販売などを始める事業者を、香川県が募集している。

車両購入費などの初期経費を400万円を上限に補助するが、5、6月の1次募集に手を挙げた事業者はなかったという。長寿社会対策課は「過疎地では店舗の廃業が目立つ。地域の暮らしを守るビジネスプランを」と応募を呼びかけている。

同事業は昨年度にスタート。初年度はさぬき市と琴平町の2事業者が手を挙げ、計10市町で移動販売を実施している。

県は最終的に全市町をカバーするのが目標で、今年度、新たに1事業者を5月23日〜6月28日に募集。6月7日に開いた補助制度の説明会には12業者が参加したが、最終的に応募はなかった。

長寿社会対策課は「説明会から応募締め切りまで3週間しかなく、事業者が事業規模や採算性を吟味する時間的な余裕がなかったのでは」と分析。2次募集では応募期間を17日間延長し、打診のあった事業者には個別説明を実施するなど配慮した。

2次募集の締め切りは、9月9日。個別説明は8月28日まで実施する。

■2013.7.29  介護ロボ安全基準、日本が主導…国際機構採用へ
国際標準化機構(ISO)は高齢者などの生活を支援する介護ロボットなどの国際安全基準を9月にもまとめる。

日本政府が主導したもので、政府が成長戦略(日本再興戦略)で打ち出したロボット技術を活用した新産業の育成に向けた一歩となる。ロボット技術で先行している日本企業による本格的な生産に弾みがつき、輸出にも道が開かれる。

ISOは163か国が加盟する工業製品の国際規格を作る民間組織。日本の提案を採用し、安全基準に関する80以上の項目を定める。その後、ISO加盟国の民間認証機関が各項目に沿って製品の試験を行う。ISOが定める項目には「室内などの段差を検出できる」「路上の人や動物などを避ける」「乗降時に転倒しない」などの機能が盛り込まれる。騒音や振動を抑えたり、電気や熱をため込まないようにしたりする装置を備えることも必要になる。

■2013.7.29  <消費者白書>高齢者のトラブル頻発を報告――消費者庁
消費者庁は、6月「平成25年度版消費者白書」を公表した。

「消費者白書」は、消費者政策における重要課題を国民にわかりやすく解説することを目的としたもので、平成24年度版は、平成24年8月に改正された消費者基本法に基づく第1回目の法定白書。第1部の分析編では「高齢者の消費者トラブル」を特集しており、この問題が社会的な関心事になっていることがわかる。

白書では、近年高齢者の消費者トラブルが目立っている理由として、社会の高齢化と、高齢に伴う身体能力や判断力の低下で消費者トラブルに巻き込まれるリスクが増えることをあげながら、高齢者の消費者トラブルの実態について詳しく解説している。高齢者トラブルについての主な内容を紹介する。


■高齢者を取りまく社会経済情勢
高齢者の消費者トラブルの直接的・間接的な原因として、お金、孤独、健康の3つの不安をもっていることを指摘。

・お金の不安――高齢者は貯蓄をもっていても、収入がない。
2012年の1世帯あたりの平均貯蓄額を世帯主の年齢階級別にみると、60歳代の2249万円をピークに減少。また、年間世帯年収は50歳代の816万円をピークに減少している。

・孤独――男性の単身高齢者は、困った時に頼れる人がいない
ひとり暮らしの男性の20%は、「困った時に頼れる人がいない」と回答。とりわけ大都市在住のひとり暮らしの男性にそう答える人の割合が強い。

・健康――消費行動で関心が高いのは健康
高齢者が「優先的にお金を使いたいもの」として、42.8%が健康維持や医療・介護のための支出をあげており、消費行動においても健康に対する関心が高いことがわかる。

■高齢者の消費者トラブルの実態
・高齢者の相談件数は人口ののび以上に増加
全国の消費者相談センターに寄せられる高齢者の相談の総件数は、2012年度では2007年度に比べて20.4%減となっており、65歳未満の相談件数も33.2%減となっているが、65歳以上の相談件数は34.7%増加している。この間の65歳以上人口ののび率は12.1%なので、相談件数ののび率が上回っている。

・相談件数で多いのは化粧品と医療サービス
2012年度の高齢者の相談件数で、商品で多いのは化粧品、サービスで多いのは医療。また、高齢者特有の「介護ベッド用手すり」による死亡・重症事故は、この数年依然として発生しており、死亡事故の比率も高くなっている。

・電話勧誘に関するトラブルが増加
2003年と2012年を比較すると、高齢者の訪問販売による消費者トラブルは43.5%から19.0%に減少している。一方、電話勧誘によるトラブルは8.0%から19.5%に増加している。

・相談1件あたりの平均購入金額が増加
高齢者の1件あたりの平均契約購入金額を年度別にみると、2003年度の約106万円から2012年度は210万円と倍近くになっている。支払額の平均も同様の傾向で、高額化していることがしていることがわかる。

・高齢者は、金融商品の消費者トラブルが多い
高齢者の消費者トラブルで、近年上位を占めているのが金融商品。2010年はデリバティブトラブル、2011年未公開株、社債、2012年はファンド型投資商品が目立つなど、商品に流行がみられるのが特徴だ。

・高齢者を中心に二次被害が増加
二次被害とは、以前契約していた商品について「解約する」「損を取り戻す」など過去の被害の救済をよそおって勧誘され、金銭を支払わされること。この二次被害についての相談は、2011年から増加し、2012年度には約1万6000件となっており、そのうち高齢者からの相談は約8700件と半数以上を占めている。また、二次被害による支払額は高齢者で高額化が目立つ。

・健康食品の送り付け商法のトラブルが増加
健康食品の送り付け商法の高齢者の被害が急増している。2012年度は、総相談件数約1万4000件のうち高齢者からの相談は約8割を占め、前年比は約5.6倍になっている。

・「終活」に関するトラブルの増加を懸念
葬儀や墓などの準備を生前にしておく「終活」に関する消費者トラブルも、近年増加しているもののひとつ。葬式に関する相談件数は2012年度は約700件で、今後も増加することが懸念される。

■高齢者の消費者トラブルへの対応
・高齢者のトラブルはまわりの人からの相談が多い
30歳代〜60歳代の消費者トラブルは、本人からの相談が9割を占めている。一方、70歳代では約7割、90歳代では約3割で、高齢者では本人以外からの相談が多いことがわかる。

・高齢者のトラブルは、身近な人のサポートが必要
2012年度の「消費者意識基本調査」によると、この1年間で身近な高齢者が消費者トラブルで被害を受けたと回答したのは、全体の約2.2%。さらに、トラブルに誰が対応したかという質問では、本人と回答したのは3割にすきず、高齢者のトラブルでは、身近な人のサポートが必要なことがわかった。

・消費者センターの業務内容の周知や信頼度に課題
上記の調査によると、高齢者の消費者センターの認知度は約77%だったが、「信頼している」と回答したのは約13%。また、認知度の内容では、名前を知っている人は多くても、業務内容や自分が住んでいる地域の消費者センターの場所や連絡先を知っているのは約36%でしかなかった。

◎消費者庁
http://www.caa.go.jp/

◎平成25年度版消費者白書
http://www.caa.go.jp/adjustments/pdf/25hakusho_gaiyo.pdf

■2013.7.29  <効力停止>利用者への暴言や虐待で介護事業所などを処分――島根県  花みずき 花みずきの家
島根県と同県浜田市などで作る浜田地区広域行政組合は、7月18日、利用者への暴言や虐待などで浜田市内の介護事業所と有料老人ホームを6か月間の効力停止処分にしたと発表した。

県と組合によると、同一事業者が運営する小規模多機能型居宅介護事業所「花みずき」と老人ホーム「花みずきの家」で利用者への組織的、継続的な虐待が認められたため。具体的には「4点柵ベッド」による行動の制限などの身体的虐待のほか、暴言や威圧的な態度などの心理的虐待、エアコンや布団の利用制限や食事量の制限、受診の遅れなど介護や世話の放棄、放任があったという。

処分により、2つの施設では6か月間新規利用者の受け入れができなくなる。また、6か月間にわたって介護報酬の上限が8割となる。

【事業所の概要】
(1)小規模多機能型居宅介護事業所
■設置者の名称:合同会社喜楽安(代表社員 濱村史栄)

■設置者の所在地:浜田市港町275-3

■事業所の名称:花みずき

■所管:保険者(浜田地区広域行政組合)

(2)有料老人ホーム
■設置者の名称:合同会社喜楽安(代表社員 濱村史栄)

■設置者の所在地:浜田市港町275-3

■事業所の名称:花みずきの家

■所管:島根県

■今後の対応及び指導
保険者の浜田地区広域行政組合は、圏域内の地域密着型サービス事業者へ情報提供を行い、虐待防止の取り組みの徹底を要請するほか、高齢者虐待防止研修会を開催する。
県は、再発防止計画に基づく改善状況の確認と指導、県内各有料老人ホームに対する実地指導の実施、虐待防止の取り組みの徹底を要請する。

■2013.7.29  「金出さへんし、持ってへんし…」女子中学生にわいせつ行為 容疑で介護施設職員逮捕 京都府警 介護施設職員、飯田宏輝容疑者(31)
出会い系サイトで知り合った女子中学生とわいせつな行為をしたとして、京都府警少年課と中京署は29日、児童ポルノ法違反(児童買春)の疑いで、京都市南区の介護施設職員、飯田宏輝容疑者(31)を逮捕した。同署によると、容疑を認めている。

逮捕容疑は、インターネットの出会い系サイト「スマとも」を通じて知り合った京都市の中学3年の少女(14)に現金2万円を払う約束をし、6月13日未明、自宅で性交したとしている。

同署によると飯田容疑者は同月12日、サイト上に「中3です、絡んで」などと書き込んでいた少女に、「援交しよう」と持ちかけ、中京区内で落ち合った。当初、2万円を払う約束をしていたが、自宅に連れ込むと「金出さへんし、持ってへんし、レイプする」などといい、性交に及んだという。その後、自宅に戻った少女が110番通報した。

飯田容疑者は、13日午前8時ごろ、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で、少女の裸の画像を送りつけ「ばらまかれたいんか」などと脅して再会を要求。通報を受け少女に同行した同署員が飯田容疑者を確認し、裏付け捜査を進めていた。

飯田容疑者は母親と2人暮らしだったが、犯行時、母親は海外旅行中だったという。

■2013.7.29  グランフロントに介護機器の研究開発拠点 オリックス・リビング
オリックス不動産子会社で有料老人ホーム運営などを手がけるオリックス・リビング(東京都港区)は29日、JR大阪駅北側の複合ビル群「グランフロント大阪」で、介護関連機器の研究開発拠点を8月1日に開設すると発表した。

施設名は「オリックス・リビング イノベーションセンター」で、企業や大学などが最先端技術を発信する中核施設「ナレッジキャピタル」に設置。介護関連機器の開発会社に、オリックス・リビングが介護現場で培ったノウハウを提供するほか、老人ホームの居室や浴室を再現したスペースで機器の実証実験も行う。

すでにトヨタ自動車や村田製作所など6社の参画が決まっており、今後も参画者は増やす方針。オリックス・リビングの森川悦明社長は、「(便利な機器の開発で)介護される人の心と、介護する人の体を守りたい」と話した。

■2013.7.29  A’ZUMA、福祉タクシー参入 民間救急車と同等設備搭載
冠婚葬祭業のA’ZUMA(東京都三鷹市)は、福祉タクシー事業に参入した。患者を車いすやストレッチャーに乗せたまま、リフトで車内に収容して搬送できる車両を用意。民間救急車と同等の設備を積み込んでおり、万が一のときでも迅速に対応できるようにする。同社は事業展開に当たり、首都圏にある35カ所の病院と、20カ所の介護施設と提携。患者や施設利用者を取り込んでいく。3年後には年間900件の搬送を計画している。

同社では、搬送途中の救急車内で医療行為を行う民間救急サービス事業を行っている。この事業を通じて、「それほど重篤ではない患者からのニーズが高い」(荒井昭博社長)点を改めて認識。これを踏まえたノウハウを確立し、新事業に反映させていく。

タクシーは車いすだと、最大で4台を搭載できる。基本料金は車いすの場合、初乗り2キロで予約料金などを含めると2800円から。

■2013.7.30  高血圧や動脈硬化 桃に抑制効果
和歌山県立医科大(和歌山市)や国立和歌山高専(御坊市)などでつくる共同研究グループは29日、桃から抽出したエキスに高血圧や動脈硬化の抑制効果があることを確認したと発表した。

研究者らは「県特産の桃が、心疾患などの予防にも役立つ果実であることを広く知ってほしい」と話している。

県立医科大の宇都宮洋才准教授(細胞生物学)らが5年前から、桃の健康効能について研究を開始した。

ストレスや食生活の乱れで体内に過剰に分泌され、動脈硬化や高血圧の原因となるホルモンの一種「アンジオテンシン2」に着目。培養した動脈細胞にアンジオテンシン2を加え、桃の抽出物を入れた場合と入れなかった場合を比較した。その結果、抽出物が入っている場合、ホルモンの活動が大幅に抑制されたという。

研究グループは今月、イギリスの食品化学専門誌に研究結果をまとめた論文を掲載した。桃に多く含まれているポリフェノールの一種がホルモンの活動に影響を与えたとみており、今後、産地の住民らを対象に、心疾患や生活習慣病の発生率を調べ、食生活との関連性などを探っていく。

生活習慣病予防の指導に取り組む日本食生活指導センター(大阪市)の野々村瑞穂会長は「桃には高血圧の予防効果があるといわれていたが、その理由がはっきりしたと思う。産地のブランド力を生かしながら、健康にも役立つ魅力を広めてほしい」と話していた。

■2013.7.30  「手足口病」乳幼児に急増 まれに髄膜炎や脳炎の合併症
主に乳幼児の手足や口の中に発疹ができる「手足口病」の患者が急増している。ほとんどは自然に治るが、まれに髄膜炎や脳炎などの深刻な合併症を引き起こすケースもあり、厚生労働省は注意を呼びかけている。

国立感染症研究所の調査によると、全国約3000か所の小児科で7月1〜7日の1週間に感染が確認された患者は、1施設あたり平均4・73人。5月上旬から9週連続で増えており、昨年7月の同期比で約7倍となり、近年では2011年に次ぐ流行になっている。

厚労省結核感染症課によると、手足口病は4歳までの乳幼児を中心に、夏に多くみられる病気。ほとんどの場合、数日で自然に治るが、重症化することがあり、2日以上高熱が続いたり嘔吐おうとしたりした場合は医療機関を受診する。

主にエンテロウイルスに感染することで発症する。患者のせきなどで出るしぶきを吸い込む「飛まつ感染」や、おむつ替えなどの際に患者の便が付着した手で他の子どもに触れる「接触感染」によって広がる。厚労省の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、保育所に登園できる目安として、「解熱後1日以上経過し、普段の食事ができること」を挙げている。

■2013.7.30  売上5年2400万円偽る 大津の福祉法人過少報告、使用料免れ 滋賀県母子福祉のぞみ会
社会福祉法人「滋賀県母子福祉のぞみ会」(大津市)が、県の施設内で経営する食堂の売上額を県に過少報告していた疑いがある問題で、同会が少なくとも2008年度分から5年間にわたり、3施設で売上額などを計約2400万円偽り、約780万円の施設使用料を免れていたことが29日、県への取材で分かった。

県によると、施設の使用許可を申請する際、同会は09年度、希望が丘文化公園(野洲市)の食堂は実際には約360万円の黒字だったにもかかわらず140万円の赤字だと約500万円過少に報告し、約77万円の使用料を免れるなど、4年間で計280万円の減免措置を受けていた。

同様に売上額などを偽り、長寿社会福祉センター(草津市)は09、11、12年度で計約230万円、びわ湖こどもの国(高島市)は08〜10年度で計約260万円の使用料を免れていたという。県立図書館でも、過少報告はあったが減免措置に影響はなかったという。

県は2年に1度、同会を監査していたが虚偽報告に気付かなかった。同日、会見した県子ども・青少年局の東登志也副局長は「(同会に)十分な指導ができていたとはいえない」と釈明。本来支払われるべき使用料のうち、時効分(約88万円)を除く約690万円を請求する。今後、刑事告発や過料についても検討するという。

同会会長はこれまでの京都新聞社の取材に対し、不正を認めている。県条例では、不正で使用料を免れた場合、免れた金額の5倍に相当する過料を科すとしている。

■2013.7.30  ブルーベリーまつり:にぎわう 障害者就労支援施設3周年記念 角田 /宮城 臥牛三敬会
角田市の社会福祉法人「臥牛三敬会」が障害者の就労支援多機能型施設として同市笠島地区に作った、ジャムなどを製造販売する「工房美山の里」の開店3周年記念「ブルーベリーまつり」が開かれ、大勢の地域住民らでにぎわった。

同工房では西根6区地区住民が約1ヘクタールでブルーベリー約2000本を栽培。ジャム、ジュース、ドレッシングなどを製造販売している。このほかウメ、ユズ、アンズ、プラムなど添加物を一切使わないジャムも作っている。

「まつり」は、開店3周年記念と地域住民への感謝を込めて開催。開会式で同会の湯村利憲理事長が「地域住民の協力でまつりができた」とあいさつ。大友喜助市長が「農林業と福祉が一体となった素晴らしい事業だ。ブルーベリーの活用を図っていきたい」と祝辞を述べた。

地元の「高蔵太鼓」演奏が披露され、市内の野菜ソムリエ、一條公子さんがブルーベリードレッシングを活用した4種類の料理のほか、つきたてのモチ、新ジャガイモも振る舞われた。

商品の問い合わせは同工房

■2013.7.31  500円均一ショップ:JR吹田駅前に開店 「日本製」にこだわり 特産品や授産品、オリジナル商品も /大阪
JR吹田駅前の専門店街に先月、日本製にこだわった500円均一ショップ「ワン・ジャパン」が開店した。かつて世界で輝きを放った「メード・イン・ジャパン」も、近年は安価な外国製品に押さ気味。マネジャーの応根(おおね)かおりさん(48)は「日本製にはまだまだ可能性があると思う。その良さを知ってもらうことで日本のものづくりを盛り上げたい」と意気込む。

応根さんは20代のころ、会社経営をしていた父親に衣料品店の経営を任されたことがあり、結婚後も「いつかは自分の店を持ちたい」という夢を抱き続けてきた。子育てなどでなかなかチャンスがなかったが、2年ほど前から出店を計画。会社員だった夫一樹さん(41)も賛同し、脱サラして協力する約束をしてくれた。今年3月には、吹田市や市内の商工団体などが起業家支援のために設立した「すいた地域雇用創造協議会」のビジネスコンテストに、国産品に特化した500円均一ショップのアイデアを応募し、優秀賞を獲得。市の支援を取り付け、6月21日に開店した。

店内には、西陣織製品や愛媛県今治市の特産品「今治タオル」、障害者が作った授産品などがずらり。仕入れ先を地道に開拓することで税込み525円の低価格を実現できたという。

かおりさんがメーカーなどと一緒に考案したオリジナル商品もある。高級レース生地を使ったストールは、箕面市のレース卸業者「リバーサイド」と共同開発した。同社の川辺正量社長(67)は「本来はこのお値段で出せないような高級なレースを使っており、お買い得な商品だと思います」と説明する。

かおりさんは、中小企業や授産施設と連携し、こうしたオリジナル商品を増やしていきたい考え。「多くの人の支援で夢だった開業ができた。中小企業の雇用や、障害者の工賃の引き上げに協力することで恩返しがしたい」と話している。

■2013.7.31  介護給付を不正受給 大阪市、約3千万円 ドリームケアセンター
大阪市は31日、介護給付費約3千万円を不正受給したとして、訪問介護事業所「ドリームケアセンター」(平野区)の事業者指定を取り消すと発表した。加算額も含め返還を求める。

市によると、平成20年7月〜24年12月、利用者50人分について、虚偽のサービス内容を書類に書き込んだり、勤務実態のないヘルパーの名前を使ったりする手口で、サービスを提供したように装っていた。

利用者の通報を受け、市が今年1月から監査をしていた。

■2013.7.31  熱中症多発 搬送357人前年比1.3倍…奈良
県「暑さ我慢しないで」

熱中症がこの夏、奈良県内でも多発し、5月27日〜今月28日に搬送された患者は357人と、前年同期(279人)の約1・3倍に上っている。

平均気温が下がった今月後半は減っているものの、8月は、再び平年より気温が上昇する可能性が高く、県の担当者は注意を呼びかけている。

患者は梅雨明け後、高気圧に覆われ、蒸し暑い日が続いた先月中旬以降に急増し、7月も、ひと月で272人が搬送された。

年齢別にみると75歳以上が120人と最も多く、40歳以上65歳未満が73人、18歳以上40歳未満が49人。症状別では重症13人、中等症130人、軽症213人だった。

奈良市では、30度以上の真夏日が6月に11日間、7月(30日現在)に25日間あった。6月13日には、同月の観測史上最高となる36・5度を記録している。前年は6月が2日間、7月が23日間だった。

一方、7月中旬以降の患者数は前年の半分、113人にとどまっている。県では最低気温と平均気温がともに前年より1〜2度前後低かったためとみている。

県消防救急課の担当者は「今後も水分補給をこまめに行い、日中は外出や運動を控えて節電にこだわらず、冷房を使うなどの対策を取ってほしい」と話し、「お年寄りは特に暑さを我慢し過ぎないで」と呼びかけている。

■2013.7.31  「手足口病」患者、昨年の8.3倍に…感染研
乳幼児らの手や足、口内の粘膜に水ほうができる「手足口病」の患者が急増し、昨年同期の8・3倍に達していることが、国立感染症研究所のまとめで30日分かった。

手足口病はエンテロウイルスが原因で起き、大部分は軽症で治る。だが、今年は髄膜炎や致死性の脳炎を引き起こすことがある「EV71型」のウイルスが4分の1を占めるため、同研究所は「急にぐったりした場合などはすぐ医療機関を受診してほしい」と呼びかけている。

■2013.7.31  食堂売り上げ過少申告 大津の福祉法人 県から施設使用料減免 社会福祉法人滋賀県母子福祉のぞみ会
県は、社会福祉法人「県母子福祉のぞみ会」(大津市)が、びわ湖こどもの国(高島市)など県立3施設内で経営する食堂の売り上げを県に過少申告し、施設使用料の減額措置を受けていたと発表した。平成20年度からの5年間で、本来納付すべき計約783万円の納付を免れており、県は時効分を除く約694万円を同法人に請求した上で、過料の徴収も検討している。

同法人は母子家庭の生活安定や福祉向上を目的に設立された。食堂や宿泊施設などを経営し、母子家庭の母親に就業の機会を提供している。会員数は今年3月末現在で3524人。

県は、経営状況から施設使用料の減免が必要と認めた場合、条例に基づき使用料を半額にしている。県によると、同法人が売り上げを過少申告していたのは、びわ湖こどもの国のほか、長寿社会福祉センター(草津市)と希望が丘文化公園スポーツ会館(野洲市)。

同会館では、21年度の食堂の経営状況が実際には約360万円の黒字だったにもかかわらず、同法人は140万円の赤字と申告して77万円の納付を免れるなど3つの施設でほぼ毎年度収支を過少申告し、使用料の減免措置を受けていた。

■2013.7.31  大津市でも580万円減免 過少報告の福祉法人 滋賀県母子福祉のぞみ会
大津市の社会福祉法人「滋賀県母子福祉のぞみ会」が、県の施設内で経営する食堂の売上額などを過少報告し、施設使用料を免れていた問題で、同会が同市の施設内で経営する食堂と喫茶室でも計約580万円の減免措置を受けていたことが30日、市などへの取材で分かった。市は同会に対し、虚偽申告がなかったか調査を始めた。

同会は、市役所と生涯学習センター、老人福祉センター、JR大津駅、市民文化会館で食堂と喫茶室などを経営。市は条例に基づき、経営状況などを総合的に判断して2施設で使用料を半額にしているという。

京都新聞社が情報公開で入手した資料では、市役所1階の喫茶室は2010〜13年度で計約160万円、生涯学習センターは少なくとも08〜13年度で計約420万円の減免措置を受けている。

県施設での食堂経営をめぐる同会の虚偽申請が判明したことを受け、市も同会への調査を開始。今後、市に提出された収支決算書と実際の収支との比較や、関係者への聞き取りを行い、過少報告の有無を調べる。

■2013.7.31  新宿にうつ病などの精神障害者を対象とする就労移行支援事業所が8月1日にオープン
一般社団法人リエンゲージメント(所在地:東京都新宿区、代表理事:本田 勝人)は、東京都新宿区新宿2丁目にうつ病などの精神障害者を対象とした、就労移行支援事業所 リエンゲージメントを2013年8月1日にオープンいたします。

詳細URL: http://www.reengagement.org

うつ病などの精神障害に対する再就職支援は、大企業がEAP企業などと協力し、行うものが主流で、なかなか個人や中小企業が利用することが困難でした。
そこで、リエンゲージメントは、障害者総合支援法に基いて、福祉事業所を立ち上げることにより、利用者の自己負担0(ゼロ)円(※1)で利用できる、精神障害者に対する『最 就職支援』(※2)を提供できるようにいたしました。

●リエンゲージメントでは“回復”だけでなく“改善”を行います
うつ病などの精神障害を持った方が、医療機関などを受診し復帰しても、再発をしてしまうというケースが非常に多く、社会的問題ともなっています。
そういった社会情勢の中、どなたでも利用できるよう利用料金を0円とするだけでなく、医療機関にかかりながら“回復”と同時に、“改善”(もし同じ環境に戻っても再発しない)を目指した、こころの育成に力を入れます。

●最適なプログラムを提供(プログラム監修:代表理事 本田 勝人)
代表理事である本田 勝人は、心理業界に深く携わっております。

(1) 日本でも最大級のカウンセラー養成を経営し、数千人のカウンセラーを養成してきました。
(2) 年間12,000件以上のカウンセリングを提供する、日本では最大級のカウンセリングルームを経営し、精神科・心療内科がカウンセリングルームを調剤薬局と同じ位置付けで使って頂けるようシステム化(指示箋システム)してきました。
(3) 民間の心理業界を取りまとめ、全国心理業連合会を創設、代表となるなど経験があり、精神疾患の方がどの様に回復するのか、こころをどうやって育てるかを熟知しております。

これまでの経験を活かし、医療機関やNLPトレーナー、EAP企業などの協力を得ながら、どこにも真似のできないプログラムと再就職率(定着率)を実現していきます。

(※1) 自己負担0(ゼロ)円について
世帯年収300万円以下の方は、利用料金がかかりません。離職者・休職者を対象としているため、多くの方が無料で利用することが出来ます。
それ以上の世帯年収がある場合でも、1日最大830円程度の料金で利用が可能です。(お住まいの市区町村などによって異なります)

(※2) 『最 就職支援』とは
リエンゲージメント独自の造語であり、「トータルプログラム」の呼称。
ご本人にとって“最高”で“最適”な、“最後”の就職を目指して行う支援活動。

具体的には『回復+改善+職業紹介+就職後フォロー』の総合支援
1. 回復(通院や、精神科デイケア等に当る 但し投薬以外)
2. 改善(再発予防(1)こころの体質改善:メンタルトレーニングやカウンセラー養成の要素からこころを育てる)
3. 職業紹介(再発予防(2)ご本人が役割の持てる仕事を共に考え創造し、紹介)
4. 就職後のフォロー(再発防止:適宜相談受け、同行や訪問を行う)

●サービス内容(精神科デイケア、リワーク、就職支援を丁寧に統合)
(1) 精神状態の回復から改善
(2) 再就職に向かうためのトレーニング
(3) 就職前の企業(就職先)との調整
(4) 就職後の企業(就職先)訪問などのフォローアップ

●入所にあたってのながれ(入所前に市区町村による利用者認定が必要です)
(1) 心理査定(アセスメント)などを行い、症状・状態に合わせたグループ分け
  (初期、中期、後期の三段階)
(2) 通所(最大2年間、状態によっては直ぐにでも職業紹介へ)
(3) 退所に向けて医療機関の診断、心理査定を参考に就職準備・就職活動
  (オープン前より4件の精神科・心療内科との連携を確保)
(4) 再就職、企業との調整、再就職後のフォローアップ
  (人材紹介事業者、EAP事業者との連携を確保)

●対象者
休職者・離職者(うつ病などの精神障害者、就業経験のある方が主な対象)

●利用料金
世帯年収300万円以下の方は無料
それ以上の世帯年収がある場合でも、1日最大830円程度の料金
(世帯年収・お住まいの市区町村などで異なります)

■一般社団法人リエンゲージメント 概要
事業所名   : リエンゲージメント
事業内容   : 就労移行支援事業(主な対象は精神障害者)
所在地    : 〒160-0022 東京都新宿区新宿2-15-2 岩本和裁ビル4階
代表理事   : 本田 勝人
設立     : 2013年6月(事業所は2013年8月1日より開所)
スタッフ・講師: 精神保健福祉士、産業カウンセラー、
         社会福祉士、NLPトレーナー
URL      : http://www.reengagement.org

■2013.7.31  介護給付費不正受給:2600万円を 福岡市、業者を処分 てるガイドサービス
福岡市は30日、介護給付費約2600万円を不正受給したなどとして、同市東区の介護会社「てるガイドサービス」(照本弘子社長)を8月1日付で障がい福祉サービス事業者の指定取り消し処分などにすることを同社に通知したと発表した。市は不正受給額と加算金の計約2800万円を返還請求すると同時に詐欺容疑での告訴も検討する。今年2月時点の同社のサービス利用者32人は他の事業者に引き継がれる予定。

市によると、同社は2010年1月、今年2月、障害者対象の移動支援サービスなどで車を使用したのに公共交通機関を使ったように偽装。サービス提供時間を実際より長くなるよう書類も改ざんするなどし、介護給付費計2614万2958円を不正受給した。

昨年8月ごろから複数の通報があり、市は今年2月、同社に監査に入って不正事実を確認。悪質性が高いため、市は加算金も含め同社に返還請求する。同社職員は「社長の指示を受けてやった」と話している。

■2013.7.31  ドキュメンタリー映画:「世界一すてきな僕たち私たちへ」障害児の姿、生き生きと 江東で来月5日、完成披露上映会 /東京
江東区の障害児施設を舞台にしたドキュメンタリー映画「世界一すてきな僕たち私たちへ」(宮崎信恵監督)の完成披露上映会が8月5日、同区東陽4の区文化センターホールで開かれる。約3年にわたり撮影した映像には子どもたちの成長や生き生きとした様子が映し出され、宮崎監督(71)は「一人一人がかけがえのない存在だと伝えたい」と話している。

宮崎監督は40年近く福祉関係の教材などの映像を製作し、監督作品は100本以上。ハンセン病患者の詩人を描いた「風の舞闇を拓く光の詩(うた)」(2003年)などの映画作品も発表してきた。

「世界一すてきな僕たち私たちへ」は、知的障害などがある小学生から高校生30人が放課後に通う施設「こぴあクラブ」で撮影した。公園や室内で遊んだり、遠足に出かけたりする様子の映像に合わせ、女優の室井滋さんのナレーションで子どもたちの気持ちなどを解説している。

作品では障害特有の行動も映し出されているが、完成時に見た保護者全員が、子どもの顔と名前を出すことを了承した。北村恵子所長(50)は「見た目ではわからない障害は白い目で見られがちだが、子どもたちは言葉では表せなくても理由や言い分がある。映画を通じ、障害の特性を多くの人に理解してほしい」と話す。

5日の上映会は、午前10時▽午後1時▽午後6時半の3回。料金(当日)は、大人1200円▽障害者・中高生500円▽障害児・小学生以下無料。問い合わせはピース・クリエイト(03・3699・4883)へ。

■2013.7.31  介護サービス利用者、過去最高に 12年度25万人増
厚生労働省が31日発表した2012年度の介護給付費実態調査によると、1年間に一度でも介護保険サービスを利用した人は543万600人だった。前年度に比べ25万6800人(5.0%)増え、過去最高を更新した。

高齢化で介護が必要な程度を示す「要介護度」も上昇している。介護サービスを1年間利用し続けた人のうち、12年4月時点で「要介護1」だった人の26.7%は1年後に要介護度が上がった。

訪問介護や通所介護(デイサービス)など在宅で受ける介護サービスの利用者は約16万人増の331万人。夜間訪問介護などに対応した地域密着型サービスは、4万人増の約44万人だった。12年度の介護報酬改定で地域密着型の一つとして設けられた24時間対応の巡回サービスは、2800人が利用した。

特別養護老人ホームなど施設での介護サービスは、利用者1人あたりの費用額が在宅の2.4倍(13年4月審査分)となるなど給付費がかさむ。このため厚労省は、在宅や地域密着型のサービスを拡充している。施設サービス利用者は3万6100人増え117万人だった。

■2013.7.31  司馬遼太郎めざす全盲の学者 盲目の女旅芸人の存在と意義、「見えない」立場から発信
■国立民族学博物館 民族文化研究部の広瀬浩二郎准教授

−−最近は盲目の女旅芸人「瞽女(ごぜ)」の研究をされている

広瀬 そうです。新潟に江戸時代から目の見えない女性が三味線の芸能を受け継いできた職業集団があった。最後の瞽女といわれる小林ハルさんは2005(平成17)年まで生きておられた。話を聞いときゃよかったなとつくづく思うんです。小林ハルさんが「次の世は虫になっても私は目が見えて生まれてきたいんだ」っていうせりふを残してる。いじめとかあって、すごく苦労した方で目が見えない人生はこりごりだと。

大学院生のときにその言葉を知って反発というかストンとこないものがあった。当時、見えないことを強みとして生かしていく生き方ができればいいなと。それと相反する。今だったら本当のとこはどうなんですかってインタビューに行くと思う。当時は自分と違う捉え方をしてる当事者に会うのが怖かったんだろうなと思う。

−−それが研究に発展した

広瀬 2011(平成23)年に高田(新潟県上越市)に行ったときに瞽女さんの話を聞いた。展覧会で瞽女さんの存在であり意義を伝えていく方法もあるんじゃないか。それができるのは僕の強みかなと。今だったら真正面から小林ハルさんのことも取り上げられると思って。

昨年の4月から瞽女さんの展示コーナーを作ろうと。僕がやるんだったらやっぱり触るっていう要素を入れたい。日本展示場にあった秋山郷(新潟県津南町と長野県栄村にまたがった山深い里)の民家に入って雰囲気を味わってもらおうと。調べたら瞽女さんが秋山郷に行っていたという資料が出てきた。来館者に入ってもらって、いろりの周りに座ってもらって、CDで瞽女歌を聴いてもらうという体験プログラムがまとまった。

−−瞽女と自分を重ねることはありますか

広瀬 ありますね。今の世の中は健常者が障害者にサポートをしてあげるという発想になるわけですよね。瞽女さんの歴史を振り返ってみると目が見える人がお米やお金をあげてサポートしてた面はあるけど、それだけじゃない。テレビもラジオもない時代、いろんな情報を持って来てくれるわけですから大切な人とされていた。瞽女さんからすると待ってくれる人がいるから山道でも一生懸命歩いて行くし、感動してくれる聴衆がいるから一生懸命修業して素晴らしい芸を身につける。村人と瞽女さんは双方向のコミュニケーションだったんですよね。

両向きの矢印っていうのが今の世の中意外となくなっちゃってる。僕が大学生から今に至るまで一貫してるのは見えないっていう立場から何か発信していくこと。展覧会もそういう発想ですけども瞽女さんと通ずる面があるなと思いますね。

−−今後について目標を

広瀬 8月から3度目の米国留学をする。このチャンスを大事にしたい。2つテーマがあってユニバーサルミュージアムのネットワーク作りが一つ。米国にも同じようなことを考えている博物館があるので情報交換して世界的なネットワークに広げていく。もう一つは自分本来の宗教の研究もしっかりしておきたい。日系宗教の海外伝道、米国布教についての研究をする。触るっていう要素も一つの切り口にして宗教研究もできたらいいなと。

■2013.7.31  介護給付費不正受給:2600万円を 福岡市、業者を処分
福岡市は30日、介護給付費約2600万円を不正受給したなどとして、同市東区の介護会社「てるガイドサービス」(照本弘子社長)を8月1日付で障がい福祉サービス事業者の指定取り消し処分などにすることを同社に通知したと発表した。市は不正受給額と加算金の計約2800万円を返還請求すると同時に詐欺容疑での告訴も検討する。今年2月時点の同社のサービス利用者32人は他の事業者に引き継がれる予定。

市によると、同社は2010年1月、今年2月、障害者対象の移動支援サービスなどで車を使用したのに公共交通機関を使ったように偽装。サービス提供時間を実際より長くなるよう書類も改ざんするなどし、介護給付費計2614万2958円を不正受給した。

昨年8月ごろから複数の通報があり、市は今年2月、同社に監査に入って不正事実を確認。悪質性が高いため、市は加算金も含め同社に返還請求する。同社職員は「社長の指示を受けてやった」と話している。

 

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