残しておきたい福祉ニュース 1996〜社会福祉のニュース

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残しておきたい福祉ニュース

 2012年 
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 2012.11. 1 福祉の谷間、居場所作る 高次脳機能障害
 2012.11. 1 子ども発達支援 新拠点 広島・福山に広域施設
 2012.11. 1 ノロウイルス等による感染性胃腸炎にご注意ください!−11月から2月は集団感染が集中する時期です−
 2012.11. 1 2013年介護食おせち、11月1日より予約開始!
 2012.11. 2 障害者権利擁護の藤井さん、国連機関からチャンピオン賞
 2012.11. 5 福祉施設でノロウイルス集団感染
 2012.11. 7 虚偽報告でグループホームの指定取り消しへ- 山形市
 2012.11. 7 和歌山県の訪問介護事業所、指定取り消しへ- 約190万円を不正受給
 2012.11. 7 介護報酬を不正請求 2事業者の指定取り消し 千葉市
 2012.11. 7 女子中学生(14)に2万円でSEXした箕面市瀬川5の障害者福祉事業団職員の村田元容疑者(43)逮捕
 2012.11. 8 乳児揺さぶり重傷、20歳母を逮捕 大阪府
 2012.11. 8 浜松市西区の特養福祉法人元理事長を逮捕
 2012.11. 9 朝日生命、「介護をしている家族に関する調査」結果を発表
 2012.11.10 介護、看病する人 ケアラー 支援広がる 悩み語るバー開店
 2012.11.10 <消臭パンツ>おならの臭いを瞬時に 金属イオン効果で
 2012.11.10 ノロウイルス:各地で検出 広陵北小は6人 給食原因と断定 /奈良
 2012.11.11 新ユニット出発式:盲導犬と列車やバスで 浜田 /島根
 2012.11.12 虚偽申請で訪問介護事業所の指定取り消し- 熊本市
 2012.11.13 訴訟:みのり福祉会の関係法人が県を提訴 介護事業指定申請「認めないのは違法」 /鳥取
 2012.11.13 つばめ福祉会が近火などによる施設入居者の避難誘導などに備えて職員を一目で判別できる腕章を作成 新潟県燕市  
 2012.11.14 介護報酬の不正請求で3事業所を指定取消・停止処分に――千葉市
 2012.11.14 介護タクシーでの不正請求で指定取り消し- 長崎県
 2012.11.14 障害者雇用状況の集計結果(平成24年6月1日現在の大阪における障害者の雇用の状況について)
 2012.11.15 在宅介護者の56%が「介護用ベッドの注意喚起を知らない」――消費者庁・調査結果
 2012.11.16 「有料老人ホーム、夫婦別室で」女性3人に1人
 2012.11.16 ノロウイルスの本格流行迫る- 厚労省が注意呼び掛け
 2012.11.16 医療・福祉の従事者が1割を突破 国勢調査、高齢化進行で
 2012.11.16 高齢者福祉施設で下痢など症状訴え 生駒、ノロウイルス 奈良
 2012.11.16 筋ジス患者死亡で遺族が提訴 社会福祉法人と看護師
 2012.11.17 みなべの老人福祉施設に行政処分 和歌山
 2012.11.19 入浴介助で介護士が脱水症に、保健福祉大が調査・注意喚起/神奈川
 2012.11.20 障害児福祉に全力投球 元プロ野球投手の加藤さん
 2012.11.23 船橋市 福祉事業所取り消し
 2012.11.23 新型インフルワクチン、2500万人分不足に
 2012.11.26 福祉施設にも暴排条例 北九州市、参入防止へ提案
 2012.11.26 お菓子コンテスト:5障害者作業所出品、好評 尼崎 /兵庫
 2012.11.27 障害者雇用率:県内企業、全国と同じ1.69% 専門家「特性にあった支援を」 /福岡
 2012.11.29 特性知ってサポート 発達障害者 職場環境でセミナー 大阪
 2012.11.29 「虐待ない」と署名させる…障害者施設の元理事長


■2012.11.1  福祉の谷間、居場所作る 高次脳機能障害
20年前、ぜんそくの発作で生死をさまよった息子の脳に重い障害が残った。だが障害者には認定されず、何の支援もない「福祉の谷間」に陥った。母が将来への不安を抱えながら行政や地域に働きかけるうち、わずかに光明が見えてきた。

稲城市に住む田辺和子さん(67)。次男の大輔さん(41)は1992年、ぜんそくの発作が原因で低酸素脳症になり、その後遺症で高次脳機能障害になった。病気や事故などで脳がダメージを受けた結果の認知障害だが、当時はほとんど知られていなかった。

高校時代に留学を経験、早稲田大に進み、大学院進学も考えていた大輔さんだが、言葉を失った。福祉サービスを受けようとしたが、身体に障害がなく18歳以後の発症のため知的障害者にも認定されなかった。

96年、国会議員に窮状を訴えた。国会でも取り上げられ、01年には国の高次脳機能障害支援モデル事業も行われるようになり、障害の実態などが広く知られるようになった。田辺さんは委員にもなった。

高次脳機能障害者は家族が自宅で世話をしていることが多い。年老いた親たちは自分が亡くなったら誰に子どもをみてもらうか思い悩む。98年に田辺さんらが立ち上げた「サークルエコー」のメンバーも、同じような懸念を抱える。

田辺さんは、親亡き後に暮らしが一変するのは大輔さんに酷だと考えた。「施設に暮らしながら、自宅や地域にも居場所を作ってあげたい」。以前は一人暮らしだった大輔さんの、成人としての独立を尊重したいとも考えたという。

ぜんそくの発作が起きても、助けも呼べない大輔さんには、医療ケアも必要で、受け入れ施設探しは困難だったが、07年、稲城市の知的障害者の施設に受け入れが決まった。田辺さん自身も昨年、施設近くのマンションに引っ越した。

マンションでは、防犯パトロールをする高齢者の集まりに加わった。大輔さんのことを話すと、「いつでも連れてきてください」。高次脳機能障害についての講演も頼まれた。

大輔さんもいま、防犯パトロールに時々参加し、マンションでもいろいろな人から声をかけられる。地域の祭りにも参加して、楽しむようになった。

「施設に閉じこもり、社会と遮断されるのではなくて、施設でも地域の中でも暮らせる場が出来た」と田辺さんは話す。ほかの高次脳障害者の突破口になれば、と思っている

■2012.11.1  子ども発達支援 新拠点 広島・福山に広域施設
発達障害のある子どもの診察や育児支援の拠点「こども発達支援センター」が1日、広島県福山市三吉町の福山市保健センター内に開所する。

福山、尾道、三原、府中各市と世羅、神石高原両町、岡山県笠岡、井原両市が共同運営。31日に関係者ら約100人が出席して開所式が行われた。

備後地方の発達障害、または可能性のある就学前の子どもを対象とし、診療のほかに育児支援などの専門相談、訓練に当たる。福山市によると、備後地方には専門相談や診察を行っている病院や施設は少なく、福山市では数か月待ちの状態で、広島市や岡山市まで通っている人もいるという。

発達支援センターは、保健センターの1、2階を改修した約2000平方メートル。診察室や相談室のほか、遊具を備えた発達支援室や保護者らの交流室も設けた。常勤医師1人、保健師2人、作業療法士1人らで対応に当たる。地域の医療機関などとも連携を図り、継続的な支援を行うとする。

開所式では、羽田皓・福山市長が「地域の子のすこやかな成長を支えていきたい」と話し、所長に就任した伊予田邦昭・市保健福祉局保健部参与(61)は「地域の人の意見を聞き、信頼される施設にしたい」と話した。このあと、関係者らがテープカットで開所を祝い、センターを見学した。

予約制で受け付けは平日の午前8時30分〜午後5時15分。電話は084・928・1351。

■2012.11.1  ノロウイルス等による感染性胃腸炎にご注意ください!−11月から2月は集団感染が集中する時期です−
例年、11月から2月にかけての時期は、保育園や幼稚園、高齢者施設などを中心にノロウイルス等を原因とする感染性胃腸炎の集団感染が多数報告されています。これからの時期においては、各施設において、手洗いの徹底や施設の衛生的管理など、感染症の予防のため特に注意し対策を行うことが必要です。

■2012.11.1  2013年介護食おせち、11月1日より予約開始!
介護食通販サイト「介護食.NET」を運営するタナカフーズ株式会社(本社:滋賀県東近江市、代表取締役:田中 正孝)は、咀嚼困難(噛む力が弱くなった)の方を対象としたやわらかさの違うおせち料理を2種類「やわらかおせち〜まろやか食専科〜」「やわらかおせち御膳」の予約販売受付を11月1日より開始いたします。

おせち http://social-welfare.rgr.jp/img/osechi_1.jpg

■「やわらかおせち〜まろやか食専科〜」
見た目は、素材そのままに再現し、さらに“舌でつぶせる”やわらかさに仕上げました。
介護用ソフト食を製造する株式会社ベスト(本社:山形県鶴岡市、代表取締役:斎藤 秀紀)と共同開発。
介護食品で初めて2012年グッドデザイン賞を受賞した商品も含まれています。解凍するだけですぐに食べられ、さらに“舌でつぶせるやわらかさ”に加工しています。

◇セット内容◇
黒豆の黒蜜煮、栗金団、紅白蒲鉾、伊達巻、葉寄せ、帆立酒蒸し、鮭柚庵焼、海老市松巻き、昆布巻き、梅人参

◇販売価格◇
4,000円(税込) 配送料別途:900円(全国一律)

■「やわらかおせち御膳」
やわらかく、食べやすい形状で、咀嚼に障害がある方でも安心して食べることができ、かつ訓練にもつなげれるように仕上げました。
“やわらかい食形態”の介護食を販売する株式会社ふくなお(本社:大阪市東住吉区、代表取締役:楢崎 美穂)と共同開発。
硬いものが食べづらくなった高齢者に向け解凍するだけですぐに食べられ、それでいて“歯ぐきでつぶせるやわらかさ”に加工したおせち御膳です。

◇セット内容◇
ほうれん草巻、たたきごぼう風、なます、棒だら風、かまぼこ、イカ焼き、黒豆、昆布巻、田作り風(祝い袋入り)、煮しめ、蟹の煮こごり小エビ添え、伊達巻、蛸やわらか煮、きんとん

◇販売価格◇
2,980円(税込) 配送料別途:900円(全国一律)

■2012.11.2  障害者権利擁護の藤井さん、国連機関からチャンピオン賞
国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)が、同地域の障害者の権利擁護に尽力している人を顕彰するため新設した「チャンピオン賞」の受賞者の1人に藤井克徳・日本障害フォーラム幹事会議長(63)が選ばれ、1日、韓国・仁川で授賞式があった。

障害者の共同作業所の全国組織「きょうされん」の常務理事なども務める藤井さんは、障害者の権利のために幅広い活動を続けてきた。「チャンピオン賞」には今後の活動への期待も込められており、藤井さんは「10年後に、贈ってよかったと思われるようがんばっていきたい」と話した。

■2012.11.5  福祉施設でノロウイルス集団感染
千葉県八千代市の福祉施設で、先月29日以降、59人が相次いでおう吐や下痢などの症状を訴え、保健所は、ノロウイルスによる感染性胃腸炎の集団発生として、施設内の消毒を徹底するよう指導しました。

千葉県によりますと、八千代市の社会福祉施設で、先月29日から利用者や職員が、おう吐や下痢などの症状を訴えていると今月2日、保健所に連絡がありました。

5日までに症状を訴えたのは、10代から70代の男女合わせて59人に上り、保健所がこのうち5人を調べたところ、全員からノロウイルスが検出されたということです。
いずれも症状は軽く、快方に向かっているということです。
症状を訴える人が1週間にわたって相次いだことから、保健所では、食中毒ではなく、人から人へウイルスが感染したことによる感染性胃腸炎の集団発生として、消毒を徹底するよう指導しました。

千葉県は「ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、冬から春にかけて多く発生する。料理や食事の前、トイレのあとなど、十分に手洗いをしてほしい」と注意を呼びかけています。

■2012.11.7  虚偽報告でグループホームの指定取り消しへ- 山形市
山形市は、虚偽の報告を繰り返したとして、「福祉ケアサービス出羽」(同市)が運営する「グループホーム出羽共立苑」(同市)について、介護保険法に基づき、認知症対応型共同生活介護と介護予防認知症対応型共同生活介護の指定を取り消すと発表した。取り消しは19日付。

市では、「グループホーム出羽共立苑」が作成したサービス担当者会議の報告に、数多くの虚偽記載が見られたことなどから、昨年5月以降、実地指導や監査などを相次いで実施。しかし、「十分な改善傾向が見られない」(同市福祉推進部長寿支援課)ため、同事業の指定の取り消しを決定した。

「グループホーム出羽共立苑」の利用者については、同市が「福祉ケアサービス出羽」の同意を得て、受け皿となる施設の調整を行っている。

■2012.11.7  和歌山県の訪問介護事業所、指定取り消しへ- 約190万円を不正受給
介護報酬約190万円を不正受給したなどとして和歌山県は、「和通」(和歌山市)が運営する訪問介護事業所「ケアランド紀の川」(紀の川市)について、介護保険法に基づいて指定を取り消すと発表した。取り消しは12月5日付。介護予防訪問介護についても同日付で取り消すほか、障害者自立支援法に基づき、居宅介護の指定も取り消す。

県によると、同事業所は2007年9月から11年10月にかけて、提供の実態がないサービス記録を偽造。さらに、従事者が自分の家族を介護したことまで報酬の請求対象とするなどして、計189万6260円を不正受給した。

今後は、紀の川市など3保険者が、課徴金も含め258万5824円の返還を求める方針。

■2012.11.7  介護報酬を不正請求 2事業者の指定取り消し 千葉市
千葉市は7日、不正に介護報酬約314万円を請求するなどしたとして、同市花見川区の訪問介護事業所「ヘルパーステーションみんなのて」と同市中央区の通所介護事業所「デイサービスみんなのて あおば」に対し、介護保険法に基づく指定事業所の取り消し処分を行った。2事業所を運営していたのは中央区の介護サービス会社「もえぎウィズ・ワン」(末木節子社長)。

市によると「ヘルパーステーションみんなのて」では今年6〜8月、介護サービスを行っていない従業員の名前で計214件のサービス実施記録を虚偽作成し、介護報酬約74万円を受領。「あおば」では、6〜7月の約1カ月間、事業を休止していたのに、8人に介護サービスを提供したとして介護報酬約240万円を受け取っていたという。

このほか、中央区の「訪問介護ステーションもえぎ」でも昨年10月に虚偽作成のサービス実施記録による不正請求があったとして、指定の効力停止1カ月の処分とした。

7月に事業所へ市職員が指導に訪れた際に発覚。9月に監査したところ、事業所が虚偽の資料を提出するなど「悪質な行為」があったとして指定取り消しを決めた。市は不正分のうち市が負担させられた計240万円の返還を同社に請求。刑事告訴も検討している。

■2012.11.7  女子中学生(14)に2万円でSEXした箕面市瀬川5の障害者福祉事業団職員の村田元容疑者(43)逮捕
インターネットの掲示板サイトで知り合った女子中学生を買春したとして、府警サイバー犯罪対策室は6日、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で、自称団体職員、村田元(はじめ)容疑者(43)=箕面市瀬川=を逮捕した。
「女子中学生が好きだった」と容疑を認めている。

逮捕容疑は7月6日午後6時半ごろ、大阪市内のパチンコ店駐車場に止めた車内で、市内に住む中学2年の女子生徒(14)に現金2万円を渡し、わいせつな行為をしたとしている。

府警によると、村田容疑者は6月、女子生徒が掲示板に「下着を売ります」と書き込みをしたのを見て、5千円で購入。その後もやりとりを続け、わいせつ行為を持ちかけた。

女子生徒は「コンサートのチケットを買うための金がほしかった」と話しているという。

府警サイバー犯罪対策室などは6日、社会福祉法人・府障害者福祉事業団職員、村田元容疑者(43)=箕面市瀬川5=を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)の疑いで逮捕した。容疑を認めているという。

■2012.11.8  乳児揺さぶり重傷、20歳母を逮捕 大阪府
生後1カ月の長女を揺さぶって重傷を負わせたとして、大阪府警捜査1課は7日、大阪府寝屋川市萱島東2、派遣社員、金田早紀容疑者(20)を傷害容疑で逮捕した。「娘が泣き出し、いらいらが頂点に達し、体を揺さぶった」と容疑を認めているという。

逮捕容疑は6月上旬、自宅アパートで長女を揺さぶって脳挫傷などの重傷を負わせたとしている。長女は一時意識不明になり、重い障害が残る可能性もある。同4日午後1時ごろ、市の助産師が産後の支援で自宅を訪れた際、長女の意識がないことに気付き発覚した。

府中央子ども家庭センターなどによると、金田容疑者は20代の夫と長男(2)の4人家族。飼い猫のふん尿で自宅が汚れていたため、同センターは生まれたばかりの長女を約10日間保護したが、事件の約1週間前に自宅に帰したばかりだった。長男への虐待の形跡はないものの、事件後は施設で保護している。

近所の女性は「子供を可愛がっているようだったので、まさかこんなことになるなんて」と驚いていた。

■2012.11.8  浜松市西区の特養福祉法人元理事長を逮捕
介護報酬約千六百万円を不正受給したとして、浜松中央署と県警捜査二課は七日、詐欺の疑いで、浜松市西区大山町の社会福祉法人「井友(せいゆう)会」元理事長石原正和容疑者(56)=三重県志摩市=を逮捕した。同署などによると、同容疑者は「だますつもりはなかった。全く知らない」などと容疑を否認している。

逮捕容疑では、二〇〇八年七月〜〇九年十二月、同会が運営する特別養護老人ホーム「やすらぎの里」で、不在だったケアマネジャーの人数と入所者への精神科医の診療回数を水増しし、介護報酬約千六百万円を浜松市からだまし取ったとされる。

同署によると、石原容疑者は、独占的に同ホーム内の端末を使い、請求業務を担当していた。ケアマネジャーの人数については、計約五カ月、診療回数については毎月、不正請求しそれぞれ約千四百万円と二百万円を受けていた。

不正受給は〇九年に県の監査で発覚し、県は一〇年二月、介護報酬約四千三百万円を浜松市や袋井市など五市町から不正受給したなどとして、半年間の介護報酬五割カットなどの行政処分を出した。

浜松市は一一年一月に同署に刑事告訴していた。市によると、井友会は、逮捕容疑に含まれない不正受給分や罰則金を含めた計五千八百七十万円を、既に市に返還している。

市の担当者は「全てを取り仕切っていた容疑者の責任は重い。全容解明と厳正な処罰を求めている」と話した。

やすらぎの里の田中年和施設長は「元理事長とは、事件後まったく連絡が取れなくなっていた。逮捕されてよかった」と話した。

■2012.11.9  朝日生命、「介護をしている家族に関する調査」結果を発表
〜朝日生命 「介護をしている家族に関する調査」より〜
介護は突然。要介護5の家族がいる人の約半数が「介護は想定外」。
生活が落ち着くまでの期間は「公的介護保険申請から半年以内」が約6割。

朝日生命保険相互会社(社長:佐藤美樹、以下「朝日生命」)は、経営ビジョン「お客様一人ひとりの『生きる』を支える」を実現するため、平成24年4月、介護保険商品「あんしん介護」を発売、10月には介護に関するサービス・取組み「朝日生命介護あんしんサポート」を開始し、介護を応援する取組みを行っています。
 
この度、介護が必要な方やそのご家族の現状をより詳しく理解させていただくために、「介護をしている家族に関する調査」を実施いたしました。
 
本調査の結果から、家族にとって介護は突然やってきて、その結果「働き方」や「住まい方」を変えることもあり、日々「精神的負担」を感じつつも、介護している人の「笑顔」を励みに「気分転換」をしながら、ポジティブに介護に取り組んでいる姿がうかがえました。
 11月11日は「介護の日」ですが、本調査も介護を考える一助としていただけると幸いです。


 主な調査結果は以下のとおりです。

1.介護は突然。介護開始時の知識準備度は35%。 要介護5の家族がいる人の48%が「介護は想定外」。

2.家族の介護にあたり75%が「働き方」や「住まい方」を変更。 約6割の方は生活が落ち着くまでの期間を「公的介護保険申請から半年以内」と回答。

3.家族の介護にあたり感じたことは、「自分の時間のやりくり」「公的介護保険の手続きへの戸惑い」「ケアマネジャーのプランがベストプランかわからなかった」 「事前に介護に関する情報収集をしておけばよかった」など。

4.介護にかかる費用は、1カ月平均78,548円。介護度が上がるほど負担額は上昇。

5.家族を介護することに93%が精神的負担を実感。ただし、介護している人の「笑顔」や「会話・アイコンタクト」が毎日の励みに。

6.家族の介護に対する満足度を自己採点すると平均60点。100点に満たないのは主として「自分の介護経験が不十分だから」。ポジティブ介護の秘訣は「気分転換」「専門家にまかせる」「分担」「普通の暮らしができるような配慮」など。

7.自分の将来に備え、取り組んだ方が良いと思っていて取り組んでいないことは、「財産管理の検討」「情報収集」「民間介護保険への加入」など。

<「介護をしている家族に関する調査」概要>
 ・対象:自分が主体となって介護をしている男女500名(要介護度1〜5別に各100名)
 ・実施時期:2012年10月12〜14日
 ・方法:インターネット調査

調査内容詳細
http://social-welfare.rgr.jp/databox/chosa-asahi_kaigoshosai_01

■2012.11.10  介護、看病する人 ケアラー 支援広がる 悩み語るバー開店
障害や病気がある家族を介護、看病する人を「ケアラー」と呼び支援する動きが広がっている。負担の重さから体を壊したり、虐待につながったりする事例もあるためだ。東京都内には同じ立場の人が集まって息抜きできる専用のバーが誕生。母子手帳のような「ケアラー手帳」を配っているケースも北海道にある。

九月下旬、東京都杉並区のJR阿佐ケ谷駅近くの商店街にケアラーのためのバー「アラジン」が開店した。介護に詳しい店員が常駐し、お酒を飲みながら日ごろの思いや悩みを語り合うことができる。たまに帰省して神戸に住む母親(96)を遠距離介護しているという有馬敏行さん(65)は「『お互い苦労しているよな』と言いながらくつろげる。介護の知識がない男にとっては情報収集できるのがありがたい」とビール片手に話す。

自宅で母親を一人で介護している樋口恵子さん(59)も「毎日、昼のカフェの時間にここで気分転換している」という。

バーを運営するNPO法人介護者サポートネットワークセンター「アラジン」(東京)の牧野史子理事長は「独身のケアラーが増えたが孤立していて自分のことを語れる場が少ない。仕事帰りにふらっと立ち寄ってほしい」と語る。

北海道栗山町の社会福祉協議会は今年四月から介護者向けに「ケアラー手帳」の配布を始めた。表紙には「大切な人を介護しているあなたも大切な一人」という文字。遠くに住む親を心配したり、引きこもりや不登校の子どもがいたりする人も対象だ。相談窓口一覧や自分の健康診断の記録、介護の基本技術も記載。事例集や気分転換法も紹介している。

二〇一〇年にNPO法人や学者らでつくる「ケアラー連盟」が発足。介護者支援法などの法整備を目指しているが実現のめどは立っていない。

ケアラー支援の先進地、英国で調査した茨城キリスト教大講師の松沢明美さんによると、英国には全国百四十四カ所にケアラーズセンターがある。支援が必要なケアラーの早期発見に力を入れており、カウンセリングなどの個別支援、休暇のための費用補助もある。松沢さんは「日本は先進国の中では取り組みが特に遅れている」と指摘している。

■2012.11.10  <消臭パンツ>おならの臭いを瞬時に 金属イオン効果で
おならの臭いを消したい。そんなきっかけで生まれた「瞬時に消臭する肌着」が、介護の現場などで好評だ。肌着の布の糸に張り付けたセラミックスと、糸の中に浸透している金属イオンの効果で「30秒後に80%以上の消臭効果」があるといい、施設に暮らす高齢者だけでなく、下痢や便秘を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)で悩む人々にも人気を呼んでいる。11日は「介護の日」−−。

パンツの発案者は、広島大の大毛宏喜(おおげひろき)教授(消化器外科、感染症)。病気の症状の変化とおならの臭いの関係に関心を持ち、臭いの原因となる硫化水素を研究している。

研究で滞在した米国で、消臭効果のある活性炭を使った座布団やショーツのパッドなどが売られているのを見て「パンツ型にしてお尻を包めば臭いが逃げない」と考え、帰国後に繊維メーカー約50社に消臭用の布の開発を提案。繊維総合メーカーのセーレン(東京都港区)が興味を示し、共同開発が始まった。

活性炭は炭が落ちるなど実用に向かず、試行錯誤の末、セラミックスの無数の穴が臭いのもとを閉じ込め、金属イオンがそれらを分解する方法で、瞬時の消臭を実現。08年に「瞬感消臭」のブランド名で商品化した。

「排せつ物などの臭いに悩む介護現場なら効果が分かりやすい」(大毛教授)と、介護施設で暮らす高齢者向けに販売を始めたところ「体臭が軽減された」と歓迎する声が寄せられた。その後も、人工肛門を使う患者用の消臭腹巻きなど、商品数はどんどん増えた。

排せつ物や加齢臭など、臭いの原因はさまざまだが、セーレンの今井暢之部長は「セラミックスの種類や配合を変えることで、さまざまな臭いに対応できる」と語る。

大毛教授は「自分の臭いに過敏になって悩んでいる人も多い。こうした消臭商品があれば安心感につながる」と力説。セーレンでは現在、ビジネスマン向け靴下や女性用ショーツなど、計22アイテムを販売している。ネット通販などを通じ、今年はシリーズ全体で約3万枚を売り上げている。

問い合わせは電話0120・469・028、ホームページはhttp://www.inodore.jp/

■2012.11.10  ノロウイルス:各地で検出 広陵北小は6人 給食原因と断定 /奈良
県は9日、広陵町弁財天の町立広陵北小学校(児童301人)で1〜6年の児童ら計58人が食中毒で嘔吐(おうと)や下痢などの症状を訴えたと発表した。6人からノロウイルスが検出され、症状が似ていることから、給食が原因の集団食中毒と断定した。県は同校の給食業務に対し、9日から3日間の業務停止処分とした。

患者の内訳は児童52人、教員5人、調理従事者1人。4、5日に発症者が多かったことから、1〜3日の給食が原因と判断した。県は、手洗いと食品の十分な加熱を呼び掛けている。

■2012.11.11  新ユニット出発式:盲導犬と列車やバスで 浜田 /島根
盲導犬と暮らし始めた人と犬の「新ユニット出発式」が10日、浜田市浅井町のホテルであり、松江市から2人、広島、高松、山口県宇部の各市から1人の計5人が盲導犬を連れて列車やバスに乗って浜田市に集まった。式の前にはホテル周辺の路上で「フォローアップ訓練」もあった。

5人は、日本盲導犬協会島根あさひ訓練センター(同市旭町)などでそれぞれ犬と約1カ月間合宿する共同訓練を経て、11年2月〜12年3月、盲導犬との生活をスタートさせた。

盲導犬と暮らして約1年半になる松江市の矢野健さん(56)は「犬が障害物の有る無しの情報を得てくれるので、白いつえを使っていた時より楽になった。行き先もスーパー、銀行とか必要最低限の場所だけだったのが広がった」と話した。

同協会が中国・四国地方の出発式を浜田市で開くのは初めて。フォローアップ訓練では、利用者が気づきにくい犬の不十分な点を訓練士が指摘し、接し方をアドバイスした。

■2012.11.12  虚偽申請で訪問介護事業所の指定取り消し- 熊本市
虚偽申請によって事業所指定を受けたとして熊本市は12日付で、おふくろの家(同市)が運営する訪問介護事業所「おふくろの家訪問介護ステーション」(同)の指定を、介護保険法に基づき取り消した。同日付で介護予防訪問介護の指定も取り消した。

市によると、同事業所は昨年12月、勤務する予定のない訪問介護員の雇用証明書などを熊本県に提出。人員基準を満たしているかのように偽装し、事業所の指定を受けた。
 
その後、事業所の指定などに関する権限を県から譲り受けた市が監査した結果、虚偽申請が発覚。さらに市の監査に対し、事業所の運営者が虚偽の報告をしたことから、指定取り消しに至った。

■2012.11.13  訴訟:みのり福祉会の関係法人が県を提訴 介護事業指定申請「認めないのは違法」 /鳥取
基準に適合しているにもかかわらず、介護保険事業所の指定申請を10カ月以上認めないのは違法だとして、倉吉市で介護サービスなどを展開する一般社団法人「明友会」(同市、村田孝明理事長)が県などを相手取り、指定を求める訴訟を鳥取地裁に起こしていたことが12日、分かった。県は、社会福祉法人「みのり福祉会」(同市・村田速実理事長)の不適正支出問題で刑事告訴を受けている前理事長、村田実元県議と明友会に深いつながりがあると判断しており「指定の可否は、みのり福祉会問題とセットで考える必要があり、慎重に審査している段階」などと、審査の長期化の正当性を訴える方針という。

提訴は先月4日付。訴状などによると、原告側は、現時点で明友会に申請の明確な欠格事由がないことを主張。申請前に県の指導で実氏を同会の理事から退任させ、「主従関係のない」人を理事に選任したことで「(実氏の)影響力を完全に排除する体制を取っている」などとしている。

県は明友会が実氏と深い関係にある根拠として、(1)理事長の孝明氏が実氏の次男である(2)金融機関からの借入の保証人が実氏(3)指定申請をしている施設の土地の提供者が実氏(4)理事退任後も、職員らに指示を出すなど経営に深く参画している−−などを挙げている。

申請は、昨年12月2日付。介護事業所の指定申請は、県条例で標準処理期間が20日に設定されている。第1回口頭弁論は、14日開かれる。

■2012.11.13  つばめ福祉会が近火などによる施設入居者の避難誘導などに備えて職員を一目で判別できる腕章を作成 新潟県燕市  
社会福祉法人つばめ福祉会(岡田健一理事長)は、火災による避難などに備えて施設内で誰の指示に従えばいいのかすぐわかるように職員が着ける腕章を作成した。

園長が着ける赤と、それ以外の職員が着ける黄の2種類の腕章を作成した。いずれも蛍光テープが張ってあり、マジックテープでワンタッチで腕に着けられる。メガホンとあわせて秋の火災予防運動中に同法人が運営する12施設に配置する。

老人福祉施設などを運営する同法人は、施設の近隣で火災などが発生した場合に地域やボランティアから入居者の避難誘導などを手伝ってもらう体制を整えているが、火災発生時に外部の人は誰の指示に従っていいかわからないことが予想される。

そこで一目で誰が職員を識別できるように、腕章を作成したもの。福祉施設は郊外に設置されることが多いが、同法人は商店街に面したグループホーム仲町、10月にも「ふれあいステーション白山町」と市街地に設置していることもあり、近火に対する警戒感を強めている。

岡田理事長は「とくに職員の数も少なくなる夜が心配で、こういうい腕章を作ったことを皆さんに知ってもらうことが大切と思っています」と話している。

画像 http://social-welfare.rgr.jp/databox/koy_photo01.jpg

■2012.11.14  介護報酬の不正請求で3事業所を指定取消・停止処分に――千葉市
千葉市は、11月7日、介護保険法に基づき、株式会社もえぎウィズ・ワンが運営する3つの介護事業所の指定を取り消し・停止したと発表した。

処分を受けたのは、「ヘルパーステーションみんなのて」「デイサービスみんなのて あおば」「訪問介護ステーションもえぎ」の3つの事業所で、「ヘルパーステーションみんなのて」「デイサービスみんなのて あおば」は、生活保護法に基づく指定介護機関の指定も取り消された。

千葉市では、同市分の不正受領額242万4000円(3事業所合計)については同日に返還請求を行った。また、監査を実施した時点(2012年9月12日)での利用者39名について、他事業所への引き継ぎなどサービスの提供が確保されるよう事業者を指導、必要なサービスは確保される見込みだという。

【事業者の概要】
■運営者:株式会会社もえぎウィズ・ワン(代表取締役 末木節子)

■運営者の所在地:中央区亥鼻1丁目2番5号

■事業者の名称・所在地・サービスの種類・開設年月日
ヘルパーステーションみんなのて
花見川区幕張町6-315-2
訪問介護
2012年6月1日

デイサービスみんなのて あおば
中央区星久喜町994-2
通所介護
2012年1月1日

訪問介護ステーションもえぎ
中央区亥鼻1-2-5
訪問介護
2011年3月1日

【処分を行う理由】
■ヘルパーステーションみんなのて:指定取り消し
実際にはサービスを提供していない者の氏名で2012年6月から8月までの3か月間にわたり、合計214枚のサービス実施記録を作成し、介護報酬を請求した。
不正受領金額は、介護保険法64万7000円(うち千葉市分22万6000円)、生活保護法9万5000円(全額千葉市分)


■デイサービスみんなのて あおば:指定取り消し
2012年6月12日から同年7月15日までの間、事業を休止していたにもかかわらず、8名の利用者にのべ184日間、介護サービスを提供したとして介護報酬を請求した。
不正受領金額は、介護保険法167万1000円(うち千葉市分155万6000円)、生活保護法72万2000円(うち千葉市分54万7000円)

■訪問介護ステーションもえぎ:指定の全部の効力の停止1か月
実際にはサービスを提供していない者の氏名で、2011年10月に、5日間で合計して13枚のサービス実施記録を作成し、介護報酬を請求した。
不正受領金額は、介護保険法3万3000円(うち千葉市分0円)

■2012.11.14  介護タクシーでの不正請求で指定取り消し- 長崎県
介護タクシーの通院介助サービスに関し、介護報酬を不正請求したなどとして長崎県は、「ハッピーさくらんぼ」(佐世保市)が運営する「ハッピーさくらんぼ訪問介護事業所」(同)の指定を、介護保険法に基づき取り消した。処分は30日付。

県によると、同事業所では2010年から今年にかけて実施した介護タクシーの通院介助において、訪問介護員の有資格者が同乗していない場合でも、資格を持った職員2人がサービスを提供したなどと偽り、介護報酬を不正に請求。その後、県の監査に対し、虚偽の報告を行うなどしたことから、指定取り消しに至った。
 
同事業所が不正受給した介護報酬は計34万1766円。県では佐世保市に対し、課徴金も含め47万8472円を返還請求するよう指導している。

■2012.11.14  障害者雇用状況の集計結果(平成24年6月1日現在の大阪における障害者の雇用の状況について)
http://social-welfare.rgr.jp/databox/syogaisyakoyou-osaka01.pdf

■2012.11.15  在宅介護者の56%が「介護用ベッドの注意喚起を知らない」――消費者庁・調査結果
消費者庁は、介護ベッドについての注意喚起が介護者にどの程度伝わっているかを把握するための調査を行い、このほどその結果を発表した。

医療・介護ベッドの事故の危険性については、事業者や行政(消費者庁、厚生労働省、経済産業省)がたびたび注意喚起を行ってきたが、依然として死亡事故や重大事故が続き、今年度もすでに4件の死亡事故が発生している。その現状を踏まえ、全国の在宅介護者向けにアンケート調査を行った。

その結果、これまでの注意喚起が在宅介護者の半数以上に伝わっておらず、伝わっていたとしても危険性を感じず、対策を講じていない介護者が多いことが分かった。消費者庁ではこの調査結果を深刻に受け止め、厚生労働省、経済産業省と協議し、連携して在宅介護者に確実に事故の危険性を伝えるための取り組みを実施する。

【事故の危険性を伝えるための取り組み】
■福祉用具貸与事業者への緊急依頼
貸与時もしくはモニタリング時に、介護ベッドにかかわる事故の危険性と対応策が介護者に確実に伝わるよう、説明することを依頼する。

■全国の各地方自治体への協力依頼
市報、区報などに介護ベッドにかかわる事故の危険性などがわかるマークの掲載を依頼する。

■テレビ・新聞を通じた広報
政府広報などを有効に使い、広報効果の大きいテレビや新聞を通じて注意喚起を行う。

【調査の概要】
■調査の対象:
在宅での介護に携わっている9,573 人のうち、介護ベッドを使っている(いた)人
出現率:37.4%、総サンプル数:3,578 人
回収地域:47 都道府県
平均年齢:49.8 歳
男女比 男:36.5%、女:63.5%

■調査方法:Web によるアンケート調査

■調査の時期:2012 年10 月

調査の主な結果は以下の通り。

■介護ベッドの事故は知っていても、注意喚起は知らない人も
「医療・介護ベッドによる事故が発生し、問題になっていることを知っているか」という質問には、「はい」は57.9%、「いいえ」は42.1%。「医療・介護ベッドの危険性について、行政やベッドメーカーから注意喚起が行われていることを知っているか」では、「はい」43.7%、「いいえ」56.3%だった。注意喚起を知っていると答えた人に、「どのように知ったか」を訊ねたところ(複数回答)、新聞47.5%、テレビ54.6%、ラジオ3.5%、チラシ8.3%、インターネット:19.1%、携帯サイト1.2%、雑誌4.8%、メール2.0%、事業者(ベッドメーカー、レンタル会社または販売会社)からの説明またはマニュアルが42.2%、その他5.4%だった。

■注意喚起を知っていても、4割強が「特に対応していない」
注意喚起を知っていると答えた人に、「事故が起こらないようにどのような対応をとっているか」を訊ねたところ(複数回答)、「ベッド自体を新しいものに取り換えた」8.5%、「ベッド手すりに安全補助具を取り付けた」32.6%、「すき間にクッションや毛布を詰めた」31.2%、「その他」4.4%、「特に対応していない」42.4%だった。

「特に対応していない」と答えた人に、「どのような理由から対応をしていないのか」を訊ねたところ(複数回答)、「特に事故の危険性を感じない」71.0%、「安全補助具が必要と感じるが入手できていない」8.7%、「安全補助具などの対策を被介護者が拒否する」4.7%、「安全補助具などの取り付けは介護に支障がある(遠くから被介護者の様子が見えないなど)」6.8%、「その他」16.0%だった。

■介護ベッドの危険を感じたことがあるのは3割近く
「今まで医療・介護ベッドを使用していて、被介護者への危険を感じたことはあるか」という質問では、「はい」が28.4%、「いいえ」が71.6%だった。「はい」と答えた人に、「危険を感じたのは、どのような状況だったか」を訊ねたところ(複数回答)、「すき間(ボードとサイドレールの間)に首や腕など身体の一部を挟んだ」36.5%、「すき間(ボードとサイドレールの間)に首や腕など身体の一部を挟んだ」34.6%、「すき間(サイドレール自体の空間)に首や腕など身体の一部を挟んだ」17.7%、「ベッドから落ちた(ずり落ちた)」49.5%、「その他」12.1%だった。

また、同時期に、全国の病院や介護施設などで介護に従事している(いた)人を対象に、注意喚起に基づいて安全を意識した対応を行っているかを調査したところ、3,165 人のうち1,676人 の回答があった。回答者に「医療・介護ベッドによる事故が発生し、問題になっていることを知っているか」を訊ねたところ、「はい」が72.6%、「いいえ」が27.4%。また、「医療・介護ベッドの危険性について、行政やベッドメーカーから注意喚起が行われていることを知っているか」では、「はい」が60.6%、「いいえ」が39.4%だった。

■2012.11.16  「有料老人ホーム、夫婦別室で」女性3人に1人
夫婦で有料老人ホームに入居するとしたら−。

男性は「妻と同じ部屋に入りたい」と思う人が全体の8割超なのに対し、女性の3人に1人は「夫と別の部屋に入りたい」と希望していることが、有料老人ホームや高齢者住宅を運営するオリックス・リビングの「介護に関する意識調査」の結果で分かった。

調査はインターネットで行われ、全国の40代以上の男女1238人の回答を集計した。それによると、「夫婦で有料老人ホームに入るとしたら、同じ居室に入居したいですか」との問いに対し、男性は「夫婦同じ居室」を望む人が全体の81.5%。しかし、女性は66.1%にとどまり、「夫婦別々の居室」を希望する女性は33.9%に上った。

実際、同社の入居説明会などでも「別々の部屋に入居したいのですが…」という相談は圧倒的に女性からが多いという。

このほか、「配偶者を介護したいと思いますか?」という問いに対しては、「介護したい」は男性で55.4%なのに対し、女性では35.8%。「介護したい気持ちはあるが、現状は難しい」は男性で27.9%、女性で29.5%。

「介護したいとは思わないが、現状を考えると、しなければならない」は男性で10.2%なのに対して、女性では26.2%に上り、年齢差などから配偶者の介護をする側に立ちがちな女性の方が、将来の介護に対しても現実的なことを感じさせた。

また、口から食事を取れなくなった場合、胃に直接栄養を補給する「胃ろう」については、「反対」は男女合わせて52.5%に上る一方で、「分からない」も40.1%に上った。

■2012.11.16  ノロウイルスの本格流行迫る- 厚労省が注意呼び掛け
ノロウイルスなどの感染により、嘔吐や下痢などの症状を呈する「感染性胃腸炎」の本格的な流行が迫っている。国立感染症研究所感染症情報センターによると、患者報告数は10月29日−11月4日の週まで3週連続で増加しており、この週の報告数は過去10年の同時期で2番目に多かった。例年の流行のピークは12月中旬ごろで、厚生労働省では、これから患者が急増する恐れがあるとして注意を呼び掛けている。

4日までの週の全国の小児科定点医療機関当たりの患者報告数は5.58人で、前週の4.64人の約1.2倍に増えた。
 
都道府県別では、兵庫と福岡の13.33人が最多で、以下は石川(11.90人)、宮崎(10.03人)、大阪(9.66人)、熊本(9.58人)などと続いた。

過去10年の同時期に比べると、2006年の7.11人に次いで多い。例年、感染性胃腸炎の流行のピークは12月中旬で、定点当たり報告数が2ケタに達する年がほとんどだが、06年は唯一20人を超え、22.81人にまで増えた。厚労省では、今年のピーク時には06年並みに患者が増えることが懸念されるとしている。

この時期の感染性胃腸炎は、ノロウイルス感染によるものが多い。予防には、患者の嘔吐物や便の適切な処理や、手洗いの徹底が重要だ。

■2012.11.16  医療・福祉の従事者が1割を突破 国勢調査、高齢化進行で
総務省が16日公表した2010年国勢調査の職業集計によると、医療・福祉関係の仕事に就いている人は612万8千人で、15歳以上の就業者に占める割合が10・3%となり、データが比較できる1995年以降初めて1割を超えた。高齢化の進行で介護サービスなどの需要が拡大しているためとみられる。

集計によると、産業別で最も就業者が多いのは卸売業・小売業の980万4千人(16・4%)で、次いで製造業の962万6千人(16・1%)。ともに前回の05年調査から約1ポイント減少した。建設業やサービス業も減ったが、3位の医療・福祉は前回から1・6ポイント増えた。

医療・福祉関係の労働者のうち、女性は469万人と76・5%に達した。女性全体の就業者の18・4%を占め、卸売業・小売業に次いで多かった。

■2012.11.16  高齢者福祉施設で下痢など症状訴え 生駒、ノロウイルス 奈良
県は15日、生駒市の高齢者福祉施設「総合施設やすらぎの杜延寿(もりえんじゅ)」で、入所者と職員計14人が嘔吐(おうと)や下痢などの感染性胃腸炎の症状を発症し、うち2人からノロウイルスが検出されたと発表した。全員軽症で快方に向かっているという。

県は十分な手洗いをこまめに行うよう呼びかけている。

■2012.11.16  筋ジス患者死亡で遺族が提訴 社会福祉法人と看護師
筋ジストロフィー患者の男性=当時(50)=が食べ物をのどに詰まらせて窒息死したのは、看護師が注意義務を怠ったのが原因として、男性の遺族が、高松市の社会福祉法人「朝日園」と看護師に対し、約3千万円の損害賠償を求める訴訟を高松地裁に起こしたことが6日、分かった。提訴は10月17日付。

訴状などによると、朝日園が運営する障害福祉サービス事業所に通所していた男性は5月23日、ホテルでの食事会に出席。付き添った看護師が食べやすいように小さく切った焼きそばなどを食べた後、トイレに行った際に意識を失い、間もなく死亡。食べ物が気管に詰まったことが原因だった。

原告側の弁護士は「男性が食事の際に注意が必要であることを事前に伝えてあったのに十分な配慮がされなかった」と主張。事業所の責任者は「弁護士と協議し対応を検討する」としている。

■2012.11.17  みなべの老人福祉施設に行政処分 和歌山
介護給付金約740万円を不正受給していたとして県長寿社会課は16日、 みなべ町埴田、 社会福祉法人清英会 (中谷清一理事長) が運営する介護老人福祉施設 「虹」 と短期入所生活介護 「虹」 に対し 「来年1月から3カ月間、 介護報酬請求を制限する行政処分を行う」 と発表した。 各入所者の運動機能維持を目的とする個別機能訓練加算を算定するには常勤の専従指導員が必要だが、 配置せずに介護給付金を受領していた。

介護福祉施設サービス費(基本料金)とは別に、 「個別機能訓練加算」 を算定するには常勤専従の機能訓練指導員を配置しなければならない。 同施設では、 他の業務に従事する職員に機能訓練指導員を兼務させ、 算定要件を満たしているように装って介護給付金を不正に請求、 受給した。 県が算定した不正請求額は、 平成19年9月からことし2月までの4年6カ月間で736万9680円。 昨年8月に行った定期的な実施指導で判明、 ことし7月には監査が行われた。

来年1月から実施する行政処分は、 ▽介護報酬の請求を上限5割に設定▽新規入所者の介護報酬の請求を全額不可とする▽短期入所については介護保健の請求を5割に設定するという内容。 このほかにも、 改善勧告として▽法令順守統括機能の抜本的な見直し▽法令順守にかかる基本的な方針を策定し、 組織全体に周知▽理事会の取り組み強化など5項目で指導した。

今回の事案を受け、 中谷理事長は 「真摯に受け止め、 信頼回復に取り組みたい。 再構築していくために役員はもとより職員も襟を正し、 利用者の信頼を取り戻したい」 と話している。 同施設は平成17年4月1日に開設、 定員は50人で、 短期入所は10人。

■2012.11.19  入浴介助で介護士が脱水症に、保健福祉大が調査・注意喚起/神奈川
介護施設で入浴介助をする際、介護福祉士が軽い脱水症になっている可能性が高いことが、県立保健福祉大学(横須賀市)の調査で明らかになった。担当した同大学教授で県立がんセンター麻酔科非常勤医師の谷口英喜教授は「入浴介助の際には、介護福祉士も1時間置きにコップ1杯の水分を補給して」と注意を呼び掛けている。

調査は、横浜市内と海老名市内の介護老人保健施設計3施設で、計41人の介護福祉士を対象に、昨年末からことし8月まで、冬・春・夏の3回ずつ同じ内容で実施。入浴介助作業の前後に体重や血圧などの検査を行い、その変化を調べた。

その結果、全施設・全期間を通じた平均値では、入浴介助作業は気温27・3度、湿度85・7%の高温多湿の環境で、約2時間半かけて行われており、41人中35人が作業後に喉の渇きを訴えた。

詳しく調べると、体重60キロの人で1時間当たり約200ミリリットルの水分が喪失されていたことも分かり、一方で1時間当たりの飲水量の平均値は61ミリリットルにとどまっていた。

また、口腔(こうくう)粘膜の水分量の平均値は、介助前は正常値の26・7%だったが、介助後は喉が渇くレベルの23・9%まで下がっており、「自覚症状は少ないが、体内水分量が減った“かくれ脱水”の状態になっている」と谷口教授は指摘している。

施設間で比較すると、時間当たりの介助人数が多い施設の介護福祉士ほど、水分喪失量が多い傾向があった。季節ごとに差はなく、体内水分量の喪失は全季節を通じてみられた。

谷口教授は「介護福祉士は冬でも脱水症になるような環境で働いていることが分かった。高齢者の安全を守るためにも、介護福祉士の健康管理と労働環境の整備が必要だ」と話している。

■2012.11.20  障害児福祉に全力投球 元プロ野球投手の加藤さん
プロ野球千葉ロッテマリーンズの元投手、加藤高康さん(43)は、矢巾町西徳田に今月開所した障害児通所支援事業所「グランマとくたん」の施設長に就いた。宮城県の福祉施設で勤務経験もある加藤さんは「障害のある人は、自分とは次元の違うつらい思いをしている。それをなくしたいし、人の役に立ちたい」と、障害児福祉の充実に全力投球する覚悟だ。

同事業所はNPO法人ムーヴメントもりおか(熊谷重孝理事長)が運営。会社事業所の跡地を改装し19日、本格的に開所した。未就学の障害児15人が登録し、スタッフ11人が交代で勤務する。利用時間は午前9時〜午後4時。

加藤さんは仙台市出身で仙台商高、東海大卒。NTT東北を経て1993年ドラフト1位で入団した左腕だが、左膝の故障で95年に退団した。1軍成績は2勝4敗。退団後は米大リーグ・レッドソックスにスカウトされたが、登板機会がなく帰国した。

99年からは宮城県内の社会福祉法人に勤務し、主に障害者の就労支援に携わってきた。家族の看病などもあり今年7月に退職した。

同NP0法人への就職は「障害児が幼いころから社会性を身に付ければ、大人になった時にスムーズに社会に溶け込んでいける。その手助けがしたい」というのが動機だ。

加藤さんは「障害者も社会の役に立てる。そのための準備のお手伝いをしたい」と意気込む。

■2012.11.23  船橋市 福祉事業所取り消し
船橋市は二十二日、障害者訓練などの給付費を不正に請求したなどとして、障害者の就労を支援する通所事業所「コミュニティカフェ きずな」(同市三咲)に対し、障害福祉サービス事業所の指定を三十日付で取り消すと発表した。支払い済みの一年五カ月分の給付費返還などで二千三百八十二万円を事業者に請求する。障害福祉サービス事業所の指定取り消し処分は県内で初めて。

市によると「きずな」を運営するNPO法人「なのはな障害者就労支援センター」(門田正則理事長)は、利用実態のない障害者が事業所を利用し、就労しているよう偽り、障害者訓練や就労支援の給付費を不正に請求していた。職員の人員配置も基準を満たしていなかった。

門田氏は、処分に対し「水増し請求はない。職員の配置は手続きミスがあったが、何の指導もなく突然処分するのは不当。裁判で争いたい」と話している。 

■2012.11.23  新型インフルワクチン、2500万人分不足に
厚生労働省は22日、強い毒性と感染力を持つ新型インフルエンザが流行した際に全国民に接種するワクチンについて、製造の準備を進めていた国内4事業者のうち1事業者が、国の助成金による開発を中止したと発表した。

2013年度中に供給体制を整える予定だったが、2500万人分の体制整備が14年度以降にずれ込む見通しとなった。厚労省は、2500万人分について、近く改めて事業者を公募する。

厚労省は新型インフルエンザの流行に備え、計1億3000万人分のワクチンを供給できる新技術の開発を決定。厚労省の助成金を受けた4事業者が、ワクチンを迅速に製造する技術の開発と設備の整備を進めてきた。今年度中に治験を終え、13年度には製造販売ができるようになる予定だった。

■2012.11.26  福祉施設にも暴排条例 北九州市、参入防止へ提案
北九州市は26日、特別養護老人ホームや保育所などの事業に暴力団員が関与するのを排除する複数の条例案を12月3日開会の市議会定例会に提案すると発表した。これまでは事業者を選定する際、募集要項や市暴力団排除条例を根拠に組員を対象外としてきたが、施設ごとの条例案に明確な規定を盛り込むことで暴排を強化する。

市によると、暴排規定を盛り込む対象は、老人福祉施設や障害者支援施設、児童福祉施設などの運営事業者。地域主権改革の一環で、国が法令で地方自治体の仕事を縛る「義務付け」の緩和を盛り込んだ一括法が施行されたことを受け、市独自の基準を設ける条例制定権が拡大されたため、明確に暴排を打ち出した。

市介護保険課によると、2010年、介護事業所の実質的経営者が暴力団に資金を提供していたとして、市暴排条例に基づき、介護事業を別の会社に譲渡するよう求めたケースがあったという。

■2012.11.26  お菓子コンテスト:5障害者作業所出品、好評 尼崎 /兵庫
障害者作業所で作っているスイーツの出来栄えを競ったり、販売したりする第1回「チャレあま」スイーツコンテスト(主催・同コンテスト実行委員会)が25日、尼崎市南塚口町2の塚口さんさんタウン2階スカイコム広場であった。阪神間にある五つの障害者作業所が参加し、計300食を準備したが、開始から約20分間で「完売」となる盛況ぶりだった。

会場では、チョコレートをふんだんに使った「ガトーショコラ」や、東日本大震災で被災した宮城県女川町の作業所の支援を受けて作った丸大豆おからと国産小麦粉などを使った「おからかりんとう」など、工夫を凝らしたスイーツが並んだ。

審査会では「見た目もよく、サクサクとした食感がいい」と尼崎市南武庫之荘3の就労事業所「アクアガーデン」のココアクッキーが最優秀賞に選ばれた。同施設でクッキーを作ったメンバーの1人、加藤哲さん(51)は「試行錯誤して作ったクッキーが選ばれてうれしい」と喜んだ。

審査した同実行委員会の事務局、NPO法人ASUネット理事長の磯田洋一さん(70)は「これからも(コンテストを)続けて行きたい。これを機会に作業所の活動を広く知ってもらえれば」と話した。

■2012.11.27  障害者雇用率:県内企業、全国と同じ1.69% 専門家「特性にあった支援を」 /福岡
福岡労働局は今年6月現在の障害者の雇用状況を発表した。民間企業で全従業員のうち障害者が占める割合を示す実雇用率は全国平均と同じ1・69%で、前年より0・06ポイント上昇。雇用者数は過去最高となり、精神障害者の数も増えたが、全体に占める割合でみると低調で、専門家は「環境になじめずに離職する例も多い」と指摘。障害の特性に合わせた息の長い支援を訴える。【青木絵美】

県内企業で働く障害者数は1万1758人で、前年より5・9%増。法定雇用率(1・8%)の達成企業の割合は49・9%で、前年より0・8ポイント上昇した。

障害種別では、身体障害9511・5人(短時間労働などを0・5人で計算)▽知的障害1852人で、精神障害者が394・5人と前年の1・4倍に伸びたのが特徴。だが、働く障害者全体の割合でみると、精神障害者は3%程度。昨年度の職業紹介状況をみると、精神障害者の就職件数は全体の26%を占めており、職場に定着できず、辞めては再び就職活動をしていることがうかがえる。厚生労働省は定着につながるよう「ジョブコーチ」制度も導入しているが利用には期限もある。

このため九州産業大の倉知延章教授(精神保健福祉)は、支援のモデルを自ら作ろうと、昨年4月に就労移行支援事業所「ワークス・アントレ」(福岡市早良区)を開所した。利用は精神や知的障害者が中心で、時間厳守や連絡・報告など、職場に不可欠ながら苦手意識の強いルールやコミュニケーションを、スタッフが職場にも同行して指導。就職決定後も無期限でフォローする体制を徹底している。9月末現在、アントレから就職した23人は、ほぼ順調に勤務を続けている。また、企業側にも定期的に連絡し、障害者が理解しやすい指示の出し方などの助言をしている。

来年4月からは、民間企業の法定雇用率が2・0%に引き上げられ、雇用義務のある企業規模は現在の従業員56人以上から50人以上へ変更される。倉知教授は「障害者と共に、ノウハウを持たない小規模企業へのサポートがより重要だ。個別の支援を徹底できれば、障害者が能力を発揮できる職場はまだ広がる」と話している。

■2012.11.29  特性知ってサポート 発達障害者 職場環境でセミナー 大阪
コミュニケーションなどが苦手な発達障害者の働きやすい職場環境について、企業関係者らが理解を深めるセミナー「発達凸凹がわかれば職場が変わる!」が27日、大阪市北区のハービスプラザで開かれた。参加者らは、障害があっても得手不得手を踏まえた対応をすれば力を生かせる点などを学んでいた。

同じミスを繰り返したり、時間を守れなかったりと、“困った社員”とされる人の原因が発達障害にあった場合、職場の理解や配慮によってトラブルを軽減できる点などを伝えようと、NPO法人発達障害をもつ大人の会(大阪市福島区)が大阪府の事業を受託して開いた。

同法人の広野ゆい代表が、幅広い範囲で発達の凸凹がある発達障害の特性や対応方法を解説。うっかりミスが多い「不注意タイプ」には、しかるよりもメモを渡すといった工夫が効果的な点など「仕事を教える際、相手のタイプを考えてサポートすると働き方が変わる」と指摘した。

当事者からの報告では、不注意で失敗も多いという工務店勤務の男性(34)が「指示をメモし忘れていたら周りの社員が促してくれる」職場環境などを紹介。得意分野の営業ではトップ成績を収めている点にも触れた。

参加したメーカーの人事担当者(39)は「社員の中でも思い当たる人はいるが、知識があれば対応も変えていける」と話していた。

■2012.11.29  「虐待ない」と署名させる…障害者施設の元理事長
千葉県の障害者施設で、入所していた女性に暴行したとして逮捕された元理事長の女が、入所者らに「虐待の事実はない」と書かれた書類へ署名をさせていたことが分かった。
 
28日に逮捕された社会福祉法人元理事長の山下容疑者は、運営する障害者施設で、入所していた女性(50)の背中を蹴るなどしてけがをさせた疑いが持たれている。

関係者によると、山下容疑者は逮捕前、施設の職員や入所者全員に対して「虐待の事実はない」と書かれた書類へ署名させ、印鑑を押させていたことが分かった。入所者らは、施設から退去させられることを恐れて署名に応じてしまったという。

取り調べに対し、山下容疑者は「暴力を振るった覚えはない」と容疑を否認している。

 

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