残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース

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残しておきたい福祉ニュース

 2017年 
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

 2017. 2. 2 有馬温泉で障害者が就労体験 大きな成果が後押し
 2017. 2. 3 障害者働く「ともしびショップ」 各地に広がる 神奈川県
 2017. 2. 4 札幌の看護師自殺 残業70時間超 「過労死、人ごとじゃない」 母、遺影と法廷へ 3日初弁論
 2017. 2. 6 塀の中で盲導犬めざし子犬を育成 受刑者たちが世話  島根あさひ社会復帰促進センター 第8期盲導犬パピー育成プログラム
 2017. 2. 6 地域貢献の模範 厚木市の公民館を表彰
 2017. 2. 7 【相模原殺傷事件】「第1に考えたのは家族の分裂回避」 やまゆり園家族会長が講演
 2017. 2. 7 【相模原殺傷事件】やまゆり園の建て替え構想、夏に延期 「入所者の意向確認すべき」と異論続出
 2017. 2. 8 放課後等デイサービス  障害児の学童保育 施設急増で問われる質
 2017. 2. 9 住民向けに飲食の場 南伊勢の福祉施設が新設
 2017. 2.10 伊勢志摩サミットメディアセンター 仮設施設木材でベンチ 8施設の障害者らが作業
 2017. 2.11 「赤ちゃんポスト」神戸で準備 国内2例目、助産院で
 2017. 2.11 赤ちゃんポスト、神戸の助産院に設置計画 医師法に抵触する可能性も
 2017. 2.11 「赤ちゃんポスト」を関西に 団体が神戸に設置目指す方針表明
 2017. 2.11 赤ちゃんポスト、神戸に設置計画 全国2例目
 2017. 2.11 赤ちゃんポスト 塩崎厚労相「他の選択肢も知ってほしい」
 2017. 2.12 姫路の社会福祉法人がユースエール認定企業に
 2017. 2.13 【相模原殺傷事件】「大規模施設に建て替えやめて」 神奈川県障害者施策審議会で意見続出
 2017. 2.14 やまゆり園 「県立直営に戻す考えは」 再建巡り地元説明会
 2017. 2.15 野菜輸送コスト削減、社会実験スタート 障害者ら生産
 2017. 2.16 障害者グループホームの防犯 東大和市が補助金支給
 2017. 2.16 障害児預かる放課後施設、虐待や手抜き横行
 2017. 2.16 手織り工房 障害者と地域結ぶ場に 新潟秋葉区 20日、本格始動
 2017. 2.17 特養で要介護度を改善 熊本「みかんの丘」 自立支援の試み 歩行訓練や水分摂取… 介護報酬減るジレンマ
 2017. 2.18 小牧ワイン「信長」天下とるぞ 障害者ら醸造、3月発売
 2017. 2.20 相模原殺傷、建て替え構想の延期について家族に説明
 2017. 2.20 障害者家族の苦境訴え 「やまゆり園」再建で説明会
 2017. 2.20 保育園 IT導入で業務負担軽減の動き
 2017. 2.22 ま・めぞんの豆腐2年連続で入賞 安曇野の就労支援事業所
 2017. 2.23 障害者殺傷事件 職員3人がPTSDなどで労災認定
 2017. 2.23 障害者の駐車場を写真看板で確保 迷惑行為へ注意喚起 別府のNPO、病院に設置 [大分県]
 2017. 2.23 「1年間退職しません」 誓約書要求 保育士、怒りとため息/賞与返還、法人は否定
 2017. 2.28 光市の障がい者支援販売店「はんぷ工房 結ショップ」4周年 県外4施設の作品販売も


■2017.2.2  有馬温泉で障害者が就労体験 大きな成果が後押し
障害者に就労の機会を持ってもらおうと、兵庫県と県旅館ホテル生活衛生同業組合が有馬温泉(神戸市北区)で行うインターンシップが成果を挙げている。県によると、温泉街での就労支援は全国的にも珍しく、4年間で体験者13人が就職したといい、城崎温泉(豊岡市)でも同様に実施。1日には、有馬温泉で5年目の取り組みが始まり、セレモニーがあった。(久保田麻依子)

インターンシップは2012年度に始め、障害者は旅館や土産店で働く。昨年からは毎年2月1日を「有馬温泉ユニバーサルの日」と定め、障害者と旅館関係者の交流の場を設けている。

県によると、12年度=4人▽13年度=2人▽14年度=4人▽15年度=3人−の体験者がそれぞれ就職した。またインターンシップをきっかけに、体験者以外の22人が有馬温泉内で働くようになった。

県などは城崎温泉で同様の取り組みを12年度に実施。その後途絶えていたが、昨年9月に再び行い、6人が参加したという。

今回は県内11の就労移行支援事業所などから、20〜40代の過去最多となる23人が参加。五つの旅館・ホテルや土産店、観光案内所で2、3日の2日間、接客や炭酸せんべい作りなどに挑む。

この日、有馬ロイヤルホテル(神戸市北区有馬町)であった式典には関係者約80人が参加。関孝和・県障害福祉局長が「働く体験を通して、生きる力を身につけてほしい」と激励した。その後、参加者全員が「コミュニケーションが苦手ですが、人の役に立ちたい」「タオルたたみをがんばりたい」などと抱負を語った。

その後、ステージイベントや温泉街のウオーキングなどで交流を深めた。
6日には修了式と体験発表がある。

■2017.2.3  障害者働く「ともしびショップ」 各地に広がる 神奈川県
障害者が働く喫茶やパン店は神奈川県内各地にある。かつては親の会などが市民と接する場として始めることが多く、近年は法人が運営する店が増えてきたという。はやりのコーヒーショップとはひと味違う、ゆったりとした接客が魅力だ。

海老名市役所1階にある「ともしびショップ ぱれっと」。昼が近づくと次々に客が訪れ、12あるテーブルが満席になった。

「ナストマトのお客様って、大きい声で言ってね」。調理場のスタッフが天野多恵さん(32)に声をかけ、パスタをお盆に載せた。天野さんはそろりそろりと丁寧に運んでいく。代表の藤田精子さん(63)は「ランチタイムは戦場です」。

運営するのは、親や支援者で作る海老名市手をつなぐ育成会。藤田さんはその会長で、自身も障害者の親だ。障害者が市民と接し働く場として、2000年春に開店。4人の知的障害者が働いている。

「仕事は机を拭いたりスープをよそったり。すごく楽しい」と働き始めたばかりの堤勇太さん(20)。福井美知子さん(48)は「ノロウイルスがあるので机を拭くのも気をつけないと」と話す。「貯金して洋服や本を買うのが楽しみ」という篠田誠さん(41)は、働いて15年のベテランだ。

チェーン店のようなマニュアルに沿った接客はできない。それゆえの丁寧でゆったりとした雰囲気を、心地よいと感じる客に支持されているという。
藤田さんは津久井やまゆり園の事件後、「障害者はかわいそうだから優しくしよう」という風潮を感じるという。「本人は自分のことを不幸だなんて思っていない。障害者にも生きがいがあるし、その存在に助けられる人もいる」。店で接することで、そんなことも感じ取って欲しいという。


「ともしびショップ」は1989年に県庁内に1号店が生まれた。公共施設を中心に県内41カ所に広がり、県社会福祉協議会のウェブサイトに一覧がある。
横浜市が支援する「ふれあいショップ」も市内に9店舗。社会福祉法人やNPO法人が独自に運営する店も県内各地にある。

横浜市旭区で障害者が働く喫茶など12店は昨年12月から、「くらむぼんの地図 愉快なカフェスイーツ店マップ」を配っている。スタンプラリー形式で、持参すると特典も。問い合わせは喫茶カプカプ(045・953・6666)。

■神奈川県内に障害者40万人
神奈川県の統計によると、県内の障害者の数は昨年度末時点で40万5643人。人口の4・4%がなんらかの障害を抱えている計算だ。
身体障害者がもっとも多く27万835人。精神障害者は6万9814人。知的障害者6万4994人と続く。11年度末は全体で約35万6千人で、年々増加している。社会の高齢化が進み、加齢のため障害を負う人が増えていることが一因という。

神奈川は全国的に見ると、入所施設で暮らす障害者が極めて少ない地域だ。14年3月時点で施設に入所している人の数は5053人。人口10万人あたりの入所者数は全国平均の104・2人に対し、神奈川県は56・5で全国最少という。

県障害福祉課は「早い時期から地域で暮らしていく取り組みについて、障害者や家族、行政が協力して努力を積み重ねてきた結果が表れている」としている。
グループホームは増加が続いている。06年度に3528人だった利用者数は、15年度には7294人まで増えた。

■2017.2.4  札幌の看護師自殺 残業70時間超 「過労死、人ごとじゃない」 母、遺影と法廷へ 3日初弁論
札幌市の看護師、杉本綾さん(当時23歳)が2012年に自殺したのは過重労働でうつ病を発症したことが原因として、杉本さんの母親(53)が国に労災認定を求めた訴訟の初弁論が3日、札幌地裁で開かれる。就職1年目で時間外労働は月平均70時間を超え、睡眠は1日2、3時間だったという。「なぜ娘が死ななければいけなかったのか知りたい」と母親は訴える。

杉本さんは大学卒業後の12年4月に同市豊平区の「KKR札幌医療センター」に就職、「呼吸器センター」に配属された。タイムカードの記録で4月の時間外は47時間だったが、5月は91時間40分に達し、その後も65〜85時間と続いた。就職から8カ月後の12月2日、1人暮らしをしていた市内のアパートで自殺した。

母親は14年1月、生前の状況から、うつ病を発症していた疑いがあるとする医師の意見書を付け、労災認定を申請。札幌東労働基準監督署はうつ病の発症は認めたが「自殺と業務の因果関係はない」とし、労災を認めなかった。

杉本さんは幼いころから責任感が強い子供だった。中学2年の時に両親が離婚したが「5歳下の妹の面倒をみたり、食事の支度をしてくれたりするなど優しい子だった」という。母親が医療機器メーカーの仕事で家族を支えてきたこともあり、「人の役に立つ、医療の仕事をしたい」と公立大の看護学部に入学。就職後も1日の勤務後に業務の反省点などをまとめる「振り返りシート」で上司から指摘された課題について、毎日深夜2〜3時ごろまで医学書などで勉強していたという。

12年7月から1人暮らしを始め、その後も月1〜2回は実家に帰省していたが、実家に戻る度に杉本さんはやつれ、笑顔がなくなっていった。亡くなった後に携帯電話を確認したところ、この頃からSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に「存在消せるか、死ぬか、とか考えました」「自分消えればいいのに」などの書き込みがあった。

11月下旬に久しぶりに実家に家族が集まり、妹を含め3人で将来の結婚などについて話したが、杉本さんは「つかれた」と言い、すぐに寝てしまった。翌日、自宅まで送り届け、何気ない会話をして「じゃあまたね」と別れたが、8日後、病院から杉本さんが出勤しないと連絡があり、駆け付けたアパートで娘の変わり果てた姿を見た。「甘ったれでごめんなさい」などと書かれた遺書が残されていた。

「心のどこかで娘は大丈夫だと思ってしまった。仕事なんてもういいから家に帰っておいでと、無理やりにでも娘を引き留めればよかった」と今でも自責の念が消えない。3日の弁論では遺影を持って意見陳述する。「過労死は人ごとではない。娘の死を無駄にしないためにも同じことは繰り返してはいけない」

過酷な勤務実態

日本看護協会が2008年に実施した調査によると、全国の交代制勤務の看護師のうち、推定約2万人が月60時間を超える時間外勤務をしている。同年10月に大阪高裁が過去3カ月の平均残業時間が56時間の看護師の過労死を認定したケースもあり、全国の看護師の23人に1人が過労死と隣り合わせの勤務実態になっている。

看護師の離職率は14年度で平均10・8%で、新卒は7・5%。新卒は10年前の9・3%から改善しているものの、精神的な負担も含め、過酷な勤務実態が続いているとされる。
看護現場に詳しい労働経済ジャーナリストの小林美希さんは「多くの病院は慢性的な人手不足で、新人看護師もすぐに一人前の仕事を求められ、夜勤業務を任されることが多い」と指摘する。最近では内科や外科にかかわらず、さまざまな患者が集まる混合病棟が増えており、「専門知識の幅が広くなり、新人にとっても負担になっている」と話す。



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2009年、うれしそうにピースサインを見せながら、満面の笑みを見せているのは、杉本 綾さん。
しかし、この映像の3年後の2012年、自分の夢だった看護師になってからわずか8カ月、23歳の若さで命を絶った。

遺書には、「甘ったれでごめんなさい」とあった。
自殺の原因は、長時間労働などでうつ病を発症したことだとして、母親が国に労災を認めるよう訴えを起こし、3日、初めての弁論が開かれた。
祖父母の病気をきっかけに、看護師の道を目指した綾さん。
大学の卒業アルバムには、「(どんな看護師になりたい?)心身ともに癒やす看護師」、「(あなたの野望は?)いつも幸せって言える人生」などとあった。
そんな綾さんが就職したのは、北海道・札幌市にある総合病院。
綾さんの時間外勤務の全記録を見ると、看護師になって、わずか1カ月後の5月は、91時間に及んでいる。
その後も、毎月65時間を超える時間外勤務を重ねた。
母親は、働き始めてから1カ月で、綾さんの異変を感じていた。
母親は「なんで、そんなに学生のように勉強しているのということを聞いたら、こうしないとついていけないっていう。その言い方がとてもつらそうで」と話した。

1日の勤務後に作成が義務づけられていた、先輩看護師との記録には、「なんでその処置が必要か、根拠について確認してください」とあった。
作業手順や考え方、知識不足の指摘。
徐々に、綾さんは追い詰められていった。

当時のSNSには、「ここ最近、絶不調です」、「本気でどうやったら病院に来なくていいか、存在消せるか、死ぬか? とか考えました」などとあった。
そして11月30日、夜勤明けで泣きながら帰宅した綾さん。
SNSには、「看護師向いてないのかもー」、「あーあ、自分消えればいいのに。なんてねー!」などとあった。

この投稿の2日後、綾さんは1人暮らしのアパートで、遺体として発見された。
遺書に記されていたのは、自分にとっての幸せについてだった。
遺書には、「自分が大嫌いで、何を考えて、何をしたいのか、何ができるのか、全然わからなくて。考えなくていいと思ったら、幸せになりました。甘ったれでごめんなさい」とあった。
母親は「とにかくもう一生懸命、足をさすって温めようとしたんですけど、結局、目を開けてくれなかった」と話した。

母親は国に、綾さんは過労によりうつ病を発症したとして、労災認定を求めた裁判を起こした。
3日に開かれた初めての弁論で、母親は帰宅後の娘の自宅での仕事は、一切時間外として考慮されていないと主張。
一方、国側は請求を退けるよう求め、争う姿勢を示している。
母親は「生きていたら27歳で、頑張っていたら、とても頼もしい先輩看護師になっていただろうなと」と話した。
勤務先の病院は、今回の裁判や当時の勤務状況について、コメントできないとしている。

■2017.2.6  塀の中で盲導犬めざし子犬を育成 受刑者たちが世話  島根あさひ社会復帰促進センター 第8期盲導犬パピー育成プログラム
「がんばれよー」
「元気でな」
犬を抱きしめ、ほおずりする人。体をさすり、頭をなでる人。犬のほうもひざに乗ったり、顔をなめたりして、全身で甘えている。

http://social-welfare.rgr.jp/storage/20170206-puppywalker.jpg

これは1月23日に島根あさひ社会復帰促進センターでおこなわれた第8期盲導犬パピー育成プログラムの修了式の光景だ。33人の男性受刑者が、自分たちが10か月間育てた6頭の犬と別れを惜しんだ。

島根県浜田市旭町にある同センターでは、公益財団法人日本盲導犬協会との協働で、受刑者が盲導犬候補のパピー(子犬)を育てるという日本初の試みをおこなっている。訓練生(同センターでは受刑者のことをこう呼ぶ)は、日本盲導犬協会から託された生後2〜4カ月の子犬と月曜から金曜までともに生活し、週末預かる地域のボランティアと協力しあいながら、人といるのが楽しいと思えるような犬に育てる役割を担う。

このプログラムの最大の目的は、不足している盲導犬を一頭でも多く視覚障害者のもとに送り出すこと、そして、そのプロセスを担ってもらうことで、訓練生の人間的成長を促し、更生を進めることだ。よくアニマルセラピーと混同されるのだが、目的は訓練生の癒やしではない。彼らが塀の中でパピーウォーカーを務めるという社会貢献のプログラムである。実際、ここで育った第7期までのパピー40頭の中から、すでに12頭の盲導犬が誕生し、視覚障害者の人々のよきパートナーとなっている。

刑事施設のなかで動物を育てるのは、手間もかかるし、気も使う。それでもおこなうメリットは何なのだろうか。

一つは、動物の存在が社会的触媒作用をもたらすということだ。パピーのいるユニットは他のユニットに比べ、人間どうしのトラブルが圧倒的に少ない。また、心を閉ざし、内に引きこもりがちな人でも、パピーの世話をとおして会話に参加し、だんだん明るくなっていく。パピーの存在はともすればネガティブになりがちな刑務所の人間関係のよい潤滑油となっている。

とくに、盲導犬パピー育成プログラムでは、職業訓練として点字点訳を学びつつパピーを育てる方式のため、それまで考えたこともなかった視覚障害者への想いが各人に生まれているのを感じる。社会を傷つけた人たちだからこそ、自分たちが社会に還元できるものを見いだすことの意味は大きい。誰かに何かを与えられることほど、その人のセルフ・エスティーム(自己肯定感)を高めるものはないと思うからだ。

二つ目は、動物をケアすることが人としての成長や心の回復を助けるということだ。動物は相手が犯罪者であろうと病人であろうと、自分をかわいがってくれる人には無条件の信頼と愛情を与える。私は動物介在プログラムを取材して20年になるが、動物とのかかわりが人の立ち直りを助ける最大の理由はそれではないかと思っている。動物に信頼され、愛されることによって、人に心を開けなかった人が少しずつ心を開き、忍耐と責任感を持って世話をするようになり、いっしょに世話をする仲間たちとのコミュニケーションもよくなっていく。慈しむ心が涵養されることで、人への思いやりも育っていく。

今回の修了式のあとで聞いた、ある訓練生の言葉を紹介したい。子どもの頃に両親が離婚し、ちゃんと育ててもらえなかったと感じていたというその人は、こう語った。

「パピーを育てていることを手紙で母親に知らせたら、自分が幼かったときの写真を送ってくれたんです。体重が何グラムだったかも書き添えて。パピーが夜中に吐いて、夜通し心配したとか、いろんな苦労もありましたけど、自分も親にこんな風にしてもらったんだな、ちゃんと愛されて育ったんだなあと感じました」

修了式のあと、パピーたちは日本盲導犬協会の訓練センターで、いよいよ盲導犬になるための訓練に入った。実際に盲導犬になるのは3割ほどで、あとは適性に応じて家庭犬になったり、PR犬や繁殖犬になるなどの「キャリア・チェンジ」をする。どの道が選ばれるにしても、誰かに愛され、幸せに暮らしてほしい。それが訓練生たち皆の願いだ。

■2017.2.6  地域貢献の模範 厚木市の公民館を表彰
厚木市立の依知北公民館(同市上依知、潮田春男館長)と睦合南公民館(同市妻田北、石射政夫館長)がこのほど、県公民館連絡協議会から2016年度の優良公民館表彰を受けた。
優良表彰は、事業内容や運営方法に工夫を凝らして模範となるような活動を行っている公民館を毎年度選定。両館長が1月30日に小林常良市長に受賞報告を行った。

依知北公民館は、親子の農業体験や中学生による吹奏楽も楽しめる敬老会などを開催。参加者をバスで送迎するなど地域の関係団体が主体的に運営している。

睦合南公民館は、幅広い世代に地域の歴史を知ってもらう講座やハイキング、まつりを実施。住民の参加意欲が高いことが評価されたという。

潮田館長は「今まで以上に地域の関係団体と協力して住みよい街にしていきたい」、石射館長は「地域に必要とされる事業や活動をよく精査して運営に取り組みたい」と語った。

■2017.2.7  【相模原殺傷事件】「第1に考えたのは家族の分裂回避」 やまゆり園家族会長が講演
元職員による昨年7月26日の殺傷事件で19人が死亡、27人が重軽傷を負った、神奈川県立の障害者支援施設「津久井やまゆり園」(相模原市)の入所者家族会「みどり会」の大月和真会長が22日、横浜市内で講演し、約300人が参加した。よこはま福祉実践研究会(代表=田中正樹・田中神経クリニック院長)主催の学習会で約40分間話し、会場からの質問にも答えた。これまで公の場でほとんど話さなかった姿勢から一転し、「こうした学習会で話すのは初めて。今日は皆さんの疑問に答えたい」とした。

大月会長の長男は自閉症で言葉を発することができず、2000年4月に同園に入所。事件当日は襲撃されなかったホームにいて無事だった。大月氏は15年4月、会長に就いた。家族会の会員は172人で、毎月の定例会の出席率は約60%。

会場からの質問への回答を含む概要は次の通り
http://archive.is/smEFG

■2017.2.7  【相模原殺傷事件】やまゆり園の建て替え構想、夏に延期 「入所者の意向確認すべき」と異論続出
建て替えを求めていた津久井やまゆり園の家族会は31日、本紙の取材に「私たちはあくまでも建て替えを希望する。その気持ちを皆さんにより一層ご理解いただく時間をもらえたと受け止めている」(大月和真会長)と回答した。

福祉新聞
http://archive.is/y3PBP

■2017.2.8  放課後等デイサービス  障害児の学童保育 施設急増で問われる質
放課後等デイサービスは12年4月、児童福祉法の一部改正でスタートした。
個別の支援計画を作成する児童発達支援管理責任者と指導員2人で始められるため、他分野の民間企業などの新規参入が目立っている。
一方で、児童発達支援管理責任者の実務経験は、障害者ではなく高齢者の介護など別の分野でも認められる。このため、障害の特性を理解しないまま受け入れるケースが全国的に問題化している。

◆指導員、資格要件なく 迎え忘れや一時不明も

障害児の学童保育とも呼ばれる「放課後等デイサービス」に異業種参入が相次いで急増し、孤立しがちな親子の支援になっている一方、「質」の確保が課題になっている。指導員に資格要件がないこともあって一部で障害者への理解不足のままサービスが提供され、「迎えに来るのを忘れられた」「預けた子どもが一時行方不明になった」といった問題も起きている。国や自治体が運営条件の厳格化や指導強化に乗り出す動きも出てきた。放課後デイの現状を探った。

2年前の1月。午後2時ごろ、12人の利用者を連れて佐賀市の森林公園を散歩していた放課後デイ事業所が、利用者の蛯名晃大さん(当時16歳)を見失った。母親の留美さん(同50歳)の携帯電話が鳴ったのは、それから1時間半後。「一人でどこかに行ってしまう癖があり、目を離さないよう伝えていたのに」

▽4年余で3倍超に
午後9時すぎ、警察から保護したと連絡が入った。留美さんは「ほっとしたと同時に、目を離した事業所への怒りが湧いてきた」と言い、事業所を替えた。

放課後デイは学童保育を利用しづらい子どもの居場所として2012年度に制度化された。利用料は保護者が原則1割負担、残りは公費で賄われる。社会福祉法人や医療法人以外の民間も運営できることから参加事業所が急伸、県内も4年余りで3倍超の71事業所(16年8月現在)に増えた。利用者の選択肢は広がる一方、中には「質」を問われる事業所も潜む。

佐賀市内のある施設に自閉症の長男を預けていた母親(53)は「勝手にお菓子を買い与えられていた」と話す。「息子の自立にもよくない」とお菓子を与えないよう訴えたが、「本人が喜んでいる」と取り合ってもらえなかった。

問題が起きる要因の一つに、国が定める人員配置基準がある。子どもに接する指導員に資格要件がなく、この母親も「障害者への知識が十分あるようではなかった。何も知らない人が指導員になれる制度はおかしい」と憤る。

▽保護者ニーズ高く
「ただ預かるだけの施設になっていないか」と指摘するのは、佐賀市でバリアフリー美容室を運営するNPO法人セルフの安永康子理事長。放課後デイには障害児を集団生活に慣れさせたり、自立を促したりする「療育」という役割があり、自閉症と知的障害がある子を育てた経験からその重要性を訴える。

「受け皿があることで気持ちが楽になる」「きょうだいの学校行事に行けるようになった」「なくなると働けなくなる」と保護者のニーズは高い。安永さんは「母親の息抜きや社会復帰のためにも必要なサービス」とした上で、「学齢期の放課後を施設で毎日過ごせば、その後の人格形成に大きく影響する。親は『施設内でどんな過ごし方をしているか』という意識を持って」と呼び掛ける。

看護師ら専門職を配置して重度心身障害児も預かる「いーはとーぶ」(小城市三日月町)。大野真如代表理事は「障害児と保護者が地域で生きていける社会にしたいと思ってやってきた。一部の問題がある事業所と一緒にされると困る」と語り、事業所同士が連携し業界全体で質向上に取り組む必要性を強調する。


■行政のチェック必要 西九州大社会福祉学科長の滝口真教授
「放課後等デイサービス」という同じ看板を掲げながら、事業所ごとのレベルに大きな差がある。行政が定期的にチェックし、頑張っている施設をきちんと評価するなど、サービスの質へ関与する必要がある。

看護師や保育士など有資格者をそろえる真面目な事業所ほど、人件費がかさんで運営が赤字化している問題や、施設職員が障害児について学ぶ研修の場も少なく、まだまだ制度に矛盾や問題がある。

障害児の介助は主に母親が担っているが、介助に疲れた母親が体や精神を病んでしまうと、障害児も共倒れしてしまう。それを防ぐためにも、放課後デイはなくてはならない。線引きは難しいが、ひとくくりに規制するのではなく、質のいい施設を守り、悪質な施設がなくなるような仕組みが重要だ。

■2017.2.9  住民向けに飲食の場 南伊勢の福祉施設が新設
南伊勢町神津佐(こんさ)の障害者就労支援施設「ファイト」の敷地に、地域住民らがくつろげる飲食スペースが新設された。施設を運営する「NPO法人ふくし・みらい研究会」は、地域住民の交流拠点と位置付け、高齢者支援にも力を入れる。

完成した飲食スペースは約四十五平方メートル。国の補助金を活用して増設し、昨年十一月にオープンした。施設に併設された「こんさっさ」で購入した弁当や惣菜などを、ここで食べることができる。

こんさっさは日用品や食料品に加え、昨年五月に総菜、十月には弁当の販売を始めた。施設周辺には、商店や食堂など高齢者が気軽に利用できる場所がなかったことから、評判は上々。昼食を買い求める地域住民らでにぎわうようになった。
店頭には、一パック百〜二百円の総菜や四百円の弁当をはじめ、カップ麺やパンなどが並ぶ。近くの浜川千夜子さん(83)は「一人暮らしなので、おかずを家で作らずに済み助かる。家からも近くて便利」と毎日のように総菜を購入する。

施設はこれまで飲食には手狭だったが、飲食スペースの増設により、おしゃべりしながら昼食を楽しむ高齢者が増えた。買い物に来た森井とよさん(88)は「ここはお年寄りのことを考えてくれる。今度は友達と集まって食事をしたい」と声を弾ませる。

ファイトは、二〇一三年八月に開所。現在は、障害者十三人が漁具の修繕や農作業などに取り組んでいる。
同会の田畑紀実理事長(70)は「週に一度、地域の高齢者が集まる食事会を開き、困り事や心配事を聞く事業も検討している。飲食スペースに気軽に立ち寄ってもらえれば」と話している。

■2017.2.10  伊勢志摩サミットメディアセンター 仮設施設木材でベンチ 8施設の障害者らが作業
昨年五月の伊勢志摩サミットで報道陣の取材拠点となった国際メディアセンター。その仮設施設の木材を再利用したベンチの作製が、伊勢市内の障害者施設で進んでいる。市が市内の八施設に作製を依頼。十四日から市内の小中学校や駅前広場、公共施設に設置する。

九日、同市小俣町宮前の市小俣さくら園で作業の様子が公開された。同園は知的障害者の通所施設で十九―五十七歳の十九人が、商品の包装やボールペンづくりなどの作業に従事している。ベンチ作りには施設の職員と共に通所者の男性二人が取り組んだ。

ベンチは背もたれや肘掛けのないタイプで高さ四十、幅百五十、奥行き四十五センチ。座面だけがメディアセンターに使われた木材の再利用という。

男性らは座面と足を組み立て、ドライバーやレンチを使い、ボルトやナットで固定。足にメディアセンターの木材を使っていることを説明する銘板を取り付けた。ベンチは、八施設で百六十台作製する。

■2017.2.11  「赤ちゃんポスト」神戸で準備 国内2例目、助産院で
親が育てられない子供を匿名で預かる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」を関西にも設けることを目指している団体が9日、神戸市北区の「マナ助産院」(3床、永原郁子院長)で開設を準備することを決めた。ただ「ゆりかご」には医師がいなければならず、嘱託の医師と契約するなどして神戸市の理解を得たいとしている。

団体は医師や弁護士らで作る「こうのとりのゆりかごin関西」(大阪府箕面市、理事長=人見滋樹・京都大名誉教授)。熊本市の慈恵病院に続く2番目の「ゆりかご」開設を目指している。

この日、大阪市内で開いた理事会で、設置費を約800万円、運営費を年1000万円以上と見積もり、寄付金や会費などで、マナ助産院を支援することなどを決めた。開設時期は未定。

マナ助産院は助産師や看護師ら計12人が勤務。理事会終了後、人見理事長らとともに記者会見した永原院長は「二つ目のゆりかごができれば、各地で開設する動きが加速するはずだ。宿った命を大事にする社会にしたい」と語った。

神戸市によると、受け入れた赤ちゃんを医療機関に搬送するかどうかの判断は、医師法に基づき、医師が行わなければならない。市は「医師の配置など法律上の要件が整えば、連携していきたい」としている。

■2017.2.11  赤ちゃんポスト、神戸の助産院に設置計画 医師法に抵触する可能性も
赤ちゃんポスト、神戸の助産院に設置計画 全国で2番目

実親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を関西で設立しようとしている市民団体が9日、神戸市内の助産院に設置する計画を発表した。これに対し同市は、助産院には医師がいないため、「医師でなければ医業をしてはいけない」とする医師法に抵触する可能性を指摘。慎重に進めるよう求めている。

団体は関西の医師らでつくる「こうのとりのゆりかごin関西」。計画によると、赤ちゃんポストは神戸市北区の「マナ助産院」(永原郁子院長)の敷地内につくる予定。窓口の内側に保育器を設置し、赤ちゃんが置かれるとブザーが鳴って看護師らがすぐに駆けつける仕組み。今年中の開設を目指しているという。

「in関西」理事長の人見滋樹・京都大名誉教授(80)は「新生児の蘇生技術も身につけたベテラン助産師が対応にあたる。嘱託医と契約できれば、問題ない」と話した。

一方、神戸市は同日夜に記者会見。甲本博幸・予防衛生課薬務担当課長は「子どもの命を救いたいという思いは十分理解はできる。ただ、赤ちゃんの安全を確保できるのか、預かった後の処遇をどうしていくのかという点が大事。医療機関やこども家庭センターなどの関係機関と十分に協議を重ねていただきたい」と要望した。

また、同市の延原尚司・こども家庭支援課長は「医師法の問題をクリアできるのであれば、設置に向けた相談には乗っていきたい」としたうえで、「(嘱託医で)OKなのか違反なのかどうかは分かりかねる。相談があれば、必要に応じて厚生労働省に確認したい」と話した。

赤ちゃんポストは2007年に全国で初めて慈恵病院(熊本市)で設立された。15年度末までに125人の子どもたちを預かり、年間約6千件の相談を受けてきた。その大半が県外からで、関西からは約2千件にのぼるという。

■2017.2.11  「赤ちゃんポスト」を関西に 団体が神戸に設置目指す方針表明
親が育てられない子どもを匿名で受け入れる、いわゆる「赤ちゃんポスト」を関西に設置しようと活動している団体が、神戸市の助産院に設置を目指す方針を発表しました。一方で、現状の計画には多くの課題があると懸念する声も上がっています。

これは、関西に赤ちゃんポストの設置を目指している団体「こうのとりのゆりかごin関西」が、9日に大阪・北区で会見を開いて明らかにしました。

それによりますと、9日に開かれた理事会で、神戸市北区にあるマナ助産院に、赤ちゃんポストの設置を目指す方針を全会一致で決めたということです。

赤ちゃんポストは、親が育てられない子どもを匿名で預かり、児童相談所を通じて施設や里親などに託す取り組みで、国内では唯一、熊本市の慈恵病院が「こうのとりのゆりかご」の名前で運営しています。

団体では、助産院の中に新たに専用の受け入れ設備をおよそ800万円かけて作り、嘱託の医師と契約して対応できるようにする方針です。

この団体の人見滋樹理事長は「関西から熊本の慈恵病院に、年間2000件の相談が行われており、放っておくことができない状況だ。ゆりかごの運営がいつからできるかはまだ未定だが、まずは相談事業をことし9月から始めたい」と話しています。

また、マナ助産院の永原郁子院長は「微力ですし、重責なので引き受けるかちゅうちょしましたが、命を守ることにためらっているわけにはいかない思いで、一歩踏み出しました」と話していました。

団体によりますと、設置についての神戸市への許可申請や児童相談所など、関係機関との具体的な協議などはこれから行うということです。

一方で、赤ちゃんポスト設置の方針について、緊急に治療が必要な子どもが預けられた場合など、実際に運営するには多くの課題があると懸念する声も上がっています。

児童福祉が専門で、熊本の「こうのとりのゆりかご」の検証に携わっている、関西大学の山縣文治教授は「『ゆりかご』を作る際は、子どもがいつ来るかわからず、病気や障害を抱えた子どもが来ることがあるが、嘱託の医師で対応できるとは思えない。現時点では十分な体制が議論されていない印象で、子どもへの思いだけで『ゆりかご』を作るのは危険だ」と指摘しています。


神戸市「助産院での開設認めない 厚労省の判断伝えた」

神戸市こども家庭支援課の延原尚司課長は「きのう、助産院の関係者などが市役所へ来て『こうのとりのゆりかご』を設置したいという相談があったが、詳細な説明はなかった。児童を保護するうえでの法律的な問題について指摘し、医師法に反するため助産院での開設は認めないという厚生労働省の判断を伝えた。計画が進んだ場合、今後、市でどのような対応をするかは決めていない」と話しています。

■2017.2.11  赤ちゃんポスト、神戸に設置計画 全国2例目
親が育てられない新生児を匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)について、関西での設置を目指すNPO法人が9日、神戸市北区の助産院に開設する計画を発表した。時期は未定だが、実現すれば2007年に運用を始めた熊本市の慈恵病院に次ぎ、全国2例目となる。一方、神戸市は「助産院での設置は医師法に抵触する」という厚生労働省の見解を示し、医師が関わる態勢づくりが課題となる。

神戸市北区ひよどり台2の「マナ助産院」に、NPO法人「こうのとりのゆりかごin関西」(大阪府箕面市)が設置する。ゆりかごはスタッフルームの一角に新設し、約800万円の費用を見込む。

また、望まない妊娠をした妊婦らの電話相談に応じる窓口を、今年9月にも設けるという。
これに対し、法人から計画の説明を受けたという神戸市の担当課長は同日の会見で、医師のいない助産院にゆりかごを置くことが医師法に触れるとした厚労省の考えを説明。「預かった赤ちゃんの健康状態を判断するのは『医業』に当たる」と述べた。

その上で「赤ちゃんポストを否定しているわけではない。医師法の条件を満たせば相談に応じたい」とした。
同市の見解を踏まえ、法人は24時間診察に対応できる嘱託医を置くことで開設を目指す方針を示す。ゆりかごの開設や運営、相談事業に充てる基金を設立し、寄付を募る。

全国初のゆりかごが設けられた熊本市の慈恵病院では、同市が「条件」として、子どもの安全確保▽相談機能の強化▽公的相談機関などとの連携−の3点を提示した。神戸での開設も、これらが課題となりそうだ。
慈恵病院は15年度末までの約9年間に計125人の新生児を受け入れており、近畿からも10人が預けられた。

NPO法人は関西の医療関係者や母子支援に取り組む市民グループが昨年9月に設立。マナ助産院は1993年の開設以来2千人以上の出産を扱った。現在9人の助産師が24時間体制で出産に対応している。

■2017.2.11  赤ちゃんポスト 塩崎厚労相「他の選択肢も知ってほしい」
親が育てられない子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の設置を、NPO法人が神戸市内で計画していることに関し、塩崎恭久厚生労働相は10日の閣議後記者会見で、実の親子関係に近い法律上の養親子関係を成立させる「特別養子縁組」制度にふれ、「他の選択肢があることも知ってほしい」と訴えた。

子育てや児童虐待の相談を全国の児童相談所が24時間受け付ける全国共通ダイヤル「189」では「まだ生まれていない妊娠中でも匿名でも相談にのっている」として利用を呼びかけた。

また、塩崎氏はNPO法人に直接、計画内容を聞くよう担当部局に指示する一方、「ポストに置き去りにすることがないよう、環境整備することが大事だ」として特別養子縁組制度や相談ダイヤルの周知を徹底する方針を示した。

■2017.2.12  姫路の社会福祉法人がユースエール認定企業に
離職率や有給休暇の取得実績などが一定水準を満たす「ユースエール認定企業」に、兵庫県姫路市の社会福祉法人谷内福祉会が認定され、10日、交付式が神戸市中央区の神戸国際展示場であった。同法人は姫路市で幼保連携型認定こども園「みどりこども園」を運営しており、同認定こども園としては全国初。2月7日付。

ユースエール認定制度は、労働者を酷使する「ブラック企業」が社会問題となる中、若者の労働環境を改善しようと厚生労働省が2015年に制定。若者雇用促進法に基づき、若者の採用や育成に積極的で、雇用管理などが優れた従業員300人以下の企業などを認定する。18項目の基準がある。

理事長 角谷幸子





ユースエール認定制度は、平成27年10月1日施行の若者雇用促進法によって創設された、若者の採用・育成に積極的で雇用管理の状況などが優良な中小企業を認定する制度です。認定を受けた企業は、認定マークを広告、商品、求人広告などに使用でき、若者雇用促進法に基づく認定を受けた優良企業であるということを対外的にアピールすることができます。また、都道府県労働局やハローワークによる重点的なマッチング支援、助成金の優遇措置などを受けることができます。


平成28年度から加わった優遇措置

日本政策金融公庫による低利融資
株式会社日本政策金融公庫(中小企業事業・国民生活事業)において実施している「地域活性化・雇用促進資金(企業活力強化貸付)」を利用する際、基準利率※から−0.65%での低利融資を受けることができます。



平成28年度 全国のユースエール認定企業 24社
宮崎県では
社会福祉法人エデンの園

■2017.2.13  【相模原殺傷事件】「大規模施設に建て替えやめて」 神奈川県障害者施策審議会で意見続出
神奈川県は3日、障害者施策審議会(座長=堀江まゆみ・白梅学園大教授)を県庁内で開き、県立の障害者支援施設「津久井やまゆり園」(相模原市)の再生基本構想を策定する部会の設置を決めた。部会は同園の入所者の意思確認の在り方、施設再建後の定員規模などを2月下旬から5月まで議論する。県が、今の入所者のためというよりも県の政策として議論するよう求めたところ、委員から「現在地に大規模施設を建てるのではなく、小さなものを分散整備してほしい」との意見が相次いだ。

県は部会の結論を受けて基本構想の案を6月上旬に公表し、関係者に説明した上で夏に決定する。今年1月の公聴会で建て替え方針に異論が噴出したため、基本構想の策定時期を当初予定の3月から延期する。

同日の審議会では、津久井やまゆり園の入所者がどこに住みたいのか時間をかけて聞くべきだとする意見が上がった。これに対し、県は「現在の入所者の住まいをどうするかという問題と建て替えの問題は別だ」(小島誉寿・福祉部長)と答えた。

入所者の意思確認には時間がかかるため、それを待たずに建て替えの必要性を導き出したい――。そう考えた県は「今の入所者のため」という視点よりも、県の政策としての入所施設の必要性を前面に打ち出した。

県は人口10万人当たりの入所施設(成人の障害者)の入所者数を持ち出し、神奈川県は全国で最小だと強調。もともと地域生活支援を進めていて、入所施設は足りないと説明した。「(障害者の)家族の負担を減らし、共倒れを防がなくてはならない」(小島部長)とも語った。

一方、「今の入所者のため」という視点から距離を置けば、「60億〜80億円かけて、定員130人規模の施設を現在地で2020年度までに建て替える」とするこれまでの県の方針に固執する根拠は弱まる。特に、大規模施設を整備することは、今の政策の流れとして掲げにくくなる。

それを意識するかのように、同日の審議会では「津久井やまゆり園の建て替え費用を減少し、他の地域に回してほしい」(鈴木孝幸・県視覚障害者福祉協会理事長)など、小規模施設を現在地を含む幾つかの地域に分散整備すべきだとする意見が複数の委員から上がった。

昨年7月26日の事件当時、短期入所を含めた同園の定員は160人で、157人が入所。現在は厚木市内の施設(分園)で暮らす40人を含む99人が在籍する。在籍者は4月から約4年間、横浜市内の施設(3月までに約1億円かけて改修)に仮入所する。

県は昨年9月、在籍する99人と県立の他施設に移った32人の計131人が再建後の同園に戻る前提で建て替える方針を決定。建て替えの理由は「改修では凄惨せいさんな事件を思い出してしまう」など、入所者や職員の心情を重視していた。

審議会の委員は20人で障害者団体、福祉事業経営者、学識者、首長で構成。基本構想を議論する部会の委員は8人で次の通り。

▽堀江まゆみ・白梅学園大教授▽堀越由紀子・東海大教授
▽冨田祐(県本人の会「希望」副会長、知的障害者)
▽野口富美子・県心身障害児者父母の会連盟幹事
▽安藤浩己・県知的障害福祉協会顧問
▽伊部智隆・県社会福祉協議会福祉サービス推進部長
▽小川喜道・神奈川工科大教授
▽在原理恵・県立保健福祉大准教授

■2017.2.14  やまゆり園 「県立直営に戻す考えは」 再建巡り地元説明会
46人が殺傷される事件があった障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)の再建構想の検討状況に関する地元住民向けの説明会が12日、同園体育館で行われた。主催した県が施設建て替えの理念や計画などを説明。約30人の参加者からは「この地域には静かな環境で過ごせるという良さがある」と好意的な意見がある一方、「県立直営時代は地元住民が多く勤めていて温かい交流が続いていたが、今はどうなのか」「事件の要因の一つには、県立直営から指定管理者制度に移したことがあるのでは」といった疑問の声も上がった。

現在地での大規模施設再建を柱とした構想を巡っては、障害者団体などから異論が続出。県は、構想の策定時期を3月から夏ごろまでに延期した経緯を説明した。

質疑応答では、大規模施設よりも地域生活への移行を進めるべきだという意見が障害者団体などから出されていることに対し、県の小島誉寿福祉部長は「(やまゆり園は)隔離された場所ではない」と理解を求めた。



説明会での主なやりとりは以下の通り。

■静かな環境という良さ
参加者 地域住民とともに生活できる環境が望ましいという意見が障害者団体などから出されている。やまゆり園のある千木良地区はそういうところからかけ離れているとされているが、そうではないと思う。ここでは、静かな環境で過ごせるという良さがある。障害者団体からさまざまな意見が出されているが、大多数の人の意見ではないと思う。

県 人里離れた地域という報じ方をされるが、相模原市は田舎ではない。遠く離れた地域からやまゆり園に来ているという見方をされることもあるが、入所者132人のうち地元の相模原市内の人は68人に上る。グループホームもあるし、日中活動の場もある。隔離された場所ではない。県の(対外的な)説明が不十分かもしれず、反省している。

参加者 やまゆり園ができてから50年以上がたつ。施設側と住民がさまざまな交流を重ねてきた。事件は悲しいことだったが、良い施設だと思っている。今後も地域密着であってほしい。

県 千木良地区は、「ともに生きる」ということを実践している地域だと思う。この地での絆を絶やさない取り組みをしていきたい。入所者のための施設ということだけではなく、在宅で暮らす障害者の拠点としても機能させていきたい。

参加者 県立直営時代は地元の方が多く勤めていて温かい交流が続いていたが、今はどうなのか。地元住民が喜んで、胸を張って勤められるような施設だったら事件は起きなかったのではないか。旧相模湖町全体の街おこしになるような再生をしてほしい。

県 施設やグループホーム、日中活動の場などで住民の方に従事してもらっている。ギャラリーなどを整備することで、住民が密接に関われるようにしたいと考えている。

■報道陣に園を公開して
参加者 元職員です。60〜80億円という膨大な税金が投入されるのに、多くの方が納得しているとは言えない。なぜ建て替えが必要なのかということを広く知ってもらうためには、園の内部を報道陣に公開したらどうか。また、現在地に同規模の施設を建て替えるのではなく、今の場所も含めて県内に分散させるべきだ。時代の流れは地域移行なのだから。

県 別の場所に建てたり分散型にしたりする場合、整備までかなりの時間がかかる。分散型は悪い案ではないが、現実的には難しい。

地域移行がうたわれて十数年たつ。当初はかなり移行したが、今はなかなか進まない現状がある。

やまゆり園入所者をグループホームで受け入れようと横浜知的障害関連施設協議会が名乗りを上げてくれたが、待機者もかなりいるという。具体的にどこのグループホームが空いているのかが明らかになっていない。

「(大規模施設再建は)時代錯誤だ」と言われているが、県としては地域移行という理念だけでは済まない。入所者がグループホームで生活できるか見極めなくてはいけない。本人が自宅で住みたいとなった場合でも、家族の意見も考慮する必要がある。家族には老後のことを考えて施設に入所させたという苦い思いがある。自宅に戻ったら両親共倒れを招きかねない場合もあり、慎重に対応していきたい。

施設公開の件は回答を持ち合わせていないので、意見として持ち帰りたい。

■県立直営に戻す考えは
参加者 元職員です。事件の要因の一つには、県立直営から指定管理者制度に移したということが上げられると考えている。県立直営に戻す考えはあるか。

県 県立直営に戻す考えはない。職員の確保などをゼロからやらなくてはならない。物理的に不可能。

参加者 別の施設で家族会の会長をしています。やまゆり園を運営する「かながわ共同会」への県の補助金がこの10年余り、大幅に削られている。市民感覚からいうと尋常ではない。この影響がどう事件に作用したのかを考えていく必要がある。

県 指定管理者に移行した最初の2年は県職員が派遣されていたという事情がある。終身雇用の県職員では平均年齢が高く、賃金水準が高かった。民間では若い力が活用されているので、平均賃金が違ってくるというのが減額の大きな理由。

県とかながわ共同会で意思疎通ができていなかったのではないかという指摘があり、是正していかなくてはならない。

■2017.2.15  野菜輸送コスト削減、社会実験スタート 障害者ら生産
障害者を雇用するなどして農業に参入している社会福祉法人や企業が13日、生産している野菜を共同で輸送して物流コストを削減する社会実験を始めた。大阪市此花区の事業所でトラックの出発式を行った。

「ミルクラン社会実験」と名付けて行われ、農業と福祉を連携させる「ハートフルアグリ」を推進する府が事業を委託した。ミルクランは「巡回集荷」の意味を持つ言葉で、牧場を回って牛乳を集荷する行為になぞらえてこう呼ばれる。社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会、ハートランド、舞洲フェルムの3団体による共同企業体が事業を担う。

府によると、これまでは事業者がそれぞれ野菜を輸送して仕入れ先に納めていたが、安定的に事業を継続するために収益の改善が課題になっていた。社会実験では物流コスト削減だけでなく、趣旨に賛同する仕入れ先を増やす狙いがある。

今回は3団体にNPO法人などを加えた6団体が野菜を物流事業者のトラックで輸送し、レストランなどに納める。1日1便のペースで26日まで行い、効果を検証する。

■2017.2.16  障害者グループホームの防犯 東大和市が補助金支給
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が殺害されるなどした事件を受けて、東大和市は平成29年度の新規事業として、障害者が入所する民間グループホームの緊急防犯対策に着手する。防犯設備が未整備なホームに、防犯カメラ、警察への非常通報装置などの設置について補助金を支給する。新年度予算案に10カ所分、600万円を計上した。

同市内には20カ所以上の障害者グループホームがあり、1カ所当たり5人ほどが暮らしているという。
このうち、防犯設備が整備できていないホームを中心に、設備導入費用として1カ所60万円を上限に補助する。

想定している設備は、防犯カメラなどのほかに、部外者が建物内に簡単に入れないようにするための門扉やフェンス、接近者関知センサー、カメラ付インターフォンなど。新年度入り後、早急に実施し、年内に整備を終えたい意向だ。

■2017.2.16  障害児預かる放課後施設、虐待や手抜き横行
障害児を放課後や休日に預かる「放課後等デイサービス」事業で、児童や生徒への虐待や、質の低いサービスが横行していることが、明らかになった。

福祉のノウハウを持たず、営利目的で参入する業者が相次いでいることが大きな要因として、厚生労働省は4月から、専門知識を持つ職員の配置を義務付けるなど、運営の条件を厳しくする方針を決めた。

■4年で81件
「職員が児童に性的な虐待を加えている」。昨年10月、外部から情報提供を受けた東京都と足立区は、株式会社が運営する同区内の放課後等デイサービス事業所に対し、児童福祉法に基づく立ち入り調査を行った。この事業所によると、昨年夏頃、複数の男性職員が女児のスカートをめくったり、わいせつな言葉をかけたりしたほか、部屋の一角にバリケードを組み上げて児童を閉じこめたこともあったという。都と区は、事業者に改善を指導。事業所の社長は「職員の行動に目が行き届かなかったのは申し訳ない」と謝罪し、今後は定期的に職員の研修などを行い、事業を継続するとしている。

■2017.2.16  手織り工房 障害者と地域結ぶ場に 新潟秋葉区 20日、本格始動
新潟市秋葉区のJR矢代田駅前に、カフェを併設した手織り工房「ほほえみ ほのか」が20日、本格オープンする。知的障害や精神障害のある人が「さをり織り」と呼ばれる手織り物を生産。来店者は飲み物を手に作業を見学し、作品も買える。「地域の住民らに刺激を受けながら、よりよい品を作っていきたい」と関係者は意気込んでいる。

「ほほえみ ほのか」は障害者支援施設として、南区などを中心に10施設を展開する社会福祉法人白蓮福祉会が運営。区内の10人が通って利用する。
75平方メートルのフロアに織り機を7台置き、工房に。半分は8席を備えたカフェスペースにした。利用者がホールスタッフを務め、生豆を焙煎(ばいせん)したこだわりのコーヒーや昆布茶などを提供する。

区内に開く障害者福祉サービス事業所「ワークセンターほほえみ」が手狭になったため、新施設開設を計画。利用者の家族が経営するコンビニエンスストアを閉じると聞き、借り受けて改修した。工房は1日に先行オープンした。

生産するさをり織りは、決まった折り方や見本などがなく、作り手が感性のままに織るのが特徴。障害者が個性を表現して制作できる手工芸として、1980年代から全国の施設などで導入が進んだ。
工房では、毛や綿、絹など素材や色合いも多彩な200種類以上の糸から、利用者が自由に選んで織り上げる。一角には直売コーナーを設け、反物をはじめ、めがねケースや髪留めなどに仕上げた小物も並べた。織り手によって織り目の大きさに個性が出るため、反物の価格は長さと重さで決めている。

又地千鶴施設長(56)は、「訪れる人には利用者と接する中で、障害のある人も地域の一員なのだと感じてほしい」と話す。
カフェの営業時間は午前10時〜午後3時。17日まで内覧会を開いており、コーヒーを無料で振る舞う。問い合わせは「ほほえみ ほのか」、0250(47)5011。

■2017.2.17  特養で要介護度を改善 熊本「みかんの丘」 自立支援の試み 歩行訓練や水分摂取… 介護報酬減るジレンマ
介護施設で暮らす高齢者の要介護状態改善を目指す「自立支援介護」が注目されている。十分な水分摂取や運動などで、入所者の自立度向上に取り組む熊本市の特別養護老人ホーム(特養)を取材した。

「なるべくお茶を飲んでくださいね」。テレビを見たり、おやつを食べたりしてくつろぐ入所者に職員が声を掛ける。起床時や就寝前、入浴後もそれぞれの好みの飲み物を勧める。廊下では、歩行器などで歩く練習をする人が目立つ。

熊本市西区河内町の特養「みかんの丘」(定員50人)は2012年、自立支援介護に取り組み始めた。「ベッドの上で過ごし、日々弱っていくだけでいいのか」という職員の疑問がきっかけだったという。

竹内孝仁国際医療福祉大大学院教授が提唱する方法に基づき、入所者の状態に合わせて1日約1・5リットルを目安に水分を摂取し、介護食ではなく普通の食事を食べる。下剤やおむつに頼らず、トイレでの自然排便を促し、つかまり立ちや歩行訓練といった運動も取り入れる。

こうした取り組みで、寝たきり状態から立ったり、歩いたりできるようになる人が増加。多くの入所者の生活リズムが整い、日中の睡眠やぼうっとする時間が減り、夜に熟睡できるようになった。

要介護度の平均は4年間で3・93から3・39(15年度)に改善した。80代女性は要介護4から2になって有料老人ホームに移り、夫婦で生活を始めた。90代男性は家族の介護負担が減り、頻繁に一時帰宅できるようになった。認知症で分からなくなっていた娘の顔を認識できた人もいた。


導入当初は、食事や排せつなどの介助に人手が要り、事務職員まで動員した時期もあった。「トイレに移動させたり、歩かせたりするのはかわいそう」などと反発してやめる職員もいた。
ところが、入所者の状態が改善してくると、介助は楽になり、夜間に熟睡する入所者が増えて夜勤職員の負担も減った。成果とともに職員のやる気も上がり、17%だった離職率は6%まで下がった。

施設長の池尻久美子さん(44)は「入所者の状態や体力をもう一度上向かせ、生活を豊かにしたい。それが介護職の専門性につながるはず」と強調する。
課題もある。介護保険制度では、入所者の要介護度が重くなるほど介護報酬が増えるため、要介護度が改善すると施設の収入は減る。みかんの丘では介護報酬改定の影響もあって、15年度の収入は12年度の約1割減。重度者の優先受け入れなどで加算を積み重ねて補っている。

池尻さんは「現状では、入所者の要介護状態を改善したいという意識が職員に芽生えにくい。成果を適切に評価し、それに見合った報酬が得られる制度を検討してほしい」と訴える。

●「改善したら報酬」 自治体に広がり 重度者受け入れ敬遠される懸念
高齢者の要介護状態を改善した介護施設に、自治体が成功報酬を出したり、表彰したりする試みは、各地に広がりつつある。

福井県は2015年、介護費抑制などを狙い、要介護度改善促進事業を開始。成果を上げた事業所に交付金を出し、先駆的に取り組んだ職員を表彰している。15年度は145事業所が参加し、対象となった高齢者1548人のうち、12・4%(192人)の要介護度が改善した。15、16年度予算はいずれも約1500万円。同県の担当者は「介護職の意識が変わってきた」と話す。

滋賀県や東京都品川区などでも同様の試みを実施。また、政府の成長戦略を策定する官民会議では昨年11月、自立支援介護の普及と要介護度改善を反映させる介護報酬の見直しなどが、有識者から提案された。

これに対し、全国老人福祉施設協議会(東京)は1月、要介護度のみを評価尺度として介護報酬を増減させることは「改善の見込みが厳しい高齢者の受け入れを阻害する」「高齢者が望まないリハビリなどを課すことになる」などと反対を表明している。

■2017.2.18  小牧ワイン「信長」天下とるぞ 障害者ら醸造、3月発売
障害のある人がブドウの栽培から醸造までする社会福祉法人AJU自立の家・小牧ワイナリー(小牧市)は、新商品「小牧城 信長」を発売する。ラベルの字を揮毫(きごう)した大村秀章知事に十七日、完成品を届けた。

ワイナリーは就労支援として運営され、県は補助金を出している。三十一人が働いている。
「信長」は小牧で生産したワインと、ポルトガルからの輸入ワインをブレンド。日本人で初めてワインを飲んだとされる織田信長にちなんだ。

試飲した知事は「ブドウの風味が強くてフルーティー」と太鼓判を押した。ワイナリーの山田昭義専務理事は「愛知のブランドに育てたい」と語った。
三月十日発売。赤白とも一本千八百円(税込み)だが、年内は三百円引きで販売。今年は一万本を出荷予定で、小牧ワイナリーのホームページから注文できる。

■2017.2.20  相模原殺傷、建て替え構想の延期について家族に説明
46人が殺傷された相模原市の知的障害者施設の建て替え基本構想のとりまとめ期限を夏まで延期したことについて、神奈川県は19日、入所者の家族に説明した。

神奈川県は、現場となった施設について、これまでと同様の大規模な施設に建て替える方針を決めていたが、障害者団体などからの反対意見を受け、今年度中としていた基本構想の取りまとめの期限を夏まで延期することを明らかにしている。

19日午後、「津久井やまゆり園」で行われた利用者の家族への説明会では、入所者の家族から「足元が固まらず、先が見えない」などと不安の声が相次いた。
また、横浜市の障害者団体が入所者をグループホームなどに受け入れる意向を表明したことを受けて、県は入所者本人への意向確認を行い、およそ6割が「分からない」「回答なし」だったことを明らかにした。

県は、基本構想の取りまとめは延期となったものの、2020年度内の完成に遅れは出ないとしている。

■2017.2.20  障害者家族の苦境訴え 「やまゆり園」再建で説明会
46人が殺傷される事件があった障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)の再建構想の検討状況について、県は19日、同園体育館で家族会に説明した。障害者団体などから「大規模施設の再建ではなく、地域での生活を目指すべき」との意見が出されている中、家族からは「地域で暮らすことが難しいから、やまゆり園にたどりついた」として、障害当事者や家族の苦境を訴える声が相次いだ。

この日は家族約100人が出席。県はまず、現在地での大規模施設再建を柱とした構想を巡って障害者団体などから異論が続出したことを踏まえ、策定時期を3月から夏ごろまでに延期した経緯を説明した。

質疑応答では、男性入所者の母親が、障害を理由に近隣住民から嫌がらせを受けたりするなど在宅生活で苦労を重ねてきた経緯を語った。「地域に密着して暮らすことができないから、やまゆり園に入った。子どもに重い障害がある親は地域の『地』の字も出ない」と訴えると、大きな拍手が寄せられた。

別の入所者の父親は、施設再建構想の策定が延期され、今後の議論によっては県の建て替え方針が揺らぐことを懸念。「われわれは足元が固まっていない。先が見えないという不安がある」と胸の内を明かした。

一方で、当初は全面建て替え案に反対で改修での対応を求めていた別の父親はグループホーム(GH)について「やまゆり園並みのサービスが整っているのであれば、GHという案もいいのではないか」と問題提起。横浜知的障害関連施設協議会が横浜市内のGHでの受け入れを表明しており、「現状ではGHについての説明が足りない。県主催の説明会を開いてほしい」と要望した。

「情報発信したい」
家族会の大月和真会長は説明会開会にあたり、「県側から『家族への説明会を報道陣に公開してもいいか』という要請があった。今、家族会は(建て替え問題を巡ってさまざまな意見を受けて)押されている状況ということもあり、公開することにした。家族会として今後も何らかの情報発信をしていきたい」と話した。

説明会終了後、報道陣の取材に応じた大月会長は「現実をみると、GHで暮らせない人もいるということを分かってほしい。一刻も早く建て替えを」と強調した。

■2017.2.20  保育園 IT導入で業務負担軽減の動き
保育士の不足が課題となるなか、保育園の間ではIT技術を使って業務負担を軽減しようという取り組みが始まっている。
このうち千葉県市川市の保育園では、スマートフォンを使った支援システムを去年7月に導入した。

保育園では、これまで135人の園児一人一人について、その日の様子や保護者への連絡事項を保育士13人が毎日連絡ノートに書き込んでいた。新たな取り組みでは、保育士と保護者がスマートフォンのアプリを使って、それぞれが連絡事項を入力したり、写真を送ったりすることができるほか、保育園の予定や給食の献立などの情報も共有できる。

22歳の保育士は、「毎日書き物が多かったが、その時間を子どもと接する時間に充てられるようになりました」と話している。また3人の子どもを保育園に預ける38歳の女性は、「写真が見られることで、一緒に体験しているような安心感が出ます」と話していた。

このシステムを開発したソフトバンクの湯浅重数さんは「保育園は、アナログの業務が多かったので、これからIT技術が役立ちます」と述べ、来年度までにおよそ1200の保育園などでの導入を目指すとする。

政府は保育士の業務負担をIT技術で軽減する取り組みを後押しするため、保育園に対して補助金を支給していて、情報サービス大手のリクルートホールディングスのほか、NTT西日本や日本ユニシスなどがこの分野に参入している。

■2017.2.22  ま・めぞんの豆腐2年連続で入賞 安曇野の就労支援事業所
安曇野市社会福祉協議会が運営する同市豊科の就労継続支援B型事業所「すてっぷワークま・めぞん」が作る絹ごし豆腐が、県などが開いた2016年度の県豆腐品評会で、最優秀賞、県知事賞に次ぐ審査長賞に選ばれた。昨年度に続き2年連続の入賞となった。

出品された69点の中から選ばれた。ま・めぞんの「ぎゅぎゅっと濃厚きぬごし豆腐」(税込み220円)は、市内産大豆ナカセンナリを使い、大豆の香りや甘みが出ているのが特徴という。事業所を利用する20〜50代の知的障害者ら12人が作り、直売のほか市内外に出張販売している。

審査長賞は昨年度受賞した県中小企業団体中央会会長賞より上位。利用者の等々力康夫さん(29)は「心を込めて作っている豆腐が評価されてうれしい」。降幡典明さん(39)は「多くの人においしいと喜んでもらえるよう頑張って作りたい」と話している。

■2017.2.23  障害者殺傷事件 職員3人がPTSDなどで労災認定
去年相模原市の知的障害者施設で起きた殺傷事件で、事件当時現場に居合わせた職員3人が、PTSD=心的外傷後ストレス障害などで、一時的に仕事ができなくなったとして、今月労働基準監督署に労災と認められたことが関係者への取材でわかった。

去年7月相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」に、元職員の男が侵入して入所者を次々に刺し、19人が死亡し、職員3人を含む27人が重軽傷を負った。

この事件では施設の職員たちが精神的なショックを受けたとして、神奈川県や相模原市が医師などを派遣して心のケアに当たっている。

こうした中、事件当時、夜勤で現場に居合わせた職員3人がPTSD=心的外傷後ストレス障害などで、一時的に仕事ができなくなったとして、今月、相模原労働基準監督署に労災と認められたことが、関係者への取材でわかった。この事件で、PTSDによる労災が認められたのは初めて。

ほかにも別の職員2人が事件で精神的なショックを受けたとして、労災の申請を行っているということで、労働基準監督署が労災認定に向けて、詰めの作業を進めている。

■2017.2.23  障害者の駐車場を写真看板で確保 迷惑行為へ注意喚起 別府のNPO、病院に設置 [大分県]
NPO法人「自立支援センターおおいた」(別府市)は、障害者らの専用駐車スペース確保のため、車いす利用者の写真とメッセージを表記した看板を西別府病院(同市鶴見)に設置した。後を絶たない迷惑駐車に対し、米国で実施された社会実験の手法を取り入れた。今後設置場所を増やし、注意喚起に努める。

障害者や高齢者、妊婦らが利用できる障害者等用駐車場は、車のドアが全開できるように横幅が3・5メートル以上と通常の駐車場に比べて広い。病院やホテルなどの設置者が入り口付近に設けている。しかし「急いでいる」「荷物が多い」などの理由で、対象者以外が駐車するケースが少なくない。障害者団体による2014年の千葉県内の調査では、約8割が不適切な利用をしていたという。

こうした状況を改善するため、14年に米国テキサス州で実施された社会実験に着目。車いす利用者の写真と「KEEP IT FREE(ここは空けておいてください)」とのメッセージを添えた看板を設置したところ、迷惑駐車は減少した。しかし看板がなくなると再び増え始めたという。

同法人が制作した看板はA4サイズで車いす利用者の写真と「ありがとう! その思いやりに感謝します」とのメッセージを加えた。これを高さ約1メートルの黄色い支柱に取り付け、2月3日、同病院の5台分の専用スペースに設置した。

同法人の五反田法行さん(32)は「適正な利用は利用者の良心にかかっている。車いす利用者や高齢者、妊婦など広い駐車スペースが必要な人がいることを多くの方に知ってほしい」と話している。

■2017.2.23  「1年間退職しません」 誓約書要求 保育士、怒りとため息/賞与返還、法人は否定
保育士不足が深刻化する中、複数の保育所を運営する埼玉県内の社会福祉法人とグループの株式会社が、保育士に賞与を渡す際「1年間辞職しません」との誓約書を提出させていたことが分かり、問題となっている。誓約書は保育士が年度途中で辞めるのを防ぐためだが、保育士らを支援する労働組合は「労働環境の改善ではなく、誓約書で離職を減らそうとするのはありえない」と主張。専門家は「辞めさせないために脅しをかけるような事業者は、少なからずある」と指摘する。

誓約書を書かせていたのは、グループ全体で首都圏に約50の保育所を展開する社会福祉法人と株式会社。同法人や保育士らによると、2015年3月と16年3月に「年度末賞与」を支給する際、1年間継続して勤務する保育士を対象に支給するとの趣旨から、あらかじめ「1年間退職しません」と記載された誓約書に押印とサインをさせ、提出を求めていた。

「誓約書を手渡された時、びっくりして『これは変じゃないですか』と言った。これまで勤めた園で、辞めないように誓約書を渡されたことなどなかった」。同法人の埼玉県川口市の保育所に勤務する中堅の保育士は憤る。

別の20代の保育士は「園長から、年度途中で辞める場合は賞与を返金するように言われ、それがプレッシャーになり、年度末まで我慢して働いた同僚もいた」という。この保育士は「年度途中で辞めるなとか、(休職で職員が減るため)妊娠するなとか言われると、保育士を消耗品としか思っていないんだなと感じる」とため息をつく。

毎年多数の保育士が入れ替わり、子どもたちが「先生がいなくなった」と泣いて、落ち着きを失っている様子もあった。保育士は「事故が起きる可能性も増える。保育士がころころ代わると、子どもの成長に合わせて適切な発達を促す良質な保育もできない」と訴える。

厚生労働省によると保育士の離職率は全国平均で約10%。全産業平均と比べ賃金が低いことなどが背景にあり、政府は保育人材の確保に向け、処遇改善を急いでいる。

一方、同法人は保育士の離職率は10〜20%程度(パートを含む)と説明する。しかし、同法人の保育所に勤める保育士は「私のいる保育所では、20人いる保育士のうち毎年3〜5人辞めている。今年度は7人辞める予定だ」と打ち明ける。年度末賞与は、保育士の引き留め策だったとみられる。

雇用者が退職を一方的に認めない場合は、民法などに抵触する恐れもあるが、法人側は毎日新聞の取材に「自己都合退職を禁止する趣旨はなく、4月1日以降に個人的事情で退職した職員はいた」と説明。園長が賞与の返金を示唆したとの主張に対しては「返還を義務として強要した事実はない。自主的に一部を返納した人はいた」とし、「賞与に際して誓約書の提出を求めることは今後一切ない」としている。

川口市の保育所で働く保育士を支援している労働組合「介護・保育ユニオン」は、労働環境の改善を求め、法人側と団体交渉を続けている。同ユニオンの森進生代表は「園長のパワハラやサービス残業もあったとの訴えもある。保育士を使い捨てるような状況だ。保育士に辞めてほしくないのであれば、まず労働環境を改善することが必要だ」と訴える。

補助金の格差が人材流出に影響

ユニオンが相談を受けた中には、退職した保育士に、子どもを預かることができなくなったとして、損害賠償を求めてきた事業所もあり、保育士不足を背景に、保育士が辞めないよう、圧力をかける動きが相次いでいる。

社会福祉法人の監査を担当する埼玉県福祉監査課は「保育士にプレッシャーを与えていたとすれば、いい保育にはつながらない。事実関係を確認し、必要があれば指導を検討したい」としている。

保育所が職員に就業継続を強いるような動きの背景には、待機児童解消のため、保育士確保を急ぐ自治体間の補助金の差も影響しているのでは、と指摘する声もある。東京都は勤続年数に応じた昇給制度のある施設を対象に、保育士1人あたり月額約2万円を独自で補助しており、17年度から更に約2万円を上乗せする方針だ。

埼玉県の担当者は「県南部は東京に隣接しており、同じ仕事なら、給与の高い都内で働きたいと思う保育士もいるだろう。(誓約書を求めたのは)都内に人材が流れるのを危惧したからなのかもしれない」と話す。

職場にパワハラの芽

人手不足やパワハラなど、保育所の抱える問題を取り上げた「ブラック化する保育」の著者で、保育ライターの大川えみるさんは「離職を防ぐため、誓約書まで提出させる事業者は珍しいが、園長が口頭で保育士が辞めないよう脅しをかける保育所は少なからずある」と指摘する。

地域の顔役を務める園長の中には、立場を利用して「辞めたらこの地域で保育士の仕事ができないようにしてやる」と保育士を脅すような言動をする人もいたという。

大川さんは私立保育所の園長を務めた経験がある。「多くの保育所は、国の配置基準ぎりぎりの人数の保育士で運営している。年度途中で辞められると、新しい保育士を雇おうとしても、時期によってはなかなか見つからない」と、強引な保育士引き留めが起きるような、厳しい人材確保の現状を語る。

保育所内ではパワハラも起きやすい、と大川さんはみる。「保育所は一般の会社のようにピラミッド型ではなく、園長、主任と垂直型に上司がいる組織。上からの力が働きやすい」と話す。「仕事もきつく、保育士は5年で半数が辞めるとされている。経営者や園長ら管理職は若い保育士がやりがいを持てるよう、パワハラではなく丁寧な指導こそが必要だ」と訴える。



保育士の処遇改善

政府は保育士の離職を減らすなど人材確保のため、民間の認可保育所への補助金のうち保育士の人件費分として2017年度から1人月額約6000円上乗せする方針を示す。さらに、役職がこれまでおおむね施設長と主任保育士しかなく、給与が上がりにくかった構造を改め、経験7年以上の中堅保育士を対象に「副主任保育士」などの役職を設け、マネジメントや乳児保育などの研修終了を要件に月額4万円を上乗せする。経験3年以上の若手にも「職務分野別リーダー」職を新設し、研修終了を要件に月額5000円上乗せする方針だ。

■2017.2.28  光市の障がい者支援販売店「はんぷ工房 結ショップ」4周年 県外4施設の作品販売も
光市の障がい者支援販売店「はんぷ工房 結ショップ」(光市木園1、TEL 0833-74-3333)が3月1日から、4周年記念祭「ウェルカム!」を開催する。

同販売店は、障がい者福祉施設「光あけぼの園」(同所)の刺しゅうや縫製などを得意とする利用者ら27人で構成するバッグ製作グループ「はんぷ工房 結」が運営する直売店。2012年9月にオープンし、毎年3月に記念祭として同イベントを開いている。

「新生活に向けて!」をテーマに帆布を使ったトートバッグやビジネスバッグ、「周南あけぼの園・アトリエnon」との4周年記念コラボ商品などの新商品を販売する。

期間中、「工房 集」(埼玉県)のステンドグラスのアクセサリーやインテリアグッズ、「poRiff(ポリフ)」(大阪府)のコラージュしたカラフルなビニールで作る袋や小物、「三彩の里」(長崎県)の伝統工芸品長崎三彩焼など手作りの陶器、「アトリエ とも」(京都府)のアート作品をモチーフにした手作り雑貨など、県外障がい施設の商品販売も行う。

12日にはミシンと絵の実演のほか、薪釜ピザ販売の「フェリーチェ」(岩国市)、「弥五郎ドーナツ」(周南市)、パン販売の「フラワー・フレンド」(田布施町)などの移動販売を行う。

同施設の職員は「おかげさまで4周年を迎えることができた。これからももっと身近に感じてもらえる店づくりをしていきたい。イベントにも多くの方に来場していただき、同工房のバックはもちろん、全国のすてきな作品を手に取って見てほしい」と来店を呼び掛ける。

営業時間は10時〜17時(土曜=10時〜16時30分)。3月31日まで。

 

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